JP2007239918A - ダイヤフラム弁および基板処理装置 - Google Patents

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【課題】ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積してこの静電気による火花放電によって当該ダイヤフラムに絶縁破壊が生じることを抑止することができるダイヤフラム弁およびこのダイヤフラム弁を備えた基板処理装置を提供する。
【解決手段】ダイヤフラム弁30aにおいて、ダイヤフラム40はダイヤフラム保持部材41に保持されている。ダイヤフラム保持部材41はダイヤフラム40の端縁を保持する非導電性の弾性部材41a、41cと、この弾性部材41a、41cに取り付けられた導電性部材41bを有している。導電性部材41bにはダイヤフラム保持部材41近傍に発生する静電気を取り除くためのアース線41dが接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイヤフラム弁およびこのダイヤフラム弁を備えた基板処理装置に関し、とりわけ、ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積してこの静電気による火花放電によって当該ダイヤフラムに絶縁破壊が生じることを抑止することができるダイヤフラム弁およびこのダイヤフラム弁を備えた基板処理装置に関する。
基板、例えばウエハ上に塗布されているレジストを除去するために、オゾンガスを利用した基板処理装置が用いられる。この基板処理装置の例において、ウエハをチャンバーに収納し、このチャンバーにオゾンガスおよび水蒸気の混合気体を送ることにより、ウエハの表面に塗布されているレジストを水溶化させて後のウェット洗浄により除去する処理が行われるようになっている。
チャンバーには流体の排出路が接続されており、この排出路からチャンバー内の流体が排出されるようになっている。また、排出路には流体の制御を行うための開閉弁やリリーフ弁が介設されている。チャンバーの排出路に設けられる開閉弁やリリーフ弁としては、例えば特許文献1、2等に開示されるようなダイヤフラム弁が使用される。
而して、ダイヤフラム弁に送られる被制御流体にオゾンガスが含まれる場合には、このオゾンガスは腐食性のものであるので、ダイヤフラム弁の耐蝕性および耐薬品性を向上させるために、ダイヤフラムや弁体部、バルブブロックの材料を例えばフッ素樹脂のような耐蝕性および耐薬品性に優れた樹脂とすることが好ましい。
特開2004−19792号公報 特開2001−99344号公報
しかしながら、ダイヤフラム弁のダイヤフラムや弁体部、バルブブロックを例えばフッ素樹脂のような耐蝕性および耐薬品性に優れた樹脂から形成した場合には、ダイヤフラムが上下動した際に例えば弁座の貫通孔と弁体部との摩擦により静電気が発生し、電荷がダイヤフラムや弁体部に蓄積されてしまう。ここで、ダイヤフラム弁のダイヤフラムや弁体部、バルブブロックが非導電性樹脂である場合には、ダイヤフラムや弁体部の近傍に蓄積された電荷を十分に逃すことができず、例えばダイヤフラムの下面に蓄積された電荷がダイヤフラムの上方にあるバルブブロックに移動しようとして、当該電荷がダイヤフラムを打ち破ってこのダイヤフラムに小穴が形成されてしまうという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積してこの静電気による火花放電によって当該ダイヤフラムに絶縁破壊が生じることを抑止することができるダイヤフラム弁およびこのダイヤフラム弁を備えた基板処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、第1のバルブブロックおよび第2のバルブブロックと、前記第1のバルブブロックおよび前記第2のバルブブロックの間に配設され、被制御流体の流入部および流出部にそれぞれ連通する弁室を内部に有する弁座と、前記弁座または前記第1のバルブブロックに取り付けられたダイヤフラム保持部と、前記弁座の弁室内に設けられ、前記ダイヤフラム保持部に保持されたダイヤフラムと、前記ダイヤフラムの中心部に取り付けられ前記弁室内で往復移動自在となっている弁体部であって、前記弁室の一部を塞いで流入部から流出部への被制御流体の流れを調整するための弁体部と、を備え、前記ダイヤフラム保持部は、前記ダイヤフラムの端縁を保持する非導電性の弾性部材と、この弾性部材に取り付けられた導電性部材とを有し、当該導電性部材にはダイヤフラム保持部近傍に発生する静電気を取り除くためのアース線が接続されていることを特徴とするダイヤフラム弁である。
このようなダイヤフラム弁によれば、ダイヤフラムの表面にある電荷をダイヤフラム保持部の導電性部材およびアース線により除去することができ、ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積されることを抑制することができる。このことにより、ダイヤフラム近傍に蓄積された静電気により当該ダイヤフラムが絶縁破壊されてしまうことを防止することができる。また、アースを行うための導電性部材およびアース線はダイヤフラム保持部に含まれているので、アースを行うための機構が弁室内における被制御流体の流れを乱したり妨げたりすることはなく、弁室内において所望の被制御流体の流れが得られる。
上記のダイヤフラム弁においては、前記第1のバルブブロック、前記第2のバルブブロック、前記弁座および前記ダイヤフラムはそれぞれ非導電性樹脂からなることが好ましい。このようなダイヤフラム弁によれば、当該ダイヤフラム弁の耐蝕性や耐薬品性を優れたものとすることができる。この場合、ダイヤフラムの表面に静電気が蓄積しやすくなるという問題が生じるが、前述のように導電性部材およびアース線を有するダイヤフラム保持部を用いることによりダイヤフラムに蓄積される電荷を外部へ逃がすことができる。
上記のダイヤフラム弁においては、前記ダイヤフラム保持部の弾性部材は、前記第1のバルブブロックに取り付けられた第1の弾性部材部分と前記弁座に当接するよう設けられた第2の弾性部材部分とからなり、前記第1の弾性部材部分が前記ダイヤフラムの端縁を保持するとともに、当該第1の弾性部材部分と第2の弾性部材部分との間で前記導電性部材がシール状態で挟持されることが好ましい。このようなダイヤフラム弁によれば、導電性部材が第1の弾性部材部分と第2の弾性部材部分との間においてシール状態で挟持されており、第2の弾性部材部分が弁座に当接してこの当接箇所もシール状態となっていることにより、弁室に送られた被制御流体がアース線に接触してしまうことを抑止することができる。
上記のダイヤフラム弁においては、前記弁体部は、前記弁室内の被制御流体の圧力が予め設定された設定圧力以下のときには前記弁室を塞いで流入部から流出部への被制御流体の流れを遮断し、前記弁室内の被制御流体の圧力が前記設定圧力を超えたときに前記弁室を塞ぐ状態を解除して流入部から流出部へ被制御流体を送るよう構成されていることが好ましい。このようなダイヤフラム弁は、リリーフ弁として使用することができる。
本発明は、上記のダイヤフラム弁と、前記ダイヤフラム弁の上流側に設けられ、基板の処理を行うための基板処理室と、前記基板処理室にオゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、を備え、前記ダイヤフラム弁は、前記基板処理室から排出されるオゾンガスの流量を調整することによりこの基板処理室内のオゾンガスの圧力を調整するようになっていることを特徴とする基板処理装置である。
本発明のダイヤフラム弁によれば、ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積してこの静電気による火花放電によって当該ダイヤフラムに絶縁破壊が生じることを抑止することができる。
また、本発明の基板処理装置によれば、ダイヤフラム弁のダイヤフラム近傍に静電気が蓄積してこの静電気による火花放電によって当該ダイヤフラムに絶縁破壊が生じることを抑止することができる。
以下、図面を参照して本発明の一の実施の形態について説明する。
〔基板処理装置の全体構成〕
まず、図4を参照して、本実施の形態における基板処理装置の全体構成を説明する。図4は、本実施の形態における基板処理装置の回路系統を説明するための概略構成図である。
基板処理装置Aは、レジストが塗布されたウエハWに対してレジスト水溶化処理を施すためのものである。具体的には、この基板処理装置Aにおいて、オゾンガスおよび水蒸気の混合気体を用いることにより、ウエハWの表面に塗布されているレジストを水溶化させる処理が行われる。
図4に、基板処理装置Aにおける基板処理ユニット1の流体の供給回路および排出回路を示す。基板処理ユニット1は、ウエハWが収納される密閉構造のチャンバー10と、チャンバー10内に供給する水蒸気を発生させるための水蒸気発生装置12と、チャンバー10内に供給するガスの供給源であるガス供給源13とを備えている。また、基板処理装置Aは、チャンバー10内に供給するオゾンガスを発生させるためのオゾンガス発生装置11を備えている。図6に示すように、このオゾンガス発生装置11は基板処理ユニット1の外部に設置されている。オゾンガス発生装置11、水蒸気発生装置12およびガス供給源13は、切替混合弁15を介してチャンバー供給路16に接続されている。なお、オゾンガス発生装置11はオゾンガスまたは酸素を選択的に供給することができる。ガス供給源13から供給されるガスとしては、例えば窒素ガス等の不活性ガスや、空気等が用いられる。また、チャンバー供給路16には、当該チャンバー供給路16の形状に沿って管状に設置される温度調節器17が設けられており、チャンバー供給路16を通過するオゾンガス、水蒸気等の流体は、当該チャンバー供給路16を通過する間、温度調節器17によって温度調節されるようになっている。
さらに、基板処理装置Aは、チャンバー10から流体を回収し、流体から液体を分離するためのミストトラップ20と、チャンバー10から回収した流体中のオゾンガスを分解するためのオゾン分解装置21とを備えている。チャンバー10とミストトラップ20との間にはチャンバー排出路22が設けられており、このチャンバー排出路22は、チャンバー10から排出された流体をミストトラップ20に送出するようになっている。また、チャンバー排出路22には開閉弁24およびリリーフ弁30が介設されており、開閉弁24を開くことによりチャンバー10から処理流体を排出してミストトラップ20に送出する状態にする。
リリーフ弁30は、通常は弁を閉じているが、流体の圧力が設定値以上になると自力で弁が開放され、チャンバー10内の流体を設定圧力以下に保つ機能を有するものである。具体的には、リリーフ弁30は、チャンバー10から排出されるオゾンガスまたはオゾンガスと水蒸気の混合気体の流量を調節することによりこのチャンバー10内の気体の圧力を調整するようになっている。このリリーフ弁30の詳細については後に説明する。
ミストトラップ20とオゾン分解装置21はミストトラップ排気管23によって接続されている。チャンバー10内のオゾンガスは、チャンバー排出路22、ミストトラップ20およびミストトラップ排気管23を順に通過してオゾン分解装置21で分解され、オゾン分解装置排気管27へ排出されるようになっている。
ウエハWに塗布されたレジストを水溶化する処理を行うときは、ウエハWを収納して密閉状態としたチャンバー10の内部に、オゾンガスと水蒸気の混合気体を充填させて処理を行う。すなわち、オゾンガス発生装置11により生成されるオゾンガスと水蒸気発生装置12により生成される水蒸気とをこれらの装置からそれぞれ送出し、切替混合弁15においてオゾンガスと水蒸気の混合気体を生成して、チャンバー供給路16によってチャンバー10の内部に供給する。
また、例えばチャンバー10内からオゾンガスと水蒸気の混合気体を排出するときは、切替混合弁15を切り替えてガス供給源13とチャンバー供給路16を接続する状態とし、ガス供給源13からチャンバー10内にガスを供給するとともに、開閉弁24を開くことによりチャンバー排出路22から混合気体が排出されるようにする。そして、チャンバー10内の混合気体をガスによってチャンバー排出路22に押し出す。
また、オゾンガス発生装置11、切替混合弁15、およびオゾンガス発生装置11と切替混合弁15とを接続するオゾンガス発生装置供給路11aの中にそれぞれ残留しているオゾンガスを排出するときは、切替混合弁15の切り替えによりオゾンガス発生装置供給路11aとチャンバー供給路16とを接続する状態とする。そして、オゾンガス発生装置11から酸素を供給して、オゾンガス発生装置11、切替混合弁15およびオゾンガス発生装置供給路11a内の混合気体等の雰囲気をガスによってチャンバー排出路22に押し出すようにする。このようにオゾンガス発生装置11、切替混合弁15およびオゾンガス発生装置供給路11aからオゾンガスを排出することにより、安全性を高めることができる。
以下、このような基板処理装置Aの各構成要素の詳細について説明する。
オゾンガス発生装置11は、酸素中に放電を行うことによりオゾンガスを発生させるものである。また、放電を停止させることにより、酸素を供給することができるようになっている。オゾンガス発生装置11から供給されるオゾンガスまたは酸素は、オゾンガス発生装置供給路11aによって切替混合弁15に供給されるようになっている。
図5および図6に示すように、オゾンガス発生装置供給路11aのうち、基板処理ユニット1とオゾンガス発生装置11とを接続する部分は二重管から構成されている。図5は、基板処理ユニット1とオゾンガス発生装置11とを接続する接続管として使用される二重管50の断面図であり、図6は、オゾンガス発生装置11、基板処理ユニット1およびこれらを接続する二重管50の構成を示す説明図である。
従来では、このようなオゾンガス発生装置11および基板処理ユニット1を接続する接続管として、例えば実公平8−980号公報に示されるような二重管からなる配管構造のものが知られていた。具体的には、実公平8−980号公報等に示される配管装置は、有害・有毒ガスを通過させる内管およびこの内管を気密に包む外管から構成されており、さらに内管と外管に囲まれた空間内に乾燥窒素ガス等を導入する窒素ガス導入部、および上記空間内の有害・有毒ガスを検出するガス検出器がそれぞれ配設されている。
上記の構成の配管装置において、窒素ガス導入部から上記空間内の一端に導入された窒素ガスは、空間内を流れてガス検出器に達し、ここで有害・有毒ガスの有無が検出され、その後排出管から排ガス装置等を通って排出されるようになっている。ここで、もしガス検出器で有害・有毒ガスが検出されると、内管に介設されたバルブが直ちに閉鎖され、その後に、空間内の有害・有毒ガスの除去や内管の漏洩箇所の探索、修理が行われるようになっている。
しかしながら、このような従来の二重管からなる配管構造は、内管が破損してしまいこの内管から有害・有毒ガスが外部へ漏出してしまうという問題に対処することを目的としており、内管内のガスが当該内管を透過して内管の外部に漏出してしまうという問題については何ら想定されていない。すなわち、常時内管を透過して外部に漏出している低濃度の透過ガスをもガス検出器が誤って検出してしまい、内管に破損が生じていないにもかかわらずバルブを誤検出に基づいて閉鎖してしまう場合がある。
本実施の形態の配管構造は、このような従来技術の問題点を解決するよう構成されており、内管内のガスが当該内管を透過して内管の外部に漏出する場合、および内管が破損してしまいこの内管から有害・有毒ガスが外部へ漏出する場合の両方に対応することができるようになっている。以下、このような配管構造を図5、6により具体的に説明する。
オゾンガス発生装置11および基板処理ユニット1を接続する接続管は、内管50aおよび外管50bからなる二重管50から構成されている。この二重管50の内管50aおよび外管50bはそれぞれフッ素樹脂から形成されており、オゾンガスまたはオゾンガスと水蒸気の混合気体は内管50a内を通過するようになっている。外管50bの一端はオゾンガス発生装置11内に配置され、この外管50bの一端にはT字継ぎ手(いわゆるチーズ継ぎ手)50dが設けられている。具体的に説明すると、外管50bの一端はT字継ぎ手50dの第1の開口に挿入されており、内管50aはT字継ぎ手50d内を直線的に延伸してこのT字継ぎ手50dの第2の開口から外方に延びている(第1の開口および第2の開口は、それぞれT字継ぎ手のいわゆる両腕部分にある)。また、T字継ぎ手50dの第3の開口(T字継ぎ手のいわゆる頭部分にある開口)には別の配管51が挿入されており、この配管51は外管50bと内管50aの間の空間に連通している。図6に示すように、配管51にはオゾン分解フィルター11bが介設されている。なお、このオゾン分解フィルター11bもオゾンガス発生装置11内に設置されている。オゾン分解フィルター11bは、オゾンガスを活性炭等の触媒により分解してその濃度を例えば0.1ppm以下とするよう構成されている。
一方、外管50bと内管50aとの間には、外管50bの他端(継ぎ手50dが設けられていない側)に設けられた供給口50cから空気や窒素ガス等のパージ用流体が送られるようになっている。内管50a内を通過する際にこの内管50aの壁を透過したオゾンガスは、パージ用流体により配管51を介してオゾンガス発生装置11内にあるオゾン分解フィルター11bに送られ、このオゾン分解フィルター11bにより分解されるようになっている。このように、オゾンガス発生装置11および基板処理ユニット1を接続する接続管が二重管50から構成されることにより、この二重管50の内管50a内を通過するオゾンガスやオゾンガスと水蒸気の混合気体が当該内管50aの壁を透過した場合であっても、この透過したオゾンガスを含む流体が外部に漏れることなく、当該オゾンガスを確実に除去することができる。
また、オゾン分解フィルター11bの下流側にはオゾン検出センサ11cが設けられている。二重管50の内管50a内を通過するオゾンガスがこの内管50aの壁を透過するのではなく、内管50a自体に破損がありこの内管50aの破損部分からオゾンガスが漏洩した場合は、この漏洩したオゾンガスの濃度が非常に高いことにより(例えば9%)、オゾン分解フィルター11bでは当該オゾンガスを十分に除去することはできない。この場合は、オゾン検出センサ11cによりこの除去できなかった漏洩オゾンガスが検出され、オゾンガス発生装置11自体が強制停止されることとなる。
なお、オゾン分解フィルター11bおよびオゾン検出センサ11cは、オゾンガス発生装置11内に設置される代わりに基板処理ユニット1の内部に設置されていてもよい。この場合においても、外管50bの端部がT字継ぎ手50d、配管51を介してオゾン分解フィルター11bに接続されている。
このように、オゾンガス発生装置供給路11aおよびチャンバー供給路16を構成する接続管が内管50aおよび外管50bからなる二重管50から構成され、外管50bの一端はオゾン分解フィルター11bおよびオゾン検出センサ11cに順次接続され、外管50bの他端には、内管50aと外管50bとの間の空間にパージ用流体を供給する供給口50cが設けられている。このことにより、内管50a内のガスが当該内管50aを透過して内管50aの外部に漏出する場合、および内管50aが破損してしまいこの内管50aから有害・有毒ガスが外部へ漏出する場合の両方に対応することができるようになる。
水蒸気発生装置12は、内部に熱源12dを有し、純水供給回路19から当該水蒸気発生装置12に供給される純水(DIW)を高温に熱することにより、チャンバー10内に供給するための蒸気を発生させるようになっている。水蒸気発生装置12内で発生した水蒸気は、水蒸気供給管12aを通過して切替混合弁15に送出される。切替混合弁15に送られた水蒸気は、この切替混合弁15においてオゾンガスと混合して混合気体となり、チャンバー供給路16を通過して、チャンバー10に供給される。混合気体は、チャンバー供給路16を通過する間、温度調節器17により所望の温度に調整される。
また、水蒸気発生装置12には、ミストトラップ20に接続する水蒸気排気管12bと、リリーフ弁30の下流側においてチャンバー排出路22の途中に接続する純水排液管12cとがそれぞれ接続されている。ウエハWに供給されない水蒸気を水蒸気発生装置12から排出するとき、または水蒸気発生装置12内の圧力を低下させるときに、水蒸気排気管12bによって水蒸気をミストトラップ20内に排気する。また、水蒸気発生装置12内の純水を排液するときは、当該水蒸気発生装置12の下部から純水排液管12cによって排出し、チャンバー排出路22を通過させてミストトラップ20内に排液する。
ミストトラップ20には、このミストトラップ20内から液体を排液するためのミストトラップ排液管20aが接続されている。また、ミストトラップ20には、当該ミストトラップ20内の流体を冷却するための冷却水循環ライン20bが設けられている。チャンバー10内からチャンバー排出路22によって排出された流体、水蒸気発生装置12から水蒸気排気管12bによって排気された水蒸気、水蒸気発生装置から純水排液管12cとチャンバー排出路22によって排液された純水は、ミストトラップ20内部に貯留される。そして、ミストトラップ20外部に巻回された冷却水循環ライン20bに冷却水を通過させることにより、これらのミストトラップ20内部に貯留された回収流体を冷却する。すなわち、水蒸気を凝縮して液化し、ミストトラップ20の下部に貯留させることにより、ミストトラップ20内に貯留されたオゾンガスと水蒸気の混合流体を、オゾンガスを含む気体と液滴とに好適に分離することができるようになっている。これにより、チャンバー10内から排出された処理流体から水蒸気を分離することができる。オゾンガス等のミストトラップ20内の気体はミストトラップ排気管23によってミストトラップ20内部から排気される。また、ミストトラップ20内で処理流体から分離された液滴はミストトラップ排液管20aからドレンとして排液される。
オゾン分解装置21は、ヒータ21aによってオゾンガスを高温にして分解するオゾンキラー25と、オゾンキラー25を通過した気体を冷却する冷却装置26とを備えている。また、オゾンガスを分解して冷却した気体をオゾン分解装置21から排気するためのオゾン分解装置排気管27が設けられている。ミストトラップ排気管23を通過してオゾン分解装置21に回収されるオゾンガスは、まずオゾンキラー25内でヒータ21aの加熱により酸素に熱分解され、次に冷却装置26によって冷却される。冷却装置26には、当該冷却装置26に冷却水を循環供給する冷却水供給回路28が接続されている。すなわち、冷却水を循環供給することにより、冷却装置26内の気体を冷却するようになっている。冷却水供給回路28には、ミストトラップ20の内部を冷却する冷却水循環ライン29が介設され、冷却水供給回路28内を循環する冷却水の一部はミストトラップ20の内部を冷却するために冷却水循環ライン29内に循環供給されるようになっている。このように、オゾン分解装置21は、オゾンキラー25を通過する際にオゾンガスを除去することにより、基板処理装置Aから排気する気体の無害化を図るようになっている。
〔リリーフ弁の構成〕
次に、基板処理装置Aにおけるリリーフ弁30の構成の詳細について説明する。このリリーフ弁30は、図1乃至図3に示すようなダイヤフラム弁30aから構成されている。ここで、図1は、本実施の形態におけるダイヤフラム弁30aが閉状態であるときの構成を示す縦断面図であり、図2は、図1のダイヤフラム弁30aが開状態であるときの構成を示す縦断面図である。また、図3(a)は、図1のダイヤフラム弁30aにおけるダイヤフラム保持部41の拡大断面図(図1の範囲Aの拡大断面図)であり、図3(b)は、図1のダイヤフラム弁30aにおける追加のダイヤフラム保持部43の拡大断面図(図1の範囲Bの拡大断面図)である。
図1に示すように、ダイヤフラム弁30aは、上方バルブブロック(第1のバルブブロック)31および下方バルブブロック(第2のバルブブロック)32と、これらの上方バルブブロック31および下方バルブブロック32の間に配設された弁座33とを備えている。弁座33は、被制御流体の流入部34および流出部35にそれぞれ連通する弁室36を内部に有している。また、流入部34および流出部35はそれぞれチャンバー排出路22(図4参照)に連通している。
弁座33の弁室36内には、中心部が開口となっている略円形のダイヤフラム40が配設されており、このダイヤフラム40はダイヤフラム保持部材41によりその端縁が保持されている。図1に示すように、ダイヤフラム保持部材41は上方バルブブロック31と弁座33との間に取り付けられている。ダイヤフラム40の中心部の開口には、上下方向に往復移動可能な弁体部38が気密に取り付けられている。弁体部38は、被制御流体が弁室36内に流されないときあるいはこの被制御流体の圧力が予め設定された設定圧力以下のときには、図1に示すように下方に位置しており、このことにより当該弁体部38によって弁室36に形成された貫通孔36cを塞ぐようになっている。また、ダイヤフラム弁30aは調圧部37を有しており、この調圧部37は、上方ダイヤブロック31とダイヤフラム40との間の領域である調圧気体通過領域36b(後述)に調圧気体を送ることにより弁体部38に対してエアコントロール等の制御を行うようになっている。
以下、このようなダイヤフラム弁30aの各構成要素の詳細について説明する。
上方バルブブロック31および下方バルブブロック32はそれぞれ例えば非導電性フッ素樹脂等の非導電性樹脂から構成されている。上方バルブブロック31および下方バルブブロック32がフッ素樹脂等から構成される理由は以下の通りである。すなわち、ダイヤフラム弁30aは、チャンバー10から送出されたオゾンガスやオゾンガスと水蒸気の混合気体を被制御流体とするため、耐蝕性および耐薬品性に優れた材質のものから構成されることが望まれる。もし上方バルブブロック31や下方バルブブロック32が金属から構成されていた場合には、オゾンガスがダイヤフラム弁30aを通過する際にこのオゾンガスがダイヤフラム40や追加のダイヤフラム42(後述)を透過することにより、これらのバルブブロック31、32を腐食させてしまうおそれがある。このように、上方バルブブロック31および下方バルブブロック32がフッ素樹脂等から構成されることにより、当該バルブブロック31、32の耐蝕性等を向上させることができる。
弁座33は例えば非導電性フッ素樹脂のような非導電性樹脂から構成されており、前述のように内部に弁室36を有している。
ダイヤフラム40は、例えば中心部に開口を有する円形の非導電性フッ素樹脂等のような非導電性樹脂から構成されている。このダイヤフラム40は弁座33の弁室36内で横方向に配設されており、その端縁がダイヤフラム保持部材41により保持されている。図1に示すように、ダイヤフラム40は、弁室36を被制御流体通過領域36aと調圧気体通過領域36bとに区画するようになっている。すなわち、流入部34から流入した被制御流体はダイヤフラム40の下方にある被制御流体通過領域36aを通過して流出部35に送られるようになっている。
ここで、弁座33およびダイヤフラム40がフッ素樹脂等から構成されることにより、これらの弁座33およびダイヤフラム40の耐蝕性等を向上させることができ、被制御流体としてオゾンガスやオゾンガスと水蒸気の混合気体を用いた場合であっても弁座33およびダイヤフラム40の腐食が抑制されることとなる。
上方バルブブロック31には、調圧部37から調圧気体通過領域36bに空気や窒素ガス等の調圧用の気体を送るための調圧気体流入部45およびこの調圧気体通過領域36bから調圧気体を排出するための調圧気体流出部46が設けられており、調圧部37から調圧気体流入部45を介して調圧気体が調圧気体通過領域36bに流入し、この流入した調圧気体は調圧気体流出部46から排出されるようになっている。このことにより、流入部34から被制御流体通過領域36aに送られた被制御流体(とりわけオゾンガス)がダイヤフラム40を透過してこのダイヤフラム40の背面側(上面側)に浸出した場合であっても、この浸出した被制御流体を調圧気体により押し流すことができる。
また、調圧気体流出部46には、オゾン分解フィルター47が介設されている。このオゾン分解フィルター47は、濃度が例えば10〜100ppmの範囲内にあるオゾンガスを分解してその濃度を例えば0.1ppm以下とするよう構成されている。このようなオゾン分解フィルター47が設置されていることにより、ダイヤフラム40を透過して調圧気体通過領域36bに浸出したオゾンガスが調圧気体流出部46に排出されたときにこのオゾンガスを除去することができ、調圧気体流出部46から大気等へオゾンガスが放出されることを抑止することができる。さらに、オゾン分解フィルター47の出口にオゾンガス検出器を取り付けてもよい。このオゾンガス検出器は、予期しない原因によりダイヤフラム40が破損した際、オゾン分解フィルター47で処理できない量のオゾンガスが流れてきた際にこの流出オゾンガスを検出し、このことにより例えば装置を停止することもできるようになる。
弁体部38は、例えばフッ素樹脂等のような非導電性樹脂から構成されている。この弁体部38は、後述の調圧部37により下方に押圧されるよう制御されている。図1は、弁体部38が最も下方の位置にある状態を示しており、図2は、弁体部38が図1に示す位置よりも上方の位置に移動させられた状態を示している。図1に示すように、調圧部37から調圧気体通過領域36bに送られた調圧気体により押圧されることによって弁体部38が最も下方の位置にあるときに、この弁体部38は弁室36の貫通孔36cを塞ぐようになっている。また、この弁体部38はダイヤフラム40の中心部の開口に嵌設されており、当該弁体部38とダイヤフラム40とは気密にシールされている。このため、図1に示すように、弁室36の被制御流体通過領域36aと調圧気体通過領域36bは完全なシール状態で区画されることとなる。
弁体部38がフッ素樹脂等から構成されることにより、この弁体部38の耐蝕性等を向上させることができ、被制御流体としてオゾンガスやオゾンガスと水蒸気の混合気体を用いた場合であっても弁体部38の腐食が抑制されることとなる。
調圧部37は、調圧気体流入部45を介して調圧気体を調圧気体通過領域36bに送るようになっている。この調圧部37から供給される調圧気体の圧力は当該調圧部37において自在に設定することができるようになっている。
また、図1に示すように、弁体部38の下端部にも追加のダイヤフラム42が取り付けられており、この追加のダイヤフラム42の端縁は追加のダイヤフラム保持部材43により保持されている。追加のダイヤフラム保持部材43の構成の詳細については後述する。
追加のダイヤフラム42は、図1に示すようにダイヤフラム弁30aが閉状態にあるときには下方バルブブロック32の上面に密着し、一方、図2に示すようにダイヤフラム弁30aが開状態となったときには下方バルブブロック32の上面から離間するよう配設されている。
弁体部38の下面には、追加の調圧部44が取り付けられている。この追加の調圧部44は、下方バルブブロック32に設けられ外部空間に連通する調圧室44aと、調圧室44aの内部に設置され下方バルブブロック32に下端が取り付けられたバネ44bと、弁体部38の下面に取り付けられバネ44bの上端が接続されたバネ受け部材44cとから構成されている。この追加の調圧部44は、バネ44bの反発力により弁体部38を上方に押圧するようになっている。具体的には、図1に示すようにダイヤフラム弁30aが閉状態であるときには、バネ44bは圧縮された状態にありこのバネ44bは反発力によってバネ受け部材44cを介して弁体部38を上方に押圧している。一方、図2に示すようにダイヤフラム弁30bが開状態にあるときには、バネ44bの反発力は図1に示すような状態と比べて十分に弱くなる。
このように、調圧部37は弁体部38を下方に押圧するようになっているとともに、追加の調圧部44が弁体部38を上方に押圧するようになっている。このため、弁体部38において、調圧気体による下方への押圧力からバネ44bによる上方への押圧力を減じた圧力が被制御流体の設定圧力となる。すなわち、弁室36に被制御流体が流されなかったり、あるいは弁室36に流される被制御流体の圧力が上記設定圧力以下であったりした場合には、図1に示すように弁体部38が下方に押圧させられこの弁体部38は弁室36の貫通孔36cを塞ぐようになっている。一方、弁室36に流れる被制御流体の圧力が上記設定圧力を上回ったときには、図2に示すように弁体部38が上方に移動させられ、当該弁体部38は弁室36の貫通孔36cから退避することとなる。
ダイヤフラム40および調圧部37に加えて、追加のダイヤフラム42および追加の調圧部44が設けられていることにより、流入側の被制御流体の圧力を精度良く調整することができるとともに、流出側の被制御流体の圧力変動の影響を受けることのないようなリリーフ弁としてダイヤフラム弁30aを用いることができるようになる。
ダイヤフラム保持部材41は、図3(a)に示すように、ダイヤフラム40の端縁を保持する非導電性の上方弾性部材(第1の弾性部材部分)41aと、上方弾性部材41aの下方に導電性シート41bを介して取り付けられた下方弾性部材(第2の弾性部材部分)41cとから構成されている。図3(a)に示すように、上方弾性部材41aは上方バルブブロック31の下面に取り付けられており、この上方弾性部材41aがダイヤフラム40の端縁を保持するようになっている。一方、下方弾性部材41cはその下面が弁座33に当接するよう設けられている。導電性シート41bは、例えばステンレス、あるいはフッ素樹脂にカーボンファイバー等を含ませた例えば輪状の導電性フッ素樹脂からなり、上方弾性部材41aと下方弾性部材41cとの間においてシール状態で挟持されている。さらに、導電性シート41bには、弁室36の被制御流体通過領域36aとは反対側に延びるアース線41dが接続されている。アース線41dは、ダイヤフラム保持部材41の近傍にある電荷を取り除く機能を有している。導電性シート41bが上方弾性部材41aと下方弾性部材41cとの間においてシール状態で挟持されており、下方弾性部材41cの下面が弁座33に当接してこの当接箇所もシール状態となっていることにより、弁室36の被制御流体領域36aに送られた被制御流体がアース線41dに接触してしまうことを抑止することができる。
同様に、追加のダイヤフラム保持部材43は、図3(b)に示すように、追加のダイヤフラム42の端縁を保持する非導電性の下方弾性部材43aと、下方弾性部材43aの上方に導電性シート43bを介して取り付けられた上方弾性部材43cとから構成されている。図3(b)に示すように、下方弾性部材43aは下方バルブブロック32の上面に取り付けられており、この下方弾性部材43aが追加のダイヤフラム42の端縁を保持するようになっている。一方、上方弾性部材43cはその上面が弁座33に当接するよう設けられている。導電性シート43bは、例えばステンレス、あるいはフッ素樹脂にカーボンファイバー等を含ませた例えば輪状の導電性フッ素樹脂からなり、下方弾性部材43aと上方弾性部材43cとの間においてシール状態で挟持されている。さらに、導電性シート43bには、弁室36の被制御流体領域36aとは反対側に延びるアース線43dが接続されている。アース線43dは、追加のダイヤフラム保持部材43の近傍にある電荷を取り除く機能を有している。導電性シート43bが下方弾性部材43aと上方弾性部材43cとの間においてシール状態で挟持されており、上方弾性部材43cの上面が弁座33に当接してこの当接箇所もシール状態となっていることにより、弁室36の被制御流体領域36aに送られた被制御流体がアース線43dに接触してしまうことを抑止することができる。
〔作用効果〕
次に、本実施の形態の基板処理装置Aおよびダイヤフラム弁30aの作用効果について以下に説明する。
チャンバー10内にあるオゾンガスまたはオゾンガスと水蒸気の混合気体は、チャンバー排出路22を通ってミストトラップ20に送られる。この際に、上記混合気体は開閉弁24およびリリーフ弁30を通過する。すなわち、開閉弁24が開状態となっており、さらに、弁室36に送られるオゾンガスまたは混合気体の圧力が予め設定された圧力以上でありリリーフ弁30が開状態となっているときのみにおいてチャンバー10内にあるオゾンガスまたは混合気体がミストトラップ20に排出される。リリーフ弁30がチャンバー排出路22に介設されていることにより、チャンバー10内のオゾンガスまたは混合気体の圧力を、大気圧よりも大きな圧力で一定に保つことができる。このことにより、ウエハWに対する所望の処理を行うことができるようになる。
リリーフ弁30において、開閉弁24が閉状態となっておりチャンバー10からオゾンガスまたはオゾンガスと水蒸気の混合気体が送られないとき、あるいはチャンバー10から流入部34へ送られるオゾンガスまたは混合気体の圧力が設定圧力以下であるときには、図1に示すように、弁体部38は調圧部37から調圧気体通過領域36bに送られた調圧気体の圧力に逆らって上方に移動することができず、この弁体部38によって弁室36の貫通孔36cを塞ぐような状態となる。このため、流入部34から流出部35へのオゾンガスまたは混合気体の流れが遮断される。一方、チャンバー10から流入部34へ送られるオゾンガスまたは混合気体の圧力が設定圧力を超えたときには、図2に示すように、弁体部38は調圧気体通過領域36bにある調圧気体の圧力に逆らって上方に移動し、この弁体部38の下端部分は貫通孔36cから退避する。このことによって、流入部34から流出部35へオゾンガスまたは混合気体が流れるようになる。
上記リリーフ弁30を構成するような本実施の形態のダイヤフラム弁30aによれば、ダイヤフラム保持部材41はダイヤフラム40の端縁を保持する非導電性の弾性部材41a、41cと、この弾性部材41a、41cに取り付けられた導電性部材41bを有し、さらに、導電性部材41bにはダイヤフラム保持部材41近傍に発生する静電気を取り除くためのアース線41dが接続されている。このため、ダイヤフラム40の表面にある電荷を導電性部材41bおよびアース線41dにより除去することができ、ダイヤフラム40近傍に静電気が蓄積されることを抑制することができる。このことにより、ダイヤフラム40近傍に蓄積された静電気により当該ダイヤフラム40が絶縁破壊されてしまうことを防止することができる。また、アースを行うための導電性部材41bおよびアース線41dはダイヤフラム保持部材41に含まれているので、アースを行うための機構が弁室36内における被制御流体の流れを乱したり妨げたりすることはなく、弁室36内において所望の被制御流体の流れが得られる。
〔変形例〕
本発明によるダイヤフラム弁は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。
例えば、ダイヤフラム弁の弁体部を制御する機構としては、上述のようなダイヤフラム40の上面側の調圧気体通過領域36bに調圧気体を供給する調圧部37に限定されることはなく、代わりに、弁体部38の上面にバネ機構を取り付け、このバネ機構のバネの反発力により弁体部38を下方に押圧するような構成となっていてもよい。
また、本発明に係るダイヤフラム弁は、図1に示すようなリリーフ弁に限定されることはない。すなわち、本発明のダイヤフラム弁は、例えば図4のチャンバー排出路22に配設される開閉弁24のような、リリーフ弁以外のものであってもよい。本発明のダイヤフラム弁が例えば開閉弁として用いられる場合には、弁体部の上方に弁体作動部が取り付けられるようになる。この弁体作動部は、弁体部の上面に接続された作動連結部材と、作動連結部材の更に上方に設けられたピストン部材とから構成され、ピストン部材が作動連結部材を上下方向に往復運動させることにより、弁体部が弁室の貫通孔を塞ぐ状態およびこの弁体部が貫通孔から退避する状態を切り替えることができるようになる。このようにして、弁の開閉を調整することが可能となる。このような開閉弁として使用されるダイヤフラム弁においても、本発明の特徴を有することによって、ダイヤフラムの表面にある電荷をダイヤフラム保持部の導電性部材およびアース線により除去することができ、ダイヤフラム近傍に静電気が蓄積されることを抑制することができるようになる。
本発明の実施の形態におけるダイヤフラム弁が閉状態であるときの構成を示す縦断面図である。 図1のダイヤフラム弁が開状態であるときの構成を示す縦断面図である。 (a)は、図1のダイヤフラム弁におけるダイヤフラム保持部の拡大断面図(図1の範囲Aの拡大断面図)であり、(b)は、図1のダイヤフラム弁における追加のダイヤフラム保持部の拡大断面図(図1の範囲Bの拡大断面図)である。 本実施の形態における基板処理装置の回路系統を説明するための概略構成図である。 図4の基板処理装置において、オゾンガス発生装置および基板処理ユニットを接続する接続管の断面図である。 図4の基板処理装置において、オゾンガス発生装置、基板処理ユニットおよびこれらを接続する二重管の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 基板処理ユニット
10 チャンバー
11 オゾンガス発生装置
11a オゾンガス発生装置供給路
11b オゾン分解フィルター
11c オゾン検出センサ
12 水蒸気発生装置
12a 水蒸気供給管
12b 水蒸気排気管
12c 純水排液管
12d 熱源
13 ガス供給源
15 切替混合弁
16 チャンバー供給路
17 温度調節器
19 純水供給回路
20 ミストトラップ
20a ミストトラップ排液管
20b 冷却水循環ライン
21 オゾン分解装置
21a ヒータ
22 チャンバー排出路
23 ミストトラップ排気管
24 開閉弁
25 オゾンキラー
26 冷却装置
27 オゾン分解装置排気管
28 冷却水供給回路
29 冷却水循環ライン
30 リリーフ弁
30a ダイヤフラム弁
31 上方バルブブロック
32 下方バルブブロック
33 弁座
34 流入部
35 流出部
36 弁室
36a 被制御流体通過領域
36b 調圧気体通過領域
36c 貫通孔
37 調圧部
38 弁体部
40 ダイヤフラム
41 ダイヤフラム保持部材
41a 上方弾性部材
41b 導電性シート
41c 下方弾性部材
41d アース線
42 追加のダイヤフラム
43 追加のダイヤフラム保持部材
43a 下方弾性部材
43b 導電性シート
43c 上方弾性部材
43d アース線
44 追加の調圧部
44a 調圧室
44b バネ
44c バネ受け部材
45 調圧気体流入部
46 調圧気体流出部
47 オゾン分解フィルター
50 二重管
50a 内管
50b 外管
50c 供給口
50d T字継ぎ手
51 配管

Claims (5)

  1. 第1のバルブブロックおよび第2のバルブブロックと、
    前記第1のバルブブロックおよび前記第2のバルブブロックの間に配設され、被制御流体の流入部および流出部にそれぞれ連通する弁室を内部に有する弁座と、
    前記弁座または前記第1のバルブブロックに取り付けられたダイヤフラム保持部と、
    前記弁座の弁室内に設けられ、前記ダイヤフラム保持部に保持されたダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムの中心部に取り付けられ前記弁室内で往復移動自在となっている弁体部であって、前記弁室の一部を塞いで流入部から流出部への被制御流体の流れを調整するための弁体部と、
    を備え、
    前記ダイヤフラム保持部は、前記ダイヤフラムの端縁を保持する非導電性の弾性部材と、この弾性部材に取り付けられた導電性部材とを有し、当該導電性部材にはダイヤフラム保持部近傍に発生する静電気を取り除くためのアース線が接続されていることを特徴とするダイヤフラム弁。
  2. 前記第1のバルブブロック、前記第2のバルブブロック、前記弁座および前記ダイヤフラムはそれぞれ非導電性樹脂からなることを特徴とする請求項1記載のダイヤフラム弁。
  3. 前記ダイヤフラム保持部の弾性部材は、前記第1のバルブブロックに取り付けられた第1の弾性部材部分と前記弁座に当接するよう設けられた第2の弾性部材部分とからなり、前記第1の弾性部材部分が前記ダイヤフラムの端縁を保持するとともに、当該第1の弾性部材部分と第2の弾性部材部分との間で前記導電性部材がシール状態で挟持されることを特徴とする請求項1または2記載のダイヤフラム弁。
  4. 前記弁体部は、前記弁室内の被制御流体の圧力が予め設定された設定圧力以下のときには前記弁室を塞いで流入部から流出部への被制御流体の流れを遮断し、前記弁室内の被制御流体の圧力が前記設定圧力を超えたときに前記弁室を塞ぐ状態を解除して流入部から流出部へ被制御流体を送るよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のダイヤフラム弁。
  5. 請求項1乃至4記載のダイヤフラム弁と、
    前記ダイヤフラム弁の上流側に設けられ、基板の処理を行うための基板処理室と、
    前記基板処理室にオゾンガスを供給するオゾンガス供給部と、
    を備え、
    前記ダイヤフラム弁は、前記基板処理室から排出されるオゾンガスの流量を調整することによりこの基板処理室内のオゾンガスの圧力を調整するようになっていることを特徴とする基板処理装置。
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