JP2007238996A - パターン形成用マスクおよびその洗浄方法 - Google Patents

パターン形成用マスクおよびその洗浄方法 Download PDF

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【課題】繰り返し使用後にマスク上に付着した金属等を容易に除去することができ、高精度でパターンを形成することが可能なパターン形成用マスクを提供すること。
【解決手段】被処理物上に形成すべきパターンに対応した開口を有するマスキング部材と、該マスキング部材の開口を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置された防着部材とを有するパターン形成用マスク。前記マスキング部材は、少なくとも、前記開口の内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、真空蒸着、スパッタリング等によりパターンを形成するために使用されるマスクに関する。更に、本発明は、前記マスクの洗浄方法に関する。
半導体基板等の被処理物に金属膜を成膜する方法として、蒸着法、スパッタリング法等が広く用いられている。特に、パターンを有する金属膜を形成するためには、パターンに対応する開口を有するマスクが用いられる(特許文献1参照)。
特公平6−74498号公報
しかし、マスクを繰り返し使用すると、開口内壁やマスク表面に金属膜が厚く付着し、マスク上の開口のサイズや形状が変化する。これにより、加工精度が低下するため、マスクに付着した金属を除去する必要がある。しかし、特に金等の貴金属は、薬液によって化学的に除去することは困難である。そこで、研磨等の物理的方法により、マスク上に付着した金属を除去することも考えられる。しかし、この方法では、マスク自体も削り取られて加工精度が低下するおそれがある。
かかる状況下、本発明は、繰り返し使用後にマスク上に付着した金属等を容易に除去することができ、高精度でパターンを形成することが可能なパターン形成用マスクを提供することを目的とする。
上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[1] 被処理物上に形成すべきパターンに対応した開口を有するマスキング部材と、該マスキング部材の開口を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置された防着部材とを有するパターン形成用マスクであって、
前記マスキング部材は、少なくとも、前記開口の内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有する、前記パターン形成用マスク。
[2] 前記マスキング部材は、少なくとも、前記皮膜を、前記開口の内壁および開口近傍の表面上に有し、
前記防着部材は、前記開口および開口近傍を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置されている、[1]に記載のパターン形成用マスク。
[3] 前記液体は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、硝酸、フッ化水素酸、エチレンジアミン、テトラクロロエタン、クロロアセトン、およびクロロナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、[1]または[2]に記載のパターン形成用マスク。
[4] 前記皮膜は、アルミニウムまたはホウ素からなる、[1]〜[3]のいずれかに記載のパターン形成用マスク。
[5] 被処理物上にパターンを形成するために使用された[1]〜[4]のいずれかに記載のパターン形成用マスクの洗浄方法であって、
前記パターンの形成は、前記マスクを、前記マスキング部材が、前記防着部材と被処理物との間に位置するように配置した状態で成膜処理を施すことによって行われ、
前記マスクの洗浄は、前記パターン形成後にマスキング部材を防着部材と分離し、次いで、前記マスキング部材を、前記皮膜を溶解し得る洗浄液中に浸漬することによって行われる、前記洗浄方法。
[6] 前記成膜処理は、物理気相成長法、蒸着 、スパッタリング、または化学気相成長法によって行われる、[5]に記載の洗浄方法。
[7] 前記成膜処理は、成膜材料として、金、プラチナ、タングステン、イリジウム、ロジウムおよびオスミウムからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いて行われる、[5]または[6]に記載の洗浄方法。
[8] 前記洗浄液は、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である、[5]〜[7]のいずれかに記載の洗浄方法。
[9] 前記洗浄液は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、硝酸、フッ化水素酸、エチレンジアミン、テトラクロロエタン、クロロアセトン、およびクロロナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、[8]に記載の洗浄方法。
本発明のマスクは、パターン形成後に開口内壁等に堆積した成膜材料を容易に除去することができるため、同一マスクを繰り返し使用する場合にも形状精度を維持してパターン形成を行うことができる。
更に、本発明によれば、パターン形成用マスクの洗浄をきわめて簡便に行うことができ、作業性を著しく向上させることができる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

[パターン形成用マスク]
本発明のパターン形成用マスクは、被処理物上に形成すべきパターンに対応した開口を有するマスキング部材と、該マスキング部材の開口を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置された防着部材とを有し、前記マスキング部材は、少なくとも、前記開口の内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有する。
まず、図1に、従来のパターン形成工程の概略図を示す。
図1(a)に示すように、被処理物上にマスキング部材を配置して蒸着、スパッタ等により成膜処理を施すと、図1(b)に示すように、被処理物表面のマスキング部材に覆われていない部分(マスキング部材の開口に対応する部分)に成膜材料が堆積する。これにより、被処理物上にパターンを形成することができるが、同時に、図1(b)に示すようにマスキング部材の開口内壁および表面にも成膜材料が堆積する。これにより開口の内径が変化してしまうため、加工精度を維持するためには、堆積した成膜材料を除去する必要がある。しかし、前述のように、特に成膜材料がアルカリ処理等の化学的処理により除去することが困難な材料であると、研磨等の物理的方法により除去せざるを得ないが、この方法ではマスク自体も削り取られて加工精度が低下するおそれがある。
それに対し、本発明のマスクは、少なくとも開口の内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有するとともに、マスキング部材上にコーティング材料が付着しない部分を設けるための防着部材を有する。本発明のマスクを使用して成膜処理によりパターンを形成する工程について、図2に基づき説明する。但し、本発明は図2に示す態様に限定されるものではない。
まず、図2(a)に示すように、被処理材料上に、マスキング部材が、前記防着部材と被処理物との間に位置するようにマスクを配置する。このマスキング部材は、アルカリ等に溶解し得る皮膜を有する。この状態で、被処理材料に対して、蒸着、スパッタ等により成膜処理を施すと、図2(b)に示すように、成膜材料(例えば金等)が堆積する。但し、本発明のマスクでは、開口内壁等の皮膜を有する部分では、成膜材料は皮膜を介してマスキング部材上に堆積する。また、マスキング部材上の防着部材で覆われていた部分には成膜材料は堆積しないため、マスキング部材から防着部材を取り除くと、成膜材料が堆積していない部分が露出する。防着部材除去後のマスキング部材の開口部周辺の概略断面図を図1(c)に示す。この状態で、皮膜を溶解し得る液体にマスキング部材を浸漬すれば、皮膜が溶解するととともに、成膜材料が堆積していない部分から液体が回り込みマスキング部材上の成膜材料をリフトオフすることにより、開口内壁や周辺に堆積した成膜材料を除去することができる。このように、本発明のマスクによれば、化学的処理によってマスキング部材上に堆積した成膜材料を容易に除去することができ、加工精度を維持することができる。
次に、本発明のマスクに含まれるマスキング部材および防着部材について説明する。
マスキング部材
前記マスキング部材としては、通常の蒸着、スパッタリング等による成膜処理に使用されるパターン形成用マスクを使用することができる。マスキング部材の材質は、後述する洗浄に使用する液体に溶解しない材質とする。使用可能な材質としては、例えばSUS304等のステンレスを挙げることができる。但し、本発明のマスキング部材の材質は上記に限定されるものではなく、洗浄に使用する液体に応じて選択すればよい。また、後述するように防着部材とマスキング部材を磁力により固定する場合は、磁性材料からなるマスキング部材を使用することができる。前記マスキング部材の厚さは特に限定されないが、例えば0.05mm〜2mm、好ましくは0.05mm〜1mmである。
前記マスキング部材は、プレス成形、射出成形等の公知の方法で製造することができ、また市販品としても入手可能である。そして、本発明では、上記マスキング部材の少なくとも開口内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を形成する。少なくともマスキング部材の開口内壁に皮膜を有することにより、開口内壁に堆積した成膜材料を、皮膜とともに除去することが可能となる。
前記皮膜を形成する部分は、防着部材により覆われる面積に応じて決定することができる。例えば、マスキング部材の開口よりも大きな開口を有する部材を防着部材として使用する場合のように、防着部材を、マスキング部材の開口および開口近傍を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置する場合は、前記皮膜を、少なくとも、前記開口の内壁および開口近傍の防着部材の開口に対応する部分に形成することが好ましい。これにより、先に説明したように、成膜処理後に防着部材を除去すれば、成膜材料が堆積していない部分(防着部材に覆われていた部分)から液体が回り込み、マスキング部材上の成膜材料をリフトオフすることにより、開口内壁や周辺に堆積した成膜材料を除去することができる。前記防着部材の開口の大きさは、マスキング部材の開口を覆わない範囲で適宜設定すればよいが、例えば、マスキング部材の開口サイズ(円形の開口の場合は直径、スクエア型の開口の場合は一辺の長さ)に対して5〜20%程度大きなサイズとすることができる。
前記皮膜は、マスキング部材に対し、蒸着法、スパッタリング、または化学気相成長法等の公知の成膜法により、マスキング部材上の所望の部分に形成することができる。前記皮膜の厚さは、特に限定されるものではないが、溶液浸漬により容易に除去できる程度の厚さとすることが好ましく、例えば50〜300nm、好ましくは50〜150nmとすることができる。前記皮膜は、開口内壁およびマスキング部材の成膜処理を施す側の表面全体に形成することもでき、または、マスキング部材全体を皮膜でコーティングすることも可能である。また、前記皮膜形成は、マスキング部材上に防着部材を配置した後に行うこともできる。
前記皮膜は、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる。そのような材質としては、アルミニウムまたはホウ素を挙げることができる。なお、前記皮膜材料としては、上記材質以外を併用することもできるが、液体による皮膜の除去の容易性および他成分による汚染のおそれを考慮すると、アルミニウムまたはホウ素からなる皮膜を用いることが好ましい。
防着部材
前記防着部材としては、例えば、通常の成膜処理に使用されるパターン形成用マスクであって、使用するマスキング部材の開口を覆わないサイズの開口を有するマスクを使用することができる。防着部材の開口サイズについては、先に記載した通りである。但し、前記防着部材は、上記態様に限定されるものではなく、マスキング部材表面の少なくとも一部を覆うことにより、成膜材料が堆積しない領域を設けることができるものであればよく、例えば、板状部材等の複数の部材を組み合わせて防着部材として使用することもできる。
前記防着部材は、プレス成形、射出成形等の公知の方法で製造することができ、また市販品としても入手可能である。前記防着部材の厚さは、特に限定されるものではないが、例えば0.05〜0.3mm、好ましくは0.05〜0.2mmである。
前記防着部材の材質としては、例えばSUS304等のステンレスを用いることができる。但し、前記防着部材は、上記材質からなるものに限定されるものではない。また、防着部材とマスキング部材を磁力により固定する場合は、磁性材料からなる防着部材を使用することができる。
本発明のマスクは、マスキング部材上に防着部材を配置することにより作製することができる。安定に成膜を行い所望のパターンを高精度で形成するためには、マスキング部材と防着部材を固定することが好ましい。マスキング部材と防着部材は、ネジ止め等の物理的手段によって固定してもよく、または、マスキング部材および防着部材を磁性材料(例えば、SUS430等のステンレス)から構成し、磁力により固定してもよい。マスキング部材と防着部材を磁性材料から構成する場合は、被処理物のマスクを配置する面とは反対側に、磁性材料からなる補助板を配置することにより、成膜処理時の被処理物の固定も磁力によって行うことができる。その詳細については、特公平6−74498号公報を参照することができる。
本発明のマスクは、例えば、半導体ウェーハ上に電極などのパターンを形成するために使用することができる。
[マスク洗浄方法]
本発明は更に、被処理物上にパターンを形成するために使用された本発明のパターン形成用マスクの洗浄方法に関する。前記パターン形成は、本発明のマスクを、前記マスキング部材が、前記防着部材と被処理物との間に位置するように配置した状態で成膜処理を施すことによって行われ、前記マスクの洗浄は、前記パターン形成後にマスキング部材を防着部材と分離し、次いで、前記マスキング部材を、前記皮膜を溶解し得る洗浄液中に浸漬することによって行われる。
先に説明したように、本発明のマスクは、マスキング部材の少なくとも開口内壁に所定の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有するとともに、マスキング部材上に防着部材を有するため、パターン形成後に防着部材を除去してマスキング部材を洗浄液に浸漬することにより、マスキング部材の開口内壁等に付着した成膜材料を容易に除去することができる。
本発明のマスクは、通常のパターン形成に使用されるマスクと同様に使用することができる。パターン形成は、本発明のマスクを、前記マスキング部材が、前記防着部材と被処理物との間に位置するように配置した状態で成膜処理を施すことによって行われる。前記成膜処理は、蒸着 、スパッタリング、化学気相成長法(CVD法)等の公知の成膜方法により行うことができる。
パターン形成のためには、貴金属等の通常使用される成膜材料を適宜選択して用いることができる。特に、本発明は、金、プラチナ、タングステン、イリジウム、ロジウム、オスミウム等の通常の化学的処理では除去困難な成膜材料がマスキング部材の開口内壁等に堆積した場合にも、それら材料を溶液浸漬により容易に除去できるという利点がある。
上記成膜処理を施すと、図2(b)に示すように、成膜材料(例えば金等)が堆積する。但し、本発明のマスクでは、開口内壁等の皮膜を有する部分では、成膜材料は皮膜を介してマスキング部材上に堆積する。そこで、本発明では、マスキング部材開口内壁等に堆積した成膜材料を除去するために、マスキング部材を防着部材と分離し、次いで、マスキング部材をマスキング部材上の皮膜を溶解し得る洗浄液中に浸漬する。これにより、成膜材料が堆積していない部分から液体が回り込み、マスキング部材上の成膜材料をリフトオフすることにより、開口内壁や周辺に堆積した成膜材料を皮膜ごと除去することができる。加工精度維持のためには、前記溶液への浸漬によって少なくとも開口内壁に付着した成膜材料を除去できればよいため、必ずしも、マスキング部材全体を溶液へ浸漬しなくてもよい。但し、洗浄後のマスキング部材を再利用する際の加工精度を高めるためには、マスキング部材全体を溶液へ浸漬し、マスキング部材上の残存皮膜をすべて除去し、改めて皮膜形成処理を行うことが好ましい。洗浄液への浸漬時間は、洗浄液の種類や膜厚に応じて適宜設定すればよく、例えば0.1規定程度の水酸化カリウム溶液を使用する場合、例えば10〜60分、好ましくは30〜60分とすることができる。洗浄液の温度は、液の種類により異なるが、例えば0.1規定程度の水酸化カリウム溶液を使用する場合、例えば20〜80℃、好ましくは50〜80℃とすることができる。
皮膜除去に使用する洗浄液は、皮膜を除去し得る溶液であればよく、皮膜の材質に応じて選択することができる。前記洗浄液としては、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。これら洗浄液は単独で使用することもでき、順次液を交換しながら複数の洗浄液によって洗浄を行うこともできる。具体的には、前記洗浄液としては、水酸化ナトリウム水溶液(例えば0.25〜1規定)、水酸化カリウム水溶液(例えば0.25〜1規定)、硝酸(例えば10〜30質量%)、フッ化水素酸(例えば10〜20質量%)、エチレンジアミン、テトラクロロエタン、クロロアセトン、およびクロロナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いることができる。例えば、アルミニウムからなる皮膜を除去するための洗浄液は、上記各種の洗浄液の中から適宜選択すればよい。また、ホウ素からなる皮膜を除去するためには、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液または硝酸を使用することが好ましい。
上記洗浄後のマスキング部材は、必要に応じて乾燥、エアーブロー等の処理を行った後に、再度皮膜を形成して防着部材と組み合わせて再利用することができる。このように、本発明によれば、マスキング部材上に堆積した成膜材料を除去することにより、マスクを繰り返し使用した場合にも高精度にパターン形成を行うことができる。
以下に、本発明を実施例に基づき更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。

[実施例1]
マスクの作製
直径5mmの円形の開口を複数有するマスク板(SUS430製)に対して蒸着処理を行い、開口内壁および一方の面に約1000Åの厚さを有するアルミニウム薄膜を成膜した。マスキング部材のアルミニウム薄膜を設けた面上に、マスク板の開口と中心は一致するが大きさが10%程度大きい開口を有する防着板(SUS430製)を、マスク板の開口とその近傍を覆わないように配置した。
[実施例2]
マスクの洗浄
図3に示すように、実施例1で作製したマスクを被処理物上に配置した。図3では、下部より補助板、マグネット保持板、下部マスク板、スペーサー、上部マスク板および防着板(上部マスク板と防着板により、実施例1のマスクが構成される)である。これらの中で、補助板、スペーサー、上部マスク板および防着板は磁性材料であるSUS430からなるステンレス薄板である。また、マグネット保持板と下部マスク板は非磁性体からなるステンレス薄板である。前記スペーサーは、被処理物と同じ厚さを有している。同一のマスクを使用し、複数の被処理物に対して、蒸着材料として金を使用して蒸着処理を行った。これにより、図4に示すように被処理物上にパターンを形成することができた。しかし、蒸着処理を繰り返すと、マスキング部材の開口内壁および開口近傍の防着板で覆われていない部分に蒸着材料が付着し形成されるパターンが変形した。そこで、防着板をはずした後、マスク板を室温で0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液に1時間浸漬した。水酸化ナトリウム水溶液中でアルミニウム薄膜が溶解するとともに、その上に形成された蒸着膜もリフトオフされることにより、マスク板上に付着した蒸着材料およびアルミニウム薄膜が除去された。この洗浄後のマスク板は、再度皮膜を蒸着して防着板と組み合わせて使用することができる。
従来のパターン形成工程の概略図である。 本発明のマスクを使用して成膜処理によりパターンを形成する工程の説明図である。 実施例1で作製したマスクを被処理物上に配置した状態を示す。 パターンが形成された被処理物の概略図である。

Claims (9)

  1. 被処理物上に形成すべきパターンに対応した開口を有するマスキング部材と、該マスキング部材の開口を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置された防着部材とを有するパターン形成用マスクであって、
    前記マスキング部材は、少なくとも、前記開口の内壁に、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種の液体に溶解し得る材質からなる皮膜を有する、前記パターン形成用マスク。
  2. 前記マスキング部材は、少なくとも、前記皮膜を、前記開口の内壁および開口近傍の表面上に有し、
    前記防着部材は、前記開口および開口近傍を除く表面の少なくとも一部を覆うように配置されている、請求項1に記載のパターン形成用マスク。
  3. 前記液体は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、硝酸、フッ化水素酸、エチレンジアミン、テトラクロロエタン、クロロアセトン、およびクロロナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1または2に記載のパターン形成用マスク。
  4. 前記皮膜は、アルミニウムまたはホウ素からなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパターン形成用マスク。
  5. 被処理物上にパターンを形成するために使用された請求項1〜4のいずれか1項に記載のパターン形成用マスクの洗浄方法であって、
    前記パターンの形成は、前記マスクを、前記マスキング部材が、前記防着部材と被処理物との間に位置するように配置した状態で成膜処理を施すことによって行われ、
    前記マスクの洗浄は、前記パターン形成後にマスキング部材を防着部材と分離し、次いで、前記マスキング部材を、前記皮膜を溶解し得る洗浄液中に浸漬することによって行われる、前記洗浄方法。
  6. 前記成膜処理は、蒸着 、スパッタリング、または化学気相成長法によって行われる、請求項5に記載の洗浄方法。
  7. 前記成膜処理は、成膜材料として、金、プラチナ、タングステン、イリジウム、ロジウムおよびオスミウムからなる群から選ばれる少なくとも一種を用いて行われる、請求項5または6に記載の洗浄方法。
  8. 前記洗浄液は、酸溶液、アルカリ溶液、および有機溶剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項5〜7のいずれか1項に記載の洗浄方法。
  9. 前記洗浄液は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、硝酸、フッ化水素酸、エチレンジアミン、テトラクロロエタン、クロロアセトン、およびクロロナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項8に記載の洗浄方法。
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