JP2007238346A - 超臨界溶媒を用いた結晶製造方法および結晶製造装置 - Google Patents

超臨界溶媒を用いた結晶製造方法および結晶製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】固体状の鉱化剤の溶媒に対する溶解速度を制御し、溶媒中の鉱化剤の溶解度をコントロールすることで、結晶の成長速度を好適に維持し、鉱化剤や種結晶等の寿命を延ばすことができる結晶製造方法および結晶製造装置を提供する。
【解決手段】反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、結晶を成長させる結晶製造方法であって、前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする結晶製造方法およびこれに用いられる結晶製造装置。
【選択図】図1

Description

本発明はソルボサーマル法による結晶製造方法および結晶製造装置に関し、詳細には、特に固体状の鉱化剤を用い、アンモニアなどの窒素含有溶媒を用いて窒化ガリウム(以下、窒化ガリウムの化学式「GaN」をもって同義の用語として使用する)に代表される周期表第13族元素(以下「第13族元素」という)窒化物などの結晶成長を行うアモノサーマル法等による結晶性に優れた結晶を製造することのできる結晶製造方法および結晶製造装置に関する。
ソルボサーマル法は超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒を用いた結晶製造方法の総称であり、使用する溶媒の種類によりハイドロサーマル法(水熱合成法)やアモノサーマル法などと称される。
前記ソルボサーマル法は、原料、溶媒、種結晶および鉱化剤等を含んだ高温高圧の系に温度差を設け、この温度差により溶媒への原料の結晶溶解度の差を利用して結晶成長を行うものである。ソルボサーマル法で結晶性の良い単結晶成長を行うためには、結晶の適切な成長速度を維持する必要がある。結晶の成長速度については、溶媒に溶解した鉱化剤の濃度が影響することが知られている(例えば、非特許文献1参照)。係る知見によれば、溶媒中の鉱化剤の濃度が大きいと原料の溶解度が大きくなり結晶成長速度も増大する。
前記ハイドロサーマル法は、予め鉱化剤を溶媒に溶解した酸またはアルカリ溶液を使用する。また、ハイドロサーマル法においては、溶解している鉱化剤が純粋に触媒として寄与するため、結晶成長開始から成長終了の間まで、鉱化剤の濃度が大きく変化することがなく、安定した結晶の成長速度を持続することが可能である。
一方、ソルボサーマル法の中でも、例えば、アモノサーマル法では、固体の鉱化剤が使用される。鉱化剤を固体でオートクレーブに設置するアモノサーマル法の場合、オートクレーブ等の反応容器内に原料を充填した後、結晶の成長開始までの昇温、昇圧時等に鉱化剤の溶解が始まる。しかし、アモノサーマル法では鉱化剤の溶解速度によって溶媒中の鉱化剤の濃度が変化することから、係る濃度に影響される原料の溶解度をコントロールすることが困難である。
例えば、鉱化剤の溶解速度が遅い場合には、これに伴って原料の溶解速度も遅くなり原料も溶解しにくくなる。このため、十分な結晶成長速度を得られなくなってしまう。一方、極端に鉱化剤の溶解速度が早い場合には、原料を溶解速度が速くなり、結晶の成長速度も促進される。この際、原料の溶解速度の向上に伴って、種結晶の溶解も促進される。しかし、鉱化剤の溶解速度が速すぎると、種結晶を必要以上に溶解することになり、いわゆる種結晶を必要以上にメルトバックすることになる。メルトバックが行き過ぎると種結晶の消失や収率の低下を招いてしまう。ここで、メルトバックとは、種結晶を使用した結晶成長の際に種結晶、種結晶表面の傷、不純物を除去し、良好な結晶を成長するために、種結晶表面をわずかにエッチングすることをいう。
また、アモノサーマル法の場合には、原料にGaN以外に金属ガリウム(Ga)などを使用することが可能である。この場合、金属Gaが鉱化剤中の窒素と反応してGaNを形成するが、この反応の際、鉱化剤自体も消費されていくことが知られている(例えば、特許文献1参照)。即ち、原料に金属Gaを使用した場合、結晶成長開始から成長終了までの間、鉱化剤の消費により、溶媒中の鉱化剤の濃度が変化する。結果として、結晶成長速度をコントロールすることが困難であり、このような方法においては結晶性の良い単結晶を得るのが困難であった。
上述のような問題は、固体状の鉱化剤を用いたアモノサーマル法等に固有の問題であり、鉱化剤を常温常圧で溶媒に溶解した状態(酸、アルカリの溶液として)使用するハイドロサーマル法では、このような問題が生じなかった。また、このようなアモノサーマル法等に用いられるオートクレーブ等について、固体状の鉱化剤の充填方法や鉱化剤充填部の構成について改善する余地があった。
特開2004−2152号公報 鉱物学雑誌 Vol.8 No.6 383〜396頁(1968)
本願発明は、以上のような従来技術における課題である固体状の鉱化剤の溶媒に対する溶解速度を制御し、溶媒中の鉱化剤の溶解度をコントロールすることで、結晶の成長速度を好適に維持し、鉱化剤や種結晶等の寿命を延ばすことができる結晶製造方法および結晶製造装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、鉱化剤の溶媒に対する接触面積を反応容器の内部水平断面積に対して一定の範囲とすることで、鉱化剤の溶解速度を制御することができることを見出し本発明に到達した。本発明の要旨は下記の通りである。
(1) 反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、結晶を成長させる結晶製造方法であって、
前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする結晶製造方法。
(2) 前記反応容器は、容器内に前記鉱化剤を充填する鉱化剤充填部を有することを特徴とする前記(1)に記載の結晶製造方法。
(3) 前記鉱化剤充填部の開口面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする前記(2)に記載の結晶製造方法。
(4) 前記鉱化剤充填部の水平断面積が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする前記(2)または(3)に記載の結晶製造方法。
(5) 前記鉱化剤充填部が前記反応容器の容器内底部と一体に設けられていることを特徴とする前記(2)〜(4)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(6) 前記鉱化剤充填部が、前記反応容器内に別に設置されたるつぼであることを特徴とする前記(2)〜(4)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(7) 前記鉱化剤が成形されていることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(8) 得られる結晶が単結晶であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(9) 得られる結晶が周期表第13族元素窒化物であることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(10) 前記溶媒が窒素含有溶媒であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(11) 前記反応容器がオートクレーブであることを特徴とする前記(1)〜(10)のいずれかに記載の結晶製造方法。
(12) 反応容器を備え、前記反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、結晶を成長させる結晶製造装置であって、
前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする結晶製造装置。
(13) 前記反応容器は、容器内に前記鉱化剤を充填する鉱化剤充填部を有することを特徴とする前記(12)に記載の結晶製造装置。
(14) 前記鉱化剤充填部の開口面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする前記(13)に記載の結晶製造装置。
(15) 前記鉱化剤充填部の水平断面積が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする前記(13)または(14)に記載の結晶製造装置。
(16) 前記鉱化剤充填部が前記反応容器の容器内底部と一体に設けられていることを特徴とする前記(13)〜(15)のいずれかに記載の結晶製造装置。
(17) 前記鉱化剤充填部が、前記反応容器内に別に設置されたるつぼであることを特徴とする前記(13)〜(15)のいずれかに記載の結晶製造装置。
(18) 前記反応容器がオートクレーブであることを特徴とする前記(12)〜(17)のいずれかに記載の結晶製造装置。
本発明の結晶製造方法および結晶製造装置により、固体状の鉱化剤の溶媒に対する溶解速度を制御し、溶媒中の鉱化剤の溶解度をコントロールすることで、結晶の成長速度を好適に維持し、鉱化剤や種結晶等の寿命を延ばすことができる。これにより、結晶性に優れた結晶を効率良く製造することができる。
以下において、本発明の結晶製造方法および結晶製造装置について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明は、反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計を、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%とすることを特徴とする。本発明の結晶製造方法およびこれに用いられる結晶製造装置は、鉱化剤の溶媒に対する接触面積を反応容器の内部水平断面積の2〜80%とすることで、固体状の鉱化剤の溶媒に対する接触面積を小さくすることができる。このため、鉱化剤の溶媒に対する溶解速度を抑制することができ、これに伴って溶媒中の鉱化剤の溶解濃度を制御することができる。このように、溶媒中の鉱化剤の溶解濃度を制御することで、目的とする結晶(特に単結晶)を形成する原料の溶媒に対する溶解速度を所望の範囲に維持することができ、これにより、結晶の成長速度を好適に維持することができる。さらに、結晶の成長速度を維持することで、多核核発生を防止することができ、結晶性に優れた単結晶を製造することができる。
本発明は、ソルボサーマル法の中で、固体状の鉱化剤を使用する方法に好適であり、特にアモノサーマル法に好適に使用することができる。また、本発明における反応容器は、超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒(以下、「超臨界溶媒」と称する)を用いた結晶成長に適用できるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、オートクレーブであることが好ましい。
まず、本発明の結晶製造装置および本発明の製造方法に用いられる装置としてオートクレーブを用いた場合を例に図1および図2を用いて本発明における基準について説明する。但し、本発明はこれらの態様に限定されるものではない。
図1は、るつぼを用いた本発明の結晶製造装置を示す断面図であり、図2は、本発明における鉱化剤の溶媒に対する接触面積と反応容器の内部水平断面積とを示す説明図である。図1において、結晶製造装置1は、アモノサーマル法に使用されるオートクレーブを有するものであり、反応容器(オートクレーブ)2と、導管3とから構成される。反応容器2は、結晶成長領域4と、原料充填領域5とを有し、その境界にはバッフル板6が設けられている。反応容器2の内部には、結晶充填領域5に固体状の鉱化剤7が充填された2つのるつぼ8Aおよび8Bが載置されており、さらに、製造目的となる結晶の原料(多結晶原料)10がるつぼ8Aおよび8Bの間を埋めるように充填されている。また、反応容器2の結晶成長領域4には、複数の種結晶9が備えられている。尚、図1および図2において、反応容器2、るつぼ8Aおよび8Bは円柱状であるものとする。また、以降の図において紙面上方から下方が重力方向となる。
反応容器2の外側には、高温高圧の系に温度差を設けるために、その近傍に複数のヒーター11、および、熱電対12が備えられている。オートクレーブ1は、ヒーター11および熱電対12によって反応容器2を複数のゾーンに分けて温度制御可能なように構成されており(図1では、紙面に対し上下2つのゾーンに分かれている)、ゾーン毎に出力を変更することができる。この温度差は、溶解度曲線が正の傾きを持つ(温度を高くすると溶解度が大きくなる)場合には、オートクレーブ1の上部に行くに従って、より低温になるように設定される。
オートクレーブ1は、図1に示す状態から真空脱気後に導管3を介してNH3等の超臨界溶媒を反応容器2内に充填させ、高圧下で結晶成長領域4および原料充填領域の間に温度差をつけながら昇温させる。更に、反応容器2の温度が所定の温度に達した後、一定時間保持することで、種結晶状に所望の単結晶を析出させることができる。
本発明の結晶製造方法においては、鉱化剤7の溶媒との全接触面積の合計を、反応容器2の内部水平断面積の2〜80%とする。鉱化剤の接触面積の合計が、反応容器の内部水平断面積の2%未満であると、鉱化剤の溶解速度が遅くなり過ぎ、結果として、原料の溶解速度が低下して原料が溶媒に溶解しにくくなるため、十分な原料の結晶成長速度を得ることができない。また、鉱化剤の接触面積の合計が、反応容器の内部水平断面積の80%を超えると、鉱化剤の溶解速度が速くなりすぎ、原料のみならず種結晶の溶解が促進され、種結晶の過剰なメルトバックや種結晶の消失を招き、結晶の収率が低下してしまう。
鉱化剤の接触面積の合計は、鉱化剤の溶媒への溶解の観点から、反応容器の内部水平断面積に対して、下限は好ましくは10%であり、更に好ましくは20%であり、一方、上限は好ましくは70%であり、更に好ましくは50%である。
ここで、「鉱化剤の溶媒との全接触面積の合計」とは、反応容器内において鉱化剤の溶媒と接触する面積を意味し、複数の鉱化剤が設置されている場合には、これらの接触面積の合計を意味する。例えば、鉱化剤を鉱化剤充填部に充填して反応容器内に設置する場合には、充填剤充填部の開口部においてのみ溶媒と接触することになるため、かかる充填剤充填部の開口面積の合計が鉱化剤の接触面積の合計にほぼ該当することになる。特にるつぼなど紙面上方においてのみ開口部を有している場合、即ち、鉱化剤の接触面積を、鉱化剤を紙面上方から観察した際における表面積のみと見なすことができる場合には、鉱化剤の水平断面積を基準に全接触面積の合計を算出してもよい。
また、「反応容器の内部水平断面積」とは、反応容器の原料充填領域の最大内径において重力方向に対して水平方向にカットした際における、その内径の水平断面積を意味する。
即ち、図1においては、反応容器2の鉱化剤7が設置されている任意の部位(例えば、破線L1〜L3)において反応容器を重力方向に対して水平方向にカットした場合における、鉱化剤の水平断面積の合計と反応容器の内部水平断面積とが本発明の基準となる。
具体的には、図1における破線L1の位置で反応容器2を水平方向にカットした場合、鉱化剤7の接触面積の合計は、矢印SA1および矢印SA2のそれぞれを直径とする図2に示す円S1およびS2の面積の合計となる。円S1およびS2は、るつぼ8Aおよび8Bの開口面積にそれぞれ該当する。一方、図1の破線L1の位置における反応容器2の内部水平断面積は、矢印SB1を直径とする図2に示す円SBの面積となる。
また、図1においては反応容器2およびるつぼ8Aおよび8Bは円柱状であることから、破線L2およびL3で反応容器2を水平方向にカットした場合であっても、それぞれ、鉱化剤7の接触面積の合計は円S1およびS2の面積の合計となり、反応容器2の内部水平断面積は円SBの面積となる。
即ち、図1および図2に示す結晶製造装置においては、円S1および円S2の面積の合計を、円SBの面積の2〜80%とすることで、鉱化剤の溶解速度を好適に維持することができる。尚、図1および図2においては、円柱状の反応容器およびるつぼを用いたため、いずれの位置においても鉱化剤の接触面積および反応容器の内部水平断面積は同じであったが、部位によってこれらの面積が異なる形状を採用した場合には、他の全ての部位において本発明の要件を満たすことが必要である。
また、図3に示すように本発明の結晶製造装置1は、鉱化剤充填部13が反応容器2の容器内底部と一体に設けられている態様であってもよい。図3は、一体された鉱化剤充填部を備えた本発明の結晶製造装置を示す断面図である。この場合、鉱化剤7の接触面積の合計は矢印SA3を直径とする円の面積に該当し、反応容器2の内部水平断面積は矢印SB1を直径とする円の面積に該当する。
さらに、図4に示すように本発明の結晶製造装置1は、ペレタイズした鉱化剤を積み上げた積層体を用いてもよい。図4は、ペレタイズされた鉱化剤を用いた本発明の結晶製造装置を示す断面図である。図4において、結晶製造装置1の反応容器2の底部には、ペレタイズされた鉱化剤の積層体14が載置されている。この態様の場合、鉱化剤の積層体14は、鉱化剤の接触面積の合計は矢印SA4を直径とする円の面積と側面の面積の和に該当し、反応容器2の内部水平断面積は矢印SB1を直径とする円の面積に該当する。
以下、本発明について、アンモニア等の窒素含有溶媒を用いて第13族窒化物結晶を成長するアモノサーマル法を例に適宜図面を参照しながら説明する。
[結晶製造装置]
(反応容器)
本発明の結晶製造装置は、少なくとも本発明における反応容器を有する。前記反応容器としてはオートクレーブが好適である。
オートクレーブ(本発明における反応容器)の構造について説明する。オートクレーブは、通常、蓋体と容体のように分離されており、ガスケット等を用いて封止されている。また、熱電対等を挿入するための凹部を有していてもよい。尚、図1に示すように、本発明における反応容器には、導管を有するオートクレーブも含まれる。
オートクレーブは昇温反応中に超臨界溶媒(例えば、超臨界アンモニア)の超高圧に相当する圧力に耐え得るものであることが好ましい。オートクレーブを形成する材料としては、耐圧性を有し、耐浸食性を有するものであれば特に制限はなく用いることができる。特に、高温高圧に耐え、かつ、アンモニアに対する高い耐浸食性を示すNi系の合金、ステライト(デロロ・ステライト・カンパニー・インコーポレーテッドの登録商標)等のCo系合金を用いることが好ましく、Ni系の合金を用いることが特に好ましい。具体的な材料としては、Inconel625(Inconelはハンティントン アロイズ カナダ リミテッドの登録商標。以下同じ)、Nimonic90(Nimonicはスペシャル メタルズ ウィギン リミテッドの登録商標。以下同じ)、RENE41等が挙げられる。
これらの合金の組成比率は、系内の溶媒の温度・圧力の条件および系内に含まれる前記各種の鉱化剤およびそれらの反応物との反応性および/または酸化力・還元力、pHの条件に従い、適宜選択すればよい。これらをオートクレーブの内面を構成する材料として用いる方法としては、オートクレーブ自体をこれらの合金を用いて製造する方法や、内筒として薄膜を形成してオートクレーブ内に設置する方法でもよく、任意のオートクレーブの材料の内面にメッキ処理を施す方法でもよい。
オートクレーブの耐浸食性をより向上させるため、貴金属の優れた耐浸食性を利用して、貴金属をオートクレーブの内表面にライニングまたはコーティングしてもよい。また、オートクレーブの材質自体を貴金属とすることもできる。前記貴金属としてはPt、Au、Ir、Ru、Rh、Pd、Ag、Osならびにこれらの貴金属を主成分とする合金が挙げられ、中でも優れた耐浸食性を有するPtを用いることが好ましい。
オートクレーブの内表面を貴金属でライニングまたはコーティングする場合、内表面全てをライニングまたはコーティングすることが困難である場合には、オートクレーブの上部の一部および/または下部の一部にライニングまたはコーティングすることができない部分が存してもよい。
オートクレーブは、所要に応じて、内部にバッフル板(図1におけるバッフル板6)を設置して、GaN多結晶窒化物等からなる原料を充填した原料充填領域とGaN等の種結晶を配置する結晶成長領域とに区画される。尚、以下、原料として、GaN多結晶窒化物を、種結晶としてGaNを用いた場合を例に本発明について説明されることがあるが、本発明はこれに限定されるものではない。
(鉱化剤充填部)
本発明においては、反応容器内に鉱化剤を充填する鉱化剤充填部を設けることができる。鉱化剤充填部は、反応容器の容器内底部と一体に設けられていてもよいし、鉱化剤充填部をるつぼとして、反応容器内に、反応容器とは別に(一体ではなく)設置してもよい。また、鉱化剤充填部は、1つだけ設けてもよいし、2以上の鉱化剤充填部を設けてもよい。さらに、鉱化剤充填部のサイズおよび容量は目的に応じて適宜選択することができる。
また、鉱化剤充填部の開口部の部位およびその数は特に限定されないが、上方に一つの開口部を有するものが好ましい。また、鉱化剤充填部の形状は特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。更に、鉱化剤充填部の断面形状は、多角形でも円形でもよいが、正円であることが好ましい。また、原料充填領域に鉱化剤を設置後、上から鉱化剤を押すなどして圧縮し、鉱化剤間の空隙を無くしても良い。
鉱化剤充填部を反応容器内底部に一体に設置する場合、例えば、オートクレーブを作製する段階で、その底部の内径をオートクレーブ上部よりも小さくして凹部状部分を設けたり、底面状に凹状のくぼみを1以上設けてもよい。
また、鉱化剤充填部としてるつぼを用いる場合、るつぼの数は特に限定されず、目的に応じて1または複数のるつぼを用いることができる。また、るつぼの材質としては、超臨界アンモニア等の超臨界溶媒に対して耐触性を有するものであれば特に限定されず、例えば、pBN(Pyrolitic Boron Nitride)、白金、イリジウムなどが挙げられる。るつぼの形状は特に限定されないが、円筒状であることが好ましい。更に、るつぼの断面形状は、多角形でも円形でもよいが、正円であることが好ましい。
更に、るつぼは、鉱化剤の粒径よりも小さい孔を有するバスケット(かご状)のものであってもよいが、好ましくは、開口部を一つ有する箱状のものが好ましい。
(バッフル板)
本発明の結晶製造装置は、結晶成長領域と原料充填領域とを区画するために少なくとも1枚のバッフル板を備えていてもよい。前記バッフル板としては、その開孔率が2〜10%のものが好ましい。バッフル板の開孔率を制御することにより、超臨界溶媒の対流を制御し、結晶成長領域と原料充填領域とに温度差を形成し、成長条件下における結晶成長領域でのGaNの過飽和度を適正に制御することが容易になる。
ここで、「過飽和」とは、溶解量が飽和状態より以上に増加した状態をいい、「過飽和度」とは、下記式(1)に表わされるように、過飽和状態の溶解量と飽和状態の溶解量との比をいう。溶液成長法においては、原料充填領域からの対流によるGaNの輸送により過飽和状態になっている結晶成長領域のGaNの溶解量と、結晶成長領域の飽和状態でのGaNの溶解量との比をいう。
Figure 2007238346
なお、本発明において、過飽和度は、原料窒化物の充填量、バッフル板の開孔率、原料充填領域と結晶成長領域との温度差等を適宜変更・選定することにより制御できる。
前記バッフル板は、前記オートクレーブと同様の材質で構成されていてもよいが、さらに耐浸食性をもたせ、結晶を高純度化するためにバッフル板の表面を、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)またはpBNで構成することが好ましい。より好ましくはイリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、金(Au)等の貴金属であり、最も好ましくは白金(Pt)である。
[結晶製造]
アモノサーマル法の場合、製造する対象となる結晶は第13族窒化物結晶であり、原料中の第13族元素に依存する。製造の対象となる結晶は、主としてB、Al、Ga、In等の第13族元素の単独金属の窒化物の結晶または合金の窒化物(例えば、GaInN、GaAlN)の結晶であることが好ましく、窒化ガリウム結晶および窒化アルミニウムであることがさらに好ましい。
また、製造される結晶は単結晶である。アモノサーマル法で得られる単結晶の大きさは、オートクレーブのサイズや種結晶のサイズ等の条件により異なるが、内径100mmのオートクレーブの場合φ3インチの大きさのものを得ることが可能である。
(原料)
目的物が第13族窒素化合物結晶の場合、その原料としては、通常、第13族窒化物結晶の多結晶原料が用いられる。前記原料としては、窒化ガリウムを含有する原料が好ましい。多結晶原料は、完全な窒化物である必要はなく、条件によっては、第13族元素がメタルの状態(すなわちゼロ価)である金属成分を含有してもよく、例えば、結晶が窒化ガリウムである場合には、窒化ガリウムと金属ガリウムの混合物が挙げられる。
原料となる多結晶原料の製造方法は特に制限されず、例えば、アンモニアガスを流通させた反応容器内で、金属またはその酸化物もしくは水酸化物をアンモニアと反応させることにより生成した窒化物多結晶を用いることができる。また、より反応性の高い金属化合物原料として、ハロゲン化物、アミド化合物、イミド化合物、ガラザンなどの共有結合性M−N結合を有する化合物などを用いることができる。さらに、Gaなどの金属を高温高圧で窒素と反応させて作製した窒化物多結晶(例えばGaN)を用いることもできる。
前記多結晶原料は、これを結晶成長させて高品質の結晶を得るために、できるだけ水や酸素の混入を回避すべきである。そのために、多結晶原料中の酸素含有量は、通常5質量%以下、好ましくは2質量%以下、特に好ましくは0.5質量%以下である。多結晶原料への酸素の混入しやすさは、水分との反応性または吸収能との関連がある。多結晶原料の結晶性が悪いほど表面等にNH基などの活性基が多く存在し、それが水と反応して一部酸化物や水酸化物が生成する可能性があるためである。このため、多結晶原料としては、通常、できるだけ結晶性が高いものを使用することが望ましく、該結晶性は粉末X線回折の半値幅で見積もることができる。好ましい多結晶原料は、(100)の回折線(ヘキサゴナル型窒化ガリウムでは2θ=約32.5°)の半値幅が、通常0.25°以下、好ましくは0.20°以下、さらに好ましくは0.17°以下である。
前記多結晶原料の2次粒子の平均粒径は、好ましくは、5μm以下である。このような平均粒径が小さい範囲にある場合は、比表面積が大きくなり、溶媒との反応性が良くなる。よりよい態様の多結晶原料の粒径としては、平均粒径の小さい、すなわち溶解速度の大きいGaN多結晶原料を用いることである。この場合、望ましいGaN多結晶原料の平均粒径は1μm以上である。1μm未満の平均粒径を有する多結晶原料を用いた場合は、これが熱対流により結晶成長領域に輸送され、種結晶上に付着する恐れがある。
また、平均粒径の異なる2種の多結晶原料を用いることにより、小さい粒径の多結晶原料による速い溶解速度と、大きい粒径の遅い溶解速度のものが系内に混在することによりGa(含有)イオンの結晶成長領域への供給切れを抑止し、その結果として、種結晶の溶出という塊状単結晶の育成上の不利益を抑止することもできる。また、GaN微結晶の形状としては、特に限定されるものではないが、溶媒への溶解の均一性等を考慮すれば、球状が好ましい。
(溶媒)
結晶成長がアモノサーマル法による窒化物結晶の成長の場合、溶媒は窒素含有溶媒(例えば、ヒドラジンN24、アンモニアNH3、アミン類、メラミンからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物)または窒化物III−Vと混和できるすべての溶媒を充填することができるが、アンモニアNH3を溶媒に用いることが好ましい。
また、オートクレーブ内に窒素含有溶媒を入れる前に、オートクレーブ内を脱気することや、窒素などの不活性ガスを流通させながら、窒素含有溶媒を入れることも好適に用いられる。その際、反応容器を窒素含有溶媒の沸点以下に冷却してもよい。さらに、これらの溶媒が含む水や酸素の濃度は低いほうが好ましく、これらの濃度は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは100ppm以下であり、さらに好ましくは10ppm以下である。なお溶媒は1種を用いても2種以上を混合して用いてもよい。
アンモニアを溶媒に使用する場合の純度は通常99.9%以上、好ましくは99.99%以上、さらに好ましくは99.999%以上、特に好ましくは99.9999%以上である。アンモニアは、一般に水との親和性が高いため、アンモニアをオートクレーブに充填する場合、水に由来する酸素をオートクレーブに持ち込みやすく、それが原因で生成する結晶の混入酸素量が多くなり、得られる窒素化合物結晶の結晶性が悪化するおそれがある。そのような観点からも、アンモニア溶媒に含まれる水や酸素の量はできるだけ少なくすることが望ましく、好ましくは1000ppm以下であり、さらに好ましくは100ppm以下であり、特に好ましくは10ppm以下である。
これらの溶媒は、結晶製造中に、亜臨界状態および/または超臨界状態で用いられる。超臨界状態は、その臨界温度以上で維持される濃ガスを意味し、臨界温度とは圧力によってそのガスが液化させられ得ない温度である。超臨界状態では一般的には、粘度が低く、液体よりも容易に拡散されるが、液体と同様の溶媒和力を有する。亜臨界状態とは、臨界温度近傍で臨界密度とほぼ等しい密度を有する液体の状態を言う。例えば、原料充填領域では、超臨界状態として原料を溶解し、結晶成長領域は亜臨界状態となるように温度を変化させて超臨界状態と亜臨界状態の原料の溶解度差を利用した結晶成長も可能である。
(鉱化剤)
本発明においては、結晶成長に際して結晶成長速度を上げるために、固体状の鉱化剤を用いる。鉱化剤(または溶解剤とも称される)は溶媒における原料の溶解度を高めて結晶成長領域へ結晶原料を移送するための物質であり当該分野において周知である。本明細書中の溶解には、物理溶解と化学溶解のどちらの場合をも含む。
鉱化剤は、通常、ハロゲン原子またはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属を含む化合物である。中でも生成する結晶が酸素を含まないようにする観点からは、アンモニウムイオンやアミドなどの形で窒素原子を含むものを鉱化剤として使用することが好ましい。これらの鉱化剤は、1種類を用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。窒化物結晶への不純物の混入を防ぐため、必要な場合は鉱化剤を精製、乾燥することが行われる。鉱化剤の純度は、通常95%以上、好ましくは98%以上、さらに好ましくは99%以上、特に好ましくは99.5%以上である。鉱化剤が含む水や酸素はできるだけ少なくすることが望ましく、これらの濃度は、好ましくは1000ppm以下であり、さらに好ましくは100ppm以下である。
鉱化剤は酸性鉱化剤、塩基性鉱化剤に分けられる。前記塩基性鉱化剤としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属と窒素原子を含む化合物で、アルカリ土類金属アミド、希土類アミド、窒化アルカリ金属、窒化アルカリ土類金属、アジド化合物、その他ヒドラジン類の塩が挙げられる。好ましくは、アルカリ金属アミドで、具体例としてはナトリウムアミド(NaNH2)、カリウムアミド(KNH2)、リチウムアミド(LiNH2)が挙げられる。また、前記酸性鉱化剤としては、ハロゲン原子を含む化合物で、ハロゲン化アンモニウム等が挙げられる、例えば塩化アンモニウム(NH4Cl)、ヨウ化アンモニウム(NH4I)、臭化アンモニウム(NH4Br)で、このうち、好ましくは塩化アンモニウム(NH4Cl)である。
アンモニアを溶媒に用いたアモノサーマル法の場合には、酸性鉱化剤は超臨界状態のアンモニア溶媒への溶解性が高く、またアンモニア中において窒化能を有し、かつPt等の貴金属に対する反応性が小さいので酸性鉱化剤がより好ましい。
鉱化剤と原料の使用割合は、鉱化剤/13族金属元素(モル比)が通常0.001〜100である。例えば、GaNの場合では、鉱化剤/Gaモル比として、通常0.001〜20の範囲が好ましく、原料、鉱化剤等の添加物の種類および目的とする結晶の大きさなどを考慮して適宜選択できる。
また、鉱化剤はバッフル板より上(結晶成長領域)に存在しなければ、原料と別に配置してもよいし、鉱化剤と原料がまざっていてもよい。さらに、原料充填領域に鉱化剤を設置した後、上から鉱化剤を押加などして圧縮し、鉱化剤間の空隙を無くすことができる。
本発明において鉱化剤は、固体状であれば粉体状であってもよいし、成形されたものであってもよい。ここで、成形されるとは「ペレタイズ」など、圧縮成形等を含み、また、圧縮成形後に焼結等を行ったものでもよい。この際、成形された鉱化剤のサイズおよび形状は目的に応じて適宜選択することができる。
(種結晶)
本発明では、所定の位置に結晶を成長させるため、種結晶を使用することが好ましい。種結晶を用いると種結晶上への単結晶の生成を促進させ、より大きな単結晶を得ることができる。種結晶の装填は通常、原料、鉱化剤等の添加物を充填すると同時または充填した後に行われ、オートクレーブ内表面を構成する貴金属と同様の貴金属製の治具に種結晶が固定される。必要な場合には、オートクレーブに装填した後、加熱脱気することも有効に用いられる。
アモノサーマル法により、窒化物の単結晶を結晶成長させる場合には、目的とする窒化物の単結晶を用いることが望ましいが、必ずしも目的と同一の窒化物でなくてもよい。但し、その場合には、目的の窒化物と一致する、もしくは適合する格子定数および/または結晶格子を有する種結晶であるか、またはヘテロエピタキシー(すなわち若干の原子の結晶学的位置の一致)を保証するよう配位した単結晶材料片もしくは多結晶材料片から構成されている種結晶を用いることが好ましい。種結晶の具体例としては、例えば窒化ガリウム(GaN)の場合、GaNの単結晶の他、AlN等の窒化物単結晶、炭化ケイ素(SiC)の単結晶等が挙げられる。
種結晶は、アンモニア溶媒への溶解度および鉱化剤との反応性を考慮して決定することができる。例えば、GaNの種結晶としては、MOCVD法やHVPE法(ハイドライド気相エピタキシ(Hydride Vapor Phase Epitaxy))でサファイア等の異種基板上にエピタキシャル成長させた後に剥離させて得た単結晶、金属GaからNaやLi、Biをフラックスとして結晶成長させて得た単結晶、LPE法を用いて得たホモ/ヘテロエピタキシャル成長させた単結晶、本発明法を含む溶液成長法に基づき作製された単結晶およびそれらを切断した結晶などを用いることができる。
[製造条件]
次に、本発明における結晶成長の各条件について説明する。本発明においては、超臨界状態および/または亜臨界状態で結晶製造を行うため、一般に溶媒の臨界点よりも高い温度に保持する。アンモニアを溶媒として用いる場合、臨界点は臨界温度132℃、臨界圧力11.35MPaであるが、オートクレーブに対する充填率が高ければ、臨界温度以下の温度でも圧力は臨界圧力をはるかに越える。本発明において超臨界状態とはこのような臨界圧力を越えた状態を含む。反応混合物は一定容積(容器容積)内に封入されているので、温度上昇は、流体の圧力を増大する。一般に、温度TはT>Tc(Tc:溶媒の臨界温度)および圧力P>Pc(Pc:溶媒の臨界圧力)であれば、超臨界状態にある。前記条件において、GaNの微結晶の生成が認められる。実際に、溶媒中に導入された多結晶原料の溶解度は、亜臨界条件と超臨界条件との間で極めて異なるので、超臨界条件では、GaN単結晶の十分な成長速度が得られる。反応時間は、特に、鉱化剤の反応性および熱力学的パラメータ、即ち、温度および圧力の数値に依存する。
アンモニア溶媒の場合、少なくともオートクレーブ内の温度範囲を、下限としては、通常150℃以上であり、好ましくは200℃以上であり、特に好ましくは300℃以上である。また、その上限としては通常800℃以下であり、好ましくは700℃以下であり、特に好ましくは650℃以下の範囲とすることが望ましい。
オートクレーブは、重畳する2つのゾーン、即ち、バッフル板によって分離された下部の原料充填領域および上部の結晶成長領域に分割されている。これら2つのゾーン間の温度勾配△Tは、10〜100℃である。勾配の方向は、特に、温度の関数としての原料の溶解度に依存する。
結晶成長中には、オートクレーブは、約15MPa〜600MPaの範囲の圧力に保持することが好ましい。溶媒がアンモニアである場合には、オートクレーブ内の圧力範囲は、下限として通常20MPa以上、好ましくは30MPa以上、特に好ましくは50MPa以上、上限として通常500MPa以下、好ましくは400MPa以下、特に好ましくは200MPa以下に保持することが望ましい。
オートクレーブ内の前記の温度範囲、圧力範囲を達成するためのアンモニア溶媒の注入の割合、すなわち充填率は、オートクレーブのフリー容積、すなわち、オートクレーブに原料、および種結晶を用いる場合には、種結晶とそれを設置する構造物の体積をオートクレーブの全容積から差し引いて残存する容積、またバッフル板を設置する場合には、さらにそのバッフル板の体積を差し引いて残存する容積のアンモニアの標準状態での液体密度(標準状態で気体の場合は沸点における液体密度)を基準として、通常20〜95%、好ましくは30〜85%、さらに好ましくは40〜75%とするのが望ましい。
所定の温度に達した後の反応時間については、窒化物結晶の種類、用いる原料、鉱化剤の種類、製造する結晶の大きさや量によっても異なるが、通常、数時間から数ヶ月とすることができる。反応中、反応温度は一定にしてもよいし、徐々に昇温または降温させることもできる。所望の結晶を生成させるための反応時間を経た後、降温させる。降温方法は特に限定されないが、ヒーターの加熱を停止してそのまま炉内にオートクレーブを設置したまま放冷してもかまわないし、オートクレーブを電気炉から取り外して空冷してもかまわない。必要であれば、冷媒を用いて急冷することも好適に用いられる。
導管から溶媒を排出後、さらに必要に応じて、真空状態にするなどしてオートクレーブ内の溶媒を十分に除去した後、乾燥し、オートクレーブを開けて結晶成長した窒素化合物結晶および未反応の原料や鉱化剤等の添加物を取り出すことができる。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
白金を内張りした内寸が直径20mm、長さ350mmのInconel625製のオートクレーブ(約110ml)を用い、鉱化剤として十分に乾燥した粉体の純度4NのNH4Clを、3本の内径8mm、長さ50mmのpBN製るつぼにそれぞれ1.5gずつ隙間無く入れ、オートクレーブにセットした。次いで、原料としてHVPE製のGaN多結晶18gを、るつぼ間を埋めるように充填し、さらにその上からも充填した。ここで円柱状の反応容器およびルツボを用いているのでいずれの位置においても鉱化剤の接触面積および反応容器の水平断面積は同じであり、鉱化剤充填部(るつぼ)の水平断面積の合計は、オートクレーブの内部水平断面積の48%であった。
次いで、底から180mmの位置にバッフル板をセットし、その上の結晶成長領域に25mm間隔で5枚の10mm角厚み300μmの種結晶としてGaNを設置した後、素早く、バルブが装着されたオートクレーブの蓋を閉じオートクレーブの計量を行った。次いでオートクレーブに付属したバルブを介して導管を真空ポンプに通じるように操作し、バルブを開けてオートクレーブ内を真空脱気した。その後、真空状態を維持しながらオートクレーブをドライアイスメタノール溶媒によって冷却し、一旦バルブを閉じた。次いで、導管をNH3ボンベに通じるように操作した後、再びバルブを開け連続して外気に触れることなくNH3をオートクレーブ内に充填した。流量制御に基づき、NH3をオートクレーブの空洞部の約65%に相当する液体として充填(−33℃のNH3密度で換算)した後、再びバルブを閉じた。オートクレーブの温度を室温に戻し、外表面を十分に乾燥させ充填したNH3の増加分の計量を行った。
続いて、オートクレーブを上下に2分割されたヒーターで構成された電気炉内に収納した。オートクレーブの下部外面の温度が490℃に、上部外面の温度が410℃になるように温度差をつけながら12時間かけて昇温し、オートクレーブの下部外面の温度が490℃に、上部外面の温度が410℃に達した後、その温度でさらに240時間保持した。オートクレーブ内の圧力は約130MPaであった。また保持中の温度幅は±5℃以下であった。その後、オートクレーブの下部外面の温度が150℃になるまでおよそ8時間を掛け降温したのちヒーターによる加熱を止め、電気炉内で自然放冷した。オートクレーブの下部外面の温度がほぼ室温まで降下したことを確認した後、まずオートクレーブに付属したバルブを開放し、オートクレーブ内のNH3を取り除いた。その後オートクレーブを計量しNH3の排出を確認した。その後、一旦バルブを閉じ、真空ポンプに通ずるように操作し、バルブを再び開放し、オートクレーブのNH3をほぼ完全に除去した。
その後、オートクレーブの蓋を開け、内部を確認したところ、種結晶には配置した上から順に245μm、227μm、203μm、190μm、172μmの窒化ガリウム(GaN)結晶がそれぞれ析出していた。また、元の種結晶の厚みはほとんど変化がなかった。
また、各るつぼの中に鉱化剤の溶け残りは見られなかった。得られた窒化ガリウム結晶を取り出してまずSEM(走査型電子顕微鏡)による結晶面状態を観察したところ、針状結晶や粒塊などが見られなかった。さらにX線回折測定した結果、結晶形はヘキサゴナル型であり、種結晶と同じ方位でC軸配向しており、結晶性が極めて良好であることがわかった。
[実施例2]
白金を内張りした内寸が直径30mm、長さ300mmのInconel625製のオートクレーブ(約210ml)を用い、φ15mm厚み1.7mmの円盤状にペレタイズした純度4NのNH4Clを4枚の合計1.2gをオートクレーブに入れた。更にその上から原料のHVPE製のGaN多結晶12gをオートクレーブに入れた。鉱化剤の接触面積は、円柱状に積み重ねたペレタイズした鉱化剤の側面の面積と上面の面積の和で、オートクレーブの内部水平断面積の70%であった。
オートクレーブの底から150mmの位置にバッフル板をセットし、その上の結晶成長部に20mm間隔で5枚の6mm角250μm厚のGaNを種結晶として設置した後、実施例1と同一の手順で保持時間のみを120時間とし窒化ガリウムの成長を行った。その後、室温まで冷却し、NH3を排出した後、オートクレーブの蓋を開け、内部を確認したところ、種結晶には配置した上から順に119μm、105μm、99μm、88μm、79μmの窒化ガリウム結晶がそれぞれ析出していた。また、元の種結晶の厚みはほとんど変化がなかった。オートクレーブ内には約6gの未溶解の原料GaNの多結晶が残っていた。尚、円盤状の鉱化剤は完全に溶けてなくなっていた。また、各るつぼの中に鉱化剤の溶け残りは見られなかった。得られた窒化ガリウム結晶を取り出してまずSEM(走査型電子顕微鏡)による結晶面状態を観察したところ、針状結晶や粒塊などが見られなかった。さらにX線回折測定した結果、結晶形はヘキサゴナル型であり、種結晶と同じ方位でC軸配向しており、結晶性が極めて良好であることがわかった。
[比較例1]
実施例1と同じオートクレーブを用いて、図5に示すように原料のHVPE製のGaN多結晶24g(原料10)をオートクレーブ2に入れ、更にその上から鉱化剤として十分に乾燥した粉体の純度4NのNH4Cl 6g(鉱化剤7)を入れた。オートクレーブの底から高さ50mm〜60mmの部位で測定したところ、鉱化剤7の水平断面積(鉱化剤の接触面積)は、オートクレーブの内部水平断面積の100%であった。
オートクレーブの底から180mmの位置にバッフル板をセットし、その上の結晶成長領域25mm間隔で5枚の10mm角厚み300μmのGaNを種結晶として設置した後、実施例1と同一の手順で同じ成長を行った。次いで、室温まで冷却しNH3を排出した後、オートクレーブの蓋を開け、内部を確認したところ、種結晶には配置した上から順に202μm、193μm、181μm、169μm、165μmの窒化ガリウム結晶がそれぞれ析出していたが、いずれも元の種部の厚みが上部の種結晶で40μm程度、下部の種結晶で180μm程度薄くなっていた。これにより、種結晶上に窒化ガリウム結晶が析出する前に、元の種結晶が溶解していたことが確認できた。また、原料充填領域に鉱化剤の溶け残りは見られなかった。得られた窒化ガリウム結晶を取り出してSEM(走査型電子顕微鏡)観察した結果、結晶成長層の一部に針状結晶が含まれており結晶性が悪いことがわかった。
以上より、鉱化剤の溶媒であるNH3との接触面積がオートクレーブの内部水平断面積の2〜80%からはずれた比較例1では、成長初期に鉱化剤のみが先にすべて溶解し、遅れて原料が溶解することで溶媒が過飽和に達するまでに時間を要すると思われ、種結晶も原料同様溶解されていることがわかる。これに対し、実施例1および実施例2のような方法で鉱化剤の溶解を遅らせ、常に過飽和に近い状態を維持することで、種結晶の不要な溶解を防止し、かつ、窒化ガリウムについて十分な成長速度が得ることができた。
本発明の結晶製造方法および結晶製造装置で得られた窒素化合物結晶は、結晶性がよいため、VPEやMOCVD等で各種デバイスを製造するにあたり、エピタキシャル成長用基板として利用することができる。
るつぼを用いた本発明の結晶製造装置を示す断面図である。 本発明における鉱化剤の溶媒に対する接触面積と反応容器の内部水平断面積とを示す説明図である。 一体された鉱化剤充填部を備えた本発明の結晶製造装置を示す断面図である。 ペレタイズされた鉱化剤を用いた本発明の結晶製造装置を示す断面図である。 比較例の結晶製造装置の構成を示すための断面図である。
符号の説明
1 結晶製造装置
2 反応容器(オートクレーブ)
3 導管
4 結晶成長領域
5 原料充填領域
6 バッフル板
7 鉱化剤
8A,8B るつぼ
9 種結晶
10 原料
11 ヒーター
12 熱電対
13 鉱化剤充填部
14 鉱化剤の積層体

Claims (18)

  1. 反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、結晶を成長させる結晶製造方法であって、
    前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする結晶製造方法。
  2. 前記反応容器は、容器内に前記鉱化剤を充填する鉱化剤充填部を有することを特徴とする請求項1に記載の結晶製造方法。
  3. 前記鉱化剤充填部の開口面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする請求項2に記載の結晶製造方法。
  4. 前記鉱化剤充填部の水平断面積が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする請求項2または3に記載の結晶製造方法。
  5. 前記鉱化剤充填部が前記反応容器の容器内底部と一体に設けられていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  6. 前記鉱化剤充填部が、前記反応容器内に別に設置されたるつぼであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  7. 前記鉱化剤が成形されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  8. 得られる結晶が単結晶であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  9. 得られる結晶が周期表第13族元素窒化物であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  10. 前記溶媒が窒素含有溶媒であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  11. 前記反応容器がオートクレーブであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の結晶製造方法。
  12. 反応容器を備え、前記反応容器中で、(1)超臨界状態および/または亜臨界状態の溶媒、並びに、(2)固体状の鉱化剤を用い、結晶を成長させる結晶製造装置であって、
    前記鉱化剤の前記溶媒との全接触面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする結晶製造装置。
  13. 前記反応容器は、容器内に前記鉱化剤を充填する鉱化剤充填部を有することを特徴とする請求項12に記載の結晶製造装置。
  14. 前記鉱化剤充填部の開口面積の合計が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする請求項13に記載の結晶製造装置。
  15. 前記鉱化剤充填部の水平断面積が、前記反応容器の内部水平断面積の2〜80%であることを特徴とする請求項13または14に記載の結晶製造装置。
  16. 前記鉱化剤充填部が、前記反応容器の容器内底部と一体に設けられていることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の結晶製造装置。
  17. 前記鉱化剤充填部が、前記反応容器内に別に設置されたるつぼであることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載の結晶製造装置。
  18. 前記反応容器がオートクレーブであることを特徴とする請求項12〜17のいずれか1項に記載の結晶製造装置。
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