JP2007237860A - サンシェード装置 - Google Patents

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幸弘 松下
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康寛 大澤
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Abstract

【課題】ブラインドシートによって、湾曲したウインドウガラスの内面の略全域を遮蔽することが可能なサンシェード装置を提供する。
【解決手段】ブラインドシート21,ロールシェード部22,ブラインドシート21の自由端部に沿って取付けられたシャフト部(ガイドパイプ27,スライドシャフト28),シャフト部の端部に取付けられたスライダー35,ガイドレール31,スライダー35を移動可能なスパイラルケーブル34,スパイラルケーブル34を駆動する駆動部10を備えたサンシェード装置Sにおいて、シャフト部にはウインドウW表面に対して姿勢を保持するための姿勢保持部50が配設され、姿勢保持部50は、ウインドウW表面と当接可能なローラ51と、ローラ51をウインドウ表面に向けて移動可能に保持するアーム部材52と、アーム部材52を介してローラ51をウインドウW表面に向けて付勢するねじりバネ54を備えた。
【選択図】図11

Description

本発明はサンシェード装置に係り、特に車両のウインドウを覆って日差しを遮るためのサンシェード装置に関する。
炎天下で自動車を駐車中、太陽光が車室内に差し込むと車内の温度が上昇してしまい、再び乗車するときに非常に暑く不快である。このような状態でエアコンを作動させても最初は暖かい風が吹きだして来るため不快感が高まるだけでなく、車内温度を下げるのに時間が掛かってしまっていた。また急激に温度を下げようとすると、エアコンからの噴出量を大きくする必要があり、大量のエネルギーが必要であった。
このような不都合を解消するために、車両内への組込式のサンシェード装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のサンシェード装置は、ウインドウを覆うことにより太陽光を遮蔽するブラインドシートを、巻取り収納装置の作動によって展張・収納するものである。
巻取り収納装置は、ウインドウの上縁部に長手方向が沿うように直線的に配設された巻取り軸を有している。この巻取り軸は、巻取り方向に回動付勢されている。矩形状のブラインドシートの基端部は、この巻取り軸に固着され、自由端側の辺には管状のステーが取付けられる。したがって、ブラインドシートには、常時、巻取り方向に付勢力が掛かっている。
ステーの両側端部には、それぞれスライドシャフトが挿入されており、スライドシャフトはステーの軸方向に対して進退自在に支持されている。スライドシャフトの外側端部にはランナーが取付けられている。
ウインドウが取付けられたピラーの内側には一対のガイドレールが配設され、ランナーはガイドレールによって案内され上下に移動可能となっている。また、ガイドレール内には下端部がランナーと結合された可撓性線状部材が配設されており、可撓性線状部材は駆動装置によってガイドレール内を移動可能に構成されている。
上記構成により、特許文献1のサンシェード装置では、駆動装置が作動して可撓性線状部材がガイドレール内を移動すると、ランナー,スライドシャフト及びステーがガイドレールの長さ方向に沿って上下移動して、ブラインドシートが収納・展張される。
また、車両のウインドウは下側ほど幅広となる台形状であるので、下側ほどガイドレール間の距離が大きくなっている。このため、このサンシェード装置では、ガイドレール間の距離に合わせてスライドシャフトがステーに対して進退動し、ステー及びスライドシャフト全体として長さが調整されるようになっている。
また、ステーは、その長手方向中央部がウインドウに近づく向きに屈折され、全体として略V字状に形成されている。このため、特許文献1のサンシェード装置では、外側に凸状となるように湾曲したウインドウの内面に沿って、これに近い位置でブラインドシートを展開させることができるようになっている。また、ステーを直線状とした場合には、ブラインドシートを展張させたときに、湾曲したウインドウの下端部を完全に覆うことはできないが、特許文献1に記載のサンシェード装置のように、ステーをウインドウ形状に合わせて略V字状とすることにより、湾曲したウインドウの下端部を略完全に覆うことが可能となる。
このように特許文献1に記載のサンシェード装置は、必要なときに作動させることによりブラインドシートを展張させてウインドウを覆い、太陽光を遮蔽することができる。
特開2000−52763号公報(第2−6頁、図1−9)
特許文献1に記載のサンシェード装置では、ブラインドシートは、常時、巻取り軸による回動付勢力により展張位置に応じて張力を受けている。このため、この張力によって、ブラインドシートの自由端部が取付けられたステーには、巻取り収納装置側への引張力が掛かる。ステーは長手方向中央部を頂部とする略V字状に形成されているため、この引張力によって、ステーには長手方向中央部を巻取り収納装置側へ回動させようとする回動力が掛かる。
この回動力のため、特許文献1に記載のサンシェード装置では、駆動装置の作動によりランナーがガイドレールの最大展開位置(下端位置)まで移動した場合に、ステーが上述の回動力によって回動してしまって、三角形状の覆い残し部分が生じてしまうおそれがあった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、ブラインドシートによって、湾曲したウインドウガラスの内面の略全域を遮蔽することが可能なサンシェード装置を提供することにある。
本発明は、車両のウインドウを覆うブラインドシートと、該ブラインドシートを巻取るロールシェード部と、前記ブラインドシートの自由端部に沿って取付けられたシャフト部と、該シャフト部の端部に取付けられたスライダーと、車両のウインドウの縁部に沿って配設され前記スライダーを案内するガイドレールと、前記スライダーを前記ガイドレールに沿って移動可能な伝達部材と、該伝達部材を駆動する駆動部と、を備えたサンシェード装置において、前記シャフト部には、ウインドウ表面に対する前記シャフト部の姿勢を保持するための姿勢保持部が配設され、該姿勢保持部は、ウインドウ表面と当接可能な当接手段と、該当接手段をウインドウ表面に向けて移動可能に保持する保持手段と、該保持手段を介して前記当接手段をウインドウ表面に向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする。
このように本発明では、駆動部が伝達部材を介してスライダーをガイドレールに沿って移動させることによって、スライダーに取付けられたシャフト部が移動可能となっている。シャフト部にはロールシェード部に巻き取られるブラインドシートの自由端部が取付けられており、シャフト部の移動によってブラインドシートはウインドウを遮蔽可能となっている。
ブラインドシートが展張すると、ブラインドシートの張力によってシャフト部にはロールシェード部側へ引張力が掛かるが、本発明では、シャフト部がロールシェード部側へ引っ張られても、シャフト部は姿勢保持部によってウインドウ表面に対して姿勢保持されるようになっている。すなわち、姿勢保持部は、当接手段を先端部に保持する保持手段が付勢手段によってウインドウ表面に向けて付勢された構成であり、ウインドウ表面に当接手段が弾性的に当接することによって、シャフト部を変形・変位させることなく、ウインドウ表面に対して所定の位置に保持した状態で移動および停止させることができる。これにより、ブラインドシートの自由端側がロールシェード部側に浮いてしまうことなく所定位置に保持されるので、ウインドウの略全域を遮蔽することが可能となる。
また、前記シャフト部は、その長手方向中央部が突出するように屈曲または湾曲された構成とすることができる。ウインドウが湾曲形状である場合にシャフト部をこのように構成すると、ウインドウ表面に略沿ってブラインドシートを展張することが可能となる。そして、シャフト部には姿勢保持部が設けられているので、ブラインドシートに掛かる張力によってシャフト部が回動してしまうことが防止される。これにより、ブラインドシートの自由端側に覆い残し部分が生じてしまうことを防止することができる。
また、前記シャフト部は、その長手方向中央位置に対して略対称形状に形成され、前記姿勢保持部は、前記シャフト部の長手方向略中央位置に、または前記シャフト部の長手方向中央位置に対して略対称に、配設されると、長手方向に対してバランスよくシャフト部を支持することが可能となる。
また、前記シャフト部は、その長手方向中央部に形成された直線部と、該直線部の両端で屈曲され該直線部の長手方向中央位置に対して略対称となるように両外側へ延出する延出部と、を備え、前記姿勢保持部は、前記直線部に配設された構成とすることができる。
また、前記当接手段および前記保持手段は、ウインドウ表面側から前記シャフト部の収納移動方向後側へ移動可能に形成されると好適である。このように構成すると、ブラインドシートをロールシェード部に完全に巻き取るときに、姿勢保持部を巻取り方向に対して起立した状態ではなく、傾倒した状態とすることが可能となる。これにより、例えば、シャフト部が車両側に形成されたスリットを通って車両内部へ格納される場合に、スリットの高さを低く抑えることができると共に、格納状態における装置の厚みを薄くコンパクトに構成することができ、車両への搭載性が良好となる。
具体的には、前記シャフト部に対して前記当接手段が前記シャフト部の収納移動方向後側まで移動したときに、前記シャフト部の収納移動方向と直交する方向における前記シャフト部の高さよりも前記姿勢保持部の高さの方が小さく形成されると好適である。
また、前記保持手段は、前記当接手段が先端部側に取付けられたアーム部材と、該アーム部材の基端部側を前記シャフト部の長手方向に沿う回転軸周りに回動可能に保持する回動支持部材と、を備え、前記付勢手段は、前記アーム部材を前記回動軸回りに回動付勢する構成とすることができる。
また、前記保持手段は、前記当接手段が先端部側に取付けられたスライド部材と、該スライド部材をウインドウ表面に対して進退動可能に保持するスライド保持部材と、を備え、前記付勢手段は、前記スライド部材をウインドウ表面に向けて付勢する構成とすることができる。
本発明のサンシェード装置によれば、ロールシェード部から繰り出されるブラインドシートの自由端側に取付けられたシャフト部に、ウインドウ表面に対してシャフト部の姿勢を保持する姿勢保持部が設けられたので、展張状態でブラインドシートの張力によってシャフト部が変位・変形してしまうことを防止することができる。これにより、ブラインドシートによって、ウインドウガラスの内面の略全域を遮蔽することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1〜図14は本発明の一実施形態に係るサンシェード装置に関するものであり、図1はサンシェード装置の斜視図、図2はサンシェード装置を下側から見た斜視図、図3は駆動部の説明図、図4はスライダーの斜視図、図5はスライドシャフト及びガイドパイプの説明図、図6〜図8はロールシェード部の説明図、図9,図10は姿勢保持部の説明図、図11は姿勢保持部の動作説明図、図12はブラインドシートの展張・収納状態を表す説明図、図13はサンシェード装置の動作説明図、図14はサンシェード装置の電気的構成を示すブロック図である。
図15〜図17は本発明の他の実施形態に係る姿勢保持部の説明図である。
以下に、本発明のサンシェード装置S(以下「装置S」という)を車両1のフロントウインドウW(以下「ウインドウW」という)に適用した一実施形態を示す。図1に装置Sの上方から見た斜視図、図2に車両1に組み込んだ装置Sの下方から見た斜視図を示す。装置Sはルーフ2の下部に配設された駆動部10と、ウインドウWの室内側の上縁部に沿って設けられたロールシェード機構部20と、ガイド部30を主要構成要素としている。ロールシェード機構部20は、ウインドウWを覆うブラインドシート21を巻き取るものである。ガイド部30は、車両1のフロントピラー3に沿って配設されたガイドレール31と、ガイドレール31の上端部に連結されたケーブルパイプ32を有する。図1及び図2ではブラインドシート21が展張した状態を示している。
図3に示すように駆動部10はモータ装置11とモータ固定部材12とを備えている。モータ装置11はモータ部,減速機構部を備え、モータ固定部材12に固定されている。モータ固定部材12はルーフ2に固定されている(図2参照)。モータ部には、DCモータ,ブラシレスモータ,超音波モータ等の各種のモータを適用することが可能である。
ガイド部30は、図2,図3等に示すように左右のフロントピラー3に沿って配設された一対のガイドレール31、各ガイドレール31の上端部にそれぞれ連結されたケーブルパイプ32(32a,32b)、ガイドレール31及びケーブルパイプ32内に挿入されてこれらの中を移動可能な伝達部材としてのスパイラルケーブル34、スパイラルケーブル34の一端部に固定されたスライダー35、ケーブルパイプ32を保持するケーブルパイプホルダ33等を備えて構成されている。
ケーブルパイプホルダ33はモータ装置11とルーフ2との間に配設されており、図3に示すように、ケーブルパイプホルダ33はルーフ2の下部において並行して配設された円管状の2組のケーブルパイプ32a,32bを保持する。このように並行して配設された各々のケーブルパイプ32a,32bは、ケーブルパイプホルダ33の内部では長さ方向に一部が切断されたような構成となっており、その切断部分にはスパイラルケーブル34が露出している。
モータ装置11には上方に突出するように出力歯車11aが設けられており、出力歯車11aは前述のケーブルパイプホルダ33内で露出したスパイラルケーブル34と噛合するように取付けられている。後述するようにモータ装置11が作動すると出力歯車11aが正逆いずれかに回転し、これに伴い各スパイラルケーブル34はケーブルパイプ32a,32b内を左右反対方向へ移動するように構成されている。
ケーブルパイプ32a,32bはルーフ2の中央付近では上述のように並行して配設されているが、図1,図2に示すようにルーフ2の両外側付近では上下に交差するように曲げ加工が施されている。車体前方を向いてケーブルパイプホルダ33から左側に延びるケーブルパイプ32aは、その端部が左側のフロントピラー3に沿って配設されたガイドレール31とウインドウWの上端部付近で連結されており、途中、後述するロールシェード部22と干渉しないように曲げられている。ケーブルパイプホルダ33から右側に延びるケーブルパイプ32aは、ルーフ2の右端部付近でルーフ2に沿って後方へ折り曲げられている。
また、ケーブルパイプホルダ33から左側に延びるケーブルパイプ32bは、ルーフ2の左端部付近でルーフ2に沿って後方へ折り曲げられている。ケーブルパイプホルダ33から右側に延びるケーブルパイプ32bは、その端部が右側のフロントピラー3に沿って配設されたガイドレール31とウインドウWの上端部付近で連結されており、途中、ロールシェード部22と干渉しないように曲げられている。
ガイドレール31は各フロントピラー3に沿って配設され、ウインドウWの内側上端部付近で各ケーブルパイプ32に連結されている。ウインドウWは下側ほど幅広の台形状に形成されているため、2本のガイドレール31の間隔は下側ほど広がっている。図5に示すように、本例のガイドレール31には長手方向に2段のレール溝が並設されている。一方のレール溝はスライダー35を摺動可能に保持するものであり、他方のレール溝はブラインドシート21の両側部に沿って設けられた可撓性を有する係合部21a(図4参照)を摺動可能に保持するものである。これらのレール溝は、ウインドウWの中央側に開口するように断面略C字形状に形成されている。
図4に示すようにスパイラルケーブル34の端部にはスライダー35が連結されており、このスライダー35は断面略円形状のスライド部35aと、スライド部35aと一体に形成されたシャフト取付部35bとを備えて形成されている。シャフト取付部35bには後述するスライドシャフト28の外側端部が連結され、スライド部35aはガイドレール31のレール溝に摺動自在に保持される(図5参照)。
また、スライダー35がガイドレール31を摺動すると、ブラインドシート21の係合部21aもガイドレール31を摺動する。ブラインドシート21は、両側辺がガイドレール31に保持されるので、後述するようにガイドレール31と両側辺との間に隙間を生じることなく展開される。
スパイラルケーブル34は、図4に示すようにコイル状のケーブルとこのケーブル内に挿入,固定されたフレキシブルケーブルによって構成され可撓性を有する。したがって、スパイラルケーブル34は駆動部10によって駆動されると、曲げ加工されたケーブルパイプ32の曲げに追随してケーブルパイプ32の内部を移動することができる。
上述のように駆動部10及びガイド部30が構成されているので、モータ装置11の正逆方向の回転によって、スパイラルケーブル34がケーブルパイプ32及びガイドレール31内を案内され、スパイラルケーブル34の端部に固定されたスライダー35がガイドレール31の上端部から下端部の間を移動する。これに伴い、スライドシャフト28がウインドウWの上端部付近から下端部付近の間を移動する。
また、本例ではモータ装置11の出力歯車11aとスパイラルケーブル34とが噛合しており、モータ装置11が作動して出力歯車11aが回動することによりスパイラルケーブル34を送り出して、その先端部に固定されたスライダー35を上下動させるように構成されているが、これに限らず、先端部にスライダー35が固定された可撓性の線状部材をスパイラルケーブル34の代わりに使用し、可撓性の線状部材にラックを形成すると共に、出力歯車11aをピニオンとしてラック・ピニオン方式により可撓性の線状部材を送り出すように構成してもよい。また、モータでワイヤを巻き取ることによってスライダー35を展張方向へ引っ張るように構成してもよい。
また、スパイラルケーブル34を用いる代わりに、ボールねじを用いても良い。この場合、出力歯車11aの回転出力を、伝達部材としてのねじ軸に伝達するように構成することができる。このように構成すれば、出力歯車11aの回動によってねじ軸が回動し、スライダー35としてのボールねじナットが、ガイドレール31に沿って移動可能となる。
次に、本例のロールシェード機構部20について説明する。本例のロールシェード機構部20は、図1等に示すように、ロールシェード部22と、ロールシェード部22の両端部に配設されてロールシェード部22を支持するロールシェード保持部26と、ロールシェード部22に基端部が固着されたシート状のブラインドシート21と、ブラインドシート21の自由端側の辺に沿って取付けられたガイドパイプ27及びスライドシャフト28を主要構成要素としている。ロールシェード部22は、円柱状であり、ウインドウWとルーフ2との接合部に位置するリーンフォースメント4に沿って湾曲して配設されている(図11参照)。ガイドパイプ27とスライドシャフト28は、本発明のシャフト部に相当する。
ウインドウWは車室内から見て左右外側よりも中央部が車体前方に突出する湾曲した形状に形成されており、ウインドウWとルーフ2との接合部も湾曲した形状となっている。そして、この接合部には補強部材として、湾曲した形状のリーンフォースメント4が溶接等により取付けられウインドウWの上縁部を形成している。このように本発明のロールシェード機構部20は、ブラインドシート21を巻取るロールシェード部22がリーンフォースメント4の後方であって、その湾曲した形状に沿うように配設されているので、ロールシェード部22を全体としてウインドウWに近い位置に配置することができる。そして、ロールシェード部22が湾曲した形状であるため、ロールシェード部22に一部を囲まれるようにしてスペースが確保される。このスペースを利用することにより、サンルーフ等との干渉を避けて、モータ装置11を配設することができる。
また、これにより内装(天井)パネル5とルーフ2との間に、ロールシェード部22とモータ装置11とを車両前後方向に並べて配設することができる(図11参照)。つまり、ロールシェード部22とモータ装置11とを運転者の頭上で上下方向に重ねて配設することを回避することができるので、車室内の頭上スペースを確保することが可能となる。このように、ロールシェード部22をウインドウWの縁部に沿って湾曲して配置したことにより、ロールシェード部22および駆動部10周辺の構成の前後長および上下高さを小さくしてコンパクトに構成することができる。
また、本例では、内装パネル5とルーフ2(又はリーンフォースメント4)の間にスリット6が形成されている。展張・収納時には、このスリット6を通って、ガイドパイプ27,スライドシャフト28およびブラインドシート21がウインドウW側およびロールシェード部22側へ移動可能となっている。
図6〜図8に示すように湾曲したロールシェード部22は、車両ボディの左右の略中心で対称に曲げられて配置されたセンタシャフト22aと、センタシャフト22aの左右いずれかの一端に一端部が固定されセンタシャフト22aに配設されたコイルスプリング22bと、センタシャフト22aの他端側に回動可能に配設されコイルスプリング22bの他端部が固定された円筒形状のスプリングホルダ22cと、センタシャフト22aおよびコイルスプリング22bを覆うように配設された円筒形状の回転ロッド22dとを備えて構成されている。
この回転ロッド22dにブラインドシート21の基端部が取付けられている。回転ロッド22dは、サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25が連結されて構成される。サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25は、例えば合成樹脂により成形され、ゴム等のように柔軟性や伸縮性を有しない剛体である。センタシャフト22aの両端部は、ロールシェード保持部26に固定されている。また、コイルスプリング22bは、ブラインドシート21を巻き取る方向に回転力が掛かるようにねじられた状態で配設される。
センタシャフト22aは、ロールシェード保持部26に端部が取付けられた状態で湾曲した形状を維持できればよく、元々湾曲成形した樹脂材等の円筒状部材であってもよいし、フレキシブルな材料で形成されロールシェード保持部26に取付けられるときに湾曲させるようにしてもよい。
サイドロッド23はセンタシャフト22aの両端部にそれぞれ配設されており、一端側の端面は略円環状となっている。ただし、内部にスプリングホルダ22cとの係合部となる平面部が形成されており、サイドロッド23とスプリングホルダ22cとは嵌合して一体に回動するようになっている。また、サイドロッド23の他端側の端面には、略180度対向する2箇所の位置に、軸方向に突出し所定の角度幅を有する係合突起23aが形成されている。
センタロッド25の両端部にもサイドロッド23の係合突起23aと同様の係合突起25aが形成されている。ただし、センタロッド25の両端部では周方向に略90度位相をずらした位置に係合突起25aが形成されている。
ジョイント24は、サイドロッド23とセンタロッド25、又は、センタロッド25同士を軸方向に連結するものである。このため、係合突起23aあるいは係合突起25aと係合する係合凹部24aがジョイント24の両端部にそれぞれ2箇所に形成されている。また、センタロッド25と同様に係合凹部24aは両端部で周方向に略90度ずれた位置に形成されている。サイドロッド23及びセンタロッド25の係合突起23a,25aは、ジョイント24の係合凹部24aに遊嵌されて、これらは互いに連結される。
このように構成されているので、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25からなる回転ロッド22dは、センタシャフト22aを挿通した状態で軸方向に連結することができる。これらの部品をサブアセンブリ化してロールシェード部22を組み立てるとき、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25の間には空間の余裕(遊び)を持たせて組み付けられる。この遊び分によって、ジョイント24を介してその両側に連結されたサイドロッド23又はセンタロッド25は、ジョイント24を関節部として略90度ごとに折れ曲がることが可能となる。
なお本例では、係合突起23a,25aと係合凹部24aとの連結は、これらを嵌合させただけであるが、関節部として折れ曲がることが容易なように、ヒンジピン等によって回動自在に連結させてもよい。
また、係合突起23a,25aの周方向の幅は係合凹部24aの周方向の幅と略同程度に形成されており、回転ロッド22dがセンタシャフト22aを回転軸として回転したときに、サイドロッド23,ジョイント24及びセンタロッド25はほとんど回転方向にずれを生じることなく回転力の伝達が可能となっている。したがって、サイドロッド23,ジョイント24,センタロッド25が軸方向に連結された状態であっても全体として湾曲させつつ、センタシャフト22aの湾曲形状に追従しながら一体として回転することが可能となっている。
このようにロールシェード部22は構成されているので、サブアセンブリ化されたロールシェード部22をリーンフォースメント4に沿って湾曲させて、両端部をロールシェード保持部26に取付けて固定することができる。このときセンタシャフト22aがロールシェード保持部26に固定され、センタシャフト22aの周囲に配設された回転ロッド22dは、湾曲したセンタシャフト22aの形状に追従しながら回動することができる。つまり、回転ロッド22dがセンタシャフト22aを回転軸として回動しても、センタシャフト22aの湾曲した形状は維持され、ロールシェード部22はリーンフォースメント4の湾曲した形状に沿ったままとなる。
また、コイルスプリング22bの一端側はセンタシャフト22aに固定され、他端側はスプリングホルダ22cを介して回転ロッド22dに連結されているので、回転ロッド22dがブラインドシート21を展張する正方向に回動すると、コイルスプリング22bにはブラインドシート21を収納する方向に回転力が掛かり、展張時にブラインドシート21にテンション(張力)を与えると共に収納時にも収納がスムーズになる。
本例のブラインドシート21は、所定の透過率を有すると共に、伸縮可能なシート素材で形成されている。また、ブラインドシート21は自然状態では矩形に近い形状となっている。シート素材は、織り込まれる糸状線素材に伸縮可能なものが使用され全体としても伸縮可能となっている。また、糸状線素材自体にはそれほど伸縮性はなくても織り方によって幅方向に伸縮性を有するように形成することができる。
ブラインドシート21の自由端には、長手方向中央部に直線部27aを有し、その両端部で屈曲され外側へ延出する延出部27bを有する中空のガイドパイプ27が取付けられている(図1参照)。直線部27aは、車両幅方向に水平に延出している。ガイドパイプ27は、長手方向中央位置に対して略対称形状に形成されており、その左右両側に同じ長さのスライドシャフト28が進退動可能に配設されている。なお、ガイドパイプ27の内部にコイルスプリングを配設して、このコイルスプリングの一端を内部に固定し、他端をスライドシャフト28の挿入端部に固定することにより、スライドシャフト28を外側へ付勢するようにしてもよい。
本例では、上述のようにガイドパイプ27およびスライドシャフト28が形成されているので、これらから構成されるシャフト部も全体としても略対称な形状となっている。
そして、本例では、ガイドパイプ27の中央部分を突出した形状とすることにより、外側へ凸状となるように湾曲形成されたウインドウWの内面に沿わせてブラインドシート21を展開収納動作させることができる。
なお、ウインドウWの内面に沿わせることができれば、上記実施形態と異なる形状でシャフト部の長手方向中央部を突出させるように屈曲または湾曲して形成してもよい。例えば、シャフト部を全体として略V字状に形成してもよいし、所定の曲率で湾曲形状に形成してもよい。
上述のように左右のガイドレール31間の距離はウインドウWの下側ほど大きくなっているので、スライダー35が下側に移動していくと、ガイドパイプ27に挿入されていたスライドシャフト28が徐々に引き出されていく。このようにスライドシャフト28がガイドパイプ27から引き出されることにより、ブラインドシート21はスライドシャフト28により外側に引っ張られ幅方向に伸びる。
また、上述のようにブラインドシート21には、その両側辺に沿って係合部21aが配設されている。この係合部21aは、ブラインドシート21の端部を折り畳んで所定の厚みを持たせたものである。そして、係合部21aがガイドレール31のレール溝に保持された状態で摺動可能となっているので、ブラインドシート21が展張され幅方向に拡がっていったときにも、両側部はガイドレール31に保持される。これにより、ブラインドシート21は幅方向両側部が中央側へ縮んでしまうことなくウインドウWの幅方向全域を覆うことができる。
また、本例のシャフト部では、ガイドパイプ27にウインドウW表面に対するシャフト部の姿勢を保持するための姿勢保持部50が配設されている。すなわち、展張状態では、ブラインドシート21にはロールシェード部22によって張力が付与されているので、この張力によってガイドパイプ27およびスライドシャフト28には収納方向に引張力が掛かる。この引張力によってシャフト部は、変位または変形するおそれがある。本例では、シャフト部は長手方向中央部が突出した形状となっているので、長手方向中央部を収納側へ回動させようとする回動力を受ける。ブラインドシート21が完全に展張した状態であっても、この回動力によってシャフト部が回動してしまうと、ブラインドシート21はウインドウWを完全には遮蔽できなくなる。また、引張力によってシャフト部が撓んでしまうとブラインドシート21はウインドウWを完全には遮蔽できなくなる。
このため、本例では、ガイドパイプ27に姿勢保持部50を設け、シャフト部の変位(本例では回動)や変形を防止している。
本例では、図1に示すようにガイドパイプ27の直線部27aの両端付近にそれぞれ姿勢保持部50が設けられている。本例では、2箇所の姿勢保持部50は、ガイドパイプ27の長手方向中央位置に対して略対称な位置に配設されている。これにより、ガイドパイプ27およびスライドシャフト28は、姿勢保持部50によって幅方向のバランスが取られ、傾いてしまうことなく安定的に姿勢保持される。なお、姿勢保持部50をガイドパイプ27の長手方向中央位置に1つのみ配設してもよいし、さらにこれに対して左右対称な位置にそれぞれ姿勢保持部50を配設してもよい。
図9,図10に示すように、姿勢保持部50は、ウインドウWと当接する当接手段としてのローラ51と、ローラ51を回動可能に支持するアーム部材52と、アーム部材52の基端部側を回動可能に支持する回動支持部材53と、ローラ51をウインドウW表面に向けて回動付勢する付勢手段としてのねじりバネ54を備えている。
アーム部材52,回動支持部材53は、保持手段に相当する。なお、本例では当接手段としてウインドウW表面を転動可能なローラ51を用いているが、ウインドウWと当接可能であればこれに限られるものではない。例えば、当接手段としてのローラ51はウインドウW表面を転動するものであるが、当接手段としてウインドウW表面と摺接するものをもちいてもよい。
本例では、ローラ51は断面略円筒状のガイドパイプ27よりも小径な寸法に設定されている。また、アーム部材52は略矩形状の部材であり、ローラ51がガイドパイプ27の長手方向と略平行な回転軸51aを中心に回動可能となるようにローラ51を保持している。回動支持部材53は、中空なガイドパイプ27の内部に配設されており、ガイドパイプ27の長手方向と略平行な回動シャフト(回転軸)53aと、回動シャフト53aの両端を支持するシャフト支持部53bから構成されている。回動シャフト53aは、アーム部材52の基端部に形成された取付孔52aに挿入され、アーム部材52を回動可能に保持している。アーム部材52の側面とシャフト支持部53bには、それぞれねじりバネ54の両端部を係合させるための突起部52b,53cが形成されている。
ねじりバネ54は、突起部52b,53cに両端部が取付けられ、回動シャフト53aがコイル部に挿入された状態で配設されている。ねじりバネ54は、この状態でガイドパイプ27に対してアーム部材52を図9における時計方向に回動付勢している。すなわち、ねじりバネ54は、ローラ51をウインドウW表面に弾性的に当接させるようにアーム部材52を付勢している。
なお、本例では付勢手段としてねじりバネ54が用いられているが、これに限らず、板バネや弾性部材等を用いてもよい。
また、ガイドパイプ27には切欠部27cが形成されており、アーム部材52は回動時にこの切欠部27c内を移動可能となっている。さらに、ガイドパイプ27の切欠部27cの上端には、ストッパ27dが配設されている。このストッパ27dは、アーム部材52のウインドウW表面側(時計方向側)への回動を規制するものである。
展張状態では、ガイドパイプ27等は上述のブラインドシート21による引張力によって、図9における時計方向へ回動しようとする。
しかしながら、展張状態では、ねじりバネ54による回動付勢力によってアーム部材52がストッパ27dと当接した状態となっているので、図11(A)に示すようにローラ51がウインドウWと当接することにより、ガイドパイプ27等の回動が規制される。また、ガイドパイプ27等の展開収納動作中においても、ローラ51はウインドウW表面と当接しながら転動する。これにより、ガイドパイプ27等は、所定の姿勢を保持することが可能である。
また、図11(B)に示すように、収納時にガイドパイプ27がスリット6を通過するとき、車両上方を向く起立状態のアーム部材52およびローラ51は、リーンフォースメント4と当接する。この状態から、さらにガイドパイプ27がロールシェード部22側へ移動すると、これに伴ってアーム部材52およびローラ51はリーンフォースメント4と摺接しながらねじりバネ54の回動付勢力に抗して反時計方向へ回動していく。これにより、アーム部材52およびローラ51は、ガイドパイプ27の進行方向(収納移動方向)後側へ移動する。
本例では、ローラ51がガイドパイプ27の収納移動方向後側まで傾倒したときに、ガイドパイプ27の収納移動方向と直交する方向におけるガイドパイプ27の高さよりも姿勢保持部50(詳しくは、アーム部材52およびローラ51)の高さの方が小さくなるように寸法設計されている。したがって、アーム部材52およびローラ51は、ガイドパイプ27の収納移動方向後側へ移動した状態では、スリット6を通過可能となる。
また、収納状態では、ローラ51がリーンフォースメント4下面と当接した状態となっている。この状態から、ガイドパイプ27が展開方向へ移動し、ローラ51およびアーム部材52がスリット6を通過してリーンフォースメント4を超えると、ねじりバネ54の回動付勢力によってローラ51およびアーム部材52は、ストッパ27dに規制されるまで回動する。これにより、ローラ51は、ウインドウW表面と当接可能となる。
このように、スリット6を通過するときにアーム部材52およびローラ51が起立状態から傾倒状態に変位可能であるので、姿勢保持部50を設けたことによってスリット6の高さが大きくなってしまうことがない。また、アーム部材52とローラ51の傾倒状態での高さがガイドパイプ27の高さよりも小さく設定されているので、姿勢保持部50を設けたことによって内装パネル5とルーフ2との間を大きく設定する必要がない。このように、本例では、姿勢保持部50を設けたことによって、スリット6や、内装パネル5とルーフ2との間の格納位置を大きく設定する必要がないので、車室内の頭上スペースを確保することが可能であり、車両搭載性を良好に保持することができる。
図12(A)はブラインドシート21が巻き取られた位置(収納位置)にある状態を示している。同図(B)はブラインドシート21が完全に展張した位置(遮蔽位置)にある状態を示している。また、図13は、装置Sを模式的に示したものであり、(a)は収納位置、(b)は途中展開位置、(c)は遮蔽位置にある状態を示している。
本例の装置Sでは、展張動作に伴いスライダー35がガイドレール31の下端方向へ移動していくと、スライドシャフト28がガイドパイプ27から徐々に引き出されていく。このとき、ブラインドシート21は一対のガイドレール31間の幅に合わせて車両幅方向へ伸張していく。ブラインドシート21は、両側部の係合部21aがガイドレール31に係合しているので、ガイドレール31とブラインドシート21の側部辺との間に隙間が生じることがない。
さらに本例の装置Sでは、姿勢保持部50によって、遮蔽位置でガイドパイプ27およびスライドシャフト28がブラインドシート21の張力によって回動してしまい、実質的に車両上方へ引き上げられることを防止することができるので、ブラインドシート21によってウインドウWの下端部付近も確実に遮蔽することができる。
このように、本例の装置Sでは、展張状態において、ウインドウWの略全面を覆うことができ、太陽光の差し込みを遮蔽することが可能となる。
次に、図14に基づいて装置Sの電気的構成を説明する。装置Sはブラインドシート21を展張・収納する駆動部10のモータ装置11へ駆動信号を送出する制御部40を備えている。制御部40はマイコンにより構成されており、乗員が操作することが可能な操作スイッチ41からの操作信号と、車室内の温度を検出する温度センサ42からの検出信号と、車室内への入射光の照度及び入射方向(角度)を検出する光センサ43からの検出信号と、ブラインドシート21の展張位置を検出する位置センサ44からの検出信号と、車両のギアポジションを検出するギア位置センサ45の検出信号等を受信して、これらをもとにモータ装置11へ正逆方向の駆動信号を送出している。
操作スイッチ41は収納,展張等に応じた複数のスイッチを有しており、乗員がブラインドシート21を展張あるいは収納したいときにいずれかのスイッチが選択・操作され、そのスイッチに応じた操作信号が制御部40へ送出される。この操作信号を受信した制御部40は、操作信号に応じてモータ装置11へ正逆いずれかの回転方向に応じた駆動信号を送出する。
また、温度センサ42,光センサ43は、それぞれ車室内の所定場所、例えば、ウインドウW内面やダッシュボードの上部等に配設されている。温度センサ42は車室内の温度を検出して温度に応じた検出信号を制御部40へ送出しており、また、光センサ43は車室内へ差し込む太陽光の照度及び入射方向を検出している。
光センサ43は、車室内への入射光の照度と共に、太陽光が所定の入射角度(方向)範囲内で入射していることを検出することができる。光センサ43は、指向性のある1又は複数のセンサからなり、運転者や助手席に座っている者の目の高さに入射する角度範囲内で太陽光が入射していることを検出する。
また、センサの前面にスリット部が設けられ、所定入射角度の入射光のみがセンサ面に到達できるように構成されることにより指向性が与えられたセンサを光センサ43が備えるように構成してもよい。光センサ43の配置場所としては、上記ウインドウW内面やダッシュボードの上部以外にもミラーのステーに配置することができる。
制御部40はこれらの検出信号をモニターしており、検出信号により車室内の温度が所定以上になったり、所定照度以上の太陽光が差し込んだりしていると判断すると、ギア位置センサ45から車両が駐車中であることを示す検出信号を受信していることを条件に、自動的にモータ装置11へ駆動信号を送出してブラインドシート21を展張し、ウインドウWを覆って太陽光を遮蔽する。制御部40は、例えばギアがパーキング・ポジションにある場合に車両が駐車中であると判断する。
つまり、ブラインドシート21を展張させることなく車両を駐車した場合に、車室内の温度が所定以上となるか、強い太陽光が差し込んできたと制御部40によって判断されたときには、自動的にブラインドシート21を閉めて車室内の温度の上昇が抑えられるようになっている。このように駐車中に自動的にブラインドシート21を展張させることにより、乗員が戻ってきたときにも車室内の温度上昇が抑えられているので、車室内の温度を急激に下げるためにエアコンの噴出量を大きくする必要がなく、大量のエネルギーを消費してしまうことを防ぐことができる。
また、位置センサ44はブラインドシート21の展張位置を検出するためのセンサである。例えば、収納位置(図13(a)),遮蔽位置(図13(c))等に応じてガイドレール31に沿って複数のリミットスイッチを設け、スライダー35とリミットスイッチとが当接することによりリミットスイッチから当接した旨の信号が送出され、制御部40はこの信号をもとにスライダー35の位置を知ることができる。
また、ロールシェード部22の回転量に応じて展張状況を検出し、制御部40へ検出信号を送出するようにしてもよい。
制御部40は、自動又は手動によりモータ装置11へ駆動信号を送出してブラインドシート21が展張・収納されているときに、位置センサ44から検出信号を受け取って収納位置や遮蔽位置等にあることを検出し、この位置で駆動信号の送出を停止させることができる。そして、駆動信号送出を停止した状態で、モータ装置11に備えられた自己保持機能(例えばクラッチ)によって、収納位置(図13(a)),遮蔽位置(図13(c)),途中展開位置(図13(b))等の位置にブラインドシート21を保持することができる。
また、本例の装置Sはサンバイザーの代わりに使用することもできる。本例の装置Sでは、収納位置と遮蔽位置との間に1又は複数の途中展開位置(図13(b))が設けられており、車両の運転中に当該途中展開位置までブラインドシート21が自動的に展張するように構成されている。
制御部40は、ギア位置センサ45から車両が走行中であることを示す信号を受信していることを条件に、光センサ43からの検出信号により入射光の照度が所定以上の値であり、入射光の入射方向が所定範囲内であると判断した場合には、自動的に駆動信号をモータ装置11へ送出し途中展開位置までブラインドシート21を展張させるように構成されている。ブラインドシート21が途中展開位置まで展張されると、位置センサ44からの検出信号により制御部40はモータ装置11への駆動信号の送出を停止する。
さらに、制御部40は、光センサ43からの信号により照度及び入射方向が所定範囲外となったと判断した場合には自動的にブラインドシート21を収納させるために、モータ装置11へ逆回転させるための駆動信号を送出するように構成されている。
これに対応して、操作スイッチ41にも途中展開位置まで展張させるスイッチが設けられている。制御部40は、例えばギアがドライブ・ポジションにある場合に車両が走行中であると判断する。
なお、駐車中にブラインドシート21が遮蔽位置にあるときに、ギアをドライブ・ポジションにシフトした場合に、制御部40はモータ装置11へ逆回転の駆動信号を自動的に送出してブラインドシート21を収納位置まで移動させるようにしてもよい。また、ギアがドライブ・ポジションにあっても、手動操作により操作スイッチ41が操作されると、ブラインドシート21を遮蔽位置まで移動させるように構成してもよい。
上記実施形態は、以下のように改変してもよい。なお、上記実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
上記実施形態では、付勢手段としてねじりバネ54を用いていたが、図15に示す例のように圧縮バネ154を用いて構成してもよい。図15の例では、アーム部材52の基端部付近およびシャフト支持部53bにそれぞれ突起部52c,53dを設けている。これら突起部52c,53dには、圧縮バネ154の両端部が取付けられている。この構成によって、圧縮バネ154は、回動シャフト53aを回転中心としてアーム部材52を時計方向(ウインドウWとの当接方向)に回動付勢することができる。
また、上記実施形態では、アーム部材52を略矩形状に形成していたが、図16に示す例のように略L字状のアーム部材152を用いて構成してもよい。図16(A)に示すように、アーム部材152は基端部側が略90度折り曲げられたように略L字状に形成されている。アーム部材152,シャフト支持部53bには、それぞれ突起部152b,53cが形成され、これらにねじりバネ54の端部が取付けられている。
図16(B)に示すように、収納動作時にはアーム部材152およびローラ51はリーンフォースメント4と当接し、ねじりバネ54の付勢力に抗してガイドパイプ27の収納移動方向後側へ回動シャフト53aを回転中心として傾動する。これにより、アーム部材152およびローラ51は、スリット6を通過可能となる。
また、上記実施形態では、アーム部材52が回動可能に設けられていたが、図17に示す例のようにアーム部材252をスライド可能に構成してもよい。図17(A)に示すように、ガイドパイプ27の内部には、スライド支持部253が取付けられ、このスライド支持部253に筒状のスライド保持部材255が切欠部27c側を向くように固定されている。スライド保持部材255には、スライド部材としてのアーム部材252の基端部側が挿入されている。アーム部材252の先端部にはローラ51が回動可能に取付けられている。スライド保持部材255の底部には圧縮バネ254が配設され、圧縮バネ254はアーム部材252の基端部と圧縮状態で当接し、アーム部材252をウインドウW側へ付勢している。
図17(B)に示すように、収納動作時にはローラ51はリーンフォースメント4と当接し、圧縮バネ254の付勢力に抗してガイドパイプ27の内部側(反ウインドウ側)へスライドする。これにより、アーム部材252およびローラ51は、スリット6を通過可能となる。
本発明の一実施形態に係るサンシェード装置の斜視図である。 図1のサンシェード装置を下側から見た斜視図である。 図1のサンシェード装置の駆動部の説明図である。 図1のサンシェード装置のスライダーの斜視図である。 図1のサンシェード装置のスライドシャフト及びガイドパイプの説明図である。 図1のサンシェード装置のロールシェード部の説明図である。 図1のサンシェード装置のロールシェード部の説明図である。 図1のサンシェード装置のロールシェード部の説明図である。 図1のサンシェード装置の姿勢保持部の説明図である。 図1のサンシェード装置の姿勢保持部の説明図である。 図1のサンシェード装置の姿勢保持部の動作説明図である。 図1のサンシェード装置のブラインドシートの展張・収納状態を表す説明図である。 図1のサンシェード装置の動作説明図である。 図1のサンシェード装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る姿勢保持部の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る姿勢保持部の説明図である。 本発明の他の実施形態に係る姿勢保持部の説明図である。
符号の説明
1‥車両、2‥ルーフ、3‥フロントピラー、4‥リーンフォースメント、
5‥内装パネル、6‥スリット、10‥駆動部、11‥モータ装置、
11a‥出力歯車、12‥モータ固定部材、20‥ロールシェード機構部、
21‥ブラインドシート、21a‥係合部、22‥ロールシェード部、
22a‥センタシャフト、22b‥コイルスプリング、22c‥スプリングホルダ、
22d‥回転ロッド、23‥サイドロッド、23a‥係合突起、24‥ジョイント、
24a‥係合凹部、25‥センタロッド、25a‥係合突起、
26‥ロールシェード保持部、27‥ガイドパイプ、27a‥直線部、
27b‥延出部、27c‥切欠部、27d‥ストッパ、28‥スライドシャフト、
30‥ガイド部、31‥ガイドレール、32(32a,32b)‥ケーブルパイプ、
33‥ケーブルパイプホルダ、34‥スパイラルケーブル(伝達部材)、
35‥スライダー、35a‥スライド部、35b‥シャフト取付部、40‥制御部、
41‥操作スイッチ、42‥温度センサ、43‥光センサ、44‥位置センサ、
45‥ギア位置センサ、50‥姿勢保持部、51‥ローラ(当接手段)、
51a‥回転軸、52‥アーム部材、52a‥取付孔、52b,52c‥突起部、
53‥回動支持部材、53a‥回動シャフト、53b‥シャフト支持部、
53c,53d‥突起部、54‥ねじりバネ(付勢手段)、152‥アーム部材、
152b‥突起部、154‥圧縮バネ(付勢手段)、
252‥アーム部材(スライド部材)、253‥スライド支持部、
254‥圧縮バネ(付勢手段)、255‥スライド保持部材、
S‥サンシェード装置、W‥フロントウインドウ

Claims (8)

  1. 車両のウインドウを覆うブラインドシートと、該ブラインドシートを巻取るロールシェード部と、前記ブラインドシートの自由端部に沿って取付けられたシャフト部と、該シャフト部の端部に取付けられたスライダーと、車両のウインドウの縁部に沿って配設され前記スライダーを案内するガイドレールと、前記スライダーを前記ガイドレールに沿って移動可能な伝達部材と、該伝達部材を駆動する駆動部と、を備えたサンシェード装置において、
    前記シャフト部には、ウインドウ表面に対する前記シャフト部の姿勢を保持するための姿勢保持部が配設され、
    該姿勢保持部は、ウインドウ表面と当接可能な当接手段と、該当接手段をウインドウ表面に向けて移動可能に保持する保持手段と、該保持手段を介して前記当接手段をウインドウ表面に向けて付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とするサンシェード装置。
  2. 前記シャフト部は、その長手方向中央部が突出するように屈曲または湾曲されてなることを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  3. 前記シャフト部は、その長手方向中央位置に対して略対称形状に形成され、
    前記姿勢保持部は、前記シャフト部の長手方向略中央位置に、または前記シャフト部の長手方向中央位置に対して略対称に、配設されたことを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  4. 前記シャフト部は、その長手方向中央部に形成された直線部と、該直線部の両端で屈曲され該直線部の長手方向中央位置に対して略対称となるように両外側へ延出する延出部と、を備え、
    前記姿勢保持部は、前記直線部に配設されたことを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  5. 前記当接手段および前記保持手段は、ウインドウ表面側から前記シャフト部の収納移動方向後側へ移動可能に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  6. 前記シャフト部に対して前記当接手段が前記シャフト部の収納移動方向後側まで移動したときに、前記シャフト部の収納移動方向と直交する方向における前記シャフト部の高さよりも前記姿勢保持部の高さの方が小さく形成されたことを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  7. 前記保持手段は、前記当接手段が先端部側に取付けられたアーム部材と、該アーム部材の基端部側を前記シャフト部の長手方向に沿う回転軸周りに回動可能に保持する回動支持部材と、を備え、
    前記付勢手段は、前記アーム部材を前記回動軸回りに回動付勢することを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
  8. 前記保持手段は、前記当接手段が先端部側に取付けられたスライド部材と、該スライド部材をウインドウ表面に対して進退動可能に保持するスライド保持部材と、を備え、
    前記付勢手段は、前記スライド部材をウインドウ表面に向けて付勢することを特徴とする請求項1に記載のサンシェード装置。
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