JP2007237750A - 倒立振子型移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】倒立振子型の移動体において、補助輪を下降させる際に、移動体の倒立状態が不安定な状態となることを防止することを可能にする。
【解決手段】台車本体10の進行方向前後に補助脚21b,22bを有する補助輪装置21,22を配置し、それぞれの補助輪装置に補助脚21b,22bの昇降角を調整するモータ23,24及び伸縮量及び/又は伸縮速度を調整するモータ29,30を取付けることによって、それぞれ独立して補助脚21b,22bの伸縮量及び/又は伸縮速度を調整できるよう構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は倒立振子型移動体に関する。詳しくは、断面円形の回転体(例えば、車輪、球等)と、その回転体の回転軸周りに傾動自在に支持される台車本体と、を有し、床面に接触した回転体を駆動することで台車本体を倒立状態に維持する倒立振子型の移動体に関する。ここで、「倒立振子型移動体」とは、台車本体の重心が回転体の回転軸より上方に位置し、回転体を駆動制御しないと台車本体が倒立状態を維持することができない移動体をいう。
倒立振子型の移動体は、床面に接触した回転体を駆動制御(すなわち倒立制御)することで台車本体を倒立状態に維持するため、回転体の倒立制御を停止すると台車本体が倒立状態を維持することができず転倒する。このため、回転体の倒立制御を停止している間も台車本体が倒立状態を維持することができる移動体が開発されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示された移動体は、台車本体に対して昇降自在に取付けられた補助輪と、その補助輪を昇降させるアクチュエータを備えている。補助輪は、アクチュエータにより昇降し、倒立制御時には台車の移動の邪魔にならないよう床面と接触しない位置に配置され、倒立制御停止時には、床面と接触する位置に配置される。補助輪が床面と接触する位置に配置されることで、台車本体が倒立状態を安定して保つことができる。
特開2004−291799号
上述した従来の移動体では、移動体の走行速度が0m/s、重力方向に対する台車本体の傾斜角が0度、台車本体と床面とが平行であるという前提で、補助輪の昇降量、昇降速度及び昇降角が設定されている。このため、補助輪下降時の移動体の状態が前提条件と一致する場合には、補助輪を下降させることで補助輪が床面に好適に接触し、移動体を安定した状態で支持することができる。
しかしながら、実際には補助輪下降時の移動体の状態が前提条件と一致することはなく、補助輪を下降させたときに倒立状態が不安定となる場合がある。例えば、この種の移動体では、補助輪を下降させる際も倒立制御は行われるため、実際には走行速度が0m/sとならず、台車本体の傾斜角も0度とならない。また、緊急停止時に補助輪を下降させる場合は、走行速度及び傾きは0m/s及び0度とならない。したがって、このような状況で補助輪を下降させると、全ての補助輪が同一のタイミングで床面と接触することはない。一部の補助輪のみが床面と接触すると、その接触の反力によって台車本体の倒立状態が不安定となってしまう。あるいは、床面が傾いているために台車本体と床面とが平行とならない場合(すなわち、台車本体は倒立制御されており、床面が傾いているために台車本体と床面とが平行とならない場合)にも、台車本体の倒立状態が不安定化する。
本発明は上述した事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、補助輪を下降させる際に、移動体の倒立状態が不安定な状態となることを防止することができる技術を提供することである。
本発明の移動体は、断面円形の回転体と、その回転体の回転軸周りに傾動自在に支持される台車本体と、を有し、床面に接触した回転体を駆動制御することで台車本体を倒立状態に維持する。この移動体は、台車本体の移動体進行方向前側に配置されており、台車本体から床面側に向かって伸縮自在とされた第1補助脚と、その第1補助脚に回転自在に取付けられた第1補助輪と、第1補助脚を伸縮させる第1伸縮アクチュエータと、を有する第1補助輪装置と、台車本体の移動体進行方向後側に配置されており、台車本体から床面側に向かって伸縮自在とされた第2補助脚と、その第2補助脚に回転自在に取付けられた第2補助輪と、第2補助脚を伸縮させる第2伸縮アクチュエータと、を有する第2補助輪装置と、を備えている。そして、第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の伸縮量及び/又は伸縮速度を調整できることを特徴とする。
この移動体では、第1及び第2の補助脚の伸縮量及び/又は伸縮速度を独立して変化させることで、第1及び第2の補助輪の昇降量及び/又は昇降速度を変化させることができる。このため、移動体の状態に応じた昇降量及び昇降速度で補助輪を下降させることができる。これによって、台車本体を安定な倒立状態に保ちながら補助輪を床面に接触させることができる。
なお、「回転体」には、同軸上に配された1以上の車輪を用いることができ、あるいは、球体を用いることができる。「回転体」として球体あるいは1つの車輪を用いる場合には、回転体の床面の接触点を中心として移動体の進行方向前後左右の4箇所に補助輪装置を設けることが好ましい。台車本体を4方向から補助輪で支持することで、台車本体を安定して支えることができる。また、「回転体」として2以上の車輪を用いる場合には、移動体の進行方向前後にそれぞれ少なくとも1つの補助輪装置を設けることが好ましい。
また、「補助輪」は、車輪には限られず、補助輪と床面とが接触した状態で台車本体を床面に対して移動させることができるものであればよい。したがって、球体であっても上記「補助輪」に相当する。
また、「第1伸縮アクチュエータ」と「第2伸縮アクチュエータ」には、種々のアクチュエータを用いることができ、例えば、モータや空圧、油圧を利用したアクチュエータ等を用いることができる。
上記移動体においては、第1補助輪装置が第1補助脚の昇降角を変化させる第1昇降角アクチュエータをさらに有し、第2補助輪装置は、第2補助脚の昇降角を変化させる第2昇降角アクチュエータをさらに有することができる。そして、第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の昇降角を調整できることが好ましい。
この構成では、第1及び第2補助脚の昇降角を変化させることで、補助輪の昇降角を変えることができる。このため、補助脚の動作の自由度が増し、移動体の状況により応じた態様で補助輪を下降させて、補助輪を床面に接触させることができる。
なお、「第1昇降角アクチュエータ」と「第2昇降角アクチュエータ」には、種々のアクチュエータを用いることができ、例えば、モータや空圧、油圧を利用したアクチュエータ等を用いることができる。
上記移動体には、さらに、(1)重力方向に対する台車本体の傾斜角を測定する手段と(2)台車本体の速度を測定する測定手段と(3)台車本体に対する床面の傾斜角を測定する測定手段のうちの少なくとも一つと、第1及び第2補助輪装置を制御するコントローラと、をさらに備えることができる。そして、コントローラは、測定手段で測定された測定結果に基づいて、第1補助脚の伸縮量と伸縮速度と昇降角の少なくとも1つと、第2補助脚の伸縮量と伸縮速度と昇降角の少なくとも1つを制御する。
このような構成によると、測定手段によって測定された結果(すなわち、台車本体の状態)に基づいて、第1及び第2補助脚の伸縮量や伸縮速度や昇降角のいずれかが制御される。このため、より安定した状態で補助輪を下降させることができる。
なお、上記移動体においては、第1補助脚及び第2補助脚を伸縮自在としていた。しかしながら、本発明は、第1補助脚と第2補助脚の昇降角のみを調整することにしてもよい。
すなわち、本発明の他の移動体は、断面円形の回転体と、その回転体の回転軸周りに傾動自在に支持される台車本体と、を有し、回転体を駆動制御することで台車本体を倒立状態に維持する。この移動体は、台車本体の移動体進行方向前側に配置されており、台車本体に回動自在に取付けられた第1補助脚と、その第1補助脚に回転自在に取付けられた第1補助輪と、第1補助脚を回動させる第1昇降角アクチュエータと、を有する第1補助輪装置と、台車本体の移動体進行方向後側に配置されており、台車本体に回動自在に取付けられた第2補助脚と、その第2補助脚に回転自在に取付けられた第2補助輪と、第2補助脚を回動させる第2昇降角アクチュエータと、を有する第2補助輪装置と、を備えている。そして、第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の昇降角を調整できることを特徴とする。
この移動体によっても、台車本体を安定な倒立状態に保ちながら補助輪を床面に接触させることができる。
下記の実施例に記載の技術の主要な特徴について列記する。
(形態1) コントローラは、車輪を駆動するモータを制御する。コントローラには、移動体の目標位置の偏差、目標速度の偏差及び傾斜角速度が入力され、これらの偏差及び傾斜角速度を小さくするようにモータに制御指令値を出力する。
(形態2) コントローラは、補助輪が床面に接触した後は台車本体の倒立制御を停止する。一方、コントローラは、台車本体が重力方向に対して水平となるように補助脚を伸縮及び/又は回動させる。ここで、「重力方向に対して水平」とは、台車本体の重心が車軸の鉛直方向に位置する状態をいい、台車本体の上面が水平となる状態をいう。すなわち、補助輪が接触した後は、補助脚の伸縮量及び/又は回動角度を制御することで、台車本体の姿勢を制御する。
(形態3) コントローラは、補助輪装置を駆動するモータを制御することにより補助輪を床面に接触させる際、補助輪が床面に接触する直前までと、直前まで下降させた状態から補助輪が床面に接触するまでの2段階に分けて、補助脚を伸縮及び/又は回動させる。
本発明を具現化した一実施例を図面に基づいて説明する。まず、移動体の機械的構成について図1及び図2を参照して説明する。ここで、図1は移動体の正面図、図2は同移動体の一部破断側面図である。両図においては、補助輪を床面に接触させた状態が示されている。
図1及び図2に示すように移動体70は、台車本体10と、台車本体10に回転自在に取付けられた車輪14,15を備えている。台車本体10は、台車上板10bと、台車下板10aと、台車上板10bと台車下板10aを連結する台車側板10cから構成されている。台車上板10bの下面には後述するセンサ40,41が配設されている。台車下板10a上には、後で詳述する補助輪装置21,22が配設されている。
図2に示すように、台車下板10a上の略中央には軸受け部12,13が配設されている。軸受け部12,13には車軸16,17が回転自在に支持されている。図1に示すように、車軸16の一端には車輪14が取付けられており、車軸16の他端には正逆方向に回転可能なモータ18が取付けられている。このため、モータ18が正方向又は逆方向に回転すると車軸16が正方向又は逆方向に回転し、これによって車輪14も正方向又は逆方向に回転する。同様に、車軸17の一端には車輪15が取付けられており、車軸17の他端には正逆方向に回転可能なモータ19が取付けられている。このため、モータ19が正方向又は逆方向に回転すると車軸17が正方向又は逆方向に回転し、これによって車輪15も正方向又は逆方向に回転する。(以下、車輪14,15が共に正方向に回転して移動する方向を移動体の進行方向前側といい、車輪14,15が共に逆方向に回転して移動する方向を移動体の進行方向後側という。)移動体70が駆動制御されている場合には、モータ18,19は、コントローラ50(図8に図示)により駆動制御される。台車下板10aの下面には、ジャイロセンサ20が取付けられている。ジャイロセンサ20が検出した台車本体10の傾斜角速度は、コントローラ50に入力される。コントローラ50は、台車本体10の傾斜角速度が「0」となるようにモータ18,19を駆動制御し、これにより台車本体10が倒立状態を維持している。
次に、台車下板10a上に配設された補助輪装置21,22を説明する。図2に示すように、補助輪装置21は台車本体10の前方(移動体70の進行方向前側)に取付けられており、補助輪装置22は台車本体10の後方(移動体70の進行方向後側)に取付けられている。まず、補助輪装置21について説明する。
補助輪装置21は、補助脚21bと、その補助脚21bの伸縮量及び昇降角を変化させる昇降機構(23,25,27,29)によって構成されている。補助脚21bの先端には球体である補助輪21aが取付けられている。補助脚21bの基端は昇降機構(23,25,27,29)に接続されている。
昇降機構(23,25,27,29)は、補助脚21bの昇降角を変化させるためのモータ23を備えている。モータ23は、台車下板10aの上面に配設されている。モータ23の回転軸23aには回転板25が取付けられている。モータ23が回転して回転軸23aが回転すると、回転板25も回動する。回転板25にはスライダ27がスライド可能に取付けられている。スライダ27には図示しない軸受け部が設けられており、この軸受け部に補助脚21bが回転自在に支持されている。このため、回転板25が回動すると、補助脚21bが回動し、これによって補助脚21bの昇降角を変化させることができる。
モータ23の回転量は、エンコーダ23a(図8に図示)によって検出される。エンコーダ23aで検出された回転量はコントローラ50に入力される。コントローラ50は、エンコーダ23aで検出された回転量から台車本体10に対する補助脚21bの角度(すなわち、補助脚21bの昇降角)を算出し、その角度に基づいてモータ23を制御する。これによって、補助脚21bの昇降角が制御される。
なお、図1に示すように、台車下板10aの中央には溝10dが形成されている。溝10dを形成することで、補助脚21bの昇降角の変化をさせるときに補助脚21bと台車下板10aとが干渉しないようになっている。
また、補助脚21bの外周面には雄ネジが形成されている。回転板25に固定された支材31には雌ネジが形成されている。補助脚21bの雄ネジは支材31の雌ネジと螺合している。このため、補助脚21bが回転すると、支材31に対して補助脚21bが上下方向にスライドする。このため、補助脚21bの先端に取付けられた補助輪21aも上下方向にスライドする。
補助脚21bの基端にはモータ29が接続されている。モータ29が回転すると補助脚21bが回転する。補助脚21bが回転すると、支材31に対して補助脚21bが上下方向にスライドし(すなわち、補助脚21bの伸縮量が変化し)、これによって、補助脚21bに取付けられた補助輪21aも上下方向に移動する。モータ29の回転量及び回転速度はエンコーダ29a(図8に図示)によって検出される。エンコーダ29aで検出された回転量及び回転速度はコントローラ50に入力される。コントローラ50は、エンコーダ29aで検出された回転量及び回転速度から台車本体10に対する補助脚21bの伸縮量及び伸縮速度を算出し、その算出した伸縮量及び伸縮速度が所望の値となるようにモータ29を制御する。
次に、補助輪装置22について説明する。補助輪装置22も、上述した補助輪装置21と同様に、補助脚22bと、その補助脚22bの伸縮量及び昇降角を変化させる昇降機構(24,26,28,30)によって構成されている。補助脚22bの先端には球体である補助輪22aが取付けられている。補助脚22bの基端は昇降機構(24,26,28,30)に接続されている。
補助脚22bの伸縮量及び昇降角を変化させる昇降機構は、補助脚22bの昇降角を変化させるモータ24と、モータ24の回転軸24aに取付けられた回転板26と、回転板26上をスライドするスライダ28と、回転板26上に固定された支材32と、補助脚22bの伸縮量を変化させるモータ30によって構成されている。これらモータ24、回転板26、スライダ28、支材32、モータ30は、上述した補助輪装置21のモータ22、回転板25、スライダ27、支材31、モータ29のそれぞれと同一構成であるため、ここでは、これ以上の説明については省略する。
次に、台車本体10の速度、台車本体10の重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角の測定方法について説明する。
台車本体10の速度と加速度は、モータ18,19の回転数から算出される。モータ18,19の回転数はエンコーダ18a、19a(図8に図示)により検出される。検出されたモータ18,19の各回転数はコントローラ50に入力される。コントローラ50は、入力されたモータ18,19の各回転数から台車本体10の速度及び加速度を算出する。
台車本体10の重力方向に対する傾斜角は下記の機構によって測定される。すなわち、図1に示すように、台車下板10a下面の前後方向の略中央部には支材33,34が固定されており、その支材33,34には回転軸35が回転自在に支持されている。回転軸35が支材33,34に支持された状態では、回転軸35は車輪14,15に対して垂直に配されている。図2に良く示されるように、回転軸35の略中央には振子36が固定されている。移動体70が等速で運動している場合には、振子36が常に重力方向を向くように、振子36は適度な重さを有している。また、振子36の回転角θ(すなわち、回転軸35の回転角)を測定するエンコーダ37が回転軸35の一端に取付けられている。エンコーダ37で検出された振子36の回転角θはコントローラ50に入力される。
台車本体10の重力方向に対する傾斜角θは、エンコーダ37で検出された振子36の回転角θによって取得される。すなわち、台車本体10が等速運動をしている場合、振子36は重力方向に向いているため、振子36の回転角θが台車本体10の重力方向に対する傾斜角θとなる。したがって、エンコーダ37で検出された振子36の回転角θが台車本体10の重力方向に対する傾斜角θとなる。一方、台車本体10が加速又は減速している場合、振子36には加速度による慣性力が作用する。そのため、まず、コントローラ50でエンコーダ18a,19aより検出されたモータ18,19の回転数の偏差から、移動体70の加速度を算出する。次に、算出された加速度から振子36に作用する慣性力を決定し、その慣性力による振子36の回転角θを算出する。この回転角θとエンコーダ37で検出された振子36の回転角θにより、台車本体10の重力方向に対する傾斜角θ(=θ−θ)を算出する。
台車本体10に対する床面の傾斜角は、1次元の距離を計測するセンサ40,41によって測定される。すなわち、台車上板10bの下面には、車両前後方向に台車上板10bから床面までの距離を測定するセンサ40,41が取付けられている。センサ40は台車上板10bの前方の下面から床面までの距離hを検出し、センサ41は台車上板10bの後方の下面から床面までの距離hを検出する。センサ40,41によって検出された距離h,hは、コントローラ50に入力される。コントローラ50は、入力された距離h,hから台車本体10(台車上板10b)に対する床面の傾斜角を算出する。なお、台車本体10に対する床面の傾斜角と台車本体10の重力方向に対する傾斜角がわかると、両者の値から床面の重力方向に対する傾斜角を算出することができる。
次に、上述したように構成される移動体70の制御系の構成について説明する。図8は、移動体70の制御系の構成を示すブロック図である。
図8に示すように、移動体70の制御はコントローラ50で行われる。コントローラ50は、主に、(1)モータ18,19を制御することによる移動体の倒立制御及び移動制御と、(2)モータ23,24を制御することによる補助脚21b,22bの昇降角の制御と、(3)モータ29,30を制御することによる補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度の制御を行う。
(1)移動体70の倒立制御及び移動制御
コントローラ50にはジャイロセンサ20が接続され、ジャイロセンサ20の出力(台車本体10の傾斜角速度)が入力する。コントローラ50には、車輪14,15を駆動するモータ18,19が接続されている。さらに、コントローラ50には、モータ18,19の回転量を検出するエンコーダ18a,19aが接続され、エンコーダ18a,19aで検出されたモータ18,19の回転量が入力する。
移動体70の倒立制御及び移動制御を行う場合、コントローラ50は、エンコーダ18a,19aから入力される検出値に基づいて移動体70の現在の位置及び現在の速度を算出する。そして、位置偏差(別途与えられた目標位置と現在位置の偏差)と速度偏差(別途与えられた目標速度と現在速度の偏差)とジャイロセンサ20で検出された傾斜角速度が「0」となるように、モータ18,19にトルク指令値を出力する。ジャイロセンサ20で検出された傾斜角速度が「0」となるようにモータ18,19が制御されるため、移動体70の倒立状態が維持される。なお、コントローラ50によるモータ18,19の制御方法については、特許文献1に開示した制御方法を用いることができるため、ここでは、これ以上の詳細な説明は省略する。
(2)補助脚21b,22bの昇降角の制御
コントローラ50にはモータ23,24が接続されている。また、コントローラ50には、モータ23,24の回転量を検出するエンコーダ23a,24aが接続され、エンコーダ23a,24aで検出されたモータ23,24の回転量が入力する。補助脚21b,22bの昇降角の制御を行う場合、コントローラ50は、まず、エンコーダ18a,19a、エンコーダ37及びセンサ40,41等によって検出された移動体70の状態(台車本体10の速度、台車本体10の重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角)に応じて、補助脚21b,22bの昇降角を決定する。次いで、コントローラ50は、エンコーダ23a,24aから入力される回転量に基づいて補助脚21b,22bの実際の昇降角を算出し、実際の昇降角が決定された昇降角(すなわち、目標値)となるようにモータ23,24にトルク指令値を出力する。
(3)補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度の制御
コントローラ50にはモータ29,30が接続されている。また、コントローラ50には、モータ29,30の回転量を検出するエンコーダ29a,30aが接続され、エンコーダ29a,30aで検出されたモータ29,30の回転量が入力する。補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度の制御を行う場合、コントローラ50は、まず、エンコーダ18a,19a、エンコーダ37及びセンサ40,41等によって検出された移動体70の状態(台車本体10の速度、台車本体10の重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角)に応じて補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度を決定する。まず、補助輪21a,22aが床面に接触する直前までの補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度を決定する。コントローラ50は、エンコーダ29a,30aから入力された回転量に基づいて補助脚21b,22bの実際の伸縮量及び伸縮速度を算出し、実際の伸縮量及び伸縮速度が決定された伸縮量及び伸縮速度(目標値)となるようにモータ29,30にトルク指令値を出力する。次に、床面に接触する直前の位置から床面に接触するまでの補助脚21b,22bの伸縮量及び伸縮速度を決定する。コントローラ50は、エンコーダ29a,30aから入力された回転量に基づいて補助脚21b,22bの実際の伸縮量及び伸縮速度を算出し、実際の伸縮量及び伸縮速度が決定された伸縮量及び伸縮速度(目標値)となるようにモータ29,30にトルク指令値を出力する。本移動体70では、補助輪21a,22aを床面に接触させる場合、2段階に分けて補助輪21a,22aを下降させることができる。したがって、1段階目は早く下降させることにより、補助輪21a,22aの駆動開始から床面に接触するまでの時間を短縮することができる。また、2段階目を遅く下降させることで、補助輪21a,22aが床面に接触した際の衝撃を和らげ、補助輪21a,22aが床面に接触した際に、移動体70が不安定にならないようにすることができる。
ここで、補助輪21a,22aを床面に接触させる時に、コントローラ50によって行われる補助脚21b、22bの伸縮量、伸縮速度及び昇降角の制御例の概要について説明しておく。図3〜図6は補助輪装置21,22の動作を説明するための一部抜粋図である。図3は補助輪21a,22aを上昇させて台車本体10を倒立制御しながら走行している状態を示しており、図4は台車本体10が重力方向に水平な状態で重力方向に水平な床面に対して補助輪21a,22aを接触させた状態を示しており、図5は台車本体10が重力方向に水平でない状態で重力方向に水平な床面に対して補助輪21a,22aを接触させた状態を示しており、図6は台車本体10が傾斜面上にある状態で補助輪21a,22aを傾斜面に接触させた状態を示している。
補助輪21a,22aを床面に接触させるには、コントローラ50は、エンコーダ18a,19a、エンコーダ37及びセンサ40,41の入力値より、台車本体10の速度、台車本体10の重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角を算出する。コントローラ50は、算出された台車本体10の速度及び加速度、台車本体10の重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角に基づいて、モータ23,24,29,30に出力するトルク指令値を決定する。
例えば、図4に示すように、台車本体10が重力方向に水平な状態で重力方向に水平な床面に補助輪21a,22aを接触させる場合は、コントローラ50は、補助脚21b,22bの昇降角を初期値のままとし(すなわち、図3の状態のまま)、補助脚21bの伸縮量と補助脚22bの伸縮量とが同一となり、補助脚21bの伸縮速度と補助脚22bの伸縮速度が同一となるように、モータ29,30にトルク指令値を出力する。コントローラ50から出力されたトルク指令値に基づいてモータ29,30が回転することで、補助脚21b,22bが伸長し、補助輪21a,22aが床面に接触する(図4に示す状態)。
一方、図5に示すように台車本体10が重力方向に水平でない状態で重力方向に水平な床面に補助輪を接触させる場合、あるいは、図6に示すように傾斜面上にある台車本体10が傾斜面に補助輪を接触させる場合は、コントローラ50は、算出された台車本体10の速度、重力方向に対する傾斜角及び台車本体に対する床面の傾斜角から、補助脚21b,22bの伸縮量、伸縮速度及び昇降角を決定する。次に、決定された伸縮量、伸縮速度及び昇降角に基づいてコントローラ50よりモータ23,24,29,30にトルク指令値が出力され、補助輪21a,22aが床面に接触する。例えば、図5に示す例では、補助脚21bの昇降角を小さくする一方で伸縮量を長くし、伸縮量が長くなるのに応じて伸縮速度を大きくする。一方、補助脚22bについては、昇降角を大きくする一方で伸縮量を短くし、伸縮量が短くなるのに応じて伸縮速度を小さくする。これによって、補助輪21a,22aを略同時に床面に接触させることができる。また、図6に示す例では、補助脚21bの昇降角は変更することなく、補助脚21bの伸縮量を短くし、伸縮量が短くなるのに応じて伸縮速度を小さくする。また、補助脚22bの昇降角を大きくすると共に伸縮量を長くし、伸縮量が長くなるのに応じて伸縮速度を大きくする。これによって、移動体70が傾斜面上にあっても、台車本体10を重力方向に対して水平な状態としつつ補助輪21a,22aを傾斜面に略同時に接触させることができる。
なお、台車本体10が重力方向に水平でない状態で補助輪21a,22aを床面に接触させた場合(図5の場合)は、補助脚21b,22bの昇降角及び伸縮量を制御することで、台車本体10が重力方向に対して水平な状態に戻される。これによって、移動体70の重心60が車軸14,15の鉛直線上に位置し、より安定した姿勢を保つことができる。
すなわち、図7に示すように、台車本体10が重力方向に水平でない状態で補助輪21a,22aが床面に接触すると(図7(a)の状態→(b)の状態)、コントローラ50は、センサ40,41で検出された距離h、hから台車本体10の重力方向に対する傾斜角を算出する。次に、コントローラ50は、算出した傾斜角より台車本体10が水平になるよう補助脚21b,22bの伸縮量及び昇降角を決定する。最後に、コントローラ50は、決定した補助脚21b,22bの伸縮量及び昇降角に基づいて、モータ23,24,29,30にトルク指令値を出力する。これによって、各モータ23,24,29,30が駆動され、台車本体10が水平に戻される(図7(c)の状態)。
次に、補助輪21a,22aを昇降制御する際にコントローラ50で実施される処理について図9を参照して説明する。
図9に示すように、コントローラ50は、まず、補助輪装置下降指令を内部又は外部の遠隔制御装置より受信する(ステップS1)。補助輪装置下降指令を受信すると、コントローラ50は、エンコーダ18a,19a、エンコーダ37及びセンサ40,41の入力値に基づいて、移動体70の傾き(台車本体10の重力方向に対する傾斜角)、移動体70の速度、床面の台車本体に対する傾斜角を算出する(ステップS2)。これにより、コントローラ50は、現在の状況に合った最も安定した姿勢を保つことができる最適な補助輪21a,22aの位置を決定することができる(すなわち、補助脚21b,22bの伸縮量及び昇降角を決定することができる)。
次に、補助輪21a,22aが床面に接触する直前までの、補助脚21b,22bの伸縮量、昇降角及び伸縮速度を決定し(ステップS3)、モータ23,24,29,30のそれぞれにトルク指令値を出力する(ステップS4)。これにより、補助脚21b,22bが伸縮及び回動を開始する。
ステップS4でモータ23,24,29,30にトルク指令値が出力されるとコントローラ50は、各補助輪21a,22aの昇降角及び昇降量がステップS3で決定した目標量になったか否かを判定する(ステップS5)。昇降角及び昇降量が目標量となっている場合(ステップS5でYES)は、ステップS6に進む。一方、昇降角及び昇降量が目標量となっていない場合(ステップS5でNO)は、ステップS2に戻って、ステップS2からの処理を繰り返す。これによって、補助輪21a,22aは、床面に接触する直前の位置まで下降される。
ステップS6では、コントローラ50は、エンコーダ18a,19a、エンコーダ37,センサ40,41の入力値に基づいて、移動体70の傾き及び速度、床面の傾斜角を算出する。これにより、コントローラ50は、現在の状況に合った最も安定した姿勢を保つことができる最適な補助輪21a,22aの位置を判断することができる。
次に、補助輪21a,22aが床面に接触するまでの、補助脚21b,22bの伸縮量、昇降角及び伸縮速度を決定し(ステップS7)、モータ23,24,29,30にトルク指令値を出力する(ステップS8)。これによって、補助脚21b,22bが伸縮及び回動をさらに進む。
ステップS8でモータ23,24,29,30にトルク指令値が出力されると、コントローラ50は、各補助輪21a,22aの昇降角及び昇降量が目標量になったか否かを判定する(ステップS9)。昇降角及び昇降量がステップS7で決定した目標量となっている場合(ステップS9でYES)は、ステップS10に進む。一方、昇降角及び昇降量が目標量となっていない場合(ステップS9でNO)は、ステップS6に戻って、ステップS6からの処理を繰り返す。これによって、補助輪21a,22aは、床面に接触する位置まで下降される。
ステップS9で補助輪21a,22aが床面に接触すると、コントローラ50は、重力方向に対する台車本体10の傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角を測定する(ステップS10)。
次に、コントローラ50は、台車本体10の重力方向に対する傾斜角が「0」となる(すなわち、台車本体10が水平となる)か否かを判定する(ステップS11)。台車本体10の重力方向に対する傾斜角が「0」となる場合(ステップS11でYES)は補助輪装置21,22の駆動を停止し、台車本体10の重力方向に対する傾斜角が「0」とならない場合(ステップS11でNO)はステップS12に進む。
ステップS12に進むと、コントローラ50は、移動体70(すなわち、台車本体10)が重力方向に対して水平となるよう補助脚21b,22bの伸縮量、昇降角及び伸縮速度を決定し(ステップS12)、モータ23,24,29,30にトルク指令値を出力する(ステップS13)。これにより、補助脚21b,22bが伸縮及び回動を開始し、台車本体10が重力方向に水平となるように戻される。
ステップS13でモータ23,24,29,30にトルク指令値が出力されると、コントローラ50は各補助輪21a,22aの昇降角及び昇降量がステップS12で決定した目標量になったか否かを判定する(ステップS14)。昇降角及び昇降量が目標量となっている場合(ステップS14でYES)場合は、補助輪装置21,22の駆動を停止する。一方、昇降角及び昇降量が目標量となっていない(ステップS14でNO)場合は、ステップS10に戻って、ステップS10からの処理を繰り返す。これによって、補助輪装置21,22は、台車本体10が重力方向に対して水平になるまで駆動される。
上述した説明から明らかなように、本実施例の移動体70では、補助輪装置21,22が独立して駆動され、補助輪21a,22aが移動体70に対して回動及び昇降することによって床面に接触する。また、台車本体10の速度、重力方向に対する傾斜角及び台車本体10に対する床面の傾斜角を測定し、この測定結果に基づいて補助輪装置21,22の伸縮量、伸縮速度及び昇降角が制御される。このため、移動体70は、床面の状況に応じて、安定した状態で補助輪21a,22aを床面に接触させることができる。また、補助輪21a,22aを床面に接触させる場合、補助輪21a,22aの位置を床面に接触する直前までと、直前の位置から床面に接触するまでの二段階に分けて下降させる。このように、補助輪21a,22aが床面に接触する速度を遅く制御することにより、補助輪21a,22aが床面に接触する際の衝撃を和らげることができ、不安定な状態を防ぐことができる。
また、補助輪21a,22aが床面に接触した後、補助脚21b,22bを駆動することで台車本体10を重力方向に対して水平に戻すため、移動体70を安定した状態にすることができる。このため、補助輪21a,22aを使用した状態でも、これまでより安定した状態に維持することができる。
なお、上述した移動体70は、補助輪21a,22aを床面に接触させた状態で床面を移動させることもできる。この場合、移動体70の倒立制御を停止し、補助輪21a,22aによって台車本体10が倒立状態を保つように支えることができる。これによって、移動体70が加減速する時でも、台車本体10が重力方向に対して水平に保たれ、台車本体10の姿勢が傾くことを防止することができる。
また、補助輪21a,22aを床面に接触させた状態で傾斜面を走行させる時は、傾斜面の角度に応じて補助脚21b,22bの伸縮量及び昇降角を制御することが好ましい。これによって、移動体70が傾斜面を走行する際も、台車本体10を重力方向に対して水平に保つことができる。
上述した実施例の補助輪装置は、補助脚の伸縮量、伸縮速度及び昇降角を制御したが、本発明の技術は、補助輪装置によって補助脚の昇降角のみを制御するようにしてもよい。このような補助輪装置の例を、図10を参照して説明する。図10は、補助輪装置101,102を説明するための一部抜粋図である。この例では、補助輪101a,102aの昇降を補助脚101b,102bの回動のみにより実施する。
図10(a)は補助輪装置101,102の補助輪101a,102aを床面から上昇させ、移動体が倒立制御を行っている状態を示している。図10(b)は重力方向に水平な台車本体110が、重力方向に水平な床面に補助輪101a,102aを接触させた状態を示している。図10(c)は重力方向に水平でない台車本体110が、重力方向に水平な床面に補助輪101a,102aを接触させた状態を示している。図10(d)は台車本体10が傾斜面上で補助輪101a,102aを接触させた場合を示している。
図10(a)に示すように、移動体が補助輪101a,102aを使用しない場合には、補助脚101b,102bを回動して補助輪101a,102aを床面より上昇させ、補助輪101a,102aを床面に接触しない位置に保持している。一方、補助輪101a,102aを床面に接触させる場合は、台車本体10の状態、床面の状態に応じて補助脚101b,102bの回動速度及び回動量が制御される。これによって、補助輪101a,102aを略同時に床面に接触させることができ、台車本体10を安定した状態のまま補助輪101a,102aを床面に下降させることができる。
このように、補助脚101b,102bの回動のみにより補助輪101a,102aを昇降させる機構を採用すると、補助脚101b,102bを伸縮させる機構を省くことができるため、移動体の重量を軽くすることができる。
以上、本発明のいくつかの具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、上述した実施例では、台車本体の進行方向の傾きのみを測定していた。しかしながら、車輪に代えて球体を用いた場合等には、台車本体の前後左右に補助輪装置を設けると共に台車本体の前後左右の傾きを測定し、測定した台車本体の前後左右の傾きに基づいて補助輪装置を制御することができる。台車本体の前後左右の傾きを測定することで、台車本体を安定した状態に保ちながら補助輪を下降させることができる。
また、補助輪の数は、台車本体が安定して倒立状態を維持できるよう適宜決定することができる。
また、補助脚の伸縮量を変化させるアクチュエータには、モータ以外にも空圧や油圧を利用したアクチュエータを用いることができる。同様に、補助脚の昇降角を変化させるアクチュエータにも、空圧や油圧を利用したアクチュエータを用いることができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は、複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本実施例に係る移動体の正面図。 同、移動体の側面図。 同、補助輪装置を説明する抜粋図。 同、補助輪装置を説明する抜粋図。 同、補助輪装置を説明する抜粋図。 同、補助輪装置を説明する抜粋図。 移動体の台車本体と補助輪装置に関してモデル化した図。 本実施例の制御系の構成を示す機能ブロック図。 本実施例の制御コントローラの処理手順を示すフローチャート。 補助輪装置の駆動機構のさらに他の例を説明する図。
符号の説明
10:台車本体
14,15:車輪
18,19:移動体駆動用モータ
21,22:補助輪装置
23,24:補助脚昇降角用モータ
29,30:補助脚伸縮用モータ

Claims (4)

  1. 断面円形の回転体と、その回転体の回転軸周りに傾動自在に支持される台車本体と、を有し、床面に接触した回転体を駆動制御することで台車本体を倒立状態に維持する倒立振子型の移動体において、
    台車本体の移動体進行方向前側に配置されており、台車本体から床面側に向かって伸縮自在とされた第1補助脚と、その第1補助脚に回転自在に取付けられた第1補助輪と、第1補助脚を伸縮させる第1伸縮アクチュエータと、を有する第1補助輪装置と、
    台車本体の移動体進行方向後側に配置されており、台車本体から床面側に向かって伸縮自在とされた第2補助脚と、その第2補助脚に回転自在に取付けられた第2補助輪と、第2補助脚を伸縮させる第2伸縮アクチュエータと、を有する第2補助輪装置と、を備えており、
    第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の伸縮量及び/又は伸縮速度を調整できることを特徴とする倒立振子型移動体。
  2. 第1補助輪装置は、第1補助脚の昇降角を変化させる第1昇降角アクチュエータをさらに有しており、
    第2補助輪装置は、第2補助脚の昇降角を変化させる第2昇降角アクチュエータをさらに有しており、
    第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の昇降角を調整できることを特徴とする請求項1の倒立振子型移動体。
  3. (1)重力方向に対する台車本体の傾斜角を測定する測定手段と(2)台車本体の速度を測定する測定手段と(3)台車本体に対する床面の傾斜角を測定する測定手段のうちの少なくとも一つと、第1及び第2補助輪装置を制御するコントローラと、をさらに備えており、
    そのコントローラは、測定手段で測定された測定結果に基づいて、第1補助脚の伸縮量と伸縮速度と昇降角の少なくとも1つと、第2補助脚の伸縮量と伸縮速度と昇降角の少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項2の倒立振子型移動体。
  4. 断面円形の回転体と、その回転体の回転軸周りに傾動自在に支持される台車本体と、を有し、床面に接触した回転体を駆動制御することで台車本体を倒立状態に維持する倒立振子型の移動体において、
    台車本体の移動体進行方向前側に配置されており、台車本体に回動自在に取付けられた第1補助脚と、その第1補助脚に回転自在に取付けられた第1補助輪と、第1補助脚を回動させる第1回動角アクチュエータと、を有する第1補助輪装置と、
    台車本体の移動体進行方向後側に配置されており、台車本体に回動自在に取付けられた第2補助脚と、その第2補助脚に回転自在に取付けられた第2補助輪と、第2補助脚を回動させる第2回動角アクチュエータと、を有する第2補助輪装置と、を備えており、
    第1及び第2補助輪装置は、それぞれ独立して補助脚の回動角を調整できることを特徴とする倒立振子型移動体。
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