JP2007236060A - 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置 - Google Patents

微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007236060A
JP2007236060A JP2006052495A JP2006052495A JP2007236060A JP 2007236060 A JP2007236060 A JP 2007236060A JP 2006052495 A JP2006052495 A JP 2006052495A JP 2006052495 A JP2006052495 A JP 2006052495A JP 2007236060 A JP2007236060 A JP 2007236060A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microelectromechanical
modulation element
movable
movable part
movable portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006052495A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4966562B2 (ja
Inventor
Shinya Ogikubo
真也 荻窪
Koichi Kimura
宏一 木村
Fumihiko Mochizuki
文彦 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2006052495A priority Critical patent/JP4966562B2/ja
Priority to US11/709,028 priority patent/US7400438B2/en
Priority to CN2007100850006A priority patent/CN101029966B/zh
Publication of JP2007236060A publication Critical patent/JP2007236060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4966562B2 publication Critical patent/JP4966562B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B26/00Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements
    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light
    • G02B26/0816Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements
    • G02B26/0833Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD
    • G02B26/0841Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light by means of one or more reflecting elements the reflecting element being a micromechanical device, e.g. a MEMS mirror, DMD the reflecting element being moved or deformed by electrostatic means

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】可動部が支持される弾性支持部の弾性力を特定の領域に設定することにより、可動部が双方向変位する際の可動部の遷移動作を高速化できる微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】可動部が第1の方向へ回転変位して停止した状態から、駆動部により物理的作用力を発生させて可動部を第1の方向とは異なる第2の方向に回転変位させて可動部が最終変位位置に到達するまでの時間を遷移時間とした際に、弾性支持部の弾性力値と遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有し、弾性支持部の弾性力値が極大値以下の弾性力値であるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置に関する。
近年、MEMS技術(MEMS ; Micro-Electro Mechanical systems)の急速な進歩により、μmオーダーの微小機械素子を電気的に変位・移動させる微小電気機械式素子の開発が盛んに行われている。光変調機能を有する微小電気機械式光変調素子には、例えばマイクロミラーを傾けて光の偏向を図ることのできるテキサスインスツルメンツ社のDMD(デジタル マイクロミラー デバイス)がある(特許文献1参照)。これは、静電気力によりある一方に傾いた可動部に対して、もう一方の方向に静電気力を働かせることで、可動部を回転変位させ、可動部の有するミラー部において光の変調を行う素子である。DMDは、光学的な情報処理の分野において、投射ディスプレイ、ビデオ・モニター、グラフィック・モニター、テレビ及び電子写真プリントなどの広い用途に用いられる。また、光スイッチは、光通信、光インタコネクション(並列コンピュータにおける相互結合網など光による信号接続技術)、光情報処理(光演算による情報処理)などへの応用が期待されている。
上記DMDを始めとするこれまでの回転系素子の可動部の遷移時間(可動部が一方に傾いている状態からもう一方に傾くまでの時間)または応答速度(可動部が一方に傾いている状態からもう一方に傾くときの速度)は、可動部の構造による慣性モーメントと、可動部を弾性変形可能に支持する支持部の弾性力と、印加される電圧の大きさとのバランスで決定され、適宜な値が設計時に採用されている。
遷移時間Tと支持部弾性力Kの関係は、図20に示すように、支持部弾性力Kが小さくなると可動部の弾性復帰力が減少するため、素子の遷移時間Tが増大する傾向がある。素子の応答性を高めるためには遷移時間を短くすることが肝要であるため、所望の弾性復帰力が得られるように、支持部弾性力Kを小さ過ぎない値、即ち、支持部弾性力Kを増加させる方向で設計することが通常行われていた。
特開2002−189178
しかしながら、素子の遷移時間Tを短縮させるために支持部弾性力Kを大きくすると、素子駆動のためには、この支持部弾性力Kに抗じる電極電圧を印加する必要があるため、駆動電圧が増加する不利があった。そして、駆動電圧が増加すると素子駆動の電力が増大して電源装置も相応に大型化する必要を生じることとなる。このため、素子を省電力駆動で制御するためには、遷移時間が長くなって高速駆動化が犠牲となり、また、高速駆動で制御するためには、支持部弾性力Kが増加して省電力駆動化が犠牲となる、というトレードオフの関係となっていた。
また、支持部弾性力Kを増加させても遷移時間の変化量は僅かであり、実際には遷移時間を短くしようと支持部弾性力を変化させても、遷移時間の大きな変化は期待できなかった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、可動部が支持される弾性支持部の弾性力を特定の領域に設定することにより、可動部が双方向変位する際の可動部の遷移動作を高速化できる微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置を提供することを目的としている。
本発明の上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 弾性支持部により弾性変位可能に支持された可動部と、該可動部へそれぞれ異なる方向の物理的作用力を加える複数の駆動部とを備え、前記物理的作用力により前記可動部を双方向に回転変位させる微小電気機械式素子であって、前記可動部が第1の方向へ回転変位して停止した状態から、前記駆動部により前記物理的作用力を発生させて前記可動部を前記第1の方向とは異なる第2の方向に回転変位させて前記可動部が最終変位位置に到達するまでの時間を遷移時間とした際に、前記弾性支持部の弾性力値と前記遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有し、前記弾性支持部の弾性力値が前記極大値以下の弾性力値であることを特徴とする微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、可動部が第1の方向へ回転変位して停止した状態から、駆動部により物理的作用力を発生させて可動部を第1の方向とは異なる第2の方向に回転変位させて可動部が最終変位位置に到達するまでの時間を遷移時間とした際に、弾性支持部の弾性力値と遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有し、弾性支部部の弾性力値が極大値以下の弾性力値とすることにより、可動部が双方向変位する際の可動部の遷移動作を高速化できる。
(2) 前記可動部が、それぞれの前記最終変位位置に配された停止部材に接触して停止することを特徴とする(1)記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、可動部が最終変位位置に到達したときに、可動部が停止部材に接触して変位動作を停止することにより、最終変位位置を超えて変位して大きな振動が発生することを抑制できる。
(3) 前記物理的作用力が、前記可動部の複数の作用点に加えられることを特徴とする(1)又は(2)記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、可動部の複数の作用点に物理的作用力が加えられることで、可動部の双方向への駆動が行える。
(4) 前記駆動部により前記可動部を前記第1の方向および前記第2の方向へ変位させる物理的作用力が、静電気力であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、物理的作用力が静電気力であることにより、可動部の高速な回転変位が可能となる。
(5) 前記可動部の平面形状が四角形状であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、複数の可動部を一次元や二次元に配列した場合、可動部が四角形状であることにより隣接する可動部との隙間が小さくなり、設置効率が高められる。
(6) 前記可動部を回転変位させる物理的作用力の波形は、矩形波、sin波、cos波、鋸波、三角波のいずれかを含むことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、矩形波、sin波、cos波、鋸波、三角波のいずれかを含む波形により可動部が回転変位される。
(7) 前記可動部を弾性変位可能に支持する前記支持部材は、高分子材料からなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、低い弾性係数を有する高分子材料を用いることで、支持部材として構成した場合に発生する弾性力を小さく抑えることができる。もって、小さな弾性力を発生させるために支持部材の大きさを過剰に小さくすることがなくなる。
(8) 前記可動部を弾性変位可能に支持する前記支持部材は、金属材料、樹脂材料、若しくはこれらのハイブリッド材料のいずれかからなることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項記載の微小電機機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、金属材料を用いることで支持部材を小片化することができ、これにより素子形状の設計自由度が向上し、素子自体の小型化が図れる。また、樹脂材料を用いることで支持部材の大きさを過剰に小さくすることがなくなる。そして、これらの材料を組み合わせたハイブリッド材料を用いることで、所望の弾性力に容易に設定することができる。
(9) 前記可動部を駆動することで回転変位を制御する制御部を備えたことを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
この微小電気機械式素子によれば、制御部が可動部を駆動することで、可動部を任意に制御することが可能となる。
(10) (1)〜(9)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子を一次元又は二次元配列したことを特徴とする微小電気機械式素子アレイ
この微小電気機械式素子アレイによれば、微小電気機械式素子を一次元又は二次元配列することで、同時に複数の素子による動作が可能となり、例えば画像信号を変調する場合に高速に処理することができる。
(11) 前記微小電気機械式素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち一方が前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他方が共通電極であることを特徴とする(10)記載の微小電気機械式素子アレイ。
この微小電気機械式素子アレイによれば、可動部の電極と、可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部に設けられた電極のうち、一方がメモリ回路を含む駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極で、他方が共通電極であることにより、アレイ状にした場合の配線が簡略化される。
(12) (1)〜(9)のいずれか1項記載の微小電気機械式素子であって、前記可動部を回転変位させることで、前記微小電気機械式素子に入射してきた光を変調させることを特徴とする光変調素子。
この光変調素子によれば、可動部の回転変位により光の変調機能が得られる。
(13) (12)記載の光変調素子を一次元又は二次元配列したことを特徴とする微小電気機械式光変調素子アレイ。
この微小電気機械式光変調素子アレイによれば、光変調素子を一次元又は二次元配列することで、同時に複数の素子による動作が可能となり、例えば画像信号を変調する場合に高速に処理することができる。
(14) 前記光変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、前記可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち一方が前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他方が共通電極であることを特徴とする(13)記載の微小電気機械式光変調素子アレイ。
この微小電気機械式光変調素子アレイによれば、可動部の電極と、可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部に設けられた電極のうち、一方がメモリ回路を含む駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極で、他方が共通電極であることにより、アレイ状にした場合の配線が簡略化される。
(15) 光源と、(12)記載の光変調素子または(13)〜(14)記載の微小電気機械式光変調素子アレイと、前記光源からの光を前記光変調素子または微小電気機械式光変調素子アレイに照射する照明光学系と、前記光変調素子または微小電気機械式光変調素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
この画像形成装置によれば、光変調素子または微小電気機械式光変調素子アレイを利用して画像形成を高速に行うことができる。
本発明の微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置によれば、弾性支持部の弾性力値と遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有しており、弾性支部部の弾性値をその極大値以下の領域の弾性力値に設定することにより、可動部に対する双方向の遷移動作を同じ印加電圧の条件下で高速に駆動することが可能となる。また、上記の特定の弾性力の領域では、弾性力の小さな変化であっても可動部の遷移時間の低減に大きな効果が期待できる。
以下、本発明に係る微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の微小電気機械式素子を、光変調機能を有する微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイを例に説明するが、これに限定されることはない。
図1は本発明に係る微小電気機械式変調素子の概念図であり、(a)は微小電気機械式変調素子の斜視図、(b)は縦断面図である。
本実施形態の微小電気機械式変調素子100は、基本的な構成要素として、基板11と、基板11に空隙13を介して平行に配置される小片状の可動部15と、可動部15の基板11側の面に接続され可動部を支持する弾性支持部であるヒンジ17と、このヒンジ17を介して可動部15を基板11上で支持するスペーサ19a,19bと、基板11の上面に配置され、ヒンジ17を中央として両側に固定電極である第1アドレス電極21a及び第2アドレス電極21bと、を備える。また、可動部15は、可動部15自体が導電性を有していたり、あるいはその一部に可動電極を有している。さらに、基板11中には駆動回路23が設けられる。このような構成により可動部15は、ヒンジ17が振れることによって回転変位が可能となり、駆動回路23の印加する電圧に応じてヒンジ17を軸とする任意の方向の回転駆動が可能となる。
なお、駆動回路23は可動部15(可動電極)と第1アドレス電極21aとの間、及び可動部15(可動電極)と第2アドレス電極21bとの間に電位差を発生させる電圧を印加する。
微小電気機械式変調素子100は、可動部15の上面が光反射部(マイクロミラー部)となる。可動部15の平面形状が四角形状であることにより、複数の可動部を一次元や二次元に配列した場合、隣接する可動部との隙間が小さくなり、設置効率が高められる。この他、本発明に係る微小電気機械式変調素子100は、可動部15の材質を適宜選択し、或いは短絡接点等を付設することにより、光変調スイッチ、光切替スイッチ、電気スイッチとして機能させることができる。また音波、流体、熱線のスイッチング、或いはRF信号のスイッチングも可能となる。
本実施の形態において、可動部15は、特定方向の回転動作の最終変位位置に到達するに際し、停止部材に接触して停止する。これにより、最終変位位置を超えて変位して大きな振動が発生することを抑制できる。図示例においては、可動部15の表面は絶縁材料で被覆され、第1アドレス電極21a,第2アドレス電極21bが停止部材として機能する。つまり、本構成では接触型の微小電気機械式変調素子となっている。
微小電気機械式変調素子100は、その基本動作として、第1アドレス電極21a、第2アドレス電極21b、可動部15へ、それぞれ電圧を印加することによって、ヒンジ17を振り中心として可動部27を揺動変位させる。つまり、可動部15がマイクロミラー部であることにより、マイクロミラー部に照射された光の反射方向がスイッチングされる。
具体的には、駆動回路23が、第1アドレス電極21a、第2アドレス電極21bに可動部15に対する電位差を与えると、第1アドレス電極21a,第2アドレス電極21bと、可動部15との間に物理的作用力として静電気力が発生し、これによりヒンジ17を中心とした回転トルクが可動部15に働く。この際に発生する静電気力の強弱は、周囲雰囲気の誘電率、可動部15の面積(電極面積)、印加電圧、可動部15とアドレス電極21a、21bとの電極間隔に依存する。
可動部15と第1アドレス電極21aとの電位差をVaとし、可動部15と第2アドレス電極21bとの電位差をVbとしたとき、例えば、Va>Vbのときには、第1アドレス電極21aと可動部15との間に発生する静電気力が、第2アドレス電極21bと可動部15との間に発生する静電気力より大きくなり、可動部15は左側が下がるように傾く。逆に、Va<Vbのときは、第2アドレス電極21bと可動部15との間に発生する静電気力が、第1アドレス電極21aと可動部15との間に発生する静電気力より大きくなり、可動部15は右側が下がるように傾く。
このように、可動部(可動電極)15、第1アドレス電極21a、第2アドレス電極21b、駆動回路23は、可動部15を回転変位させるための駆動手段となっている。このような駆動手段から可動部15へ加えられる物理的作用力が静電気力であることで、可動部15の高速な回転変位が可能となる。
なお、可動部15に作用させる物理的作用力は、静電気力以外の物理的作用力であってもよい。その他の物理的作用力としては、電磁石などによる電磁力、ピエゾ素子などによる電歪、機械的手段などの任意の手段が採り得る。
このように、微小電気機械式変調素子100は、双方向に変位する可動部15を備え、この可動部15がスイッチング機能を有する。可動部15は、物理的作用力を加える複数の駆動手段(可動部15の可動電極、第1アドレス電極21a、第2アドレス電極21b、駆動回路23)によって重力、ヒンジ17の弾性力に抗して回転変位される。そして、詳細は後述するが、本実施形態の微小電気機械式変調素子100は、ヒンジ17の弾性復帰力を積極的に弱め、物理的作用力である静電気力を主要な駆動力として遷移動作を行わせることに特徴を有している。
次に、図2及び図3を参照して本発明の微小電気機械式変調素子100の動作についてさらに詳細に説明する。
図2は微小電気機械式変調素子の動作過程(a),(b),(c)を示す概念図である。
駆動回路23から電圧が印加されていない状態から、第1アドレス電極21aと可動部15との間の電位差Vaを、第2アドレス電極21bと可動部15との間の電位差Vbより大きくすると、可動部には第1アドレス電極21aに吸引される静電気力が印加される。この静電気力は、図2(a)に示すように、ヒンジ17を、その弾性力に抗して反時計方向に捩じって可動部15を左に傾ける。このとき、ヒンジ17にはヒンジの捩り角度に比例した量の弾性エネルギが蓄積される。
そして、可動部15と第1アドレス電極21aとの間に、ヒンジ17に蓄積された弾性エネルギよりも大きな静電気力を発生する電位差Vaを与え続けることにより、可動部15は左に傾いた状態で保持される。
次に、図2(b)に示すように、可動部15と第1アドレス電極21aとの間の電位差Vaを除去してヒンジ17に蓄積されていた弾性エネルギを解放すると共に、可動部15と第2アドレス電極21bとの間に、静電気力を発生する電位差Vbを与えると、可動部15は時計方向に回動を開始する。
そして、図2(c)に示すように、可動部15が第2アドレス電極21bに接触した後、可動部15は右に傾いた状態で再び保持される。以後、電位差Va、Vbを解放、印加するごとに同様の動作を繰り返し行う。
このようにして静電気力によって可動部15が回転変位して、可動部15の先端が下部へと急激に落ち込むプルイン(Pull-in)という現象を起こし、基板11へと吸着される(張り付く)。即ち、可動部15は、可動部15の可動電極、第1アドレス電極21a、第2アドレス電極21bに印加されるPu11-in電圧によって発生する静電気力で変位される。第1アドレス電極21a側にプルイン(Pu11-in)した可動部15は、Pu11-in電圧より低い電圧のPu11-out電圧を第1アドレス電極21aに印加することにより、プルインされた状態(図2(a)に示す状態)で保持される。
上記のような構造の可動部15を有する双方向駆動回転系の素子100において、電極間電位差がVbとなる電圧を第2アドレス電極21bと可動部(可動電極)15の各電極に印加して、回転角度が−θから+θまで可動部15を遷移させるとき、素子の慣性モーメントをJ=J1とすると、可動部15の回転角度が、初期位置の−θから最終位置の+θに到達するまでの遷移時間Tは、弾性支持部であるヒンジ17の支持部弾性力K、または支持部弾性力Kに応じた振動角周波数ωによって決まる。
この遷移時間Tと支持部弾性力Kとの関係式T=f、および、遷移時間Tと振動角周波数ωとの関係式T=fについて、詳細な解析を行った結果、図3のような関係を有することが知見できた。
図3(a)は遷移時間Tと支持部弾性力Kとの関係式T=f(K、J=J、V=Vb)、(b)は遷移時間Tと振動角周波数ωとの関係式T=f(ω、J=J、V=Vb)を表すグラフである。
即ち、図3(a)に示すように、支持部弾性力Kと遷移時間Tとの関係において、支持部弾性力Kの小さい領域で、最大遷移時間Tmaxを境に遷移時間Tが減少に転じる領域Aが存在することを確認できた。通常、これまでの素子設計においては、支持部弾性力Kは、遷移時間が最大となるTmaxでの支持部弾性力K1より大きい領域で設定している。これは上記のような領域Aの存在を意識せず、単に、弾性復帰力の必要性の方を重視していたためである。
また、図3(b)に示すように、振動角周波数に対しても同様であって、振動角周波数ωの小さい領域で、最大遷移時間Tmaxを境に遷移時間Tが減少に転じる領域Aωが存在することを確認できた。
本発明の素子においては、この最大遷移時間Tmaxにおける支持部弾性力Kより小さい弾性力領域A内、あるいは、最大遷移時間Tmaxにおける振動角周波数ωより小さい領域Aω内に収まるように支持部を設計する。これにより、遷移時間を短縮して高速駆動を可能にした素子を容易に作製することが可能となる。また、領域A内においては、支持部弾性力Kの減少分に対して急激に遷移時間が変化するため、弾性支持部であるヒンジの設計値変更が小さな値であっても、遷移時間を大きく変化させることができ、効率良く応答速度の速い素子を作製できる。
また、弾性支持部は、アルミなどの金属で形成する以外にも、低い弾性係数を有する高分子ポリマー材料等を用いることで、支持部材として構成した場合に発生する弾性力を小さく抑えることができる。この場合には、小さな弾性力を発生させるために支持部材の大きさを過剰に小さくすることがなくなる。この他にも、金属材料、樹脂材料、これらのハイブリッド材料、誘電材料であってもよい。金属材料を用いる場合は、弾性支持部を小片化することができ、これにより素子形状の設計自由度が向上し、素子自体の小型化が図れる。また、樹脂材料を用いる場合は、弾性支持部の大きさを過剰に小さくすることがなくなる。そして、これらの材料を組み合わせたハイブリッド材料を用いる場合は、所望の弾性力に容易に設定することができる。さらには、これらの材料以外でも、本発明の効果を示す材料であればいかなる材料であってもよい。
次に、上記の素子の特性を検証するために、次に示す解析方法に基づいてシミュレーションを行った例を示す。
<解析方法>
(1)式の示す運動方程式を用い、特定の回転角度-θから+θまで可動部が遷移し、最終変位位置に到達するまでの時間を算出した。可動部(可動電極)と第1又は第2アドレス電極21a,21bとの間の電極間ギャップは可動部の変位量に応じて時々刻々と変化し、電極間に働く静電気力も時間変化する。このため、ある時間t経過後において、外力モーメントFと角度θを求め、その外力モーメントFを用いてさらに微小時間Δt経過後の外力モーメントFn+1と角度θn+1を求めるという操作を繰り返し、最終的に可動部の角度の時間変化の関係を算出した。
Figure 2007236060
上記各式において、説明のない各記号は後述の図8に示した通りである。
ここで、可動部の初期回転角度をθ、ω0 2=K/J、2μ=a/Jとし、(1)式の運動方程式を解くと、(7)式のようになる。
Figure 2007236060
回転角度θと外力モーメントFの連成解析を行うとき、ある時刻tでの回転角度をθ、外力モーメントをF1n、さらに微小時間過ぎたときの回転角度をθn+1とすると、θn+1は(8)式により求めることができる。
Figure 2007236060
上記(7)、(8)式に示すように、回転角度θ、外力モーメントFを交互に求める連成解析が可能となって、タイムステップ毎の振動解析が行えることになる。
図4に経過時間に対する回転角度の変化の様子を示した。可動部の回転角度は初期位置ではθであり、時間T経過後にθに到達する(θn+1=θ)。可動部が回転変位してθに到達したときの時刻をTとすると、このTが遷移時間となる。上記のような解析を、可動部のサイズや支持部弾性力、印加電圧などを種々変更して解析を行った。
図5に可動部に負荷される外力の力学的バランスの説明図を示した。
可動部15に対して、可動部15と第1アドレス電極21aとの間に所定の電位差を持たせることで、可動部15が第1アドレス電極21a側に吸引される方向に外力モーメントFが働く。このとき同時に、可動部の質量Mに応じた慣性モーメントJと、周囲雰囲気の粘性減衰係数aによる抗力が外力モーメントFとは逆方向に発生する。また、弾性支持部であるヒンジ17が捻られた状態から戻ろうとする支持部弾性力Kも逆方向に発生する。
粘性減衰係数aは、速度に比例する係数であって、一般的に減衰力は速度に比例して発生する。構造物に対する減衰力は、次の二つの形態に分けることができる。
(1)外部減衰または粘性減衰(構造物をとりまく流体などの粘性によって働くもので、速度に比例し、静止側から作用する)
(2)内部減衰または構造減衰(構造物内部で発生する微小な摩擦などによるもので、歪速度に比例し、内部での相互作用により作用する)
減衰マトリクスが、質量[M]もしくは剛性[K]マトリクスに比例するという考えはレーリー減衰と呼ばれる。いま、減衰マトリクスを[C]、比例定数をα、βとすると、減衰マトリクスは、(9)式で表される。
[C] = α [M] + β [K] …(9)
ここで、[C]がαの項だけの場合は質量比例型減衰といい、βの項だけの場合は剛性比例型減衰という。この式を変形していくと、ζを減衰比、ωを構造体の振動角周波数として、(10)式が得られる。
ζ = α/2ω + βω/2 …(10)
(10)式によれば、図6に示すように、振動角周波数ωが小さい領域では質量の影響が大きく、ωが大きい領域では剛性の影響が大きくなる。(参考文献:「振動モデルとシミュレーション」(田中基八郎・三枝省三 共著、産業科学システムズ))
図7は、構造の異なる回転系素子を、それぞれ異なる粘性条件下で自由振動させたときの振動角周波数に対する減衰比の変化を示す図で、粘性条件毎にフィッティングカーブを算出している。このフィッティングカーブは、α/2ω の項のみに基づいてフィッテイングさせている。フィッティング結果が良好なことから、本回転系素子に対しては質量比例型減衰として扱うことが妥当であることが分かる。そこで、図中のαの値を用いることで、各粘性条件下での回転系素子の振る舞いをシミュレーション解析に用いた。粘性減衰係数aは(11)式のように表すことができる。
Figure 2007236060
<解析条件>
次に、上記の解析方法に基づき、下記の変動値及び固定値を用いて解析を行った。可動部15は正方形状を仮定し、弾性支持部となるヒンジ17が可動部15の下に隠れるように、可動部15の長さによって決まるように設定した。可動部材、支持部材の材料はアルミを用いるものとする。
a)変動値
可動部長さ:L1
可動部幅:L2(=L1
支持部長さ:l1(=(L1-2.2μm)/2)
支持部幅:l2(=0.6μm)
支持部厚さ:h(=0.05μm)
可動部質量:M
電極間距離:d
電極間電位差:V
b)固定値
可動部厚さ:H=0.5μm
可動部密度:ρ=2.7g/cm3
支持部材ヤング率:E=68.85GPa
支持部材ポアソン比:ν=0.36
接触角度:θ=10 deg
粘性係数:a(1気圧環境下で設定)
図8は本発明に係る微小電気機械式変調素子モデルの構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のP−P断面図である。
この構造では、可動部15はヒンジ17の基端側が接続される支持ポスト25に一体に構成されており、ヒンジ17の他端側は図示しないヒンジ固定部に接続されている。可動部15を第1アドレス電極21aから離反するように傾斜させた状態から、第1アドレス電極21aと可動部15との間に電位差Vを発生させることで、可動部15を第1アドレス電極21aに接近駆動させて、その変位の遷移時間を計算する。
図9は本発明の微小電気機械式変調素子モデルと対比させるための従来モデルの構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は(b)のP−Pより見た平面図、(d)は下側面図である。
この構造では、可動部27はヒンジ29の基端側が接続される支持ポスト31に一体に構成されており、ヒンジ17の他端側は図示しないヒンジ固定部に接続されている。可動部29を第2アドレス電極33bに吸着させた状態から、第1アドレス電極33aと可動部27との間に電位差Vを発生させることで、可動部29を第1アドレス電極33aに接近駆動させて、その変位の遷移時間を計算する。
<解析結果>
図10に示す解析結果は、可動部の大きさを(a)6μm、(b)8μm、(c)10μmとし、それぞれ印加する電圧を5V、10V、20V、30V、40Vと変化させた場合の、可動部の傾斜が−10度から+10度に変化するまでの遷移時間を弾性支持部の弾性力に対して示したグラフである。ただし、素子の環境雰囲気は1気圧としている。図10(a)、(b)、(c)にそれぞれ示すように、任意の可動部の大きさ(慣性モーメント)を有し、任意の印加電圧を設定したときの遷移時間と支持部弾性力との関係の曲線には、遷移時間が最大となる支持部弾性力の極大値K1がそれぞれ存在する。なお、印加電圧が20V以上になると、縦軸のスケールの関係で極大値となる支持部弾性力が分かりにくくなるが、数値上では明確な極大値が存在している。
この極大値K1より小さい領域の支持部弾性力では、可動部が小さい程、遷移時間の変化が大きくなる。駆動電圧などの条件を選べば、Kより大きい領域よりも遷移時間を短縮できるので、このK1より小さい領域の支持部弾性力となるように弾性支持部を設計すれば、遷移時間の短縮化、または弾性支持部の設計値の小さな変化で大きな遷移時間の変化が期待できる。
従って、本発明における微小電気機械式変調素子は、弾性支持部の弾性力値と遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値Kを有し、弾性支持部の弾性値を極大値K以下の弾性力値とすることにより、遷移時間を短縮でき、高速駆動が可能となる。
また、図11は、従来の素子構成であって可動部の大きさを10.8μmとし、それぞれ印加する電圧を20V、30V、40Vと変化させた場合の、可動部の傾斜が−12度から+12度に変化するまでの遷移時間を支持部弾性力に対して示したグラフである。
図12は、図11と同様の従来の素子構成であって可動部の大きさを12.6μmとした場合の遷移時間を支持部弾性力に対して示したグラフである。
図13,図14には、本発明の素子構成例である計算例1〜6,及び従来の素子構成例である比較例1、2の解析条件を示した。図13,図14の各条件に基づく解析結果を図10〜図12に対して照らし合わせてみる。
まず、可動部長さが6μmの素子構成では、支持部材料をアクリル樹脂とした計算例1の支持部弾性力は0.218×10-12 Nmで、シリコーンとした計算例2の支持部弾性力は0.2355×10-12 Nmである。これらの支持部弾性力は、図10(a)を参照すると、駆動電圧10Vの場合の支持部弾性力の極大値0.24×10-12Nmと駆動電圧20Vの場合の支持部弾性力の極大値0.50×10-12Nmよりもいずれも小さい値となっている。
次に、可動部長さが8μmの素子構成では、支持部材をアルミとした計算例3の支持部弾性力は0.250×10-12 で、アクリル樹脂とした計算例4の支持部弾性力は0.202×10-12 で、シリコーンとした計算例5の支持部弾性力は0.209×10-12 である。これらの支持部弾性力は、図10(b)を参照すると、駆動電圧10Vの場合の支持部弾性力の極大値0.40×10-12Nmと駆動電圧20Vの場合の支持部弾性力の極大値0.83×10-12Nmよりもいずれも小さい値となっている。
次に、可動部長さが10μmの素子構成では、支持部材をアルミとした計算例6の支持部弾性力は0.225×10-12 である。この支持部弾性力は、図10(c)を参照すると、駆動電圧5Vの場合の支持部弾性力の極大値0.25×10-12Nmと駆動電圧10Vの場合の支持部弾性力の極大値0.60×10-12Nmよりもいずれも小さい値となっている。
一方、従来例である可動部長さ7.64μmの比較例1の素子構成では、支持部弾性力が1.06×10-12 であり、図11を参照すると、いずれの駆動電圧の場合の極大値よりも大きい値となっている。また、可動部長さ8.91μmの比較例2の素子構成では、支持部弾性力が1.06×10-12 となっており、図12を参照すると、いずれの駆動電圧の場合の極大値よりも大きい値となっている。
以上のことから、本実施形態の微小電気機械式変調素子においては、弾性支持部の弾性力値と遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有しており、さらに、弾性支持部の弾性値が極大値以下の弾性力値であることにより、可動部の双方向への遷移動作を同じ印加電圧の条件下であっても高速駆動できる。
次に、本実施形態の微小電気機械式変調素子に適用可能な種々の変形例を説明する。
上述の微小電気機械式変調素子の電極への印加電圧は、図15(a)に示す所定の電圧V1を矩形状に一定電圧で印加する波形である。これにより、可動部の回転動作が短い遷移時間で行われる。これに対して図15(b)に示すように、印加電圧を可動部の回転動作の初期から最終変位先に到達するまでの間で徐々に増加する波形として可動部の慣性力を付けすぎないように制御すれば、可動部の最終変位先に到達した後の振動を抑制することができる。
微小電気機械式変調素子は、図1に示す構造に限らず他の異なる構造であってもよい。図16に微小電気機械式変調素子の他の構成例(a),(b),(c)を示した。
図16(a)の微小電気機械式変調素子は、四角形の可動部15Aにおける一方の対角線が回転動作の軸となるように、対角線に沿ってヒンジ17が可動部15Aに接合されている。ヒンジ17の両端部は、スペーサ19a,19bにより支持される。この構成により、可動部15Aの回転変位の慣性力が小さくて済み、高速駆動に有利となる。
図16(b)の微小電気機械式変調素子は、可動部15Bの両縁部から延出されるヒンジ17A,17Bと、このヒンジ17A,17Bを介して可動部15Bを基板11上で支持するスペーサ19a,19bとを備える。この構成により、素子構成が簡略化しつつ、可動部27をヒンジ29,29の振れによって回転変位させることができる。
図16(c)の微小電気機械式変調素子は、可動部15Cの一端がヒンジ17A、17B、スペーサ19a,19bを介して基板11に支持固定されている。つまり、可動部15Cは、他端が自由端となった片持ち梁状に構成される。そして、基板11上には可動部15Cの自由端に対向して第1アドレス電極22aが設けられ、可動部15Cを挟んだ第1アドレス電極22aの反対側には図示しない対向基板に形成される第2アドレス電極22bが設けられている。この構成によっても、可動部15が低電圧で高速に変位できるようになる。
図17は複数の微小電気機械式変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有した構成を示す説明図である。
微小電気機械式変調素子アレイ200は、微小電気機械式変調素子100のそれぞれがメモリ回路37を含む駆動回路23(図1参照)を有する。このようなメモリ回路37を備えることで、メモリ回路37に対して、予め素子の次の変位動作を表す変位信号の書き込みが可能となる。つまり、メモリ回路37には予め素子変位信号が書き込まれて、微小電気機械式変調素子アレイ200のスイッチングのとき、各々の微小電気機械式変調素子100のメモリ回路37に記憶された素子変位信号に基づいて、微小電気機械式変調素子100への印加電圧を制御する駆動電圧制御回路39により変調駆動が行われる。
このように、メモリ回路37を用いて微小電気機械式変調素子100を駆動すると、複数の素子100のそれぞれを任意の駆動パターンで容易に動作させることができ、より高速なアクティブ駆動が可能となる。なお、ここでは、図1の微小電気機械式変調素子アレイ100の構成を示したが、これに限らず、他の構成の素子であってもよい。
次に、上記微小電気機械式変調素子100を用いて構成した画像形成装置について説明する。ここでは、画像形成装置の例として、まず、露光装置300について説明する。図18は本発明に係る微小電気機械式変調素子アレイを用いて構成した露光装置の概略構成を示す図である。露光装置300は、照明光源41と、照明光学系43と、上述した実施の形態の微小電気機械式変調素子100を同一平面状で2次元状に複数配列した微小電気機械式変調素子アレイ200と、投影光学系45とを備える。
照明光源41は、レーザ、高圧水銀ランプ、及びショートアークランプ等の光源である。照明光学系43は、例えば、照明光源41から出射された面状の光を平行光化するコリメートレンズである。コリメートレンズを透過した平行光は微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に入射する。照明光源41から出射された面状の光を平行光化する手段としては、コリメートレンズ以外にも、マイクロレンズを2つ直列に配置する方法等がある。また、照明光源41としてショートアークランプ等の発光点が小さいものを使用することで、照明光源41を点光源とみなし、微小電気機械式変調素子アレイ200に平行光を入射するようにしても良い。また、照明光源41として微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に対応するLEDを有するLEDアレイを使用し、LEDアレイと微小電気機械式変調素子アレイ200とを近接させて光を発光させることで、微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に平行光を入射するようにしても良い。なお、照明光源41としてレーザを用いた場合には、照明光学系43は省略しても良い。
投影光学系45は、画像形成面である記録媒体47に対して光を投影するためのものであり、例えば、微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に対応したマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイ等である。
以下、露光装置300の動作を説明する。
照明光源41から出射された面状の光が照明光学系43に入射し、ここで平行光された光が微小電気機械式変調素子アレイ200に入射する。微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に入射される光は、画像信号に応じてその反射が制御される。微小電気機械式変調素子アレイ200から出射された光は、投影光学系45により記録媒体47の画像形成面に撮影露光される。撮影光は記録媒体47に対して相対的に走査方向に移動しながら投影露光され、広い面積を高解像度で露光することができる。このように、コリメートレンズを微小電気機械式変調素子アレイ200の光の入射面側に設けることで、各変調素子の平面基板に入射する光を平行光化することができる。なお、図中49はオフ光を導入する光アブソーバーを表す。
この露光装置300は、照明光学系43としてコリメートレンズを用いることに限らず、マイクロレンズアレイを用いて構成することができる。この場合、マイクロレンズアレイの各マイクロレンズは、微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に対応し、マイクロレンズの光軸と焦点面が各光変調素子の中心に合うように設計、調整される。
この場合、照明光源41からの入射光は、マイクロレンズアレイにより、微小電気機械式変調素子100の一素子よりも面積が小さい領域に集光され、微小電気機械式変調素子アレイ200に入射する。微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に入射される光は、入力される画像信号に応じて反射が制御される。微小電気機械式変調素子アレイ200から出射された光は、投影光学系45により記録媒体47の画像形成面に投影露光される。投影光は記録媒体47に対して相対的に走査方向に移動しながら投影露光され、広い面積を高解像度で、露光することができる。このように、マイクロレンズアレイによって照明光源41からの光を集光することができるため、光利用効率を向上させた露光装置を実現することができる。
なお、マイクロレンズのレンズ面形状は、球面、半球面など、特に形状は限定されず、凸曲面であっても凹曲面であってもよい。さらに、屈折率分布を有する平坦形状なマイクロレンズアレイであってもよく、フレネルレンズやバイナリーオプティクスなどによる回折型レンズがアレイされたものであってもよい。マイクロレンズの材質としては、例えば、透明なガラスや樹脂である。量産性の観点では樹脂が優れており、寿命、信頼牲の観点からはガラスが優れている。光学的な観点上、ガラスとしては石英ガラス、溶融シリカ、無アルカリガラス等が好ましく、樹脂としてはアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、ポリカーボネイト系、スチレン系、塩化ビニル系等が好ましい。なお、樹脂としては、光硬化型、熱可塑型などがあり、マイクロレンズの製法に応じて適宜選択することが好ましい。
次に、画像形成装置の他の例として、投影装置について説明する。
図19は本発明の微小電気機械式変調素子アレイを用いて構成した投影装置の概略構成を示す図である。図18と同様の構成には同一符号を付し、その説明は省略するものとする。
投影装置としてのプロジェクタ400は、照明光源41と、照明光学系43と、微小電気機械式変調素子アレイ200と、投影光学系51とを備える。投影光学系51は、画像形成面であるスクリーン53に対して光を投影するための投影装置用の光学系である。照明光学系43は、前述したコリメータレンズであってもよく、マイクロレンズアレイであってもよい。
次に、プロジェクタ400の動作を説明する。
照明光源41からの出射光は、例えばマイクロレンズアレイにより、微小電気機械式変調素子100の一素子よりも面積が小さい領域に集光され、微小電気機械式変調素子アレイ200に入射する。微小電気機械式変調素子アレイ200の各微小電気機械式変調素子100に入射される光は、画像信号に応じてその反射が制御される。微小電気機械式変調素子アレイ200から反射された光は、投影光学系51によりスクリーン53の画像形成面に投影露光される。このように、微小電気機械式変調素子アレイ200は、投影装置にも利用することができ、さらには、表示装置にも適用可能である。
したがって、露光装置300やプロジェクタ400等の画像形成装置では、上記の微小電気機械式変調素子アレイ200が構成の要部に備えられることで、可動部15の低電圧・高速変位が可能となる。これにより、高速な感光材露光や、より高画素数のプロジェクタの表示が可能となる。また、露光光のオン・オフで階調制御がなされる画像形成装置(露光装置300)では、オン・オフ時間の短縮が可能となることで、より高階調の実現が可能となる。この結果、高速な感光材露光や、より高画素数のプロジェクタを表示させることができる。
本発明に係る微小電気機械式変調素子の概念図であり、(a)は微小電気機械式変調素子の斜視図、(b)は縦断面図である。 微小電気機械式変調素子の動作過程(a),(b),(c)を示す概念図である。 (a)は遷移時間Tと支持部弾性力Kとの関係式T=f(K)、(b)は遷移時間Tと振動角周波数ωとの関係式T=f(ω)を表すグラフである。 経過時間に対する回転角度の変化の様子を示すグラフである。 可動部に負荷される外力の力学的バランスの説明図である。 振動角周波数に対する減衰比の変化の様子を示す説明図である。 構造の異なる回転系素子を、それぞれ異なる粘性条件下で自由振動させたときの振動角周波数に対する減衰比の変化を示す図である。 本発明に係る微小電気機械式変調素子モデルの構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のP−P断面図である。 本発明の微小電気機械式変調素子モデルと対比させるための従来モデルの構成を示す図で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は(b)のP−Pより見た平面図、(d)は下側面図である。 遷移時間の解析結果を示す図であって、可動部の大きさを(a)6μm、(b)8μm、(c)10μmとし、それぞれ印加する電圧を5V、10V、20V、30V、40Vと変化させた場合の、可動部の傾斜が−10度から+10度に変化するまでの遷移時間を弾性支持部の弾性力に対して示したグラフである。 従来の素子構成であって可動部の大きさを10.8μmとし、それぞれ印加する電圧を20V、30V、40Vと変化させた場合の、可動部の傾斜が−10度から+10度に変化するまでの遷移時間を支持部弾性力に対して示したグラフである。 図11と同様の従来の素子構成であって可動部の大きさを12.6μmとした場合の遷移時間を支持部弾性力に対して示したグラフである。 本発明の素子構成例である計算例1〜6解析条件を示す図である。 従来の素子構成例である比較例1、2の解析条件を示す図である。 小電気機械式変調素子の電極への印加電圧の波形(a)、(b)を示す説明図である。 微小電気機械式変調素子の他の構成例(a),(b),(c)を示す斜視図である。 複数の微小電気機械式変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有した構成を示す説明図である。 本発明に係る微小電気機械式変調素子アレイを用いて構成した露光装置の概略構成を示す図である。 本発明の微小電気機械式変調素子アレイを用いて構成した投影装置の概略構成を示す図である。 従来の微小電気機械の設計における遷移時間と支持部の弾性力の関係を示す説明図である。
符号の説明
11 基板
13 空隙
15 可動部
15A,51B,15C 可動部
17 ヒンジ
19a,19b スペーサ
21a 第1アドレス電極
21b 第2アドレス電極
23 駆動回路
25 支持ポスト
37 メモリ回路
39 駆動電圧制御回路
41 照明光源
43 照明光学系
45 投影光学系
47 記録媒体
49 光アブソーバ
51 投影光学系
53 スクリーン
θ 傾斜角度
T 遷移時間
K 支持部弾性力
ω 振動角周波数
A 領域
100 微小電気機械式変調素子(微小電気機械式素子、光変調素子、微小電気機械式光変調素子)
200 微小電気機械式変調素子アレイ(微小電気機械式素子アレイ、微小電気機械式光変調素子アレイ)
300 露光装置
400 プロジェクタ

Claims (15)

  1. 弾性支持部により弾性変位可能に支持された可動部と、該可動部へそれぞれ異なる方向の物理的作用力を加える複数の駆動部とを備え、前記物理的作用力により前記可動部を双方向に回転変位させる微小電気機械式素子であって、
    前記可動部が第1の方向へ回転変位して停止した状態から、前記駆動部により前記物理的作用力を発生させて前記可動部を前記第1の方向とは異なる第2の方向に回転変位させて前記可動部が最終変位位置に到達するまでの時間を遷移時間とした際に、
    前記弾性支持部の弾性力値と前記遷移時間との関係が、特定の弾性力値で最大遷移時間を呈する極大値を有し、前記弾性支持部の弾性力値が前記極大値以下の弾性力値であることを特徴とする微小電気機械式素子。
  2. 前記可動部が、それぞれの前記最終変位位置に配された停止部材に接触して停止することを特徴とする請求項1記載の微小電気機械式素子。
  3. 前記物理的作用力が、前記可動部の複数の作用点に加えられることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の微小電気機械式素子。
  4. 前記駆動部により前記可動部を前記第1の方向および前記第2の方向へ変位させる物理的作用力が、静電気力であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  5. 前記可動部の平面形状が四角形状であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  6. 前記可動部を回転変位させる物理的作用力の波形は、矩形波、sin波、cos波、鋸波、三角波のいずれかを含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  7. 前記可動部を弾性変位可能に支持する前記支持部材は、高分子材料からなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  8. 前記可動部を弾性変位可能に支持する前記支持部材は、金属材料、樹脂材料、若しくはこれらのハイブリッド材料のいずれかからなることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  9. 前記可動部を駆動することで回転変位を制御する制御部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項記載の微小電気機械式素子。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の微小電気機械式素子を一次元又は二次元配列したことを特徴とする微小電気機械式素子アレイ。
  11. 前記微小電気機械式素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち一方が前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他方が共通電極であることを特徴とする請求項10記載の微小電気機械式素子アレイ。
  12. 請求項1から9のいずれか1項記載の微小電気機械式素子であって、
    前記可動部を回転変位させることで、前記微小電気機械式素子に入射してきた光を変調させることを特徴とする光変調素子。
  13. 請求項12記載の光変調素子を一次元又は二次元配列したことを特徴とする微小電気機械式光変調素子アレイ。
  14. 前記光変調素子のそれぞれがメモリ回路を含む駆動回路を有し、可動部と、該可動部に対峙する少なくとも2つ以上の固定部とに設けられた電極のうち一方が前記駆動回路からの素子変位信号の入力される信号電極であり、他方が共通電極であることを特徴とする請求項13記載の微小電気機械式光変調素子アレイ。
  15. 光源と、
    請求項12記載の光変調素子または請求項13〜14の微小電気機械式光変調素子アレイと、
    前記光源からの光を前記光変調素子または前記微小電気機械式素子アレイに照射する照明光学系と、
    前記光変調素子または前記微小電気機械式素子アレイから出射される光を画像形成面に投影する投影光学系とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
JP2006052495A 2006-02-28 2006-02-28 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置 Expired - Fee Related JP4966562B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052495A JP4966562B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置
US11/709,028 US7400438B2 (en) 2006-02-28 2007-02-22 Micro-electro mechanical device, micro-electro mechanical device array, light modulation device, micro-electro mechanical light modulation device, micro-electro mechanical light modulation device array and image forming apparatus using the same
CN2007100850006A CN101029966B (zh) 2006-02-28 2007-02-26 微机电装置及阵列、光调制装置及阵列和图像形成设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052495A JP4966562B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007236060A true JP2007236060A (ja) 2007-09-13
JP4966562B2 JP4966562B2 (ja) 2012-07-04

Family

ID=38556084

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006052495A Expired - Fee Related JP4966562B2 (ja) 2006-02-28 2006-02-28 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7400438B2 (ja)
JP (1) JP4966562B2 (ja)
CN (1) CN101029966B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007033787A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Fujifilm Corp 微小薄膜可動素子および微小薄膜可動素子アレイ並びに微小薄膜可動素子アレイの駆動方法
US8634005B2 (en) 2008-09-30 2014-01-21 Drs Rsta, Inc. Very small pixel pitch focal plane array and method for manufacturing thereof
US8610986B2 (en) * 2009-04-06 2013-12-17 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Mirror arrays for maskless photolithography and image display
JP5310529B2 (ja) * 2009-12-22 2013-10-09 株式会社豊田中央研究所 板状部材の揺動装置
CN102354051B (zh) * 2011-09-28 2013-01-02 哈尔滨工业大学 基于反射镜平动的超高频响高灵敏度光束偏转控制装置
US9091854B2 (en) * 2012-07-06 2015-07-28 Himax Display, Inc. Micro mirror structure and projection apparatus
DE102014202763B4 (de) 2014-02-14 2016-11-10 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikro-Elektro-Mechanisches System und Verfahren zum Herstellen desselben
DE102016206208B4 (de) 2016-04-13 2021-07-29 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Elektromechanisches bauteil, elektromechanische bauteilanornung, verfahren zur detektion einer potentialdifferenz mit einem elektromechanischen bauteil und verfahren zur funktionsprüfung des elektromechanischen bauteils
IT201900025084A1 (it) * 2019-12-20 2021-06-20 St Microelectronics Srl Dispositivo microelettromeccanico dotato di una struttura orientabile protetta da urti
US11550210B2 (en) 2020-05-29 2023-01-10 Mega1 Company Ltd. Projecting apparatus
CN112151312B (zh) * 2020-10-13 2023-04-07 深圳清华大学研究院 基于结构超滑的电极开关

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002236265A (ja) * 2000-12-01 2002-08-23 Lucent Technol Inc マイクロエレクトロメカニカルシステム(mems)デバイスを動作するドライバおよび方法
JP2003185949A (ja) * 2001-10-11 2003-07-03 Nec Corp 微小可動機構システムと微小可動機構部の制御方法
WO2005052670A1 (en) * 2003-11-21 2005-06-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Micro-mirrors with flexure springs
JP2005309414A (ja) * 2004-03-24 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置
JP2005309416A (ja) * 2004-03-24 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4560958B2 (ja) 2000-12-21 2010-10-13 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム
KR100519749B1 (ko) * 2001-05-10 2005-10-07 삼성전자주식회사 단일 앵커를 구비하는 마이크로 전자 기계시스템(mems) 스위치
JP2006343590A (ja) * 2005-06-09 2006-12-21 Fujifilm Holdings Corp 微小電気機械素子アレイ装置及びその駆動方法
JP2006346817A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Fujifilm Holdings Corp 微小電気機械素子アレイ装置及びその駆動方法
JP2007015067A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Fujifilm Holdings Corp 微小薄膜可動素子及び微小薄膜可動素子アレイ並びに画像形成装置
JP2007033787A (ja) * 2005-07-26 2007-02-08 Fujifilm Corp 微小薄膜可動素子および微小薄膜可動素子アレイ並びに微小薄膜可動素子アレイの駆動方法
JP4810154B2 (ja) * 2005-07-28 2011-11-09 富士フイルム株式会社 微小電気機械素子の駆動方法、微小電気機械素子アレイ及び画像形成装置
US7471445B2 (en) * 2005-11-29 2008-12-30 Spatial Photonics, Inc. Fast-response micro-mechanical devices
US7428092B2 (en) * 2005-11-30 2008-09-23 Spatial Photonics, Inc. Fast-response micro-mechanical devices
US7443572B2 (en) * 2005-12-07 2008-10-28 Spatial Photonics, Inc. Fast-response spatial light modulator

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002236265A (ja) * 2000-12-01 2002-08-23 Lucent Technol Inc マイクロエレクトロメカニカルシステム(mems)デバイスを動作するドライバおよび方法
JP2003185949A (ja) * 2001-10-11 2003-07-03 Nec Corp 微小可動機構システムと微小可動機構部の制御方法
WO2005052670A1 (en) * 2003-11-21 2005-06-09 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Micro-mirrors with flexure springs
JP2005309414A (ja) * 2004-03-24 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置
JP2005309416A (ja) * 2004-03-24 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN101029966B (zh) 2010-07-21
US20080074728A1 (en) 2008-03-27
JP4966562B2 (ja) 2012-07-04
CN101029966A (zh) 2007-09-05
US7400438B2 (en) 2008-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4966562B2 (ja) 微小電気機械式素子、微小電気機械式素子アレイ、光変調素子、微小電気機械式光変調素子、微小電気機械式光変調素子アレイ、及びこれらを用いた画像形成装置
JP4792322B2 (ja) 微小電気機械式変調素子、微小電気機械式変調素子アレイ、画像形成装置、及び微小電気機械式変調素子の設計方法
US7436575B2 (en) Small thin film movable element, small thin film movable element array and method of driving small thin film movable element array
US7646134B2 (en) Small thin film-movable element, small thin film-movable element array and image forming apparatus
KR100743315B1 (ko) 마이크로 미러 디바이스 및 이를 이용한 마이크로 미러디바이스 어레이
JP4639104B2 (ja) 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置
US7443568B2 (en) Method and system for resonant operation of a reflective spatial light modulator
JP2004280105A (ja) 光の角度を拡大するマイクロミラー素子
US20050275926A1 (en) Variable focusing lens comprising micromirrors with one degree of freedom rotation
US7420729B2 (en) Small thin film movable element, small thin film movable element array and method of driving small thin film movable element
JP2007192902A (ja) 微小電気機械素子の駆動方法及び微小電気機械素子アレイの駆動方法、微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ、並びに画像形成装置
JP4872453B2 (ja) マイクロアクチュエータ、光学デバイス及び表示装置
JP4392410B2 (ja) 電磁力駆動スキャニングマイクロミラー及びこれを使用した光スキャニング装置
JP2005309414A (ja) 光変調素子アレイの駆動方法及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置
JP4810154B2 (ja) 微小電気機械素子の駆動方法、微小電気機械素子アレイ及び画像形成装置
JP4452560B2 (ja) 透過型光変調素子及び透過型光変調アレイ素子
JP2008003309A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ並びに変調装置
US12013527B2 (en) Two degree-of-freedom actuator and MEMS device
KR20230138035A (ko) 작동 디바이스
JP2007074826A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ
JP2006136084A (ja) 揺動体装置、及びその作製方法
JP2008003310A (ja) 微小電気機械素子及び微小電気機械素子アレイ、並びに変調装置、画像形成装置
JP2010281853A (ja) 光偏向装置、画像形成装置および画像表示装置
JP2005266218A (ja) 光変調素子の応答特性調整方法、光変調素子及び光変調素子アレイ並びに画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071109

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071116

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110616

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110707

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111025

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20111216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120402

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees