JP2007235350A - 画像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機差を吸収するための調整値やユーザが入力したデータから算出される値が設定される複数のレジスタを有し、その設定値にしたがって画像読取を行うスキャナに、上記設定値の算出に上記調整値と上記データの何れを用いるかを示すデータをレジスタ毎に記憶させ、複数枚の原稿の各頁の原稿画像を読み取る際に、各レジスタの設定値の変更の要否を、各頁についての調整値および各頁についてユーザにより入力されたデータと上記記憶内容との比較により判定させ、更新を要する判定されたレジスタについて、処理対象である頁についてユーザが入力したデータおよびその頁についての調整値とから上記記憶内容にしたがって新たな設定値を算出させる。
【選択図】図3
Description
特許文献1には、n枚の原稿について何らかのジョブを実行する場合に、処理に時間の係る原稿についてはその実行順序を後方に回し(例えば、k(n未満の自然数)枚目の原稿についての処理時間が最長である場合には、その原稿についての処理をn番目に行うように処理の順番を入れ替える)、他の原稿についての処理の狭間で上記k枚目の原稿についての処理を実行することによって、その原稿についての処理が開始するまでに処理規定パラメータの設定を間に合わせるようにする技術が開示されている。
一方、特許文献2には、原稿台や原稿読み取り部などの一部デバイスを複数設け、それら複数設けられたデバイスによって並列処理を行うことによって生産性を向上させる技術が開示されている。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、原稿台や原稿読み取り部などを複数設けることなく、複数枚の原稿についての画像読み取りまたは画像形成に要する処理時間を短縮し生産性を向上させることを可能にする技術を提供することを目的としている。
(A.構成)
図1は、本発明の1実施形態に係る画像処理装置1の要部の構成例を示すブロック図である。この画像処理装置1は、プリンタ機能とスキャナ機能とを兼ね備えた所謂複合機であり、図1に示す構成要素の他に、原稿台やADFなどで構成された原稿搬送部、スキャナ機能やプリンタ機能を担っているとともに、スキャナ機能によって読み取った画像に所定の画像処理を施したり、プリンタ機能によって記録材上に形成する画像に所定の画像処理を施す画像処理部(何れも図示省略)を備えている。
ここで、ユーザ指定パラメータの一例としては、例えば、処理対象の原稿の画像を記録材にコピーするジョブにて指定される以下のパラメータが挙げられる。すなわち、ADFにより搬送される原稿の画像を読み取る(以下、「CVTモード」)のかそれともプラテンに載置された原稿の画像を読み取る(以下、「Platenモード」)のかを示す読み取りモード(以下、「R−mode」とも表記する)や、その原稿の一方の面のみの読み取りを行うのか両面の読み取りを行うのかを示す読み取り面指定パラメータ、カラーコピーを行うのか白黒コピーを行うのかを示すカラーモード(以下、「C−mode」とも表記する)、コピー先の記録材のサイズを指定する副サイズ(または、副倍率)などである。ユーザインタフェイス部10を介して入力されるユーザ指定パラメータやモード指定値は、レジスタ設定制御部60へと引渡される。
一方、レジスタBには、原稿の読み取りモードと読み取った画像に対して施す拡大処理の倍率である副倍率(または、読み取り対象の原稿サイズである副サイズ)に応じて、タイプ31〜タイプ33とタイプ20の4種類の値の何れかになる処理規定パラメータが設定される。
つまり、本実施形態では、レジスタ20に設定される処理規定パラメータは、原稿の表裏何れの面の画像を読み取るのか、また、カラーコピーを行うのか白黒コピーを行うのかに応じて定まる第1のグループ(以下、「A群」とも呼ぶ)と、拡大倍率に応じて定まる第2のグループ(以下、「B群」とも呼ぶ)とに分類されており、各群毎に予め定められたレジスタへ格納されるように構成されている。
なお、本実施形態では、上記処理規定パラメータを上記2つの群に分類しておく場合について説明するが、3つ以上のグループに分類しても良いことは勿論である。例えば、スキャン機能によって画像読み取りを行う場合とプリンタ機能によって画像形成を行う場合とで同一の値になるグループ(すなわち、実行する処理の種別に依存しない処理規定パラメータのグループ)と、スキャン機能によって画像読み取りを行う場合とプリンタ機能によって画像形成を行う場合とで異なる値となり、かつ、各処理の実行中は一定の値に保たれる処理規定パラメータのグループ、そして、スキャン機能によって画像読み取りを行う場合とプリンタ機能によって画像形成を行う場合とで異なる値となることに加え、各処理内で更新され得る処理規定パラメータのグループに分類するようにしても良い。
なお、従来方式の画像処理装置とは、複数枚の原稿からなる原稿束に対して何らかのジョブを実行する場合に、各原稿毎に処理規定パラメータの算出および設定を行う方式の画像処理装置のことである。
一方、揮発性記憶部30bには、上記2つのレジスタの各々に対応付けて、そのレジスタに設定された処理規定パラメータの値とその算出の際に用いられた算出元パラメータの値とからなるリスト形式データ(以下、「履歴リスト」)が格納される。
詳細については後述するが、上記対応管理リストは、レジスタAおよびBの各々についてそのレジスタ設定値を更新する必要があるか否かレジスタ設定制御部60に判定させる際に利用され、上記履歴リストは、レジスタ設定値を更新する必要があると判定されたレジスタについてそのレジスタ設定値を過去に算出したことがあるか否かをレジスタ設定制御部60に判定させる際に利用される。
以上が画像処理装置1の構成である。
次いで、本実施形態に係る画像読み取り装置が行う動作のうち、本発明に係る画像処理装置の特徴を顕著に示している動作について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す画像処理装置を用いて複数枚の原稿からなる原稿束に対して何らかのジョブ(例えば、各原稿の画像を読み取り、所定サイズの記録材にその画像を形成して出力する処理)を実行させようとするユーザは、以下の手順で上記ジョブの実行を画像処理装置1へ指示する。
すなわち、ユーザは、まず、上記原稿束を画像処理装置1の原稿台へセットし、上記ジョブにて各原稿に対して実行される画像処理を特定するユーザ指定パラメータをユーザインタフェイス部10に設けられている操作子を適宜操作して入力する。そして、ユーザは、それらユーザ指定パラメータを全て入力し終えた後に、ユーザインタフェイス部10に設けられているスタートボタン(図示省略)を押下することによって、上記ジョブの実行開始を指示する。本実施形態では、原稿台に原稿束をセットした後にユーザ指定パラメータを入力する場合について説明したが、ユーザ指定パラメータの入力を完了した後に原稿束を原稿台へセットするようにしても勿論良い。要は、スタートボタンが押下されジョブの実行開始を指示される以前にそのジョブの処理対象である原稿束の原稿台へのセットとそのジョブの特定に要するユーザ指定パラメータが入力済みであれば、これら手順の実行順は問わない。また、スタートボタンが押下された時点で原稿束が原稿台へセットされていないことや、ユーザ指定パラメータの入力が為されていないことが検出された場合には、所定のエラーメッセージを表示部へ表示し、原稿束の原稿台へのセットやユーザ指定パラメータの入力を促すようにしても良い。
図3に示すよう、画像処理装置1のレジスタ設定制御部60は、まず、上記搬送過程における検出結果(用紙サイズや、カラー原稿であるのか白黒原稿であるのか、原稿の表面であるのか裏面)から処理対象である原稿について施す画像処理を規定する処理規定パラメータの算出元となる算出元パラメータの値を決定する(ステップSA100)。
このようにして揮発性記憶部30bに書き込まれた算出元パラメータの値は、上記ジョブの実行過程で、次にステップSA100の処理が実行されるまで保持される。そして、レジスタ設定制御部60は、次に実行されるステップSA100の処理にて、算出元パラメータの書き換えを行った場合には、何れの算出元パラメータの書き換えを行ったのかを記憶するため、値の書き換えた算出元パラメータを示す識別子を記憶する。なお、1枚目の原稿(厳密には、その原稿の表面)についてステップSA100の処理を行う時点では、揮発性記憶部30bは初期化されているのであるから、この原稿については全ての算出元パラメータが書き換えられたと判定されることになる。
より詳細に説明すると、レジスタ設定制御部60は、前述した対応管理リストを参照し、レジスタAおよびBの各々についてそのレジスタ設定値が上記算出元パラメータの何れから算出されるのかを特定する。次いで、レジスタ設定制御部60は、ステップSA100にて値を書き換えた算出元パラメータからレジスタ設定値が算出されるレジスタについてのみ、そのレジスタ設定値を更新する必要があると判定する。
ステップSA110の判定結果が“Yes”であるレジスタについて実行されるステップSA120においては、レジスタ設定制御部60は、ステップSA100にて決定した算出元パラメータおよびそのレジスタについての履歴リストを比較して、そのレジスタへ設定すべきレジスタ設定値が過去に算出されているか否かを判定する。なお、1枚目の原稿(厳密には、その原稿の表面)についてステップSA120の処理を行う時点では、揮発性記憶部30bは初期化されているのであるから、各レジスタについて履歴リストが揮発性記憶部30bに格納されていることはなく、ステップSA120の判定結果は常に“No”になる。
逆に、ステップSA120の判定結果が“Yes”である場合(すなわち、ステップSA100にて決定された算出元パラメータに応じて設定されるべきレジスタ設定値を過去に算出済みであると判定した場合)には、レジスタ設定制御部60は、上記算出元パラメータに対応付けて履歴リストに格納されているレジスタ設定値を読み出す(ステップSA140)。
以降、画像処理装置1の図示せぬ制御部は、レジスタAおよびレジスタBのレジスタ設定値にしたがって画像処理部を作動させ、それらレジスタ設定値で規定される画像処理を実行し(ステップSA160)、全ての原稿について画像処理を完了するまで(すなわち、ステップSA170の判定結果が“Yes”)になるまで、ステップSA100以降の処理を繰り替えし実行する。
以上が画像処理装置1にて実行されるジョブの実行手順である。
ここで、単純差分方式の画像処理装置とは、1つ手前に処理した原稿について設定したレジスタ設定値と異なる値を設定する必要があるレジスタについてのみ、新たなレジスタ設定値を算出および設定を行う画像処理装置であり、具体的には、前述した図3に示すフローチャートにおいて、ステップSA110の判定結果が“Yes”である場合には、無条件に(すなわち、ステップSA120の判定を行うことなく)、ステップSA130の処理を実行する画像処理装置である。
これに対して、単純差分方式の画像処理装置において同一のジョブを実行する場合には、レジスタ設定値を書き換える必要がある場合にのみ、レジスタ設定値の再算出が行われるのであるから、レジスタAについてはレジスタ設定値の算出が18回実行されるものの、レジスタBについては、図4にて“□”印で示される10回を除いた残りの8つの場合についてのみステップSA110の判定結果が“Yes”になり、レジスタ設定値の算出が行われることになる。このように、単純差分方式の画像処理装置によれば、従来方式の画像処理装置に比較して、レジスタBについてのレジスタ設定値の算出回数が減少し、生産性を向上させることが可能になる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、係る実施形態に以下に述べるような変形を加えても良いことは勿論である。
(1)上述した実施形態では、スキャナ機能とプリンタ機能とを兼ね備えた複合機に本発明を適用する場合について説明したが、記録材上に画像を形成して出力する画像形成装置(例えば、プリンタ装置)に本発明を適用するとしても良く、また、スキャナ装置に本発明を適用するとしても良い。要は、画像に対して何らかの処理を行う画像処理装置であれば、本発明を適用することが可能である。
つまり、図3に示すステップSA120の判定処理およびその判定結果が“Yes”である場合に実行されるステップSA150の処理は必ずしも必須ではない。要は、レジスタ設定値の書き換えが必要なレジスタについてのみそのレジスタ設定値を再算出するような態様であれば良い。なお、算出値活用方式と単純差分方式とを比較すると、前者の方式においては、履歴リストを保持しておくことが必須であるから、前者の方式を採用する場合には、履歴リストの格納先である記憶部(特に、揮発性記憶部)の記憶容量を充分に確保しておく必要がある。そこで、画像処理装置に備えられている記憶部(特に、揮発性記憶部)の記憶容量に応じて、算出値活用方式と単純差分方式とを使い分けるようにしても良い。
Claims (4)
- 画像読取モードと画像形成モードのうち何れかを指定するためにユーザにより入力されるモード指定値、機差を補正するための調整値、および、ユーザにより入力されるパラメータの少なくとも1つから算出される設定値が設定されるレジスタを複数備え、各レジスタの設定値にしたがって画像処理を実行する画像処理装置において、
前記複数のレジスタの各々について、前記モード指定値、前記調整値および前記ユーザにより入力されたパラメータのうちの何れがそのレジスタの設定値の算出元であるかを示すデータが予め書き込まれた記憶手段と、
複数枚の原稿からなる原稿束の各原稿に前記モード指定値で指定される処理を順次施すジョブの実行過程で、処理対象である原稿についてユーザにより入力された前記パラメータ、該原稿について定まる前記調整値および前記モード指定値と、その原稿に先立って処理された原稿についての前記パラメータ、前記調整値および前記モード指定値とを比較し、前記複数のレジスタのうちの何れの設定値を更新する必要があるか否かを前記記憶手段の記憶内容を参照して判定する判定手段と、
設定値を更新する必要があると前記判定手段により判定されたレジスタについてのみ、前記処理対象の原稿について定まる前記調整値、該原稿についてユーザにより入力されたパラメータおよび前記モード指定値から前記記憶手段の記憶内容にしたがって新たな設定値を算出し、その算出結果を該レジスタへ設定するレジスタ設定手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記レジスタ設定手段は、
前記新たな設定値の算出を行った場合に、前記調整値と前記モード指定値とユーザにより入力されたパラメータのうちでその設定値の算出に用いたデータとその設定値とを含む履歴リストを作成し、その設定値を設定するレジスタと該履歴リストとを対応付けて前記記憶手段へ書き込む一方、
設定値を更新する必要があると前記判定手段により判定されたレジスタについて、該レジスタへ設定するべき設定値が前記履歴リストに含まれているか否かを、その設定値の算出の際に用いるデータが前記履歴リストに含まれているか否かによって判定し、その設定値が前記履歴リストに含まれている場合には、その設定値を前記履歴リストから読出して該レジスタへ設定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記レジスタ設定手段は、
前記履歴リストの作成および前記記憶手段への書き込みを、前記原稿束に対する画像処理の実行と並列に実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。 - 前記複数のレジスタの各々へ設定される設定値は、
前記モード指定値のみから算出される設定値のグループと、その他のグループとに予め分類されており、
前記判定手段は、
前記モード指定値のみから算出される設定値が設定されるレジスタについては、前記モード指定値が更新された場合にのみ、そのレジスタの設定値を更新する必要があると判定する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
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JP2004110739A (ja) * | 2002-09-20 | 2004-04-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 印刷指示装置及び印刷指示方法 |
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