JP2007235021A - 接着フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】チップオンリードフレーム型の半導体パッケージ内で半導体素子を固定するために使用する接着フィルムであって、ガラス転移温度が300℃以上かつ厚み15μm以上100μm以下の耐熱性樹脂層の両面にガラス転移温度が100℃以下かつ厚み5μm以上50μm以下の熱硬化性樹脂層が積層された3層構造であることを特徴とする接着フィルム。
【選択図】 図1
Description
空隙の発生頻度は、チップとリードフレーム間の隙間の高さ、すなわちダイアタッチフィルムの厚みに大きく依存しており、薄すぎても厚すぎても問題がある。
前記熱硬化性樹脂層がフェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に有するポリイミドを含有することは接着性の点で好ましい態様である。
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を例示できる。
フェノール性ヒドロキシル基を有するジアミンとしては、特に限定なく使用できるが、一般式(1)〜(3)で表されるジアミンが好ましい。
(1)
(2)
(3)
(式(1)〜(3)中、Zはそれぞれ独立に直結あるいは2価の有機基を表す。)
Zの2価の有機基としては、炭素数2〜27の、脂肪族基、脂環族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、さらに芳香族基が直接または架橋員によって相互に連結された非縮合環式芳香族基等が挙げられる。
本発明において、ポリイミドという表現は、100%イミド化したポリイミド以外に、その前駆体であるポリアミド酸が一部共存した樹脂も含んでいる。
本発明に関わる熱硬化性樹脂組成物は、硬化性の観点から、上記ポリイミドに分子内に2個以上のグリシジル基を有するエポキシ樹脂を配合することが好ましい。
エポキシ樹脂の配合量は、ポリイミド100重量部に対して、1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部である。この範囲であれば、耐熱性が維持され、フィルム形成能が悪くなることがない。
硬化剤の配合量は、エポキシ化合物100重量部に対して、0〜20重量部の範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、樹脂溶液状態でゲルが生じにくく、樹脂溶液の保存安定性に優れる。
カップリング剤の配合量はポリイミド100重量部に対して0〜50重量部、好ましくは0〜30重量部の範囲内である。この範囲内であれば、耐熱性が低下することはない。
樹脂(固形分換算)をN−メチル−2−ピロリドンに0.5g/dlの濃度で溶液にした後、35℃において、ウベローデ粘度計を用いて測定した。
樹脂を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上に塗工し、100℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ750μmの単層フィルムとした後、固体粘弾性測定(レオメトリックス社製、RSA−II、周波数:10Hz)を行った。その測定で観測されるtanδピーク温度をガラス転移温度とした。
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(イハラケミカル工業株式会社製、商品名:エラスマー1000、平均分子量1268)18.7494g、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物45.8680g、N−メチル−2−ピロリドン100g、メシチレン45gを計り取り、窒素雰囲気下で溶解させ、そこにビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン(信越化学工業株式会社製、商品名:PAM−E)32.0000gを少量ずつ添加した。その後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら12時間保持した。冷却後、メシチレン145gを加え希釈し、4,4’−ジミアノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル(和歌山精化工業株式会社製、商品名:HAB)0.9311gを添加し、ポリイミドの溶液を得た。このポリイミドの対数粘度は0.81dl/gであった。
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン35.0000g、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物38.2576g、N−メチル−2−ピロリドン100g、メシチレン45gを計り取り、窒素雰囲気下で溶解させた後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら10時間保持した。冷却後、ジメチルホルムアミド230gを加え希釈し、4,4’−ジミアノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル(和歌山精化工業株式会社製、商品名:HAB)0.7801gを添加し、ポリイミドの溶液を得た。このポリイミドの対数粘度は1.15dl/gであった。
得られたポリイミド固形分100重量部に対して、エポキシ化合物(三井化学株式会社製、VG3101)15重量部を配合し、攪拌機にて十分に混合し、熱硬化性樹脂組成物を得た。
得られた樹脂組成物を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上にキャストし、150℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ25μmの単層フィルム状の熱硬化性樹脂層を得た。ガラス転移温度は180℃であった。
合成例1で得られた熱硬化性樹脂を50μm厚のポリイミドフィルム(宇部興産株式会社製、ユーピレックス、ガラス転移温度300℃以上)の両面に塗工し、両面に20μm厚の熱硬化性樹脂層を有する両面接着フィルムを得た。両面接着フィルムの切断加工性を確認したところ、バリなく個片化できた。また、個片化した両面接着フィルムをリードフレーム上に150℃で貼り付け、その上にチップを貼り付け、ワイヤボンドした後、モールドしてチップオンリードフレーム型の半導体パッケージを得た。空隙なくモールドでき、260℃でのリフロー工程においても膨れや剥れ等の不具合が発生しなかった。結果を表1に示す。
実施例1の耐熱性樹脂層の厚みや熱硬化性樹脂層の厚みを変更した以外は実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
合成例1で得られた熱硬化性樹脂を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ50μm)上に塗工し、100℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ90μmの単層フィルム状の熱硬化性樹脂層を得た。この単層熱硬化性樹脂フィルムを実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
合成例2で得られた熱硬化性樹脂を使用した以外は実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
Claims (4)
- チップオンリードフレーム型の半導体パッケージ内で半導体素子を固定するために使用する接着フィルムであって、ガラス転移温度が300℃以上かつ厚み15μm以上100μm以下の耐熱性樹脂層の両面にガラス転移温度が100℃以下かつ厚み5μm以上50μm以下の熱硬化性樹脂層が積層された3層構造であることを特徴とする接着フィルム。
- 前記熱硬化性樹脂層がフェノール性ヒドロキシル基を主鎖内に有するポリイミドを含有することを特徴とする請求項1記載の接着フィルム。
- 請求項1記載の接着フィルムを使用して、半導体素子とリードフレームを少なくとも一箇所で接着する工程を含むことを特徴とするチップオンリードフレーム型の半導体パッケージの製造方法。
- 請求項3記載の製造方法により得られたチップオンリードフレーム型の半導体パッケージ。
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