JP4445274B2 - 樹脂組成物、フィルム状接着剤及び半導体パッケージ - Google Patents

樹脂組成物、フィルム状接着剤及び半導体パッケージ Download PDF

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Description

本発明は、半導体パッケージ等の電子部品を製造する際に、半導体素子同士の接着や、それらと支持部材との接着に使用されるダイボンド用材料としてのフィルム状接着剤に用いられる樹脂組成物及びそれからなるフィルム状接着剤、並びに該フィルム状接着剤を用いた半導体パッケージに関する。
近年、ICやLSIといった半導体素子同士の接着や、それらと支持部材との接着に使用されるダイボンド用材料に、従来から用いられているペースト状接着剤に代わり、フィルム状接着剤が用いられるようになってきている。特に、チップサイズパッケージ、スタックパッケージ、システムインパッケージ等の実装面積の小さい、高密度実装半導体パッケージにおいては、ペースト状接着剤に比べて厚み精度やはみ出し制御性に優れたフィルム状接着剤が広く適用されている。
一方、近年、環境問題が深刻視される中で、半導体パッケージと基板との接合に用いられるはんだの鉛フリー化が進みつつある。鉛フリーはんだの有力候補としてSn−Ag−Cu系はんだが挙げられており、その融点は約220℃であり、現行のSn−Pb系はんだの融点約180℃に比べて約40℃も高く、鉛フリーはんだを用いた実装時の半導体パッケージの表面温度は250〜260℃に達するといわれている。
フィルム状接着剤としては、特開平11−228913等に示されるように、ポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂とフィラーからなるものが多く開発されているが、このような従来のフィルム状接着剤では高温における接着強度が十分に発現せず、鉛フリー化には対応困難であった。そのため、高温においても十分な接着強度を有するフィルム状接着剤が求められていた。
特開平11−228913号公報
本発明の課題は、高温においても十分な接着強度を有するフィルム状接着剤を提供することである。
ポリイミド樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)を必須成分とする樹脂組成物であり、特定の構造を有するイミダゾールシラン(C)を含有する樹脂組成物からなるフィルム状接着剤が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成した。
本発明の樹脂組成物からなるフィルム状接着剤は、高温においても十分な接着強度を有するため、半導体素子同士の接着や、それらと支持部材との接着に使用されるダイボンド用材料等の半導体周辺材料として好適に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、ポリイミド樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)および
一分子中にアルコキシ基で置換されたシラン基と、イミダゾール基を少なくとも一つ有するイミダゾールシラン(C)を含有する。
イミダゾールシラン(C)中の、イミダゾール基は、接着剤として使用した場合硬化剤としての機能を有し、またアルコキシ基を置換基として有するシラン基はシランカップリング剤としての機能を有するので、高温においても十分な接着強度を発現する。
イミダゾールシラン(C)としては、一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004445274
(式(1)中、R1は水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表し、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、R、Rは炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは2価の連結基を表し、mは1〜3の整数を表す)
一般式(1)中、Zの2価の連結基としては、炭素数1〜10のアルキレン、水酸基を有する炭素数1〜10のアルキレンが挙げられ、アルキレン中のメチレンの一部が酸素原子等の他の原子で置換していても構わない。好ましくは、−CH−CH(OH)CHOCHCHCH−である。
イミダゾールシラン(C)は、ポリイミド樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部の割合で含有するのが好ましい。より好ましくは、0.5〜2重量部である。0.01重量部未満である場合や、5重量部を超える場合は、高温で十分な接着強度が得られない場合がある。
ポリイミド樹脂(A)としては、特に限定なく使用できるが、一般式(2)で表される繰り返し構造単位を含有するポリイミドは、低温接着性を付与できるので好ましい。
Figure 0004445274

(式(2)中、nは1〜50の整数を表し、Xはそれぞれ独立に炭素数2〜10のアルキレンを表し、Yは4価の有機基を表す。)
上記ポリイミド樹脂は、一般式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物と一般式(4)で表されるジアミン化合物を必須成分として反応させ得られるポリアミド酸を熱的あるいは化学的にイミド化することにより得られる。
Figure 0004445274


(式(3)中、Yは4価の有機基を表す)
Figure 0004445274
(式(4)中、nは1〜50の整数を表し、Xはそれぞれ独立に炭素数2〜10のアルキレンを表す。)
一般式(3)で表されるテトラカルボン酸二無水物は特に制限はなく、従来公知のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
一般式(3)中のYは4価の有機基を表し、具体的には、炭素数2〜27の、脂肪族基、脂環族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、さらに芳香族基が直接または架橋員によって相互に連結された非縮合環式芳香族基を挙げることができる。
ここで使用されるテトラカルボン酸二無水物の具体例としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、エチレングリコールビストリメリート二無水物、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)プロパン二無水物等が挙げられ、これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。好ましくは、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物である。
一般式(4)で表される両末端にo−、m−、p−アミノ安息香酸エステル基を持つジアミンは、一般式(4)で表されるものであれば、特に限定はないが、両末端が、p−アミノ安息香酸エステル基のものがより好ましい。一般式(4)中、nは1〜50の整数を表し、Xはそれぞれ独立に炭素数2〜10のアルキレンを表すが、より好ましくは、nは3〜25の整数であり、Xはそれぞれ独立に炭素数2〜5のアルキレンである。
また、一般式(4)で表されるジアミンの具体例としては、例えばポリテトラメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−o−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−m−アミノベンゾエート、ポリトリメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート等が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエートである。
このジアミンの全ジアミン成分に含まれる量は10モル%以上、好ましくは20モル%以上である。10モル%未満であると接着温度が高くなり好ましくない場合がある。
他のジアミンとしては、例えばm−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル等が挙げられるが、これらに限定されない。
ポリイミド樹脂の製造方法としては、ポリイミドを製造可能な方法が公知方法を含め全て適用できる。中でも、有機溶媒中で反応を行うことが好ましい。このような反応において用いられる溶媒として、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
この反応における反応原料の濃度は、通常、2〜50重量%、好ましくは5〜40重量%であり、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物との反応モル比は0.8〜1.2の範囲であることが好ましい。0.8未満でも1.2を超えても耐熱性が低下する場合がある。
ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の合成の反応温度は、通常、60℃以下、好ましくは50℃以下である。反応圧力は特に限定されず、常圧で十分実施できる。また、反応時間は反応原料の種類、溶媒の種類および反応温度によって異なるが、通常0.5〜24時間で十分である。本発明に係るポリイミドは、このポリアミド酸を100〜400℃に加熱してイミド化するか、または無水酢酸等のイミド化剤を用いて化学イミド化することにより、ポリアミド酸に対応する繰り返し単位構造を有するポリイミドが得られる。
また、130℃〜250℃で反応を行うことにより、ポリアミド酸の生成と熱イミド化反応が同時に進行し、本発明に係るポリイミドを得ることができる。すなわち、ジアミン成分、酸二無水物成分とを有機溶媒中に懸濁または溶解させ、130〜250℃の加熱下に反応を行い、ポリアミド酸の生成と脱水イミド化とを同時に行わせることにより、本発明に係るポリイミドを得ることができる。
本発明のポリイミドの分子量に特に制限はなく、用途や加工方法に応じ、任意の分子量とすることができる。本発明のポリイミドは、用いるジアミン、テトラカルボン酸二無水物の量比を調節することにより、例えば、ポリイミドを0.5g/dlの濃度でN−メチル−2−ピロリドンに溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値を、0.1〜3.0dl/gの任意の値とすることができる。
本発明において、ポリイミドという表現は、100%イミド化したポリイミド以外に、その前駆体であるポリアミド酸が一部共存した樹脂も含んでいる。
また、上記反応で得られたポリイミド溶液はそのまま用いても良いが、該ポリイミド溶液を貧溶媒中に投入してポリイミドを再沈析出させても良い。
エポキシ樹脂(B)としては、硬化性の観点から、分子内に少なくとも2個エポキシ基を含むエポキシ化合物が好ましい。
エポキシ樹脂の配合量は、ポリイミド樹脂100重量部に対して、1〜200重量部、好ましくは1〜100重量部である。1重量部未満では高温で十分な接着強度が得られず、200重量部を超えるともろくなり、フィルム状接着剤とした際、もろくなる可能性がある。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールFのグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ化合物等が挙げられる。
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、イミダゾールシラン(C)の他にその他の硬化剤を含有しても良い。その他の硬化剤としては、例えば、イミダゾール系硬化剤、フェノール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。樹脂組成物の保存安定性という観点から、好ましくは、熱潜在性及び長い可使時間を有するものが良い。
硬化剤の配合量は、エポキシ樹脂100重量部に対して、0〜20重量部の範囲内であることが好ましい。20重量部を超えると樹脂溶液状態でゲルが生じやすくなる場合があり、樹脂溶液の保存安定性が著しく低下する場合がある。
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、フィラーを含有しても良い。フィラーとしては、公知のものであれば特に限定されるものではないが、 有機フィラーとしては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の樹脂溶解溶剤に不溶になるまで高分子化あるいは架橋した微粒子タイプのフィラーが具体例として挙げられ、無機フィラーとしては、アルミナ、酸化アンチモン、フェライト等の金属酸化物の微粒子、あるいはタルク、シリカ、マイカ、カオリン、ゼオライト等のケイ酸塩類、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の微粒子が具体例として挙げられる。上記フィラーは単独または2種以上混合して使用することができる。
上記フィラーの配合量はポリイミド100重量部に対して0〜1000重量部、好ましくは0〜100重量部の範囲内である。1000重量部を超えると、樹脂溶液状態でフィラーが沈降しやすくなり、樹脂溶液の保存安定性が低下する可能性があり、またフィルム状接着剤とした際の接着性が大きく低下する可能性がある。
上記の本発明の樹脂組成物を用いてフィルム状接着剤を製造する方法は特に制限はなく、例えば、該樹脂組成物を有機溶媒に溶解させた樹脂溶液を、樹脂フィルムや耐熱性フィルムの片面または両面に塗布した後、加熱して溶媒を揮発させフィルム化する方法が挙げられる。
本発明のフィルム状接着剤製造の際に用いる有機溶媒は、材料を均一に溶解、混練または分散できるものであれば制限はなく、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、フェノール、クレゾール等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
ここで、フィルム状接着剤製造の際に用いる樹脂フィルムとしては、上記樹脂組成物を溶解させるために用いる有機溶媒に不溶であり、かつ、溶媒を揮発させる加熱フィルム化過程において、軟化や熱劣化しないものであれば、どのような材質でも良い。好ましくはフィルム状接着剤との剥離性に優れた樹脂フィルムが良く、例えば、表面にシリコーン処理あるいはテフロン(登録商標)処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
耐熱性フィルムとしては、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンの耐熱性樹脂からなるフィルム、エポキシ樹脂−ガラスクロス、エポキシ樹脂−ポリイミド−ガラスクロス等の複合耐熱フィルム等が挙げられる。好ましくは、ポリイミドが挙げられる。
フィルム状接着剤の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上40μm以下がより好ましい。1μm未満であると、半導体パッケージ内で用いる際、フィルム状接着剤と支持部材とを確実に接着するのが困難であり、また、50μmを超えても、支持部材に対する埋め込み性等が向上するわけでない。
本発明のフィルム状接着剤は、半導体パッケージ内で、半導体素子を支持部材に接着するために用いられる、いわゆるダイボンド用材料等に好適に用いることができる。本発明のフィルム状接着剤からなる半導体パッケージの作製方法としては、特に限定されないが、例えば次のような方法を挙げることができる。
加熱した半導体ウェーハ裏面にフィルム状接着剤をロール貼り付けし、ウェーハ外周でフィルムを切断しフィルム状接着剤付きウェーハを得る。このウェーハを任意のサイズにダイシングし、フィルム状接着剤付き半導体素子を得る。次いでこれを支持部材に加熱圧着する。その後、ワイヤーボンディング工程、モールド工程を経て半導体パッケージが得られる。
支持部材としては、リジッド基板、フレキシブル基板、リードフレーム等を、または、チップを数層に積層する場合はチップ、スペーサー等を挙げることができる。
以下、本発明を、実施例によりさら詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各物性値は以下の方法により測定した。
対数粘度:ポリイミド樹脂(固形分換算)をN−メチル−2−ピロリドンに0.5g/dlの濃度で溶液にした後、35℃において、ウベローデ粘度計を用いて測定した。
ガラス転移温度:窒素雰囲気下、RSA−II(レオメトリクス社製)により5℃/分昇温で固体粘弾性を測定し、検出されるtanδのピークを示す温度をガラス転移温度とした。
(ポリイミド合成例1)
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン11.00g、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(イハラケミカル工業株式会社製、商品名:エラスマー650P、平均分子量836)47.19g、N−メチル−2−ピロリドン92g、メシチレン40gを計り取り、窒素雰囲気下で50℃に加熱し溶解させ、そこにオキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物29.48gを少量ずつ添加した。その後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら10時間保持した。冷却後、メシチレン73gを加え希釈し、ポリイミド(P−1)の樹脂溶液を得た。このポリイミド樹脂の対数粘度は0.44dl/gであった。
(ポリイミド合成例2)
攪拌機、窒素導入管、温度計、メシチレンを満たしたディーンスターク管を備えた300mlの五つ口のセパラブルフラスコに、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス(3−アミノプロピル)ジシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製、BY16−871EG、分子量248.5)23.00g、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(イハラケミカル工業株式会社製、商品名:エラスマー650P、平均分子量836)19.34g、N−メチル−2−ピロリドン83g、メシチレン36gを計り取り、窒素雰囲気下で50℃に加熱し溶解させ、そこにオキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物36.97gを少量ずつ添加した。その後、窒素導入管を溶液内に挿入し(バブリング状態にし)、系内の温度を170℃〜180℃に加熱し、水を共沸除去しながら10時間保持し、ポリイミド(P−2)の樹脂溶液を得た。このポリイミド樹脂の対数粘度は0.25dl/gであった。
(実施例1)
合成例1で得られたポリイミド樹脂100重量部(固形分換算)に対して、エポキシ樹脂(三井化学株式会社製、VG3101L)20重量部、一般式(1)においてZが、−CH−CH(OH)CHOCHCHCH−である化合物を主成分として含有するイミダゾールシラン(株式会社日鉱マテリアルズ製、SP−1000)1重量部、シリカ系フィラー(株式会社龍森製、1−FX)39重量部を配合し、攪拌機にて十分に混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を表面処理PETフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製、A54、厚さ38μm)上にキャストし、110℃で30分間加熱後、PETフィルムを剥離し、厚さ25μmのフィルム状接着剤を得た。このフィルム状接着剤を30枚重ねてプレス成形し、600μm厚とし、固体粘弾性測定を行った結果、ガラス転移温度は70℃であった。
接着性を評価するために、25μmのフィルム状接着剤をシリコンチップと樹脂基板との間に挟み、120℃、4MPa、60秒間加熱圧着した後、180℃、無荷重、3時間加熱硬化した。得られた試験片の剪断強度を、シェアテスターを用いて、260℃、30秒間加熱時に測定した結果、3MPaであった。
(実施例2)
合成例2で得られたポリイミド樹脂を使用した以外は実施例1と同様に樹脂配合して樹脂組成物を得、それを用いてフィルム状接着剤を得た。得られたフィルム状接着剤の接着性評価を行った。結果を表1に記載する。
(比較例1)
実施例1におけるイミダゾールシランの代わりにイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成株式会社製)を使用した以外は実施例1と同様に樹脂配合して樹脂組成物を得、それを用いてフィルム状接着剤を得た。得られたフィルム状接着剤の接着性評価を行った。結果を表1に記載する。
実施例1及び2で得られたフィルム状接着剤は、一般的な硬化剤を用いた比較例1のフィルム状接着剤に比べて、高温においても優れた接着強度を発現する。
Figure 0004445274
(表1中、VG3101Lは、2-[4-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]-2-[4-[1,1-ビス[4-([2,3-エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパンと1,3-ビス[4-[1-[4-(2,3-エポキシプロポキシ)フェニル]-1-[4-[1-[4-(2,3-エポキシプロポキシフェニル)-1-メチルエチル]フェニル]エチル]フェノキシ]-2-プロパノールの混合物であり、2PHZ−PWは、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾールである)
本発明の樹脂組成物を用いたフィルム状接着剤は、高温においても十分な接着強度を発現し、高密度実装半導体パッケージ等に用いられるダイボンド用材料等に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. ポリイミド樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及び一分子中にアルコキシ基で置換されたシラン基と、イミダゾール基を少なくとも一つ有するイミダゾールシラン(C)を含有し、前記ポリイミド樹脂(A)は一般式(2)で表される繰り返し構造単位を有する、樹脂組成物。
    Figure 0004445274
    (式(2)中、
    nは1〜50の整数を表し、
    Xはそれぞれ独立に炭素数2〜10のアルキレンを表し、
    Yは炭素数2〜27の4価の有機基であって、脂肪族基、脂環族基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、及び芳香族基が直接または架橋員によって相互に連結された非縮合環式芳香族基から選ばれる有機基を表す。)
  2. 式(2)中、Yはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、オキシ−4,4’−ジフタル酸二無水物、エチレングリコールビストリメリート二無水物、及び2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)プロパン二無水物からなる群から選択される少なくとも1種のテトラカルボン酸二無水物から誘導される4価の有機基を表す、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記の一分子中にアルコキシ基で置換されたシラン基と、イミダゾール基を少なくとも一つ有する化合物(C)が、一般式(1)で表される構造を有するイミダゾールシランであり、ポリイミド樹脂100重量部に対して0.01〜5重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の樹脂組成物。
    Figure 0004445274
    (式(1)中、
    1は水素原子、ビニル基または炭素数1〜5のアルキル基を表し、
    は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、
    およびRは炭素数1〜3のアルキル基を表し、
    Zは炭素数1〜10のアルキレン基、もしくは炭素数1〜10のアルキレン基における少なくとも一つのメチレン基が酸素原子で置換された基、または水酸基を有する炭素数1〜10のアルキレン基、もしくは水酸基を有する炭素数1〜10のアルキレン基における少なくとも一つのメチレン基が酸素原子で置換された基を表し、
    mは1〜3の整数を表す
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物からなるフィルム状接着剤。
  5. 支持部材と半導体素子とからなる半導体パッケージにおいて、支持部材と半導体素子とが請求項に記載のフィルム状接着剤で接着されていることを特徴とする半導体パッケージ。
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