JP2007231457A - コート紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】グラビア印刷用としての適性を備えた高光沢のコート紙を提供する。
【解決手段】基紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを含有するコート層を設けてなるコート紙であって、前記顔料は、全顔料成分を100重量部とすると、クレーを90〜99重量部、中空有機顔料を1〜10重量部含み、前記コート層を有する面が、0.3〜0.6μmのPPS平滑度(JIS P 8151に準拠)、85%以上の白紙光沢度(JIS P 8142に準拠)、および90%以上の印刷光沢度(JIS P 8142に準拠)を呈する。
【選択図】なし

Description

本発明は、コート紙に関し、具体的には高光沢を有する印刷用コート紙に関する。
従来より、高光沢コート紙は、ポスター、カレンダー、写真集、及び高級包装紙等の精細かつ高級感のある印刷物用の媒体として使用されている。このような高光沢コート紙への印刷は、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷により印刷することができる。
グラビア印刷は、版の凹部分のインキを加圧下で転移する凹版印刷である。グラビア印刷では、インキの盛り量を調整できるため、より立体感のある印刷が可能であり、近年グラビア印刷の占める割合は増加傾向にある。しかしながら、グラビア印刷では、硬質の金属ロールからなる版を使用するので、印刷時に版が印刷用紙に完全に密着しにくく、網点が欠落するミスドットが生じやすい。そのため、グラビア印刷用のコート紙においては、オフセット印刷用のコート紙と比較して高い平滑性が要求される。
また、近年、より高級感のある印刷物への要求が高まっている。高級感を出すためには、印刷用紙の白紙光沢度及び印刷光沢度を高めることが有効な方法の一つであることが一般的に知られている。
ところで、高光沢を有する印刷用紙としてキャストコート紙が知られている。キャストコート紙は、顔料およびバインダーを主成分とする塗工液を基紙上に塗工した後、湿潤状態にある塗工層表面を加熱ドラムの鏡面に圧接、乾燥し、加熱ドラムより離型して得られるウェットキャスト法、支持体上の塗料を一旦乾燥して塗被層とした後、該塗被層に再湿潤液を付与して湿潤可塑化せしめた後、加熱ドラムの表面に圧接、乾燥後、剥離して光沢仕上げするリウェットキャスト法、支持体上に設けた湿潤状態の塗料をゲル状態にした後、加熱ドラムの表面に圧接、乾燥後、剥離して光沢仕上げするゲル化キャスト法等が知られている。このようにして得られたキャストコート紙は白紙光沢が高いものの、製造工程で塗工面がキャストドラムにとられるピットと言われる欠陥により印刷時に白抜けが生じやすいため、安定して高品質な印刷物を提供することが難しい。
従来から、コート紙の白紙光沢及び印刷光沢を向上させるための技術に関し様々な提案がなされている。例えば、特許文献1には、中空有機顔料とアスペクト比が30〜60のデラミネートクレーとを含む塗工液を塗工し、乾燥し、その後塗工面をスーパーカレンダー処理して白紙光沢及び印刷光沢を向上させる技術が開示されている。
特許第3680929号公報
しかしながら、従来技術では、十分に高い光沢度を有し、かつ網点再現性及び見栄えがよいコート紙を得ることができなかった。例えば、キャストコート紙と同程度の光沢度を有し、かつ網点再現性や見栄えがよいコート紙を得ることができなかった。
したがって、本発明の目的は、高い光沢度を有するコート紙を提供することにある。
上記課題を達成するために、まず、本発明者は、白紙光沢に寄与するクレーを顔料成分として高配合することに着目した。しかしながら、クレーの配合比率を高めると、クレーが多いことによって、高速塗工時の見かけ粘度(ハイシェア粘度)が低下し、塗料の水持ちが悪くなった。したがって、紙面への塗料の浸透増加によって、塗工量を調整することが困難となり、塗工液を基紙に均一に塗工することができず、優れた印刷特性が得られなかった。また、クレーが多いことによって、塗工液の粘度が上昇し、調液時のハンドリングが難しく、ストリーク、スクラッチおよびブリーディング等の塗工不良の原因になった。さらに、クレー配合比率の高いコート紙は、印刷面がより被覆され、インキ浸透性低下によるインキ乾燥性が悪い。また、熱乾燥インキを使用すると、紙中の水分がコート紙表面に出てきて膨れ上がる、いわゆるブリスターが発生しやすくなる。
本発明者は、鋭意研究の後、塗工液の顔料として、クレーを高配合するとともに、中空有機顔料を所定の数値範囲内で配合することにより、高い光沢度を有し、かつ網点再現性及び見栄えがよいコート紙を得ることができることを見出し、本発明がなされた。
すなわち、本発明のコート紙は、基紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを含有するコート層を設けてなり、前記顔料は、クレーを90〜99重量%、中空有機顔料を1〜10重量%含み、前記コート層を有する面が、0.3〜0.6μmのPPS平滑度(JIS P 8151に準拠)、85%以上の白紙光沢度(JIS P 8142に準拠)、および90%以上の印刷光沢度(JIS P 8142に準拠)を呈する。
上記構成により、高い白紙光沢度を有し、印刷特性等においても問題ないコート紙が得られる。なお、本明細書にかかるコート紙に、キャストコート紙は含まれないものとする。したがって、本発明にかかるコート紙は、印刷時にピットによる白抜けが生じるというキャストコート紙における特有の問題を有さない。
好ましくは、前記コート層がさらに保水剤を含有する。保水剤は、バインダー等が基紙へ浸透することを防ぐ。前記保水剤は、アクリル系ポリマー成分を含むものが好ましい。
また、本発明にかかるコート紙は、上記のような構成であって、
本発明によると、印刷における網点再現性が良く、印刷用紙として十分な表面強度を有し、また見栄えにおいても問題ない高光沢コート紙を提供することができる。
本発明のコート紙は、基紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを含有するコート層を設けてなる。以下、本発明にかかるコート紙について詳述する。以下の説明では、塗工液を塗工することにより基紙の少なくとも一方の面にコート層を形成して製造されたコート紙について説明する。なお、コート層の形成方法はこれに限定されない。
コート層に含有される顔料は、クレーを90〜99重量%含む。クレーの含有量が90重量%未満では、所望する高い白紙光沢度が得られない。また、クレーの含有量が99重量%を超えると、ハイシェア粘度が低下することによって均一な塗工面が得られず、さらに塗工液の粘度が上昇し、塗工不良の原因となる。これらの不具合は印刷時の網点再現性、見栄え等の悪化の要因となる。コート層の顔料は、好ましくは、クレーを92〜97重量%含む。かかる範囲は、高い白紙光沢度、及び高い平滑性を有するコート紙を得るためにより好ましい範囲である。ここで用いるクレーは、好ましくは平均粒子径が0.2〜0.6μmのクレーとする。クレーの平均粒子径が0.2μm未満では印刷における表面強度が低下し、0.6μmを超えると所望するような高い白紙光沢度が得られない。
コート層に含有される顔料は、中空有機顔料を1〜10重量%含有する。中空有機顔料は、白紙光沢度の向上およびインキ着肉性の向上に寄与する。中空有機顔料の含有量が1重量%未満では、白紙光沢度が低くなり、またインキ着肉性が悪くなる。中空有機顔料の含有量が10重量%を超えると、スーパーカレンダー処理を行った場合、かかる処理において中空有機顔料がとられるため、光沢性、平滑性が劣るものとなる。コート層の顔料は、好ましくは、中空有機顔料を3〜8重量部含む。かかる範囲は、高い白紙光沢度、及び高い平滑性を有するコート紙を得るために好ましい範囲である。また、インキ着肉性向上のため、中空有機顔料の空隙率は40〜80%が好ましく、45〜75%がさらに好ましい。中空有機顔料の空隙率が40%未満では十分なインキ着肉性が得られず、80%を超えると、塗料調製中の機械的シェアーや、スーパーカレンダー処理を行う場合にはスーパーカレンダー圧により中空構造が破壊され、効果が得られなくなる。中空有機顔料としては、好ましくは、ポリスチレン、アクリル酸、又はメタクリル酸からなり、平均粒子径が0.3〜2.0μmの中空球状有機顔料が用いられる。
コート層に含有される顔料は、前記クレーおよび前記中空有機顔料以外に、タルク、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、シリカ、二酸化チタン、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、及びマイカ等の無機顔料、ポリエチレン、尿素樹脂、及びメラニン樹脂等の有機顔料等を適宜含有してもよい。なお、各種無機顔料、有機顔料の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2100)を用いて測定した平均粒子径である。
コート層に含有されるバインダーとして、スチレン・ブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体、及びエチレン・酢酸ビニル共重合体等の各種ラテックス、その他公知のバインダーを使用することができる。コート層を形成する塗工液は、クレーを高配合するので高粘度である。そのため、添加するバインダーは、塗工液を増粘させる作用が小さいスチレン・ブタジエン共重合体(SBR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体または共重合体、及びエチレン・酢酸ビニル共重合体等の各種ラテックスが好ましく用いられる。バインダーは、コート層の顔料全成分をあわせて100重量部とすると、好ましくは5〜25重量部含まれ、さらに好ましくは10〜20重量部含まれる。
コート層は、さらに保水剤を含有していてもよい。保水剤を塗工液に配合することにより、塗工液の保水性が向上するため、例えばバインダーとしてラテックスを配合した場合、ハイシェア時にラテックスが基紙へ浸透することを抑え、均一な塗工面が得られる。保水剤としては、例えば、アクリル酸アクリルアミド共重合物、アクリル系変性ポリマー、又はポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等を用いることができる。コート紙の白紙光沢度を低下させることがないという点から、アクリル系変性ポリマーが好ましく用いられる。保水剤の配合量は、顔料全成分をあわせて100重量部とすると、有効成分量で、好ましくは0.05〜0.3重量部、さらに好ましくは0.1〜0.25重量部である。0.05重量部未満ではバインダーが紙へ浸透することを防ぐ効果が低く、表面強度が低くなってしまうことがある。0.3重量部を超えると、コート層でのバインダーの分布が多くなり、インキの着肉性が低下する。
コート層における上述の各顔料成分、バインダー、及び保水剤の有効成分は、それぞれ乾燥工程の後残留する成分なので、塗工液における配合量(顔料全成分をあわせて100重量部としたときの各成分の重量部数)は、コート層における所望の含有量(顔料全成分をあわせて100重量部としたときの各成分の重量部数)として調製することができる。
塗工液には、必要に応じて、さらに、分散剤、消泡剤、耐水化剤、着色剤等、通常のコート紙用の塗工液に配合される各種助剤が含有されていてもよい。
また、基紙としては一般の印刷用コート紙に用いられる上質紙、中質紙、再生紙、片艶クラフト紙、あるいは板紙等の基紙が用いられるが、抄紙方法については特に限定されず、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ性抄紙いずれであってもよい。重量も特に限定されないが、好ましくは米坪が30〜400g/mの基紙が用いられる。
基紙の原料パルプとしては、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)及び広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)等の化学パルプ、サーモメカニカルパルプ(TMP)及び加圧ストーングランドパルプ(PGW)等の機械パルプ、ディインキングパルプ(DIP)及びウェストパルプ(WP)等の化学パルプや機械パルプ由来の古紙パルプ等を用いることができ、特に限定されないが、高平滑度を得るため、原料パルプに占めるLBKPの割合が50重量%以上であることが好ましい。
調製された塗工液は、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター等の一般的な塗工装置によって基紙上に一層または多層に分けて片面または両面に塗工する。塗工量について、片面につき、好ましくは5〜20g/m塗工され、さらに好ましくは8〜15g/m塗工される。塗工量が5g/m未満では紙面に均一に塗工されずムラになり、20g/mを超えると、過剰となりコストアップになる。
次に湿潤状態にあるコート層を乾燥させる。湿潤コート層を乾燥させる手法としては、例えば蒸気過熱シリンダー、過熱熱風エアドライヤー、ガスヒータードライヤー、電気ヒータードライヤー、赤外線ヒータードライヤー、高周波ヒータードライヤー等各種の方法が単独または併用して用いられる。
以上のように塗工乾燥されたコート紙は、ソフトカレンダー、スーパーカレンダー等によりカレンダー処理され、塗工面が平滑化される。
カレンダー処理として、好ましくはスーパーカレンダーでなされるが、この場合ロール加圧条件はニップ圧で100〜350kg/cm、より好ましくは120〜280kg/cmの範囲で調節される。300kg/cmを超えると中空プラスチックピグメントの中空構造が破壊され、また、繊維焼けが生じて白紙光沢度が低下する。100kg/cm未満ではカレンダー効果がなく、所定の光沢、平滑面が得られない。カレンダーのロール温度は、品質を安定にするために40〜80℃の範囲で処理するのが好ましい。40℃未満では好適なコート層を形成するのが困難である。80℃を超えると繊維焼けが生じて白紙光沢度が低下する。
上記方法により、0.3〜0.6μmのPPS平滑度(JIS P 8151に準拠)、85%以上の白紙光沢度(JIS P 8142に準拠)、および90%以上の印刷光沢度(JIS P 8142に準拠)を呈するコート紙を得ることができる。このようなコート紙は、キャストコート紙と同等の白紙光沢度及び印刷光沢度を有し高級感があり、キャストコート紙よりも高い平滑性を有するので高いグラビア印刷適性を有する。なお、本発明にかかるコート紙は、グラビア印刷のみの使用に限定されるわけではなく、オフセット印刷等その他既知の印刷方式においても使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。なお、以下において、各成分の配合部数は、顔料全成分をあわせて100重量部とした場合の重量部数で表す。
(実施例1)
クレー(商品名;HYDRALUX91、ヒューバー社製、平均粒子径;0.4μm)93重量部及び中空有機顔料(空隙率;55%、平均粒子径500nm)7重量部からなる顔料に、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム(商品名;アロンT40M、東亜合成社製)を有効成分で0.3重量部添加して、水に分散させ、この分散液に、バインダーとしてスチレン・ブタジエンラテックス(商品名;S−301、ハンソル社製)を有効成分で18重量部、保水剤としてアクリル系変性ポリマー(商品名;L29K、日本NSC社製)を有効成分で0.20重量部混合し、固形分濃度61%の塗工液を得た。これを、基紙に、ブレードコーターで塗工量が片面15g/mになるように塗工した後乾燥させた。さらに、12段のスーパーカレンダーによって、速度500m/分、ニップ厚250kg/cm、ロール温度40℃にて平坦化処理して実施例1のコート紙を得た。なお、基紙は、NBKP30重量%とLBKP70重量%とからなる原料パルプを用いて製造された、米坪60g/mの基紙を用いた。
(実施例2)
クレーの配合量が90重量部で、中空有機顔料の配合量が10重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例2のコート紙を得た。
(実施例3)
クレーの配合量が92重量部で、中空有機顔料の配合量が8重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例3のコート紙を得た。
(実施例4)
クレーの配合量が97重量部で、中空有機顔料の配合量が3重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例4のコート紙を得た。
(実施例5)
クレーの配合量が99重量部で、中空有機顔料の配合量が1重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例5のコート紙を得た。
(実施例6)
中空有機顔料の空隙率が40%である点以外は実施例1と同様の方法で実施例6のコート紙を得た。
(実施例7)
中空有機顔料の空隙率が45%である点以外は実施例1と同様の方法で実施例7のコート紙を得た。
(実施例8)
中空有機顔料の空隙率が75%である点以外は実施例1と同様の方法で実施例8のコート紙を得た。
(実施例9)
中空有機顔料の空隙率が80%である点以外は実施例1と同様の方法で実施例9のコート紙を得た。
(実施例10)
保水剤としてアクリル酸アクリルアミド共重合物(商品名;ポリミンAE75、BASF社製)を使用した点以外は実施例1と同様の方法で実施例10のコート紙を得た。
(実施例11)
保水剤の配合量が有効成分で0.05重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例11のコート紙を得た。
(実施例12)
保水剤の配合量が有効成分で0.10重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例12のコート紙を得た。
(実施例13)
保水剤の配合量が有効成分で0.25重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例13のコート紙を得た。
(実施例14)
保水剤の配合量が有効成分で0.30重量部である点以外は実施例1と同様の方法で実施例14のコート紙を得た。
(比較例1)
クレーの配合量が89重量部で、中空有機顔料の配合量が11重量部である点以外は実施例1と同様の方法で比較例1のコート紙を得た。
(比較例2)
クレーの配合量が100重量部で、中空有機顔料を配合しない点以外は実施例1と同様の方法で比較例2のコート紙を得た。
(比較例3)
従来品のコート紙であるリューオーコート(名古屋パルプ社製)を比較例3のコート紙とした。
実施例1〜14、比較例1〜3について以下に示す品質評価方法により評価を行った。その結果を表1に示す。なお、表1においては、各実施例及び各比較例のコート紙を製造する際に用いた塗工液の主成分の配合部数についても併せて示す。
[品質評価方法]
(白紙光沢度)
光沢度計(村上色彩技術研究所社製、GM−26D)を用いて、JIS P 8142法に準じて各サンプルのコート層を有する面の白紙光沢度を測定した。
(印刷光沢度)
RI―1型印刷試験機(明製作所製)を用い、GEOS−G<N>藍インキ(大日本インキ社製)を使用して各サンプルのコート層を有する面に印刷後、JIS P8142に準じて各サンプルのコート層を有する面の印刷光沢度を測定した。
(PPS平滑度)
PPS TESTER(SE−115、ローレンツェンアンドベットレー社製)を用い、ソフトバッキングで、クランプ圧1MPaにて、JIS P 8151に準じて各サンプルのコート層を有する面の平滑度を測定した。
(網点再現性)
テストグラビア印刷機(GP2)にて各サンプルのコート層を有する面に印刷後、50倍拡大鏡によって拡大して網点再現性を目視で観察し評価した。評価は、かすれ・欠け・つぶれ・ふとりについて総合的に評価した。
◎:評価項目について、全て良好である。
○:評価項目について、問題ないレベルである。
×:1つ以上の評価項目について、問題がある。
(表面強度)
電気式IGT印刷試験機により各サンプルのコート層を有する面の表面強度を測定した。
◎:オフセット印刷、グラビア印刷とも良好なレベルである。
○:グラビア印刷は良好で、オフセット印刷でも問題ないレベルである。
×:オフセット印刷ではピッキングトラブル発生の恐れあり。
(見栄え)
白紙サンプル、印刷サンプルについて20人による目視評価を総合的に判断した。
○:良好
×:悪い
Figure 2007231457
以上のように、実施例1〜実施例14では、コート層を有する面が、0.3〜0.6μmのPPS平滑度(JIS P 8151に準拠)、85%以上の白紙光沢度(JIS P 8142に準拠)、および90%以上の印刷光沢度(JIS P 8142に準拠)を呈し、印刷用紙として十分な網点再現性及び表面強度が得られ、さらに見栄えも良好はコート紙が得られた。
一方、コート層における顔料成分のうち、実施例にかかるものよりクレーの配合部数が少なくその分中空有機顔料の配合部数が多い比較例1のコート紙は、実施例にかかるものより印刷光沢度が低く表面強度及び見栄えにおいて十分でなかった。また、コート層における顔料成分を全てクレーとした比較例2のコート紙は、実施例にかかるものより網点再現性及び見栄えにおいて十分でなかった。また、従来品である比較例3は、実施例にかかるものより白紙光沢度及び印刷光沢度が低く、また見栄えにおいて十分でなかった。
本発明のコート紙は、グラビア印刷用紙、オフセット印刷用紙、凸版印刷用紙、ノンカーボン紙、インキジェット紙、感熱紙、電子写真用紙、感熱プリンター用紙、熱転写プリンター用紙等に広く利用される。

Claims (3)

  1. 基紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを含有するコート層を設けてなるコート紙であって、
    前記顔料は、クレーを90〜99重量%、中空有機顔料を1〜10重量%含み、
    前記コート層を有する面が、0.3〜0.6μmのPPS平滑度(JIS P 8151に準拠)、85%以上の白紙光沢度(JIS P 8142に準拠)、および90%以上の印刷光沢度(JIS P 8142に準拠)を呈する、コート紙。
  2. 前記コート層がさらに保水剤を含有する、請求項1に記載のコート紙。
  3. 前記保水剤がアクリル系ポリマー成分を含む、請求項2に記載のコート紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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