JP2007231185A - 樹脂組成物及びフィルム状成形体 - Google Patents
樹脂組成物及びフィルム状成形体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007231185A JP2007231185A JP2006055869A JP2006055869A JP2007231185A JP 2007231185 A JP2007231185 A JP 2007231185A JP 2006055869 A JP2006055869 A JP 2006055869A JP 2006055869 A JP2006055869 A JP 2006055869A JP 2007231185 A JP2007231185 A JP 2007231185A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin composition
- polymer
- talc
- alicyclic structure
- barrier property
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【課題】 高温高湿環境下に長期間放置した後でも、透明性、耐熱性、機械強度、水蒸気バリア性、メタノールバリア性に優れた樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなるフィルム状成形体を提供する。
【解決手段】 ノルボルネン系重合体などの脂環構造含有重合体と、粒径D50が12μmで、
白色度が90%以上で且つ嵩比容積が1.0〜2.5ml/gであるタルクとを二軸混練機で混練し、ストランド状に押出し、ペレット化して樹脂組成物を得る。このペレット状の樹脂組成物を押出成形してフィルムを形成する。
【選択図】 無し。
【解決手段】 ノルボルネン系重合体などの脂環構造含有重合体と、粒径D50が12μmで、
白色度が90%以上で且つ嵩比容積が1.0〜2.5ml/gであるタルクとを二軸混練機で混練し、ストランド状に押出し、ペレット化して樹脂組成物を得る。このペレット状の樹脂組成物を押出成形してフィルムを形成する。
【選択図】 無し。
Description
本発明は、透明性に優れ、且つメタノールバリア性や水蒸気バリア性に優れた樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる成形体に関し、さらに詳しくは、薬品や食品などの包装材などの用途に好適な樹脂組成物、及び成形体に関する。
脂環構造含有重合体は、耐熱性、低吸水性、防湿性、低誘電性などに優れ、光学部品、自動車部品、電気・電子部品、包装材等の材料として好適であることが報告されている。しかし、自動車部品や電子部品、電子部品処理用器材などの用途に使用される材料は、年々、より高度の耐熱性や機械強度が要求されてきており、今後開発される製品等への使用が困難となる可能性がある。また、包装材のように水蒸気バリア性が要求される用途、燃料電池などのメタノールバリア性が要求される用途などについては、水蒸気バリア性及びメタノールバリア性を従来以上に改善しなければ使用できなかった。
樹脂材料の、耐熱性、機械的強度などの改善を目的として、無機の充填剤を配合する方法は知られていたが、粒子径も大きく、ポリマーとの親和性を特に高めたものでもなかったため、少量の配合では物性の改善度は不十分であり、多量に配合すれば、かえって硬く、脆くなって使用できなくなるものであった。また、水蒸気バリア性やメタノールバリア性を改善できるものではなかった。そこで、無機充填剤の中でも、粒子径が小さい層状珪酸塩などの特定の層状化合物を、ポリマーとの親和性を向上させてポリマー中に分子レベルで分散させる技術が研究、開発されており、ポリオレフィンについても応用が試みられている。
例えば、特許文献1には、脂環構造含有重合体に、陽イオン界面活性剤などで有機化処理した珪酸塩、リン酸塩、モリブデン酸塩などの層状化合物を配合して、ガスバリア性を向上させることが提案されている。
特許文献2には、脂環構造含有重合体に、極性基を有する有機化剤で表面処理された層状結晶化合物を配合することで、ヘーズが小さく、機械的強度に優れた成形体を与えることができると記載されている。
特許文献3は、ガラス転移温度が100℃以上の熱可塑性樹脂に、粘土鉱物、雲母、ハイドロタルサイト、グラファイトなどの層状化合物を配合した組成物を用いて得られるフィルム状の成形体が、優れた表面平滑性、透明性、及び耐熱性を備えている、と開示している。
また、特許文献4は、熱可塑性樹脂にアスペクト比が20以上のタルクやマイカなどの平板状充填剤を配合した組成物を、フィルム成形することによって、ガスバリア性の向上したフィルムが得られると提案している。
特許文献2には、脂環構造含有重合体に、極性基を有する有機化剤で表面処理された層状結晶化合物を配合することで、ヘーズが小さく、機械的強度に優れた成形体を与えることができると記載されている。
特許文献3は、ガラス転移温度が100℃以上の熱可塑性樹脂に、粘土鉱物、雲母、ハイドロタルサイト、グラファイトなどの層状化合物を配合した組成物を用いて得られるフィルム状の成形体が、優れた表面平滑性、透明性、及び耐熱性を備えている、と開示している。
また、特許文献4は、熱可塑性樹脂にアスペクト比が20以上のタルクやマイカなどの平板状充填剤を配合した組成物を、フィルム成形することによって、ガスバリア性の向上したフィルムが得られると提案している。
ところが、本発明者の検討によれば、有機処理された層状化合物を配合した樹脂組成物を射出成形した場合には特に問題になっていなかった成形体の着色が、該樹脂組成物を押出成形した場合に顕著に生じることに気づいた。この原因は、樹脂組成物に加わる熱量が射出成形に比べ押出成形の方が多いので、樹脂組成物の耐熱性が未だ不十分であるからであると考えられる。
また、これらの公報に開示された好ましい層状化合物を配合した樹脂組成物は押出成形性が劣り、得られる成形体は水蒸気バリア性やメタノールバリア性の点で未だ十分でないことが判った。
本発明の目的は、透明性、耐熱性、機械強度、メタノールバリア性及び水蒸気バリア性に優れた樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる成形体を提供することにある。
また、これらの公報に開示された好ましい層状化合物を配合した樹脂組成物は押出成形性が劣り、得られる成形体は水蒸気バリア性やメタノールバリア性の点で未だ十分でないことが判った。
本発明の目的は、透明性、耐熱性、機械強度、メタノールバリア性及び水蒸気バリア性に優れた樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる成形体を提供することにある。
本発明者は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、脂環状オレフィン樹脂などの脂環構造含有重合体に、特定特性を持つタルクを配合してなる樹脂組成物が、高温高湿下に放置した後でも、耐熱性、機械強度、水蒸気バリア性、メタノールバリア性、透明性に優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして本発明によれば、(1)脂環構造含有重合体と、白色度が90%以上で且つ嵩比容積が1.0〜2.5ml/gであるタルクとを含有する樹脂組成物、
(2) 前記(1)記載の樹脂組成物を押出成形してなるフィルム状成形体、
が提供される。
(2) 前記(1)記載の樹脂組成物を押出成形してなるフィルム状成形体、
が提供される。
本発明の樹脂組成物を用いた成形体は、成形直後はもちろん、高温高湿の環境下に長期間放置してあった後でも、透明性に優れ、水蒸気やメタノールのバリア性が高く、耐熱性、機械的強度にも優れている。そのため、本発明によって得られる成形体は、自動車部品、電子部品、電子部品処理用器材、包装材、光学機材、エコ発電部材などの用途に好適である。
本発明の樹脂組成物は、脂環構造含有重合体と、白色度が90%以上で且つ嵩比容積が1.0〜2.5ml/gであるタルクとを含有するものである。
本発明で用いる脂環構造含有重合体は、脂環式構造を含有してなる繰り返し単位を有する重合体である。脂環構造含有重合体中の脂環式構造としては、飽和環状炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和環状炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられるが、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造は主鎖にあっても良いし、側鎖にあっても良いが、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するものが好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性の特性が高度にバランスされる。
本発明に使用される脂環構造含有重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。脂環構造含有重合体中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合がこの範囲にあるとフィルムの透明性及び耐熱性の観点から好ましい。
この脂環構造含有重合体の具体例としては、(1)ノルボルネン系重合体、(2)単環の環状オレフィン系重合体、(3)環状共役ジエン系重合体、(4)ビニル脂環式炭化水素系重合体などが挙げられる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系重合体水素化物、ビニル脂環式炭化水素重合体が好ましい。
(1)ノルボルネン系重合体
ノルボルネン系重合体は、開環重合によって得られるものと、付加重合によって得られるものに大別され、さらにそれらを水素化した物を含む。
ノルボルネン系重合体は、開環重合によって得られるものと、付加重合によって得られるものに大別され、さらにそれらを水素化した物を含む。
開環重合によって得られるものとして、ノルボルネン系モノマーの開環重合体及びノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環重合体、ならびにこれらの水素化物などが挙げられる。付加重合によって得られるものとしてノルボルネン系モノマーの付加重合体及びノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとの付加重合体などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素化物が、耐熱性、機械的強度等の観点から好ましい。
ノルボルネン系モノマーとしては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、トリシクロ[4.3.01,6.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名ジシクロペンタジエン)及びその誘導体、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン又は1,4−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともいう)及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)及びその誘導体、などが挙げられる。
置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基、アルキリデン基などが例示でき、上記ノルボルネン系モノマーは、これらを2種以上有していてもよい。具体的には、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
ノルボルネン系モノマーの開環重合体、又はノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環重合体は、モノマー成分を、公知の開環重合触媒の存在下で重合して得ることができる。開環重合触媒としては、例えば、ルテニウム、オスミウムなどの金属のハロゲン化物と、硝酸塩又はアセチルアセトン化合物、及び還元剤とからなる触媒、あるいは、チタン、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物又はアセチルアセトン化合物と、有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いることができる。
ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体などを挙げることができる。
ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体などを挙げることができる。
ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素化物は、通常、上記開環重合体の重合溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を水素化することにより得ることができる。
ノルボルネン系モノマーの付加重合体、又はノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとの付加重合体は、これらのモノマーを、公知の付加重合触媒、例えば、チタン、ジルコニウム又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いて重合させて得ることができる。
ノルボルネン系モノマーと付加共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン、及びこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン、及びこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
これらの、ノルボルネン系モノマーと付加共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン系モノマーとこれと付加共重合可能なその他のモノマーとを付加共重合する場合は、付加重合体中のノルボルネン系モノマー由来の構造単位と付加共重合可能なその他のモノマー由来の構造単位との割合が、重量比で通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5の範囲となるように適宜選択される。
ノルボルネン系モノマーの付加重合体水素化物は、通常、上記付加重合体の重合溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し水素化することにより得ることができる。
(2)単環の環状オレフィン系重合体
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができる。
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィン系単量体の付加重合体を用いることができる。
(3)環状共役ジエン系重合体
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−又は1,4−付加重合した重合体及びその水素化物などを用いることができる。
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエン系単量体を1,2−又は1,4−付加重合した重合体及びその水素化物などを用いることができる。
(4)ビニル脂環式炭化水素重合体
ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素化物;などが挙げられ、ビニル脂環式炭化水素重合体やビニル芳香族系単量体と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物など、いずれでもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、又はそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられ、特に制限はない。
ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系単量体の重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系単量体の重合体の芳香環部分の水素化物;などが挙げられ、ビニル脂環式炭化水素重合体やビニル芳香族系単量体と、これらの単量体と共重合可能な他の単量体とのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物など、いずれでもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、又はそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられ、特に制限はない。
脂環構造含有重合体の重量平均分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、5,000〜500,000、好ましくは8,000〜250,000、より好ましくは10,000〜200,000の範囲である。分子量がこの範囲であると、樹脂の機械的強度及び成形加工性とが高度にバランスされ好ましい。本発明において重量平均分子量は、シクロヘキサン溶液(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン溶液)のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定した単分散ポリイソプレン(シクロヘキサン溶液)又は単分散ポリスチレン(トルエン溶液)換算の値である。
脂環構造含有重合体はASTM D570で測定した吸水率が0.3%以下、好ましくは0.2%以下であるのもが好ましい。
本発明で用いられる脂環構造含有重合体は、そのガラス転移温度が、好ましくは60〜170℃、より好ましくは70〜150℃のものである。ガラス転移温度は、JIS K 7121に基づき、示差走査熱量分析法(DSC法)によって測定される。
タルクは、一般的に滑石と呼ばれる鉱物を粉砕した粉末である。原料である滑石は、含水ケイ酸マグネシウム(3MgO・4SiO2・H2O)を主成分とし、Al2O3、Fe2O3、CaO、K2O、Na2Oなどを副成分として含有する天然鉱物である。
本発明においては下記の特性を有するタルクを用いる。すなわち、本発明に用いられるタルクは、白色度が90%以上、好ましくは90〜97%、より好ましくは93〜97%のものであり、且つ、嵩比容積が1.0〜2.5ml/g、好ましくは1.0〜2.3ml/g、より好ましくは1.0〜2.2ml/g、特に好ましくは1.0〜2.0ml/gのものである。このようなタルクは、日本タルク社や林化成社より入手可能である。
白色度はタルクの組成によって影響され、嵩比容積はタルクの粒子径等によって影響される。これら白色度と嵩比容積がこの範囲であると、成形性が良好で、押出成形によっても着色せずに、水蒸気バリア性とメタノールバリア性にも優れたフィルム状成形体を得ることができる。
なお、白色度はJIS P 8123に従って測定され、嵩比容積は化粧品原料基準に定められた方法に従って測定される。
タルクの平均粒子径(D50)は市販されている範囲で特に制限はないが、好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。
なお、平均粒子径(D50)はレーザー回折法で測定される。
本発明においては下記の特性を有するタルクを用いる。すなわち、本発明に用いられるタルクは、白色度が90%以上、好ましくは90〜97%、より好ましくは93〜97%のものであり、且つ、嵩比容積が1.0〜2.5ml/g、好ましくは1.0〜2.3ml/g、より好ましくは1.0〜2.2ml/g、特に好ましくは1.0〜2.0ml/gのものである。このようなタルクは、日本タルク社や林化成社より入手可能である。
白色度はタルクの組成によって影響され、嵩比容積はタルクの粒子径等によって影響される。これら白色度と嵩比容積がこの範囲であると、成形性が良好で、押出成形によっても着色せずに、水蒸気バリア性とメタノールバリア性にも優れたフィルム状成形体を得ることができる。
なお、白色度はJIS P 8123に従って測定され、嵩比容積は化粧品原料基準に定められた方法に従って測定される。
タルクの平均粒子径(D50)は市販されている範囲で特に制限はないが、好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下、特に好ましくは10μm以下である。
なお、平均粒子径(D50)はレーザー回折法で測定される。
タルクの量は、樹脂組成物の用途に応じて任意に設定できるが、厚さ1mm以下のフィルム状成形体を得るには、成形性の観点から、脂環構造含有重合体100重量部に対して、通常5〜150重量部、好ましくは5〜100重量部、より好ましくは1〜50重量部である。
本発明の樹脂組成物においては、タルク以外に、他の層状結晶化合物を含有していてもよい。層状結晶化合物は、その化合物が平面的に配列されたシート構造を有する状態(層状)にあり、その垂直方向にシート構造の繰り返しが見られる、多結晶層構造を有する化合物である。この層状結晶化合物は、結晶層が相互にファンデルワールス力または水素結合力により結合されているものと、各結晶層間に陽イオンが介在していて、負電荷に荷電した結晶層が相互に前記陽イオンを介して微弱な静電力により結合されているものとに大別することができる。
このような層状結晶化合物の具体例としては、グラファイト;TiS2、NbSe2、MoS2等の遷移金属ジカルコゲン化物;CrPS4等の二価金属リンカルコゲン化物;MoO3、V2O5等の遷移金属の酸化物;FeOCl、VOCl、CrOCl等のオキシハロゲン化物;Zn(OH)2、Cu(OH)2等の水酸化物;Zr(HPO4)2・nH2O、Ti(HPO4)3・nH2O、Na(UO2PO4)3・nH2O等のリン酸塩;Na2Ti3O7、KTiNbO5、RbxMnxTi2−xO4等のチタン酸塩;Na2U2O7、K2U2O7等のウラン酸塩;KV3O8、K3V5O14、CaV6O16・nH2O、Na(UO2V3O9)・nH2O等のバナジン酸塩;KNb3O3、K4Nb6O17等のニオブ酸塩;Na2W4O13、Ag4W10O13等のタングステン酸塩;Mg2Mo2O7、Cs2Mo5O16、Cs2Mo7O22、Ag4Mo10O33等のモリブデン酸塩;モンモリロナイト、サポナイト、ハイデライト、ヘクトライト、ノントロナイト、スティブンサイト、トリオクタヘドラルバーミキュライト、ジオクタヘドラルバーミキュライト、マスコバイト、フィロゴバイト、バイオタイト、レピドライト、バラゴナイト、テトラシリシックマイト、カオリナイト、ハロイサイト、ディッカイト、H2SiO5、H2Si14O29・5H2O等の珪酸塩またはこの珪酸塩により構成される天然鉱物類等を挙げることができる。
これら層状結晶化合物の中でも、前記樹脂への分散性、得られる樹脂組成物の耐熱性、機械的強度の観点から、珪酸塩、リン酸塩およびモリブデン酸塩が好ましく、さらには、珪酸塩が特に好ましい。
他の層状結晶化合物は、タルクによる効果を阻害しない範囲で含有させることができる。タルクと他の層状結晶化合物の合計量に対して、他の層状結晶化合物の量は、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
本発明の樹脂組成物は、タルク及び脂環構造含有重合体の他に、顔料や染料のごとき着色剤、蛍光増白剤、分散剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、結晶核剤、塩酸吸収剤、耐電防止剤、スリップ剤、防曇剤、酸化防止剤、滑剤、溶剤、天然油、合成油、ワックス、難燃剤、難燃助剤、相溶化剤、架橋剤、架橋助剤、可塑剤、その他の高分子材料などを必要に応じて配合することができる。
その他の高分子材料としては、ゴム質重合体、熱可塑性エラストマー、その他の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
その他の高分子材料としては、ゴム質重合体、熱可塑性エラストマー、その他の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、前記脂環構造含有重合体とタルクとを混合することによって得られる。混合方法は格別制限なく、例えば、(1)溶媒に分散したタルクの分散液と、脂環構造含有重合体の溶液を混合する方法;(2)溶媒に分散したタルクの分散液中に固体の脂環構造含有重合体を混合する方法;(3)溶媒に分散したタルクの分散液と固体の脂環構造含有重合体を一軸又は二軸混練機でベント減圧しながら溶融混練する方法などが挙げられる。また、タルクを溶媒に分散せず直接脂環構造含有重合体と混合することもできる。この場合の混合方法としては、タルクと脂環構造含有樹脂と必要に応じて他の添加剤とをヘンシェルミキサー、Vブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー、コニカルブレンダーなどの混合器で混合する方法や、こうして混合した後更に一軸押出機、二軸押出機、ニーダーなどにより溶融混練する方法が挙げられる。混練時の樹脂温度は、適宜設定できるが、通常150℃から300℃であり、好ましくは190〜250℃の範囲である。
また本発明の樹脂組成物は、成形体の製造効率の観点から、造粒あるいは粉砕、又はペレット化することが好ましい。
また本発明の樹脂組成物は、成形体の製造効率の観点から、造粒あるいは粉砕、又はペレット化することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は公知の成形方法によって各種成形体に形成することができる。成形方法としては、例えば、溶液流延法、溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法等が挙げられる。
本発明のフィルム状成形体は、本発明の樹脂組成物を押出成形してなるものである。押出成形の方法は特に制限されず、例えばTダイ法やインフレーション法を採用することができる。押出によるフィルム成形において、シリンダー温度(溶融樹脂温度)は通常150〜300℃、好ましくは200〜280℃;キャストロール温度は通常45〜160℃、好ましくは45〜160℃;冷却ロール温度は通常25〜150℃、好ましくは55〜140℃である。本発明の樹脂組成物を用いて押出成形すると厚さ1μm〜1mmのフィルム状成形体を容易に得ることができる。
本発明のフィルム状成形体は、他の樹脂との積層体であってもよい。積層体を得る方法としては、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等の共押出による成形方法、ドライラミネーション等のフィルムラミネーション成形方法、及び基材樹脂フィルムに対して樹脂溶液をコーティングするようなコーティング成形方法などの公知の方法を適宜利用することができる。
本発明で得られた成形体は種々の用途に使用できる。例えば、(1)防風ガラスおよび窓ガラス等の日用品、(2)自動車ランプ、眼鏡、ゴーグル等に使用されるレンズ、(3)カメラ部品、各種計器・機器等のハウジングおよび容器等の工業部品、(4)カメラ、VTR、複写機、OHP、プロジェクションおよびプリンター等に使用される撮像系または投影系のレンズもしくはミラーレンズ等、(5)光磁気ディスク、色素系ディスク、音楽用コンパクトディスク、画像音楽同時録再型ディスクおよびメモリディスク等の情報ディスク材料、(6)反射防止フィルム、液晶表示素子基板、拡散板、導光板および前方散乱板等の情報記録・情報表示分野、ならびに光ファイバー、光導波フィルムおよびコネクター等の情報転送部品、(7)受光素子用カバーおよびプリズム等をはじめとする種々の光学部品、(8)食品、医薬品、電気電子部品などの包装体や容器、(9)燃料電池、光電気化学発電システム用の部材などを挙げることができる。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、部及び%は重量基準、圧力はゲージ圧である。
実施例及び比較例における物性の測定方法は、以下のとおりである。
(1)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
テトラヒドロフラン(THF)を溶剤として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算にて求めた。
(2)ガラス転移温度(Tg)
JIS K 7121に基づき、示差走査熱量分析法(DSC法)により測定した。
(3)水素化率
重合体の主鎖及び芳香環の水素化率は、1H−NMRを測定し算出した。
(4)メルトマスフローレイト(MFR)
温度230℃、荷重21.18Nの条件でJIS K 6719に準じ測定した。
(5)嵩比容積
化粧品原料基準に定められた方法に従って測定した。
(6)白色度
JIS P 8123に従って測定した。
(7)平均粒径(D50)
レーザー回折法により測定した
実施例及び比較例における物性の測定方法は、以下のとおりである。
(1)重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
テトラヒドロフラン(THF)を溶剤として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定し、標準ポリスチレン換算にて求めた。
(2)ガラス転移温度(Tg)
JIS K 7121に基づき、示差走査熱量分析法(DSC法)により測定した。
(3)水素化率
重合体の主鎖及び芳香環の水素化率は、1H−NMRを測定し算出した。
(4)メルトマスフローレイト(MFR)
温度230℃、荷重21.18Nの条件でJIS K 6719に準じ測定した。
(5)嵩比容積
化粧品原料基準に定められた方法に従って測定した。
(6)白色度
JIS P 8123に従って測定した。
(7)平均粒径(D50)
レーザー回折法により測定した
(8)押出成形性
押出成形により得られたフィルムの外観を目視で判断した。
(9)フィルムの厚み
マイクロゲージを用いて、成形体の中心部の厚みを測定した。
(10)水蒸気バリア性
JIS K7129(A法)に基づいて温度:40℃、湿度:90%RHの条件下の水蒸気透過度を水蒸気透過度テスター(LYSSY社製:L80−5000型)で測定した。水蒸気透過度(g・m−2・day−1)が小さいと水蒸気バリア性が良好であることを示す。
(11)メタノールバリア性
JIS K7126(A法)(差圧法)に基づき温度:50℃におけるメタノール透過度をメタノール・VOC透過度測定装置(ヤナコ社製:GTR−VOC)で測定した。メタノール透過度(g・m−2・day−1)が小さいとメタノールバリア性が良好であることを示す。
(12)耐熱性
成形体の着色の有無を白色蛍光灯下で目視して、着色や黄変の有無を確認した。
押出成形により得られたフィルムの外観を目視で判断した。
(9)フィルムの厚み
マイクロゲージを用いて、成形体の中心部の厚みを測定した。
(10)水蒸気バリア性
JIS K7129(A法)に基づいて温度:40℃、湿度:90%RHの条件下の水蒸気透過度を水蒸気透過度テスター(LYSSY社製:L80−5000型)で測定した。水蒸気透過度(g・m−2・day−1)が小さいと水蒸気バリア性が良好であることを示す。
(11)メタノールバリア性
JIS K7126(A法)(差圧法)に基づき温度:50℃におけるメタノール透過度をメタノール・VOC透過度測定装置(ヤナコ社製:GTR−VOC)で測定した。メタノール透過度(g・m−2・day−1)が小さいとメタノールバリア性が良好であることを示す。
(12)耐熱性
成形体の着色の有無を白色蛍光灯下で目視して、着色や黄変の有無を確認した。
(参考例1)
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、及びトリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合し、次いで45℃に加熱した。45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.01,6.12,5]デカ−3,7−ジエン(以下、「DCP」と略記する。)160部と、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(以下、「NB」と略す。)40部と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)80部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン500部に、1−ヘキセン0.82部、ジブチルエーテル0.15部、及びトリイソブチルアルミニウム0.30部を室温で反応器に入れ混合し、次いで45℃に加熱した。45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.01,6.12,5]デカ−3,7−ジエン(以下、「DCP」と略記する。)160部と、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(以下、「NB」と略す。)40部と、六塩化タングステン(0.7%トルエン溶液)80部とを、2時間かけて連続的に添加し重合した。重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。
次いで、得られた開環重合体を含有する反応溶液100部に対して、シクロヘキサン270部を加え、さらに水素化触媒としてニッケル−アルミナ触媒(日揮化学社製)5部を加え、水素により5MPaに加圧して撹拌しながら温度200℃まで加温し、4時間反応させて、DCP/NB開環共重合体水素化物を20%含有する反応溶液を得た。
反応溶液を濾過して水素化触媒を除去し、該溶液に酸化防止剤(吉富製薬社製、製品名「トミノックスTT」)を添加して溶解させた(重合体100部あたり0.1部)。この溶液から、溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を、温度270℃、圧力1kPa以下の条件で円筒型濃縮乾燥器(日立製作所製)を用いて除去し、次いで溶媒等を除去した水素化物を溶融状態で押出機からストランド状に押出し、冷却し、ペレット化した。
以上により得られたDCP/NB開環共重合体水素化物は、重量平均分子量(Mw)が43,000、MFRが6g/10分、水素化率が99.8%、Tgが70℃であった。
反応溶液を濾過して水素化触媒を除去し、該溶液に酸化防止剤(吉富製薬社製、製品名「トミノックスTT」)を添加して溶解させた(重合体100部あたり0.1部)。この溶液から、溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を、温度270℃、圧力1kPa以下の条件で円筒型濃縮乾燥器(日立製作所製)を用いて除去し、次いで溶媒等を除去した水素化物を溶融状態で押出機からストランド状に押出し、冷却し、ペレット化した。
以上により得られたDCP/NB開環共重合体水素化物は、重量平均分子量(Mw)が43,000、MFRが6g/10分、水素化率が99.8%、Tgが70℃であった。
(実施例1)
参考例1で得られたペレット状のDCP/NB開環共重合体水素化物100部と、タルク(A1)(平均粒子径D50:12μm、嵩比容積:1.1ml/g、白色度:96%)20部とを、ブレンダーで混合した。次いで、二軸混練機(東芝機械社製、製品名「TEM−35B」)により、以下の条件で混練し、押し出し、ペレット化し、樹脂組成物(B1)を得た。
混練条件:スクリュー径37mm、L/D=32、
スクリュー回転数250rpm、
樹脂温度200℃、
フィードレート10kg/時間
参考例1で得られたペレット状のDCP/NB開環共重合体水素化物100部と、タルク(A1)(平均粒子径D50:12μm、嵩比容積:1.1ml/g、白色度:96%)20部とを、ブレンダーで混合した。次いで、二軸混練機(東芝機械社製、製品名「TEM−35B」)により、以下の条件で混練し、押し出し、ペレット化し、樹脂組成物(B1)を得た。
混練条件:スクリュー径37mm、L/D=32、
スクリュー回転数250rpm、
樹脂温度200℃、
フィードレート10kg/時間
ペレット状の樹脂組成物(B1)を、スクリュー径50mmφ、圧縮比2.5、L/D=30のスクリューを備えたハンガーマニュホールドタイプのTダイ式フィルム溶融押出成形機を使用して以下の条件でTダイ成形を行い透明な単層フィルム(C1)(層厚100μm)を得た。
成形条件:ダイリップ0.8mm、
溶融樹脂温度:220℃、
Tダイの幅300mm、
キャストロール温度60℃
冷却ロール温度50℃
得られた単層フィルム(C1)の外観は良好で穴や破断はなかった。単層フィルム(C1)について、押出成形性、水蒸気バリア性、メタノールバリア性、耐熱性の評価を行った。結果を表2に示す。
成形条件:ダイリップ0.8mm、
溶融樹脂温度:220℃、
Tダイの幅300mm、
キャストロール温度60℃
冷却ロール温度50℃
得られた単層フィルム(C1)の外観は良好で穴や破断はなかった。単層フィルム(C1)について、押出成形性、水蒸気バリア性、メタノールバリア性、耐熱性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例2)
タルク(A1)の配合量を70部に変更した以外は、実施例1と同様に樹脂組成物(B2)、及び透明な単層フィルム(C2)(層厚100μm)を得た。
得られた単層フィルム(C2)の外観は良好で穴や破断はなかった。単層フィルム(C2)の水蒸気バリア性、メタノールバリア性の評価を行った。結果を表2に示す。
タルク(A1)の配合量を70部に変更した以外は、実施例1と同様に樹脂組成物(B2)、及び透明な単層フィルム(C2)(層厚100μm)を得た。
得られた単層フィルム(C2)の外観は良好で穴や破断はなかった。単層フィルム(C2)の水蒸気バリア性、メタノールバリア性の評価を行った。結果を表2に示す。
(実施例3〜5、比較例1〜3)
用いたタルクの量や種類を表2の通りに変更したこと以外は実施例2と同様にして単層フィルムを得、各種評価を行った。結果を表2に示す。なお、使用したタルクの嵩比容積、白色度、平均粒径(D50)の値を表1に示した。
用いたタルクの量や種類を表2の通りに変更したこと以外は実施例2と同様にして単層フィルムを得、各種評価を行った。結果を表2に示す。なお、使用したタルクの嵩比容積、白色度、平均粒径(D50)の値を表1に示した。
Claims (2)
- 脂環構造含有重合体と、白色度が90%以上で且つ嵩比容積が1.0〜2.5ml/gであるタルクとを含有する樹脂組成物。
- 請求項1記載の樹脂組成物を押出成形してなるフィルム状成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006055869A JP2007231185A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 樹脂組成物及びフィルム状成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006055869A JP2007231185A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 樹脂組成物及びフィルム状成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007231185A true JP2007231185A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38552100
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006055869A Pending JP2007231185A (ja) | 2006-03-02 | 2006-03-02 | 樹脂組成物及びフィルム状成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007231185A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138041A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Nippon Zeon Co Ltd | ノルボルネン系開環重合体水素化物および板状フィラーを含有する樹脂組成物、並びに成形体 |
JP2009084332A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Nippon Zeon Co Ltd | フィルム |
JP2016084468A (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-19 | 吉野化成株式会社 | インフレーションフィルム組成物 |
WO2022025187A1 (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-03 | 株式会社Adeka | 添加剤組成物、樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法および成形品 |
-
2006
- 2006-03-02 JP JP2006055869A patent/JP2007231185A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008138041A (ja) * | 2006-11-30 | 2008-06-19 | Nippon Zeon Co Ltd | ノルボルネン系開環重合体水素化物および板状フィラーを含有する樹脂組成物、並びに成形体 |
JP2009084332A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Nippon Zeon Co Ltd | フィルム |
JP2016084468A (ja) * | 2014-10-28 | 2016-05-19 | 吉野化成株式会社 | インフレーションフィルム組成物 |
WO2022025187A1 (ja) * | 2020-07-31 | 2022-02-03 | 株式会社Adeka | 添加剤組成物、樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法および成形品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI353368B (ja) | ||
JP2007016102A (ja) | 環状オレフィン系重合体組成物および成形材料 | |
JP2010090350A (ja) | レーザー焼結積層造形用樹脂粉末 | |
JP2007231185A (ja) | 樹脂組成物及びフィルム状成形体 | |
WO2004029152A1 (ja) | 脂環式構造含有重合体樹脂組成物及び成形体 | |
JP2013245345A (ja) | オレフィン系重合体組成物および該組成物からなるフィルム | |
JPWO2017155068A1 (ja) | 特定のブロック共重合体水素化物からなるペレット、ペレットのブロッキング防止方法、及び成形体の製造方法 | |
US10030123B2 (en) | Resin composition, resin molded article, and optical component | |
JP4803351B2 (ja) | 脂環式構造含有重合体を含有してなる樹脂組成物層とポリプロピレン樹脂組成物層からなる多層フィルム及び包装体 | |
JP4687308B2 (ja) | 延伸成形体 | |
JP4729802B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物およびその用途 | |
JP2005213410A (ja) | 高屈折率樹脂組成物 | |
WO2007088941A1 (ja) | 重合体組成物 | |
KR101561939B1 (ko) | 기체차단성을 갖는 레토르트 식품 포장용 적층 필름 | |
JP6311143B2 (ja) | 樹脂組成物、樹脂成形体、及び光学部品 | |
JP5803304B2 (ja) | 樹脂組成物及び光反射体 | |
JP2004175963A (ja) | 光拡散性樹脂組成物及びそれを用いた光拡散板 | |
JP2005089642A (ja) | フィルム、延伸フィルム、積層体、およびフィルムの製造方法 | |
EP3564312B1 (en) | Polyester sheet | |
JP2005146116A (ja) | 樹脂組成物、光学材料および光学フィルム | |
JP2011215193A (ja) | 光学素子 | |
WO2023176456A1 (ja) | 樹脂組成物及び光学フィルム | |
JP2005139370A (ja) | 樹脂組成物、および成形体 | |
JP2005239740A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
JP2005082774A (ja) | 樹脂組成物、成形体、および樹脂組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20070611 |