JP2007230328A - タイヤ接地面計測装置及びタイヤ接地面計測方法 - Google Patents

タイヤ接地面計測装置及びタイヤ接地面計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】接地部と非接地部とで明度のコントラストが十分となり、接地面を2値化する際に接地形状数値化の誤差が生じにくいタイヤ接地面計測装置及びタイヤ接地面計測方法を提供する。
【解決手段】必要により氷層2を表面に形成した透明板1と、その透明板1及び/又は前記氷層2の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段5と、前記氷層2の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段6とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの接地面を撮影することができるタイヤ接地面計測装置及びタイヤ接地面計測方法に関し、特にアイス路面に対するスタッドレスタイヤの接地形状を計測して、画像処理で2値化するための技術として有用である。
タイヤの接地形状は、操縦安定性、騒音、乗心地等のタイヤ性能に大きな影響を及ぼすため、接地形状の計測やその数値化が重要視されている。特に、タイヤの接地部と非接地部とをコンピュータを用いた画像処理で2値化する技術が重要であり、2値化を精度良く行うためには、接地部と非接地部との明度のコントラストを高くする必要がある。
また、スタッドレスタイヤは、使用条件として、通常の路面よりも摩擦係数が大幅に低いアイス路面が想定されるため、その開発を行う際に、実際の使用状況を再現したアイス路面での接地形状の把握が必要となる。
一方、タイヤの接地形状を観察する方法としては、タイヤを回転させながら観察を行う方法と、タイヤを静止して観察を行う方法とがあり、実際の使用状況を再現する観点から、前者の方法が有効であるとされている。更に、タイヤを回転させる方法には、実車を使用してコース内の路面下方のピットから観察する方法や、タイヤを自由回転させながら平板路面を移動させる方法などが知られている。
具体的には、実車を使用する方法としては、透明板上に顔料の水溶液の水膜を形成しておき、透明板上を実車のタイヤが通過する際に路面下方からタイヤ接地形状を撮影する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法によると、顔料を使用するため、タイヤ接地形状の輪郭が明瞭になるという利点がある。
しかしながら、特許文献1の方法では、アイス路面上に顔料水溶液を使用すると、アイス路面(通常、殆ど水分が存在しない)が適切に再現できず、このためアイス路面を再現して接地形状を観察することはできなかった。また、顔料水溶液を使用せずに、透明板上に氷層を形成して観察した場合、タイヤ接地形状の輪郭が不明瞭になるという問題があった。
一方、非特許文献1には、タイヤを自由回転させながら平板路面を移動させ、平板路面に設けたアクリル板の下方から、タイヤ接地形状を撮影する方法が記載されている。このとき、アクリル板の側面から光を入射させることで、接地面圧によって輝度が変化し、これによって接地面圧の分布を知ることができる旨が記載されている。
しかし、この方法では、長尺の平板路面を移動させるため、タイヤ接地形状の観察を超低速でしか行えないという問題がある。また、アイス路面を想定したタイヤ接地形状の観察については何ら言及されていない。
そこで、アイス路面に対するタイヤ接地形状の輪郭を精度良く撮影するためのタイヤ接地面計測方法として、特許文献2には、回転式ドラムの円筒部の内周面に氷層を形成した後、透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な光を照射する光照射手段により光を照射しつつ、回転式ドラムを回転駆動しながら、撮影手段で透明板を介してタイヤ接地面を撮影するタイヤ接地面計測方法が開示されている。このタイヤ接地面計測方法によると、氷層等の内部を全反射する光が、タイヤが接地した界面だけで透過する現象により、タイヤ接地形状の輪郭を精度良く撮影することができる。
しかしながら、この計測方法を用いても接地部と非接地部とで明度のコントラストが十分でないため、コンピュータによる画像処理で接地面を2値化する場合、接地形状数値化の誤差が大きくなると言う問題があった。
特開2001−208653号公報 特開2005−24365号公報 鵜木崇ら「自動車用タイヤのモデル化に関する研究」自動車技術会、学術講演会前刷集、1997年5月発行
そこで、本発明の目的は、接地部と非接地部とで明度のコントラストが十分となり、接地面を2値化する際に接地形状数値化の誤差が生じにくいタイヤ接地面計測装置及びタイヤ接地面計測方法を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明のタイヤ接地面計測装置は、必要により氷層を表面に形成した透明板と、その透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段と、前記氷層の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段とを備えることを特徴とする。
本発明のタイヤ接地面計測装置によると、必要により氷層を表面に形成した透明板を備えるため、透明板を介してアイス路面などに対するタイヤ接地形状を撮影手段で撮影することができる。このとき、透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な光を照射する光照射手段を備えるため、氷層等の内部を全反射する光が、タイヤが接地した界面だけで透過する現象により、タイヤ接地形状の輪郭を精度良く撮影することができる。この現象を、図1(a)〜(b)に基づいて、説明する。従来、図1(b)に示すように、撮影手段6を配置する側から光照射手段5で光を照射していたが、この方法では照射した光が透明板1と氷層2を透過し、透過光がタイヤ3で反射(散乱を含む)し、再び透明板1と氷層2を透過して撮影手段6に到達するため、タイヤ3の接地界面3aだけでなくその周辺で反射した光も光量が変わらずに撮影され、このため接地形状の輪郭が明確に撮影できなかった。これに対して、本発明では、図1(a)に示すように、光照射手段5を用いて氷層2の内部にこれと略平行な光を照射するため、空気と氷の屈折率の違いによって氷層2の内部で光が全反射し、タイヤ3の接地界面3a以外では光が外部に出ない。このとき、タイヤ3の接地界面3aでは、ゴムの屈折率と氷の屈折率が近いため光がタイヤ側に透過する。これがタイヤ3で散乱し、再び透明板1と氷層2を透過して撮影手段6に到達するため、タイヤ3の接地界面3aとその周辺とで光量が異なって撮影され、このため接地形状の輪郭が明確に撮影できる。
また、透明板1と氷層2との界面では、空気が介在しないので全反射が起こりにくいため、透明板又は透明板及び氷層の内部にこれと略平行な光を照射する場合にも、上記と同様の作用効果が得られる。
上記の光照射の際に、波長200〜500nmの光を照射すると、タイヤ3で散乱が生じる際に、散乱光の散乱率が向上するため、上記の光照射手段によって、接地部と非接地部と明度のコントラストが十分となり、接地面を2値化する際に接地形状数値化の誤差が生じにくくなる。
上記において、前記撮影手段が、前記光照射手段からの照射光の波長を選択的に透過させるフィルタを備えることが好ましい。これによって、光照射手段からの照射光以外の光に対して撮影感度が低下するため、接地部と非接地部と明度のコントラストをより向上させることができる。
また、前記透明板が円筒部の少なくとも一部をなし、回転駆動が可能な回転式ドラムと、その円筒部の内面側にタイヤを回転状態で接地可能なタイヤ接地手段とを更に備えることが好ましい。この装置によると、タイヤ接地手段により回転式ドラムの円筒部の内面側にタイヤを接地させながら、円筒部を回転させることによって、車両走行時におけるタイヤの接地状態が再現できる。このとき、円筒部の一部をなす透明板を介して、その表面に形成した氷層に接地するタイヤの接地面を撮影することができる。
また、前記透明板が円筒部の少なくとも一部をなし、回転駆動が可能な回転式ドラムと、その円筒部の内面にタイヤのトレッドサンプルを接地状態で支持可能なサンプル接地手段とを更に備えるものであってもよい。この装置によると、回転式ドラムの円筒部を回転させながら、サンプル接地手段によりトレッドサンプルを円筒部の内面に接地状態で支持することにより、スリップ状態におけるタイヤの接地状態が再現できる。このとき、円筒部の一部をなす透明板を介して、その表面に形成した氷層に接地するタイヤの接地面を撮影することができる。
一方、本発明のタイヤ接地面計測方法は、必要により氷層を表面に形成した透明板と、その透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段と、前記氷層の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段とを備えるタイヤ接地面計測装置を用いて、前記光照射手段により光を照射しつつ、前記撮影手段で透明板を介してタイヤ接地面を撮影することを特徴とする。
このタイヤ接地面計測方法によると、上記の如き作用効果によって、接地部と非接地部と明度のコントラストが十分となり、接地面を2値化する際に接地形状数値化の誤差が生じにくいタイヤ接地面計測方法を提供することができる。
上記において、前記撮影手段が、前記光照射手段からの照射光の波長を選択的に透過させるフィルタを備えることが好ましい。これにより、光照射手段からの照射光以外の光に対して撮影感度が低下するため、接地部と非接地部と明度のコントラストをより向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、本発明のタイヤ接地面計測装置の要部を示す図であり、図2は、本発明のタイヤ接地面計測装置の一例を示す概略構成図である。
本発明のタイヤ接地面計測装置は、図1(a)に示すように、必要により氷層2を表面に形成した透明板1と、その透明板1及び/又は前記氷層2の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段5と、前記氷層2の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段6とを備える。本実施形態では、図1(a)〜図2に示すように、透明板1の表面に氷層2が形成され、円筒部11を有し回転駆動が可能な回転式ドラム10と、その円筒部11の内面側にタイヤを回転状態で接地可能なタイヤ接地手段20とを更に備える装置の例を示す。
透明板1は円筒部11の周方向の少なくとも一部に設けられていればよいが、全体の強度や耐久性を考慮すると、円筒部11の周方向の一部に設けるのが好ましい。透明板1を設ける幅は、タイヤ3の接地界面3aの幅より大きければよい。
透明板1は、無色透明または有色透明の何れでもよいが、無色透明のものを使用するのが好ましい。また、ある程度の強度を有し、透明板1の屈折率nD が、氷の屈折率nD (約1.3)に近いものが好ましく、屈折率nD が1.3〜1.55のものが好ましい。透明板1としては、強化ガラス等の無機ガラス板、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリル系樹脂、ポリカーボネート等のプラスチック板、無機結晶板などが挙げられる。透明板1の厚みは、ある程度の強度を確保しつつ全反射を行う上で、20〜50mmが好ましい。
氷層2を設けるのは、アイス路面に対するタイヤ接地面を計測する場合に特に有効であるが、その場合、透明板1の表面に空気を介在させずに形成するのが好ましい。また、氷層2の表面は凹凸のないフラットな表面にするのが好ましい。このような表面を形成するには、回転式ドラム10の円筒部11をゆっくりと回転させながら、氷層2を形成するのが効果的である。円筒部11の両側には内周側に立設された環状壁が設けられており、この環状壁によって氷になる前の水が円筒部11の内面に溜まるようになっている。
また、回転式ドラム10を回転しながらタイヤ接地面の撮影を行うと、氷層2の表面が削れて凹凸が生じる。このため、続けて別のタイヤのタイヤ接地面を撮影する場合、表面の氷を切削して平坦にすることが望ましい。従って、本発明のタイヤ接地面計測装置は、回転式ドラム10の円筒部11の内周面に形成された氷層2を平坦化する切削手段(図示省略)を更に備えることが好ましい。切削手段は、回転式の切削刃、研磨ベルト、研磨布などを備え、好ましくは切削した氷片を吸引する吸引装置を有している。
本実施形態では、透明板1の内面に位置する氷層部分2aの側面に対向して配置した光照射手段5(図2では図示省略)を用いて、その内部に氷層部分2aと略平行な光を照射する。本発明では、透明板1又は氷層2の少なくとも何れかに照射を行えばよい。
光照射手段5は、波長200〜500nmの光を照射するものであるが、波長380〜460nmの光を照射するものがより好ましい。波長500nmを超えると、タイヤ3からの散乱光の散乱率が低下し、波長200nm未満であると、撮影手段6自体の感度が低下し、十分な撮像が得られなくなる。よって好ましい波長の光としては、青色光、紫外光などが挙げられる。
なお、光照射手段5からの照射光は、単色光(単波長光)でもよく、波長分布を有する光でもよいが、波長分布を有する場合、上記の波長の範囲内に強度ピークを有することが好ましい。
このような光照射手段5としては、出射方向を制御する反射板5aやレンズなどを備えた、蛍光灯、LED、電球などが使用できる。また、波長を所定の範囲に制限するには、当該波長を選択的に透過させるフィルタを用いることも可能であるが、LEDを用いると、当該フィルタを使用せずに容易に波長を所定の範囲に制限することができる。
氷層部分2aの側面には、前記のような環状壁が設けられるが、その少なくとも一部を透明体で形成しておくことで、氷層部分2aの側面から光を照射することができる。本発明においては、光照射手段5からの光の一部が、直接タイヤ3を照射するようにしてもよい。この場合、タイヤ3で反射した光が撮影手段6で撮影されるが、側面からの光によるタイヤ3からの反射は白色(輝度が高い)になり、氷層2との接地界面3aからの反射と明確に異なるため、接地形状の輪郭は、明確に判別できる。
撮影手段6は、氷層2の反対側から透明板1を介してタイヤ接地面を撮影できる位置に配置される。撮影手段6としては、CCDカメラ、ビデオカメラ、高速度カメラなどが使用できるが、静止画を撮影する場合には、CCDカメラ(デジタルカメラを含む)が有効である。なお、紫外光を照射する場合には、紫外線カメラを用いるのが好ましい。CCDカメラは、一般に画像入力ボードを介して、パーソナルコンピュータ8に接続され、そこからの信号によって、直接、静止画の撮影時期を制御することができる。この形態では、CCDカメラとパーソナルコンピュータ8とによって撮影手段が構成される。
撮影手段6は、光照射手段5からの照射光の波長を選択的に透過させるフィルタ6aを備えることが好ましい。フィルタ6aを用いる代わりに、照射光の波長に対して選択的に高感度である撮影手段6を用いてもよい。このようにして、光照射手段5からの照射光の波長を選択的に撮影することによって、外乱光が多い環境でも、高精度にタイヤ接地面を計測することができる。
撮影手段6は、連続的に動画の撮影を行うものでもよいが、本実施形態では、撮影手段6として、送られた信号に応じて静止画を撮影する例を示す。撮影した画像データは、必要により画像入力ボードなどを介して、パーソナルコンピュータ8に取り込まれ、この画像データに基づいて、接地形状の輪郭、面積などを数値化することが可能となる。
転動画像の撮影を行う場合、回転式ドラム10の回転位置を検出して撮影手段6に対して撮影のタイミングを決める信号を送る位置検出手段7を備えることが好ましい。回転式ドラム10の強度や耐久性を考慮すると、透明板1は円筒部の周方向の一部に設けることが望ましいが、静止画を撮影する場合には、タイミング良く撮影を行う必要がある。従って、上記のように回転位置を検出して撮影のタイミングを決める信号を送る位置検出手段7を備えることにより、タイミング良く静止画を撮影することができる。
本実施形態では、位置検出手段7からの信号が、直接パーソナルコンピュータ8に送られる例を示しているが、CCDカメラの中継ボックス(図示省略)に撮影のタイミングを決める信号(トリガー信号)を送ることで、CCDカメラによる撮影を行ってもよい。また、光照射手段5による光の照射を、撮影のタイミングに合わせて行ってもよい。
位置検出手段7としては、回転式ドラム10の回転位置を検出できればよく、光学式センサ、磁気センサ、接触式センサなど利用した装置が何れも使用できる。例えば、回転式ドラム10の円筒部11の外周面の1箇所に遮光板を設けて、これがフォトインタラプタ(フォトカップラ)を通過することで、回転式ドラム10の回転位置を検出することができる。
このような信号によって、パーソナルコンピュータ8からの信号で、転動画像の撮影時期を制御することができる。
回転式ドラム10は、円筒部11の回転駆動が可能な支持機構と駆動機構とを備えていれば、何れの装置形態でもよい。図示した例では、円筒部11の回転軸12が片持ち支持されており、基台14上に設けた駆動機構13によって、円筒部11の回転駆動が行われる。
タイヤ接地手段20は、タイヤ3又はホイルの取付部を有し、円筒部11の内面側にタイヤ3を回転状態で接地できればよく、単にタイヤ3を従動支持できるものでもよい。本発明では、タイヤ3に制動力又は駆動力を負荷できるように、タイヤ接地手段20が駆動機構や制動機構を有することが好ましい。これにより、車両の制動状態や駆動状態におけるタイヤの接地状態が再現でき、その際のタイヤ接地形状の輪郭を精度良く撮影することができる。駆動機構としては電動モータ等が挙げられ、制動機構としては、電動モータを用いて制動トルクをかける方法や各種のブレーキ手段が挙げられる。
また、タイヤ接地手段20は、所定の負荷が係るように接地面に対して垂直に力をかける荷重負荷機構を有することが好ましい。この機構としては、油圧装置や弾性復元力を利用した装置などが挙げられる。また、荷重を計測するための計測器を設けてもよい。
更に、タイヤ接地手段20には、スリップ角、キャンバー角などを付与できるようにしてもよい。その場合、スリップ角やキャンバー角が生じるように、ホイル軸を傾斜させる機構をタイヤ接地手段20が備えればよい。
次に、以上のようなタイヤ接地面計測装置を用いた本発明の計測方法について説明する。本発明の計測方法は、必要により氷層2を表面に形成した透明板1と、その透明板1及び/又は氷層2の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段5と、氷層1の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段6とを備えるタイヤ接地面計測装置を用いて、光照射手段5により光を照射しつつ、撮影手段6で透明板1を介してタイヤ接地面を撮影することを特徴とする。
本実施形態の計測方法は、回転式ドラム10の円筒部11の内周面に氷層2を形成した後、光照射手段5により光を照射しつつ、回転式ドラム10を回転駆動しながら、撮影手段6で透明板1を介してタイヤ接地面を撮影するものである。但し、本発明の計測装置は、回転式ドラム10を回転させずに、静止した状態でタイヤ接地面を撮影する場合にも使用できる。
回転式ドラム10を回転駆動させて定常走行を再現する場合、タイヤ接地手段20で接地させたタイヤ3は、回転式ドラム10と同じ速度で回転駆動させるか、または自由回転させるのが好ましい。また、駆動時走行を再現する場合、接地させたタイヤ3を回転式ドラム10より速く回転駆動し、制動時走行を再現する場合、接地させたタイヤ3に対して、電動モータを用いて制動トルクをかければよい。
本発明のタイヤ接地面計測装置を用いると、スリップ率と接地形状の関係を調べるための制動試験を行うことができる。その場合、図6に示すように、回転式ドラム10の速度(内周面を回転周速)を一定にしておき、電動モータを制御してタイヤ3の速度(周速)を徐々に低下させる。これによって、スリップ率を例えば0〜1まで変化させることができ、任意のスリップ率での接地形状を計測することができる。
本発明では、回転式ドラム10を使用することにより、実走行に近い条件でタイヤ接地面を計測することができる。例えば、回転式ドラム10の内周面を回転周速40km/hr以上で回転させ、その状態でのタイヤ接地面を撮影することが可能である。また、内周面の回転周速を5km/hr程度の低速に制御することも可能であり、幅広い速度でタイヤ接地面を撮影することができる。
[他の実施形態]
(1)前述の実施形態では、タイヤ接地手段により回転式ドラムの内面側にタイヤを接地する例を示したが、本発明では、タイヤ接地手段の代わりに、図4に示すように、回転式ドラム10の円筒部11の内面に、タイヤのトレッドサンプル26を接地状態で支持可能なサンプル接地手段25を備えるものでもよい。
サンプル接地手段25は、油圧シリンダー25aおよびその可動部先端に着脱自在に設けられた支持板26aを備える。トレッドサンプル26としては、トレッドのブロック単位、接地部の一部、接地部全体などが使用でき、これらが支持板26aに接着される。支持板26aはタイヤの外面形状に合わせて曲面で形成されていてもよく、また、トレッドサンプル26との間に弾性体を介在させて、空気圧を再現できるようにしてもよい。
この装置を用いる場合、回転式ドラム10の円筒部11の内周面に氷層2を形成した後、光照射手段5により光を照射しつつ、回転式ドラム11を静止又は回転駆動しながら、サンプル接地手段25によりトレッドサンプル26を接地させて、撮影手段6で透明板1を介してタイヤ接地面を撮影することができる。
(2)前述の実施形態では、図1(a)に示すように、光照射手段5を用いて氷層2の内部にこれと略平行な光を照射する例を示したが、本発明では、図5(a)〜(c)に示すような方法で、光照射手段5から光を照射してもよい。
例えば、図5(a)に示すように、光照射手段5を用いて透明板1の内部にこれと略平行な光を照射したり、図5(b)〜(c)に示すように、氷層2の側に光照射手段5を配置すると共に、氷層2又は透明板1の内部に傾斜して配置した反射鏡5cで光を反射させて、内部に略平行な光を照射してもよい。反射鏡5cの傾斜角度としては30〜60°が好ましく、45°付近が最も好ましい。反射鏡5cは、曲面タイプでもよい。
(3)前述の実施形態では、回転式ドラムを備えるタイヤ接地面計測装置の例を示したが、本発明では、回転式ドラムの代わりに円盤状又は長尺状の平板を用いてもよい。また、実車を使用してコース内の路面下方のピットから観察する際に、氷層を表面に形成した透明板を介して、氷層の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段と、その透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な光を照射する光照射手段とを設けてもよい。
(4)前述の実施形態では、回転式ドラムの円筒部の内面の全体に氷層を形成する例を示したが、静止画像だけなら、透明板の部分だけでも良く、転動画像を撮る場合は、ドラム内面全周に氷層が形成されているのが好ましい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
実施例1
波状サイプを有するブロックをタイヤから切り出してサンプル(30mm角×厚み10mm)を作製した。これを透明板(透明ガラス)に荷重20kgfで押し当てながら、青色LED(中心波長440nm)を用いて透明板のサイドから内部へ光照射して、透明板に垂直な方向から接地面の形状を青色フィルタ付きのCCDカメラで撮影した。このときの撮影画像の写真を図3(a)に示す。この写真より、接地部と非接地部とで明度のコントラストが十分得られていることが分かる。
また、サンプルを荷重20kgfで透明板に押し当てる際に、サンプルの裏面を2mm変位(剪断変形)させて、撮影した際の撮影画像を図3(b)に示す。この写真より、ブロックに前後力が生じた際に、接地部と非接地部とで明度のコントラストが十分得られていることが分かる。
また、図3(a)〜(b)に示す撮影画像を、コンピュータを用いた画像処理で2値化したものが、図3(c)〜(d)に示す処理後画像である。これらの画像から、接地部と非接地部との明度のコントラストが十分なため、2値化を精度良く行えることが分かる。
比較例1
実施例1において、青色LEDの代わりに白色光(メタルハライドランプ)を用い、フィルタ無しのCCDカメラで撮影したこと以外は、実施例1と同様にして、接地面形状を撮影した。このときの撮影画像の写真を図7(a)に示す。この写真より、接地部と非接地部とのコントラストが不明瞭であり、特にブロックの輪郭の判別が困難である。
また、サンプルを荷重20kgfで透明板に押し当てる際に、サンプルの裏面を2mm変位(剪断変形)させて、撮影した際の撮影画像を図7(b)に示す。この写真では、ブロックに前後力が生じた際に、接地部と非接地部との輪郭が不明瞭となる。
また、図7(a)〜(b)に示す撮影画像を、コンピュータを用いた画像処理で2値化したものが、図7(c)〜(d)に示す処理後画像である。これらの画像から、接地部と非接地部との明度のコントラストが不十分なため、2値化を精度良く行えないことが分かる。
実施例2
実施例1において、フィルタ無しのCCDカメラで撮影したこと以外は、実施例1と同様にして、接地面形状を撮影した。このときの撮影画像の写真を図7(e)に示す。この写真より、外乱光によって接地部と非接地部とで明度のコントラストが低下しているが、比較例1よりコントラストが良いことが分かる。
本発明のタイヤ接地面計測装置(a)の作用を、従来装置(b)と比較して説明するための説明図 本発明のタイヤ接地面計測装置の一例を示す概略構成図 実施例1〜2において、本発明のタイヤ接地面計測装置により撮影したタイヤ接地面の写真およびその処理画像 本発明のタイヤ接地面計測装置の他の例を示す概略構成図 本発明のタイヤ接地面計測装置の要部の他の例を示す要部拡大図 スリップ率と接地形状の関係を調べるための制動試験の概念図 比較例1において、従来のタイヤ接地面計測装置により撮影したタイヤ接地面の写真およびその処理画像
符号の説明
1 透明板
2 氷層
3 タイヤ
3a タイヤの接地界面
5 光照射手段
6 撮影手段
6a フィルタ
7 位置検出手段
10 回転式ドラム
11 円筒部
20 タイヤ接地手段
25 サンプル接地手段

Claims (6)

  1. 必要により氷層を表面に形成した透明板と、その透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段と、前記氷層の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段とを備えるタイヤ接地面計測装置。
  2. 前記撮影手段が、前記光照射手段からの照射光の波長を選択的に透過させるフィルタを備える請求項1記載のタイヤ接地面計測装置。
  3. 前記透明板が円筒部の少なくとも一部をなし回転駆動が可能な回転式ドラムと、その円筒部の内面にタイヤのトレッドサンプルを接地状態で支持可能なサンプル接地手段とを更に備える請求項1又は2に記載のタイヤ接地面計測装置。
  4. 前記透明板が円筒部の少なくとも一部をなし回転駆動が可能な回転式ドラムと、その円筒部の内面側にタイヤを回転状態で接地可能なタイヤ接地手段とを更に備える請求項1又は2に記載のタイヤ接地面計測装置。
  5. 必要により氷層を表面に形成した透明板と、その透明板及び/又は前記氷層の内部にこれと略平行な波長200〜500nmの光を照射する光照射手段と、前記氷層の反対側からタイヤ接地面を撮影する撮影手段とを備えるタイヤ接地面計測装置を用いて、前記光照射手段により光を照射しつつ、前記撮影手段で透明板を介してタイヤ接地面を撮影するタイヤ接地面計測方法。
  6. 前記撮影手段が、前記光照射手段からの照射光の波長を選択的に透過させるフィルタを備える請求項5記載のタイヤ接地面計測方法。
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