JP2007230139A - 高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品 - Google Patents

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【課題】通気性と耐水性とを兼ね備えた高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品を提供する。
【解決手段】本発明による高通気性耐水性シートは、不織布からなり100mmHO以上の耐水圧を有する疎水性不織布層と、該疎水性不織布層上に積層されたセルロース繊維からなるセルロース繊維層とを有する高通気性耐水性シートであって、当該高通気性耐水性シートの主面が、撥水処理されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品に係り、特に、高い通気性と高い耐水性とを兼ね備えた高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品に関する。
従来の通気性シート素材は、疎水性フィルムに、BaSO4、CaCO3などのフィラーと異種ポリマーとの混合による相分離層を形成したり、易抽出性成分をミクロ分散しその成分を抽出したり、又はミクロな連続発泡構造を形成するなどの手段によりミクロポーラス構造を持たせている。
これらのミクロポーラス構造をもったフィルムは、そのままオムツやナプキン等の衛材用のバックシートとして用いられたり、不織布や織物、編み物などと積層させてレインウェアやスポーツ用防水材料として多用されたりしている。
また、おむつなどの吸収体製品、埃や微生物、花粉などの微細な粉体を遮断するマスク等の衛生用品には、選択的な透過性を有するシート状部材が広く用いられている。このような部材としては、粉末状の活性炭素や活性炭素繊維、ゼオライトを担持させたりした素材などが挙げられる。
一般に、このようなシート状部材には、適用例に応じた特性が要求される。このような特性としては、例えば、吸収体製品であれば、製品の構成要素に応じて、吸水性の確保と並んで、通気性や、耐水性の確保が挙げられる。また、マスクなどの衛生用品には、通気性と並んで、上述の微細な粉体を通過させない特性を有することが挙げられる。このような特性を満たすため、例えば、耐水性や不透過性の確保は、シート状部材の間隙径を小さくすることで達成され得る。しかしながら、間隙径を小さくすることで、透過性は制限を受け、適用例に必要な特性が得られない。
通気性を持たせたシート状部材として、いわゆる呼吸性バックシート(breathablebacksheet)がある。このバックシートの製造方法として、微細繊維ウェブの積層体、ゲルブロックを利用した方法など、既に数多くの提案がなされているが、現在商業的に採用されている唯一の有効な手段は、いわゆる通気性PEフィルムをバックシートとして使用することである。しかし、通常の通気性フィルムの通気度は、MVTR(Moisture Vapor Transfer Ratio)ASTM E96−63F、E96−80Bで表した数値で3.0〜5.0m/24時間・m程度であり、実用上、十分な性能を発揮するものとは言えないのが現状である。
すなわち、下着などのムレに関する研究によると、ムレを防止する目的でベローズ効果による表面空気流を存在させるためには、高い通気性と同時に、下着表面と肌表面との間に2mm以上の空隙が必要であるとされている。通常の下着の場合には、通気度をGurley法(ISO5636/5)で示すと、緻密な組織でも100mLを1.0秒以下で通過する通気性を有する。通気性フィルムとの比較のため通気度(ASTMD−737)で示せば、普通は1m/分・m以上、薄いものでは10m/分・m以上の通気度を持ち、濡れた状態でも少なくとも0.5m/分・m以上の通気度を有する。この通気度は、上述した従来の通気性フィルムの有する通気度の約300倍近い値に相当する。従って、従来の通気性フィルムでは、ムレやカブレの発生を防止するには十分でない。
その上、現在のオムツに代表される吸収体製品は、身体にできるだけ隙間なく密着するように設計されているため、ベローズ効果を発揮させるような空隙はほとんどなく、表面の空気流はほとんど存在しない。しかも、吸収体自身もパルプ/SAPの厚い層をもつため、体液を吸収した後は、せっかくの通気性フィルムの持つわずかな通気性も役に立たなくなるのが現状であり、このような状態を呈する吸収体製品を着用すれば、製品内の湿度、温度も上昇し、ムレ、カブレが生じやすくなるのは当然といえよう。
また、敢えて漏れの発生のリスクをも覚悟して、通気口(ventilation hole)をサイドや前後、あるいは末端に設ける提案もあるが、その通気口を通じて、排出物や排出物のもたらす臭気が漏れるという新たな問題点が発生する。
すなわち、高度な通気性を持ち、しかもムレ・カブレを生じさせる危険の少ない吸収体製品を可能にするためには、バックシートの通気度を高くすることは重要であるが、それのみでは十分でなく、吸収体自身にも安定な通気性構造を賦与することが必要である。
特開平10−248872号公報 国際公開第2002/090106号パンフレット 特開平8−284090号公報 国際公開第2004/009902号パンフレット 特開平10−168230号公報 特開2000−201975号公報 バイオサイエンスとインダストリー、1992年、50巻、6号、534頁 紙パ技協誌、1999年、53巻、5号91頁
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであって、通気性と耐水性とを兼ね備えた高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品を提供することを目的とする。
本発明による高通気性耐水性シートの特徴は、疎水性である程度の耐水性をもった多孔性素材を基材としてその多孔性部位を微細セルロース繊維であるMFCで充填することによって高度の耐水性を達成し、さらにそれを撥水剤で表面処理することによって、さらに耐水性を完璧なものとしているものである。
本発明による高通気性耐水性シートは、
不織布からなり100mmHO以上の耐水圧を有する疎水性不織布層と、該疎水性不織布層上に積層されたセルロース繊維からなるセルロース繊維層とを有する高通気性耐水性シートであって、当該高通気性耐水性シートの主面が、撥水処理されていることを特徴とする。これにより、通気性と耐水性とを両立され、実用的に有用な高通気性耐水性シートが得られる。
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、当該高通気性耐水性シートの裏面がさらに撥水処理されていることを特徴とする。これにより、耐水安定性がさらに強化される。
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、前記セルロース繊維は、0.3mm以下の平均繊維長を有し、且つ15mL/g以上の抱水度を有することを特徴とする。これにより、セルロース繊維が疎水性不織布の多孔繊維の孔部分に入り込み充填効果を発揮するとともに、セルロース繊維層と疎水性不織布層との間の層間剥離を防ぐことが可能となる。
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、前記セルロース繊維層の目付は、10g/m以下であることを特徴とする。これにより、柔軟性を確保するとともにセルロース繊維層のひび割れを防止することができる。
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、前記不織布は、ポリオレフィン系のスパンメルト不織布であることを特徴とする。これにより、疎水性の確保に有利に働くとともに、ポリオレフィン系スパンメルトは最も安価で大量に入手しやすい素材であるため、コスト的にも有利となる。
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、前記不織布は、スパンボンドとメルトブローンとの複合不織布であることを特徴とする。これにより、スパンボンドフィラメント状組織にミクロなメルトブローン繊維が複合された構造により、密な細孔組織を持ち、安定な耐水構造を維持できる。
一方、本発明による吸収体物品は、上述の高通気性耐水性シートと、該高通気性耐水性シート上に積層された吸収体とを有することを特徴とする。これにより、体液の吸収性を有すると共に、漏れずにしかも蒸れない吸収体物品を得ることができる。
本発明による吸収体物品において、前記吸収体は、SAPの存在する部位と、SAPの存在しない部位とから構成されていることを特徴とする。これにより、体液を吸収した後にも良好な通気性を確保することが可能となる。
本発明による吸収体物品において、前記吸収体は、該吸収体の重量に対して、前記SAPを50%以上含有することを特徴とする。これにより、コスト的に優れ、十分な吸収性を確保しつつ、十分な通気性を発揮することが可能となる。
本発明による吸収体物品において、前記高通気性耐水性シートと前記吸収体との間に、バッファーシートをさらに有することを特徴とする。これにより、荷重下であっても長時間に渡って耐水安定性を確保することが可能となる。
本発明による吸収体物品において、前記バッファーシートは、開口フィルムであることを特徴とする。これにより、高通気性を維持しつつ、バッファーシートの効果を発揮することが可能となる。
本発明による吸収体物品において、前記バッファーシートの表面積をPとし、前記高通気性耐水性シートの表面積をQとしたとき、P/Q×100は、10%以上50%以下であることを特徴とする。これにより、コスト的に優れつつ十分な通気性と耐水性とを維持することが可能となる。
本発明による高通気性耐水性シート及びこれを有する吸収体物品によると、耐水性と通気性とを両立することが可能となる。
本発明による高通気性耐水性シートは、不織布からなり100mmHO以上の耐水圧を有する疎水性不織布層と、該疎水性不織布層上に積層されたセルロース繊維からなるセルロース繊維層とを有する高通気性耐水性シートであって、当該高通気性耐水性シートの主面が、撥水処理されていることを特徴とする。本発明による高通気性耐水性シートは、疎水性不織布層、MFCなどのセルロース繊維層及び撥水成分の3成分を主成分とする。この3成分からなる高通気性耐水性シートを調製するには、まず第1成分である疎水性不織布層(以下、「基材」とも称する。)に第2成分であるセルロース繊維層(例えばMFC)を複合させた疎水性不織布層/セルロース繊維層を構成することが必要である。さらに、この疎水性不織布層/セルロース繊維層の表面を第3成分である撥水剤で処理することによって、本発明による高通気性耐水性シートが得られる。なお、撥水処理をする際に、撥水成分の中に表面安定化樹脂や着色顔料などの添加剤を共存させたり、シート表面に印刷等の加工を施したりしてもよい。まず、疎水性不織布層及びセルロース繊維層について詳細に説明する。
(疎水性不織布層)
本発明による高通気性耐水性シートにおいて、疎水性不織布層は、不織布からなり、100mmHO以上の耐水圧を有すれば、その材料等に特に制約はない。特に、多孔性を有するとともに、水に対して濡れ性が少なく、ある程度の浸透抵抗を持つ、できるだけ薄くて均一な不織布が望ましい。例えば、疎水性不織布層は、PE、PP、PET、ナイロン、PVA、アセテート、ポリウレタン等の合成樹脂からなるいわゆる化合繊繊維から構成される不織布が挙げられる。この例として、例えば、PE繊維、PP繊維、PET繊維、ナイロン繊維、PVA繊維、アセテート繊維、PE/PP複合繊維、PE/PET複合繊維、PET誘導体/PET複合繊維などがある。また、これらの繊維形成能のある化合繊樹脂を、スパンメルト法により直接不織布化したスパンボンド不織布、メルトブローン法で不織布化したメルトブローン不織布なども含まれる。また、スプレイ紡糸によるフィブリル状繊維を成形した不織布、連続高発泡体を圧縮した不織布状シートなどであってもよい。なかでも、ポリオレフィン系列のスパンメルト不織布であることが好ましい。
また、スパンメルト不織布は、スパンボンド製不織布(S)とメルトブローン製不織布(M)とを複合させた、いわゆる、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布、SMMS(スパンボンド/メルトブローン/メルトブローン/スパンボンド)不織布及びSMSM不織布などであってもよい。
スパンボンド製不織布(S)とメルトブローン製不織布(M)とを複合させた不織布において、スパンボンド製不織布(S)とメルトブローン製不織布(M)との構成比率は、不織布に必要とされる間隙径や耐水圧などの緻密性に応じて適宜選択すればよく、例えば、スパンボンド製不織布(S)とメルトブローン製不織布(M)との比率(M/S×100(%))で、50%以上200%以下であってもよい。50%未満であると、繊維が空隙が大きくなり過ぎて耐水性の維持が難しくなり、200%を超えると引っ張り強度が下がり脆くなる傾向にある。また、疎水性不織布層における耐水圧は、100mmHO以上であり、150mmHO以上であることが好ましい。
疎水性不織布層を構成する不織布として、これらスパンボンド製不織布(S)とメルトブローン製不織布(M)とからなる不織布を用いる場合、スパンボンド製不織布の層を構成する見かけのフィラメント繊度は、3.0デニール以下であることが好ましい。3.0デニールを越えると、がさがさした感じがして感触が悪くなる。
不織布の目付は、10g/m以上50g/m以下であることが好ましい。10g/m未満であると、強度不足となり、50g/mを越えると、剛性が大きくなり、またコストが上昇し、いずれも不都合である。
(セルロース繊維層)
本発明において、セルロース繊維層は、セルロース又はセルロース誘導体からなるセルロース繊維を、機械的及び/又は化学的に適切に処理した微細なセルロース繊維(以下、微細セルロース繊維とも称する。)を有する層である。セルロース繊維層の目付は、10g/m以下であることが好ましい。10g/mよりも大きい場合、セルロース繊維層と疎水性不織布層とが一体化せず相分離しやすくなり不都合である。また、この微細セルロース繊維の平均径は、特に制限はないが、繊維状を保つためL(長さ)/D(径)=5以上になることが望ましい。5未満となると、紛状となり、不織布へのからみつきが悪くなって不都合である。また、微細セルロース繊維の平均長は、0.3mm以下であることが好ましい。0.3mmよりも大きい場合、繊維同士が絡まりやすくシート成形性が劣ると同時に、不織布層への浸透が難しくなる。さらに、セルロース繊維の抱水度は、15mL/g以上であることが好ましい。15mL/g未満であると、安定な分散状態を有するスラリーが得られにくくなってしまう。
本発明における微細セルロース繊維として、特に、特に、水和性のミクロフィブリル状微細繊維が挙げられる。ここで、水和性のミクロフィブリル状微細繊維について説明する。
ミクロフィブリル微細繊維(MFC)とは、Micro Fibrillated Celluloseの略字で業界では微細フィブリル化セルロースと呼称されているものである。なかでも、特に、微生物起源のものについてはバイオセルロース(BC)と称されている。これらについては、例えば、特許文献3に開示され、バイオセルロースについては、非特許文献1に開示される通りである。
<本発明による高通気性耐水性シートの製造法>
次に、本発明による高通気性耐水性シートの製造法について説明する。
本発明による高通気性耐水性シートは、上述の疎水性不織布層とセルロース繊維層とを積層した後、撥水処理して製造される。疎水性不織布層へのセルロース繊維層の積層は、種々の積層技術を用いて行えばよい。特に、セルロース繊維層を構成する成分を有する下述の分散液を、疎水性不織布層上に流延して疎水性不織布層/セルロース繊維層積層体を形成させる湿式成形法、高粘度のスラリーをキャリアーシート上に塗工して薄層を形成し、キャリアーシートから剥離して薄層とし、この薄層を疎水性不織布と結合させる方法が挙げられる。
特に、本発明において、疎水性不織布層上にセルロース繊維層を積層する場合、疎水性不織布層の有する疎水性と、セルロース繊維層の有する親水性とを考慮して、次のようなコーティング手段を用いることが有利であると考えられる。
つまり:
(1)基材を界面活性剤により親水化した後、その基材にMFC水分散スラリーを直接コーティングする手段;
(2)MFCの水分散スラリー中に界面活性剤を添加しておき、MFCの分散媒体に基材に対する浸透性を持たせることによってMFCの水分散スラリーを基材に直接コーティングする手段;
(3)MFCの分散媒体としてMFCの安定分散法と共に基材に浸透性を有する有機溶媒と水との混合溶媒を用いることによって、MFCの分散スラリーを基材に直接コーティングする手段;
などである。
特に、上述の(3)の手段は、耐水圧の保持の点で、好ましい。
直接コーティング法の場合、MFC分散液の高粘度スラリーを疎水性不織布層上に直接塗工し、ついでMFC塗工膜を持った疎水性不織布を脱溶媒、乾燥(又は脱溶媒剥離後、乾燥)する。これにより、通常の抄紙では考えられない0.5g/m〜5g/mというきわめて薄層のセルロース繊維層を持った不織布部材が得られる。この薄層セルロース繊維層は、硫酸処理紙のように稠密で、しかも多数の細孔をもった多孔質構造を有し、乾燥状態では、この細孔は通常の細菌類を通過させないので、バクテリアバリアー性をもった層としても応用可能である。
また、疎水性不織布層とセルロース繊維層との結合性を考慮して、上述の積層後、熱プレス加工を行ってもよい。また、例えば、セルロース繊維層を構成する成分を有する分散液中にE.V.A.エマルジョンなどの結合剤を添加して、脱溶媒後熱処理してもよい。これらの処理により、より安定な複合状態をもった複層構造の薄層シートを得ることが可能である。
セルロース繊維層を構成する成分を有する分散液の調製に用いる溶媒としては、原則的に、水に相溶性を有する種々の液媒であれば、特に制約はない。このような溶媒の例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン、グリセリン、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、ジメチルスルホキサイド等が挙げられる。
上述の分散液は、上述の液媒又はこの液媒と水とからなる混合溶媒に、セルロース繊維層を構成する例えばミクロフィブリル微細繊維を添加して、適当な剪断力/攪拌力を適用して、均一な分散液を調製すればよい。
混合溶媒として用いる溶媒としては、非特許文献2にあるように、本技術分野公知の有機溶媒であれば特に制約はなく、例えばエタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトン等が用いられ、特にエタノールを用いることが好ましい。
分散液の調製に、例えば、セルロース繊維層の構成成分としてミクロフィブリル微細繊維を用いる場合、ミクロフィブリル微細繊維が液媒中で示す粘性により、ミクロフィブリル微細繊維、及び下述する添加剤粒子(もし存在すれば)の安定な分散液が形成される。なお、本発明に用い得る水分散スラリーを効率的に生産するには、本発明者らが提案した特許文献4に基づく方法が好ましい。
MFCスラリー中のMFC濃度は、このスラリーが高粘度をもつため、3%以下が好ましく、コーティング性の点で、1.5〜0.5%であることがさらに好ましい。
本発明で用いられるミクロフィブリル微細繊維は、MFCの場合には、水媒体中で2%〜5%の分散濃度の木材パルプを強いシェア下で高次叩解、磨砕を続けることにより、一部膨潤した、いわゆる水和状態になったペースト状のMFCとして得られる。BCの場合には、例えば酢酸菌を水溶液培地中で撹拌培養することにより菌体外にセルロース繊維を生成させ、この生成したセルロース繊維を凝集、濃縮することにより1%〜5%の濃度の、水和状態にあるペースト状のBCが得られる。
ペースト状のMFCやBCは、そのままでは過度に粘度が高く、流動体としては扱えないので、さらに2%以下の濃度に希釈して、取扱い易いスラリー状の分散液とするのが望ましい。希釈剤としては、一般的には水や上述のエタノール等の有機溶媒が用いられる。水を用いる場合には、希釈後も凝集状態が解消されず、粘度のバラツキも大きいために、均一な分散状態が得にくいため、好適濃度範囲も0.5重量%前後と狭い。また後述するシート形成、脱水、乾燥の工程においても、エネルギー消費量が大きく、しかも均一なシートが得にくい。一方、有機溶媒で水分散スラリーを希釈すると、凝集状態が破壊され、粘度も安定化し、0.5〜1.5%の範囲で長時間均一な分散状態を保つ分散液が得られるので、水と有機溶媒の混合系を用いることが望ましい。
(その他の添加物)
本発明による高通気性耐水性シートは、上述の成分の他、所望する特性を付与し得る種々の添加物を適宜添加してもよい。
(撥水処理)
本発明による高通気性耐水性シートは、上述の通り製造した後、さらに、撥水処理を施して、得られる。撥水処理は、シリコーン系、テフロン(登録商標)系、パラフィンワックス系などの種々の防水・撥水剤を用いて、疎水性不織布層/セルロース繊維層積層体の主面及び/又は裏面に適用することで行う。撥水処理としては、撥水剤を噴霧して行うスプレーコーティングや、ロールコーター、ブラシコーターなど、本技術分野公知の方法を用いればよい。
本発明において、撥水処理は、基材がPE、PPが主体で溶融濃度が低いと同時に、全く種類の違うセルロース繊維との複合体であるため、シリコーン系、テフロン(登録商標)系、パラフィンワックス系においても水中油滴型(O/W型)に乳化分散されたエマルジョン型のものを用いるのが一般的である。
これらの撥水剤の使用に関しては、耐久性を向上させるために樹脂類を添加してもよい。併用する樹脂としては、EVA系、アクリル酸系、ユリア、メラミン、エチレン尿素、グリオサゾール系などが挙げられる。撥水処理は、疎水性不織布層/セルロース繊維層積層体の片側面に施してもよく、両面に施してもよい。疎水性不織布層/セルロース繊維層積層体の片側面のみ処理する場合には、微細セルロース繊維層側に施すのが好ましい。これにより、セルロースの持つ親水性や、水の浸透性がブロックされ、疎水性不織布との効果と相まって安定な防水・撥水性が確保される。
次に、本発明において、高通気性耐水性シートを製造する工程を詳細に説明する。図7A乃至図7Cは、本発明による高通気性耐水性シートの製造方法のフローチャートである。図7A乃至図7Cを参照すると、まず、疎水性不織布層を構成する基材は、ローラーなどに巻き取られた状態から、巻出しなどの動作により系内に供給される(基材の巻出し)。この基材は、基材に含まれる空気を脱気する目的で、上述の分散液を構成する溶媒などで充填・飽和される(基材の予備処理)。その後、基材上には、予め調製したMFCスラリーなどの分散液をコーティングする。図7A乃至図7Cに示すように、このコーティングは、例えば、スラリーをコーティングする方法により、行われてもよい。基材上で分散液を構成する固形成分が一定の形状とされた後、真空ポンプなどで、分散液を構成する溶媒を脱液する(真空脱液)。
真空脱液された疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体は、その後、乾燥固定されてもよい(図7A参照)。また、真空脱液された疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体は、再度分散液を用いてコーティングされてもよい(アフターコート;図7C参照)。特に図示していないが、疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体は、アフターコートされた後、乾燥固定されてもよい。
一方、上述の通り真空脱液されるか、乾燥固定されるかした疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体は、撥水処理を施される(図7A乃至図7C参照)。撥水処理の後、疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体は、熱処理固定されて高通気性耐水性シートとなる。この熱処理固定の際、乾燥処理を同時に行ってもよい。
次に、上述の基材巻出し、基材の予備処理、基材へのコーティング及び真空脱液について、図8乃至図10を参照して、詳細に説明する。
図8Aは、本発明による高通気性耐水性シートの製造装置におけるコーティング部分の概略図である。巻出し装置824から巻き出されたシート800は、ローラー822で運搬されるネットコンベア810上に配置される。コーティングスラリー802及び充填飽和剤804は、移動するシート800の動きと同期するように、ヘッドボックス812及び充填飽和剤供給器814からそれぞれシート800の表面上に供給される。その後、シート800は、移動しながらコーティングローラー820とネットコンベア810との間を通過し、真空ポンプ(図示せず)などに接続された脱液装置850により、脱液され、さらなる工程へと進む。
巻出し装置824としては、通常の不織布や、紙の製造に用いられるような巻出し装置を用いてもよい。巻出された基材は、ロールによってコーティング部に搬送されてもよいが、一般的には、図8Aに示したように、支持体としてのネットコンベア810上で搬送される。
次に、基材の予備処理及び基材へのコーティングについて、図8B、図9A乃至図9C及び図10を参照して、詳細に説明する。
図8Bは、図8Aの拡大図であって、コーティングローラー820の近傍を示す図である。充填飽和剤804は、充填飽和剤供給器814から、移動するシート800上に供給される。その後、ヘッドボックス812から供給されるコーティングスラリー802がシート800上に供給され、ネットコンベア810上を移動するシート800の動きに同期して、コーティングローラー820の回転により、シート800上にコーティングスラリー802が配置される。
充填飽和剤804は、図8Bのように、コーティングスラリー802の供給位置の若干上流の位置で、供給されてもよいが、図9Aに示すように、滴の状態でシート上に供給されてもよい。このようにして供給された水膜908は、ネットコンベア910の走行に従ってコータヘッダーの狭窄部で充填飽和剤層806、906(充填飽和剤に水を用いた場合、水層(water layer))を形成する。これにより、コーティング時に隙間から随伴する空気をブロックするとともにコーティングスラリーと混和して基材に浸透し、シート上にセルロース繊維層(コーティング層)が形成される。一方、充填飽和剤は、図10に示すように、シャワー状でシートに供給されてもよい。なお、充填飽和剤804は、シート800の空隙を充填させ得る液体であれば特に限定されないが、例えば、上述の分散液を構成する水と有機溶媒との混合溶媒であることが好ましい。
<本発明による高通気性耐水性シート>
次に、このようにして得た本発明による高通気性耐水性シートの構成を、図を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明による高通気性耐水性シートの概略横断面図を示す。本発明による高通気性耐水性シートは、耐水性疎水性不織布層102、202と、繊縮微細セルロース繊維層101、201とを有する。
図1の高通気性耐水性シート100のA面103及び/又は並びに図2の高通気性耐水性シート200のA面203及び/又はB面204は、上述の通り、撥水処理されている。これにより、本発明による高通気性耐水性シートは、通気性と耐水性とを兼ね備える。
図1及び図2に示すいずれの高通気性耐水性シートでも、微細セルロース繊維層と耐水性疎水性不織布層とが積層状態となっている。図1と図2との違いは、図1に示す高通気性耐水性シートでは、微細セルロース繊維層101と耐水性疎水性不織布層102とが単に積層状態となっているところ、図2に高通気性耐水性シートでは、微細セルロース繊維層201が耐水性疎水性不織布層202の中に入り込み、不織布層の空隙がセルロース繊維層によって充填されるような構造となっていることである。微細セルロース繊維層と耐水性疎水性不織布層との層間剥離の点を考慮すると、本発明による高通気性耐水性シートは、図2に示すような形態であることが好ましい。
<本発明による吸収体物品の一態様>
図3は、本発明の一態様による吸収体物品の概略断面図であり、図4は、本発明の他の態様による吸収体物品の概略断面図である。いずれの吸収体物品300、400も、上述の高通気性耐水性シートのA面又はB面のいずれかに吸収体305又は吸収体405を有する。
(吸収体)
本発明による吸収体物品に用いられる吸収体305、405は、体液などの流動物を吸収し得るものであれば特に限定されない。例えば、吸収体として、粉体状のSAP(高吸水性樹脂)と木材パルプとの混合体を用いてもよい。形態安定性、脱落の可能性等を考慮すると、SAPをシート状に成形したシート状吸収体が好ましい。以下、SAPを主成分として有するシート状の吸収体について説明する。
図11は、本発明による吸収体物品に使用され得る、シート状の吸収体の一態様を示す図であって、(a)、(c)及び(d)は、平面図を示し、(b)は、(a)の断面図を示す。図11中、「A相」は、SAPなどの吸水性材料を有する部位を示し、「B相」は、この吸水性材料を有さない部位を示す。
図11(a)及び(b)は、本発明による吸収体物品に使用され得るシート状の吸収体の一形態を示す。図11(a)及び(b)によると、「A相」は、吸収体の長手方向に伸びた形状を有し、「B相」は、この「A相」に並行して配置される。「A相」では、主に、体液等の液体を吸収する機能を担う。また、「B相」では、主に、液の浸透・拡散・アクイジション機能を担う。
このシート状の吸収体を有する本発明による吸収体物品に大量の体液が曝露された際の「A相」及び「B相」の挙動について、説明する。まず、排出された体液はB相を通じて拡散・浸透し、幅広い面積でA相のSAPに接触し順次吸収され、A相に貯留される。
本発明において、このシート状の吸収体は、図11(a)及び(b)に例示した形態に限らず、例えば、図11(c)に示すように、連続的に配置された「B相」に「A相」が不連続に存在してもよい。また、図11(d)に示すように、連続的に配置された「A相」に「B相」が不連続に存在してもよい。不連続に存在する「A相」及び/又は「B相」の形態は、方形に限らず、円形、三角形等の任意の形状であってもよい。
一般的に、吸収体製品の通気性は、体液吸収前の状態ではバックシートの通気性に大きく影響されるが、体液吸収後の状態では吸収体自体の構造にも大きく影響を受ける。これは、吸収体が膨潤して空気の通路をブロックすることによる。従って、体液の吸収の前後で吸収体の通気度を調節するため、上述のような構成を採用した。これにより、本発明による吸収体物品は、体液吸収前においても、体液を吸収した後においても、十分な通気性を確保することが可能となる。
シート状の吸収体は、SAPを50質量%以上、好ましくは60〜95質量%含有する高吸水性シートであるのが好ましい。また、吸収体の厚さは、1.5mm以下であるのが好ましく、1mm以下であるのがより好ましい。50質量%未満であると、吸収体の厚みを薄くすることが難しい。
本発明による吸収体物品に用いられる吸収体の構成や製造方法は特に限定されない。この製造方法としては、例えば、Air Laid法、吸収体の構成成分を有する分散スラリーを用いたコーティング法、起毛状不織布にSAPを大量に担持させ、ホットメルトバインダー、エマルションバインダー、水性繊維等で固定する方法、繊維状SAPをPET(ポリエチレンテレフタレート)繊維と混合してウェブ状に成形する方法、SAP層の上下をティッシュで挟んで成形する方法などが挙げられる。
<本発明による吸収体物品の他の態様>
この態様では、大量の体液が吸収体物品に荷重下で負荷された場合にも、効率よく体液を処理し得る態様を示す。このような場合として、例えば、乳児が一晩中寝た状態で使用する場合や、寝たきり状態や車いすに座ったままの状態で大人用オムツを使用する場合、状況によっては体液を十分に吸収し、飽和状態の吸収体に局部的にしかも長時間に渡って荷重が加わる場合に、上述の本発明による高通気性耐水性シートを使用すると、この高通気性耐水性シートに徐々に体液が浸透し体液が表面に侵出して漏れるケースが発生する。このような状況に対処するには、荷重のかかる場所に無通気のPEフィルムや通気性のフィルムを部分的に配して、荷重の影響を防止する手段が有効である。しかしそのようなフィルムを組み合わせる方法では、例えそれが通気性フィルムを組み合わせる場合であっても、吸収体物品の通気性機能を少なからず損なうことになるため、高通気性耐水性シート全体の面積の1/3以下にとどめる必要がある。通気性に殆ど影響を与えずに上述したような侵出を解決する効果的な方法としては吸収体と上述の本発明による高通気性耐水性シートとの間に、バッファー効果を有する多孔性のバッファーシートを設けるのが好ましい。これにより、上述のように荷重が負荷された場合であっても、体重負荷が分散され漏れの発生を防ぐことができる。図5は、このようなバッファーシートを設けた態様を示す一例であって、開口フィルムをさらに有する本発明による吸収体物品の概略断面図である。この図では、吸収体物品500は、上述の吸収体物品を構成する高通気性耐水性シートと吸収体との間に、開口フィルム506をさらに有する。この図では、高通気性耐水性シートの耐水性疎水性不織布層502と吸収体505との間に開口フィルム506を有するように記載されているが、微細セルロース繊維層501と耐水性疎水性不織布層502とを反転させて、微細セルロース繊維層501上に開口フィルム506を設け、さらに開口フィルム506上に吸収体505を有してもよい。
(開口フィルム)
本発明による吸収体物品にバッファーシートとして用いる開口フィルムは、高通気性耐水性シートの通気性に影響を与えない程度に十分な通気性を有する多孔性部材であれば、特に制約はない。また、吸収体で吸収されずに通過する液体を一時的にトラップする機能を有するものが好ましい。さらに、このようにして吸収体で吸収されずに通過した液体の流れを分画・細分化する機能を有するものがより好ましい。このような機能を有する開口フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、合成ゴム、ウレタン、EVA等の単体重合体、これらの単体重合体からなる共重合体若しくはそれらのブレンド体、又は、疎水性を強化することを目的として、これらの材料の成形体をシリコーン、テフロン(登録商標)等の撥水剤で表面処理を施したものが挙げられる。
開口フィルムのポアサイズとしては、好ましくは1mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下である。開口フィルムの厚みは、吸収体物品の厚みに応じて、種々変更すればよく、吸収体の厚みが1mm以下の吸収体物品の場合、3mm以下が好ましく、1mm以下であることが好ましい。なお、1mm以下の厚さを有する開口フィルムを用いて、上述のクッション性を安定に発揮させるためには、加圧時にも大きく変形しない程度の剛性の高いものを用いてもよい。また、ドライ時の使用前までは1mm以下に圧縮変形して薄い状態を保ちつつ、吸湿、吸水によって嵩が回復するような特性を有するものであってもよい。
また、開口フィルムは、液体の流れを分画・細分化する機能の点で、多数の凹凸を有するように成形されたプラスティックフィルムや、連続した気泡を持つフォームのような多細胞セルをもった構造のものであってもよい。この典型例として、連続気泡を有する発泡ウレタンのシートや、凹凸構造を持つプラスチック製開孔フィルムが挙げられる。
バッファーシートは、バックシートとして高通気性耐水性シートのほぼ全面に組み合わせて配置しても機能的には全く問題ないが、コスト節約のために曝露される体液の量が多い部位に適切に配置されてもよい。例えば、臀部になどの体重のかかる部位に部分的に配置されてもよい。例えば、バッファーシートの表面積をPとし、高通気性耐水性シートの表面積をQとしたとき、P/Q×100が10%以上50%以下となるように配置することが好ましい。また、10〜30%であればより好ましい。10%未満であると、液体の流れが十分に分画・細分化されない場合がある。また、50%を越えると、コスト的に不利である。
以下実施例について説明する。
(実施例1)
<供試MFCの調製>
広葉樹期限の材パルプ(St.Croix、Bonster社製)267kgと、軟水化された水5mとを8.6トンパルパーに投入して、5%のパルプ希釈液を調製した。これを、特許文献4に示す以下のプロセスを用いて、DDR(ダブル・ディスク・リファイナー、相川鉄工株式会社製)2台を連結して1m/分、60サイクルで循環させて、以下の特性を有する3.5%の供試MFCを調製した。
抱水度: 30mL/g
平均繊維長さ: 0.15mm
0.5%水分散液粘度: 320mPa.s
上記のプロセスとは、以下に示す通りである。上述の5%パルプ希釈液を、相川鉄工社製で下記の使用のDDRを2台直列にして1m/分の流速で通過させて、MFC化を行った。
・DDRタイプ:AWR−14
・使用ディスクプレート
歯幅:2.0mm
溝幅:3.0mm
・使用ディスク間クリアランス
0.15〜0.25mm
通過回数を10回通過する毎に性能をチェックして合計50回DDRを通過させることによって上記性能のMFCを得た。なお、処理開始時のパルプ濃度は5%であったが、最終的な濃度は、シール水等で希釈されるために、3.5%となった。
<MFCスラリーの調製>
供試MFCに、エタノール/水=50/50(重量比)、MFC濃度0.7%となるように、90%エタノールを添加して、MFCスラリーを調製し、使用まで専用のタンク(図示せず)に、貯蔵した。
<基材>
以下の特性を有するポリプロピレン製のSMS(Avgol社製)を使用した。
SMSの目付: 18g/m
SMSの構成: スパンボンド(1)(6.5/m、見かけデニール:2.2)
メルトブローン (5.0/m、見かけデニール:0.5以下)
スパンボンド(2)(6.5/m、見かけデニール:2.2)
耐水性: 150mmH
この基材(幅1,500mm、長さ10,000m)を、図8Aに示す巻出し装置824に配置した。なお、基材は、ローラー822を介してセットされているネットコンベア810上に供給され、図7Aに示すフローチャートの通り、巻き取り装置(図示せず)まで通布される。
<充填飽和剤>
充填飽和剤として、エタノール/水の混合液(混合比(容量比50/50))を用いた。
<疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体の作製>
図8Aに示す製造装置を用いて行った。まず、ネットコンベア810上で40m/分にて走行する上述の基材(シート)上に、充填飽和剤供給器814から上述の充填飽和剤を1t/時間の割合で供給して、基材の予備処理を行った。このように供給された充填飽和剤は、基材の走行に従ってコーターヘッダーの狭窄部で充填飽和剤層806を形成する。なお、コーティングローラー820とネットコンベア810との隙間(クリアランス)は、高さ調整装置(図示せず)により、750μmに設定した。
一方、コーティングスラリー802は、貯蔵タンク(図示せず)から配管及びポンプ(いずれも図示せず)により、ヘッドボックス812の液面高さが60mmとなるように、ヘッドボックス812に供給される。上述の予備処理が完了した後、供給されたコーティングスラリー802を2.5トン/時間の割合で、上述の基材(シート)上に供給した。これにより、基材(シート)上にセルロース繊維層(コーティング層)を形成させた。
次に、これを、脱液装置850の上部に供給し、−30kPa gaugeにて、脱液し、ドラム式熱風乾燥装置(図示せず、約100℃に設定)で乾燥し、巻き取り、疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体を得た。なお、疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体の性能は、以下の通りである。
目付: 26.0g/m
(疎水性不織布層分:18.0g/m、MFC塗工分:8.0g/m
耐水圧: 400mmH
この結果、疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体の耐水圧(400mmHO)は、疎水性不織布層の耐水圧(150mmHO)に比べ、大幅に向上されていることが分かる。
上述の通りに得た疎水性不織布層/セルロース繊維層複合体(A4サイズ)を、メチルハイドロジェンシリコーンオイル(TSF484、東芝シリコーン社製)をN−ヘキサンで希釈して得た10w/v%メチルハイドロジェンシリコーンオイルの溶媒希釈液に1分間浸漬した。これを、ろ紙で上下に挟んだ状態で風乾させ、乾燥させた。なお、メチルハイドロジェンシリコーンオイルの複合体への付着量は、2g/mであった。その後、これを、150℃で60分間熱処理し、本発明による高通気性耐水性シート1を得た。この高通気性耐水性シートについて、下述の各評価を行った。その結果を以下に示す。
複合シートの目付(平均): 26.0g/m
高通気性耐水性シートの目付(平均): 28.3g/m
撥水剤付着量: 2.3g
耐水圧: 565mmH
ガーレ法通気度: 6秒
(実施例2)
図8Aの代わりに図10に示すプリコート槽を有する装置を用い、充填飽和剤として水を用い、ヘッドボックス1012の多孔板からシート1000の疎水性不織布層上に落下させて水液がたまるような状態で基材(シート)を移動させた以外は実施例1と同様にして、基材(シート)上にセルロース繊維層(コーティング層)を形成させた。
次に、これを、脱液装置(図8Aに図示のもの)の上部に供給し、−30kPa gaugeにて、脱液した。
さらに、以下の通りの撥水処理を行い、真空脱水を行った後、ドラム型熱風乾燥機により120℃の熱風下で乾燥し、表面温度150℃のシリンダーロールにより表面処理を行うことにより、高通気性耐水性シート2を得た。
つまり、撥水処理には、以下に示す撥水剤PA−1と水とを有する30g(固形分)/Lの処理液(100L)を用いた。
<撥水剤PA−1(青木油脂工業株式会社製)について>
成分: パラフィンワックス系撥水剤にメラミン樹脂を共存させたもの
外観: 淡黄色O/W系黄色エマルジョン
イオン性: アニオン
pH: 9.0
固形分濃度: 30%
この処理液を、長方形の槽の底面に千鳥状に直径φ0.7mmの多孔板を設けた槽より、15mL/分の割合でセルロース繊維層上に落下させて、主にセルロース繊維層上に撥水剤が残るように、−20MPa gaugeで真空脱液を行った。なお、脱液は、再度循環して使用した。
この高通気性耐水性シート2について、下述の各評価を行った。その結果を以下に示す。
疎水性不織布層の目付:18.0g/m
MFC塗工分の目付: 8.0g/m
PA−1付着量: 5.0g/m
耐水圧: 488mmH
水液の接触角: 99°
水中吸水率: 1.4%(2時間)
(なお、水中吸水率とは、秤量した高通気性耐水性シートをステンレスネットに挟んでイオン交換水中に2時間浸漬して、浸漬前後の重量増加を百分率で示したものである。
ガーレ法通気度: 8秒
なお、この高通気性耐水性シートについて、カレンダー加工後のシートを手で10回ほど揉みしごき剥離テストを行ったが、離間剥離することなく安定化していた。MFCが不織布層まで入り込み、図2のような状態になっていることが予想された。
(実施例3)
実施例2の高通気性耐水性シート2を、図13A乃至13Dに示したこども用おむつの第1防漏体1302及び第2防漏体1307に使用したものを作製した。また、本体1301において、吸収体1303には、以下の特性を有する図14A乃至図14Bに示すコーティングパターン及び構造の吸収体(上海DSGメガシン社製)(シート状吸収体)を用いた。
SAP目付: 200g/m
基材目付: 40g/m
吸収体目付: 240g/m
吸収体中のSAP含有量: 86%
吸収体自体の通気性: 4秒(ガーレー法)
本体1301に使用されている吸収体のSAPの含有量、設計自由吸収量および設計脱水吸収量を表1に示す。
なお、設計自由吸収量はJIS K7223−1996の「高吸収性樹脂の吸収量試験方法」の規定に準じて行った。また、設計脱水吸収量は、設計自由吸収量を測定した後、1000×gで10分間遠心分離をすることにより脱水して求めた。
Figure 2007230139
<本体1301の通気性>
本体1301を広げた状態でガーレー法による通気性を調べた。
その結果、6〜10秒の範囲にあり、おむつ製品にしても大きな通気性をもつことがわかった。
<着用試験の結果>
着用者として、正常な排尿機構をもつ6名の乳幼児(男児3名および女児3名)に1人当たり4枚ずつ本体1301を着用させた。着用者には、使用状態を示す日記の記録を依頼すると共に、使用後のおむつは全て回収し、解析を行った。着用者の主な姿勢、平均着用時間及びムレ・かぶれ、並びに使用済の本体1301に関して、平均尿便吸収量及び漏れ枚数等の結果を、表2に示す。なお、通常のおむつの平均着用時間は3.0時間前後である。
Figure 2007230139
長時間使用し、しかも殆どの着用者が尿と便の両方を排出したにも関わらず、ムレ・カブレもモレも極めて少なく、良好なテスト結果が得られた。
(実施例4)
本発明による高通気性耐水性シートとして実施例2で得た高通気性耐水性シート2を用い、市販の子ども用オムツ(商品名:「ムーニー のび〜るフィット」(ユニチャーム社製))のバックシートに、以下の要領で配置することによって、子ども用オムツへの適用効果を検討した。
<本発明による高通気性耐水性シートの配置方法>
上記の子ども用オムツのバックシート側から、バックシート(通気性フィルムと不織布のラミネート)を図15のように幅130mm、長さ355mmの大きさで切り取り、窓を形成した。この窓に、実施例2で得た本発明による高通気性耐水性シート2(幅170mm、長さ390mm)を、2種類の両面テープ(芯ありテープと芯なしテープ)で漏れないように接合して取り付け、検討用オムツ1を作製した。
<乳幼児による使用テスト>
上記検討用オムツ(1人当たり5枚ずつ使用)を正常な排尿機構をもつ8人の乳幼児(男児4名および女児4名)に装着し、上述の<着用試験の結果>に従って、製品から、及びバックシートからの漏れ安定性を調べた。なお、装着時間は、平均で3時間とした。結果を表3に示す。
Figure 2007230139
(実施例5)
実施例4で示した同じ種類のおむつと、同じ配置方法によって検討用おむつを作製した。すなわち、本発明による高通気性耐水性シートとして、実施例2で得た高通気性耐水性シート2と、この高通気性耐水性シート2の耐水性疎水性不織布層側でバッファーシートとして開口フィルムを吸収体側に配置し、検討用オムツ2を作製した。
この検討用オムツ(1人当たり5枚ずつ使用)に関して、上述の<着用試験の結果>に従って、漏れ安定性を調べた。なお、装着時間は、平均で6時間(夜間)とした。結果を表4に示す。
Figure 2007230139
実施例4と同じ高通気性耐水性シートを使用したにもかかわらず、実施例4に比較して大幅に漏れ安定性が向上していることが観察された。
<耐水圧>
次に耐水性の評価方法について説明する。
図6(a)は、耐水性の評価装置の概略図であり、(b)は、この評価装置の評価サンプル装着部分の拡大概略図である。
サンプルサイズは5cm×5cm以上とし、サンプルの設置は以下の通り行う。
1)ジャッキ601上のガラス板602にろ紙603(型:No.2、サイズ:15cm×15cm、以下、同様とする。)を2枚重ねて敷く。
2)ろ紙603の中心部に、SAPコート面が上になるように、サンプル604を置く。
3)サンプル604の上にサンプル604より小さめのティッシュ605(4cm×4cm以上)を敷く。
4)次にアクリルパイプ606を以下の通り設置する。
5)アクリルパイプ606と一体化したアクリル台座607の下面の穴(φ20mm)に合わせたクッション用パッキン608を貼り付ける。
6)アクリルパイプ606をスタンド609のクランプ610で保持して、サンプル604の中心部にアクリルパイプ606の下端の穴が合うように配置する。この際、サンプル604に対して垂直になるように、アクリルパイプ606を保持する。
7)アクリルパイプ606の位置決めに続いてクランプ610を締めてアクリルパイプ606の位置を固定する。
8)ジャッキ601を上昇させて、ガラス板602と、アクリルパイプ606の下端のアクリル台座607との間にクッション用パッキン608を介して液漏れのないように締め付ける。
次に、以下の手順で耐水圧の測定を行い、耐水性を評価する。
まず、アクリルパイプ606の上方先端から、洗浄ビンに入れた測定液(0.9%NaCl水溶液、食用青色1号で着色)を静かに少量(例えば、2〜3mL)入れる。この場合、サンプル面が十分に吸液していることを確認する。
この状態で1分間放置して、サンプル面のSAP粒子を膨潤させる。この場合も、測定液が漏れていないことを確認する。
次に、アクリルパイプ606の上方先端にロート612を付け、測定液を加えていく。ガラス板上のろ紙に液漏れが発生したときのアクリルパイプの日盛りを読み、耐水圧(P)とする。10mmHO単位で読み取るものとする。
なお、上記評価は、ガラス板602の下に配置した鏡613で適宜観察しながら行なう。
<抱水度>
抱水度は、分散安定性を比較することを目的とするものであり、その測定法としては簡単で安定した方法がよい。従って、本発明において、抱水度とは、遠心処理の沈積MFCの容量を直接読み通り、これを抱水度として評価することにした。以下、その測定方法を示す。
対象となるセルロース繊維(0.5g)の水分散液50mLを遠心分離可能な試験管(内径30mm×長さ100mm、容積50mL)中に計り取り、これを2000×g(3300rpm)で10分間遠心分離して沈積量(mL)を読み取り、次の式に従って抱水量を算出した。
抱水量(mL/g)=沈積物の容量(mL)/セルロース繊維量(g)
<透気度>
1.ガーレー法による通気度測定
JIS−P8117の方法に基づき測定を行った。即ち、安田精機製作所製のNo.323Gurley Type Densometerを用いて、本発明による高通気性耐水性シートを645cmの大きさに切り取り、100mLの空気を通過する時間(秒)をストップウォッチによって測定した。
2.カップ法によるWater vaper transmission rate(WVT)の測定
JIS Z0208(ASTM E−96)に基づいて下記の通り行った。
・供試サンプル
本発明による高通気性耐水性シートを直径75mmφの円形で切り出す。
・条件
40℃、相対湿度90±2%
・供試サンプルをカップに取り付けて外周部を封蝋剤にて封止し、一定時間の高温高湿条件下で吸湿させ、重量増加量が定常化した時の平均重量増加量または時間に対してプロットした重量増加曲線の直線部分から24時間に対応する透湿重量を求めた。
・下記の式により計算する。
WVT=(G/t)/A(g/m、24時間)
G:重量変化
t:時間(時)
A:テスト面積(カップ口の面積)(m
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
本発明による高通気性耐水性シートは、優れた防塵性、バクテリアバリアー性を有しており、これらの性質が重用される用途、例えば衛生製品用、メディカル用、サージカル用、滅菌包装用、電池セパレーター用、精密印刷用、等の素材として有利に利用できる。
本発明による高通気性耐水性シートの概略横断面図 本発明による高通気性耐水性シートの概略横断面図 本発明の一態様による吸収体物品の概略断面図 本発明の他の態様による吸収体物品の概略断面図 開口フィルムをさらに有する本発明による吸収体物品の概略断面図 (a)は、耐水性の評価装置の概略図であり、(b)は、この評価装置の評価サンプル装着部分の拡大概略図 本発明による高通気性耐水性シートの製造方法のフローチャート〜その1〜 本発明による高通気性耐水性シートの製造方法のフローチャート〜その2〜 本発明による高通気性耐水性シートの製造方法のフローチャート〜その3〜 本発明による高通気性耐水性シートの製造装置におけるコーティング部分の概略図 図8Aの拡大図 本発明による高通気性耐水性シートの製造装置の一態様 図9Aの方向X−X’からみた平面図 図9Aの方向Y−Y’からみた平面図 本発明による高通気性耐水性シートの製造装置の一態様 本発明による吸収体物品に使用され得る、シート状の吸収体の一態様を示す図であって、(a)、(c)及び(d)は、平面図を示し、(b)は、(a)の断面図 本発明における開口フィルムの一例を示す概略図 実施例3で用いたこども用おむつの展開図 図13Aの線X−X’に沿った断面図 図13Aの線Y−Y’に沿った断面図 実施例3で用いたこども用おむつの立体図 実施例3で用いた吸収体の概略平面図 実施例3で用いた吸収体の概略断面図 実施例4で用いたこども用おむつを示す概略図 実施例5で用いたこども用おむつを示す概略図
符号の説明
100 高通気性耐水性シート
101 微細セルロース繊維層
102 耐水性疎水性不織布層
103 A面
104 B面
200 高通気性耐水性シート
201 微細セルロース繊維層
202 耐水性疎水性不織布層
203 A面
204 B面
300 吸収体物品
301 微細セルロース繊維層
302 耐水性疎水性不織布層
305 吸収体
400 吸収体物品
401 微細セルロース繊維層
402 耐水性疎水性不織布層
405 吸収体
500 吸収体物品
501 微細セルロース繊維層
502 耐水性疎水性不織布層
505 吸収体
506 開口フィルム
601 ジャッキ
602 ガラス板
603 ろ紙
604 サンプル
605 ティッシュ
606 アクリルパイプ
607 アクリル台座
608 パッキン
609 スタンド
610 クランプ
612 ロート
613 鏡
800 シート
802 コーティングスラリー
804 充填飽和剤
806 充填飽和剤層
810 ネットコンベア
812 ヘッドボックス
814 充填飽和剤供給器
820 コーティングローラー
822 ローラー
824 巻出し装置
850 脱液装置
900 シート
902 コーティングスラリー
904 充填飽和剤
905 コーティング領域
906 充填飽和剤層
908 水膜
910 ネットコンベア
912 ヘッドボックス
914 充填飽和剤供給器
920 コーティングローラー
926 支持ローラー
930 プレート
940 トレイ
1000 シート
1002 コーティングスラリー
1004 充填飽和剤
1010 ネットコンベア
1012 ヘッドボックス
1014 充填飽和剤供給器
1020 コーティングローラー
1301 本体
1302 第1防漏体
1303 吸収体
1304 トップシート
1305 架橋部材
1306 尿便ストップ部材
1307 第2防漏体
1308 レッグギャザー
1309 ウェストギャザー
1310 結合部
1311 スリット
LH レッグホール
P 尿受容部
Q 便受容部
W ウェストホール
X 方向
Y 方向

Claims (12)

  1. 不織布からなり100mmHO以上の耐水圧を有する疎水性不織布層と、該疎水性不織布層上に積層されたセルロース繊維からなるセルロース繊維層とを有する高通気性耐水性シートであって、当該高通気性耐水性シートの主面が、撥水処理されていることを特徴とする高通気性耐水性シート。
  2. 当該高通気性耐水性シートの裏面がさらに撥水処理されていることを特徴とする請求項1に記載の高通気性耐水性シート。
  3. 前記セルロース繊維は、0.3mm以下の平均繊維長を有し、且つ15mL/g以上の抱水度を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の高通気性耐水性シート。
  4. 前記セルロース繊維層の目付は、10g/m以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の高通気性耐水性シート。
  5. 前記不織布は、ポリオレフィン系のスパンメルト不織布であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の高通気性耐水性シート。
  6. 前記不織布は、スパンボンドとメルトブローンとの複合不織布であることを特徴とする請求項5に記載の高通気性耐水性シート。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の高通気性耐水性シートと、該高通気性耐水性シート上に積層された吸収体とを有することを特徴とする吸収体物品。
  8. 前記吸収体は、SAPの存在する部位と、SAPの存在しない部位とから構成されていることを特徴とする請求項7に記載の吸収体物品。
  9. 前記吸収体は、該吸収体の重量に対して、前記SAPを50%以上含有することを特徴とする請求項8に記載の吸収体物品。
  10. 前記高通気性耐水性シートと前記吸収体との間に、バッファーシートをさらに有することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の吸収体物品。
  11. 前記バッファーシートは、開口フィルムであることを特徴とする請求項10に記載の吸収体物品。
  12. 前記バッファーシートの表面積をPとし、前記高通気性耐水性シートの表面積をQとしたとき、P/Q×100は、10%以上50%以下であることを特徴とする請求項10又は11に記載の吸収体物品。
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