JPH08216310A - 多孔性溶結複合体シート及びその製造法 - Google Patents

多孔性溶結複合体シート及びその製造法

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JPH08216310A
JPH08216310A JP7029605A JP2960595A JPH08216310A JP H08216310 A JPH08216310 A JP H08216310A JP 7029605 A JP7029605 A JP 7029605A JP 2960595 A JP2960595 A JP 2960595A JP H08216310 A JPH08216310 A JP H08216310A
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porous
component
sheet
welded
layer
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JP7029605A
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Migaku Suzuki
磨 鈴木
Hiroaki Fukui
博章 福井
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NIPPON KYUSHUTAI GIJUTSU KENKY
Japan Absorbent Technology Institute
Original Assignee
NIPPON KYUSHUTAI GIJUTSU KENKY
Japan Absorbent Technology Institute
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 易熱溶融性を持つA成分、および前記A成分
に対して相対的に熱安定度の高いB成分とが溶結したA
/B共存層、および熱変化の少ないB成分層の2層から
形成されている多孔性溶結複合体シート。A成分とB成
分との溶結が、A成分の一部が残る程度に行われ、これ
によりA/B共存層の上にA成分のみの層が存在する3
層構造も採り得る。 【効果】従来の多孔質シートが有していた、硬く、脆い
という欠点をなくし、衛材用品のあるいはメディカル用
品等の用途に適用できる高性能な多孔性シートを提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な多層構造を有す
る多孔性溶結複合体シートに関し、さらに詳しくは、適
度の透気性もしくは透湿性を持ち、しかもドレープ性に
優れた多孔性溶結複合体シートに関するものである。こ
の多孔性溶結複合体シートは、その空気もしくは水蒸気
を透湿させる性能を活かして、衛材用品のバックシー
ト、あるいはメディカル用等の高性能な素材として有用
である。また本発明は、このような多孔性溶結複合体シ
ートを製造する方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】一般にポーラス構造を持ったシート状物
品は、その細孔の大きさに応じて、下記の4つのグレー
ドに分類される。
【0003】 孔径(μm) 素 材 性 能 0.01−0.1 ガスバリヤーフィルム ガス透過性 0.1−1.0 膜フィルタ 水蒸気透過性 1.0−10.0 メルトブローン、フラッ バイオバリヤー シュスピニングウェブ 10.0−100 通常の不織布 多孔質物品 100−1000 孔あき不織布 孔あき物品 これらの多孔性シートは、一般的にはマイクロポーラス
フィルムと呼ばれ、特殊なフィルム成形技術、たとえば
抽出法、相分離法あるいは無機質粉体を高濃度添加した
のち2軸延伸するなどの方法で製造され、特殊フィルタ
ー類、通気性防水性スポーツウエアー等に幅広く応用さ
れている。これらの多孔性シートは単体では硬く、また
強度的な問題があることから、不織布や織物をサポート
材として用いた複合体として使用されることが多い。
【0004】また他の方法としては、まず比較的大きな
ポーラスサイズをもつ多孔質シートを成形し、つぎにフ
ィルム状に加熱圧着して密度を上げてマイクロポーラス
構造をもたらすことも考えられる。たとえば精製した木
材パルプ繊維をマット化加圧してえられるフィルタ(濾
紙)、ウレタン発砲スポンジの高温高圧圧縮シートある
いはP.E.のフラッシュ紡糸フィブリルをシート化、熱
圧着した合成紙状シート等の考え方を応用して、その条
件を選択することによってマイクロポーラスフィルムを
得ることは原理的には可能である。
【0005】また、特開昭64ー14023号公報に
は、結晶性ポリオレフィン樹脂、ゴム状重合体および無
機充填剤からなるフィルムを延伸し、この延伸フィルム
をメッシュ状シートに熱間圧着させて、メッシュ状シー
トに固着するとともに熱収縮させることで多孔質にする
方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来の方法で得られた多孔質シートは、一般的には
単独体では硬く、脆いものになりやすい。したがって衛
材用品あるいはメディカル用品等の用途に要求される高
性能な素材としては充分なものではない。
【0007】また特開昭64ー14023号公報の方法
で得られたものは、メッシュ状シートの表面の不均一性
の影響を直接受けやすいために、特性の安定性に問題が
ある。
【0008】本発明の目的は、前述のような従来の方法
で得られた多孔性シートのもつ欠点をなくし、衛材用品
のあるいはメディカル用品等の用途に適用できる高性能
な多孔性シートを提供することである。
【0009】本発明の他の目的は、このような多孔性シ
ートを製造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、易熱溶
融性を持つA成分からなる第1の多孔質シートと、前記
A成分に対して相対的に熱安定度の高いB成分からなる
第2の多孔質シートとを重ね合わせた構造を有し、溶融
再固化したA成分層、A成分とB成分とが溶結したA/
B共存層、および熱変化の少ないB成分層の3層から形
成されていることを特徴とする多孔性溶結複合体シート
が提供される。
【0011】また本発明によれば、易熱溶融性を持つA
成分からなる第1の多孔質シートと、前記A成分に対し
て相対的に熱安定度の高いB成分からなる第2の多孔質
シートとを重ね合わせ、前記A成分が熱溶融するが、前
記B成分は安定であるような温度条件下で、前記第1お
よび第2の多孔質シートを加圧下で熱処理することによ
って、前記A成分を前記B成分中に溶融移動させたの
ち、冷却固化させることにより、溶融再固化したA成分
層、A/B成分共存層、および熱変化の少ないB成分層
の3層を形成することを特徴とする多孔性溶結複合体シ
ートの製造法が提供される。
【0012】本発明の基本的概念は、あらかじめ成形さ
れている多孔質シートを熱圧縮することにより多孔質化
するという原理を応用したものであるが、特開昭64ー
14023号公報の発明とは、多孔化のために採られた
手段およびメカニズムが全く異なっている。
【0013】即ち、本発明では、ともに多孔質構造をも
つが、易熱溶融性の異なった素材からなる2種の多孔質
シートを組合わせて、易熱溶融性の多孔質シートの少な
くとも一部を溶融状態で熱安定性の大きい方の多孔質シ
ートの空隙中に浸透させ、圧着、充填、冷却固定により
2つの多孔質シートを結合した構造を採用している。
【0014】したがって2種の多孔質シートを構成する
材料の選択、そして溶融、圧着、充填の結果として起こ
る溶結の条件の選択によって、きわめて広い範囲にわた
る気孔度を有し、また任意の特性の多孔性溶結複合体シ
ートが得られる。
【0015】ここで一つの例を挙げて説明する。下の表
1は繊維材料を例に、用いられた構成繊維の繊度の違い
によって得られる機能性複合シートの最適な用途の一例
を列挙したものである。
【0016】
【表1】 このような機能を持った多孔性溶結複合体シートを得る
ための基本的条件について以下に検討する。
【0017】まず、第1および第2の多孔質シートを定
義すると次のようになる。
【0018】第1の多孔質シート:易熱溶融性高分子成
分(以下「A成分」という)から構成されている多孔質
シート。
【0019】第2の多孔質シート:第1の多孔質シート
に対して相対的に難熱溶融性もしくは非溶融性成分(以
下「B成分」という)から構成された多孔質シート つぎにA成分およびB成分に適した条件を示す。
【0020】A成分を溶融状態にまで加熱した時にB成
分が多孔質を失わず、しかも熱収縮等を起こさず寸法安
定性を保つためには、A成分とB成分との熱安定性を、
例えば溶融温度差、熱分解温度差で表現すると、A成分
とB成分との差が30℃以上であることが望ましく、更
に望ましくは50℃以上である。
【0021】このような条件に適合するA成分である易
熱溶融性高分子材料としては、たとえばPE、PP、P
ETおよびその誘導体、SEBS、SIS、SEPS等
の高分子及びこれらの混合組み合わせなるものが挙げら
れる。
【0022】またB成分に適した難熱溶融性もしくは非
熱溶融性高分子材料としては、セルローズ、ポリウレタ
ン、P.V.A.、ポリフェノール、ポリアクリルニト
リル等、およびこれらの誘導体とこれらの混合組み合わ
せが挙げられる。
【0023】本発明の基本的な要件は、接合される2枚
のシート状材料が多孔質シートであり、そしてこの両者
の結合部では、第1の多孔質シートは、加熱溶融後にそ
の多孔性に起因するマイクロポーラス構造を維持し、第
2の多孔質シートは、その多孔質空隙の中に溶融状態に
なったA成分が充填するように入り込んでA,B両成分
が溶結体を形成する、ということである。
【0024】本発明において、「多孔質」とは、見掛け
比重で0.2g/cm3以下、好ましくは0.1g/cm3以下の
ものを意味する。しかし、0.02g/cm3以下になる
と、加熱溶融圧縮がむずかしくなる場合があるので注意
が必要である。
【0025】第1の多孔質シートの好ましい形態として
は、たとえばメルトブローン不織布、発泡押出ネット、
溶融押出高フィブリル化ネット、スパンボンド不織布、
カードウエブ法不織布、あるいはこれらの任意の組み合
わせが挙げられる。
【0026】また第2の多孔質シートとしては、発泡シ
ート、エアレイド法で形成される木材パルプシート、繊
維マット、ティッシュペイパー、レーヨンやコットンウ
エブ、CMC化セルローズウエブ、部分加水分解アクリ
ル繊維ウエブ、あるいはこれらの組み合わせ等が適して
いる。
【0027】これらのA成分およびB成分は任意の組合
わせで使用することができるが、疎水性材料からなるA
成分と、親水性材料からなるB成分との組合わせは、と
くに衛生用品や医療用品のための素材として最適であ
る。
【0028】本発明の多孔性溶結複合体シートにおい
て、第1および第2の多孔質シートを溶結化するために
は、加熱と加圧が必要であり、その溶結の程度により、
つぎの3つの形態を採り得る。 (a)第1の多孔質シートはフィルム化され、その結果
としてA成分層−A/B成分混合層−B成分層の3層を
形成する。A成分は、そのまま残存するA成分のみから
なる層と、一部がB成分層に移行したA/B成分層とに
分かれて分布することになるが、B成分中に移行する割
合は、元のA成分層の重量の50%以上、更に好ましく
は70%以上がA/B成分層を形成することが望まし
い。 (b)A成分層のほとんど全部がB成分層に移行し、A
/B成分層とB成分層の2層を形成する。 (c)A成分層およびB成分層のほとんど全部が互いに
混ざり合い、実質的にA/B成分層のみを形成する。
【0029】A/B成分共存溶結構造の形成手段として
は、A成分層とB成分層を重ね合わせ、ついでA成分層
を加熱溶融してB成分層に浸透圧入する方法と、まずA
/B共存層をつくり、その状態でA成分層を溶融、圧着
する方法の2つに大別される。
【0030】以下に本発明の多孔性溶結複合体シートに
ついて図面を参照して具体的に説明する。 (1)A成分層とB成分層を重ね合わせてA/B共存層
を形成する方式 図1は、溶結化に至る変化を構式的に示したものであ
る。即ちA成分層201とB成分層301を重ね合わせ
た状態(図1(a))で、加圧下で加熱してA成分を溶
融することによって、A成分層201はB成分層301
内に浸透して、A成分とB成分の融合層401が生ずる
ことにより、まずA−A/B−Bの3層の並存構造(図
1(b))となり、さらに溶融浸透が進むと、A/B−
Bの2層構造(図1(c))に至る。
【0031】図2は溶結構造化の進行過程を構式的に示
している。図2において、ステップ(a)では、A成分
層およびB成分層は重ね合わされただけで、それぞれ初
期の厚さ(100とする)を保持している。つぎに両者
を厚さ方向に加圧しながら加熱すると、B成分層の厚さ
の減少はわずかであるが、A成分層はその構成成分の熱
変形のために厚さが大きく減少してくる(ステップ
(b))。この状態からさらに加熱をつづけると、A成
分層がさらに圧縮されながら、A成分のB成分層への溶
融が開始され、(ステップ(b)〜(d))、ついには
A成分層が実質的に消滅して、ステップ(e)ではA/
B成分層とB成分層との2層のみとなる。
【0032】本発明は、ステップ(c)からステップ
(e)までステップで得られるような層構成を包含す
る。
【0033】各ステップにおける各成分層の見掛け比重
および厚さの変化の一例を下記の表2に示す。
【0034】
【表2】 (2) A成分およびB成分の共存する構造体を用意
し、これをB成分層に溶結する方式 本発明の多孔性溶結複合体シートの場合には、A/B成
分共存の部分がB成分層と一体化している必要があり、
結果的に前述したようなA成分層をB成分層に移行させ
た構造と同じような機能を示さなければならない。 (2)-1 A成分層とB成分層の一部とを交絡しA/B
Bの構成をつくりA/Bの部分を溶結化する方法 この場合には、原料シートの段階でA成分層とB成分層
を重ね合わせ、A成分層からニードルパンチあるいは高
圧水流による交絡によってA/B−Bの層構成を持った
復層シート(一部A−A/B−Bの構成状態も存在して
いる)とし、この複層シートをA成分の溶融条件下で加
熱加圧することによって本発明の溶結複合体が得られ
る。 (2)-2 A成分とB成分の混合ウエブをB成分層と交
絡結合する方法 異種の繊維ウエブを用いる場合には、あらかじめA成分
とB成分の混合ウエブをつくり、その混合ウエブをA/
B成分層としてB成分層とニードルパンチや高圧水流に
より交絡させることによってもA/B−Bの層構成を持
った複合シートが得られる。
【0035】上記の(2)-1,(2)-2に説明したよう
な溶結構造化の過程を図3に示す。 5. A/B溶結構造を形成する際に発生する不均一収
縮の防止 A成分層を急激に溶融すると体積変化による収縮が急激
に起こり、表面にしわや不均一な部分を発生しやすい。
このような収縮の発生を意図的利用して表面構造賦型を
行う場合もあるが、一般的には均一である方が望まし
い。上述のような収縮の発生によるトラブルを防ぐため
には、予備熱圧着−溶結化という2ステップで処理する
ことも有効であり、また前述したようにA/B成分層−
B成分層という構成を作っておいてから溶結処理を行う
方法も、安定化のためには有効な方法である。
【0036】しかし、より効果的なのは、A成分層を構
成する素材として、下記のような素材を選択することに
よって、収縮による悪影響を防ぐことができ、最適温度
範囲も広くなり、生産性も向上する。すなわち、A成分
層を構成する易溶融成分として、芯、鞘の2重構造を持
ったコンジュゲート繊維を選択することである。芯、鞘
の組み合わせ例を挙げると下記のとおりである。
【0037】 PET --- PE PP --- PE PET --- 易溶性PET誘導体 PP --- EVA この構造の繊維は、鞘成分を溶融しても芯の構造が保た
れるため、収縮の発生はほとんどない。 6. 溶結化シートのミクロポーラス性を利用した応用
例 多孔性溶結複合体シートの第1の特長は、ミクロポーラ
ス構造にもとづいて、耐水性でありながら空気や水蒸気
は透過させるという特性を有していることである。フィ
ルムと同様レベルの高い耐水度は難しいが、500mmH
2O程度までの実用上差し支えのない耐水性は容易に得
られる。また通気性は、いわゆる通気性フィルムのレベ
ルよりははるかに良く、100sec/100ccよりも大
きい通気性を持つ。
【0038】この明細書において、耐水度および透気度
の評価は次の方法によった。
【0039】 耐水度(mmH2O) JIS L1092 <低水圧法> 透気度(sec/100cc) JIS 8117P <ガーレー法> これらの特長を充分に発揮させるためには、A成分層は
疎水性で、できる限り繊度の小さい繊維、いわゆるマイ
クロファイバウエブを使用するのがよく、B成分層も、
撥水性の高い材料を選択するべきである。
【0040】このような溶結性シートは、野外スポーツ
ウエア、防塵衣料、オムツ、ナプキンのバックシート等
の用途には最適な素材である。 7. 溶結化シートのバイオバリヤー性を利用した応用
例 上述のようなミクロポーラス構造を持った素材は、勿
論、バイオバリヤー素材としても利用可能であるが、バ
イオバリヤー性が必要な用途には、通気性とともに、対
水圧よりもむしろ表面の撥水性が大きいことが望まれ、
加えて裏面の吸汗性が大きいことが望ましい。
【0041】バイオバリヤー性の評価は、図4に示す方
法によって得られた結果で表す。すなわち細菌分散液を
高さ150mmになるように収容したガラス瓶の口に、供
試サンプルを当て、その上にシャーレを乗せて全体を倒
立させ、0.5、1および6時間静置した後、シャーレ
を取り外し、これに寒天を注入して30℃で1日培養
し、コロニーを計数した。
【0042】使用細菌: Serratia Marcescens IFO 12
468 (0.48μm) Pseudomonas diminuta IFO 14213 (0.2μm) 細菌分散液:生理食塩水で3倍に薄めた牛血清800ml 細菌濃度約106/ml このようなバイオバリヤー性を発揮させるためには、A
成分層としては撥水性のミクロフィブリル層を配し、B
成分層には親水性のセルロース系繊維を配して、両者を
溶結化し、A成分層が表面に若干残るようなA−A/B
−B層構造をとるのが望ましい。このような多孔性溶結
複合体シートは、サージカルガウン、サージカルドレー
プ、マスク等のサージカル用メディカル用材料に適する
と同時に、多層マイクロポーラスな組織と良好な防塵効
果の故に、真空掃除機用フィルター素材としても適して
いる。 8. 溶結化構造を利用した瞬間吸収性シート 吸収材料としての機能を評価する重要な要素に、吸水ス
ピードと、逆戻り性のない一方向的な吸水特性とがあ
る。このような一方向の吸水特性も持った素材は、従来
は非常に厚い構造が必要であるといわれてきた。ところ
が本発明の溶結化構造を用いることによって、高性能な
一方向的な吸水性を持ち、しかも極めて吸水スピードが
早い瞬間吸水性吸水シートが開発可能になる。
【0043】この目的のためには、A成分層として比較
的薄層のPP,PE等の疎水性易熱溶融性ウエブを用意
し,B成分層として吸水性のすぐれたセルロース系の多
孔質シートを選択し、A成分層をB成分層に溶融浸透さ
せることで、A成分独成層が殆ど存在しなくなるよう
に、すなわちA/B−B成分層の状態になるまで溶結化
することが望ましい。
【0044】A成分層として目付は繊度の細い20g/m2
以下のうすいシートが望ましく、例えばPPを芯、PE
を鞘にしたconjugate繊維からなるスパンボンドが好ん
で用いられる。これらは幅方向および長さ方向に延伸す
ることによって簡単に薄く柔らかいものが得られるた
め、極めて高い適性を持った素材である。B成分層とし
ては、TCF、ベンリーゼ等のセルローズ系不織布、テ
ィッシュペーパー、木材パルプのエアレイドマットまた
はシート状高吸水性材料が好適である。
【0045】図5は、溶結化の進行過程と、A成分上に
載せた水滴Dの濡れの状態を示している。すなわち図5
(a)では、細い繊維の集合体であるA成分層202
に、水滴Dを載せた状態を示し、水滴DはA成分層20
2に対してほとんど濡れ性を示していない。図5(b)
は、A成分層202にB成分層302を重ねた状態で、
水滴Dに変化はない。しかし図5(c)の、加熱圧縮に
よりA成分の一部がB成分に溶結化されて溶結化部40
2を形成したものでは、A成分層202の表面にわずか
な濡れ性が生じている。さらに高度に溶結化させて、A
成分をほぼ完全にB成分層302に浸透させたもので
は、著しく大きい濡れ性が発揮される。
【0046】すなわち図5(d)の状態の多孔性溶結複
合体シートは、表面層が薄いフィルム状を呈し、毛羽立
ちが全くない極めてスムース表面を持っている。しかも
疎水性フィルム状になった表面に無数に存在する細孔か
ら、親水性成分の端部が表面に露出しているため、極め
て急速に吸水し、下層のB成分層302に移送する。し
たがって水滴が載せられてからほとんど瞬間的吸水さ
れ、表面に残る水分は殆どなくなる。また表面の平滑特
性により、拭き取らなくても微細な水滴も残さず吸収さ
れ、あたかも吸取紙のような作用をする。従ってこの特
長を生かして、次のような用途に応用される。
【0047】 吸血シート材料 ・外科手術用トレー、食肉用ドレン除去トレー ・吸収プラグ被覆材(眼科用、脳外科用) 衛材用 ・生理用品の表面材、あるいは拡散シート ・タンポンの表面カバー材 ・オムツのトップシート、拡散シート リントフリー性ワイプス 9.部分的に溶結化部を有する多孔性溶結複合体シート 以上の説明は、溶結化処理をシート全面に渡って行う場
合についてなされてきたが、溶結化部を部分的に持った
多孔性溶結複合体シートもまた広い利用範囲を持つ。と
くに疎水性の第1の多孔質シートと、吸水性の高い、た
とえばセルロース系の第2の多孔質シートとを部分的に
組み合わせた製品は、吸収体製品の肌に接する部分に用
いる部材として優れた特長を有する。
【0048】図6は、溶結化処理部分の分布状態を示し
ている。図6(a)に示すように、溶結化部403が全
表面にわったって形成された多孔性溶結複合体シート、
図6(b)に示すような中央部に限定して局部的に溶結
化部403を設けた多孔性溶結複合体シート、あるいは
図6(c)に示すような、多数のスポット状に溶結化部
403を配置した多孔性溶結複合体シート等を構成する
ことができる。
【0049】さらに他の態様として、図7および図8に
示すように、重ね合わせたA成分層204とB成分層3
04を結合する、平行する多数の連続ライン状の溶結化
部404を設けたもの、あるいたは図9および図10に
示すように、重ね合わせたA成分層205とB成分層3
05を結合する、平行する多数の不連続ライン状の溶結
化部405を設けたものが挙げられる。
【0050】あるいは図11および図12に示すよう
に、多数の小さいドット状溶結化部406aとこれより
も大きいたとえば楕円形のドット状溶結化部406bと
を適当な分布で配置した構造を採ることもできる。
【0051】図7〜図12に示したような、局部的な溶
結化部を適当な分布で配置した構造の多孔性溶結複合体
シートは、溶結化部では急速な水分の透過吸収が行われ
るのに対して、非溶結化部では第1の多孔質シートの疎
水性がそのまま残されるために、水分をシャットアウト
し、常にドライな状態を維持することができる。 10.溶結化部と非溶結化部とを3次元的に配置した多
孔性溶結複合体シート 前項で述べたような効果は、溶結化部と非溶結化部とを
立体的に配置することによりさらに顕著になる。図13
は、平坦な第2の多孔質シート307に対して、波形の
第1の多孔質シート207を配置し、第1の多孔質シー
ト207の谷部で両者を溶結化して線状ないし帯状の溶
結化部407を形成した構造を有する多孔性溶結複合体
シート100を示している。
【0052】図13および図14の多孔性溶結複合体シ
ートの用途の一つとして、吸収体製品のトップシートを
例にとると、山部では、第1の多孔質シート207が有
している強い疎水性のために、排泄物で濡れることはな
く、皮膚に接している部分は常にドライに保たれるが、
谷部は図14に拡大して示すように、第1の多孔質シー
ト207がセルロース素材からなる第2の多孔質シート
307と溶結により一体化しているために大きい透水性
を有し、したがって谷部に集まった液体は速やかに第2
の多孔質シート307に浸透し、また後戻りすることも
ない。
【0053】このような構造の多孔性溶結複合体シート
は、種々の方法で得ることができる。たとえば図15に
示すように、周面に溝11aを設けたロール11に吸引
等の手段で第1の多孔質シート207を密着させること
により波状とし、これに平坦な第2の多孔質シート30
7を重ね合わせた後、第1の多孔質シート207の谷部
で両者を溶結化することにより、図13の多孔性溶結複
合体シート100を容易に製造することができる。
【0054】図13の構成のシート状複合吸収体におい
て、第1の多孔質シート207上に供給された液体は、
谷部に存在する溶結化部407において急速に拡散し、
ついで第2の多孔質シート307のとくに溶結化されて
いない部分で吸収、固定されていく。さらに第2の多孔
質シート307は、図16(a)に模式的に示すよう
に、液体を吸収していない状態ではA成分207は潰れ
た状態にあっても、液体を吸収していくにしたがって、
図16(b)に示すように、第1の多孔質シート207
の溶結化されていない部分の厚さが増大し、この結果、
山部が隆起してくる。これにより吸収体全体として、皮
膚に接触している面積が大幅に減少し、常にドライで、
液体から隔離されているような優れた使用感が得られ
る。
【0055】また図13の多孔性溶結複合体シート10
0は、図17(a)に示すように、第2の多孔質シート
307の背面に液体不透過性シート501を重ね合わせ
て構成した材料は、第1の多孔質シート207がトップ
シート、第2の多孔質シート307が吸収体、液体不透
過性シート501がバックシートとして機能する、1つ
の完成されたシート状複合吸収体として利用できる。
【0056】図17の構成のシート状複合吸収体におい
ては、図16に示した山部の隆起が生じるのに加えて、
図16(b)に示すように、第2の多孔質シート307
が液体を吸収していくにしたがってその厚さが急激に増
加するので、さらに良好な隆起作用が行われる。
【0057】さらに図18(a)に示すように、第1の
多孔質シート207が形成する山部の内部空間に、帯状
または紐状の高分子吸収体502を内蔵させることもで
きる。この場合には、第2の多孔質シート307の吸収
能力に加えて、高分子吸収体502の吸収能力がプラス
されることになり、より大きい吸収能力必要とする用途
に対応できる。
【0058】図13,17,18にそれぞれ示した構成
において、谷部に設けられる溶結化部407は、谷部の
長さ方向に延びる連続した線状であってもよいが、図1
9に示すように、適当な長さの線を適当な間隔で1列に
配列させたものでもよい。また多孔性溶結複合体シート
100は、図20に示すように、吸収体よりも小さい面
積とし、これをシート状吸収体503の一部のみを覆う
ように組み合わせてシート状複合吸収体を構成すること
もできる。
【0059】また谷部に設けられる溶結化部407は、
図21に示すように、ほぼ円形のドットの形態を有し、
このドットを適当な間隔で1列に配列させたものでもよ
い。
【0060】また必要に応じて、溶結化部における物理
的な液体透過を可能にするために、適当な大きさの開口
を設けることもできる。
【0061】以下に本発明の実施例を示す。
【0062】
【実施例】
(実施例1) A成分層、B成分層の調製 厚さは約1mmPE製メルトブローン不織布(目付15g/
m2、見掛け比重0.02g/m3)をA成分層として用意す
る。またB成分層として、ポリエステル1.5d×35m
mを高圧水流によって交絡された厚さ約1mmのスパンレ
ース不織布(目付50g/m2、見掛け比重0.05g/cm3
を用意した。
【0063】A成分層、B成分層の接合、溶結加工 A成分層の上にB成分層を重ね合わせたところ約2.5m
mの厚さになった。この状態でA成分層の上にシリコー
ン離型紙をおき、上部に加熱板を有するプレス装置を用
いて、160゜Cで5kg/cm2の加圧下で約1分間加熱処
理を行った。その結果、表面は滑らかにフィルム化し、
約0.8mmに圧縮された複合シートが得られた。
【0064】溶結加工品の特徴 A成分層およびB成分層を重ね合わせた状態で、JIS 10
92(低水圧法)で測定した耐水度は殆ど0であったが、
溶結化加工を行った製品は、耐水度100mmH 2Oを示
し、見掛け比重は約0.08g/0.8g/cm3であった。
【0065】(実施例2) A成分層、B成分層の調製 A成分層としてPP繊維(1.5d×35mm)から構成
された目付20g/m2のいわゆるスポットボンド不織布を
用意する。見掛け比重は約0.06g/m3であった。また
B成分層として、連続気泡性のポリエステル系硬質ポリ
ウレタンフォームのスライスシートを用意した。その見
掛け比重は0.03g/cm3、厚みは3mm、水滴の表面張力
は75゜であった。
【0066】A成分層、B成分層の接合、予備熱圧縮 1対のペアロールからなる加熱、加圧装置を用意した。
上部ロールは直径300mmの、表面がクロムメッキ梨地
加工ロールで、溶媒による加熱装置を備えたものであ
る。また下部ロールは、直径400mmのフラットなクロ
ムメッキロールで、加熱装置は備えていない。
【0067】A成分層とB成分層を重ね合わせた上にシ
リコーン剥離紙をおき、A成分層を加熱側にして表面温
度160℃、加圧度5kg/cm2で3m/min.の速度で連続的
に通過させた。その結果、A成分ウレタン表面にB成分
不織布が溶着され、表面がフィルム状になった予備熱圧
縮シートが得られた。このシートの耐水圧は20mmH 2
O以下であった。
【0068】溶結化処理 上記の予備熱圧縮シートを、再び表面湿度200℃、加
圧度15kg/cm2で1m/min.の速度でペアロール間を通過
させたところ、厚みが0.5mmの表面が滑らかな合成皮
革状のシートが得られた。このシートの耐水圧は300
mmH2Oまで上昇し、接触角はほぼ90゜を示した。
【0069】(実施例3) セルロース系シートと組み
合わせた溶結化シート A成分層及びB成分層の調製 A成分層として、芯がポリエステル、鞘がポリエチレン
にしたコンジュゲート繊維のフィラメントからなるスパ
ンボンド不織布(ユニチカ製商品名「エルベス」、目付
25g/m2)を用意する。 B成分層としてポリアクリル
酸系高分子吸収体(三洋化成製商品名「IM-3000」)5
0g/m2を含んだエアレイドパルプ不織布(本州製紙製商
品名「キノクロス」、目付120g/m2)のシートを用意
する。
【0070】A成分層、B成分層の接合溶結化加工 B成分層の上にA成分層を重ねたところ約3mmの厚さに
なった。その上にシリコーン剥離紙をおいて約1800
Cにアイロンで加熱した。アイロンでA成分層側から約
1分間体重をかけて加熱溶融加工をしたところ、しなや
かなコート紙状の表面光沢をもったシートが得られた。
このシートの厚みは約1.0mmであった。
【0071】溶結加工品の吸水特性 この溶結加工を経たシートは吸水特性が極めて速く、し
かも吸水後の液の残りは殆どなかった。
【0072】 ・ 吸水スピード: 2 sec/100cc ・ Rewet : 0.1g 以下 生肉用トレイへの応用 ポリスチロールのトレイ入り牛肉ヒレ肉(ステーキカッ
ト)2箱を用意した。本品は若干血が下ににじんでい
た。一方の箱中には上記溶結化シートを、他方の箱中に
はキノクロスを敷き、ラップで包んで冷蔵庫の中に24
時間放置し、その後、双方を比較した。その結果、双方
とも血液の残存はなかったが、溶結体は上面も溶結体接
触面も殆ど差がなかったが、キノクロスに接触していた
側は白く変色した部分が認められた。またキノクロスの
場合は、肉とシートの間に血液により接着状態が見られ
たが、溶結体シートの場合はそうした現象はなく、剥離
性にすぐれていることも実証された。
【0073】(実施例4) 伸縮性溶結体 A成分層及びB成分層の調製 SEBS(商品名「クレイトン樹脂」)70部と、EV
A(商品名「エバーフレックス」)30部を主成分とす
るコンパウンドより、メルトブローン法により目付40
g/m2の弾性不織布を調製してA成分層とした。このウエ
ブの見掛け比重は0.05g/cm3であった。
【0074】B成分層としては、ポリエステル繊維
(1.2d×35mm)40部と、強撥水性ポリメチレン
ペンタンを鞘に、PPを芯とするコンジュゲート繊維
(大和紡績製商品名「NSF-PT」、1.5d×35m
m)60部からなるパラレルカードウエブを高圧水流処
理して得られた、いわゆるスパンレース不織布(目付3
0g/m2)を得た。この不織布の見掛け比重は0.08g/
cm3であった。このB成分層の不織布はCD方向に約2
00%(3倍)の伸長性を持っていた。
【0075】A成分層、B成分層の接合、溶結加工 A成分層の上にB成分層を重ねて、常温でマングルを用
いて圧力約5kg/cm2で予備プレスをした。常温プレスで
も仮接合状態となった。
【0076】上記A成分層、B成分層の接合体を、B成
分層を上にして1対の加熱ロールに導く。加熱ロールの
上部ロールの表面はクロムメッキされ、内部より表面温
度120℃に加熱されている。下部ロールはシリコンゴ
ムロールで、加熱はなく、上部ロールからの余熱で70
℃になっていた。この一対のロール間を、B成分層から
加熱するように10kg/cm2の加圧下で加熱、圧縮した。
通過スピードは3m/min.であった。
【0077】この処理により、A成分層はほぼ完全にフ
ィルム化されて、オパール状の色彩を有するしなやかな
シートとなった。この多孔性溶結複合体シートは下記の
物性を有していた。またこの複合シートは良好な伸縮特
性を示し、150%延伸した後のヒステリシスカーブで
は、弾性回復率が85%であった。
【0078】 * 見掛け比重 0.12g/cm3 * 透気性(JIS P8117ガーレ法) 30sec/100cc * 耐水度(JIS L1092低水圧法) 400mmH2O 溶結加工品のおむつへの応用例 上記多孔性溶結複合体シートを、「はかせるタイプ」の
幼児用パンツ型おむつのバックシートに応用するテスト
を行った。
【0079】ブランクとして市販のPE製通気性フィル
ムを使ったパンツタイプオムツを用い、このブランクの
バックシート部分を溶結シートに変更してサンプルを作
成して、10人の幼児に5枚ずつを着用させて比較テス
トを行った。その結果、バックシートからの漏れについ
ては、ブランクと有為な差異は認められず、着用性とソ
フトな感触が特に評価された。
【0080】パップ材基布としての応用 上記多孔性溶結複合体シートのB成分層側にアルニカチ
ンキ、サリチル酸グリコール、Q−メントールを主成分
とする冷感膏体をコートしてパップ材を構成し、その機
能をテストした。このパップ剤は、薄くてしなやかであ
り、しかも薬剤のリークもなく、良好な評価を得た。
【0081】バイオバリヤー性を利用した手術用手袋、
キャップへの応用 本実施例の多孔性溶結複合体シートは、そのバイオバリ
ヤー性も高いことから、高い耐水性と通気性およびエラ
スティック性の要求される手術用手袋やキャップ類に用
いることによって、従来のゴム手袋に比較して格段に着
用快適性が向上することが確認された。図4に示した細
菌の透過性試験法にしたがって得られたバイオバリヤー
性の評価結果を下記の表3に示す。
【0082】
【表3】 (実施例5) A/B成分層形成による溶結化加工 A成分層、B成分層の調製 A成分層として、PPを芯、PEを鞘にしたコンジュゲ
ートステープル繊維(1.5d×35mm)を使用し、2
0g/m2のカードウエブを調製する。B成分層として、ポ
リエステル(3d×54mm)からなるステープル繊維か
ら目付30g/m2のカードウエブを調製する。
【0083】A/B−B成分層の形成 B成分層ウエブの上にA成分層のウエブを重ね、高圧水
流によりAB成分層を交絡したのち熱風乾してA/B−
Bの層構成からなる復層ウエブを調製した。
【0084】溶結化処理 上記復層ウエブを、実施例3と同様にアイロンを用いて
1800C前後の温度で溶結化加工をしたところ表面が
フィルム状化した、しなやかな多孔性溶結複合体シート
が得られた。
【0085】溶結フィルム化表面を利用したテープラン
ディングゾーン 市販のオムツ用粘着テープを用い、そのテープを上記多
孔性溶結複合体シートの溶結化面に接合させて、再リリ
ース性のテストを行った。その結果、溶結化面の破壊を
生起させることなく、数十回の粘着テープの再装着テス
トに耐えることができた。
【0086】最近、たとえば幼児用オムツのバックシー
トとして不織布を使用することが行われつつが、使用す
る不織布の選択と吸収体成分とを溶結化処理することに
よって、新たなに特別なフィルムを貼合することなく、
熱圧着処理によってこのようなテープランディングゾー
ンを形成することが可能である。
【0087】 (実施例6) A/B成分層形成による溶結化加工 A/B混合ウエブの調製 A成分層を構成する素材として、ポリエステルを芯、ポ
リエステルの誘導体を鞘にした易溶融性コンジュゲート
繊維(ユニチカ社製商品名「メルティ」)60部を、ビ
スコースレーヨン(1.5×45mm)40部と混合ブレ
ンドしてカードにかけ、目付30g/m2の混合ウエブを調
製する。
【0088】一方、B成分層として、ビスコースレーヨ
ン(1.5d×45mm)単独からなるカードウエブ(目
付20g/m2)を用意する。
【0089】A/B−Bの復層体の調製 B成分層のレーヨンウエブの上にA/B混合ウエブを重
ね合わせ、高圧水流処理を行ったのち熱風乾燥して、A
/B−Bの層構成をもった一体化された複層体を調製し
た。
【0090】溶結化処理 上記復層体を、実施例3と同様にアイロンを用いて18
0℃で溶結化処理を行ったどころ、表面がフィルム化し
た、しなやかなシートが得られた。このシートのA成分
層表面に水を滴下したところ、瞬間的に吸収した。
【0091】(実施例7) バイオバリヤー性サージカ
ルガウン用素材への応用 A成分層およびB成分層素材の準備 A成分層の素材として、PP/PEの組み合わせにシリ
コーン樹脂を添加した撥水性の開裂性繊維(大和紡製商
品名「DFー72」)トウを、界面活性剤入りの水で濡
らした湿潤状態で2d×5mmにカットしたチップを用意
する。
【0092】またB成分層として1.5d×35mmの抗
菌性ポリノジックレーヨン(富士紡製商品名「キトポ
リ」)を原料にして、水流交絡により得られたスパンレ
ース不織布30g/m2を用意する。
【0093】A成分層とB成分層の積層体の調製 上記開裂性繊維をスラリー状にして、湿式のパルプ用デ
ファイブレーターを通過させ、極細繊維のスラリーを用
意する。一方、丸網抄紙機を用いて上記スパンレース不
織布を丸網に沿わせて供給し、その上にスラリーを供給
してスパンレース不織布上に極細繊維のマットを形成さ
せた。マットの坪量は約30g/m2であった。
【0094】ついで、湿潤状態のまま40kg/cm2,60
kg/cm2,80kg/cm2の3段階の水圧を持つノズル列で処
理し、スパンレースの表面と極細繊維とを交絡させ、つ
いでヤンキードラムドライヤーで乾燥させて、A成分層
とB成分層の積層体を得た。これは表面光沢を持ち、フ
ィルム状を呈したが、まだファイバー状態が観察され
た。
【0095】溶結化加工 上記シートを、表面梨地加工した熱カレンダーロールに
通し、圧力15kg/cm2,温度160℃で溶結化処理を行
ったところ、表面が人工皮革状になった柔軟なシートが
得られた。
【0096】溶結化加工品の特性評価 前述したような方法で下記のような特性を調べた。
【0097】 ・透気度 15 sec/100 cc ・耐水度 100mm H2O ・接触角 105度 (撥水性を示した) ・細菌透過性試験 (菌種は P.diminutaのみ) 結果は下記の表4のとおりであった。
【0098】
【表4】 サージカルガウンへの応用テスト 上記の多孔性溶結複合体シートでサージカルガウンを縫
製し、5人の外科医による着用テストを、従来の一般的
な不織布ガウン(ソンタラ製)と比較して着用テストを
行った。着用者の判断として、着用快適性はソンタラガ
ウンと同等であるが、ムレが少ないことが確認された。
【0099】また血液を加圧噴射してガウン表面に衝突
させて、血液に対する加圧汚染性をチェックしたとこ
ろ、多孔性溶結複合体シートのガウンは、血液をはじい
て汚染は観測できなかったが、ソンタラ品では血液のし
みが観測された。
【0100】(実施例8) 拡散、吸収シートへの応用 A成分層の調製 A成分層として、ポリエステルを芯、ポリエチレンを鞘
にした易溶融製コンジューゲト繊維フィラメントからな
るスパンボンド不織布(ユニチカ製商品名「エルベ
ス」、30g/m2)を、130℃前後に加温された熱風処
理機中で幅方向に1.2倍、長さ方向に1.5倍に延伸し
て、約16g/m2に延伸薄物化したスパンボンド不織布を
調製する。
【0101】A成分層とB成分層との複合体の形成 短網タイプの抄紙機を用いて、ステンレスネットに沿っ
てA成分層のスパンボンドを供給し、その上に比較的長
繊維の針葉樹パルプからなる100g/m2のB成分層を形
成させる。脱水後、更にネット上で湿潤状態で70kg/c
m2の高圧水を噴射させ、スパンボンドとパルプ層を交絡
させ、それを脱水乾燥させてA/B−B成分層からなる
複層体シート(I)を形成する。
【0102】複層体(I)の溶結化加工 上記複層体(I)を180℃の表面温度を有する熱カレ
ンダーロール間を加圧度20kg/cm2で処理することによ
り、表面はフィルム化したコート紙状の光沢を有する溶
結化シートが得られた。このシートは極めて吸水性がよ
く、また表面の拭い性がよく、たとえば5ccの水をガラ
ス板に落とし、これで拭うと微細な水滴まできれいに吸
い取ることができた。
【0103】溶結化シートのナプキンの拡散シートへの
応用 上記多孔性溶結複合体シートを生理用ナプキン中に拡散
シートとして組み込んで、図22、図23に示すサンプ
ルを作成した。図22および図23において、符号51
はトップシート、52はバックシート、53はトップシ
ート51の下方に配置されたクッションウェブ、54は
吸収体を示し、このクッションウェブ53と吸収体54
との間に、多孔性溶結複合体シート100が配置され
た。
【0104】この生理用ナプキンの吸収性をテストした
ところ、吸収スピードと拡散が向上し面積利用率の改善
が認められた。
【0105】 溶結化シートの柱状吸収棒の先端部としての応用 図24に示す構造のような外科用体液吸収棒を作成し
た。この吸収棒は、先端が斜めにカットされたTCF
(二村化学製セルローススパンボンド)の棒体61の周
囲をティッシュ62、その上を孔あきポリエチレンフィ
ルム63で被覆し、棒体61が被覆から突出する先端部
は前記の多孔性溶結複合体シート64で巻いた構造を有
する。
【0106】この外科用体液吸収棒では、多孔性溶結複
合体シート64で巻かなかったものと比較して、吸収ス
ピード、先端の形態保持性、リントの発生防止などの点
で優れた改善効果が確認された。
【0107】 複層体(I)をCMC加工した複層体(II)の調製 前記の複層体(I)を水酸化ナトリウム10%、モノク
ロロ酢酸カリウム35%、エピクロルヒドリン1%、お
よび水54%からなる混合液中に1分間浸漬したのち、
60℃の温度で4時間保持して部分CMC化処理を行っ
た。ついで70%メタノール水溶液に浸漬した後、10
0%メタノールで乾燥した。カルボンメチル基の置換度
は0.47であった。
【0108】このCMC化複層体(II)の純水吸収量は
27g/gであった。
【0109】複層体(II)の溶結化加工 上記CMC化複層体(II)を、表面温度180℃の熱カ
レンダーロールで15kg/cm2の加圧化で処理し、溶結化
処理を行った。表面はフィルム化し、コート紙様の形態
を持っていた。
【0110】(実例9) トップシート、吸収体及びバ
ックシートが一体になった部分溶結化構造体 伸縮性バックシートの調製 セルロース系不織布とエラスチックフィルムとを複合化
した伸縮性バックシートを調製する。セルロース系不織
布は、ビスコースレーヨンステープル(1.5d×35
mm)から得るパラレルカードウエブ(目付40g/m2)を
高圧水流交絡装置に導き、水流交絡後乾燥してスパンレ
ース不織布としたものである。この不織布はCD方向に
約200%の伸長性を持っている。
【0111】エラスチックフィルムとして、T.P.U.
からなる目付40g/m2のエラスチックフィルムを用意し
た。このフィルムと上記不織布とをホットメルトによっ
てほぼ全面的に貼り合わせて得られたバックシートは、
150%の範囲内で伸縮性を持ち、なお貼り合わされた
セルロース不織布部分は本実施例ではB成分層として働
く。
【0112】A成分層の調製 ポリエステルを芯、ポリエチレンを鞘としたコンジュゲ
ートフィラメント繊維からなるスパンボンド(ユニチカ
社製商品名「エルベス」、26g/m2)を用意する。
【0113】A成分層及びB成分層の部分溶結化 上記スパンボンド(A成分層)を、図15の装置の溝1
1aに沿って山部をつくりながら、その不織布の上にS
AP(三洋化成商品名「IM-3000」)と、ピートモス
およびアセテートの粒状コンポジットとを充填しつつ、
バックシートのセルロース部分(B成分層)を重ね合わ
せ、接触部分を耐熱性のあるウレタンフィルム部分から
180℃で15kg/cm2で加熱、A成分層を溶融圧着して
帯状の溶結部を形成する。その後、全体を冷却状態で圧
縮して、図16(a)のような薄いシート状とした。S
AP/アセテート/ピートモス/のコンポジットは、圧
縮によりマット状になり、セルロースとの親和性とバッ
クシートと接合に用いたホットメルトのにじみ出しとに
よりB成分層面に接合して、模式的に画くと図18
(a)のような構造を作っている。
【0114】このようにしてA成分層がトップシート、
B成分層が拡散シート、吸収体そしてバックシートとす
べての必要機能が統合された吸収体構造物が得られる。
このような構造を幼児用オムツに用いると、排泄された
尿は溶結化部を通じて急速にB成分層に浸透、拡散し
て、高分子吸収体を主成分とする吸収体に吸収固定され
る。その結果、図18(b)に示したような、山部を直
立させたような形態に変形していく。実際の変化は、図
16(a)のようにプレスされて寝ているような薄くな
った状態から、図16(b)のように膨潤して起きあが
ったような状態に変化する。
【0115】山部は強い疎水性のため、山部からの液の
リークはなく、幼児の皮膚とはこの部分で接触し、吸収
面から隔離されるため、排出された尿、便によって汚染
されることがなく、理想的な状態を維持することができ
る。
【0116】(実施例10) 高収縮性易熱溶融性繊維
を用いた3次元構造を有する多孔性溶結複合体シート A成分層とB成分層の調製 2d×45mmのPE/PPサイドバイサイド型の高収縮
性コンジュゲート繊維(大和紡製PNE繊維)からなる
カードウェブを調製してA成分層とし、一方、1.5d
×45mmのビスコースレーヨン30g/m2カードウェブを
調製してB成分とする。
【0117】 A成分層とB成分層の水流交絡による3層構造の形成 上記A成分層とB成分層を重ね合わせ、脱水装置を備え
た多孔シリンダー上で3本の高圧水流ノズル(30kg/c
m2,70kg/cm2,75kg/cm2)からなるノズルラインを
通過させて交絡処理を行い、ついで80℃で熱風乾燥し
て、約45g/m2の復層不織布を形成する(図25
(a))。この不織布は模式的に表現すると図25
(c)のような構成を持っていた。
【0118】熱収縮および溶結化加工 上記復層不織布を、第1段処理として、無緊張下で13
0℃の熱風中で収縮処理したところ、A成分層は比較的
フラットな状態を保持しているが、B成分層はループ状
の褶曲構造を持った、目付100g/m2の3次元的不織布
が得られた。
【0119】さらに第2段階として、テフロンコーティ
ングを施した180℃のフラットロールと、非加熱のシ
リコーンゴムロールの組合わせを用意し、このロール間
を、前記の3次元的不織布のフラット面がフラットロー
ルに接し、褶曲面側がシリコーンゴムロールに接するよ
うにして、4kg/cm2の圧力で通過させた。これによりA
成分とB成分との溶結化が行われ、図25(b)模式的
に示すような構成の多孔性溶結複合体シートが得られ
た。
【0120】ベルクロジッパーの雌部としての利用 3次元的ループ構造を持つB成分層の表面をベルクロジ
ッパーの雌部として使用し、雄部には表面に多数のフッ
ク状のトゲを有する成形フィルム(3M社製)を組み合
わせてオムツ用の結束具を構成した。このジッパーは、
きわめて強い結合度を有する優れたものであった。
【0121】なお、このようにベルクロジッパーの雌部
として使い捨てオムツの結束部として利用する場合に
は、この雌部をパッチ状にしてバックシート等に粘着剤
を用いて結合させる必要が生じる。溶結化加工による表
面の平滑フィルム化によって、フィルム化面に対する粘
着剤等の安定コートが可能になるし、被着面に対する均
一な接合も可能になる。このような表面溶結化処理を、
粘着剤コートプロセス中で前処理として組合わせること
も可能である。
【0122】 高吸水性粉末状ポリマーの収蔵支持体としての応用 本実施例の褶曲化表面を持った復層シートは、その大き
な褶曲構造に基づく空隙と、溶結化による表面からの瞬
間吸収体とを併せ持つことになる。この様な2つの特性
を利用すると、その褶曲ループの中に20g/100cm2
程度までの多量の高吸水性粉末状ポリマーを比較的安定
に収蔵することが可能になり、これによって吸収性と拡
散性に優れた非常にコンパクトな吸収体を工業的に製造
することが可能になる。
【0123】すなわち図26(a)に示すような、第一
次収縮処理で発生した褶曲ループ状表面を持った復層シ
ート71の凹所内に、図26(b)に示すように、高吸
水性粉末状ポリマー粒子72を添加収容させる。このま
までは、ポリマー粒子72は簡単に脱落してしまうが、
さらに収縮を進め、同時に表面溶結化を行わせることに
より、図26(c)に示すように、隣接する山部間の間
隔が狭まり、これによってポリマー粒子72は移動を抑
制され、収蔵位置に安定に保持されるようになる。さら
に必要であれば、若干の水分を吸収させることによりポ
リマー粒子72はさらに安定に固定される。あるいは褶
曲シート表面にティッシュやフィルム等を被覆すればポ
リマー粒子72の脱落防止効果がさらに向上する。
【0124】(実施例11) セルロース系吸水シート
と組み合わせた多孔性溶結複合体シート A成分層とB成分層の調製 A成分層として、芯がポリエステル、鞘がポリエチレン
のコンジュゲート繊維フィラメントからなるスパンボン
ド不織布(ユニチカ製商品名「エルベス」、25g/m2
を用意する。またB成分層として、木材パルプとPPス
パンボンドを水流交絡させた、物性強化され、しかも寸
法安定性の優れたシート状吸収性材料である、新王子製
紙製商品名「テクセル」(目付100g/m2)のシートを
用意する。
【0125】A成分層とB成分層の接合、溶結化加工 B成分層の上にA成分層を重ね合わせたところ、約4.
5mmの厚さになった。このA成分層の上にシリコーン剥
離紙を置いて、約180℃のアイロンで、A成分層側か
ら約1分間、体重を掛けて加熱した。これによりA成分
とB成分の溶結化が行われ、しなやかなコート紙状の、
表面光沢をもったシートが得られた。このシートの厚さ
は約2.1mmであった。
【0126】 多孔性溶結複合体シートの保水特性および低粉塵性 この多孔性溶結複合体シートは、吸水特性がきわめて早
く、しかも吸水後の液の残りはほとんどなかった。また
吸収層からの粉塵もほとんど観察されなかった。これら
の性能の測定結果は下記のとおりであった。
【0127】 吸水スピード :2sec/100cc 再湿潤 :0.01g以下 加工品からの粉塵:0.01g以下 多孔性溶結複合体シートへの薬剤塗布 クリーンルーム用ワイプスの粉塵吸収材として、ポリエ
チレングリコール水溶液、有機カルボン酸水溶液等の水
分維持剤をB成分層に10g/m2で吸収させた。
【0128】クリーンルーム用ワイプスへの応用 クリーンルーム内において粉塵吸着テストを行った。そ
の結果、多数回の繰り返し使用後も表面の損傷やシワの
発生もなく、安定に粉塵やダストを吸着するとともに、
本体からの脱落は全く観察されなかった。さらに粉塵の
水分除去もでき、拭き取り性にも優れていることが実証
された。
【0129】
【発明の効果】以上に説明したように本発明の多孔性溶
結複合体シートは、ともに多孔質構造をもつが、熱溶融
性の異なった素材からなる2種の多孔質シートを組合わ
せて、易熱溶融性の多孔質シートの少なくとも一部を溶
融状態で熱安定性の大きい方の多孔質シートの空隙中に
浸透させ、圧着、充填、冷却固定により2つの多孔質シ
ートを結合した構造を採用している。
【0130】したがって2種の多孔質シートを構成する
材料の選択、そして溶融、圧着、充填の結果として起こ
る溶結の条件の選択によって、きわめて広い範囲にわた
る気孔度を有し、また任意の特性の多孔性溶結複合体シ
ートが得られる。
【0131】とくに疎水性材料からなる第1の多孔質シ
ートと、親水性材料からなる第2の多孔質シートとの組
合わせは、衛生用品や医療用品のための素材として最適
である。
【0132】さらに本発明の多孔性溶結複合体シート
は、第1の多孔質シートとしては撥水性のミクロフィブ
リル層を、第2の多孔質シートには親水性のセルロース
系繊維を配して、両者を溶結化し、第1の多孔質シート
が表面に若干残るような構造を採った場合には、良好な
バイオバリヤー性を発揮させることができ、サージカル
ガウン、サージカルドレープ、マスク等のサージカル用
メディカル用材料に適すると同時に、多層マイクロポー
ラスな組織と良好な防塵効果の故に、真空掃除機用フィ
ルター素材としても適している。
【0133】さらに本発明の方法によれば、上記のよう
な多孔性溶結複合体シートを容易に、しかも工業的な規
模で製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔性溶結複合体シートを製造する過
程を示す説明図。
【図2】本発明の多孔性溶結複合体シートを製造する過
程での2つの層の変化を示す説明図。
【図3】異なる素材から本発明の多孔性溶結複合体シー
トを製造する過程を示す説明図。
【図4】本発明の多孔性溶結複合体シートのバイオバリ
ヤー性の試験方法を示す説明図。
【図5】(a)〜(d)は本発明の多孔性溶結複合体シ
ートを製造する過程を示す説明図。
【図6】(a)〜(c)は本発明の多孔性溶結複合体シ
ートの態様を示す平面図。
【図7】本発明の第2の態様を示す平面図。
【図8】図7の部分縦断面図。
【図9】本発明の第3の態様を示す平面図。
【図10】図9の部分縦断面図。
【図11】本発明の第4の態様を示す平面図。
【図12】図11の部分拡大斜視図。
【図13】本発明の第5の態様を示す縦断面図。
【図14】図13の部分拡大斜視図。
【図15】図14の多孔性溶結複合体シートを製造する
装置の部分断面図。
【図16】図13の多孔性溶結複合体シートの吸水前お
よび後の状態変化を示す説明図。
【図17】本発明の第6の態様を示す縦断面図。
【図18】本発明の第7の態様を示す縦断面図。
【図19】本発明の第8の態様を示す平面図。
【図20】本発明の第9の態様を示す縦断面図。
【図21】本発明の第10の態様を示す縦断面図。
【図22】本発明の多孔性溶結複合体シートを使用した
製品の斜視図。
【図23】図22の縦断面図。
【図24】本発明の多孔性溶結複合体シートを使用した
製品の縦断面図。
【図25】本発明の第11の実施態様を示す説明図。
【図26】本発明の第12の実施態様を示す説明図。
【符号の説明】 1 多孔性溶結複合体シート 201,202,204,207 第1の多孔質シー
ト 301,302,304,305,306,307
第2の多孔質シート 401〜407 溶結化部 51 トップシート 52 バックシート 53 クッションウェブ 54 吸収体 61 棒体 62 ティッシュ 63 ポリエチレンフィルム 64 多孔性溶結複合体シート 71 復層シート 72 粉末状ポリマー粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 5/14 B32B 27/12 23/04 27/32 102 27/00 D04H 13/00 27/12 A41B 13/02 F 27/32 102 A61F 13/18 307G D04H 13/00 A61M 35/00 X

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 易熱溶融性を持つA成分、および前記A
    成分に対して相対的に熱安定度の高いB成分とが溶結し
    たA/B共存層、および熱変化の少ないB成分層の2層
    から形成されていることを特徴とする多孔性溶結複合体
    シート。
  2. 【請求項2】 易熱溶融性を持つA成分からなる第1の
    多孔質シートと、前記A成分に対して相対的に熱安定度
    の高いB成分からなる第2の多孔質シートとを重ね合わ
    せた構造を有し、溶融再固化したA成分層、A成分とB
    成分とが溶結したA/B共存層、および熱変化の少ない
    B成分層の3層から形成されていることを特徴とする多
    孔性溶結複合体シート。
  3. 【請求項3】 前記A成分が疎水性であり、かつ前記B
    成分が吸水性である請求項1または2に記載の多孔性溶
    結複合体シート。
  4. 【請求項4】 前記第1の多孔質シートが相互に相互に
    平行に延びる山部を形成する波板状をなし、相互に隣接
    する山部間の谷部で前記第2の多孔質シートに連続的ま
    たは間欠的に溶結されている請求項2または3に記載の
    多孔性溶結複合体シート。
  5. 【請求項5】 前記A成分の熱溶融温度と、前記B成分
    の溶融温度との温度差が30℃以上である請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の多孔性溶結複合体シート。
  6. 【請求項6】 前記第1の多孔質シートに、A成分の5
    0重量%以上が前記A/B共存層に溶融移行している請
    求項2〜5のいずれか1項または2に記載の多孔性溶結
    複合体シート。
  7. 【請求項7】 前記第1の多孔質シートが溶融性合成繊
    維から構成されている不織布シートである請求項2〜6
    のいずれか1項に記載の多孔性溶結複合体シート。
  8. 【請求項8】 前記第1の多孔質シートが易溶融性のポ
    リオレフィン系繊維から構成される不織布シートである
    請求項2〜6のいずれか1項に記載の多孔性溶結複合体
    シート。
  9. 【請求項9】 前記第1の多孔質シートが、易熱溶融性
    の高分子を鞘材にし、相対的に難熱溶融性の高分子を芯
    材としたコンジュゲート繊維から構成された不織布であ
    る請求項2〜6のいずれか1項に記載の多孔性溶結複合
    体シート。
  10. 【請求項10】 前記多孔質シートを構成する主成分
    が、直径0.5d以下のマイクロファイバからなる不織布
    シートである請求項2〜6のいずれか1項に記載の多孔
    性溶結複合体シート。
  11. 【請求項11】 前記第1の多孔質シートが易熱溶融性
    の疎水性不織布であり、前記第2の多孔質シートが熱安
    定性のある吸水性セルロース系多孔質シートである請求
    項2に記載の多孔性溶結複合体シート。
  12. 【請求項12】 前記第2の多孔質シートが、セルロー
    ス系繊維からなる吸水性不織布である請求項2に記載の
    多孔性溶結複合体シート。
  13. 【請求項13】 前記第2の多孔質シートが、エアレイ
    ド法で形成される木材パルプシートである請求項2に記
    載の多孔性溶結複合体シート。
  14. 【請求項14】 前記第2の多孔質シートが、高吸水性
    繊維を含む不織布状ウエブから構成されている請求項2
    に記載の多孔性溶結複合体シート。
  15. 【請求項15】 前記第1および第2の多孔質シートの
    表面の一部のみに前記溶結化部が設けられている請求項
    2〜14のいずれか1項に記載の多孔性溶結複合体シー
    ト。
  16. 【請求項16】 前記溶結化部が連続的な線状または帯
    状である請求項15に記載の多孔性溶結複合体シート。
  17. 【請求項17】 前記溶結化部が複数のドット状に分散
    されている請求項15に記載の多孔性溶結複合体シー
    ト。
  18. 【請求項18】 前記第1の多孔質シートが波板状をな
    し、その谷部の前記溶結化部が設けられている請求項1
    5に記載の多孔性溶結複合体シート。
  19. 【請求項19】 前記溶結化部が不連続な線状または帯
    状である請求項18に記載の多孔性溶結複合体シート。
  20. 【請求項20】 前記溶結化部が連続的な線状または帯
    状である請求項18に記載の多孔性溶結複合体シート。
  21. 【請求項21】 前記溶結化部が不連続な線状または帯
    状である請求項18に記載の多孔性溶結複合体シート。
  22. 【請求項22】 前記第2の多孔質シートに他のシート
    が接合されている請求項2〜21のいずれか1項に記載
    の多孔性溶結複合体シート。
  23. 【請求項23】 前記他のシートが液体不透過性シート
    である請求項22に記載の多孔性溶結複合体シート。
  24. 【請求項24】 前記他のシートが吸収体である請求項
    22に記載の多孔性溶結複合体シート。
  25. 【請求項25】 易熱溶融性を持つA成分からなる第1
    の多孔質シートと、前記A成分に対して相対的に熱安定
    度の高いB成分からなる第2の多孔質シートとを重ね合
    わせ、前記A成分が熱溶融するが、前記B成分は安定で
    あるような温度条件下で、前記第1および第2の多孔質
    シートを加圧下で熱処理することによって、前記A成分
    を前記B成分中に溶融移動させたのち、冷却固化させる
    ことにより、溶融再固化したA成分層、A/B成分共存
    層、および熱変化の少ないB成分層の3層を形成するこ
    とを特徴とする多孔性溶結複合体シートの製造法。
  26. 【請求項26】 前記第1の多孔質シートが、易熱溶融
    性ポリオレフィン系スパンボンド不織布であり、前記第
    2の多孔質シートが、前記第1の多孔質シート上に湿式
    法により木材パルプを主成分とする繊維分散液から繊維
    マットを形成させたのち脱水乾燥させた木材パルプシー
    トであり、前記熱処理が、セルロースが熱分解しない範
    囲の温度で行われ、ついで冷却処理される請求項25に
    記載の多孔性溶結複合体シートの製造法。
  27. 【請求項27】 前記第1および第2の多孔質シート
    を、高圧水流またはニードルパンチにより相互に交絡、
    混合させて、A成分のみからなる層、A成分およびB成
    分の混合層、およびB成分のみからなる層の3層を形成
    し、ついで前記熱処理を行う請求項25に記載の多孔性
    溶結複合体シートの製造法。
  28. 【請求項28】 前記第1の多孔質シートがスパンボン
    ド不織布、前記第2の多孔質シートがパルプ繊維マット
    であり、前記第1の多孔質シートが、湿潤状態で高圧水
    流を噴射することにより、前記第2の多孔質シートのス
    パンボンドとパルプ繊維間に絡合させ、ついで前記熱処
    理を行う請求項25に記載の多孔性溶結複合体シートの
    製造法。
  29. 【請求項29】 前記第1の多孔質シートが、カード法
    によって得られる易溶性ポリオレフィン系合成繊維ウエ
    ブであり、前記第2の多孔質シートがセルロース系繊維
    からなるウエブであり、前記第1および第2の多孔質シ
    ートを重ね合わせたのち高圧水流によって相互に絡合さ
    せ、ついで前記熱処理を行ったのち冷却する請求項25
    に記載の多孔性溶結複合体シートの製造法。
  30. 【請求項30】 前記請求項1または2に記載の多孔性
    溶結複合体シートが表面シートとして用いられている吸
    収体製品。
  31. 【請求項31】 前記請求項1または2に記載の多孔性
    溶結複合体シートが表面シートと吸収体との間に設けら
    れている吸収体製品。
  32. 【請求項32】 請求項1または2に記載の多孔性溶結
    複合体シートの、前記第2の多孔質シートが、前記第1
    の多孔質シートの熱収縮により褶曲しており、この褶曲
    した第2の多孔質シートを雌部とするベルクロジッパ
    ー。
  33. 【請求項33】 請求項1または2に記載の多孔性溶結
    複合体シートの、前記第2の多孔質シートが、前記第1
    の多孔質シートの熱収縮により褶曲したひだを持ってお
    り、このひだの谷間に粉末状高分子吸収体を収蔵してい
    る複合吸収体。
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