JP2009089900A - 手術用圧排部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】
手術時に臓器間の隔離および、切除しない臓器の保護が容易であると共に、組織への固着が極めて少なく、かつ造影効果が得られる手術用圧排部材を提供することにある。
【解決手段】
少なくともセルロース系スポンジを含み、そのセルロース系スポンジと熱融着樹脂による接合構造を有し、さらにX線造影部材を具備する手術用圧排部材で、前記の熱融着樹脂は、X線造影部材としてのX線造影剤である硫酸バリウムを10重量%〜90重量%の範囲内で含有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、腹部手術等の外科手術の際に、手術をしない他の臓器を抑えこみ、広いスペースを確保することで手術操作を行いやすくするために好適に用いられる手術用圧排部材に関するものである。
腹部や骨盤内での外科手術の際には、一般に、体内組織の保護や隔離を目的として、また、血液あるいは体液等を吸収し、術野をクリアに保つことを目的として、ガーゼ、不織布およびスポンジ等の物品が圧排のために用いられている(非特許文献1参照。)。これらの物品は、手術終了時に体内から取り除かれる。しかしながら、手術中に血液等を吸収し、目視では体内組織との区別が困難となってしまうため、体内に残留されてしまう恐れがある。
そのため、圧排部材として、スポンジをX線造影糸入りのガーゼで包んだものや、X線造影糸を内包したスポンジをさらにガーゼで包んだものを用い、手術終了時に手術部位をX線撮影することにより、体内残留の有無を確認するという方法が採られている(非特許文献2参照。)。
しかしながら、ガーゼ品では、ガーゼが綿製の紡績糸の織物であることからリントが発生し体内に綿糸が脱落する危険性があり、また保護空間を確保するためにガーゼを積層して使用することも多いが、その場合ガーゼ積層では硬くなりすぎて臓器を痛める危険性が懸念されていた。
また別に、ウレタンスポンジ品についても、円柱状物の中央部に穴をあけ、その穴部にX線造影糸入りのガーゼを結んだウレタンスポンジが、安価で適度な嵩高性とクッション性があることから広く利用されていたが、素材自体の安全性が懸念されることから敬遠され、使用されなくなった。更に、ポリビニルアルコール(PVA)スポンジ品においては、製造時にホルマリンによる架橋工程があり、残留ホルマリンの懸念、また、乾燥状態では非常に硬く、生理食塩水に浸漬してもスポンジ内部に浸透するまでに非常に時間がかかることなどの問題から、あまり使用されていない状況にある。
秋山洋「手術基本手技」、医学書院、1975年、p.14−19 「腹部臓器手術用補助材 アシストガーゼXカタログ」、株式会社長谷川綿行
そこで本発明の目的は、手術時に臓器間の隔離および、切除しない臓器の保護が容易であると共に、組織への固着が極めて少なく、かつ造影効果が得られる手術用圧排部材を提供することにある。
本発明の手術用圧排部材は、少なくともセルロース系スポンジを含み、該セルロース系スポンジと熱融着樹脂による接合構造を有し、さらにX線造影部材を具備することを特徴とするものである。
本発明の手術用圧排部材の好ましい態様によれば、前記のX線造影部材は前記の接合構造部分に配されている。
本発明の手術用圧排部材の好ましい態様によれば、前記の熱融着樹脂は、X線造影部材としてのX線造影剤を含んでおり、そして、熱融着樹脂は、X線造影剤として硫酸バリウムを10重量%〜300重量%の範囲内で含有している。
本発明の手術用圧排部材の好ましい態様によれば、前記の熱融着樹脂は、オレフィン系樹脂である。
また、本発明の手術用圧排部材の好ましい態様によれば、前記のセルロース系スポンジと独立気泡発泡体とが熱融着樹脂により接合された接合構造を有している。
請求項1に係る発明の手術用圧排部材によると、少なくともセルロース系スポンジを含み熱融着樹脂による接合構造を有しているので、優れた吸液性を実現すると同時に接着剤成分の溶出や溶剤の揮発等の恐れがなく安全性の高く、さらにX線造影部材を具備しているので未回収の手術用圧排部材の確認を容易に行うことができるため、体内残留等のリスクを軽減することができる。
請求項2に係る発明の手術用圧排部材によると、セルロース系スポンジを接合する熱融着樹脂がX線造影部材としてのX線造影剤を含んでいるので、造影部を二次元とすることができるために高い造影効果を得ることができると共に、手術時に任意形状にしても造影効果が低減しにくい。また、X線造影部材の脱落も防止することができる。
請求項3に係る発明の手術用圧排部材によると、熱融着樹脂に含有されるX線造影剤として硫酸バリウムを10重量%〜300重量%の範囲内で含有しているので、熱融着樹脂の接合効果と造影効果との両立が可能となる。
請求項4に係る発明の手術用圧排部材によると、熱融着樹脂をオレフィン系樹脂とすることにより、セルロース系スポンジの柔軟性を損なうことなく、強固に接合することができる。
請求項5に係る発明の手術用圧排部材によると、セルロース系スポンジと独立気泡発泡体とが熱融着樹脂により接合されているので、体液や血液を必要以上に吸収しない手術用圧排部材を得ることができ、かつ、独立気泡発泡体は、体液・血液等を吸収しにくい特性を有することから、術中および術後の回収時の視認性を向上させることもできる。
以下、本発明の手術用圧排部材を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、本発明にかかる手術用圧排部材の構成を例示説明するための概略斜視図である。
図1において、手術用圧排部材1は、体液や血液等を吸収する吸収性部材であるセルロース系スポンジ2、2’が熱融着樹脂3によって接合された接合構造を有しており、熱融着樹脂3には、X線造影部材としてのX線造影剤(図示せず)が含まれている。
接合構造は、図1のように、熱融着樹脂3を介してシート状のセルロース系スポンジ同士を接合した構造であってもよいし、セルロース系スポンジを3層以上接合した構造であってもよく、さらにセルロース系スポンジとセルロース系スポンジ以外の他の素材とを接合した構造であってもよい。
上記の熱融着樹脂3を介してセルローススポンジ同士を接合したものは、圧排部材の熱接着樹脂3にX線造影剤が含まれているため、後でX線造影糸を織り込んだガーゼで覆ったり、圧排部材に穴をあけて該ガーゼを通してX線造影効果を持たせるなどの手間が省けると共に、腹腔鏡手術等において鉗子等の小スペースから体内に機材を投入する際に容易に使用できることから好ましい態様である。
また、上記のセルロース系スポンジを3層以上接合した構造のものは、体格の大きい患者の開腹術手術時などにおいて隔離面積が必要な場合に、大型サイズでかつあらかじめ造影効果を有することができ好ましい態様である。
また、上記のセルロース系スポンジにセルロース系スポンジ以外の他の素材とを接合した構造のもの、例えば、開腹術手術時で体液吸収を抑制しなければならないデリケートな手術の際に体液を吸収しない層を配置することにより吸収を抑制すると共に、あらかじめ造影効果を有することから好ましい態様である。
セルロース系スポンジ2は、手術用圧排部材1の少なくとも片面に配置され、好ましくは図1のように手術用圧排部材1の両表面にセルロース系スポンジ2、2’が配置され、X線造影部材としてのX線造影剤が配合された熱融着樹脂で接合される。このような構成にすることにより、2次元での造影効果を期待することができる。
本発明において用いられるセルロース系スポンジは、従来からの製造プロセスで製造されるセルローススポンジをそのまま用いて構わない。また、セルローススポンジには、補強繊維として綿(コットン)、亜麻、ラミー、パルプを単独またはそれらを組合せて含むことも好ましく、これら補強繊維を含むことによりスポンジとしての強度が増し、リントを抑制することができる。
市販のセルロース系スポンジとしては、東レセルローススポンジ(東レファインケミカル(株)製、商品名)等を使用することができる。
このセルローススポンジ原反は、概ね100mm×170mm×600mm程度の断面が長方形、6角形および楕円形等の食パン状(ブロック状)の形状のものであり、これらをカットしたりあるいは打ち抜いたりして、本発明の手術用圧排部材で用いられるセルロース系スポンジの大きさに形成することができる。
セルロース系スポンジは、セルロース自体が吸水性を備えているので、吸水性能を付与する特別な後加工等を行う必要がなく、後加工工程が増えることや後加工に用いる薬剤の安全性についてのリスク管理に伴うコスト増加を抑えることが可能となる。また、セルロース系スポンジは、リントの発生が少なく、手術時の取扱性に優れており、さらに切開部組織への固着が極めて少ないという特性を有するため手術終了時の回収も容易である。
セルロース系スポンジは、生理食塩水などを含浸した状態での厚さが10〜150mmの範囲内にあることが好ましい。
本発明の手術用圧排部材は、手術をしない他の臓器を抑えこみ広いスペースを確保するため、術部に合わせた任意の大きさのものとすることができるが、必要な吸液量に合わせてセルロース系スポンジの使用量(厚さ)を調整し、後述のように体液・血液等を吸収しにくい特性を有する独立気泡発泡体を残部に使用することも好適な態様である。
セルロース系スポンジの接合には、接着剤成分の溶出や溶剤の揮発等の恐れがなく、薬液に対する安定性もあり、高い安全性が得られるという点から、熱融着樹脂3が用いられる。熱融着樹脂は、熱接着が可能であるので、製造プロセスを簡略化し接着強度を向上させることができる。
熱融着樹脂の融点は、80℃以上であることが好ましい。手術用圧排部材を、使用前にオートクレーブ等で加熱殺菌処理を行う場合には、融点の高い樹脂を使用することが好ましい。加熱殺菌処理の必要がない用途においては、使用時の温度自体は常温に近いため汎用の熱融着樹脂であればよいが、融点の高い熱融着樹脂を採用することで手術用圧排部材の使用範囲の制約が少なくなる。また、熱融着樹脂の融点は、セルロース系スポンジシートの黄変(炭化)を考慮すると160℃以下であることが好ましく、より好ましくは150℃以下である。
また、熱融着樹脂の耐薬品性が高ければ、消毒薬液等による前処理も可能となるため好ましい態様である。オレフィン系樹脂は、生物学的な安全性があり、アルカリ、酸およびその他の薬剤に対する耐性があるため、熱融着樹脂として好ましく用いられる。また、熱融着樹脂は、耐薬品性および柔軟性の点からもオレフィン系樹脂であることが好ましい。オレフィン系樹脂を用いると、セルロース系スポンジとの接着性に優れ、かつ柔軟性にも優れるため、良好な接合強度が得られる。また、樹脂の軟化温度を選択することで、体内に入れる際にドライヤー等で加熱し任意に変形させた上で冷却固定することにより、形状固定も可能となる。また、オレフィン系樹脂は、撥水性があるので、表面が血液等で汚染され難く、例えばオレフィン系樹脂を体内組織や血液との識別が容易な色に着色しておくと、手術中や、手術終了時の手術用圧排部材の回収を目視によっても容易に行うことが可能となる。
オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレンやポリエチレン等を用いることができる。熱融着樹脂には、必要に応じて粒子や耐電防止剤等の添加物を含有させても良く、他の成分が共重合されていても良い。
熱融着樹脂3として体内組織や血液との識別が容易な色に着色されたものを用いると、セルロース系スポンジが血液等を吸収した場合でも、手術時の視認が容易となり、回収も容易に行うことができる。
本発明にかかる手術用圧排部材は、X線造影部材を具備するものである。X線造影部材としては、例えば、硫酸バリウムを樹脂と混練して糸状に紡糸したX線造影糸を用いたり、X線造影剤をセルロース系スポンジや熱融着樹脂に塗布して配設したり、あるいは熱融着樹脂やセルロース系スポンジに含有させることができる。
図2は、本発明にかかる手術用圧排部材の他の実施態様を例示説明するための概略斜視図である。X線造影糸を用いる場合は、手術用圧排部材の表面に貼付してもよいが、図2に示すように、セルロース系スポンジ2の熱融着樹脂3による接合部分にX線造影糸4を挟みこむ形にすると、X線造影糸の切断や脱落等が起こりにくく、好ましい態様である。X線造影糸4は、セルロース系スポンジ2の熱融着樹脂3による接合部分に複数本配してもよく、交差して配してもよい。図2においては、X線造影糸4はセルロース系スポンジ2の熱融着樹脂3による接合部分に挟み込まれているが、X線造影糸4をセルロース系スポンジ2’の熱融着樹脂3による接合部分に挟み込んでもよい。
セルロース系スポンジの熱融着樹脂との接合部には、上記のようにX線造影糸を配することができる。ガーゼ等にX線造影糸を織り込んだり圧着させたりする場合と異なり、本発明の上記構成ではX線造影糸がセルロース系スポンジの間に挟まれているので、X線造影糸自体の強度不足や抜け落ちは問題とならない。X線造影糸を単独で用いる場合には、強度がないと切断や脱落の恐れがあるが、強度を保とうとするとX線造影糸に含有される造影剤の濃度を高くすることができず、X線撮影時に確認が難しくなっていた。X線造影糸を太くすることにより確認を容易にするという手段もあるが、その場合はX線造影糸の剛性が大きくなり、柔軟性が低減するという問題が生じ得る。これに対し、本発明の構成では、X線造影糸をセルロース系スポンジの接合部に挟み込んだり、熱融着樹脂層に併せて配置したりすることができるので、X線造影糸自体の強度は重要ではない。
図3は、X線造影糸の配置に特徴がある、本発明にかかる手術用圧排部材の他の一例を示す概略斜視図である。
図3において、手術用圧排部材1は、図1と同様に体液や血液等を吸収する吸収性部材であるセルロース系スポンジ2、2’が熱融着樹脂3によって接合された接合構造を有している。このとき、図3に示すように、X線造影糸4を、その手術用圧排部材1を固有に識別することができるように螺旋図形を描くように配したり、二次元での認識が可能となるように配したりすることも可能である。
X線造影糸としては、例えば、アコーディス スペシャリティ ファイバーズ社(Acordis Speciality Fibres Ltd)製の「マイクロペイク(Micropake)」(商品名)等を用いることができる。
一方、図1で示したように、セルロース系スポンジを接合する熱融着樹脂3中にX線造影剤を含ませると、熱融着樹脂3自体に造影効果をもたせることができる。熱融着樹脂3に造影効果を持たせることにより、手術用圧排部材の全体を二次元で造影させることができる。X線造影糸を数本だけ具備した構成のものでは、骨格部分に隠れたり、また、X線照射の方向によってはX線撮影による確認が難しくなる場合もあるが、熱融着樹脂3にX線造影剤を含ませ熱融着樹脂全体が造影される構成にするとX線撮影による確認が容易であり、好適に使用することができ、また、X線造影部材の脱落も防止することができる。
熱融着樹脂3に配合されるX線造影剤としては、硫酸バリウムを熱融着樹脂に対して10重量%〜300重量%の範囲内で含有させることが好ましく、さらに好ましい含有量は50重量%〜250重量%である。硫酸バリウムの含有量が10重量%未満であると十分な造影効果が得られず、300重量%を超えると熱融着樹脂の接合効果を阻害してしまう傾向がある。
図4は、本発明にかかる手術用圧排部材の他の実施態様を例示説明するための概略斜視図である。
本発明においては、セルロース系スポンジと別途容易された独立気泡発泡体とが熱融着樹脂により接合されている構造とすることも好ましい態様である。図4に示される手術用圧排部材1において、セルロース系スポンジ2、2’の中間層に独立気泡発泡体5を挟み込むような構造にすると共に、セルロース系スポンジ2、2’と独立気泡発泡体5の間に熱融着樹脂3、3を配置してそれぞれ接合し、接合構造が形成されている。X線造影剤(図示せず)は、熱融着樹脂3、3に配合含有されているか、あるいは熱融着樹脂3、3に塗布または含浸されている。
独立気泡発泡体5には、体液や血液等が吸収されないために識別がしやすく、手術中および手術終了時の手術用圧排部材の回収を目視によっても容易に行うことが可能となる。
また、吸収性部材であるセルロース系スポンジ2、2’を手術用圧排部材1の表裏両面に配置し、体液や血液等の吸収性能を高めている。
また、本発明の手術用圧排部材は、滅菌処理し必要に応じ、さらにその表面をカーゼ等の布帛で被覆することができる。
本発明の手術用圧排部材においては、二次元での認識を可能とする目的からは、図1や図4のように、X線造影剤をオレフィン系樹脂等の熱融着樹脂と混練して2次元状に配合することが好ましい。また、図3のようにX線造影糸を螺旋状にひろげることにより、二次元での認識を可能とすることも好ましい態様である。
本発明の手術用圧排部材の形状は、四角柱から八角柱のような角柱状のもの、円柱状のもの、蒲鉾型のものも等があり、用途や目的あるいは要求特性等によって使い分けされる。また、その大きさ(サイズ)も、用途や目的あるいは要求特性によって異なるが、例えば、好ましくは50mm×70mm×150mmのものから70mm×100mm×300mmの大きさのブロック状のものが挙げられる。また、これらの手術用圧排部材は1/10程度に圧縮され小型化したものもあり、さらには内視鏡(腹腔鏡)手術等で用いられる1cmφ以下の小型サイズものも挙げられる。
本発明の手術用圧排部材は、腹部手術、骨盤内手術および内視鏡(腹腔鏡)手術等に好適に用いられる。
(実施例1)
セルローススポンジ(東レ・ファインケミカル製 CA107原反)を湿潤状態で、バーチカルカッターにて40mm(厚み)×70mm(幅)×280mm(長さ)に同サイズのものを2本裁断し、60℃の温度のオーブン中に24時間放置し乾燥した。次に、ポリオレフィン製のホットメルト接着剤(TEX YEAR INDUSTRIES INC.製 スプレーメルト 977T)100部を溶融し、硫酸バリウム粉末80部を均一になるように混合し、その後冷却して硫酸バリウム粉末をブレンドしたホットメルト接着剤(熱融着樹脂)を作成した。この硫酸バリウム入りのホットメルト接着剤を、ホットメルトガン(三洋貿易 TR60.3)に投入し180℃の温度でセルローススポンジの片面に噴霧状に均一なるように2本とも塗布し、2本を貼り合わせし、80mm(厚み)×70mm(幅)×280mm(長さ)の図1に示す手術用圧排部材を得た。得られた手術用圧排部材を使用状態に合わせ生理食塩水に含浸しレントゲン撮影すると、形状が白色化して撮影されており、造影効果のあることが確認された。
(実施例2)
セルローススポンジ(東レ・ファインケミカル製 CA107原反)を湿潤状態で、バーチカルカッターにて40mm(厚み)×70mm(幅)×280mm(長さ)に同サイズのものを2本を裁断し、60℃の温度のオーブン中に24時間放置し乾燥した。次に、ポリオレフィン製のホットメルト接着剤(TEX YEAR INDUSTRIES INC.製 スプレーメルト 977T)100部を溶融し、硫酸バリウム粉末80部を均一になるよう混合し、その後冷却して硫酸バリウム粉末をブレンドしたホットメルト接着剤(熱融着樹脂)を作成した。上記セルローススポンジの片面に、あらかじめホットメルト接着剤TEX YEAR INDUSTRIES INC.製 スプレーメルト 977T)をホットメルトガン(三洋貿易 TR60.3)に投入し180℃の温度で噴霧状に均一になるように2本とも塗布した後に、作成した硫酸バリウム入りのホットメルト接着剤を、1方のセルローススポンジの噴霧状塗布面に180℃の温度でスパイラル状に約50mm直径の円を描くように塗布し、もう一方の噴霧状に塗布されたセルローススポンジを重ね合わせて、図3に示す圧排部材を得た。
(実施例3)
セルローススポンジ(東レ・ファインケミカル製 CA107原反)を湿潤状態で、バーチカルカッターにて10mm(厚み)×70mm(幅)×280mm(長さ)に同サイズのものを2本を裁断し、60℃の温度のオーブン中に24時間放置し乾燥した。次に、ポリエチレン製の発泡倍率30倍の独立気泡発泡体(東レ製 ペフ)を60mm(厚み)×70mm(幅)×280mm(長さ)に裁断した。次に、裁断した上記セルローススポンジおよび独立気泡発泡体の接着面に、実施例1記載の硫酸バリウム入りのポリオレフィン製のホットメルト接着剤を噴霧状に均一塗布し、塗布面同士を貼り合わせて、図4に示す圧排部材を得た。
図1は、本発明にかかる手術用圧排部材の一例を示す概略斜視図である。 図2は、本発明にかかる手術用圧排部材の他の実施態様を例示説明するための概略斜視図である。 図3は、X線造影糸の配置に特徴がある、本発明にかかる手術用圧排部材の他の実施態様を例示説明するための概略斜視図である。 図4は、本発明にかかる手術用圧排部材の他の実施態様を例示説明するための概略斜視図である。
符号の説明
1:手術用圧排部材
2、2’:セルロース系スポンジ
3:熱融着樹脂
4:X線造影糸
5:独立気泡発泡体

Claims (5)

  1. 少なくともセルロース系スポンジを含み、該セルロース系スポンジと熱融着樹脂による接合構造を有し、さらにX線造影部材を具備することを特徴とする手術用圧排部材。
  2. 熱融着樹脂が、X線造影部材としてのX線造影剤を含んでいる請求項1記載の手術用圧排部材。
  3. 熱融着樹脂が、X線造影剤として硫酸バリウムを10重量%〜300重量%の範囲内で含有している請求項2記載の手術用圧排部材。
  4. 熱融着樹脂が、オレフィン系樹脂である請求項1〜3のいずれかに記載の手術用圧排部材。
  5. セルロース系スポンジと独立気泡発泡体とが熱融着樹脂により接合された接合構造を有している請求項1〜4のいずれかに記載の手術用圧排部材。
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