JP2007229699A - ハニカム構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱衝撃や振動に対する耐久性に優れ、高い比表面積を有するハニカム構造体を提供すること。
【解決手段】 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカムユニットがシール材層を介して複数個結束されたハニカム構造体であって、上記ハニカムユニットは、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなり、上記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積は、5〜50cmであり、上記ハニカムユニットの側面両端部であって、それぞれの上記ハニカム構造体の長さの0.3〜5%の領域は、シール材層非形成領域であることを特徴とするハニカム構造体。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハニカム構造体に関する。
従来、一般に自動車排ガス浄化に用いられるハニカム触媒は一体構造で低熱膨張性のコージェライト質ハニカム構造体の表面に活性アルミナ等の高比表面積材料と白金等の触媒金属を担持することにより製造されている。また、リーンバーンエンジンおよびディーゼルエンジンのような酸素過剰雰囲気下におけるNOx処理のためにNOx吸蔵剤としてBa等のアルカリ土類金属を担持している。
ところで、浄化性能をより向上させるためには、排ガスと触媒貴金属およびNOx吸蔵剤との接触確率を高くする必要がある。そのためには、担体をより高比表面積にして、貴金属の粒子サイズを小さく、かつ、高分散させる必要がある。しかし、単純に活性アルミナ等の高比表面積材料の担持量が増やすことのみではアルミナ層の厚みの増加を招くのみであり、接触確率を高くすることにつながらなかったり、圧力損失が高くなりすぎてしまったりするといった不具合も生じてしまうため、セル形状、セル密度、及び、セル壁の厚さ等が工夫されている(例えば、特許文献1参照)。
一方、高比表面積材料からなるハニカム構造体として、無機繊維及び無機バインダとともに押出成形したハニカム構造体が知られている(例えば、特許文献2参照)。さらに、このようなハニカム構造体を大型化するのを目的として、接着層を介して、ハニカムユニットを接合したものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、アルミナ等の高比表面積材料は、熱エージングによって、焼結が進行し、比表面積が低下し、さらに、担持されている白金等の触媒金属はそれに伴い、凝集し、粒径が大きく、比表面積が小さくなる。つまり、熱エージング後に、より高比表面積であるためには、初期の段階においてその比表面積を高くする必要がある。また、上述したように、浄化性能をより向上させるためには、排ガスと触媒貴金属およびNOx吸蔵剤との接触確率を高くすることが必要である。つまり、担体をより高比表面積にして、触媒金属の粒子を小さく、かつより高分散させることが重要であるが、特許文献1に記載されているようなコージェライト質ハニカム構造体の表面に活性アルミナ等の高比表面積材料と白金等の触媒金属を担持したものでは、排ガスとの接触確率を高くすべく、セル形状、セル密度、および壁厚等を工夫し、触媒担体を高比表面積化したが、それでも十分大きくはなく、そのため、触媒金属が十分高分散されず、熱エージング後の排ガスの浄化性能が不足した。
なお、上記熱エージングとは、触媒担体として使用する際の熱に起因する熱エージング及び熱による加速試験等を行った際の熱エージングの両方を意味する。
そこで、この不足を補うために、触媒金属を多量に担持することや、触媒担体自身を大型化することで解決しようとしてきた。しかし、白金等の貴金属は非常に高価であり、限られた貴重な資源である。また、自動車に設置する場合、その設置スペースは非常に限られたものであるためどちらも適当な手段であるとはいえなかった。
さらに、高比表面積材料を無機繊維及び無機バインダとともに押し出し成形する特許文献2に記載のハニカム構造体は、基材自体が高比表面積材料からなるため、担体としても高比表面積であり、十分に触媒金属を高分散させることが可能であるが、基材のアルミナ等は比表面積を保つためには、十分に焼結させることができず、基材の強度は非常に弱いものであった。
さらに、上述したように自動車用に用いる場合、設置するためのスペースは非常に限られたものである。そのため、単位体積当たりの担体の比表面積を上げるためにセル壁を薄くする等の手段を用いるが、そうすることにより、基材の強度はいっそう弱いものとなった。また、アルミナ等は、熱膨張率が大きいこともあり、焼成(仮焼)時、および使用時に熱応力によって容易にクラックが生じてしまう。これらを考えると、自動車用として利用した場合、使用時に急激な温度変化による熱応力や大きな振動等の外力が加わるため、容易に破損し、ハニカム構造体としての形状を留めることができず、触媒担体としての機能を果たすことができないといった問題があった。
さらに、特許文献3に記載されている自動車用触媒担体では、ハニカム構造体を大型化することを目的としているため、ハニカムユニットの断面積が、200cm以上のものが示されているが、急激な温度変化による熱応力さらに大きな振動等が加わるような状況で使用した場合には、上述したように容易に破損し、形状を留めることができず、触媒担体としての機能を果たすことができないといった問題があった。
特開平10−263416号公報 特開平5−213681号公報 DE4341159号公報
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、触媒成分を高分散させることができるとともに、熱衝撃や振動に強いハニカム構造体を提供することを目的とする。
本発明のハニカム構造体は多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカムユニットがシール材層を介して複数個結束されたハニカム構造体であって、
上記ハニカムユニットは、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなり、
上記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積は、5〜50cmであり、
上記ハニカムユニットの側面両端部であって、それぞれの上記ハニカム構造体の長さの0.3〜5%の領域は、シール材層非形成領域であることを特徴とする。
上記ハニカム構造体おいて、上記ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面における断面積に対して、上記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積の総和が占める割合は、85%以上であることが望ましく、90%以上であることがより望ましい。
また、上記ハニカム構造体の最外周には、塗布材層が形成されていることが望ましい。
上記ハニカム構造体において、上記無機粒子は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、セリア、ムライト及びゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが望ましい。
また、上記ハニカム構造体において、上記無機繊維及び/又はウィスカは、アルミナ、シリカ、炭化珪素、シリカーアルミナ、ガラス、チタン酸カリウム及びホウ酸アルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種であることが望ましい。
上記ハニカム構造体において、上記ハニカムユニットは、上記無機粒子と上記無機繊維及び/又はウィスカと無機バインダとを含む混合物を用いて製造されており、
上記無機バインダは、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス、セピオライト及びアタパルジャイトからなる群から選択された少なくとも一種であることが望ましい。
上記ハニカム構造体は、触媒が担持されていることが望ましく、上記触媒は、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び、酸化物からなる群から選択された少なくとも1種を含むことが望ましい。
また、上記ハニカム構造体は、車両の排ガス浄化に用いるものであることが望ましい。
本発明のハニカム構造体は、熱衝撃や振動に対する耐久性に優れ、触媒成分を高分散させることができる。
また、本発明のハニカム構造体は、触媒コンバータとして特に好適に用いることができる。
以下、本発明のハニカム構造体について説明する。
本発明のハニカム構造体は多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカムユニットがシール材層を介して複数個結束されたハニカム構造体であって、
上記ハニカムユニットは、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなり、
上記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積は、5〜50cmであり、
上記ハニカムユニットの側面両端部であって、それぞれの上記ハニカム構造体の長さの0.3〜5%の領域は、シール材層非形成領域であることを特徴とする。
以下、本発明のハニカム構造体について、図面を参照しながら説明する。
図1(a)は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)はそのA−A線断面図である。図2は、図1に示したハニカム構造体を構成するハニカムユニットを模式的に示した斜視図である。
図1に示した本発明のハニカム構造体10は、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなるハニカムユニット30が、シール材層14を介して複数個結束されてハニカムブロック15を構成し、このハニカムブロック15の周囲に塗布材層13が形成されている。従って、ハニカム構造体10の最外周には、塗布材層13が形成されていることとなる。
ハニカムユニット30は、図2に示したように、長手方向に多数のセル31が形成されている。なお、図2中、33はセル壁である。
ハニカム構造体10では、図1(b)に示したように、ハニカムユニット30の側面両端部には、それぞれシール材層非形成領域17が存在している。
そして、それぞれのシール材層非形成領域17は、ハニカム構造体10の長さLの0.3〜5%の領域に形成されている。換言すれば、各シール材層非形成領域の深さは、それぞれハニカム構造体の長さの0.3〜5%である。
上記シール材層非形成領域の深さが、上記ハニカム構造体の長さに対して、0.3〜5%の範囲内にあると、熱衝撃や振動に対して優れた耐久性を有する。
この理由は、上記シール材層によりハニカム構造体に生じた応力を緩和することができるとともに、より応力が集中しやすいハニカム構造体においては、その応力を分散することが可能となるためであると推測される。
一方、上記シール材層非形成領域の深さが、上記ハニカム構造体の長さの0.3%未満では、ハニカム構造体の端面に掛かる熱応力の分散サイトが小さすぎるため、端面においてクラック等の破壊が発生することがあり、また、5%を超えると、ハニカムユニット全体に発生する熱応力を十分に緩和することができず、クラック等の破壊が発生することがある。
本発明のハニカム構造体では、図1に示したように、複数のハニカムユニットがシール材層を介して結束されている。
そのため、熱衝撃や振動に対して優れた耐久性を有する。この理由としては、急激な温度変化等によってハニカム構造体に温度分布がついた場合にもそれぞれのハニカムユニットあたりにつく温度差を小さく抑えることができるためであると推察される。あるいは、熱衝撃や振動をシール材層によって緩和可能となるためであると推察される。また、このシール材層は、熱応力等によってハニカムユニットにクラックが生じた場合においても、クラックがハニカム構造体全体に伸展することを防ぎ、さらに、ハニカム構造体のフレームとしての役割をも担い、ハニカム構造体としての形状を保ち、触媒担体としての機能を失わないことになると考えられる。
また、上記ハニカムユニットのハニカム構造体の長手方向に垂直な断面における断面積(単に断面積とする。以下同じ。)は、下限が5cmで、上限が50cmである。
断面積が5cm未満では、ハニカムユニット同士を結束するシール材層の断面積が大きくなるため触媒を担持する比表面積が相対的に小さくなるとともに、圧力損失が相対的に大きくなってしまい、一方、断面積が50cmを超えると、ユニットの大きさが大きすぎ、それぞれのハニカムユニットに発生する熱応力を十分に抑えることができない。
これに対し、ハニカムユニットの断面積が、5〜50cmの範囲にあれば、ハニカム構造体において、シール材層が占める割合を調整することができ、これにより比表面積を大きく保つことができ、その結果、触媒成分を高分散させることが可能となる。
また、熱衝撃や振動などの外力が加わってもハニカム構造体としての形状を保持することができる。さらには、圧力損失を小さく抑えることができる。
従って、このハニカム構造体によれば、触媒成分を高分散させることができると共に、熱衝撃や振動に対する耐久性に優れることとなる。
なお、単位体積あたりの比表面積は、後述の式(1)によって求めることができる。
また、ここで、ハニカムユニットの断面積とは、ハニカム構造体が断面積の異なる複数のハニカムユニットを含むときには、ハニカム構造体を構成する基本ユニットとなっているハニカムユニットの断面積をいい、通常、ハニカムユニットの断面積が最大のものをいう。
上記断面積の望ましい下限は6cmであり、より望ましい下限は8cmである。一方、上記断面積の望ましい上限は40cmであり、より望ましい上限は30cmである。
上記ハニカム構造体では、上記ハニカム構造体の長手方向に垂直な断面における断面積に対して、上記ハニカムユニットの断面積の総和が占める割合が、85%以上であることが望ましく、90%以上であることがより望ましい。
上記ハニカムユニットの断面積の総和が占める割合が85%未満では、シール材層の断面積が大きくなり、ハニカムユニットの総断面積が小さいため、触媒を担持する比表面積が相対的に小さくなるとともに、圧力損失が相対的に大きくなってしまうからである。
また、上記割合が90%以上では、より圧力損失を小さくすることができる。
上記ハニカム構造体では、その最外周に塗布材層が形成されていることが望ましい。
これにより、外周面を保護して強度を高めることができるからである。
ハニカムユニットを複数個結束させたハニカム構造体の形状は、図1に示した形状は円柱状であるが、円柱状に限定されるわけではなく、例えば、角柱状や楕円柱状等であってもよい。また、その大きさも特に限定されるものではない。
本発明のハニカム構造体を構成するハニカムユニットは、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなるものである。
無機粒子によって比表面積が向上し、無機繊維及び/又はウィスカによって多孔質セラミックの強度が向上することとなるからである。
上記無機粒子としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、セリア、ムライト、ゼオライト等からなる粒子が望ましい。これらの粒子は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
また、これらのなかでは、アルミナ粒子が特に望ましい。
上記無機繊維や上記ウィスカとしては、アルミナ、シリカ、炭化珪素、シリカ−アルミナ、ガラス、チタン酸カリウム、ホウ酸アルミニウム等からなる無機繊維やウィスカが望ましい。
これらの無機繊維やウィスカは、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
上記無機繊維や上記ウィスカの望ましいアスペクト比(長さ/径)は、望ましい下限が2であり、より望ましい下限が5であり、さらに望ましい下限が10である。一方、望ましい上限は、1000であり、より望ましい上限は800であり、さらに望ましい上限は500である。
なお、上記無機繊維や上記ウィスカのアスペクト比は、アスペクト比に分布があるときには、その平均値である。
上記ハニカムユニットに含まれる上記無機粒子の量について、望ましい下限は30重量%であり、より望ましい下限は40重量%であり、さらに望ましい下限は50重量%である。
一方、望ましい上限は97重量%であり、より望ましい上限は90重量%であり、さらに望ましい上限は80重量%であり、特に望ましい上限は75重量%である。
無機粒子の含有量が30重量%未満では、比表面積の向上に寄与する無機粒子の量が相対的に少なくなるため、ハニカム構造体としての比表面積が小さく、触媒成分を担持する際に触媒成分を高分散させることができなくなる場合がある。一方、97重量%を超えると強度向上に寄与する無機繊維及び/又はウィスカの量が相対的に少なくなるため、ハニカム構造体の強度が低下することとなる。
上記ハニカムユニットに含まれる上記無機繊維及び/又は上記ウィスカの合計量について、望ましい下限は3重量%であり、より望ましい下限は5重量%であり、さらに望ましい下限は8重量%である。一方、望ましい上限は70重量%であり、より望ましい上限は50重量%であり、さらに望ましい上限は40重量%であり、特に望ましい上限は30重量%である。
無機繊維及び/又はウィスカの合計量が3重量%未満ではハニカム構造体の強度が低下することとなり、50重量%を超えると比表面積向上に寄与する無機粒子の量が相対的に少なくなるため、ハニカム構造体としての比表面積が小さく触媒成分を担持する際に触媒成分を高分散させることができなくなる場合がある。
また、上記ハニカムユニットは、上記無機粒子と上記無機繊維及び/又はウィスカと無機バインダとを含む混合物を用いて製造されていることが望ましい。
このように無機バインダを含む混合物を用いることにより、生成形体を焼成する温度を低くしても十分な強度のハニカムユニットを得ることができるからである。
上記無機バインダとしては、無機ゾルや粘土系バインダ等を用いることができ、上記無機ゾルの具体例としては、例えば、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス等が挙げられる。また、粘土系バインダとしては、例えば、白土、カオリン、モンモリロナイト、セピオライト、アタパルジャイト等の複鎖構造型粘土等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上併用してもよい。
これらのなかでは、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス、セピオライト及びアタパルジャイトからなる群から選択された少なくとも1種が望ましい。
上記無機バインダの量は、後述する製造工程で調製する原料ペーストに含まれる固形分として、その望ましい下限は、5重量%であり、より望ましい下限は、10重量%であり、さらに望ましい下限は15重量%である。一方、望ましい上限は、50重量%であり、より望ましい上限は、40重量%であり、さらに望ましい上限は、35重量%である。
上記無機バインダの含有量が50重量%を超えると成型性が悪くなる。
上記ハニカムユニットの形状は、特に限定されるものではないが、ハニカムユニット同士が結束しやすい形状であることが好ましく、その長手方向に垂直な断面(以下、単に断面ともいう)の形状としては、正方形、長方形、六角形、扇状等が挙げられる。
また、上記ハニカムユニットにおいて、セル同士の間の厚さ(セル壁の厚さ)は、特に限定されるものではないが、望ましい下限は0.05mmであり、より望ましい下限は0.10mmであり、特に望ましい下限は0.15mmである。一方、望ましい上限は0.35mmであり、より望ましい上限は0.30mmであり、特に望ましい上限は0.25mmである。
セル壁の厚さが0.05mm未満ではハニカムユニットの強度が低下する場合があり、一方、セル壁の厚さが0.35mmを超えると、排ガスとの接触面積が小さくなることと、ガスが十分深くまで浸透しないため、セル壁内部に担持された触媒とガスが接触しにくくなることとにより、触媒性能が低下してしまうことがある。
また、上記ハニカムユニットのセル密度は、望ましい下限が15.5個/cm(100cpsi)であり、より望ましい下限が46.5個/cm(300cpsi)であり、さらに望ましい下限が62.0個/cm(400cpsi)である。一方、セル密度の望ましい上限は186個/cm(1200cpsi)であり、より望ましい上限は170.5個/cm(1100cpsi)であり、さらに望ましい上限は155個/cm(1000cpsi)である。
セル密度が、15.5個/cm未満では、ハニカムユニット内部の排ガスと接触する壁の面積が小さくなり、186個/cmを超えると、圧力損失が高くなるとともに、ハニカムユニットの作製が困難になるためである。
上記ハニカムユニットに形成されるセルの断面形状は、特に限定されず、図2に示したような四角形以外に、略三角形や略六角形としてもよい。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法の一例について、工程順に説明する。
まず、原料ペーストを調製し、この原料ペーストを用いて押出成形等を行い、成形体を作製する。
上記原料ペーストとしては、例えば、上記無機粒子と、上記無機繊維及び/又はウィスカを主成分とし、これらのほかに、必要に応じて、上記無機バインダ、有機バインダ、分散媒及び成形助剤を成形性にあわせて適宜加えたものを用いることができる。
上記有機バインダとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
こられは、単独で用いてよいし、2種以上併用してもよい。
上記有機バインダの配合量は、上記無機粒子、上記無機繊維、上記ウィスカ、上記無機バインダの合計100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。
上記分散媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(ベンゼンなど)、アルコール(メタノールなど)等が挙げられる。
上記成形助剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
上記原料ペーストの調製は、特に限定されるものではないが、混合・混練することが好ましく、例えば、ミキサーやアトライタなどを用いて混合してもよく、ニーダーなどで十分に混練してもよい。
上記原料ペーストを成型する方法は、特に限定されるものではないが、上述したように押出成形などによってセルを有する形状に成形することが好ましい。
次に、得られた成形体を、必要に応じて、乾燥機を用いて乾燥することにより乾燥体を得る。
上記乾燥機としては、例えば、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機及び凍結乾燥機等が挙げられる。
次に、得られた乾燥体を、必要に応じて、脱脂する。
脱脂条件は、特に限定されず、成形体に含まれる有機物の種類や量によって適宜選択するが、おおよそ400℃、2hr程度が望ましい。
次に、必要に応じて乾燥、脱脂処理を施した成形体を焼成する。
焼成条件は、特に限定されるものではないが、600〜1200℃が望ましく、600〜1000℃がより望ましい。
この理由は、焼成温度が600℃未満ではセラミック粒子などの焼結が進行せずハニカム構造体としての強度が低くなることがあり、1200℃を超えるとセラミック粒子などの焼結が進行しすぎて単位体積あたりの比表面積が小さくなり、担持させる触媒成分を十分に高分散させることができなくなることがある。
このような工程を経ることにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカムユニット(図3(a)参照)を製造することができる。
上述した工程を経てハニカムユニットを製造した後、次に、図3(b)に示すように、ハニカムユニット30が空隙保持材142を介して複数個組み上げられたセラミック部材集合体16を組み上げる。
空隙保持材142は、各ハニカムユニット30間に空隙を形成させるために用いられるものであり、空隙保持材142の厚さを調整することにより、各ハニカムユニット30間のシール材層14の厚さを調整することができる。
空隙保持材142の材質としては特に限定されず、例えば、紙、無機物質、有機繊維、樹脂等を挙げることができる。
また、空隙保持材142は、ハニカム構造体の使用時に加わる熱により分解、除去されるものであってもよいし、分解、除去されないものであってもよい。
また、上記空隙保持材の具体例としては、例えば、ボール紙、黒鉛、炭化珪素等を挙げることができる。また、シール材層14と同じ材質のものを、予め厚さを調整し固形化させておくことで、空隙保持材としてもよい。
空隙保持材142の形状としては、ハニカムユニット30を保持することができる形状であれば特に限定されず、円柱状、角柱状等を挙げることができる。
空隙保持材142の大きさとしては特に限定されず、例えば、空隙保持材142が円柱状である場合、その厚さは0.5〜2.0mmであることが望ましい。後述するように、本発明のハニカム構造体を構成するシール材層の望ましい厚さは、0.5〜2.0mmであるからである。
この工程では、上述のような空隙保持材142をハニカムユニット30間に配置してハニカムユニット30を結束させることにより、空隙保持材142を介してハニカムユニット30を複数個組み上げたセラミック部材集合体16を作製することができる。
また、ハニカム構造体の製造方法では、セラミック部材集合体の製造とは別に、シール材層を形成するためのシール材ペーストを調製する。
上記シール材ペーストとしては、特に限定されるものではないが、例えば、無機バインダとセラミック粒子を混ぜたものや、無機バインダと無機繊維を混ぜたものや、無機バインダとセラミック粒子と無機繊維とを混ぜたもの等を用いることができる。
また、これらのシール材ペーストには、有機バインダを加えてもよい。
上記有機バインダとしては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
次に、図3(c)に示すように、シール材ペースト1400を、セラミック部材集合体16を構成するハニカムユニット30間の空隙に充填する。
シール材ペーストの充填は、後述するペースト充填用の筒状冶具の中にセラミック部材集合体16を格納して行ってもよく、また、筒状冶具の中でハニカムユニット30を組み上げてもよい。
筒状治具を使用する場合は、圧入させるシール材ペースト1400の量を調整することにより、シール材層非形成領域の深さを容易に調整することができる点で有利である。
ここで、上記ペースト充填用の筒状治具について、図面を参照しながら簡単に説明しておく。
図4(a)は、ペースト充填用の筒状治具、及び、その内周部に設置されたセラミック部材集合体16の長手方向に垂直な断面の一例を模式的に示した断面図であり、(b)は、ペースト充填用の筒状治具、及び、その内周部に設置されたセラミック部材集合体16の長手方向に平行な断面の一例を模式的に示した断面図である。
ペースト充填用の筒状治具50は、内部にセラミック部材集合体を格納する内部空間502をもった筒状体501を具備する。この筒状体501の外側側面にシール材ペースト供給室52が取り付けられている。筒状体501には、この供給室52と内部空間を連通する開口51が形成されており、この開口51(以下の説明では、より具体的に供給孔もしくは供給溝と表記する)を経由してシール材ペースト1400が供給される。供給室52には、シール材ペースト1400を押し出すための押し出し機構503が取り付けられている。ペースト充填用の筒状治具50には、開閉式の底板53がその両端部に取り付けられている。底板53を閉じてセラミック部材集合体16を構成するハニカムユニット30間に形成された空隙141を封止すれば、シール材ペースト1400がセラミック集合体の端面に付着することをより防止することができる。
図4において、底板53として通気孔を有する材料を採用した場合、圧入されたシール材ペースト1400の流れを実線の矢印A、Bで示した。
ペースト充填用の筒状治具50としては、その室内が供給孔(又は供給溝)51を通じて内周部と連通したペースト供給室52を外周部に備えた筒状体であって、内周部にセラミック部材集合体16を設置するか、又は、内周部でセラミック部材集合体16を組み上げることが可能なものであれば特に限定されず、例えば、分解可能な組立型の治具であってもよいし、一体型の治具であってもよく、また、内周部が所定の大きさ及び/又は形状の治具であってもよいし、内周部の大きさ及び/又は形状が変更可能で、内周面を狭めていくことによりセラミック部材集合体16を締め付けることが可能な治具であってもよい。また、ペースト充填用の筒状治具50は、ペースト供給室52が取り外し可能な組立型の治具であってもよい。
ペースト供給室52は、ペースト充填用の筒状治具50の外周部に設けられ、その室内にシール材ペースト1400を投入し、これを加圧することが可能な容器であれば特に限定されない。
また、供給孔51の形状、大きさ及び数は特に限定されないが、セラミック部材集合体16を構成するハニカムユニット30間に形成された空隙141と対応する位置に設ける必要があり、空隙141をシール材ペースト1400により漏れなく充填できるように一定間隔で設けられることが望ましい。なお、供給孔は、ペーストを均一に充填できるように、供給溝にすることがより望ましい。
また、ペースト充填用の筒状治具50内にシール材ペースト1400を圧入する際の圧力は、圧入するシール材ペースト1400の量、粘度、供給孔の大きさ、位置及び数等に応じて適宜調整され、必要に応じて、ペースト充填用の筒状治具50の両端面からの吸引を併用してもよい。
このペースト充填用の筒状治具50を用いることで、セラミック部材集合体16の端部にはシール材ペースト1400の未充填部分(硬化後、シール材層非形成領域となる)を残しておくことが可能になる。
そして、シール材ペーストを圧入する条件を適宜設定することにより、形成するシール材層非形成領域の深さを調整することができる。
このペースト充填用の筒状治具50は、次のように使用される。
即ち、図4に示すように、セラミック部材集合体16を組み上げた後、これをペースト充填用の筒状治具50の中に格納する。次に、シール材ペースト1400を注入する。あるいは、ペースト充填用の筒状治具50の中でセラミック部材集合体16を組み上げ、次にシール材ペースト1400を注入する。いずれの方法も使用することができる。
次に、図3(d)に示すように、ハニカムユニット30間の空隙141に充填されたシール材ペースト1400を硬化させて、ハニカムユニット30間にシール材層14を形成する。
この工程では、シール材ペースト1400が充填されたセラミック部材集合体16を、例えば、50〜150℃、1時間の条件で加熱することにより、シール材ペースト1400を乾燥、硬化させてシール材層14とする。
上記シール材層の厚さは、0.5〜2mmが望ましい。
シール材層の厚さが0.5mm未満では十分な接合強度が得られないおそれがあり、また、シール材層は触媒担体として機能しない部分であるため、2mmを超えると、ハニカム構造体の単位体積あたりの比表面積が低下するため、触媒成分を担持した際に十分に高分散させることができなくなることがある。
また、シール材層の厚さが2mmを超えると、圧力損失が大きくなることがある。
ここでは、予め、セラミック部材集合体16を作製しておき、ハニカムユニット30間の空隙にシール材ペーストを圧入し、その後、シール材ペーストを硬化させることによりシール材層とシール材層非形成領域とを形成する方法について説明したが、本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカムユニットの側面の所定の領域にシール材ペーストを塗布しながら、ハニカムユニットを順次組み上げていき、その後、上述した条件でシール材ペーストを乾燥、硬化させることにより、複数個のハニカムユニットをシール材層を介して結束させるとともにシール材層非形成領域を形成してもよい。
また、この工程で、結束させるハニカムユニットの数は特に限定されず、ハニカム構造体の大きさに合わせて適宜決定すればよい。
次に、シール材層を介して結束された複数のハニカムユニットを、必要に応じて、適宜切断、研磨等を施し、ハニカムブロック15とする(図3(e)参照)。
切削加工は、例えば、ダイヤモンドカッター等を用いて行うことができる。
次に、必要に応じて、ハニカムブロックの外周面に塗布材ペーストを塗布して乾燥し、固定化させることにより、塗布材層13を形成する(図3(f)参照)。
上記塗布材層を形成することにより、ハニカムブロックの外周面を保護することができ、その結果、ハニカム構造体の強度を高めることができる。
上記塗布材ペーストは、特に限定されず、上記シール材ペーストと同じ材料からなるものであってもよいし、異なる材料からなるものであってもよい。
また、上記塗布材ペーストが、上記シール材ペーストと同じ材料からなるものである場合、両者の構成成分の配合比は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
上記塗布材層の厚さは、特に限定されるものではないが、0.1〜2mmであることが望ましい。0.1mm未満では、外周面を保護しきれず強度を高めることができないおそれがあり、2mmを超えると、ハニカム構造体としての単位体積あたりの比表面積が低下してしまい触媒成分を担持した際に十分に高分散させることができなくなることがある。
また、本製造方法では、複数のハニカムユニットをシール材層を介して結束させた後(但し、塗布材層を設けた場合は、塗布材層を形成させた後)に、仮焼することが望ましい。
これにより、シール材層、塗布材層に有機バインダが含まれている場合などには、脱脂除去することができるからである。
仮焼する条件は、含まれる有機物の種類や量によって適宜決定されることとなるが、おおよそ700℃で2hr程度が望ましい。
また、上記製造方法では、断面が扇形の形状のハニカムユニットや、断面が正方形の形状のハニカムユニットを成形しておき、これらをシール材層を介して結束させて所定の形状のハニカム構造体(例えば、図1(a)では円柱状)を製造してもよい。
この場合、切断、研磨工程を省略することができる。
このような本発明のハニカム構造体の用途は特に限定されないが、車両の排ガス浄化用の触媒担体として好適に用いることができる。
また、ディーゼルエンジンの排ガス浄化用の触媒担体として用いる場合、炭化珪素等のセラミックハニカム構造を有し、排ガス中の粒状物質(PM)をろ過し燃焼浄化する機能を持つディーゼル・パティキュレート・フィルタ(DPF)と併用することがあるが、このとき本発明のハニカム構造体とDPFとの位置関係は、本発明のハニカム構造体が前側でも後側でもよい。
前側に設置された場合は、本発明のハニカム構造体が、発熱を伴う反応を示した場合において、後側のDPFに伝わり、DPFの再生時の昇温を促進させることができる。
また、後側に設置された場合は、排ガス中のPMがDPFによりろ過され、本発明のハニカム構造体のセルを通過するため、目詰まりを起こしにくく、更に、DPFにてPMを燃焼する際に不完全燃焼により発生したガス成分についても本発明のハニカム構造体を用いて処理することができるためである。
なお、このハニカム構造体は、上述の技術背景に記載した用途などについて利用することができるのは勿論、触媒成分を担持することなく使用する用途(例えば、気体成分や液体成分を吸着させる吸着材など)にも特に限定されずに利用することができる。
また、上記ハニカム構造体に触媒を担持しハニカム触媒としてもよい。
上記触媒としては、特に限定されるものではないが、例えば、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、酸化物等が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
上記貴金属としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等が挙げられ、上記アルカリ金属としては、例えば、カリウム、ナトリウム等が挙げられ、上記アルカリ土類金属としては、例えば、バリウム等が挙げられ、上記酸化物としては、ペロブスカイト(La0.750.25MnO等)、CeO等が挙げられる。
上述したような触媒が担持されたハニカム構造体(ハニカム触媒)は、特に限定されるものではないが、例えば自動車の排ガス浄化用のいわゆる三元触媒やNOx吸蔵触媒として用いることができる。
なお、触媒を担持させる時期は、特に限定されるものではなく、ハニカム構造体を作製した後に担持させてもよいし、原料の無機粒子の段階で担持させてもよい。
また、触媒の担持方法は、特に限定されるものではなく、例えば、含浸法等によって行うことができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)γアルミナ粒子(平均粒径2μm)40重量%、シリカ−アルミナ繊維(平均繊維径10μm、平均繊維長100μm、アスペクト比10)10重量%、シリカゾル(固体濃度30重量%)50重量%を混合し、得られた混合物100重量部に対して有機バインダとしてメチルセルロース6重量部、可塑剤及び潤滑剤を少量加えて更に混合・混練して混合組成物を得た。次に、この混合組成物を押出成形機により押出成形を行い、生の成形体を得た。
(2)次に、マイクロ波乾燥機及び熱風乾燥機を用いて、上記生の成形体を十分乾燥させ、さらに、400℃で2hr保持して脱脂した。
その後、800℃で2hr保持して焼成を行い、角柱状(34.3mm×34.3mm×150mm)、セル密度が93個/cm(600cpsi)、セル壁の厚さが0.2mm、セルの断面形状が四角形(正方形)のハニカムユニット30を得た(図2参照)。
このハニカムユニット30の壁面の電子顕微鏡(SEM)写真を図5に示す。
この写真より、ハニカムユニット30は、原料ペーストの押出方向に沿ってシリカ−アルミナ繊維が配向していることがわかる。
(3)次に、γアルミナ粒子(平均粒径2μm)29重量%、シリカ−アルミナ繊維(平均繊維径10μm、平均繊維長100μm)7重量%、シリカゾル(固体濃度30重量%)34重量%、カルボキシメチルセルロース5重量%及び水25重量%を混合し耐熱性のシール材ペーストを調製した。
(4)次に、ハニカムユニット30の側面の四隅近くに1個ずつ合計4個、直径5mm×厚さ1mmの両面に粘着材が塗布されたボール紙からなる空隙保持材142を載置、固定した。その後、空隙保持材142を介して、ハニカムユニット30を積み上げ、セラミック部材集合体16を組み上げた(図3(b)、図6(a)参照)。
(5)次に、ペースト供給室52を外周部に備えたペースト充填用の筒状治具50内にセラミック部材集合体16を設置した。ペースト充填用の筒状治具50は、セラミック部材集合体16を構成するハニカムユニット30間の空隙141と対応する位置に、ペースト供給室52の室内とペースト充填用の筒状治具50内とを連通する幅5mmの供給溝を3箇所有するものであった。
また、ペースト充填用の筒状治具50の両端部には、端面に当接させることが可能な開閉式の底板53がそれぞれ取り付けられており、この底板53を閉じてセラミック部材集合体16の両端面に当接させることにより、ハニカムユニット30間の空隙141を封止した(図4参照)。
(6)次に、シール材ペースト1400をペースト充填用の筒状治具50のペースト供給室52内に投入し、圧力0.2MPaで加圧してペースト充填用の筒状治具50の内周部に圧入し、ハニカムユニット30間の空隙にシール材ペースト1400を充填した(図3(c)参照)。なお、シール材ペースト1400圧入後のセラミック部材集合体16の両端部において、それぞれシール材ペースト1400の未充填部の端面からの長さ(シール材層非形成領域の深さ)が2.0mm(ハニカムユニット30の長さに対して1.33%)となるように、圧入させるシール材ペースト1400の量を調整した。
次いで、シール材ペースト1400がハニカムユニット30間に充填されたセラミック部材集合体16を120℃、1時間で乾燥し、シール材ペースト1400を硬化させることにより、1mmの厚さのシール材層14とシール材層非形成領域とを形成した(図3(d)参照)。
(7)次に、このようなものを作製した後、正面が略点対称になるように円柱状にダイヤモンドカッターを用いて、これを切断し、ハニカムブロック15とした(図3(e)参照)。その後、セルを有しない円形の外表面(ハニカムブロックの外周面)に、塗布材ペーストとして上記シール材ペーストと同様のペーストを、厚さ0.5mmとなるように塗布し、上記外表面をコーティングした。
次に、120℃で乾燥を行い、700℃で2hr保持してシール材ペースト及び塗布材ペーストの脱脂を行い、円柱状(直径143.8mm×高さ150mm)のハニカム構造体10を得た。
なお、シール材層非形成領域の深さは、ハニカム構造体を作製した後、各ハニカムユニット間のシール材層において、ノギスにより3点ずつ深さを測定し、その平均値を算出したものである。
本実施例で製造したハニカム構造体について、ハニカムユニットの断面形状、ハニカムユニットの断面積、ハニカムユニットの断面占有割合(ハニカム構造体の断面積に対して、ハニカムユニットの断面積の総和が占める割合)、シール材層非形成領域の長さ(深さ)、シール材層非形成領域の比率(ハニカム構造体の長さに対して、シール材層非形成領域が占める割合)等の各数値をまとめたものを下記の表1に示す。
なお、表1には、他の実施例、試験例及び比較例の各数値も示す。
(実施例2、3)
表1に示すハニカムユニットの形状とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
なお、実施例2、3に係るハニカムブロックについて、正面から見た模式図をそれぞれ図6(b)、(c)に示す。
(実施例4、5)
シール材層非形成領域の深さを表1に示す長さにした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
なお、シール材層非形成領域の深さはシール材ペーストの圧入条件により調整した。
(比較例1、2)
表1に示すハニカムユニットの形状とした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
なお、実施例4、5に係るハニカムブロックについて、正面から見た模式図をそれぞれ図7(a)、(b)に示す。
(比較例3〜8)
シール材層非形成領域の深さを表1に示す長さにした以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
なお、シール材層非形成領域の深さはシール材ペーストの圧入条件により調整した。
ハニカム構造体の評価
実施例、試験例及び比較例で製造したハニカム構造体について、下記の方法により、比表面積の測定、熱衝撃・振動繰返し試験、及び、圧力損失の測定を行った。結果を表2に示した。
[比表面積測定]
まず、ハニカムユニット及びシール材層の体積を実測し、ハニカム構造体の体積に対しハニカムユニットが占める割合A(体積%)を計算した。次に、ハニカムユニットの単位重量あたりのBET比表面積B(m/g)を測定した。BET比表面積は、BET測定装置(島津製作所社製、MicromeriticsフローソーブII−2300)を用いて、日本工業規格で定められるJIS−R−1626(1996)に準じて1点法により測定した。測定には、円柱形状の小片(直径15mm×高さ15mm)に切り出したサンプルを用いた。
そして、ハニカムユニットの見かけ密度C(g/L)をハニカムユニットの重量と外形の体積から計算し、ハニカム構造体の比表面積S(m/L)を、次式(1)から求めた。なお、ここでのハニカム構造体の比表面積は、ハニカム構造体の見かけ体積あたりの比表面積のことをいう。
S(m/L)=(A/100)×B×C・・・(1)
[熱衝撃・振動繰返し試験]
熱衝撃試験は、アルミナ繊維からなる断熱材のアルミナマット(三菱化学製マフテック、46.5cm×15cm、厚さ6mm)をハニカム構造体の外周面に巻き金属ケーシング21に入れた状態で600℃に設定された焼成炉に投入し、10分間加熱し、焼成炉から取り出し室温まで急冷した。次に、ハニカム構造体をこの金属ケーシングに入れたまま振動試験を行った。図8(a)に振動試験に用いた振動装置20の正面図を、図8(b)に振動装置20の側面図を示す。ハニカム構造体を入れた金属ケーシング21を台座22の上に置き、略U字状の固定具23をネジ24によって締めて金属ケーシング21を固定した。すると、金属ケーシング21は、台座22と固定具23と一体となった状態で振動可能となる。振動試験は、周波数160Hz、加速度30G、振幅0.58mm、保持時間10hr、室温、振動方向Z軸方向(上下)の条件で行った。この熱衝撃試験と振動試験とを交互にそれぞれ10回繰り返し、試験前のハニカム構造体の重量T0と試験後の重量Tiを測定し、次式(2)を用いて重量減少率Gを求めた。
G(重量%)=100×(T0−Ti)/T0・・・(2)
[圧力損失測定]
圧力損失測定装置40を図9に示す。測定方法は、2Lのコモンレール式ディーゼルエンジンの排気管にアルミナマットを巻いたハニカム構造体を金属ケーシングにいれて配置し、ハニカム構造体の前後に圧力計を取り付けた。なお、測定条件は、エンジン回転数を1500rpm、トルク50Nmに設定し、運転開始から5分後の差圧を測定した。
以上の結果から明らかなように、実施例に係るハニカム構造体は、熱衝撃や振動に対する耐久性を維持しつつ、圧力損失の低いものであった。
これに対し、比較例1に係るハニカム構造体のように、ハニカムユニットの断面積が5cm未満(4cm)のハニカム構造体は、熱衝撃や振動に対する耐久性は優れるものの、圧力損失が高くなってしまっていた。また、比較例2に係るハニカム構造体のように、ハニカムユニットの断面積が50cmを超える(55cm)のハニカム構造体は、圧力損失は低いものの、熱衝撃や振動に対する耐久性がなかった。さらに、両方又は片方の端部のシール材層非形成領域の深さが、ハニカム構造体の長さの0.3%未満や、5%を超えるハニカム構造体(比較例3〜8)もまた、熱衝撃や振動に対する耐久性に劣るものであった。
また、実施例に係るハニカム構造体は、高い比表面積を有するものである。
(a)は、本発明のハニカム構造体の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)はそのA−A線断面図である。 図1に示したハニカム構造体を構成するハニカムユニットを模式的に示した斜視図である。 本発明のハニカム構造体の製造方法を説明するための模式図である。 (a)は、ペースト充填用の筒状治具、及び、その内周部に設置されたセラミック部材集合体16の長手方向に垂直な断面の一例を模式的に示した断面図であり、(b)は、ペースト充填用の筒状治具、及び、その内周部に設置されたセラミック部材集合体16の長手方向に平行な断面の一例を模式的に示した断面図である。 実施例1に係るハニカムユニットのセル壁の電子顕微鏡(SEM)写真である。 ハニカムユニットを複数個結束させた実験例の説明図である。 ハニカムユニットを複数個結束させた比較例の説明図である。 (a)は、振動試験に用いた振動装置の正面図であり、(b)は振動装置の側面図である。 圧力損失測定装置の概略図である。
符号の説明
10 ハニカム構造体
30 ハニカムユニット
31 セル
13 塗布材層
14 シール材層
15 ハニカムブロック
17 シール材層非形成領域

Claims (10)

  1. 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカムユニットがシール材層を介して複数個結束されたハニカム構造体であって、
    前記ハニカムユニットは、無機粒子と、無機繊維及び/又はウィスカとを含んでなり、
    前記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積は、5〜50cmであり、
    前記ハニカムユニットの側面両端部であって、それぞれの前記ハニカム構造体の長さの0.3〜5%の領域は、シール材層非形成領域であることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 長手方向に垂直な断面における断面積に対して、前記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積の総和が占める割合は、85%以上である請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 長手方向に垂直な断面における断面積に対して、前記ハニカムユニットの長手方向に垂直な断面における断面積の総和が占める割合は、90%以上である請求項1に記載のハニカム構造体。
  4. 最外周には、塗布材層が形成されている請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体。
  5. 前記無機粒子は、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、セリア、ムライト及びゼオライトからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか記載のハニカム構造体。
  6. 前記無機繊維及び/又はウィスカは、アルミナ、シリカ、炭化珪素、シリカーアルミナ、ガラス、チタン酸カリウム及びホウ酸アルミニウムからなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載のハニカム構造体。
  7. 前記ハニカムユニットは、前記無機粒子と前記無機繊維及び/又はウィスカと無機バインダとを含む混合物を用いて製造されており、
    前記無機バインダは、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス、セピオライト及びアタパルジャイトからなる群から選択された少なくとも一種である請求項1〜6のいずれかに記載のハニカム構造体。
  8. 触媒が担持されている請求項1〜7のいずれかに記載のハニカム構造体。
  9. 前記触媒は、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び、酸化物からなる群から選択された少なくとも1種を含む請求項8に記載のハニカム構造体。
  10. 車両の排ガス浄化に用いる請求項1〜9のいずれかに記載のハニカム構造体。
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