JP2007229681A - 鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストが掛らず、作業性や生産性の良い鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法を提供するにある。
【解決手段】互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシーリング装置において、シーリングガンと、その先端に接続される塗布ノズル13とを備えてシーリング装置を構成すると共に、塗布ノズル13の先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口14を開口し、このシール剤吐出口14の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に塗布ノズル13の長手方向軸線に沿って延びる凹溝15を形成したものである。
【選択図】 図5
【解決手段】互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシーリング装置において、シーリングガンと、その先端に接続される塗布ノズル13とを備えてシーリング装置を構成すると共に、塗布ノズル13の先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口14を開口し、このシール剤吐出口14の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に塗布ノズル13の長手方向軸線に沿って延びる凹溝15を形成したものである。
【選択図】 図5
Description
本発明は、鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法に関する。
鋼板によって形成される車両用ボディの、例えばフェンダ内のホイールハウス内周面には複数のパネル部材のフランジ部を互いに重ね合わせてスポット溶接等によって接合された部分がある。これら鋼板の合せ端部はタイヤからの飛び石等により塗装が剥がれ易く、それによって錆等が発生する虞があるため、これら鋼板の合せ端部には発泡性のシール剤が塗布されており、鋼板の合せ端部に水や泥等が浸入するのを防止する構造となっている(例えば特許文献1参照)。
また、鋼板の合せ端部に例えば予めテープ状に成型されたシール剤を貼り付けるようにしたものや(例えば特許文献2参照)、鋼板の合せ端部の二面をそれぞれ別の工程でシール剤を塗布することにより防錆性を向上させたものもある(例えば特許文献3参照)。
特開昭63−126573号公報
特開平1−150525号公報
特開平3−77676号公報
しかしながら、一般的なシール剤塗布用シーリングガンのノズル形状では鋼板の合せ端部全体(鋼板の両面と小口部分)にシール剤を満遍なく塗布することは困難であり、防錆性が劣る。
また、鋼板の合せ端部に例えば予めテープ状に成型されたシール剤を貼り付ける方法や、鋼板の合せ端部の二面をそれぞれ別の工程でシール剤を塗布する方法は、防錆性が高まるもののコストや作業工程数が増加し、作業性や生産性も悪い。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、コストが掛らず、作業性や生産性の良い鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法を提供することを目的とする。
本発明に係る鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシーリング装置において、シーリングガンと、その先端に接続される塗布ノズルとを備えて上記シーリング装置を構成すると共に、上記塗布ノズルの先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口を開口し、このシール剤吐出口の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に上記塗布ノズルの長手方向軸線に沿って延びる凹溝を形成したものである。
また、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記塗布ノズルの先端外周部に形成される凹溝を、上記鋼板の合せ端部に係合可能に形成したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項3に記載したように、上記シーリングガンと上記塗布ノズルとを可撓性を有する接続部を介して接続したものである。
そして、上述した課題を解決するために、請求項4に記載したように、互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシール剤塗布方法において、シーリングガンの先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口を開口すると共に、このシール剤吐出口の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に上記シーリングガンの長手方向軸線に沿って延びる凹溝を形成した塗布ノズルを設け、この塗布ノズルの上記凹溝を上記鋼板の合せ端部に係合させた状態でシール剤の塗布を行うようにしたものである。
そしてまた、上述した課題を解決するために、請求項5に記載したように、上記シール剤の塗布方法を自動車に適用したものである。
本発明に係る鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法によれば、コストが掛らず、作業性や生産性も向上する。
また、シール剤の塗布が確実になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るシール剤塗布用ノズルと塗布方法が適用された自動車の左側面図である。また、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
図1に示すように、この自動車1はその前部に操舵輪である前輪2が、後部に駆動輪である後輪3がそれぞれ配置されると共に、車体の全体が車体カバー4に覆われる。また、前輪2上方および後輪3上方の車体カバー4は上方に向かって例えば逆U字状に湾入してフェンダ5を形成し、その内部にはホイールハウス6が形成される。
図2に示すように、フェンダ5を構成する鋼板製のサイドボディアウター7およびホイールハウス6を構成する鋼板製のホイールハウスアウター8はそれらの端部が車体の内側に折り曲げられてそれぞれフランジ部7a,8aを形成し、これらのフランジ部7a,8aは互いに重ね合わせられて例えばスポット溶接等によって結合される。そして、フランジ部7a,8aの、合せ端部の両面および小口部分には発泡性のシール剤9が塗布されてフランジ部7a,8aの合せ端部に水や泥等が浸入するのを防止する(防錆)。
なお、図2においてはフランジ部7a,8aの小口部分がずれた状態で互いに重ね合わせられている例を示したが、図3に示すように、フランジ部7a,8aの小口部分が同一面上となる場合もある。
図4は、上記シール剤9を塗布するシーリング装置10の平面図である。シーリング装置10は、シーリングガン11と、その先端に、可撓性を有する接続部12を介して接続された塗布ノズル13とを備えて構成され、シーリングガン11の後端には図示しない供給チューブを介して図示しないシール剤9の供給源が接続される。
図5は、塗布ノズル13の先端部の拡大斜視図である。図5に示すように、塗布ノズル13はその先端に開口するシール剤吐出口14の横断面が略U字形または略V字形に形成される。また、シール剤吐出口14の横断面角度は、適用されるフランジ部7a,8aの形状に合わせて30°〜80°の範囲に設定される。さらに、シール剤吐出口14の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部には塗布ノズル13の長手方向軸線に沿って延びる凹溝15が形成される。
そして、この凹溝15は、図6に示すように、上記フランジ部7a,8aの合せ端部に係合可能に形成される。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図7に示すように、シール剤9の塗布作業は塗布ノズル13の凹溝15をフランジ部7a,8aの合せ端部に係合させた状態で行われる。
シーリングガン11に接続される塗布ノズル13のシール剤吐出口14の横断面を略U字形または略V字形に形成すると共に、このシール剤吐出口14の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に塗布ノズル13の長手方向軸線に沿って延びる凹溝15を形成したことにより、図2および図3に示すように、一回のシール剤9塗布工程でフランジ部7a,8aの両面および小口部分を被うようにシール剤9の塗布を行うことができる。その結果、コストが掛らず、作業性や生産性も良い。
また、塗布ノズル13の外周部に形成した凹溝15をフランジ部7a,8aの合せ端部に係合可能に形成したことにより、作業者がシール剤9の塗布作業を行う際、凹溝15がガイドとなるため、熟練を要することなく均一に塗布可能となり、作業性や生産性が向上する。
ところで、例えば作業ロボット等を用いてシール剤9の塗布作業を行う場合、製品の寸法やセット位置の精度による狂いが生じる虞があるが、シーリングガン11と塗布ノズル13とを可撓性を有する接続部12を介して接続したことにより、塗布ノズル13はフランジ部7a,8aの合せ端部をトレース可能となり、シール剤9の塗布が確実になる。
1 自動車
4 車体カバー
7 サイドボディアウター(鋼板)
8 ホイールハウスアウター(鋼板)
9 シール剤
10 シーリング装置
11 シーリングガン
12 可撓性接続部
13 塗布ノズル
14 シール剤吐出口
15 凹溝
4 車体カバー
7 サイドボディアウター(鋼板)
8 ホイールハウスアウター(鋼板)
9 シール剤
10 シーリング装置
11 シーリングガン
12 可撓性接続部
13 塗布ノズル
14 シール剤吐出口
15 凹溝
Claims (5)
- 互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシーリング装置において、シーリングガンと、その先端に接続される塗布ノズルとを備えて上記シーリング装置を構成すると共に、上記塗布ノズルの先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口を開口し、このシール剤吐出口の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に上記塗布ノズルの長手方向軸線に沿って延びる凹溝を形成したことを特徴とする鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズル。
- 上記塗布ノズルの先端外周部に形成される凹溝を、上記鋼板の合せ端部に係合可能に形成した請求項1記載の鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズル。
- 上記シーリングガンと上記塗布ノズルとを可撓性を有する接続部を介して接続した請求項1または2記載の鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズル。
- 互いに重ね合わせられて接合された鋼板の合せ端部にシール剤を塗布するシール剤塗布方法において、シーリングガンの先端に横断面が略U字形または略V字形に形成されたシール剤吐出口を開口すると共に、このシール剤吐出口の略U字形または略V字形の凹部に対応する先端外周部に上記シーリングガンの長手方向軸線に沿って延びる凹溝を形成した塗布ノズルを設け、この塗布ノズルの上記凹溝を上記鋼板の合せ端部に係合させた状態でシール剤の塗布を行うようにしたことを特徴とする鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布方法。
- 上記シール剤の塗布方法を自動車に適用した請求項4記載の鋼板の合せ端部におけるシール剤塗方法。
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JP2006057780A JP2007229681A (ja) | 2006-03-03 | 2006-03-03 | 鋼板の合せ端部におけるシール剤塗布用ノズルと塗布方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010214365A (ja) * | 2009-02-20 | 2010-09-30 | Suntool Corp | 複層製品の端縁部シール装置 |
Citations (5)
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JPH0465166U (ja) * | 1990-10-17 | 1992-06-05 | ||
JPH07256179A (ja) * | 1993-12-27 | 1995-10-09 | Parker Corp:Kk | パネル補強材塗工ノズル |
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2006
- 2006-03-03 JP JP2006057780A patent/JP2007229681A/ja active Pending
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