JP2007229631A - マイクロリアクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】液を所望位置にて確実に停止させ、停止させた位置から確実に再始動することができ、さらに送液性が安定した撥水バルブを有するマイクロリアクタを提供すること。
【解決手段】板状のチップの少なくとも一面に流路を設けるとともに、前記流路の一部に、撥水バルブを構成する送液制御部を備え、これにより前記流路内の液体の送液速度、送液タイミングの制御がなされるマイクロリアクタであって、前記送液制御部は、その上流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する上流側接続口と、その下流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する下流側接続口と、前記上流側接続口と前記下流側接続口とを連通する接続口連通部と、を有し、前記接続口連通部は、断面積が連続的に変化するように構成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば遺伝子増幅反応、抗原抗体反応などによる生体物質の検査・分析、その他の化学物質の検査・分析、有機合成等による目的化合物の化学合成などに用いられるマイクロリアクタに関する。
近年、マイクロマシン技術および超微細加工技術を駆使することにより、従来の試料調製、化学分析、化学合成などを行うための装置、手段(例えばポンプ、バルブ、流路、セ
ンサーなど)を微細化して1チップ上に集積化したシステムが開発されており、このよう
な技術が既に特許文献1などによって開示されている。
このような技術は、μ−TAS(Micro Total Analysis System)、バイオリアクタ、ラブ・オン・チップ(Lab−оn−chips)、バイオチップとも呼ばれ、医療検査・診断分野、環境測定分野、農産製造分野でその応用が期待されている。
現実には遺伝子検査に見られるように、煩雑な工程、熟練した手技、機器類の操作が必要とされる場合には、自動化、高速化および簡便化されたミクロ化分析システムは、コスト、必要試料量、所要時間のみならず、時間および場所を選ばない分析を可能とすることによる恩恵は多大と言える。
各種の分析、検査では、これらの分析用チップにおける分析の定量性、解析の精度、経済性などが重要視される。そのためにはシンプルな構成で、高い信頼性の送液システムを確立することが課題であり、精度が高く信頼性に優れるマイクロ流体制御素子が求められているが、これに好適なマイクロポンプシステムおよびその制御方法を本発明者らは既に提案している(特許文献2〜4参照)。
ところで、このような分析用チップ(以下、マイクロリアクタという)の流路には、流路の一部にこの流路内の液体の流路抵抗や表面張力などを利用して、液体を所望の位置で停止させ、停止させた位置から再始動させることのできる撥水バルブが設けられている。
このような撥水バルブ100は、詳しくは図12(a)、(b)に示したように、上流側の流路102と下流側の流路104との間に、これらの流路102、104よりもその断面積が小さい送液制御流路106が設けられている。
例えば、これらの流路102、104の流路壁が、プラスチック樹脂のように疎水性の材質で形成されている場合には、送液制御流路106に接する液体112は、制御流路下流側端部110と下流側の流路104との流路壁の表面張力差によって、下流側の流路104へ通過することが規制される。
下流側の流路104へ液体112を流出させる際には、マイクロポンプ(図示せず)によって所定圧以上の送液圧力を加え、これによって表面張力に抗して液体112を送液制御流路106から下流側の流路104へ押し出すようになっている。
なお、液体112が下流側の流路104へ流出した後は、液体112の先端部を下流側の流路104へ押し出すのに要する送液圧力を維持しなくても、液体112が下流側の流路104へ流れていくようになっている。
すなわち、上流側から下流側への正方向の送液圧力が所定圧力に達するまでは、送液制御流路106から先への液体112の通過が制御流路下流側端部110で遮断され、所定圧以上の送液圧力が加わることにより、液体112は制御流路下流側端部110を通過するようになっている。
このような撥水バルブ100は、図13に示したように、例えばマイクロリアクタにおける試薬収容部114の両端部に設けられている。
このような試薬収容部114内には予め試薬116が封入されており、試薬116は試薬収容部114の両端部に設けられた撥水バルブ100、100によって、試薬収容部114外へと流れ出ないようになっている。
そして図14に示したように、図13の状態からマイクロポンプ(図示せず)によって開口118より流路120へ駆動液122を流し込むと、分岐点124から分岐した分岐流路126に駆動液122が充填されていく。
このとき、流路120および分岐流路126の中に存在していた空気は、空気抜き用流路128を通過して外部へ放出される。
さらに、空気抜き用流路128から空気を追い出しながら分岐流路126に駆動液122が充填されると、空気抜き用流路128は、撥水性により駆動液122の通過を遮断するか、あるいは高い流路抵抗が負荷された状態で微量の駆動液122を流すようになる。
すると、マイクロポンプ(図示せず)による送液圧力が駆動液122を介して試薬116に強く作用するようになり、試薬収容部114の下流側における撥水バルブ100には、その液保持力以上の送液圧力が与えられるようになる。
これにより、試薬116は駆動液122によって試薬収容部114から押し出され、撥水バルブ100を通過してその下流側の流路に送出されるようになっている。
特開2004−28589号公報 特開2001−322099号公報 特開2004−108285号公報 特開2004−270537号公報
このような撥水バルブ100が設けられたマイクロリアクタは、図15に示したように、金型200を用い射出成形により成形されているが、撥水バルブ100を形成する流路、特にマイクロリアクタの送液制御流路相当部分202が非常に微細形状であるため、この部位において樹脂300が先端部204まで充分に充填されず、所望形状の送液制御流路が得られない場合があった。
所望形状の送液制御流路が得られていない撥水バルブ100では、本来必要とする撥水バルブの寸法より大きな寸法となったり、撥水バルブの角が丸くなったりするため、所望の液保持力が得られず、液体を正確に停止させることができない。
また、従来の撥水バルブでは、図16に示したように、本来、制御流路下流側端部110で試薬116を停止させるものが、制御流路上流側端部108で停止させてしまう場合が生ずる。
このように制御流路上流側端部108で試薬116が停止してしまうと、駆動液122
と試薬116との間の空間130に、小さな気泡132が生じてしまう場合がある。
送液のタイミング制御は、制御流路下流側端部110で試薬116が停止していることを前提になされており、このように本来と異なる箇所で試薬116が停止して気泡132が生ずると、送液のタイミングが遅れてしまい正確な送液が行えない問題が生じてしまう。
本発明は、このような現状に鑑み、試薬、検体などの液体を所望位置にて確実に停止させ、停止させた位置から確実に再始動させることができ、さらに送液性が安定した撥水バルブを有するマイクロリアクタを提供することを目的とする。
また本発明は、射出成形を用いて確実に流路の先端部まで樹脂が充填された、所望の流路形状を有するマイクロリアクタを提供することを目的とする。
本発明は、先述したような従来技術における課題および目的を達成するために発明されたものであって、本発明のマイクロリアクタは、
板状のチップの少なくとも一面に流路を設けるとともに、前記流路の一部に、撥水バルブを構成する送液制御部を備え、これにより前記流路内の液体の送液速度、送液タイミングの制御がなされるマイクロリアクタであって、
前記送液制御部は、
その上流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する上流側接続口と、
その下流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する下流側接続口と、
前記上流側接続口と前記下流側接続口とを連通する接続口連通部と、を有し、
前記接続口連通部は、断面積が連続的に変化するように構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、試薬や検体などの液体を所望の位置で停止させ、さらに停止させた位置から再始動することができる。
さらに、接続口連通部の断面積が連続的に変化しているため、液体をスムーズに送液することができ、接続口連通部内で試薬や検体などの液体が停止してしまうことを確実に防止することができる。
また、本発明のマイクロリアクタは、
前記上流側接続口が、
前記下流側接続口の断面積よりも大きな断面積となるように構成されていることを特徴とする。
このように、下流側接続口の断面積よりも上流側接続口の断面積が大きくなるように構成すれば、上流側接続口で液体が停止することなく、確実に下流側接続口で液体を停止させることができる。
また接続口連通部は、下流側接続口から上流側接続口に向かって、広がった形状であるため、マイクロリアクタの射出成形の際に、金型の接続口連通部の相当部分への樹脂充填が確実になされ、マイクロリアクタ成形時の歩留まりを向上させることができる。
また、本発明のマイクロリアクタは、
前記マイクロリアクタが、
試薬または検体を貯蔵する貯蔵部を備え、
前記貯蔵部の一方側と他方側のそれぞれに、前記送液制御部が設けられていることを特徴とする。
このように貯蔵部の一方側と他方側に送液制御部が設けられていれば、マイクロポンプによって駆動液が液送され、この駆動液によって貯蔵部内の試薬を流路の下流側へ押出す際においても、試薬は確実に所望の位置で停止しているため、気泡を生ずることなく、確実に試薬を下流側へ押出すことができる。
本発明によれば、試薬や検体などの液体を所望位置にて確実に停止させ、停止させた位置から確実に再始動させることができ、さらに送液性が安定した撥水バルブを有するマイクロリアクタを提供することができる。
また本発明は、射出成形を用いて確実に流路の先端部まで樹脂が充填された、所望の流路形状を有するマイクロリアクタを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
<マイクロリアクタ10>
図1は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタの上面図、図2は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタのチップ面と垂直な部分断面図である。
本発明のマイクロリアクタは、板状のチップ内に設けられた微細流路または構造部において、各種の検査、化学分析、化学合成、試料の処理・分離などの目的で試料と試薬との反応を行うものである。
また、マイクロリアクタの用途には、例えば遺伝子増幅反応、抗原抗体反応などによる生体物質の検査・分析、その他の化学物質の検査・分析、有機合成などによる目的化合物の化学合成、薬効スクリーニング、薬品抽出、金属錯体の形成・分離などが含まれる。
図1に概略を示したマイクロリアクタ10は、予め試薬30が封入された貯蔵部29(図1斜線部分)と、これらの貯蔵部29から下流側へ続く流路12を備えている。
なお、試薬30は、試薬供給孔11より供給されたものであり、マイクロリアクタ10内に試薬30を供給すると、試薬30は各々の撥水バルブ21、21の直前まで充填されることとなる。
さらに、これらの貯蔵部29の下流では複数の貯蔵部29が合流部13にて合流し、その先には微細流路15が設けられている。
このような微細流路15の下流には、検体収用部(図示せず)が設けられ、この検体収用部(図示せず)に収用された検体と、微細流路15を通過する複数の試薬30が混合された液体とが、さらに混合されるよう構成されている。
また、マイクロリアクタ10の貯蔵部29には、撥水バルブ21、21などの弁部が適宜の位置に配置され、例えば送液量の定量、各液体の混合などの制御がなされている。
そして、マイクロリアクタ10の貯蔵部29の上流には、マイクロポンプユニット50のチップ接続部88と接続するためのポンプ接続部94が設けられている。
このようなマイクロリアクタ10は、図2に示したように、射出成形により流路となる溝が形成された基材14を作製し、この基材14の両面に被覆基材16、18を重ね合わせて流路12や微細流路15が形成されている。
基材14の樹脂材料としては、目的に応じて各種のものが使用できるが、例えばポリス
チレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートなどが挙げられる。
マイクロリアクタ10の縦横サイズは、用途等にもよるが典型的には数十mm、その厚みは典型的には数mm程度である。
マイクロリアクタ10は、流路12が両面に設けられ、両面の流路12が基材14に形成され貫通孔20を介して互いに連通されている。
流路(微細流路)は、その流路幅が200μm以下、好ましくは0.1μm〜50μmの微細流路と、流路幅が50μm以上、好ましくは70μm〜500μmの流路と、流路幅が200μm以上、好ましくは300μm〜5mmの流路と、から構成されている。
ここで、「流路幅」とは、流れ方向と垂直な断面が矩形である場合にはその横幅を表し、断面が矩形に類似した他の形状である場合にはその横幅の平均値を表す。
流路12の高さは、上記の微細流路と、それよりも広幅の流路とに関わらず目的に応じて適宜設定されるが、例えば10μm〜1000μmである。
典型的には、複数の貯蔵部29に収容された各試薬30が下流側の貯蔵部29で混合され、さらに合流部13にて各貯蔵部29の混合試薬が合流されて下流の微細流路15に送液される。
微細流路15の下流では、検体と混合試薬とがY字流路などから合流して混合され、昇温などにより反応が開始され、流路に設けられた検出部位において反応が検出されるようになっている。
<撥水バルブ21>
図3は、本発明の実施例における撥水バルブを示した図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)のX−X線による断面図、図4は、本発明の他の実施例における撥水バルブを示した図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のX−X線による断面図、図5は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタの貯蔵部および貯蔵部の両端部に設けられた撥水バルブを示した概略上面図である。
マイクロリアクタ10の流路12の一部に設けられた撥水バルブ21は図3(a)、図3(b)に示したように、送液制御部22により構成されている。
なお送液制御部22は、上流側の流路23の断面積よりも小さな断面積を有する上流側接続口26と、下流側の流路24の断面積よりも小さな断面積を有する下流側接続口27と、上流側接続口26と下流側接続口27とを連通する接続口連通部25からなるものである。
この際、接続口連通部25は、液体28の流れる上流側から下流側に向けて、断面積が連続的に小さくなるように変化するようになっている。
接続口連通部25がこのような形状であれば、上流側の流路23の液体28は、上流側接続口26より接続口連通部25内に流入し易くなるため、液体28を上流側接続口26付近で停止させてしまうことなく、確実に下流側接続口27付近で停止させることができる。
また、接続口連通部25は、その形状が上流側接続口26から下流側接続口27に至るまで滑らかに連続的に変化するようになっているため、液体28が接続口連通部25の途中で停止してしまうことがない。要は、上流側接続口26から下流側接続口27に至るまでの断面形状が、下流側接続口27に向かうにつれて連続的に小さくなれば、如何なる形状であってもよいものである。
また、図4(a)、図4(b)に示したように、例えば接続口連通部25のX−X方向の断面形状において、上流側接続口26から下流側接続口27に向かうにつれて連続的に小さくなるようにしても良いものである。
このような撥水バルブ21は、図5に示したように、例えばマイクロリアクタにおける試薬や検体を貯蔵する貯蔵部29の両端部に設けられており、貯蔵部29内の試薬30や検体が、下流側の流路24、24に流出してしまうことなく、下流側接続口27付近で確実に停止するようになっている。
これにより、マイクロポンプ(図示せず)にて、開口35より駆動液(図示せず)を流路24内に流入させても、駆動液(図示せず)と試薬30との間に空間が生ずることがかいため、気泡の発生も起こらず、確実に試薬30を送液することができる。
<マイクロリアクタ10の製造方法>
図6は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを成形する金型の部分断面図、図7は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを成形する金型の接続口連通部相当部分を示した部分上面図である。
マイクロリアクタにおいて、流路が設けられた基材は、一方側の面における流路パターンが形成された金型と、他方側の面における流路パターンが形成された金型とからなる一対の金型を用いた射出成形により作製される。
金型は、微細な流路パターンが形成可能なニッケルやシリコンウエハを主成分とする金型を用いることが好ましい。
このような金型は、例えばフォトリソグラフィ技術を用いた微細加工で作製した流路を母型として、ニッケル電鋳等で作製される。
通常、ニッケル電鋳により金型を作成する場合、金型36の各部位においては、成形後における基材の離型性を高めるため1度から3度程度のテーパー(抜き勾配)37が設けられている。
しかしながら、撥水バルブ21内を流れる液体の流れ具合は、流路の上部と下部とで異なると不具合が生じ易く、また、微細な流路はテーパーによる形状変化の影響を受け易く、性能の低下を招き易いため、金型36の撥水バルブ相当部分38は、あえてテーパー(抜き勾配)を設けず、ストレート部39とすることが好ましい。
また金型36は、撥水バルブ相当部分38以外の例えば流路幅50μm以下、流路深さ50μm以下の流路相当部分についても、テーパー(抜き勾配)37を設けないことが好ましい。
このようにすれば、成形時における離型性を損なうことなく、確実に金型36から基材を離型させることができる。
また、比較的に流路幅の太い流路パターンは、硬質の金属材料、好ましくは金型鋼を通常の機械加工、例えば数値制御による切削加工などを用いて形成することができる。
このようにして流路パターンが形成された一対の金型36を、射出成形機にセットし、金型36内に樹脂を充填することにより、基材(図示せず)の成形がなされる。
本発明においては、図7に示したように、金型における撥水バルブ21の接続口連通部相当部分34の幅t1が30μm〜1000μm、好ましくは40μm〜300μmであるため、樹脂が接続口連通部相当部分34の端部までしっかりと充填されるようになって
いる。
<マイクロポンプユニット50>
図8は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタと接続されるマイクロポンプユニットの一例を示した斜視図、図9は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタと接続される図8に示したマイクロポンプユニットの断面図である。
マイクロポンプユニット50は、マイクロリアクタ10とは別途の独立したものであることが好ましい。
例えば、マイクロポンプユニット50およびその制御装置、反応検出用の光学検出装置、温度制御装置、駆動液を収容した駆動液タンクなどを備えた装置本体と、予め試薬を封入したマイクロリアクタ10と、から試料検査装置を構成する場合が挙げられる。
この場合、マイクロリアクタ10の試料受容部に試料を注入した後、このマイクロリアクタ10を装置本体に装着して、装置本体側の複数のマイクロポンプ58と、これらのマイクロポンプ58に対応するマイクロリアクタ10の各流路とを連通させる。
この状態で、駆動液タンクからの駆動液をマイクロポンプ58によりマイクロリアクタ10の流路へ送り出し、これによって流路内の液体、例えば貯蔵部29の試薬30、試料受容部の試料などを下流側へ押し出して試薬同士の混合、試薬と試料との混合などを行う。
マイクロポンプ58は、フォトリソグラフィ技術などにより作製され、特開2001−322099号公報、特開2004−108285号公報に記載されたピエゾ素子により駆動するマイクロポンプ、アクチュエータを設けた弁室の流出入孔に逆止弁を設けた逆止弁型のマイクロポンプなど各種のものが使用できる。
図8に示したマイクロポンプユニット50は、シリコン製基板52と、その上の第1ガラス製基板54と、その上の第2ガラス製基板56の3つの基板から構成されている。
シリコン製基板52と第1ガラス製基板54、および第1ガラス製基板54と第2ガラス製基板56はそれぞれ、陽極接合、拡散接合、熱溶着、接着などによって接合されている。
シリコン製基板52と、その上に陽極接合などによって貼り合わされたガラス製基板54との間の内部空間によってマイクロポンプ58(ピエゾポンプ)が構成されている。
シリコン製基板52は、シリコンウエハをフォトリソグラフィ技術により所定の形状に加工したものである。
例えば、シリコン製基板52面への酸化膜の形成、レジスト塗布、レジストの露光および現像、酸化膜のエッチング、ICP(高周波誘導結合型プラズマ、Inductively Coupled Plasma)などによるシリコンのエッチング等を含む微細加工によって、図9に示したように、加圧室60、第1流路62、第1液室66、第2流路64、および第2液室68が形成されている。
加圧室60の位置では、シリコン製基板52がダイヤフラムに加工され、その外側表面には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックスなどからなる圧電素子70が貼着されている。
このマイクロポンプ58は、圧電素子70への制御電圧によって次のように駆動される。
印加された所定波形の電圧により圧電素子70が振動するとともに、加圧室60の位置
におけるシリコンダイヤフラムが振動し、これによって加圧室60の体積が増減する。
第1流路62と第2流路64とは、幅および深さが同じで、長さが第1流路62よりも第2流路64の方が長くなっている。第1流路62では、差圧が大きくなると、流路内で乱流が発生し、流路抵抗が増加する。
一方、第2流路64では、流路幅が長いので差圧が大きくなっても層流になり易く、第1流路62に比べて差圧の変化に対する流路抵抗の変化割合が小さくなる。
例えば、圧電素子70に対する制御電圧を調整することにより、加圧室60の内部へ向かう方向へ素早くシリコンダイヤフラムを変位させて大きい差圧を与えながら加圧室60の体積を減少させ、次いで加圧室60からその外側へ向かう方向へゆっくりシリコンダイヤフラムを変位させて小さい差圧を与えながら加圧室60の体積を増加させると、駆動液は図9において左から右へ向かう方向へ正方向に送液される。
これとは反対に、加圧室60からその外側へ向かう方向へ素早くシリコンダイヤフラムを変位させて大きい差圧を与えながら加圧室60の体積を増加させ、次いで加圧室60の内部へ向かう方向へゆっくりシリコンダイヤフラムを変位させて小さい差圧を与えながら加圧室60の体積を減少させると、駆動液は図9の右から左へ逆方向に送液される。
なお、第1流路62と第2流路64における、差圧の変化に対する流路抵抗の変化割合の相違は、必ずしも流路の長さの違いによる必要はなく、他の形状的な相違に基づくものであってもよい。
マイクロポンプ58による流量の制御は、圧電素子70に印加する電圧を調整することにより行うことができる。
第2ガラス製基板56には、流路72がパターニングされている。一例として、流路72の寸法および形状は、幅が150μm程度、深さが300μm程度の断面矩形状である。
流路72の下流側には、マイクロリアクタ10の開口に位置合わせすることによりマイクロポンプ58をマイクロリアクタ10の流路に連通させるための開口74が設けられている。
マイクロポンプ58によって、流路72、開口74を通じて駆動液を送液して、マイクロリアクタ10の流路内に収容された試薬等の各液体を下流へ押し出す。
流路72の上流側は、第1ガラス製基板54の貫通孔76を介して、シリコン製基板52に設けられた流路を通りマイクロポンプ58に連通されている。
また、マイクロポンプ58の上流側は、シリコン製基板52に設けられた流路から第1ガラス製基板54の貫通孔76、78を介して、第2ガラス製基板56に設けられた開口80に連通されている。この開口80は、駆動液タンク(図示せず)に接続されている。
開口80は、例えばPDMS(ポリジメチルシロキサン)のパッキンを介して駆動液タンク(図示せず)に接続される。
<マイクロ総合分析システム82>
図10は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを用いたマイクロ総合分析システムの一例を示した斜視図、図11は、図10に示したマイクロ総合分析システムにおけるシステム本体の内部構造図である。
マイクロリアクタ10は、例えば別途のシステム本体84に装着することにより、反応
と分析が行われる。このシステム本体84とマイクロリアクタ10とによりマイクロ総合分析システム82が構成される。
図10に示したマイクロ総合分析システム82のシステム本体84は、分析のための各装置を収納する筺体状の収納体86を備えている。
この収納体86の内部には、図11に示したように、マイクロリアクタ10に連通させるための流路開口を有するチップ接続部88と、複数のマイクロポンプ(図示せず)とが設けられたマイクロポンプユニット50が配置されている。
さらに収納体86の内部には、マイクロリアクタ10における反応を検出するための検出処理装置(LED、レーザー等の光源90および、可視分光法、蛍光測光法などによる光学的な検出を行う検出器92と、この検出器92とマイクロポンプユニット50とを制御する制御装置(図示せず)とが設けられている。
この制御装置(図示せず)によって、マイクロポンプによる送液の制御、光学的手段等によりマイクロリアクタ10における反応を検出する検出処理装置の制御の他、後述する加熱・冷却ユニットによるマイクロリアクタ10の温度制御、マイクロリアクタ10における反応の制御、データの収集(測定)および処理等を行う。
マイクロポンプの制御は、予め送液順序、流量、タイミングなどに関する諸条件が設定されたプログラムに従って、それに応じた駆動電圧をマイクロポンプに印加することによって行う。
このマイクロ総合分析システム82では、マイクロリアクタ10の微細流路の上流側(例えば貯蔵部、試料受容部などの上流側)に設けられた流路開口、およびその周囲のチップ面からなるポンプ接続部94と、マイクロポンプユニット50のチップ接続部88とを液密に密着させた状態でマイクロリアクタ10を収納体86の内部に装着した後、マイクロリアクタ10において検体中の標的物質が分析される。
マイクロリアクタ10は、搬送トレイ85に載置されて挿入口87から収納体86の内部に導入される。
収納体86の内部には、所定位置に装着されたマイクロリアクタ10を局所的に加熱もしくは冷却するための加熱・冷却ユニット(ペルチェ素子96、ヒーター98)が設けられている。
例えば、マイクロリアクタ10における貯蔵部の領域にペルチェ素子96を圧接することにより貯蔵部を選択的に冷却し、これによって試薬の変質等を防止するとともに、反応部を構成する流路の領域にヒーター98を圧接することにより反応部を選択的に加熱し、これによって反応部を反応に適した温度にする。
マイクロポンプユニット50は1つの駆動液タンク99に接続され、マイクロポンプ58の上流側はこの駆動液タンク99に連通している。一方、マイクロポンプ58の下流側は、マイクロポンプユニット50の片面に設けられた流路開口に連通されており、それぞれのマイクロポンプ58に連通したそれぞれの流路開口と、マイクロリアクタ10のポンプ接続部94に設けられたそれぞれの流路開口とが連結するようにマイクロリアクタ10がマイクロポンプユニット50に対して接続される。
マイクロポンプ58によって、駆動液タンク99に収容された水系の駆動液97を、ポンプ接続部94を経由してマイクロリアクタ10における各液の収容部に送り出し、駆動液97によって各収容部の液体をマイクロリアクタ10の下流側へ押し出して送液する。
測定試料である検体の前処理、反応および検出の一連の分析工程は、マイクロポンプ58、検出処理装置および制御装置が一体化されたシステム本体84に、マイクロリアクタ10を装着した状態で行なわれる。
好ましくは、試料および試薬の送液、前処理、混合に基づく所定の反応および光学的測定が、一連の連続的工程として自動的に実施され、測定データが、必要な条件、記録事項とともにファイル内に格納される。そして、分析の結果が収納体86の表示部83に表示されるようになっている。
以下に、本発明のマイクロリアクタ10を用いた試料(検体)と試薬との反応およびその検出の具体的な例を示す。
マイクロリアクタ10の好ましい一態様では、一つのチップ内において、
・検体もしくは検体から抽出したアナライト(例えば、DNA、RNA、遺伝子)が注入される試料受容部
・検体の前処理を行う検体前処理部
・プローブ結合反応、検出反応(遺伝子増幅反応または抗原抗体反応なども含む)などに用いる試薬が収容される試薬収容部(貯蔵部)
・ポジティブコントロールが収容されるポジティブコントロール収容部
・ネガティブコントロールが収容されるネガティブコントロール収容部
・プローブ(例えば、遺伝子増幅反応により増幅された検出対象の遺伝子にハイブリダイズさせるプローブ)が収容されるプローブ収容部
・各収容部に連通する微細流路
・各収容部および流路内の液体を送液する別途のマイクロポンプに接続可能なポンプ接続部
が設けられている。
このマイクロリアクタ10には、ポンプ接続部94を介して上述したマイクロポンプユニット50が接続され、試料受容部に注入された検体もしくは検体から抽出した生体物質(例えばDNAまたはそれ以外の生体物質)と、試薬収容部に収容された試薬とを下流の流路へ送液し、微細流路の反応部、例えば遺伝子増幅反応(タンパク質の場合、抗原抗体反応など)を行う反応部で混合して反応させる。
次いで、その下流側流路にある検出部へ、この反応液を処理した処理液と、プローブ収容部に収容されたプローブとを送液し、流路内で混合してプローブと結合(またはハイブリダイゼーション)させ、この反応生成物に基づいて生体物質の検出を行う。
また、ポジティブコントロール収容部に収容されたポジティブコントロールおよびネガティブコントロールに収容されたネガティブコントロールについても同様に上記反応および検出を行う。
試料受容部に注入された検体は、必要に応じて、試薬との混合前に予め流路に設けられた検体前処理部にて、例えば検体と処理液とを混合することによって前処理される。この検体前処理部は、分離フィルター、吸着用樹脂、ビーズなどを含んでいてもよい。好ましい検体前処理としては、アナライトの分離または濃縮、除タンパクなどが挙げられる。
例えば、1%SDS混合液などの溶菌剤を用いて溶菌処理・DNA抽出処理を行なう。この過程では、細胞内部からDNAが放出され、ビーズまたはフィルターの膜面に吸着する。
マイクロリアクタ10の試薬収容部には、必要な試薬が予め所定の量だけ封入されている。したがって使用時にその都度試薬を必要量充填する必要はなく、即使用可能の状態になっている。
検体中の生体物質を分析する場合、測定に必要な試薬類は、通常それぞれ公知である。例えば、検体に存在する抗原を分析する場合、それに対する抗体、好ましくはモノクローナル抗体を含有する試薬が使用される。抗体は、好ましくはビオチンおよびFITCで標識されている。
遺伝子検査用のマイクロリアクタ10に予め収容される試薬類には、遺伝子増幅に用いられる各種試薬の他、検出に使用されるプローブ類、発色試薬、前記の検体前処理に使用する前処理試薬などがある。
マイクロポンプ58から駆動液97を供給することにより、各試薬収容部から試薬を押し出してこれらを合流させることによって、混合試薬を生成する。その後、マイクロポンプ58から駆動液97を供給することにより、試料受容部から検体を押し出し、混合比率が安定した混合試薬と合流させることによって、反応部にて、遺伝子増幅反応、アナライトのトラップまたは抗原抗体反応といった分析に必要な反応が開始される。
DNA増幅方法としては、改良点も含めて各種文献などに記載され、多方面で盛んに利用されているPCR増幅法を使用することができる。
PCR増幅法においては、3つの温度間で昇降させる温度管理が必要になるが、マイクロリアクタに好適な温度制御を可能とする流路デバイスが、すでに本発明者らにより提案されている(特開2004−108285号)。
このデバイスシステムを本発明のチップの増幅用流路に適用すればよい。
これにより、熱サイクルが高速に切り替えられ、微細流路を熱容量の小さいマイクロ反応セルとしているため、DNA増幅は、手作業で行う従来の方式よりはるかに短時間で行うことができる。
最近開発されたICAN(Isothermal chimera primer initiated nucleic acid Amplification)法は、50〜65℃における任意の一定温度の下にDNA増幅を短時間で実施できるため、本発明システムにおいても好適な増幅技術である。
手作業では、1時間かかる本法は、本発明のシステムにおいては、10〜20分、好ましくは15分で解析まで終わる。
マイクロリアクタ10の微細流路における反応部よりも下流側には、アナライト、例えば増幅された遺伝子を検出するための検出部が設けられている。少なくともその検出部分は、光学的測定を可能とするために透明な材質、好ましくは透明なプラスチックとなっている。
微細流路上の検出部に吸着されたビオチン親和性タンパク質(アビジン、ストレプトアビジン)は、プローブ物質に標識されたビオチン、または遺伝子増幅反応に使用されるプライマーの5’末端に標識されたビオチンと特異的に結合する。これにより、ビオチンで標識されたプローブまたは増幅された遺伝子が本検出部位でトラップされる。
分離されたアナライトまたは増幅された目的遺伝子のDNAを検出する方法は特に限定されないが、好ましい態様として基本的には以下の工程で行われる。
(1a) 検体もしくは検体から抽出したDNA、あるいは検体もしくは検体から抽出し
たRNAから逆転写反応により合成したcDNAと、5’位置でビオチン修飾したプライマーとを、これらの収容部から下流の微細流路へ送液する。
反応部の微細流路内で遺伝子増幅反応を行った後、微細流路内で増幅された遺伝子を含む増幅反応液と変性液とを混合して、増幅された遺伝子を変性処理により一本鎖にし、これと末端をFITC(fluorescein isothiocyanate)で蛍光標識したプローブDNAとをハイブリダイズさせる。
次いで、ビオチン親和性タンパク質を吸着させた微細流路内の検出部位に送液し、増幅遺伝子を微細流路内の検出部位にトラップする(増幅遺伝子を検出部位でトラップした後に蛍光標識したプローブDNAとをハイブリダイズさせてもよい。)。
(1b) 検体に存在する抗原、代謝物質、ホルモンなどのアナライトに対する特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体を含有する試薬を検体と混合する。その場合、抗体は、ビオチンおよびFITCで標識されている。したがって抗原抗体反応により得られる生成物は、ビオチンおよびFITCを有する。
これをビオチン親和性タンパク質(好ましくはストレプトアビジン)を吸着させた微細流路内の検出部位に送液し、ビオチン親和性タンパク質とビオチンとの結合を介して該検出部位に固定化する。
(2) 上記微細流路内にFITCに特異的に結合する抗FITC抗体で表面を修飾した金コロイド液を流し、これにより固定化したアナライト・抗体反応物のFITCに、あるいは遺伝子にハイブリダイズしたFITC修飾プローブに、その金コロイドを吸着させる。
(3) 上記微細流路の金コロイドの濃度を光学的に測定する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更が可能である。
図1は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタの上面図である。 図2は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタのチップ面と垂直な部分断面図である。 図3は、本発明の実施例における撥水バルブを示した図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)のX−X線による断面図である。 図4は、本発明の他の実施例における撥水バルブを示した図であり、図4(a)は上面図、図4(b)は図4(a)のX−X線による断面図である。 図5は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタの貯蔵部および貯蔵部の両端部に設けられた撥水バルブを示した概略上面図である。 図6は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを成形する金型の部分断面図である。 図7は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを成形する金型の接続口連通部相当部分を示した部分上面図である。 図8は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタと接続されるマイクロポンプユニットの一例を示した斜視図である。 図9は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタと接続される図8に示したマイクロポンプユニットの断面図である。 図10は、本発明の実施例におけるマイクロリアクタを用いたマイクロ総合分析システムの一例を示した斜視図である。 図11は、図10に示したマイクロ総合分析システムにおけるシステム本体の内部構造図である。 図12は、従来のマイクロリアクタにおける撥水バルブを示した図であり、図12(a)は上面図、図12(b)は図12(a)のX−X線による断面図である。 図13は、従来のマイクロリアクタにおける試薬収容部および試薬収容部の両端部に設けられた撥水バルブを示した概略上面図である。 図14は、図13に示した図の状態から分岐流路へ駆動液が充填され、駆動液によって試薬が押出される過程を示した図である。 図15は、従来のマイクロリアクタを成形する金型の送液制御流路相当部分を示した部分上面図である。 図16は、従来のマイクロリアクタにおいて、駆動液と試薬との間に空間ができ、そこに気泡が生じてしまった場合の状態を示す状態図である。
符号の説明
10・・・マイクロリアクタ
11・・・試薬供給孔
12・・・流路
13・・・合流部
14・・・基材
15・・・微細流路
16・・・被覆基材
18・・・被覆基材
20・・・貫通孔
21・・・撥水バルブ
22・・・送液制御部
23・・・上流側の流路
24・・・下流側の流路
25・・・接続口連通部
26・・・上流側接続口
27・・・下流側接続口
28・・・液体
29・・・貯蔵部
30・・・試薬
34・・・接続口連通部相当部分
50・・・マイクロポンプユニット
52・・・シリコン製基板
54・・・第1ガラス製基板
56・・・第2ガラス製基板
58・・・マイクロポンプ
60・・・加圧室
62・・・第1流路
64・・・第2流路
66・・・第1液室
68・・・第2液室
70・・・圧電素子
72・・・流路
74・・・開口
76・・・貫通孔
80・・・開口
82・・・マイクロ総合分析システム
83・・・表示部
84・・・システム本体
85・・・搬送トレイ
86・・・収納体
87・・・挿入口
88・・・チップ接続部
90・・・光源
92・・・検出器
94・・・ポンプ接続部
96・・・ペルチェ素子
97・・・駆動液
98・・・ヒーター
99・・・駆動液タンク
t1・・・接続口連通部相当部分の幅
100・・・撥水バルブ
102・・・上流側の流路
104・・・下流側の流路
106・・・送液制御流路
108・・・制御流路上流側端部
110・・・制御流路下流側端部
112・・・液体
114・・・試薬収容部
116・・・試薬
118・・・開口
120・・・流路
122・・・駆動液
124・・・分岐点
126・・・分岐流路
128・・・空気抜き用流路
130・・・空間
132・・・気泡
200・・・金型
202・・・送液制御流路相当部分
204・・・先端部
300・・・樹脂

Claims (3)

  1. 板状のチップの少なくとも一面に流路を設けるとともに、前記流路の一部に、撥水バルブを構成する送液制御部を備え、これにより前記流路内の液体の送液速度、送液タイミングの制御がなされるマイクロリアクタであって、
    前記送液制御部は、
    その上流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する上流側接続口と、
    その下流側の前記流路の断面積よりも小さな断面積を有する下流側接続口と、
    前記上流側接続口と前記下流側接続口とを連通する接続口連通部と、を有し、
    前記接続口連通部は、断面積が連続的に変化するように構成されていることを特徴とするマイクロリアクタ。
  2. 前記上流側接続口が、
    前記下流側接続口の断面積よりも大きな断面積となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクタ。
  3. 前記マイクロリアクタが、
    試薬または検体を貯蔵する貯蔵部を備え、
    前記貯蔵部の一方側と他方側のそれぞれに、前記送液制御部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロリアクタ。
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