JP2007136322A - 反応物質同士の拡散および反応を効率化したマイクロリアクタ、およびそれを用いた反応方法 - Google Patents

反応物質同士の拡散および反応を効率化したマイクロリアクタ、およびそれを用いた反応方法 Download PDF

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康博 山東
Kusunoki Higashino
楠 東野
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彰久 中島
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Abstract

【課題】増幅すべきDNAを含む検体とプライマー等を含む試薬のような、反応させる2種類以上の物質同士を充分に拡散させ、効率よく反応を行うことができるマイクロリアクタおよびそれを用いた反応方法を提供する。
【解決手段】反応させる物質を含む液体が送出される複数の流路が合流する合流部8の先に、流路状の反応部9を設け、この反応部9に、流路幅が広い部分と、流路幅が狭い部分とを、流路方向へ交互に形成した。反応部9へ合流液を送出した後、該合流液の送液方向を切り替えて、反応部9の流路内で繰り返し前後動させて反応を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、チップ内に設けられた微細流路で、反応させる物質を含む複数の液体を合流させ反応させるマイクロリアクタおよびそれを用いた反応方法に関し、特に2種類以上の反応物質同士を良好に拡散させ、反応を効率化する技術の改良に関する。
近年、マイクロマシン技術および超微細加工技術を駆使することにより、従来の試料調製、化学分析、化学合成などを行うための装置、手段(例えばポンプ、バルブ、流路、セ
ンサーなど)を微細化して1チップ上に集積化したシステムが開発されている(特許文献
1)。これは、μ−TAS(Micro total Analysis System)、バイオリアクタ、ラブ・
オン・チップ(Lab-on-chips)、バイオチップとも呼ばれ、医療検査・診断分野、環境測定分野、農産製造分野でその応用が期待されている。とりわけ遺伝子検査に見られるように、煩雑な工程、熟練した手技、機器類の操作が必要とされる場合には、自動化、高速化および簡便化されたミクロ化分析システムは、コスト、必要試料量、所要時間のみならず、時間および場所を選ばない分析を可能とすることによる恩恵は多大と言える。
場所を選ばず迅速に結果を出すこれらの分析用チップに対しても分析の定量性、解析の精度、経済性などが重要視される。そのためにはシンプルな構成で、高い信頼性の送液システムを確立することが課題である。また、精度が高く、信頼性に優れるマイクロ流体制御素子が求められている。このようなマイクロポンプシステムを本発明者らはすでに提案している(特許文献2〜4)。
また、試料の必要量が僅少となり、必要とされる試薬量も少なくて済む分析の微量化を図ることは、マイクロリアクタの最大課題である。これを実現するには、混合流路もしくは反応室で反応させる物質同士が効率よく出会うようにして反応を促進する必要がある。
特開2004−28589号公報 特開2001−322099号公報 特開2004−108285号公報 特開2004−270537号公報
しかし、細長い流路状、あるいは液溜め状の反応部に2種類の液体、例えば増幅すべきDNAを含む検体と、プライマー等を含む試薬とを送出して増幅反応を行う場合、次のような問題点がある。すなわち、反応部が細長い流路状である場合には、検体の中に増幅すべきDNAが少ないと試薬中のプライマー等と出会うためには流路流れ方向に拡散する必要があるが、流れ方向への拡散は遅いため、増幅に寄与しないプライマー等が多く残る可能性がある。
一方、いろんな方向からDNAとプライマーとが反応できるようにするためには、幅が広い液溜めに検体と試薬とを供給すればよいが、図15に示したように、試薬送出側流路6からの試薬と、検体送出側流路7からの検体とを合流部8で合流させて、幅が広い液溜め状の反応部109へ送出する場合、液の流れは層流であるため、検体と試薬は界面100を境にして2つに分かれるため界面近くでしか反応しない。そのため、増幅に寄与しないプライマー等が多く残ってしまう。
このように、微細流路内で検体と増幅試薬とを混合して増幅を行う場合、増幅させるべきDNAとプライマーとが充分に出会わず、増幅反応が進まない場合がある。特に、増幅反
応が進行したときに、DNA周辺のプライマーが消費されて、充分にプライマーと出会えな
くなる。
本発明は、増幅すべきDNAを含む検体とプライマー等を含む試薬のような、反応させる2種類以上の物質同士を充分に拡散させ、効率よく反応を行うことができるマイクロリアクタおよびそれを用いた反応方法を提供することを目的とする。
本発明のマイクロリアクタは、反応させる物質を含む液体が送出される複数の流路が合流する合流部と、
前記合流部から先に配置され、前記複数の流路からの各物質の反応が行われる流路状の反応部と、が設けられ、
前記反応部には、流路幅が広い部分と、流路幅が狭い部分とが、流路方向へ交互に形成されていることを特徴とする。
上記の発明における一態様では、前記反応部の流路幅は、マイクロリアクタのチップ面方向に変化する。
上記の発明における他の態様では、前記反応部の流路幅は、マイクロリアクタのチップ高さ方向に変化する。
本発明のマイクロリアクタを用いた反応方法は、上記のマイクロリアクタの前記反応部へ、前記合流部で合流した前記各液体の合流液を送出した後、該合流液の送液方向を切り替えて、該合流液を前記反応部の流路内で繰り返し前後動させることを特徴とする。
上記の発明において、前記合流液の送液方向をマイクロポンプによって切り替えることが好ましい。この場合、反応部へ供給される各液体を送液するための各ポンプのうち複数もしくはいずれか1つのポンプにより前記合流液の送液方向の切り替えを行うことができる。
本発明のマイクロリアクタを用いた反応方法は、上記のマイクロリアクタにおけるループ状の流路からなる前記反応部へ、前記合流部で合流した前記各液体の合流液を送出した後、該合流液を前記ループ状の流路内で循環させることを特徴とする。
上記の発明において、前記ループ状の流路に設けられた循環用マイクロポンプによって前記合流液を循環させることが好ましい。
上記の発明に係るマイクロリアクタを用いた反応方法の好ましい態様では、検体もしくは検体から抽出したDNAの溶液、または検体から抽出したRNAから逆転写反応により合成したcDNAの溶液と、試薬とを合流させて、前記反応部において遺伝子増幅反応を行う。
上記の発明では、反応部が微細流路であるので、一方の反応物質への他方の反応物質の供給、あるいは、遺伝子増幅反応の場合では増幅反応が起こっている部分への反応試薬の供給が、流路に沿った1次元方向のみからの供給となる。
微細流路では、流路の中心部分と壁面近傍との間における液体の流速勾配が生じるため、これにより、ある程度は1次元方向への反応物質の拡散が起きるが、上記の発明では、反応部の流路に、流路幅が広い部分と、流路幅が狭い部分とが、流路方向へ交互に形成されているので、この流路壁の凹凸の繰り返しによって1次元方向への反応物質の拡散が大
幅に促進される。
そのため、微細流路中の液体を前後動させることにより、あるいはループ状の流路内で循環させることにより、微細流路中の合流液をアクティブに混合することができるとともに、拡散の効率を同時に高めることができ、反応速度を向上させることができる。
本発明のマイクロリアクタは、増幅すべきDNAを含む検体とプライマー等を含む試薬のような、反応させる2種類以上の物質同士を充分に拡散させ、効率よく反応を行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明について説明する。本発明の構成は特に、濃度が大幅に異なる2液以上を効率よく混合し、さらに濃度が低い側の物質濃度を基点とするか、あるいは濃度が低い側の物質および反応により得られる生成物を基点として進む反応に適しており、とりわけ遺伝子増幅反応に適した構成を有している。
以下の実施例では、ICAN(Isothermal chimera primer initiated nucleic acid amplification )法により検体と試薬との遺伝子増幅反応および検出を行う遺伝子検査用
のマイクロリアクタを例として説明する。
図1は、本発明のマイクロリアクタにおける反応部での流路方向への拡散促進作用を説明する図である。図1(a)に示したように、微細流路では、流路1の中心部分における液体の流れ2aと、壁面3の近傍における液体の流れ2bとの間で液体の流速勾配が生じるため、これにより、ある程度は1次元方向への反応物質の拡散が起きる。
しかし本発明では、図1(b)に示したように、流路1の流れ方向に沿って、流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とが形成されている。同図では流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とからなる一単位のみ図示しているが、反応部の流路には、この単位が繰り返し形成される。
この流路壁の凹凸によって、流路1の中心部分における液体の流れ2aと、壁面3の近傍における液体の流れ2bとの間における液体の流速勾配がさらに大きくなる。さらに、流路壁の凹凸が繰り返されることで、それぞれの凹凸が流速勾配を大きくするので、流路全体として1次元方向への反応物質の拡散が大幅に促進される。
そのため、反応部の流路中で液体を前後動あるいは循環させることにより、液体をアクティブに混合することができるとともに、拡散の効率を同時に高めることができ、反応速度を向上させることができる。
本発明において、流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とからなる単位は、少なくとも2つ以上反応部の流路に形成され、反応物質の拡散を促進する点からは、できるだけ多く、流路全体に渡り形成することが好ましい。
流路幅が広い部分4の最大幅W1と、流路幅が狭い部分5の最小幅W2との比率W1/W2は、条件によるが、好ましくは1.5以上である。
図2は、本発明のマイクロリアクタの実施例における反応部の流路形状を示した図であり、図2(a)、図2(b)は上面図、図2(c)は流路方向に沿った縦断面図である。
図2(a)および図2(b)の実施例では、反応部の流路幅が、マイクロリアクタのチ
ップ面方向に変化するように流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とが形成されている。流路壁の凹凸変化は、図2(a)の実施例のように曲面状であってもよく、図2(b)の実施例のように流路幅が広い部分4において矩形の空間が幅方向へ突出した形状であってもよい。
また、図2(c)の実施例のように、反応部の流路幅が、マイクロリアクタのチップ高さ方向に変化するように流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とが形成されていてもよい。同図では、深さ方向に凹凸を交互に形成した溝が設けられた部材の上面側を、平板状の部材で蓋をして流路を構成している。
また、上記のような凹凸の繰り返しは、マイクロリアクタのチップ面方向およびチップ高さ方向の両方に形成されていてもよい。
図3は、本発明のマイクロリアクタの一実施例における、検体と試薬との混合および反応を行う反応部の流路構成を示した図である。図示したように、試薬送出側流路6からマイクロポンプ(図示せず)により送液される試薬と、検体送出側流路7からマイクロポンプ(図示せず)により送液される検体は、Y字流路の合流部8で合流され、後続する反応部9(図中点線で囲った領域)の流路9aに送液される。
流路9aには、流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とが交互に形成されている。例えば、流路幅が広い部分4は幅が1mm、深さが0.5mmとされ、流路幅が狭い部分5は幅が0.3mm、深さが0.3mmとされる。
検体と試薬とを流路9a内に充填した後、検体を送液するマイクロポンプを、送液方向を繰り返し切り替えるように駆動し、流路9a内で合流液を前後動させ、ICAN反応を行う。例えば、液量が5μlである場合、振幅25mm、周期15秒程度の往復動をさせればよい。
この前後動により、流路9a内の試薬と検体とがアクティブに拡散混合されるとともに、図1(b)で説明したように、流路の中心部分と壁面近傍との液体の流速勾配が、流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5との繰り返しによって促進され、DNAとプライマーとが出会う確率が高くなり、反応速度が向上する。
また、試薬送出側流路6に逆流を防止する弁11を設け、検体を送液するマイクロポンプによって流路9a内の合流液を前後動させているので、混合用の別途のマイクロポンプを流路に配置する必要が無い。このマイクロポンプには、後述するピエゾポンプが好適である。
図3では一方のマイクロポンプだけで合流液を往復動させているが、弁11を設けずに、検体送出側のマイクロポンプと試薬送出側のマイクロポンプとを駆動することにより、流路9a内の合流液を往復動させるようにしてもよい。
図4は、送液用のマイクロポンプおよび弁の制御系統を示した図である。図示したように、マイクロポンプ21は増幅器22、D/A変換器23を介してマイクロコンピュータ24に接続されている。
さらに、弁11を開閉するためのエアシリンダ26が、D/A変換器23を介してマイクロコンピュータ24に接続されている。
マイクロコンピュータ24はタイマー25を搭載しており、予めプログラムされたタイミングでマイクロポンプ21の送液および弁11の開閉を制御する。
図5は、本発明のマイクロリアクタの他の実施例における、検体と試薬との混合および反応を行う反応部の流路構成を示した図である。図示したように、試薬送出側流路6からマイクロポンプ(図示せず)により送液される試薬と、検体送出側流路7からマイクロポンプ(図示せず)により送液される検体は、Y字流路の合流部8で合流され、弁12を通して後続するループ状の流路9aに送液される。
ループ状の流路9aに充填された検体と試薬との合流液は、ループ内に設けられた循環用マイクロポンプ14によって、弁12と弁13とによりループが閉じた状態で循環される。循環によって、ループ内を流れる検体と試薬とがアクティブに拡散混合される。
なお、ループ状の流路9aのループを閉じた状態で合流液を循環させるための弁として、本実施例ではループ状の流路9aの上流側および下流側にそれぞれ弁12、弁13を設けているが、ループ外への液の流れを抑止し、ループを閉じた状態で合流液を循環させるためには、ループ状の流路9aの上流側もしくは下流側のいずれか一方に弁を設けるようにしてもよい。但し、上流側に弁が無いと、循環が長時間になるとループ内の液体成分が上流に拡散してしまうおそれがあるので、図5のように上流側および下流側に弁を設けることが好ましい。
流路9aには、流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5とが交互に形成されている。例えば、流路幅が広い部分4は幅が1mm、深さが0.5mmとされ、流路幅が狭い部分5は幅が0.3mm、深さが0.3mmとされ、ループ状の流路9aの直径は、16.5mmとされる。
循環用マイクロポンプ14としては、後述するピエゾポンプを使用できる。このポンプの寸法は、例えば2mm×0.7mm×0.3mmである。弁13に撥水バルブを使用する場合、その寸法は、例えば幅0.025mm、深さ0.025mmであり、弁12もしくは弁13に能動弁を使用する場合、その弁体寸法は、例えば直径0.6mm程度である。
検体と試薬とを流路9a内で循環させることによって、ループ内を流れる試薬と検体とがアクティブに拡散混合されるとともに、図1(b)で説明したように、流路の中心部分と壁面近傍との液体の流速勾配が流路幅が広い部分4と流路幅が狭い部分5との繰り返しによって促進され、DNAとプライマーとが出会う確率が高くなり、反応速度が向上する。
また、検体の濃度に合わせて循環速度や循環時間をコントロールすることにより、反応効率を制御することができる。
ループ内の液体の循環は、同一方向に循環し続けてもよく、また循環方向を切り替えてもよい。
反応終了後、ループ内の液体は、弁13を開放して、検体あるいは試薬を送液する上流側のマイクロポンプにより後続する流路へ送出される。ループの上流側の弁12には、能動弁もしくは逆止弁を使用することができ、ループの下流側の弁13には、能動弁もしくは撥水バルブを使用することができる。弁をループ状の流路9aの上流側もしくは下流側のいずれか一方に設ける場合にも、弁として同様にこれらのものが使用でき、上流側および下流側の両側に設ける場合には、これらのものを任意の組み合わせで用いることができる。
図7は、撥水バルブを示した図である。この撥水バルブ51は、細径の送液制御通路52を備えている。送液制御通路52は、その断面積(流路に対して垂直な断面の断面積)
が、上流側の流路53aおよび下流側の流路53bの断面積よりも小さい細流路である。
流路壁がプラスチック樹脂などの疎水性の材質で形成されている場合には、送液制御通路52に接する液54は、流路壁との表面張力の差によって、下流側の流路53bへ通過することが規制される。
下流側の流路53bへ液54を流出させる際には、マイクロポンプによって所定圧以上の送液圧力を加え、これによって表面張力に抗して液54を送液制御通路52から下流側の流路53bへ押し出す。液54が流路53bへ流出した後は、液54の先端部を下流側の流路53bへ押し出すのに要する送液圧力を維持せずとも液が下流側の流路53bへ流れていく。すなわち、上流側から下流側への正方向への送液圧力が所定圧力に達するまで送液制御通路52から先への液の通過が遮断され、所定圧以上の送液圧力が加わることにより液54は送液制御通路52を通過する。
流路壁がガラスなどの親水性の材質で形成されている場合には、少なくとも送液制御通路52の内面に、撥水性のコーティング、例えばフッ素系のコーティングを施す必要がある。
図8は、能動弁の一例を示した断面図であり、図8(a)は開弁状態を、図8(b)は閉弁状態を示す。この能動弁では、下方に突出した弁部94が形成された可撓性基板93が、開口95が形成された基板92の上に積層されている。
閉弁時には、図8(b)に示したように、可撓性基板93を上側から空気圧、油圧、水圧ピストンや圧電アクチュエータ、形状記憶合金アクチュエータなどで押圧することによって、弁部94を基板92に対して開口95を覆うように密着させ、これによりB方向への逆流を遮断するようにしている。また、能動弁は外部の駆動装置により作動するものに限らず、弁体が自ら変形して流路を塞ぐ構成でもよい。例えばバイメタルを使用して通電加熱により変形するようにしてもよく、あるいは形状記憶合金を使用して通電加熱により変形するようにしてもよい。
図9(a)および図9(b)は、逆止弁の一例を示した断面図である。図9(a)の逆止弁では、微小球97を弁体として、基板92に形成した開口98をこの微小球97の移動により開閉することによって、液体の通過を許容および遮断している。すなわち、A方向へ液体が送液される際には、液圧によって微小球97が基板92から離反して開口98が開放されるので、液体の通過が許容される。一方、B方向へ液体が逆流した場合には、微小球97が基板92に着座して開口98が閉止されるので、液体の通過が遮断される。
図9(b)の逆止弁では、基板92上に積層され、その端部が開口98の上側に延び出した可撓性基板99が、液圧により開口98の上側を上下動することにより開口98を開閉している。すなわち、A方向へ液体が送液される際には、液圧によって可撓性基板99の端部が基板92から離反して開口98が開放されるので、液体の通過が許容される。一方、B方向へ液体が逆流した場合には、可撓性基板99が基板92に密着して開口98が閉止されるので、液体の通過が遮断される。
図6は、送液用および循環用のマイクロポンプ、および弁の制御系統を示した図である。図示したように、送液用のマイクロポンプ21および循環用マイクロポンプ14は増幅器22、D/A変換器23を介してマイクロコンピュータ24に接続されている。
さらに、弁12、弁13を開閉するためのエアシリンダ26が、D/A変換器23を介してマイクロコンピュータ24に接続されている。
マイクロコンピュータ24はタイマー25を搭載しており、予めプログラムされたタイミングで送液用マイクロポンプ21および循環用マイクロポンプ14の送液および、弁12、弁13の開閉を制御する。
<マイクロリアクタおよびマイクロ総合分析システム>
本発明のマイクロリアクタは、板状のチップ内に設けられた微細流路または構造部において、各種の検査、化学分析、化学合成、試料の処理・分離などの目的で試料と試薬との反応を行うものである。
本発明のマイクロリアクタの用途には、例えば、遺伝子増幅反応、抗原抗体反応などによる生体物質の検査・分析、その他の化学物質の検査・分析、有機合成などによる目的化合物の化学合成、薬効スクリーニング、薬品抽出、金属錯体の形成・分離などが含まれる。
本発明における好ましい態様では、マイクロリアクタは、板状のチップ内に、
(i)試薬が収容される収容室と、駆動液を収容室に注入するための注入口と、注入され
た駆動液により収容室から試薬が押し出される出口と、を有する複数の試薬収容部
(ii)前記複数の試薬収容部から送出される複数の試薬を混合して混合試薬を生成する試薬混合部
(iii)外部から試料を注入するための注入口を有する試料受容部
(iv)前記試薬混合部から送出される混合試薬と、前記試薬受容部から送出される試料とを混合して反応させる反応部
を備えている。
前記複数の試薬収容部、試薬混合部、試料受容部および反応部は、前記チップ内に組み込まれて流路により互いに連通されている。
上記の各部の他、チップ内には、必要に応じて、各種の機能をもつ構造部が設けられる。このような構造部の具体例としては、送液を制御するための部位、試料および試薬以外の処理液を収容するための収容部、生体試料等に含まれる不要成分を除去するために試薬との反応に先立って前処理を行うための前処理部、反応後の液に含まれる標的物質等を検出するための検出部、廃液を貯留するための廃液貯留部などが挙げられる。
送液を制御するための部位の具体例としては、逆止弁、能動弁、撥水バルブのような弁部などが挙げられる。
各処理液を収容するための収容部の具体例としては、流路壁、ビーズ等の担体などに必要物質を吸着させた状態で洗浄を行うための洗浄液の収容部、試薬と試料との反応を停止させる反応停止液の収容部、反応生成物を検出に適するように変性させるための変性処理液の収容部、光学的検出のために反応生成物を蛍光物質等で標識するための標識用試薬の収容部、その他、抽出液、溶離液、溶菌試薬、溶血試薬等の収容部などが挙げられる。
検出部は、マイクロリアクタ内における反応生成物を光学的に検出する場合には、例えば、光透過性の部材を用いて形成された流路部位または液溜状の部位から構成される。
前処理部は、試料に含まれる分析対象物の濃縮、分離、溶菌等を行う部位であり、例えば、生体試料に含まれるタンパク質やイオン性物質等の除去が行われる。このような処理は、例えば、フィルター、ビーズ、ゲル、メンブレンなどの担体を流路内に配置し、この担体に生体物質等を吸着させて該流路内に溶菌試薬、溶血試薬等を流し、次いで洗浄液を流すことにより行うことができる。
廃液貯留部は、例えば、所要の大きさをもつ凹部が形成された基材を流路用の基材の下部側に貼り合わせることによって設けられた、流路と連通する空間により構成される。必要に応じて、該空間にはスポンジ等の廃液吸収用の多孔体が収納される。
マイクロリアクタは、板状の基材を用いて、フォトリソグラフィ技術などの微細加工技術を適用して作製される。通常は、流路および構造部となる凹部を1または2以上の基材に形成した後、複数枚の基材を貼り合わせることによってマイクロリアクタを作製する。
マイクロリアクタを構成する基材の材料には、目的に応じて各種のものが使用される。その具体例としては、ポリスチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック樹脂、ポリジメチルシロキサンなどのゴム系材料、各種の無機ガラス、シリコン、セラミックス、金属などが挙げられる。また、流路壁面に対して、目的に応じて疎水化処理などの各種の表面処理を行ってもよい。
マイクロリアクタにおける流路幅のサイズは、マイクロスケール空間の利点、流路抵抗などを考慮して適宜に設計されるが、例えば、幅が数十〜数百μm、好ましくは50〜200μmであり、深さが25〜300μm、好ましくは50〜100μmである。マイクロリアクタのチップ全体の縦横サイズは、用途等にもよるが、典型的には数十mm、その高さは典型的には数mm程度である。
試薬収容部に収容された各試薬、他の収容部に収容された液などの各液は、マイクロポンプによって流路下流側へ送出する。マイクロポンプは通常、送出すべき液に対応して複数個が設置され、それぞれのマイクロポンプは駆動液を下流側へ送出し、試料や試薬等の液を駆動液で下流側へ押し出して送液を行う。
本発明において、試薬、試料等を送液するためのマイクロポンプは、マイクロリアクタとは別途の、すなわち板状のチップとは独立したものであることが好ましい。例えば、マイクロポンプおよびその制御装置、反応検出用の光学検出装置、温度制御装置、駆動液を収容した駆動液タンクなどを備えた装置本体と、予め試薬を封入したマイクロリアクタと、から試料検査装置が構成される。
この場合、マイクロリアクタの試料受容部に試料を注入した後、このマイクロリアクタを装置本体に装着して、装置本体側の複数のマイクロポンプと、これらのマイクロポンプに対応するマイクロリアクタの各流路とを連通させる。この状態で、駆動液タンクからの駆動液をマイクロポンプによりマイクロリアクタの流路へ送り出し、これによって流路内の液、例えば試薬収容部の試薬、試料受容部の試料などを下流側へ押し出して試薬同士の混合、試薬と試料との混合などを行う。
マイクロポンプは、フォトリソグラフィ技術などにより作製され、特開2001−322099号公報、特開2004−108285号公報に記載されたピエゾ素子により駆動するマイクロポンプ、アクチュエータを設けた弁室の流出入孔に逆止弁を設けた逆止弁型のマイクロポンプなど各種のものが使用できる。
駆動液によって各試薬収容部から押し出された複数の試薬は、下流側の試薬混合部で合流して混合される。試薬混合部は、例えば、複数の試薬が個別に送り出される各流路の合流点から先の一本の細長い流路であり、この流路内で混合された混合試薬は、そのさらに下流において試料と合流して反応部で反応が行われる。
図10は、本発明のマイクロリアクタにおける他の実施例を示した平面図である。本実施例のマイクロリアクタ30には、流路状の試薬収容部33a,33b,33cのそれぞれに3種類の試薬が収容されている。これらの試薬収容部の両端部には、図7に示した構造の撥水バルブが設けられ、これらの撥水バルブ間の流路に試薬が封入されている。
なお、詳細な説明は省略するが、図10のマイクロリアクタ30の微細流路には、試薬収容部33a〜33cの両端部以外の位置にも撥水バルブが設けられており、例えば、混合試薬と試料との合流部38における混合試薬の入口と試料の入口などにも上記の撥水バルブが設けられている。この撥水バルブによってその先の流路への送液開始のタイミングが制御される。
図10の試薬収容部33a〜33cの上流側には、マイクロリアクタ30の一方の面から外部へ開放された開口32c〜32eが設けられている。これらの開口32c〜32eは、マイクロリアクタ30を後述するマイクロポンプユニットに重ね合わせて接続した際に、マイクロポンプユニットの接続面に設けられた流路開口と位置合わせされてマイクロポンプに連通される。
なお、開口32a,32bおよび32f〜32kも同様に、マイクロリアクタ30とマイクロポンプユニットとの接続によってマイクロポンプに連通される。これらの開口32a〜32kを含むチップ面をマイクロポンプユニットの面に密着させることによってマイクロリアクタ30とマイクロポンプユニットとが接続される。
試薬収容部33a〜33cに収容された試薬は、開口32c〜32eに連通するそれぞれ別途のマイクロポンプによって、試薬収容部33a〜33cの下流側端部に設けられた撥水バルブ(図示せず)を通過して合流部41へ流れ込み、その先に続く流路である試薬混合流路35で3種類の各試薬が混合される。
試薬混合流路35で混合され混合試薬送出流路36に送り出された混合試薬は、流路状の試料受容部37に収容された試料と合流部38で合流する。なお、混合試薬は開口32bに連通したマイクロポンプによって駆動液で下流へ押し出され、試料は開口32aに連通したマイクロポンプによって駆動液で下流へ押し出される。混合試薬と試料との混合液は、反応部39へ送出され加熱等によって反応が開始される。
反応後の液は、検出部40へ送出され、例えば光学的な検出方法などによって標的物質が検出される。なお、開口32f〜32jに連通するそれぞれ別途のマイクロポンプによって、これらの開口から先の流路に予め収容された各試薬(例えば混合試薬と試料との反応を停止させる液、検出対象の物質に対して標識などの必要な処理を行うための液、洗浄液など)を所定のタイミングで下流へ押し出して送液するようにしている。
図11は、図10のマイクロリアクタに使用されるマイクロポンプユニットの斜視図、図12は、その断面図である。このマイクロポンプユニット61は、シリコン製の基板67と、その上のガラス製の基板68と、その上のガラス製の基板69との3つの基板から構成されている。基板67と基板68、および基板68と基板69はそれぞれ、陽極接合によって接合されている。
シリコン製の基板67と、その上に陽極接合によって貼り合わされたガラス製の基板68との間の内部空間によってマイクロポンプ62(ピエゾポンプ)が構成されている。
基板67は、シリコンウエハをフォトリソグラフィ技術により所定の形状に加工したものである。例えば、シリコン基板面への酸化膜の形成、レジスト塗布、レジストの露光および現像、酸化膜のエッチング、ICP(高周波誘導結合型プラズマ、Inductively Coupled Plasma)などによるシリコンのエッチング等を含む微細加工によって、加圧室72、第1流路73、第1液室75、第2流路74、および第2液室76が形成されている。
加圧室72の位置では、シリコン基板がダイヤフラムに加工され、その外側表面には、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)セラミックスなどからなる圧電素子71が貼着されてい
る。
このマイクロポンプ62は、圧電素子71への制御電圧によって次のように駆動される。印加された所定波形の電圧により圧電素子71が振動すると共に、加圧室72の位置におけるシリコンダイヤフラムが振動し、これによって加圧室72の体積が増減する。第1流路73と第2流路74とは、幅および深さが同じで、長さが第1流路73よりも第2流路74の方が長くなっている。第1流路73では、差圧が大きくなると、流路内で乱流が発生し、流路抵抗が増加する。一方、第2流路74では、流路幅が長いので差圧が大きくなっても層流になり易く、第1流路73に比べて差圧の変化に対する流路抵抗の変化割合が小さくなる。
例えば、圧電素子71に対する制御電圧を調整することにより、加圧室72の内部へ向かう方向へ素早くシリコンダイヤフラムを変位させて大きい差圧を与えながら加圧室72の体積を減少させ、次いで加圧室72からその外側へ向かう方向へゆっくりシリコンダイヤフラムを変位させて小さい差圧を与えながら加圧室72の体積を増加させると、駆動液は図12において左から右へ向かう方向へ正方向に送液される。
これとは反対に、加圧室72からその外側へ向かう方向へ素早くシリコンダイヤフラムを変位させて大きい差圧を与えながら加圧室72の体積を増加させ、次いで加圧室72の内部へ向かう方向へゆっくりシリコンダイヤフラムを変位させて小さい差圧を与えながら加圧室72の体積を減少させると、駆動液は図12の右から左へ逆方向に送液される。
なお、第1流路73と第2流路74における、差圧の変化に対する流路抵抗の変化割合の相違は、必ずしも流路の長さの違いによる必要はなく、他の形状的な相違に基づくものであってもよい。
マイクロポンプ62による流量の制御は、圧電素子71に印加する電圧を調整することにより行うことができる。
基板69には、流路70がパターニングされている。一例として、流路70の寸法および形状は、幅が150μm程度、深さが300μm程度の断面矩形状である。流路70の下流側には、図10のマイクロリアクタの開口32a〜32kに位置合わせすることによりマイクロポンプ62を検査チップの微細流路に連通させるための開口65が設けられている。
流路70の上流側は、基板68の貫通孔66bを介して、基板67に設けられた流路を通りマイクロポンプ62に連通されている。また、マイクロポンプ62の上流側は、基板67に設けられた流路から基板68の貫通孔66aを介して、ガラス製の基板69に設けられた開口64に連通されている。この開口64は不図示の駆動液タンクに接続されている。開口64は、例えば、PDMS(ポリジメチルシロキサン)のパッキンを介して駆動液タンクに接続される。
開口65a,65b,65cはそれぞれ、図10のマイクロリアクタの開口32c,32d,32eと連通される(なお、図11ではマイクロポンプユニット全体のうち一部分のみ示している)。マイクロポンプ62によって、流路70、開口65a、開口32cを通じて駆動液を送液して試薬収容部33aに収容された試薬を下流へ押し出し、流路70、開口65b、開口32dを通じて駆動液を送液して試薬収容部33bに収容された試薬を下流へ押し出し、流路70、開口65c、開口32eを通じて駆動液を送液して試薬収容部33cに収容された試薬を下流へ押し出す。
マイクロリアクタは、例えば、別途のシステム本体に装着することにより反応と分析が
行われる。このシステム本体とマイクロリアクタとによりマイクロ総合分析システムが構成される。このマイクロ総合分析システムの一例を以下に説明する。図13は、マイクロ総合分析システムの一例を示した斜視図、図14は、このマイクロ総合分析システムにおけるシステム本体の内部構成を示した図である。
このマイクロ総合分析システム80のシステム本体80aは、分析のための各装置を収納する筺体状の収納体82を備えている。この収納体82の内部には、マイクロリアクタ30に連通させるための流路開口を有するチップ接続部63と、複数のマイクロポンプ(図示せず)とが設けられたマイクロポンプユニット61が配置されている。
さらに収納体82の内部には、マイクロリアクタ30における反応を検出するための検出処理装置(LED、光電子増倍菅、CCDカメラ等の光源88および、可視分光法、蛍光測光法などによる光学的な検出を行う検出器89)と、この検出処理装置とマイクロポンプユニット61とを制御する制御装置(図示せず)とが設けられている。この制御装置によって、マイクロポンプによる送液の制御、光学的手段等によりマイクロリアクタ30における反応を検出する検出処理装置の制御の他、後述する加熱・冷却ユニットによるマイクロリアクタ30の温度制御、マイクロリアクタ30における反応の制御、データの収集(測定)および処理等を行う。マイクロポンプの制御は、予め送液順序、流量、タイミングなどに関する諸条件が設定されたプログラムに従って、それに応じた駆動電圧をマイクロポンプに印加することによって行う。
このマイクロ総合分析システム80では、マイクロリアクタ30の微細流路の上流側(例えば試薬収容部、試料受容部などの上流側)に設けられた流路開口およびその周囲のチップ面からなるポンプ接続部31と、マイクロポンプユニット61のチップ接続部63とを液密に密着させた状態でマイクロリアクタ30を収納体82の内部に装着した後、検体中の標的物質が分析される。マイクロリアクタ30は、搬送トレイ85に載置されて挿入口83から収納体82の内部に導入される。しかし、マイクロリアクタがマイクロポンプユニットに対して加圧された状態でマイクロリアクタを収納体82の内部に固定できるのであれば、必ずしも搬送トレイを用いる必要はない。
収納体82の内部には、所定位置に装着されたマイクロリアクタ30を局所的に加熱もしくは冷却するための加熱・冷却ユニット(ペルチェ素子86、ヒーター87)が設けられている。例えば、マイクロリアクタ30における試薬収容部の領域にペルチェ素子86を圧接することにより試薬収容部を選択的に冷却し、これによって試薬の変質等を防止するとともに、反応部を構成する流路の領域にヒーター87を圧接することにより反応部を選択的に加熱し、これによって反応部を反応に適した温度にする。
マイクロポンプユニット61は1つの駆動液タンク81に接続され、マイクロポンプの上流側はこの駆動液タンク81に連通している。一方、マイクロポンプの下流側は、マイクロポンプユニット61の片面に設けられた流路開口に連通されており、それぞれのマイクロポンプに連通したそれぞれの流路開口と、マイクロリアクタ30のポンプ接続部31に設けられたそれぞれの流路開口とが連結するようにマイクロリアクタ30がマイクロポンプユニット61に対して接続される。
マイクロポンプによって、駆動液タンク81に収容された水系の駆動液を、ポンプ接続部31を経由してマイクロリアクタ30における各液の収容部に送り出し、駆動液によって各収容部の液をマイクロリアクタ30の下流側へ押し出して送液する。
測定試料である検体の前処理、反応および検出の一連の分析工程は、マイクロポンプ、検出処理装置および制御装置が一体化されたシステム本体80aに、マイクロリアクタ3
0を装着した状態で行なわれる。好ましくは、試料および試薬の送液、前処理、混合に基づく所定の反応および光学的測定が、一連の連続的工程として自動的に実施され、測定データが、必要な条件、記録事項とともにファイル内に格納される。図13では、分析の結果が収納体82の表示部84に表示されるようになっている。
以下に、本発明のマイクロリアクタを用いた試料(検体)と試薬との反応およびその検出の具体的な例を示す。マイクロリアクタの好ましい一態様では、一つのチップ内において、
検体もしくは検体から抽出したアナライト(例えば、DNA、RNA、遺伝子)が注入される試料受容部と、
検体の前処理を行う検体前処理部と、
プローブ結合反応、検出反応(遺伝子増幅反応または抗原抗体反応なども含む)などに用いる試薬が収容される試薬収容部と、
ポジティブコントロールが収容されるポジティブコントロール収容部と、
ネガティブコントロールが収容されるネガティブコントロール収容部と、
プローブ(例えば、遺伝子増幅反応により増幅された検出対象の遺伝子にハイブリダイズさせるプローブ)が収容されるプローブ収容部と、
これらの各収容部に連通する微細流路と、
前記各収容部および流路内の液体を送液する別途のマイクロポンプに接続可能なポンプ接続部と、が設けられている。
このマイクロリアクタには、ポンプ接続部を介して上述したマイクロポンプユニットが接続され、試料受容部に注入された検体もしくは検体から抽出した生体物質(例えばDNAまたはそれ以外の生体物質)と、試薬収容部に収容された試薬とを下流の流路へ送液し、微細流路の反応部、例えば遺伝子増幅反応(タンパク質の場合、抗原抗体反応など)を行う反応部で混合して反応させる。次いで、その下流側流路にある検出部へ、この反応液を処理した処理液と、プローブ収容部に収容されたプローブとを送液し、流路内で混合してプローブと結合(またはハイブリダイゼーション)させ、この反応生成物に基づいて生体物質の検出を行う。
また、ポジティブコントロール収容部に収容されたポジティブコントロールおよびネガティブコントロールに収容されたネガティブコントロールについても同様に上記反応および検出を行う。
試料受容部に注入された検体は、必要に応じて、試薬との混合前に、予め流路に設けられた検体前処理部にて、例えば検体と処理液とを混合することによって前処理される。この検体前処理部は、分離フィルター、吸着用樹脂、ビーズなどを含んでいてもよい。好ましい検体前処理としては、アナライトの分離または濃縮、除タンパクなどが挙げられる。例えば、1%SDS混合液などの溶菌剤を用いて溶菌処理・DNA抽出処理を行なう。この過程では、細胞内部からDNAが放出され、ビーズまたはフィルターの膜面に吸着する。
マイクロリアクタの試薬収容部には、必要な試薬が予め所定の量だけ封入されている。したがって使用時にその都度試薬を必要量充填する必要はなく、即使用可能の状態になっている。検体中の生体物質を分析する場合、測定に必要な試薬類は、通常それぞれ公知である。例えば、検体に存在する抗原を分析する場合、それに対する抗体、好ましくはモノクローナル抗体を含有する試薬が使用される。抗体は、好ましくはビオチンおよびFITCで標識されている。
遺伝子検査用のマイクロリアクタに予め収容される試薬類には、遺伝子増幅に用いられ
る各種試薬の他、検出に使用されるプローブ類、発色試薬、前記の検体前処理に使用する前処理試薬などがある。
マイクロポンプから駆動液を供給することにより、各試薬収容部から試薬を押し出してこれらを合流させることによって、混合試薬を生成する。その後、マイクロポンプから駆動液を供給することにより、試料受容部から検体を押し出し、混合比率が安定した混合試薬と合流させることによって、反応部にて、遺伝子増幅反応、アナライトのトラップまたは抗原抗体反応といった分析に必要な反応が開始される。
DNA増幅方法としては、改良点も含めて各種文献などに記載され、多方面で盛んに利用されているPCR増幅法を使用することができる。PCR増幅法においては、3つの温度間で昇降させる温度管理が必要になるが、マイクロチップに好適な温度制御を可能とする流路デバイスが、すでに本発明者らにより提案されている(特開2004−108285号)。このデバイスシステムを本発明のチップの増幅用流路に適用すればよい。これにより、熱サイクルが高速に切り替えられ、微細流路を熱容量の小さいマイクロ反応セルとしているため、DNA増幅は、手作業で行う従来の方式よりはるかに短時間で行うことができる。
最近開発されたICAN(Isothermal chimera primer initiated nucleic acid
amplification)法は、50〜65℃における任意の一定温度の下にDNA増幅を短時間で実施できるため(特許第3433929号)、本発明システムにおいても好適な増幅技術である。手作業では、1時間かかる本法は、本発明のシステムにおいては、10〜20分、好ましくは15分で解析まで終わる。
マイクロリアクタの微細流路における反応部よりも下流側には、アナライト、例えば増幅された遺伝子を検出するための検出部が設けられている。少なくともその検出部分は、光学的測定を可能とするために透明な材質、好ましくは透明なプラスチックとなっている。
微細流路上の検出部に吸着されたビオチン親和性タンパク質(アビジン、ストレプトアビジン)は、プローブ物質に標識されたビオチン、または遺伝子増幅反応に使用されるプライマーの5’末端に標識されたビオチンと特異的に結合する。これにより、ビオチンで標識されたプローブまたは増幅された遺伝子が本検出部位でトラップされる。
分離されたアナライトまたは増幅された目的遺伝子のDNAを検出する方法は特に限定されないが、好ましい態様として基本的には以下の工程で行われる。
(1a) 検体もしくは検体から抽出したDNA、あるいは検体もしくは検体から抽出したRNAから逆転写反応により合成したcDNAと、5’位置でビオチン修飾したプライマーとを、これらの収容部から下流の微細流路へ送液する。
反応部の微細流路内で遺伝子増幅反応を行った後、微細流路内で増幅された遺伝子を含む増幅反応液と変性液とを混合して、増幅された遺伝子を変性処理により一本鎖にし、これと末端をFITC(fluorescein isothiocyanate)で蛍光標識したプローブDNAと
をハイブリダイズさせる。
次いで、ビオチン親和性タンパク質を吸着させた微細流路内の検出部位に送液し、前記増幅遺伝子を微細流路内の検出部位にトラップする(増幅遺伝子を検出部位でトラップした後に蛍光標識したプローブDNAとをハイブリダイズさせてもよい。)。
(1b) 検体に存在する抗原、代謝物質、ホルモンなどのアナライトに対する特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体を含有する試薬を検体と混合する。その場合、抗体
は、ビオチンおよびFITCで標識されている。したがって抗原抗体反応により得られる生成物は、ビオチンおよびFITCを有する。これをビオチン親和性タンパク質(好ましくはストレプトアビジン)を吸着させた微細流路内の検出部位に送液し、ビオチン親和性タンパク質とビオチンとの結合を介して該検出部位に固定化する。
(2) 上記微細流路内にFITCに特異的に結合する抗FITC抗体で表面を修飾した金コロイド液を流し、これにより固定化したアナライト・抗体反応物のFITCに、あるいは遺伝子にハイブリダイズしたFITC修飾プローブに、その金コロイドを吸着させる。
(3) 上記微細流路の金コロイドの濃度を光学的に測定する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変形、変更が可能である。
図1は、本発明のマイクロリアクタにおける反応部での流路方向への拡散促進作用を説明する図である。 図2は、本発明のマイクロリアクタの実施例における反応部の流路形状を示した図であり、図2(a)、図2(b)は上面図、図2(c)は流路方向に沿った縦断面図である。 図3は、本発明のマイクロリアクタの一実施例における、検体と試薬との混合および反応を行う反応部の流路構成を示した図である。 図4は、図3の実施例において用いられる送液用のマイクロポンプおよび弁の制御系統を示した図である。 図5は、本発明のマイクロリアクタの他の実施例における、検体と試薬との混合および反応を行う反応部の流路構成を示した図である。 図6は、図5の実施例において用いられる送液用および循環用のマイクロポンプ、および弁の制御系統を示した図である。 図7は、撥水バルブを示した図である。 図8は、能動弁の一例を示した断面図であり、図8(a)は開弁状態を、図8(b)は閉弁状態を示す。 図9(a)および図9(b)は、逆止弁の一例を示した断面図である。 図10は、本発明のマイクロリアクタにおける他の実施例を示した平面図である。 図11は、図10のマイクロリアクタに使用されるマイクロポンプユニットの斜視図である。 図12は、図11のマイクロポンプユニットの断面図である。 図13は、マイクロ総合分析システムの一例を示した斜視図である。 図14は、図13のマイクロ総合分析システムにおけるシステム本体の内部構成を示した図である。 図15は、試薬送出側流路からの試薬と、検体送出側流路からの検体とを合流させて、幅が広い液溜め状の反応部へ送出する場合を示した図である。
符号の説明
1 流路
2a,2b 液体の流れ
3 流路壁面
4 流路幅が広い部分
5 流路幅が狭い部分
6 試薬送出側流路
7 検体送出側流路
8 合流部
9 反応部
9a 流路
10 DNA
11 弁
12 弁
13 弁
14 循環用マイクロポンプ
21 マイクロポンプ
22 増幅器
23 D/A変換器
24 マイクロコンピュータ
25 タイマー
26 エアシリンダ
30 マイクロリアクタ
31 ポンプ接続部
32a〜32k 開口
33a〜33c 試薬収容部
35 試薬混合流路
36 混合試薬送出流路
37 試料受容部
38 合流部
39 反応部
40 検出部
51 撥水バルブ
52 送液制御通路
53a,53b 流路
54 液
61 マイクロポンプユニット
62 マイクロポンプ
63 チップ接続部
64 開口
65a〜65c 開口
66a,66b 貫通孔
67 基板
68 基板
69 基板
70 流路
71 圧電素子
72 加圧室
73 第1流路
74 第2流路
75 第1液室
76 第2液室
80 マイクロ総合分析システム
80a システム本体
81 駆動液タンク
82 収納体
83 挿入口
84 表示部
85 搬送トレイ
86 ペルチェ素子
87 ヒーター
88 光源
89 検出器
90 流路
91 基板
92 基板
93 可撓性基板
94 弁部
95 開口
96 基板
97 微小球
98 開口
99 可撓性基板

Claims (8)

  1. 反応させる物質を含む液体が送出される複数の流路が合流する合流部と、
    前記合流部から先に配置され、前記複数の流路からの各物質の反応が行われる流路状の反応部と、が設けられ、
    前記反応部には、流路幅が広い部分と、流路幅が狭い部分とが、流路方向へ交互に形成されていることを特徴とするマイクロリアクタ。
  2. 前記反応部の流路幅が、マイクロリアクタのチップ面方向に変化することを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクタ。
  3. 前記反応部の流路幅が、マイクロリアクタのチップ高さ方向に変化することを特徴とする請求項1に記載のマイクロリアクタ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロリアクタの前記反応部へ、前記合流部で合流した前記各液体の合流液を送出した後、該合流液の送液方向を切り替えて、該合流液を前記反応部の流路内で繰り返し前後動させることを特徴とするマイクロリアクタを用いた反応方法。
  5. 前記合流液の送液方向をマイクロポンプによって切り替えることを特徴とする請求項4に記載のマイクロリアクタを用いた反応方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載のマイクロリアクタにおけるループ状の流路からなる前記反応部へ、前記合流部で合流した前記各液体の合流液を送出した後、該合流液を前記ループ状の流路内で循環させることを特徴とするマイクロリアクタを用いた反応方法。
  7. 前記ループ状の流路に設けられた循環用マイクロポンプによって前記合流液を循環させることを特徴とする請求項6に記載のマイクロリアクタを用いた反応方法。
  8. 検体もしくは検体から抽出したDNAの溶液、または検体から抽出したRNAから逆転写反応により合成したcDNAの溶液と、試薬とを合流させて、前記反応部において遺伝子増幅反応を行うことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のマイクロリアクタを用いた反応方法。
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