JP2007229320A - 成分濃度測定装置 - Google Patents

成分濃度測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007229320A
JP2007229320A JP2006057053A JP2006057053A JP2007229320A JP 2007229320 A JP2007229320 A JP 2007229320A JP 2006057053 A JP2006057053 A JP 2006057053A JP 2006057053 A JP2006057053 A JP 2006057053A JP 2007229320 A JP2007229320 A JP 2007229320A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressing
pressure
component concentration
concentration measuring
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006057053A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Okabe
勇一 岡部
Takuro Tajima
卓郎 田島
Takanori Seiso
孝規 清倉
Kazunori Naganuma
和則 長沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2006057053A priority Critical patent/JP2007229320A/ja
Publication of JP2007229320A publication Critical patent/JP2007229320A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は、成分濃度測定の再現性を向上することのできる成分濃度測定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る成分濃度測定装置は、被検体の所定の部位を押圧する押圧手段を備え、押圧手段の押圧している部位へ光照射手段が強度変調光を照射し、音圧検出手段が音響波の音圧を検出することで、押圧手段の押圧している部位に伝搬する光音響信号を測定する成分濃度測定装置であって、押圧手段に設けた貫通孔によって被検部の内部の血液等の体液が貫通孔で囲まれた内側に堰きとめ、押圧手段による被検体中の血液等の体液の押し出しを防ぐことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、人間又は動物の被検部の非侵襲な成分濃度測定装置に関し、特に光音響測定法によって血液成分濃度を測定する装置に関する。
高齢化が進み、成人病に対する対応が大きな課題になりつつある。血糖値などの検査においては血液の採取が必要なために患者にとって大きな負担となるので、血液を採取しない非侵襲な血液成分濃度測定装置が注目されている。現在までに開発された非侵襲な血液成分濃度測定装置としては、皮膚内に電磁波を照射し、測定対象とする血液成分、例えば、血糖値の場合はグルコース分子に吸収され、局所的に加熱して熱膨張を起こして生体内から発生する音響波を観測する、光音響法が注目されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、光音響法による血液成分濃度測定装置は、グルコースと電磁波との相互作用は小さく、また生体に安全に照射しうる電磁波の強度には制限があり、生体の血糖値測定においては、十分な効果をあげるに至ってない。
図9は、光音響法による従来の血液成分濃度測定装置の構成例である。図9に示す血液成分濃度測定装置80は、駆動回路81、パルス光源83及び波形観測器84を格納する(例えば、非特許文献1参照。)。開口部86は、筺体85に形成され、被検部89が挿入される。駆動回路81はパルス状の励起電流をパルス光源93に提供し、パルス光源83はサブマイクロ秒の持続時間を有する光パルスを発生させる。パルス光源83によって発生された光パルスは、被検部89に照射される。光パルスは被検部89の内部にパルス状の光音響信号と呼ばれる音響波を発生させる。発生した音響波は、音響検出器82によって検出され、更に音圧に比例した電気信号に変換される。
変換された電気信号の波形は波形観測器84により観測される。波形観測器84は上記励起電流に同期した信号によりトリガーされ、変換された電気信号は波形観測器84の管面上の一定位置に表示される。変換された電気信号は、積算・平均して測定することができる。このようにして得られた電気信号の振幅を解析して、被検部89の内部の血糖値、すなわちグルコースの量が測定される。図9に示す例の場合はサブマイクロ秒のパルス幅の電気信号を測定している。
特開2005−192611号公報 オウル大学(University of Oulu、Finland)学位論文「Pulse photoacoustic techniqus and glucose determination in human blood and tissue」(IBS 951−42−6690−0、http://herkules.oulu.fi/isbn9514266900/、2002年)
光音響信号を逐次観察するために被検体に装着する場合を考える。パルス光を被検体に照射する際に、パルス光の出射端を被検体に押圧する。従来は、光音響発生源と音響検出器との設置の位置関係は体動によりずれるので、押圧圧力にずれが生じていた。
パルス光の照射位置に関して、被検体とパルス光の出射端及び音響検出器との位置が変化すると、パルス光が当たっている被検部の形状や状態が変化する。特に、測定対象が生体中の血管内部の成分の場合、パルス光が照射されている血管の分布が変化してしまえば、音響波の音源の分布や光音響信号の強度も変化してしまう。
音響波検出に関しても、体動によって音響検出器と被検部との接触面積が変化すると、光音響現象により生じた音響波の音響検出器への伝搬を阻害する。このため、固定されていない被検体の光音響信号を測定するときに、得られた光音響信号の強度が安定しないという問題があった。
又、被検体の体内を伝搬した音響波を検出する際、音響波検出器を被検部に押圧し、被検部と音響波検出器とを密着させる。このとき、体動などにより押圧圧力が変化すると、被検部と音響波検出器との境界面の音響インピーダンスが変化する。境界面の音響インピーダンスの変化は、音響波の伝搬のしやすさを変化させるため、音響検出器の検出する音響波の出力強度が変化し、結果的に光音響信号の出力強度が変化する。このため、音響波検出器を被検部に押圧する強さによっても、光音響信号の出力強度に変化が生じるという問題があった。
このような体動等に伴う光音響信号の出力強度の不安定性により逐次観察が困難であるという問題があった。この問題を解決する方法として、特開平11−47118号公報に示されているように接触圧力を一定にし、密着性を高めるための方法として、被検体の上下から風船などで押圧して固定する方法が開示されている。しかし、この方法では、被検部全体を押圧するため、被検体内部の血液等の体液が被検部から押し出されてしまう可能性があった。このため実際の被検体と状態が異なってしまい、理想的な測定が困難であった。又、この方法では圧力を測定するために圧力検出器を別途取り付ける必要があり、装置が煩雑になるという問題があった。
そこで、本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、成分濃度測定の再現性を向上することのできる成分濃度測定装置を提供することを目的とする。
本発明に係る成分濃度測定装置は、被検体の所定の部位を押圧する押圧手段を備え、押圧手段の押圧している部位へ光照射手段が強度変調光を照射し、音圧検出手段が音響波の音圧を検出することで、押圧手段の押圧している部位に伝搬する光音響信号を測定する成分濃度測定装置であって、押圧手段に貫通孔を設けることで被検部の内部の血液等の体液が貫通孔で囲まれた内側に堰きとめ、押圧手段による被検体中の血液等の体液の押し出しを防ぐことを特徴とする。
具体的には、本発明に係る成分濃度測定装置は、被検部を押圧する押圧手段と、一定周波数で強度変調された強度変調光を、前記被検部に向けて照射する光照射手段と、前記光照射手段が前記被検部に照射した強度変調光によって発生する音響波を検出し、当該音響波の音圧に応じた信号強度を有する光音響信号を出力する音圧検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記押圧手段は、前記被検部に接触する押圧面に到達する貫通孔を有し、前記光照射手段は、前記貫通孔から前記被検部へ前記強度変調光を照射することを特徴とする。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段は、前記被検部を挟んで押圧し、前記貫通孔及び前記光照射手段が、前記押圧手段のうちの前記被検部を挟む一方に配置され、前記音圧検出手段が、前記押圧手段のうちの前記被検部を挟む他方の前記押圧面に、前記貫通孔と対向して配置されていることが好ましい。音圧検出手段が押圧面に配置されているので、音圧検出手段を被検部に密着させることができる。これにより、音圧検出手段は、音響波の音圧を良好に検出することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段の押圧する押圧圧力を増減する圧力調節手段をさらに備えることが好ましい。圧力調節手段をさらに備えることで、被検部を押圧する押圧圧力を増減し、押圧圧力を一定に保つことができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記圧力調節手段は、前記押圧面に略垂直方向に伸縮する袋体であり、前記袋体の内気圧の増減によって前記袋体を伸縮させ、前記押圧圧力を増減することが好ましい。圧力調節手段が伸縮する袋体であることで、押圧面全体で被検部に押圧圧力を印加することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力を検出し、前記押圧圧力に応じた押圧圧力値を出力する押圧圧力検出手段をさらに備えることが好ましい。押圧圧力値を検出することで、押圧圧力値に応じて成分濃度を補正することができる。又、押圧圧力値に応じて圧力調節手段を調節し、押圧圧力を増減することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力を検出し、前記押圧圧力に応じた押圧圧力値を出力する押圧圧力検出手段と、前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増減させる圧力制御手段をさらに備え、前記圧力制御手段は、前記押圧圧力値が予め定められた一定圧力値よりも大きければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させ、前記押圧圧力値が前記一定圧力値よりも小さければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させることが好ましい。押圧圧力検出手段及び圧力制御手段をさらに備えることで、押圧圧力値に応じて圧力調節手段を自動で調節し、押圧圧力を一定圧力に保つことができる。圧力制御手段が押圧圧力を一定に保つので、成分濃度を安定して測定することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記音圧検出手段の出力する前記光音響信号を複製又はスイッチングにより分岐する分岐手段と、前記分岐手段の一方の後段に、前記光音響信号の少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数を通過させ、前記一定周波数以上の周波数を遮断するローパスフィルタと、をさらに備え、前記ローパスフィルタは、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力に応じた押圧圧力値として出力することが好ましい。分岐手段及びローパスフィルタをさらに備えることで、音圧検出手段に印加される押圧圧力を検出することができる。これにより、音響波を検出する被検部に印加されている圧力すなわち押圧圧力を正確に検出することができる。又、押圧圧力を検出する圧力センサを別途設けることなく押圧圧力を検出することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記音圧検出手段の出力する前記光音響信号を複製又はスイッチングにより分岐する分岐手段と、前記分岐手段の一方の後段に、前記光音響信号の少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数を通過させ、前記一定周波数以上の周波数を遮断するローパスフィルタと、前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増減させる圧力制御手段と、をさらに備え、前記ローパスフィルタは、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力に応じた押圧圧力値として出力し、前記圧力制御手段は、前記押圧圧力値が予め定められた一定圧力値よりも大きければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させ、前記押圧圧力値が前記一定圧力値よりも小さければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させることが好ましい。分岐手段及びローパスフィルタをさらに備えることで、音圧検出手段に印加される押圧圧力を検出することができる。これにより被検体との接触面における正確な押圧圧力を検出することができる。又、押圧圧力を検出する圧力センサを別途設けることなく押圧圧力を検出することができる。更に、圧力制御手段が押圧圧力を一定に保つので、成分濃度を安定して測定することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記圧力制御手段は、前記一定圧力値よりも大きい圧力値にあらかじめ設定された初期圧力値が前記押圧圧力値として入力されるまで前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させ、前記一定圧力値が前記押圧圧力値として入力されるまで徐々に前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させることが好ましい。初期圧力まで押圧圧力を一旦増加させることで、音圧検出手段と被検部との間に空気が含まれることを防ぎ、音圧検出手段と被検部とのの密着性を高めることができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記音圧検出手段の後段に、前記光照射手段の強度変調する前記一定周波数を含む周波数帯域を通過させ、当該周波数帯域を除いて遮断するバンドパスフィルタをさらに備えることが好ましい。バンドパスフィルタが光照射手段の強度変調する前記一定周波数を抽出することで、光音響信号のSN比を向上させることができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出する温度が所定温度よりも高い場合は前記押圧手段を冷却し、前記温度検出手段の検出する温度が所定温度よりも低い場合は前記押圧手段を加熱する温度調節手段をさらに備えることが好ましい。光音響信号の測定時における押圧手段及び被検部の温度を一定に保つことができる。これにより、被検部の温度変化による光音響信号の不安定性を取り除くことができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段の前記押圧面が、弾性を有する高分子材料で形成されていることが好ましい。音響波を反射させずに透過させ、位相のずれを防ぐことができる。又、高分子材料で形成することにより、押圧手段を被検部に密着させ、被検部の固定状態を安定させることができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記押圧手段は、前記押圧面と略垂直方向に伸縮し、前記押圧面を前記被検部に押し付ける伸縮バネをさらに有することが好ましい。押圧手段が伸縮バネをさらに有することで、被検部体が移動した場合であっても、押圧手段は被検部を安定して押圧することができる。押圧手段の押圧圧力のバラつきによる成分濃度の不安定性を軽減することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置では、前記音圧検出手段は、前記音響波の音圧を受けて振動する検出端子を有し、当該検出端子が前記押圧面から前記被検部へ向けて突出していることが好ましい。音圧検出手段が検出端子を備えることで、微弱な音響波も感度よく検出することができる。
本発明に係る成分濃度測定装置は、光照射手段が被検部へ強度変調光を照射し、音圧検出手段が音響波の音圧を検出するので、光音響信号を測定することができる。ここで、押圧手段が設けられているので、被検部を固定し、体動による被検部のずれを防ぐことができる。更に、押圧手段に貫通孔が設けられているので、被検部の内部の血液等の体液が貫通孔で囲まれた内側に堰きとめられる。光照射手段は、被検部のうちの貫通孔で囲まれた内側に強度変調光を照射するので、堰きとめられている体液に含まれる測定対象の成分濃度を測定することができる。これにより、被検体内部の血液等の体液が被検部から押し出されてしまう可能性があるという問題を解決することができる。よって、成分濃度測定の再現性を向上することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
図1は、本実施形態に係る成分濃度測定装置の一例を示す構成図である。図1に示す成分濃度測定装置91は、押圧手段11と、光照射手段12と、音圧検出手段13と、を備え、押圧手段11は、被検部101に接触する押圧面21に到達する貫通孔22を有し、光照射手段12は、貫通孔22から被検部101へ強度変調光1を照射することを特徴とする。成分濃度測定装置91は、圧力調節手段14と、圧力制御手段16と、温度検出手段17と、温度調節手段18と、分岐手段34と、バンドパスフィルタ35と、ローパスフィルタ36と、出力部40と、をさらに備えることが好ましい。
押圧手段11は、被検部101を押圧する。押圧手段11は、例えば、被検部101を挟んで押圧するものである。図1に示すように、上部押圧手段11aと下部押圧手段11bとを有し、被検部101を上下の方向から挟み込むものが好ましい。下部押圧手段11bは、例えば板状体であり、被検部101が手又は指の一部であれば、被検体102の手又は指を乗せることのできるものが好ましい。被検部101は、例えば、指、水かき、手の平等の手の一部又は耳珠等の外耳である。押圧手段11は、可撓性を有することが好ましい。可撓性を有することで、被検部101との密着性を向上させ、被検部101の固定状態を安定化することができる。例えば押圧手段11を高分子材料にて形成することで、可撓性をもたせることができる。
押圧手段11は、被検部101に接触する押圧面21に到達する貫通孔22を有する。図1では、貫通孔22が、押圧手段11のうちの被検部101を挟む一方の押圧手段である上部押圧手段11aに配置されている。押圧手段11に貫通孔22が設けられているので、被検部101の内部の血液等の体液を貫通孔22で囲まれた内側に堰き止め、成分濃度を測定すべき体液が押圧手段11によって押し出されることを防ぐことができる。このため、貫通孔22の大きさは、測定対象の体液が押し出されない程度の大きさであることが好ましく、皮膚や脂肪の厚さ等の被検体102ごとに変更可能であることが好ましい。貫通孔22のうちの開放された一方の端部が押圧面21となり、開放された他方の端部に光照射手段12が配置されている。貫通孔22の押圧面21側は、被検部101が露出しており、そこに体液が堰き止められている。光照射手段12は、貫通孔22の開放された他端から、体液が堰き止められている被検部101に強度変調光1を照射することができる。押圧手段11は、例えば、Fe、Al、W、Cu、Ag、Au、Pt等の金属で形成されていることが好ましい。押圧手段11が金属で形成されていることで、被検部101の上面で生じた音響波2を押圧手段11の押圧面21で反射し、音圧検出手段13へ到達する音響波2を増加させることができる。
押圧手段11は、弾性を有する高分子材料で形成されていることが好ましい。被検部101との密着性を向上させ、被検部101の固定状態を安定化することができる。又、押圧手段11が弾性を有する高分子材料で形成されていることで、吸音構造とすることができる。例えば、光を照射する位置及び音圧検出手段13の位置以外の被検部101を固定する部分を吸音構造とすることにより、所望の伝搬パス以外の音響波2を吸収し、SN比を向上させることができる。例えば、被検部101内で発生した音響波2のうち、発生直後上部へ伝搬し、その後境界面で反射して下部伝搬される音響波2は位相がずれていることがあるため、雑音要因になりうる。そこで、上部押圧手段11aを高分子材料で形成することにより、上部押圧手段11aへ入射する音響波2を再び被検部101に反射させずに透過させ、下部押圧手段11bにある音圧検出手段13の方向への所望の伝搬パス以外の音響波2の反射を減少させることができる。又、下部押圧手段11bに対して高分子材料を用いることにより、下部押圧手段11bに入射してきた所望の伝搬パス以外の音響波2などの雑音要因となる音響波の吸音効果が得られるので、SNを向上させることができる。上記のように他の伝搬パスの音響波2を吸収して少なくすることができるので、異なる伝搬パスの音響波の干渉を減少させ、位相を安定させ、位相のずれを防ぐことができる。
高分子材料としては、例えば、ゴム又は合成樹脂がある。ゴムとしては、例えば、汎用ゴム、特殊ゴム又は熱可塑性エラストマーがある。合成樹脂としては、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂がある。合成樹脂は、添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、分散剤、強化剤がある。可塑剤は、弾性を有さない有機高分子材料に添加することで、柔軟性や弾性を有する有機高分子材料とすることができる。高分子材料は、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂が好ましい。
押圧手段11は、金属材料及び高分子材料の両方から形成されていてもよい。音響波2を反射すべき部分には金属材料を用い、反射が望ましくない部分には高分子材料により音響波2を透過又は吸収させ、所望の構造とすることができる。
押圧手段11は、押圧面21と略垂直方向に伸縮し、押圧面21を被検部101に押し付ける伸縮バネをさらに有することが好ましい。例えば、押圧手段11は伸縮バネを介して支持部26と接続されていることが好ましい。また、上部押圧手段11aが多層から構成されていて、それぞれの層の間に伸縮バネが設けられていてもよい。このように、押圧手段11が伸縮バネをさらに有することで、被検部101が振動した場合であっても、押圧手段11は被検部101を安定して押圧することができる。
図2は、押圧手段の第1形態を示す斜視図である。図2に示す押圧手段11は、図1と同様に、上部押圧手段(図1の符号11a)と下部押圧手段11bとで構成されているが、上部押圧手段については省略した。下部押圧手段11b上に手110が載せられていて、腕111と各指112〜116のそれぞれが、固定手段19a〜19fで下部押圧手段11bに固定されている。図2に示す押圧手段では、図1に示す押圧手段11と異なり、下部押圧手段11bに貫通孔22が設けられている。よって、この場合には、下部押圧手段11bと接触している手の表面に、強度変調光が照射される。図2に示すように、固定手段19b〜19fは、指112〜116のそれぞれを固定することが好ましく、これにより、下部押圧手段11b上に手を載せた際に、手の一定部分を貫通孔22の位置に配置することができる。これにより、下部押圧手段11bから手を着脱した場合に、同一部分を貫通孔22から露出させ、同一部分に強度変調光を照射することができる。さらに、本実施形態に係る成分濃度測定装置91は、下部押圧手段11b上に手を載せた際に、指112〜116のそれぞれの間の水かき部分と接触する柱23a〜23dを備えることが好ましい。
図3は、押圧手段の第2形態を示す斜視図である。図3に示す押圧手段11は、上部押圧手段11aと下部押圧手段11bとが、手110の甲117と手の平から手110を挟んで押圧する。上部押圧手段11aと下部押圧手段11bの両端は、接続部30で接続されている。上部押圧手段11a及び又は下部押圧手段11bは、接続部30を回転軸として回転することが好ましい。又、上部押圧手段11a及び又は下部押圧手段11bは接続部30に接続されている位置が可変であり、接続部30上の部押圧手段11aと下部押圧手段11bの距離の大きさが可変であることが好ましい。
図4は、押圧手段の第3形態を示す斜視図である。図4に示す押圧手段11は、上部押圧手段11aと下部押圧手段11bとが、手110の指112と指113との間の水かきを挟んで押圧する。押圧手段11が押圧する水かきは、指112〜116のうちのいずれの指の間の水かきであってもよい。なお、押圧手段の第2形態及び押圧手段の第3形態において押圧手段11が押圧するものは、指113に限定するものではなく、腕(不図示)や手(不図示)であってもよい。
図5は、押圧手段の第4形態を示す斜視図である。図5に示す押圧手段11は、指113を取り囲む環状リングである。押圧手段11が環状リングであることで、押圧手段11は、環状リングの内径を小さくし、環状リングの内側に配置された指113を押圧することができる。押圧手段11は、柔軟性があり、形状が変化するものが好ましい。柔軟性があるものとしては、例えば、布、ゴム又は樹脂がある。押圧手段11は、帯状のものが周回することで環状となるものでもよい。なお、押圧手段11が押圧するものは、指113に限定するものではなく、腕(不図示)や手(不図示)であってもよい。
図1に示す光照射手段12は、一定周波数で強度変調された強度変調光1を、被検部101に向けて照射する。例えば、光源(不図示)と、強度変調器(不図示)と、光照射部(不図示)と、を備え、光源の発生させる光を強度変調器が一定周波数で強度変調し、その強度変調光1を被検部101に向けて照射する。光照射手段12は、貫通孔22から被検部101へ強度変調光1を照射する。光照射手段12の出射した強度変調光1は、貫通孔22の開放された一端から貫通孔22を通過して、貫通孔22の開放された他端から出射される。貫通孔22の開放された他端は押圧面21上に配置されており、押圧面21の押圧している被検部101へ強度変調光1を照射する。なお、光照射手段12は、押圧手段の内側に埋め込まれ、光照射手段12の出射端から押圧面21に向けて貫通孔22が設けられていてもよい。
例えば、強度変調器(不図示)は、光源の発生させる光を強度変調器が一定周波数で強度変調する。一定周波数は、例えば音響振動数である。強度変調は、例えば電気的に強度変調する。光源は、強度変調器によって一定周波数で強度変調された光を発生させる。光源は、例えば光を発生させる半導体レーザ又は発光素子である。光源は半導体レーザが好ましく、ヒータ又はペルチェ素子を用いて加熱又は冷却することで、発生させる光の波長を変化させることができる。又、光源の波長は、測定対象に特有な吸収波長帯域であることが好ましい。例えば、測定対象がグルコースであれば1600nm〜1750nmである。測定対象に特有な吸収波長帯域であることで、被検体102中の測定対象に強度変調光1を吸収させ、測定対象の音響波2を発生させることができる。光照射部(不図示)は、強度変調器の強度変調する強度変調光1を被検部101に向けて照射する。被検部101は、被検体のうち、押圧手段11に押圧されている部分である。
光照射手段12が、押圧手段11のうちの被検部101を挟む一方の上部押圧手段11aに配置されることが好ましい。貫通孔22が設けられている押圧手段11aに配置されることで、なお、貫通孔22が下部押圧手段11bに設けられている場合は、光照射手段12は下部押圧手段11bに配置されることが好ましい。
図1に示す音圧検出手段13は、光照射手段12が被検部101に照射した強度変調光1によって発生する音響波2の音圧を検出し、当該音響波2の音圧に応じた信号強度を有する光音響信号3を出力する。音圧検出手段13は、音響波2を音圧に応じた電気信号に変換する。音響波2は超音波であるので、音圧検出手段13は超音波の振動を検出するものである。このため微小な圧力変動を検出することのできるものが好ましく、例えば圧電素子が好ましい。圧電材料は応力を加えることにより、その応力によるひずみ量に応じた信号量を取り出すことができる。応力が音響波2により加わるとき、音響波2の周波数に応じた信号が発生する。光音響信号3を測定することで測定対象の成分濃度を測定することができる。例えば、測定対象がグルコースであれば、グルコースの濃度を測定することができる。これにより、血糖値を測定することができる。
音圧検出手段13は、被検部101と接触する表面に音響整合物質が設けられていることが好ましい。音響整合物質の音響インピーダンスは人体や水と同一かそれに近いことが好ましい。音響整合物質をさらに備えることで、被検部101で発生する音響波2の伝達効率を向上することができる。又、音圧検出手段13は、被検部101と接触する表面に、液又はジェルが塗布されていることが好ましい。例えばグリースである。なお、音圧検出手段13は、上部押圧手段11aの押圧面21に印加される音圧を検出してもよいし、図1に示すように、下部押圧手段11bの押圧面21に印加される音圧を検出してもよい。
音圧検出手段13が、押圧手段11のうちの被検部101を挟む他方の押圧手段11bの押圧面21に、貫通孔22と対向して配置されていることが好ましい。音圧検出手段13が押圧面21に配置されているので、音圧検出手段13を被検部101に密着させることができる。これにより、音圧検出手段13は、音響波2の音圧を良好に検出することができる。更に、音圧検出手段13が貫通孔22と対向して配置されているので、被検部101で伝搬された音響波2を効率よく検出することができる。また、検出する音響波2の位相の変化を少なくすることができる。
音圧検出手段13が貫通孔22と対向して配置されている場合は、押圧手段11の装着時に、貫通孔22と音圧検出手段13との間に被検体102の骨が配置されないことが好ましい。貫通孔22と音圧検出手段13との間に被検体102の骨が配置されていると、貫通孔22によって堰き止められている体液で発生した音響波2が被検体102の骨によって遮られ、音圧検出手段13へ直接伝搬されないためである。又、音響波2が被検体102の骨によって反射され、音響波2の位相が変化する場合があるからである。このため、前述の図4に示す押圧手段の第3形態のように、押圧手段11が手110の水かきを押圧し、貫通孔22と音圧検出手段13との間に手110の水かきが配置されることが好ましい。手110の水かきは骨がないため、骨によって遮られたり反射されたりしていない音響波2を音圧検出手段は検出することができる。又、前述の図2に示す押圧手段の第1形態又は前述の図3に示す押圧手段の第2形態であれば、音圧検出手段は手110の甲のうち、手110の平付近で発生した音響波2が手の骨に遮られずに通過する位置に配置されていることが好ましい。又、前述の図5に示す押圧手段の第4形態であれば、押圧手段11に貫通孔と音圧検出手段とが指113の骨を避けて対向するよう配置されることが好ましい。このように、音響波2の伝搬経路から骨を避けることで、発生した音響波2が骨で反射されたり、遮られたりすることを防ぐことができる。
音圧検出手段13は、音響波2の音圧を受けて振動する検出端子を有し、当該検出端子が押圧面21から被検部101へ向けて突出していることが好ましい。例えば、検出端子は、下部押圧手段11bの上面から突出している突起である。押圧面21からの突出は、例えば0.5mm以上5mm以下であることが好ましい。音圧検出手段13が検出端子を備えることで、微弱な音響波2を感度よく検出することができる。
分岐手段34は、音圧検出手段13の出力する光音響信号3を分岐するものである。光音響信号3を複製して分岐してもよいし、光音響信号3をスイッチングして分岐してもよい。複製による分岐は、例えば分岐回路を用いる。押圧により応力が加わると、押圧は定常的な圧力なので、一定の値、すなわち光照射手段12の強度変調する一定周波数よりも低い周波数の交流成分として信号を取り出すことができる。よって、光音響信号3を分岐することで、音圧検出手段13に印加される圧力を検出することができる。これにより、音響波2を検出する被検部101に印加されている圧力すなわち押圧圧力を正確に検出することができる。分岐手段34がスイッチングによる場合は、スイッチにより、押圧圧力値4の検出時はローパスフィルタ36と、光音響信号3の測定時はバンドパスフィルタ35を、選択的にスイッチングすることができる。分岐した出力先は、本実施形態では図1に示すように、バンドパスフィルタ35とローパスフィルタ36になっていることが好ましい。
ローパスフィルタ36は、分岐手段34の一方の後段に、光音響信号3の少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数を通過させ、前記一定周波数以上の周波数を遮断する。ここで、一定周波数は、光照射手段12の強度変調する一定周波数である。そして、ローパスフィルタ36は、通過させた光音響信号3を、押圧手段11の被検部101を押圧する押圧圧力に応じた押圧圧力値4として出力する。ローパスフィルタ36は、少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数帯域を通過させるバンドパスフィルタであってもよい。光音響信号3の前記一定周波数よりも低い周波数成分を取り出すことで、音響波2を検出する被検部101に印加されている圧力すなわち押圧圧力を正確に検出することができる。又、押圧圧力を検出するための圧力センサを別途設けることなく押圧圧力を検出することができる。
なお、本実施形態では、分岐手段34及びローパスフィルタ36を備える代わりに、押圧手段11が被検部101を押圧する押圧圧力を検出し、押圧圧力に応じた押圧圧力値4を出力する押圧圧力検出手段(不図示)を備えていてもよい。押圧圧力検出手段は、例えば、上部押圧手段11a又は下部押圧手段11bに印加される圧力を検出する圧力センサである。圧力センサは、薄ゲージ式や、半導体ストレインゲージを使った圧力トランスデューサーレインゲージ式や、圧電式、光ファイバー式がある。音圧検出手段13で説明した圧電素子を用いることができるが、音圧検出手段13のような超音波を検出する必要はない。音圧検出手段13が押圧面21の一部に配置される場合、押圧圧力検出手段は、音圧検出手段13が被検部101を押圧している圧力を検出することが好ましく、これにより音圧検出手段13に印加される圧力変動に応じて光音響信号の変動を補正することができる。
バンドパスフィルタ35は、音圧検出手段13の後段に配置され、光照射手段12の強度変調する前記一定周波数を含む周波数帯域を通過させ、当該周波数帯域を除いて遮断する。本実施形態では、図1に示すように、分岐手段34の分岐した線路のうち、ローパスフィルタ36に接続されていない側の後段に配置されている。そして、前記一定周波数の周波数成分を抽出した狭帯域光音響信号7を出力する。光音響信号3から狭帯域光音響信号7へ周波数帯域を狭めることで、生体情報に由来する光音響信号3のSN比を向上させることができる。
圧力調節手段14は、押圧手段11の押圧する押圧圧力を増減する。圧力調節手段14は、例えば、上部押圧手段11aと下部押圧手段11bとの距離を変化させるものである。例えば、押圧面21に略垂直な方向に押圧面21を移動させるネジ、バネ、レール又は袋体である。
図6は、圧力調節手段の第1形態を示す模式図である。図6に示す圧力調節手段14は、万力と同様の機構を有する。圧力調節手段14は、下部押圧手段11bと固定されたフレーム25と、上部押圧手段11aと固定された支持部26と、フレーム25に設けられたメスねじと咬合する雄ねじ24と、を有する。雄ねじ24は自由に回転する状態で支持部26に取り付けられており、雄ねじ24がフレーム25に設けられたメスねじと咬合することで支持部26とフレーム25とが接続されている。雄ねじ24が回転すると、フレーム25のメスねじに咬合している雄ねじ24の位置が移動することで、支持部26とフレーム25との相対位置が変化する。このように、圧力調節手段14をさらに備えることで、被検部101を押圧する押圧圧力を増減して一定に保つことができる。これにより、各測定間における押圧手段11の押圧圧力のバラつきによる成分濃度の不安定性を軽減することができる。
図7は、圧力調節手段の第2形態を示す模式図である。図7に示す圧力調節手段14は、押圧面21に略垂直方向Aに伸縮する袋体27であり、袋体27の内気圧の増減によって袋体27を伸縮させ、押圧圧力を増減する。例えば、エアバッグである。袋体27の内気圧の増減は、袋体27の内部と接続された空気ポンプ28で行う。空気ポンプ28が袋体27の内気圧を増加させると、内気圧の増加により袋体27が膨張し、袋体27が上部押圧手段11aを下部押圧手段11bに向けて押圧する。一方、空気ポンプ28が袋体27の内気圧を減少させると、内気圧の減少により袋体27が収縮し、袋体27が上部押圧手段11aを下部押圧手段11bに向けて押圧する圧力が減少する。図7に示すように、圧力調節手段の第2形態においても下部押圧手段11bと固定されたフレーム25を設けることが好ましい。フレーム25を設けることで、上部押圧手段11aは、袋体27の反発力を用いて被検体102を押圧することができる。
圧力制御手段16は、押圧圧力値4に応じて圧力調節手段14に押圧圧力を増減させる。圧力制御手段16は、例えば、圧力調節手段14を制御する情報処理装置である。出力部40や温度調節手段18の情報処理装置と共通であってもよい。図1に示す成分濃度測定装置91では、圧力制御手段16は、ローパスフィルタ36の出力した押圧圧力値4に応じて圧力調節手段14に押圧圧力を増減させる。又、成分濃度測定装置91が押圧圧力検出手段(不図示)を備える場合は、押圧圧力検出手段(不図示)の出力する押圧圧力値4に応じて圧力調節手段14に押圧圧力を増減させる。
圧力制御手段16は、押圧圧力値4が予め定められた一定圧力よりも大きければ圧力調節手段14に押圧圧力を減少させ、押圧圧力値4が一定圧力よりも小さければ圧力調節手段14に押圧圧力値4を増加させることが好ましい。一定圧力は、あらかじめ定められた圧力であり、被検体102に応じて変更可能であることが好ましい。圧力制御手段16が押圧圧力を一定に保つので、成分濃度を安定して測定することができる。
圧力制御手段16は、初期圧力値が押圧圧力値4として入力されるまで圧力調節手段14に押圧圧力を増加させ、一定圧力値が押圧圧力値4として入力されるまで徐々に圧力調節手段14に押圧圧力を減少させることが好ましい。初期圧力値まで押圧圧力を一旦増加させることで、音圧検出手段13と被検部101との間に空気が含まれることを防ぎ、音圧検出手段13と被検部101との密着性を高めることができる。初期圧力値は、あらかじめ設定された圧力値であり、前記一定圧力値よりも大きい圧力値である。初期圧力値は、一定圧力値に応じて変化することが好ましく、例えば、一定圧力値よりも一定割合高い圧力値や、一定圧力値よりも一定圧値高い圧力値である。
温度検出手段17は、押圧手段11の温度を検出する。例えば、図1に示すように、下部押圧手段11bの温度を検出する。押圧手段11の温度を検出することで、被検部101の温度を検出することができる。温度検出手段17は、接触式であってもよいし、非接触式であってもよい。接触式には例えば、白金測温抵抗体、サーミスタ又は熱電対がある。非接触式は、赤外線を検出する熱型センサ又は光量子を検出する量子型センサがある。
温度調節手段18は、温度検出手段17の検出する温度が所定温度よりも高い場合は押圧手段11を冷却し、温度検出手段17の検出する温度が所定温度よりも低い場合は押圧手段11を加熱する。所定温度は、あらかじめ定められた温度である。所定温度は、被検部101での標準的な体温であることが好ましい。又、所定温度は異なる温度に再設定できることが好ましい。温度調節手段18をさらに備えることで、光音響信号3の測定時における押圧手段11及び被検部101の温度を一定に保つことができる。これにより、被検部101の温度変化による光音響信号3の不安定性を取り除くことができる。
固定手段19は、被検体102の特定部位に緩みなく固定されるものである。ここで、特定部位は、被検体102のうちの被検部101以外の被検部101付近の部位である。例えば、被検部101が指の一部である場合、固定手段19は、被検部101と同一の指のうちの押圧手段11が押圧しない部分を取り囲むリングである。又、被検体102の手全体を固定するものであってもよい。特定部位は、手や指だけでなく、手の水かきであってもよい。この場合、固定手段19は、例えば図2に示す柱23a〜23dである。又、被検部が耳珠等の外耳であれば、耳珠や耳輪等の外耳の一部であってもよい。特定部位が固定手段19と固定されることで、成分濃度測定装置91を被検体102に着脱した際に、被検体102のうちの同一位置を被検部101となるように成分濃度測定装置91を被検体102に装着することができる。又、光音響信号3の測定時において、被検体の体動や振動に伴う影響を除去し、被検部101の音圧検出手段13と接触する部分に印加される圧力一定にすることができる。
以上説明したように、成分濃度測定装置91は、光照射手段12が被検部101へ強度変調光1を照射し、音圧検出手段13が音響波2の音圧を検出するので、光音響信号を測定することができる。ここで、押圧手段11が設けられているので、被検部101を固定し、体動による被検部101のずれを防ぐことができる。更に、押圧手段11に貫通孔22が設けられているので、被検部101の内部の血液等の体液が貫通孔22で囲まれた内側に堰きとめられる。光照射手段12は、被検部101のうちの貫通孔22で囲まれた内側に強度変調光1を照射するので、堰きとめられている体液に含まれる測定対象の成分濃度を測定することができる。これにより、被検体内部の血液等の体液が被検部から押し出されてしまう可能性があるという問題を解決することができる。よって、再現性のよい成分濃度測定装置を提供することができる。
なお、上記実施形態においては、代表例として全体を下部押圧手段11bが支え、上部押圧手段11aが下部押圧手段11bとの間に配置されている被検部101を押圧する例を説明した。押圧手段11は、被検部101の大きさにより変化するので、本図の限りではない。なお、このほかの例として、押圧手段の第4形態で示したように、指を取り囲むリングを押圧手段とし、そのリングで取り囲んだ指から光音響信号3を測定してもよい。
又、音圧検出手段13、押圧手段11、圧力調節手段14等の被検部101側の表面には、被検部101に当たって発射された強度変調光1の反射光や戻り光を吸収する被覆が施されていることが好ましい。この被覆により反射光や戻り光による2次的な音響波2の発生を防ぐことができ、光音響信号3の測定精度を向上させることができる。又、被検部101への外光の照射を避ける暗幕や衝立をさらに備えることが好ましい。これにより外光による音響波2の発生を防止することができる。
又、音圧検出手段13から出力された信号を外部へ出力する出力部40をさらに備えていてもよい。出力部40は、例えば、位相検波検出器、出力端子又は出力装置或いはこれらを組み合わせたものである。出力部40が位相検波検出器であれば、光照射手段12の強度変調する一定周波数に応じて位相検波検出を行うことができる。出力部40が出力端子であれば、音圧検出手段13が出力する光音響信号3を基に被検部101の測定対象の成分濃度を算出する成分濃度算出部(不図示)を設けることができる。出力部40が出力装置であれば、例えばディスプレイやプリンタである。
本実施形態に係る成分濃度測定装置の動作の一例について図8を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る成分濃度測定装置の模式図である。図8に示す成分濃度測定装置92は、押圧手段11と、光照射手段12と、音圧検出手段13と、圧力調節手段14と、バンドパスフィルタ35と、ローパスフィルタ36と、前置増幅器37と、分岐手段34と、を有する。
下部押圧手段11bに、温度検出手段17と温度調節手段(不図示)が取り付けられており、下部押圧手段11bの上に被検部が載せられている。ここで、図8では、被検部の一例として手の指113を示した。光照射手段12は、強度変調器(不図示)から一定周波数で強度変調を受けている強度変調光1を光源(不図示)から放射する。光照射手段12より放射された強度変調光1は、上部押圧手段11aに設けられている貫通孔22を通り指113に達する。指113に達した強度変調光1は励起光として、強度変調光1の強度変調する一定周波数に応じた音響波2が指113で発生する。発生した音響波2は下部押圧手段11bに配置されている音圧検出手段13に到達し、音響波2の音圧に応じた強度を有する電気信号に変換され、光音響信号3が出力される。そして、光音響信号3は、前置増幅器37で増幅され、分岐手段34で2つに分岐され、バンドパスフィルタ35で狭帯域光音響信号7に絞られ、出力部40へ送られる。出力部40は光照射手段12の強度変調器の強度変調する一定周波数に応じて位相検波検出を行う。得られた信号により、出力部40は、光音響信号3の信号強度に基づいて成分濃度や血糖値等の生体情報を求め、生体情報をディスプレイやプリンタ等の出力装置に出力する。
一般に、光学的生体情報測定装置においては、生体情報測定時に指113の温度(体温)が変化すると、これに伴って生体情報の測定値が少なからず変化し、生体情報の測定精度が低下することになる。そこで、本実施形態では、温度検出手段17及び温度調節手段(不図示)を用いて下部押圧手段11bを加熱・冷却することができ、更には下部押圧手段11bの温度を所定の一定値に保持することができる。指113の温度を一定に保つことができる。
又、光学的生体情報測定装置、特に光音響法による血液成分濃度測定装置においては、生体情報測定時に、音圧検出手段13と当接している指113の圧力が変化すると、これに伴って生体情報の測定値が変化し、生体情報の測定精度が低下する。さらに、指113が検出端子に密接していないと、生体情報の測定精度が低下する。そこで、成分濃度測定装置92には、音圧検出手段13と当接しているための圧力一定化機構として、圧力調節手段14が設けられている。
圧力調節手段14は、例えば、特開平11−47118号公報に記載されているような従来の構成が適用可能である。すなわち、この圧力一定化機構には、そのハウジングをなし、音圧検出手段13を覆うようにして温度検出手段17及び温度調節手段(不図示)が実装された下部押圧手段11bの上面に配置された中空円筒形状のリング44が設けられている。このリング44は、成分濃度測定時に、その中空部分に指113を差し入れることができるように、差し入れ方向にみて前側と後ろ側とが開放されている。つまり、このリング44は、被検部である指113を覆うように構成されている。図8に示すように、成分濃度を測定する際、指113を後ろ側開口部からリング44内に差し入れて、下部押圧手段11bの上面の測定位置に載せる。
リング44の上部壁の下面には、中空円柱形の筒部材45が、その中心軸線がリング44の上部壁の該下面と直行するようにして取り付けられている。ここで、筒部材45は音圧検出手段13の真上に位置するように配置されている。又、筒部材45の中心軸線と対応する位置において、リング44の上部壁には、その内周面に雄ネジが切られたネジ棒46が設けられ、このネジ棒46は、リング44の上方から筒部材45の中空部内に伸びている。そして、ネジ棒46の上端部には調整ノブ47が取り付けられている。他方、ネジ棒46の下部端には、筒部材45の中空部とほぼ同一径(筒部材45の中空部よりも若干小さい)の円板状の円形プレート41が取り付けられている。この円形プレート41は筒部材45の中空部内に位置している。ここで調整ノブ47はネジ棒46を回すために設けられており、したがってこの調整ノブ47は手で握りやすい形状に形成されていることが好ましい。又、ネジ棒46は、その長さが筒部材45の長さよりも長くなるように形成されている。
さらに、円形プレート41の下面には、コイル状の伸縮バネ42が、コイル中心軸線が筒部材45の中心軸とほぼ一致するようにして取り付けられ、この伸縮バネ42の下端部に可撓性の上部押圧手段11aが取り付けられている。又、上部押圧手段11aの中心には、貫通孔22が設けられている。貫通孔22には光照射手段12が嵌め込まれており、光照射手段12と指113とは空隙がある。ここで、コイル状の伸縮バネ42のコイル直径(外径)は、円形プレート41の直径とほぼ同一寸法に設定されている。又、伸縮バネ42の伸縮方向の長さは、筒部材45の長さとほぼ同一寸法に設定されている。平面視で、上部押圧手段11aは、指113の甲全体を覆うことができる大きさ(寸法)に形成されている。上部押圧手段11aは可撓性を有していればよいので、材料としては、アルミニウム、ステンレス、タングステン、銅、銀、金、プラチナ等を用いることができる。又、圧力調整手段としては、風船を用いてもよい。このときは風船を膨らませる加圧機構が別途設けられている。
このように構成された圧力調整手段14においては、リング44は、それぞれ可動部材である調整ノブ47と、ネジ棒46と、円形プレート41と、伸縮バネ42と、上部押圧手段11aとからなる組立体(以下、これらを可動押圧部と呼ぶ。)を支持している。なお、筒部材45はリング44によって固定的に支持されている。そして、このリング44の高さは、筒部材45と可動押圧部(調整ノブ47とネジ棒46の一部を除く。)とがリング44内中空部に支障なく収まり、かつ上部押圧手段11aが最上位に位置するとき、下部押圧手段11bと上部押圧手段11aとの間に、指113を抵抗なく自然に差し入れることができるような寸法に設定されている。また、可動押圧部は音圧検出手段13の上方に位置するように配置される。この伸縮バネ42の付勢力を利用する圧力一定化機構で、音圧検出手段13と当接する披測定部位の圧力が一定となるように指113を押圧する際には、およそ次のような順で該圧力調整手段が操作される。
まず、圧力調整手段14の円形プレート41を最上位に位置させた上で、リング44の後側開口部から指113をリング44内の中空部に差し込み、下部押圧手段11bの所定の位置に指113を載せる。このとき、指113の被検部は音圧検出手段13の真上に位置していることが好ましい。次に、調整ノブ47を徐々に時計回り方向に回す。このとき、ネジ棒46が調整ノブ47と一体回転するが、ネジ棒46はネジ穴と螺合している関係上、その回転量に相応して下向きに移動する。これに伴って、可動押圧部が徐々に下向きに、すなわち指113の甲に向かって移動する。そして上部押圧手段11aが指113の甲に当接(接触)した時点から、押圧圧力値4の指示値を観察する。
ここで、成分濃度測定装置92は、貫通孔22に光照射手段12が組み込まれている押圧手段11が指113を押圧する構成をとる。押圧手段11に貫通孔22が開いており、貫通孔22を介して光照射手段12の出射する強度変調光1を指113に照射する。押圧手段11で押し付けられた指113内の血液は押し出される。しかし、上部押圧手段11aは、従来の平坦な上部押圧手段11aで指113全体を一様に加圧する場合に被検体中に本来含まれていなければならない体液(血液など)が被検体内の披検部以外に押し出され、通常の生体状態とズレが生じてしまうという点を考慮し、披検部に触れないように中央部において貫通する貫通孔22を有する上部押圧手段11aとし、かつこの貫通孔22から強度変調光1を導入することとしている。このような上部押圧手段11aに設けられた貫通孔22により、押圧手段11が指全体を加圧したとき、貫通孔22部分の被検体102には押圧圧力は印加されない。このため、貫通孔22部分の体液は、被検体102内の披検部101以外に体液が押し出されることは無い。この機構により、強度変調光1が当たる部分は被検体102の通常の状態に保つことができる。よって、貫通孔22の直下、すなわち強度変調光1が照射される部分の血液が押し出されることを防ぐことができる。この構成により、被検体102内の体液が押し出されず、通常の状態で被検体102の成分濃度の測定を行うことができる。
また、本実施形態では、上部押圧手段11aが指113を押す押圧圧力は、指113が音圧検出手段13を押すことによりそのときの低周波数のDC成分の信号として測定する点に大きな特徴がある。以下、音圧検出手段13による押圧圧力測定について説明する。本測定系では音圧検出手段13は圧電型を採用している。圧電材料は応力を加えることにより、その応力によるひずみ量に応じた信号量を取り出すことができる。応力が音響波2により加わるとき、音響波2の周波数に応じて信号が発生する。一方、応力が押圧により加わると、押圧は定常的な圧力なので一定の値、すなわち光照射手段の強度変調する一定周波数よりも低い周波数のDC成分として信号を取り出すことができる。
具体的には、上部押圧手段11aが指113に圧力を加えると、その圧力は指113を介して音圧検出手段13に伝わり電気信号にされる。この信号は、前置増幅器37、ローパスフィルタ36を介してDC成分を出力部40に送られる。以上により押圧圧力の印加と共に逐次押圧圧力値4の測定を行う。
上記の圧力をモニタしながら、調整ノブ47を時計回り方向に回してゆくと、さらに指113の甲を次第に強く押圧してゆく。このとき、上部押圧手段11aは、指113の甲の凹凸ないしは起伏に沿って撓み、密着してゆくので、指113全体を均一ないしは一様に押圧する。この過程において押圧は所定の圧力よりも大きい圧力になるまで加圧する。
この後、調整ノブ47を徐々に反時計回り方向に回し、押圧圧力値4を観察しながら、指113に対する押圧圧力を徐々に弱めてゆく。そして、押圧圧力値4が設定値まで低下したときに、調整ノブ47の反時計回り方向の回転操作を停止する。そして、この状態で生体情報の測定を行う。このとき、上部押圧手段11aが音圧検出手段13の真上に位置し、したがって指113に印加される押圧圧力が一定に保持される。かくして、指113の押圧圧力が一定の設定値に保持され、生体情報の測定精度が高められる。
ここで、指113にかかる押圧圧力を、設定値を超えて、指113に痛みを感じるまで高めるのは、検出端子と被測定部位との密着性を高めるためである。このようにせず、押圧圧力値4が低い状態から徐々にこれを高めつつ押圧圧力値4を設定値に合わせた場合は、検出端子と被測定部位との間に空気が含まれることがあり、このような場合には生体情報の測定精度が低下する。なお、前記したとおり、音圧検出手段13が、下部押圧手段11bの上面から上向きにおよそ5mm突出しているので、音圧検出手段13と指113との密着性がさらに高められる。
調整ノブ47をさらに時計回り方向に回してゆくと、指113に加わる圧力はさらに強くなる。このため指113が必要以上に押圧を受ける可能性があるため、安全のため所定の押圧圧力以上とならないように加圧できる制限を設けてあることが望ましい。また上部押圧手段11a、下部押圧手段11b、音圧検出手段13など指113と密着する部分については密着性を高めるため、さらに音響結合を図るためにグリースやジェルなどで被覆されていることが望ましい。
上記音圧検出手段13の内部、特に指113に対向している内壁には反射光や迷光や外光を除去する被覆がなされていることが望ましい。本被覆により、強度変調光以外の光による音響波2の発生を抑制することができる。
音圧検出手段13は、強度変調光1の変調されている一定周波数に同期して光音響信号3を測定するために設けられるが、本実施形態では、これに加えて指113への押圧圧力値4も測定する構成としている。このため、音圧検出手段13の後段にローパスフィルタ36を備え、ローパスフィルタ36を通過した光音響信号3から押圧圧力値4を検出する。ここで、ローパスフィルタ36は、高周波の光音響信号3を遮断して、低周波の光音響信号3を通過させる。指113に印加された押圧圧力を、ローパスフィルタ36を通過した低周波の光音響信号3のDC成分として測定することができる。本構成により圧電型の音圧検出手段13を押圧圧力検出手段として用いることができ、別途圧力測定装置を設ける必要がなくなり、装置として煩雑になることを防ぐことができる。
本発明の成分濃度測定装置は、血液成分濃度を測定することができるので、日常の健康管理や美容上のチェックに利用することができる。又、人間の生体ばかりでなく、動物の生体についても健康管理に利用することができる。又、液体中の成分濃度を測定する分野、例えば果実の糖度測定に適用することができる。
本実施形態に係る成分濃度測定装置の一例を示す構成図である。 押圧手段の第1形態を示す斜視図である。 押圧手段の第2形態を示す斜視図である。 押圧手段の第3形態を示す斜視図である。 押圧手段の第4形態を示す斜視図である。 圧力調節手段の第1形態を示す模式図である。 圧力調節手段の第2形態を示す模式図である。 本実施形態に係る成分濃度測定装置の模式図である。 光音響法による従来の血液成分濃度測定装置の構成例である。
符号の説明
1 強度変調光
2 音響波
3 光音響信号
4 押圧圧力値
5 圧力制御信号
6 温度
7 狭帯域光音響信号
11 押圧手段
12 光照射手段
13 音圧検出手段
14 圧力調節手段
15 押圧圧力検出手段
16 圧力制御手段
17 温度検出手段
18 温度調節手段
19、19a〜19f 固定手段
21 押圧面
22 貫通孔
23a〜23d 柱
24 雄ねじ
25 フレーム
26 支持部
27 袋体
28 空気ポンプ
29、30 接続部
34 分岐手段
35 バンドパスフィルタ
36 ローパスフィルタ
37 前置増幅器
40 出力部
41 円形プレート
42 伸縮バネ
44 リング
45 筒部材
46 ネジ棒
47 調整ノブ
80 血液成分濃度測定装置
81 駆動回路
82 音響検出器
83 パルス光源
84 波形観測器
85 筺体
86 開口部
89 被検部
91、92 成分濃度測定装置
101 被検部
102 被検体
110 手
111 腕
112〜116 手の指
117 手の甲
A 方向

Claims (14)

  1. 被検部を押圧する押圧手段と、
    一定周波数で強度変調された強度変調光を、前記被検部に向けて照射する光照射手段と、
    前記光照射手段が前記被検部に照射した強度変調光によって発生する音響波を検出し、当該音響波の音圧に応じた信号強度を有する光音響信号を出力する音圧検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、
    前記押圧手段は、前記被検部に接触する押圧面に到達する貫通孔を有し、
    前記光照射手段は、前記貫通孔から前記被検部へ前記強度変調光を照射することを特徴とする成分濃度測定装置。
  2. 前記押圧手段は、前記被検部を挟んで押圧し、
    前記貫通孔及び前記光照射手段が、前記押圧手段のうちの前記被検部を挟む一方に配置され、
    前記音圧検出手段が、前記押圧手段のうちの前記被検部を挟む他方の前記押圧面に、前記貫通孔と対向して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の成分濃度測定装置。
  3. 前記押圧手段の押圧する押圧圧力を増減する圧力調節手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の成分濃度測定装置。
  4. 前記圧力調節手段は、前記押圧面に略垂直方向に伸縮する袋体であり、前記袋体の内気圧の増減によって前記袋体を伸縮させ、前記押圧圧力を増減することを特徴とする請求項3に記載の成分濃度測定装置。
  5. 前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力を検出し、前記押圧圧力に応じた押圧圧力値を出力する押圧圧力検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  6. 前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力を検出し、前記押圧圧力に応じた押圧圧力値を出力する押圧圧力検出手段と、
    前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増減させる圧力制御手段をさらに備え、
    前記圧力制御手段は、前記押圧圧力値が予め定められた一定圧力値よりも大きければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させ、前記押圧圧力値が前記一定圧力値よりも小さければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させることを特徴とする請求項3又は4に記載の成分濃度測定装置。
  7. 前記音圧検出手段の出力する前記光音響信号を複製又はスイッチングにより分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段の一方の後段に、前記光音響信号の少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数を通過させ、前記一定周波数以上の周波数を遮断するローパスフィルタと、をさらに備え、
    前記ローパスフィルタは、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力に応じた押圧圧力値として出力することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  8. 前記音圧検出手段の出力する前記光音響信号を複製又はスイッチングにより分岐する分岐手段と、
    前記分岐手段の一方の後段に、前記光音響信号の少なくとも前記一定周波数よりも低い周波数を通過させ、前記一定周波数以上の周波数を遮断するローパスフィルタと、
    前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増減させる圧力制御手段と、をさらに備え、
    前記ローパスフィルタは、前記押圧手段の前記被検部を押圧する押圧圧力に応じた押圧圧力値として出力し、
    前記圧力制御手段は、前記押圧圧力値が予め定められた一定圧力値よりも大きければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させ、前記押圧圧力値が前記一定圧力値よりも小さければ前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させることを特徴とする請求項3又は4に記載の成分濃度測定装置。
  9. 前記圧力制御手段は、前記一定圧力値よりも大きい圧力値にあらかじめ設定された初期圧力値が前記押圧圧力値として入力されるまで前記圧力調節手段に前記押圧圧力を増加させ、前記一定圧力値が前記押圧圧力値として入力されるまで徐々に前記圧力調節手段に前記押圧圧力を減少させることを特徴とする請求項6又は8に記載の成分濃度測定装置。
  10. 前記音圧検出手段の後段に、前記光照射手段の強度変調する前記一定周波数を含む周波数帯域を通過させ、当該周波数帯域を除いて遮断するバンドパスフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  11. 前記押圧手段の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段の検出する温度が所定温度よりも高い場合は前記押圧手段を冷却し、
    前記温度検出手段の検出する温度が所定温度よりも低い場合は前記押圧手段を加熱する温度調節手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  12. 前記押圧手段の前記押圧面が、弾性を有する高分子材料で形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  13. 前記押圧手段は、前記押圧面と略垂直方向に伸縮し、前記押圧面を前記被検部に押し付ける伸縮バネをさらに有することを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
  14. 前記音圧検出手段は、前記音響波の音圧を受けて振動する検出端子を有し、当該検出端子が前記押圧面から前記被検部へ向けて突出していることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の成分濃度測定装置。
JP2006057053A 2006-03-03 2006-03-03 成分濃度測定装置 Pending JP2007229320A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006057053A JP2007229320A (ja) 2006-03-03 2006-03-03 成分濃度測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006057053A JP2007229320A (ja) 2006-03-03 2006-03-03 成分濃度測定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007229320A true JP2007229320A (ja) 2007-09-13

Family

ID=38550502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006057053A Pending JP2007229320A (ja) 2006-03-03 2006-03-03 成分濃度測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007229320A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007259915A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 成分濃度測定装置
JP2010017427A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Canon Inc 光音響計測装置
WO2011059044A1 (ja) * 2009-11-10 2011-05-19 株式会社アドバンテスト 固定具
JP2013099566A (ja) * 2013-01-22 2013-05-23 Canon Inc 光音響計測装置
JP2013180117A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Canon Inc 被検体情報取得装置
JP2017148580A (ja) * 2017-04-28 2017-08-31 キヤノン株式会社 被検体情報取得装置
JP2017217203A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
JP2017217202A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
WO2018056183A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 富士フイルム株式会社 計測装置
JP2018171178A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
US20190350460A1 (en) * 2010-03-29 2019-11-21 Canon Kabushiki Kaisha Photoacoustic imaging apparatus, photoacoustic imaging method, and program for executing photoacoustic imaging method
US10638934B2 (en) 2011-12-26 2020-05-05 Canon Kabushiki Kaisha Subject information accumulating apparatus
JP2020101480A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
WO2020137515A1 (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
WO2020137517A1 (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定方法および装置
KR20220168275A (ko) * 2021-06-16 2022-12-23 서강대학교산학협력단 비채혈 혈당 측정 장치 및 그 제어 방법

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007259915A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 成分濃度測定装置
JP4490386B2 (ja) * 2006-03-27 2010-06-23 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
JP2010017427A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Canon Inc 光音響計測装置
WO2011059044A1 (ja) * 2009-11-10 2011-05-19 株式会社アドバンテスト 固定具
US8294121B2 (en) 2009-11-10 2012-10-23 Advantest Corporation Fixing instrument
JP5368578B2 (ja) * 2009-11-10 2013-12-18 株式会社アドバンテスト 固定具
US20190350460A1 (en) * 2010-03-29 2019-11-21 Canon Kabushiki Kaisha Photoacoustic imaging apparatus, photoacoustic imaging method, and program for executing photoacoustic imaging method
US10638934B2 (en) 2011-12-26 2020-05-05 Canon Kabushiki Kaisha Subject information accumulating apparatus
JP2013180117A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Canon Inc 被検体情報取得装置
JP2013099566A (ja) * 2013-01-22 2013-05-23 Canon Inc 光音響計測装置
JP2017217203A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
JP2017217202A (ja) * 2016-06-07 2017-12-14 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
WO2018056183A1 (ja) * 2016-09-21 2018-03-29 富士フイルム株式会社 計測装置
US11371834B2 (en) 2016-09-21 2022-06-28 Fujifilm Corporation Measuring device
JP2018171178A (ja) * 2017-03-31 2018-11-08 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置および方法
JP2017148580A (ja) * 2017-04-28 2017-08-31 キヤノン株式会社 被検体情報取得装置
JP2020101480A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
WO2020137515A1 (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
WO2020137537A1 (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
WO2020137517A1 (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定方法および装置
JP2020101479A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定方法および装置
JP2020101478A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
JP7110972B2 (ja) 2018-12-25 2022-08-02 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
JP7127530B2 (ja) 2018-12-25 2022-08-30 日本電信電話株式会社 成分濃度測定装置
KR20220168275A (ko) * 2021-06-16 2022-12-23 서강대학교산학협력단 비채혈 혈당 측정 장치 및 그 제어 방법
KR102566427B1 (ko) * 2021-06-16 2023-08-11 서강대학교산학협력단 비채혈 혈당 측정 장치 및 그 제어 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007229320A (ja) 成分濃度測定装置
JP5762118B2 (ja) 光照射装置およびその制御方法、ならびに被検体情報取得装置
JP4104456B2 (ja) 光音響を調べること及びイメージングシステム
JP4536060B2 (ja) 成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法
EP2207474B1 (en) Optical sensor for determining the concentration of an analyte
US10188325B2 (en) Wearable, noninvasive glucose sensing methods and systems
JP2007518443A (ja) 装着可能なグルコメータ
JP2007510492A (ja) 人体内の非侵襲的測定の方法およびシステム
US20130190589A1 (en) Multiple peak analysis in a photoacoustic system
JP4755016B2 (ja) 成分濃度測定装置
JP2014520645A (ja) ビリルビンレベルを測定する非侵襲的装置および方法
JP6108902B2 (ja) 処理装置、光音響装置、処理方法、およびプログラム
US20110178385A1 (en) Photoacoustic measuring apparatus with movable detector array
JP4901432B2 (ja) 成分濃度測定装置
JP4441479B2 (ja) 成分濃度測定方法、成分濃度測定装置及び成分濃度測定装置制御方法
KR20150050523A (ko) 파이버리스 트랜스플렉턴스 프로브를 이용하는 분석물 농도의 비침습적 측정
JP4699291B2 (ja) 成分濃度測定装置
JP2006326224A (ja) 生体成分濃度測定装置及び生体成分濃度測定方法
JP2008061698A (ja) 血糖値測定装置
JP6120908B2 (ja) 装置及びその制御方法、ならびに被検体情報取得装置
JP5330364B2 (ja) 非侵襲生体情報計測装置
JP4549995B2 (ja) 成分濃度測定装置
JP6425757B2 (ja) 装置
WO2020008824A1 (ja) 音響波プローブおよび音響波プローブの設置方法
JP2006180902A (ja) 非侵襲生体情報計測装置