JP2007259915A - 成分濃度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検体からの超音波を精度よく検出するために、従来の血液成分濃度測定装置は音響センサを被検体に直接接触させていた。しかし、超音波検出器を被検体に接触させれば、接触部分に圧力が印加されるため、血液量が変化して血液成分濃度の測定結果に影響を与えてしまうという課題があった。さらに、接触部に傷があるような場合には超音波検出器を被検体に接触させることができず、血液成分濃度の測定ができないという課題もあった。そこで、本発明は被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る成分濃度測定装置は、被検体に照射した光の反射光から超音波を検出する検出手段を備えることとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、人間又は動物の被検体の非侵襲な成分濃度測定装置に関する。
高齢化が進み、成人病に対する対応が大きな課題になりつつある。血糖値などの検査においては血液の採取が必要なために患者にとって大きな負担となるので、血液を採取しない非侵襲な成分濃度測定装置が注目されている。現在までに開発された非侵襲な成分濃度測定装置としては、皮膚内に電磁波を照射し、測定対象とする血液成分、例えば、血糖値の場合はグルコース分子に吸収され、局所的に加熱して熱膨張を起こして生体内から発生する音波を観測する光音響分光法(以下、「光音響分光法」を「PAS」と略記する。)が注目されている。
図15は光パルスを電磁波として用いたPASによる従来の血液成分濃度測定装置の構成例を示す図である(例えば、非特許文献1参照。)。本例では血液成分として血糖、すなわちグルコースを測定対象としている。図15において、駆動回路604はパルス状の励起電流をパルス光源616に供給し、パルス光源616はサブマイクロ秒の持続時間を有する光パルスを発生し、発生した光パルスは被検体610に照射される。被検体610の内部の各成分はそれぞれ光音響効果を生ずる固有の光の波長を有しており、照射した光パルスの光の波長で光音響効果を生ずる被検体610の内部の成分の濃度に応じた強度の超音波が発生する。図15の血液成分濃度測定装置はグルコースの濃度を測定するため、パルス光源616はグルコースが光音響効果を発生させる光の波長の光パルスを照射する。発生した超音波は被検体610の表面に伝達して超音波検出器613で検出される。超音波検出器613は検出した超音波を強度に比例した振幅の電気信号に変換する。
前記電気信号の波形は波形観測器620で観測される。波形観測器620は上記励起電流に同期した信号でトリガされ、前記電気信号は画面上の一定位置に表示し、前記電気信号を積算・平均して測定することができる。このようにして得られた電気信号の振幅を解析して、被検体610の内部のグルコースの濃度が測定される。
オウル大学(University of Oulu、Finland)学位論文「Pulse photoacoustic techniqus and glucose determination in human blood and tissue」(IBS 951−42−6690−0、http://herkules.oulu.fi/isbn9514266900/、2002年)
しかし、人体で発生した光音響信号である音波を音波検出器で効率よく検出するため、音波の波面を球面波ではなく平面波にする必要がある。そのため、光の照射面積が大きいほど検出距離を遠くしなければならず、音波検出器と音波の発生源との距離や照射面積に制約が生じる。例えば、生体の指先を被検体とした場合には、検出距離も短いため、照射面積を小さくする必要がある。
一方、生体の皮膚上に照射可能なレーザ出力の限界値がJIS規格で定められているため、照射点で生じさせることができる光音響信号の大きさにも限界がある。ここで、JISC6802によると、皮膚に対して非可視赤外光(波長が0.8μm以上)を連続照射する場合、1mm当たり1mWが最大許容量となる。そのため、生体の光の被照射部位によっては、発生させた光音響信号が微弱となり、雑音の影響を受け易くなる。
被検体からの超音波を精度よく検出するために、図15のような従来の血液成分濃度測定装置では、超音波検出器613のように音響センサを被検体610に直接接触させていた。しかし、超音波検出器613を被検体610に接触させることで、接触部分に圧力が印加され、血液量が変化して血液成分濃度の測定結果に影響を与えてしまうという課題があった。さらに、接触部に傷があるような場合には超音波検出器613を被検体610に接触させることができず、血液成分濃度の測定ができないという課題もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明に係る成分濃度測定装置は、被検体に照射した光の反射光から超音波を検出する検出手段を備えることとした。ここで、被検体とは測定対象の人間や動物である。
本発明による課題を解決するための具体的手段について説明する。本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記光照射手段は、前記被検体から離れた位置から前記変調レーザ光を照射し、前記被検体内に光音響効果を発生させることができる。
前記計測用ビーム照射手段は前記被検体から離れた位置から前記計測用ビームを前記被検体の表面に照射し、前記光位置検出手段は前記被検体から離れた位置で前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光を受光することができる。前記光位置検出手段は前記反射光が受光面に照射した位置を測定することができる。
前記被検体の表面は前記光音響効果で振動しているため、前記被検体の表面の振動で前記反射光の前記被検体の表面での反射角度は振動する。さらに、前記反射光の前記反射角度は前記被検体の表面の振動の大きさに応じて変化する。すなわち、前記光位置検出手段は前記反射光の反射角度の振動の大きさを前記反射光の受光位置の振動の振幅として測定する。
被検体の測定対象成分の濃度が高ければ前記被検体の表面の振動が大きくなるため、前記反射光の反射角度の変動は大きくなり、前記光位置検出手段における前記反射光の受光位置の振動の振幅が大きくなる。逆に、被検体の測定対象成分の濃度が低ければ前記被検体の表面の振動が小さくなるため、前記反射光の反射角度の変動は小さくなり、前記光位置検出手段における前記反射光の受光位置の振動の振幅が小さくなる。
予め、前記被検体の測定対象成分に光音響効果を生じさせる変調レーザ光の波長及び前記被検体の測定対象成分の濃度に対する前記反射光の前記光位置検出手段における受光位置の振幅データを取得しておくことで、前記成分濃度測定装置は前記反射光の受光位置の振動の振幅から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記振動検出手段は、前記光位置検出手段の代替として積算光量測定手段を有してもよい。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記積算光量測定手段は受光面にピンホールを有しており、前記ピンホールを通過した光の光量を積算する。前記被検体の表面の振動により前記計測用ビームが反射した反射光の反射角度は振動しており、前記反射光は前記ピンホール上で振動することになる。前記反射光の前記ピンホール上における振動の振幅が大きければ前記ピンホールを通過する光の積算光量は少なくなり、逆に、前記反射光の前記ピンホール上における振動の振幅が小さければ前記ピンホールを通過する光の積算光量は多くなる。
予め、前記被検体の測定対象成分に光音響効果を生じさせる変調レーザ光の波長及び前記被検体の測定対象成分の濃度に対する前記積算光量測定手段における積算光量データを取得しておくことで、前記成分濃度測定装置は前記反射光が前記ピンホールを通過した前記反射光の積算光量から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記振動検出手段は、前記光位置検出手段の代替として計測用レーザ発振器及び干渉計を有してもよい。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、計測用レーザ光を出射する計測用レーザ発振器と、前記計測用レーザ発振器からの前記計測用レーザ光を第一レーザ光と第二レーザ光とに2分岐し、前記第一レーザ光を前記被検体の表面に照射させ、前記第二レーザ光と前記被検体の表面で反射した前記第一レーザ光との位相差を測定する干渉計と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記干渉計は、前記計測用レーザ光を前記被検体から離れた位置から前記被検体の表面に照射する前記第一レーザ光と基準となる前記第二レーザ光とに2分岐し、前記被検体の表面で反射した前記第一レーザ光である反射光と前記第二レーザ光を干渉させて前記第一レーザ光と前記第二レーザ光との位相差を測定する。
前記被検体の表面は光音響効果により振動しており、前記反射光は前記被検体の表面の振動の大きさに基づき位相が変動する。前記被検体の表面の振動が大きければ、前記反射光と前記第二レーザ光との位相差は大きくなり、逆に、前記被検体の表面の振動が小さければ、前記反射光と前記第二レーザ光との位相差は小さくなる。
予め、前記被検体の測定対象成分に光音響効果を生じさせる変調レーザ光の波長及び前記被検体の測定対象成分の濃度に対する前記干渉計における前記反射光と前記第二レーザ光との位相差データを取得しておくことで、前記成分濃度測定装置は前記干渉計が測定した位相差から前記被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記振動検出手段が前記計測用ビーム照射手段又は計測用レーザ発振器を有する成分濃度測定装置は、振動する前記被検体の表面に超音波整合材料を介して光反射体をさらに備えることが好ましい。
前記計測用ビーム又は前記計測用レーザ光に対して反射率の高い前記光反射体を前記被検体の表面に配置することで前記反射光の光強度が高まり、成分濃度測定の精度を向上させることができる。さらに、前記被検体の表面と前記光反射体との間に超音波整合材料を介しても良い。前記超音波整合材料は前記被検体と前記光反射体との音響インピーダンスを整合するため、振動の減衰を防ぐことができる。前記超音波整合材料により前記被検体の表面の振動を効率的に前記光反射体に伝達することができ、成分濃度測定の精度を向上させることができる。
従って、本願発明は、被検体と非接触で精度よく被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記振動検出手段は、前記計測用ビーム照射手段や計測用レーザ発振器を有さず、前記光照射手段からの前記変調レーザ光の一部が前記被検体の表面で反射した反射光を利用して、前記被検体表面の振動を測定してもよい。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光の光軸の位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記被検体の表面は光音響効果により振動しており、前記変調レーザ光の前記反射光も前記計測用ビームの反射光と同様に前記被検体の表面の振動で反射角度が振動する。前記振動検出手段は前記光位置検出手段を有するため、前記成分濃度測定装置は振動検出手段における前記反射光の受光位置の振動の振幅から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
また、前記光照射手段からの前記変調レーザ光の一部が前記被検体の表面で反射した反射光を前記積算光量測定手段で測定してもよい。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記積算光量測定手段は前記反射光の反射角度の振動を前記ピンホールを通過した光の積算光量として測定することができる。すなわち、前記成分濃度測定装置は前記ピンホールを通過した前記反射光の積算光量から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記変調レーザ光を2分岐し、一方を光音響効果用として利用、他方を被検体の表面の振動の計測用として利用しても良い。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記被検体の表面は前記第二変調レーザ光による光音響効果で振動しており、前記第一変調レーザ光の前記反射光も前記計測用ビームの反射光と同様に前記被検体の表面の振動で反射角度が振動する。前記振動検出手段は前記光位置検出手段を有するため、前記成分濃度測定装置は振動検出手段における前記反射光の受光位置の振動の振幅から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
さらに、前記被検体の表面には前記第一変調レーザ光に対して反射率の高い前記光反射体が配置されているため、前記反射光の光強度が高まる。また、前記被検体の表面と前記光反射体との間に超音波整合材料を介しているため、前記被検体の表面の振動を効率的に前記光反射体に伝達することができ、成分濃度測定の精度を向上させることができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
また、前記被検体の表面に配置した光反射体で反射した前記第一変調レーザ光の反射光を前記積算光量測定手段で測定してもよい。
具体的には、本発明は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
前記積算光量測定手段は前記反射光の反射角度の振動を前記ピンホールを通過した光の積算光量として測定することができる。すなわち、前記成分濃度測定装置は前記反射光が前記ピンホールを通過した前記反射光の積算光量から被検体の測定対象成分の濃度を測定することができる。
従って、本発明は、前記被検体から離れた位置に前記光照射手段及び前記振動検出手段を備えることで、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
前記光位置検出手段を有する振動検出手段を備える成分濃度測定装置は、前記振動検出手段において、前記光位置検出手段から出力される前記反射光の光軸位置の光軸位置測定信号を前記光照射手段の前記変調信号で同期検波することが好ましい。
前記光照射手段の前記変調信号を用いて、前記光位置検出手段から出力される前記光軸位置測定信号を同期検波することで、前記被検体の表面の振動を高精度に検出することができる。
従って、本発明は、被検体と非接触で精度よく被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
本発明は、被検体と非接触で被検体の血液成分濃度の測定ができる成分濃度測定装置を提供することができる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
(実施の形態1)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置201の概略図を図1に示す。図1の成分濃度測定装置201は光照射手段11及び振動検出手段12を備える。図1及び以下で説明する図4、5、7、10、11、12、13及び14において被検体900は人体の指先として記載しているが、血液などの体液の成分濃度分析をする箇所としては指先のみに限らず他の箇所、例えば目の角膜とすることもできる。
光照射手段11は光源13及び発振器18から構成される。
発振器18は一定の周波数の変調信号E1を出力する。例えば、前記周波数は100kHz以上10MHz以下が例示できる。
光源13はレーザ光源と駆動回路を内蔵している。前記駆動回路は変調信号E1を基に前記レーザ光源を駆動して、前記レーザ光源から変調信号E1に基づいて強度変調した変調レーザ光L1を出力させる。前記レーザ光源は半導体レーザであることが例示できる。また、前記レーザ光源から出力されるレーザ光は、被検体900の測定対象成分が吸収しやすい波長であることが望ましい。前記レーザ光源として半導体レーザを使用した場合、半導体レーザをヒーター又はペルチェ素子により加熱又は冷却することにより発生する光の波長を変化させることができる。例えば、測定対象とする成分がグルコースの場合、前記レーザ光の波長は1608nmであることが例示される。
従って、光照射手段11は、被検体900から離れた位置から発振器18の変調信号E1に基づく光源13からの変調レーザ光L1を被検体900の表面の変調レーザ照射点Aに向けて照射することができる。
振動検出手段12は計測用ビーム照射手段14及び光位置検出手段17から構成される。
計測用ビーム照射手段14は、計測用ビーム光源及びコリメータを内蔵する。
前記計測用ビーム光源は被検体900の表面において反射しやすい波長の光を発生させる光源である。被検体900が人体であれば、500nm以上600nm以下の波長の光が皮膚上で反射しやすい。前記計測用ビーム光源として前記波長の光を発生させる可視光レーザや前記波長の光を透過させるフィルタ付のランプが例示できる。一方、前記コリメータは入射光を平行光に変換するレンズ等の光学部品を組み合わせた光学系をもつ。
計測用ビーム照射手段14は前記計測用ビーム光源から出力された光を前記コリメータで平行光に変換して計測用ビームB1を照射する。
光位置検出手段17は後述する素子のように受光面に入射する光の振動の振幅を測定することができる。さらに、光位置検出手段17は計測点Pで反射した計測用ビームB1である反射光B2を受光できる位置に配置される。
従って、振動検出手段12は、被検体900から離れた位置から計測用ビーム照射手段14からの計測用ビームB1を被検体900の計測点Pに照射し、被検体900から離れた位置で計測用ビームB1の反射光B2の光位置検出手段17における受光面上の振幅を測定することができる。
光位置検出手段17として下に説明する撮像素子(CCDイメージセンサ)及び位置検出素子(PSD)が例示できる。
CCDイメージセンサは受光面としてフォトダイオード(PD)を二次元に配列したものである。図2にCCDイメージセンサの構造の概念図を示す。PD21は光電変換した電荷を各PDに対応する垂直転送CCD23にトランスファーゲート22を通じて一定のタイミングで転送する。垂直転送CCD23はPD21からの電荷を水平転送CCD24へ移動させる。続いて、受光位置特定回路25は水平転送CCD24に転送パルスを与え電荷を順次読み出す。受光位置特定回路25は読み出しした電荷から光が照射されたPD21を特定することができる。
なお、反射光B2の光軸位置は発振器18からの変調信号E1の周波数で振動しているため、前記振動の周波数が高すぎる場合、CCDイメージセンサは瞬間の反射光B2の光軸位置を特定できないが、振動の振幅を測定することができる。
従って、CCDイメージセンサは、反射光B2の光軸位置の振動から振幅値を測定することができる。
PSDはPINフォトダイオードの原理を応用し、連続的に受光面に照射した光の位置を特定する半導体素子である。図3にPSDの動作原理を表した図を示す。n型シリコン基板31の上に光の入射で電子及び正孔のキャリアを発生させる真性半導体層32を形成し、さらに真性半導体層32の上にp型半導体層33を形成する。p型半導体層33の両端に電極34a及び34bを形成する。また、シリコン基板31の裏面には接地用電極35を形成する。電極34aと電極34bとの間のp型半導体層33が受光面となる。
図3のPSDは以下の説明のように動作して受光位置を特定する。PSDの受光面に光Cが入射すると、入射位置の下の真性半導体層32にキャリアが発生する。キャリアのうち正孔はp型半導体層33へ吸収され、電極34a及び電極34bへ移動する。このとき、電極34aに到達する正孔の量D、電極34bに到達する正孔の量E、光Cの入射位置から電極34aまでの距離Xa及び光Cの入射位置から電極34bまでの距離Xbは数式(1)の関係があるため、電極34a及び電極34bから出力する電流比から光Cの受光位置を特定することができる。
Figure 2007259915
なお、図3のPSDは説明のために一次元PSDを示しているが、光位置検出手段17としては二次元PSDを利用することが好ましい。
成分濃度測定装置201は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。光照射手段11は被検体900の変調レーザ照射点Aに向けて変調レーザ光L1を照射する。変調レーザ光L1は被検体900の内部まで到達するため、測定対象成分の光音響効果で被検体900の内部が発振器18から出力される電気信号の周波数で振動する。測定対象成分の濃度が高いほど光音響効果が大きいため、被検体900の測定対象成分の濃度が高い場合、振動量は大きくなる。逆に、被検体900の測定対象成分の濃度が低い場合、振動量は小さくなる。前記振動は伝達して被検体900の表面を振動させる。
計測用ビーム照射手段14は被検体900から離れた位置から計測用ビームB1を計測点Pに照射する。図1において計測点Pは変調レーザ照射点Aの反対側に記載しているが、被検体900の表面はいずれも振動しているため、任意の場所を計測点Pとしてよい。
反射光B2は計測点Pの振動により反射する方向が計測点Pの振動の周波数、すなわち変調信号E1の周波数で振動する。被検体900の測定対象成分の濃度が高い場合、反射光B2の光軸方向の振動の振幅は大きくなり、逆に測定対象成分の濃度が低い場合、反射光B2の光軸方向の振動の振幅は小さくなる。予め、測定対象成分の濃度と光位置検出手段17で測定した反射光B2の振動の振幅との関係のデータを取得しておくことで、成分濃度測定装置201は前記振幅値から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置201は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段12を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
なお、光源13は2波長の変調レーザ光L1を出力できる構造としてもよい。具体的には、光源13は、変調信号E1を2分岐して第一信号及び第二信号とする分岐回路と、前記分岐回路で分岐された前記第二信号を受信して位相を180°変換する移相回路と、互いに異なる波長のレーザ光を出力する二つのレーザ光源と、前記分岐回路からの前記第一信号及び前記移相回路からの前記第二信号に基づき前記レーザ光源をそれぞれ駆動する二つの駆動回路と、前記二つのレーザ光源からの強度変調されたレーザ光を合波して変調レーザ光L1を外部に出力する合波部と、を備える。
光源13は異なる2波長の光をそれぞれ同一周波数で逆位相の電気信号で強度変調して合成するため、2波長の光が交互に現れる変調レーザ光L1を出力することができる。2波長の光が交互に現れる変調レーザ光L1で成分濃度を測定する基本原理を以下に説明する。
異なる2波長の光の中の、第一の光の波長を、例えば被検体の測定対象の成分による吸光度が被検体の大部分を占める水による吸光度と顕著に異なる波長に設定し、第二の光の波長を水が第一の光の波長におけるのと合い等しい吸光度を示す波長に設定する。上記の波長の設定方法を、血液中のグルコースの濃度を測定する場合を例として図16により説明する。
図16は常温における水とグルコース水溶液の吸光度特性を示す。図16において、縦軸は吸光度を示し、横軸は光の波長を示している。また、図16において、実線は水の吸光度特性を示し、破線はグルコース水溶液の吸光度特性を示している。図16に示す波長λはグルコースによる吸光度が水による吸光度と顕著に異なる波長であり、波長λは、水がλにおける吸光度と合い等しい吸光度を示す波長である。従って、例えば、第一の光の波長をλと設定し、第二の光の波長をλと設定することができる。
以下の説明においては、一例として、第一の光の波長を測定対象の成分による吸光度が水による吸光度と顕著に異なる波長λに設定し、第二の光の波長を水が第一の光の波長λにおけるのと合い等しい吸光度を示す波長λに設定した場合を説明する。
上記のように設定した異なる2波長の光の各々を、同一周波数で逆位相の信号により強度変調してパルス状の光として出射し、出射された異なる2波長の光が被検体の成分に吸収されて発生する超音波を検出して、検出した超音波の大きさから、被検体の測定対象の成分の濃度を測定する。上記のように強度変調された異なる2波長の光を出射した場合、第一の光を測定対象の成分と水の両方が吸収して被検体から発生する第一の超音波と、第二の光を被検体の大部分を占める水が吸収して被検体から発生する第二の超音波とは、周波数が等しくかつ逆位相である。従って、第一の超音波と第二の超音波は被検体内で重畳し、超音波の差として、第一の超音波の中の測定対象の成分が吸収して被検体から発生する超音波の大きさのみが残留する。そこで、残留した超音波により、第一の光を測定対象の成分が吸収して被検体から発生する超音波のみを測定することができる。上記の測定においては、測定対象の成分と水の両方が吸収して発生する超音波と水が吸収して発生する超音波を個別に測定して差を演算するよりも、測定対象の成分が吸収して被検体から発生する超音波を正確に測定することができる。
さらに、成分濃度測定の誤差の要因を除いて、高精度に測定する方法を以下に説明する。波長λの光及び波長λの光の各々に対する、被検体の大部分を占める水の吸収係数をα (w)及びα (w)として、被検体の測定対象の成分のモル吸収係数をα (g)及びα (g)とすれば、波長λの光及び波長λの光の各々により被検体から発生する超音波の大きさs及びsを含む連立方程式は数式(2)で表される。
Figure 2007259915
上記の、数式(2)を解いて、被検体の測定対象の成分濃度Mを求めることができる。ここで、Cは制御あるいは予想困難な係数、すなわち、光照射手段、被検体及び振動検出手段の位置関係、振動検出手段の感度、被検体において光により超音波が発生される位置と振動検出手段との間の距離、被検体の比熱及び熱膨張係数、被検体の内部の超音波の速度、波長λの光及び波長λの光の変調周波数、水の吸収係数及び被検体の成分のモル吸収係数、などに依存する未知定数である。さらに数式(2)でCを消去すると次の数式(3)が得られる。
Figure 2007259915
ここで、波長λの光及び波長λの光の各々に対する、被検体の大部分を占める水の吸収係数α (w)及びα (w)が等しくなるように選択されているので、α (w)=α (w)が成立し、さらに、s≒sであることを用いれば、成分濃度Mは数式(4)で表される。
Figure 2007259915
上記の数式(4)に、既知の係数として、α (w)、α (g)及びα (g)を代入し、さらに、波長λの光及び波長λの光の各々により被検体から発生する超音波の大きさs及びsを測定して代入することにより、被検体の成分濃度Mを算出することができる。上記の数式(4)においては、2つの超音波の大きさs及びsを個別に測定するよりも、それらの差s−sを測定して、別に測定した超音波の大きさsで除する方が、被検体の成分濃度を高精度に測定することができる。
すなわち、まず、波長λの光及び波長λの光を、互いに逆位相の変調信号により強度変調して、1の光束に合波して出射することにより、被検体から発生する超音波の大きさs及び超音波の大きさsが相互に重畳して生じる超音波の差(s−s)を測定する。次に、波長λの光を出射して、被検体から発生する超音波の大きさsを測定する。上記のように測定した(s−s)とsにより、(s−s)÷sを演算することにより、数式(4)により、被検体の測定対象の成分濃度を高精度に測定することができる。
例えば、測定対象とする成分がグルコースの場合には、波長λをグルコースの特徴的な吸収を示す波長である1608nmに設定する。波長が1608nmの光を照射した場合、グルコースだけでなく水も光を吸収している。そこで、波長λを波長λ時に水が吸収する光量と等しい光量を吸収する波長である1381nmに設定する。
従って、変調レーザ光L1を2波長とすることで被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
また、本実施形態は、前記振動検出手段において、前記光位置検出手段から出力される前記反射光の光軸位置の光軸位置測定信号を前記光照射手段の前記変調信号で同期検波してもよい。
図1の成分濃度測定装置201において、光位置検出手段17は発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B2を同期検波してもよい。反射光B2の振動と発振器18の変調信号E2とは周波数が等しいため、遅延回路を利用して変調信号E2を遅延させることで、光位置検出手段17は反射光B2の振動を変調信号E2で同期検波することができる。光位置検出手段17は反射光B2の振動を同期検波することで、S/N比が向上するため、反射光B2の振動の振幅値を精度良く測定できる。
従って、成分濃度測定装置201は発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B2を同期検波することで、被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
(実施の形態2)
本実施形態は、振動する前記被検体の表面に超音波整合材料を介して光反射体をさらに備えてもよい。
本実施形態に係る成分濃度測定装置202の概略図を図4に示す。図4の成分濃度測定装置202は光照射手段11、振動検出手段12、光反射体41及び超音波整合材料42を備える。図4において図1で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置202は図1の成分濃度測定装置201で説明したように発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B2を同期検波している。成分濃度測定装置202と図1の成分濃度測定装置201との違いは光反射体41及び超音波整合材料42をさらに備えていることである。
光反射体41は被検体900の表面より計測用ビームB1を反射しやすい素材で構成される。例えば、光反射体41として鏡や鏡面状態の金属板等が例示できる。光反射体41は計測用ビームB1を反射しやすいため、計測用ビームB1の光強度を低くすることができ、計測用ビーム照射手段14を小型化、すなわち成分濃度測定装置202を小型化することができる。
さらに、光反射体41を備えることで被検体900の表面での反射率を考慮した波長の計測用ビームB1を使用しなくてもよいため、計測用ビーム照射手段14として汎用の小型ライトを使用することができ、成分濃度測定装置202の製造コストを低減することができる。
超音波整合材料42は被検体900と光反射体41との音響インピーダンスを整合することができる。被検体900の表面の振動は光反射体41へ減衰せずに伝導するため、被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
従って、成分濃度測定装置202は図1の成分濃度測定装置201と同様に動作し、同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置203の概略図を図5に示す。図5の成分濃度測定装置203は光照射手段11及び振動検出手段52を備える。図5において図1で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置203と図1の成分濃度測定装置201との違いは振動検出手段12の代替として振動検出手段52を備えていることである。
振動検出手段52は計測用ビーム照射手段14、光検出器55及びピンホール57から構成される。
光検出器55は光電変換素子と周辺回路とで構成される。例えば、前記光電変換素子としてPDが例示できる。前記周辺回路としてPDが光を受光した時間を計測する回路又は受光した光の積算光量を計測する回路が例示できる。
ピンホール57は遮光板の中央に反射光B2の径に略等しい直径0.1μm以上1μm以下の孔を有する。
成分濃度測定装置203は、図1の成分濃度測定装置201で説明したように光源13及び計測用ビーム照射手段14を配置する。ピンホール57は変調レーザ光L1を照射しない場合、すなわち被検体900の表面が振動していない場合に反射光B2の光軸とピンホール57の孔の中心とが一致する位置に配置される。光検出器55はピンホール57の孔を通過した光を受光できる位置に配置される。
従って、振動検出手段52は、被検体900から離れた位置から計測用ビーム照射手段14からの計測用ビームB1を被検体900の計測点Pに照射し、被検体900から離れた位置で計測用ビームB1の反射光B2がピンホール57を通過した光の積算光量又は受光時間を測定することができる。
成分濃度測定装置203は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1により被検体900の表面は振動し、反射光B2は計測点Pの振動により反射する方向が変調信号E1の周波数で振動する。
反射光B2の振動量と光検出器55が受光する光強度との関係を図6に示す。反射光B2の振動が無い場合、反射光B2は常時ピンホール57の孔を通過するため、光検出器55が受光する光の照度は、図6(1)のように一定の値となる。反射光B2の振動がある場合、反射光B2の光軸B3はピンホール57の孔の中心と一致しない時間が生ずる。光軸B3とピンホール57の孔の中心とが一致しない時間はピンホール57の孔を通過できる反射光B2の照度が下がる。すなわち、光検出器55が受光する光の照度は、図6(2)のように反射光B2の振動の周波数で変動する。反射光B2の振動の振幅が大きいほど反射光B2の光軸はピンホール57の孔の中心から離れ、光検出器55の受光できる光量は下がることになる。反射光B2の振動の振幅が一定以上大きい場合、ピンホール57の孔を反射光B2が通過できない時間があるため、図6(3)のように反射光B2の振動の周波数で光検出器55には受光できない時間が生ずる。
具体的には、前記周辺回路が積算光量を測定する回路であって、被検体900の測定対象成分の濃度が高い場合、光検出器55が受光する積算光量は減少する。逆に測定対象成分の濃度が低い場合、光検出器55が受光する積算光量は増加する。
また、前記周辺回路が光を受光した時間を計測する回路であって、被検体900の測定対象成分の濃度が高い場合、光検出器55が受光する時間は減少する。逆に測定対象成分の濃度が低い場合、光検出器55が受光する時間は増加する。なお、この場合、反射光B2の振動の振幅は、反射光B2がピンホール57の孔を通過できないほど大きいことが必要である。
予め、測定対象成分の濃度と光検出器55で測定したピンホール57を通過した光の積算光量又は受光時間との関係のデータを取得しておくことで、成分濃度測定装置203は前記積算光量又は前記受光時間から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置203は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段52を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
また、図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1に2波長の光を利用することで成分濃度測定装置203は被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
さらに、計測用ビームB1の反射率を高めるため、図4の成分濃度測定装置202で説明したように被検体900の表面に超音波整合材料42を介して光反射体41を配置しても良い。
なお、光検出器55は図5に示すように発振器18からの変調信号E2を利用してピンホール57を通過した光を同期検波してもよい。成分濃度測定装置203は反射光B2を同期検波することで、被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
(実施の形態4)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、計測用レーザ光を出射する計測用レーザ発振器と、前記計測用レーザ発振器からの前記計測用レーザ光を第一レーザ光と第二レーザ光とに2分岐し、前記第一レーザ光を前記被検体の表面に照射させ、前記第二レーザ光と前記被検体の表面で反射した前記第一レーザ光との位相差を測定する干渉計と、を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置204の概略図を図7に示す。図7の成分濃度測定装置204は光照射手段11及び振動検出手段72を備える。図7において図1で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置204と図1の成分濃度測定装置201との違いは振動検出手段12の代替として振動検出手段72を備えていることである。
振動検出手段72は計測用レーザ発振器74、干渉計75から構成される。
計測用レーザ発振器74は被検体900の表面において反射しやすい波長の光を発生させる。被検体900が人体であれば、500nm以上600nm以下の波長の光が皮膚上で反射しやすいため、前記波長の光を発生させるレーザ光源が例示できる。計測用レーザ発振器74は干渉計75に計測用レーザ光L7を結合する。計測用レーザ光L7を干渉計75に結合する手段として光ファイバが例示できる。
干渉計75は、計測用レーザ発振器74からの計測用レーザ光L7を第一レーザ光と第二レーザ光とに2分岐し、前記第一レーザ光を照射レーザ光S7として被検体900の表面の計測点Pに照射させ、前記第一レーザ光が被検体900の計測点Pで反射した反射光R7と前記第二レーザ光との位相差を測定する。なお、図7において、照射レーザ光S7と反射光R7とを別の光軸で記載しているが、干渉計75の種類によっては光軸が重なる場合もある。干渉計75は、コリメータ、ビームスプリッタ等の複数の光学系及び光検出器から構成される。干渉計75としてマイケルソン干渉計やマッハツェンダ干渉計が例示できる。
図8にマイケルソン干渉計を利用した干渉計75を、図9にマッハツェンダ干渉計を利用した干渉計75を示す。いずれの図も図7で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。
図8のマイケルソン干渉計75mはコリメータ81、ビームスプリッタ83、反射鏡85、光検出器87及びアパーチャ89から構成される。
コリメータ81は、結合された測定用レーザ光L7を平行光L8に変換する。
ビームスプリッタ83は、ハーフミラーを有し、平行光L8を2分岐する。ビームスプリッタ83は2分岐した平行光L8の一方を前記第二レーザ光である参照光D8として透過させ、他方を平行光L8の光軸に対して90度屈折させる。参照光D8は反射鏡85へ到達し、反射され再びビームスプリッタ83へ到達する。
一方、ビームスプリッタ83で屈折した光はアパーチャ89で光径を定められ、照射レーザ光S7として被検体900を照射する。照射レーザ光S7は被検体900で反射して反射光R7として再びアパーチャ89を通り、ビームスプリッタ83に到達する。なお、図8において照射レーザ光S7と反射光R7とは光路が等しいため符号H8として表示している。
ビームスプリッタ83に到達した参照光D8及び反射光R7は干渉光G8として光検出器87に到達する。反射光R7は被検体900の表面の振動で位相が変化するため反射光R7と参照光D8とは干渉する。具体的には、反射光R7の位相は被検体900の表面の振動の周波数、すなわち超音波の周波数で時間的に変化するため、被検体900の表面の振動の大きさに比例して反射光R7と参照光D8との位相差の変化の幅が広がる。光検出器87は反射光R7と参照光D8との位相差を干渉光G8の光強度の変化として測定する。
なお、干渉計75としてマイケルソン干渉計75mを利用する場合、被検体900の計測点Pに微小コーナーキューブ80を図4で説明した超音波整合材料42を介して配置することが望ましい。微小コーナーキューブ80は図4で説明した光反射体41の一つの例である。微小コーナーキューブ80に入射した光の反射光は入射した光の方向へ出射する。従って、微小コーナーキューブ80を配置することで照射レーザ光S7と被検体900の表面との角度が変化しても反射光R7はアパーチャ89の方向へ戻るため、安定して被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
図9のマッハツェンダ干渉計75nはコリメータ81、ビームスプリッタ83、ビームスプリッタ84、アパーチャ89、反射鏡85及び光検出器87から構成される。図9において図8で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。図8のマイケルソン干渉計75mと同様にマッハツェンダ干渉計75nは照射レーザ光S7を被検体900に照射する。被検体900で反射した反射光R7はビームスプリッタ84に到達し、反射鏡85で反射した参照光D8とともに干渉光G8として光検出器87に到達する。図8のマイケルソン干渉計75mで説明したように反射光R7と参照光D8とは干渉している。光検出器87は反射光R7と参照光D8との位相差を測定する。
従って、振動検出手段72は、被検体900から離れた位置の計測用レーザ発振器74から計測用レーザ光L7を用いて、被検体900から離れた位置の干渉計75で被検体900の計測点Pに照射する照射レーザ光S7の反射光R7と参照光D8との位相差を測定することができる。
成分濃度測定装置204は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1により被検体900の表面は振動しており、干渉計75からの照射レーザ光S7の位相を変化させて反射光R7として反射させる。干渉計75は反射光R7と参照光D8との位相差を測定する。
具体的には、マイケルソン干渉計又はマッハツェンダ干渉計の場合、被検体900の測定対象成分の濃度が高い場合、前記位相差は大きくなる。逆に測定対象成分の濃度が低い場合、前記位相差は小さくなる。
予め、測定対象成分の濃度と干渉計75が測定する前記位相差とのデータを取得しておくことで、成分濃度測定装置204は前記位相差から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置204は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段72を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
また、図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1に2波長の光を利用することで成分濃度測定装置204は被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
さらに、反射光R7の反射効率を高めるため、図4の成分濃度測定装置202で説明したように被検体900の表面に超音波整合材料42を介して光反射体41を配置しても良い。
(実施の形態5)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光の光軸の位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置205の概略図を図10に示す。図10の成分濃度測定装置205は光照射手段101及び振動検出手段として光位置検出手段17を備える。図10において図1で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置205と図1の成分濃度測定装置201との違いは成分濃度測定装置205には計測用ビーム照射手段14を備えず、光源13からの変調レーザ光L1が被検体900で反射した反射光B4を光位置検出手段17が受光していることである。なお、成分濃度測定装置205は図1の成分濃度測定装置201で説明したように発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B4を同期検波している。
成分濃度測定装置205は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1の照射による光音響効果で被検体900の表面は振動する。変調レーザ光L1の一部は被検体900の表面で反射するため、反射光B4は反射光B2と同様に反射する方向が計測点Pの振動の周波数、すなわち変調信号E1の周波数で振動する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように光位置検出手段17は反射光B4を受光して光位置検出手段17の受光面上における反射光B4の振動の振幅を測定する。予め、測定対象成分の濃度と反射光B4の振動の振幅との関係のデータを取得しておくことで、成分濃度測定装置205は前記振幅値から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置205は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
また、図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1に2波長の光を利用することで成分濃度測定装置205は被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
(実施の形態6)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置206の概略図を図11に示す。図11の成分濃度測定装置206は光照射手段101及び振動検出手段112を備える。振動検出手段112は光検出器55及びピンホール57から構成される。図11において図1及び5で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置206と図5の成分濃度測定装置203との違いは成分濃度測定装置206には計測用ビーム照射手段14を備えず、光源13からの変調レーザ光L1が被検体900で反射した反射光B4を振動検出手段112が受光していることである。なお、成分濃度測定装置206は図1の成分濃度測定装置201で説明したように発振器18からの変調信号E2を利用してピンホール57を通過した光を同期検波している。
成分濃度測定装置206は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図10の成分濃度測定装置205で説明したように変調レーザ光L1の一部は被検体900の表面で反射して反射光B4となる。図5の成分濃度測定装置203の振動検出手段52で説明したように振動検出手段112はピンホール57を通過する反射光B4を受光し、積算光量又は受光時間を測定する。予め、測定対象成分の濃度と光検出器55が受光する積算光量又は受光時間との関係のデータを取得しておくことで、成分濃度測定装置206は前記振幅値から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置206は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段112を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
(実施の形態7)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置207の概略図を図12に示す。図12の成分濃度測定装置207は光照射手段121及び振動検出手段として光位置検出手段17を備える。図12において図1、図4及び図10で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置207と図10の成分濃度測定装置205との違いは、成分濃度測定装置207には光学素子123及び光反射体41が配置されていることである。光学素子123としてプリズムやビームスプリッタが例示できる。
被検体900の表面には図4の成分濃度測定装置202で説明した光反射体41を超音波整合材料42を介して配置する。なお、光反射体41は被検体900の表面より第一変調レーザ光L5を反射しやすい素材で構成される。
光学素子123は、光源13からの変調レーザ光L1を第一変調レーザ光L5と第二変調レーザ光L6とに2分岐する。さらに、光学素子123は、第一変調レーザ光L5を光反射体41へ照射し、第二変調レーザ光L6を光反射体41が配置されている箇所以外の被検体900の表面に照射する。
成分濃度測定装置207は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように第二変調レーザ光L6の照射による光音響効果で被検体900の表面は振動する。被検体900の表面の振動は超音波整合材料42を介して光反射体41を振動させる。第一変調レーザ光L5は光反射体41で反射して反射光B6となる。反射光B6は反射光B2と同様に反射する方向が計測点Pの振動の周波数、すなわち変調信号E1の周波数で振動する。図1の成分濃度測定装置201で説明したように光位置検出手段17は反射光B6を受光して光位置検出手段17の受光面上における反射光B6の振動の振幅を測定する。ゆえに、成分濃度測定装置207は、図1の成分濃度測定装置201で説明したように反射光B6の振動の振幅から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。なお、図12の成分濃度測定装置207は図1の成分濃度測定装置201で説明したように発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B6を同期検波している。
従って、成分濃度測定装置207は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
また、図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1に2波長の光を利用することで成分濃度測定装置207は被検体900の測定対象成分の濃度を高精度に測定することができる。
(実施の形態8)
本実施形態は、レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、を備える成分濃度測定装置であって、前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置である。
本実施形態に係る成分濃度測定装置208の概略図を図13に示す。図13の成分濃度測定装置208は光照射手段121及び振動検出手段112を備える。図13において図1、図4、図5、図11及び図12で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置208と図11の成分濃度測定装置206との違いは、成分濃度測定装置208には図12の成分濃度測定装置207で説明したように光学素子123及び光反射体41が配置されていることである。
成分濃度測定装置208は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。図12の成分濃度測定装置207で説明したように反射光B6の光軸は振動する。図5の成分濃度測定装置203の振動検出手段52で説明したように振動検出手段112はピンホール57を通過する反射光B6を受光し、積算光量又は受光時間を測定する。ゆえに、成分濃度測定装置208は、図5の成分濃度測定装置203で説明したように前記積算光量又は受光時間から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。なお、図13の成分濃度測定装置208は図1の成分濃度測定装置201で説明したように発振器18からの変調信号E2を利用して反射光B6を同期検波している。
従って、成分濃度測定装置208は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
また、図12の成分濃度測定装置207及び図13の成分濃度測定装置208は図1の成分濃度測定装置201で説明したように変調レーザ光L1に2波長の光を利用してもよい。
(実施の形態9)
本実施形態に係る成分濃度測定装置209の概略図を図14に示す。図14の成分濃度測定装置209は光照射手段121及び振動検出手段として干渉計75を備える。図14において図1、図4、図7、図11、図12及び図13で使用した符号と同じ符号は同一手段、部品、信号又は光を示す。成分濃度測定装置209と図12の成分濃度測定装置207との違いは、成分濃度測定装置209には光位置検出手段17の代替として図7の成分濃度測定装置204で説明した干渉計75が配置されていることである。
成分濃度測定装置209は以下のようにして被検体900内の測定対象成分の濃度を測定する。干渉計75は光学素子123から照射される第一変調レーザ光L5を計測用レーザ光として受け、光反射体41へ向けて照射レーザ光S7を照射する。図12の成分濃度測定装置207で説明したように光反射体41は振動しており、図7の成分濃度測定装置204で説明したように干渉計75は反射光R7と図示しない参照光との位相差を測定する。ゆえに、成分濃度測定装置209は干渉計75が測定した前記位相差から被検体900の測定対象成分の濃度を算出することができる。
従って、成分濃度測定装置209は光を利用して振動を検出するため、振動検出手段を被検体900に接触せずに被検体900の測定対象成分の濃度を測定することができる。
本発明の成分濃度測定装置は、日常の健康管理や美容上のチェックに利用することができる。また、人間ばかりでなく、動物についても健康管理に利用することができる。さらに、本発明の成分濃度測定装置は、液体中の成分濃度を測定することができるため、例えば果実の糖度測定にも適用することができる。
本発明の一の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 CCDイメージセンサの構造の概念図である。 PSDの動作原理を表した図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 反射光B2の振動量と光検出器55が受光する光強度との関係を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 マイケルソン干渉計の構造を示す概略図である。 マッハツェンダ干渉計の構造を示す概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 本発明の他の実施形態に係る成分濃度測定装置の概略図である。 従来の血液成分濃度測定装置の構成例を示す図である。 常温における水とグルコース水溶液の吸光度特性を示した図である。
符号の説明
201〜209 成分濃度測定装置
11、101、121 光照射手段
12、52、72、112 振動検出手段
13 光源
14 計測用ビーム照射手段
17 光位置検出手段
18 発振器
21 PD
22 トランスファーゲート
23 垂直転送CCD
24 水平転送CCD
25 受光位置特定回路
31 n型シリコン基板
32 真性半導体層
33 p型半導体層
34a、34b 電極
35 接地用電極
41 光反射体
42 超音波整合材料
55 光検出器
57 ピンホール
74 計測用レーザ発振器
75 干渉計
75m マイケルソン干渉計
75n マッハツェンダ干渉計
80 微小コーナーキューブ
81 コリメータ
83、84 ビームスプリッタ
85 反射鏡
87 光検出器
89 アパーチャ
123 光学素子
604 駆動回路
610 被検体
613 超音波検出器
616 パルス光源
620 波形観測器
900 被検体
L1 変調レーザ光
L5 第一変調レーザ光
L6 第二変調レーザ光
L7 計測用レーザ光
B1 計測用ビーム
B2、B4、B6 反射光
B3 反射光の光軸
E1、E2 変調信号
S7 照射レーザ光
R7 反射光
L8 平行光
H8 照射レーザ光S7+反射光R7
D8 参照光
G8 干渉光
A 変調レーザ照射点
C 光
D、E 正孔の量
P 計測点
Xa、Xb 距離

Claims (9)

  1. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、
    照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、
    前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段と、
    を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  2. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、
    照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記被検体の表面に計測用ビームを照射する計測用ビーム照射手段と、
    前記被検体の表面で反射した前記計測用ビームの反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段と、
    を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  3. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、
    照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、計測用レーザ光を出射する計測用レーザ発振器と、
    前記計測用レーザ発振器からの前記計測用レーザ光を第一レーザ光と第二レーザ光とに2分岐し、前記第一レーザ光を前記被検体の表面に照射させ、前記第二レーザ光と前記被検体の表面で反射した前記第一レーザ光との位相差を測定する干渉計と、
    を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  4. 振動する前記被検体の表面に超音波整合材料を介して光反射体をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれかの成分濃度測定装置。
  5. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、
    照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  6. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を被検体に向けて照射する光照射手段と、
    照射された前記変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記変調レーザ光のうち前記被検体の表面で反射する反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  7. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、
    照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光の光軸位置を測定する光位置検出手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  8. レーザ光を一定周波数の変調信号により電気的に強度変調した変調レーザ光を第一変調レーザ光と第二変調レーザ光とに2分岐して前記第一変調レーザ光を被検体の表面に超音波整合材料を介して配置した光反射体に向けて照射し、前記第二変調レーザ光を前記光反射体と異なる位置の前記被検体の表面に照射する光照射手段と、
    照射された前記第二変調レーザ光により発生する前記被検体内の超音波を前記被検体の表面の振動として検出する振動検出手段と、
    を備える成分濃度測定装置であって、
    前記振動検出手段は、前記光反射体で反射する前記第一変調レーザ光の反射光のピンホールを通じて受光する積算光量を測定する積算光量測定手段を有することを特徴とする成分濃度測定装置。
  9. 前記振動検出手段において、前記光位置検出手段から出力される前記反射光の光軸位置の光軸位置測定信号を前記光照射手段の前記変調信号で同期検波することを特徴とする請求項1、5又は7に記載の成分濃度測定装置。


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