JP2007226032A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻き取りドラムに巻き付いたペーパーを巻き解く際に、ペーパーが壁面等に接触して傷を生じないようにする。
【解決手段】ペーパーPを一時的に収容する収容空間部Sと、この収容空間部Sに配置され、ペーパーPを一時的に巻き取るドラム20と、ペーパーPを圧着する圧着ローラ21と、ドラム20を正回転して圧着ローラ21による圧着を行なう第1制御手段44aと、ペーパーPが圧着されたドラム20を下方へと移動させる第2制御手段44bと、ドラム20が下方に位置しているときにペーパーPのたるみが所定レベル以上か否かを検出するたるみ検出センサー22と、所定レベル以上のたるみが検出されるごとに、ドラム20を所定量回転させる第3制御手段44cと、第3制御手段44cによる最後のドラム20の回転が行なわれた後に生じるペーパーPの第1のたるみ量を演算し、たるみ量演算部46aにより演算されたたるみ量が解消されてから、巻き解きを開始する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に順次画像形成を行う画像記録部を備えた画像記録装置に関するものである。
かかる画像記録装置として、レーザー光によりペーパー(例えば印画紙等の画像形成媒体に相当)に画像露光を行う装置が知られている(例えば、下記特許文献1)。この装置の構成例を図8に示す。この装置は、現像済みネガフィルムに形成されたコマ画像の画像データや、種々の記憶メディアに格納されている画像データを読み取り、これらの画像データに基づいてペーパーの乳剤面に画像を焼付露光する機能を備えている。
図8において、ペーパーマガジン100には、ペーパーPがロールに巻き取られた状態で収容されている。ペーパーマガジン100から引き出されたペーパーは、搬送経路に沿って搬送され、ペーパーカッター101により所定のプリントサイズに切断される。この切断されたペーパーPは、搬送ユニット102により、画像記録部103の方向に搬送される。この画像記録部103は、露光用の搬送ローラ(搬送機構に相当)104によりペーパーPを挟持した状態で所定速度で搬送しつつ、レーザー光を主走査方向(搬送方向である副走査方向に直交する方向)に繰り出し走査することで、ペーパーPの表面に画像(潜像)を露光形成していくものである。露光用搬送ローラ104は、搬送方向に沿って2ユニットが配置されており、上流側の搬送ローラ104と下流側の搬送ローラ104の間にレーザー光による走査位置が設定されている。画像が焼付露光されたペーパーPは、画像記憶部103の下流側に配置される別の搬送ユニット105,106に受け渡され、現像処理部に送り込まれる。
ここで、レーザー光による走査露光を行う場合、画像露光中にペーパーPに対して大きな振動や負荷変動が生じると、形成される画像の画質に対して悪影響を及ぼす(以下、バンディング現象という)。従って、ペーパーPを画像記憶部103から下流側に搬送して送り込んでいく場合に、下流側に配置される搬送系等により振動や負荷変動が生じないような工夫が要求されている。
そのために、画像記憶部103の下流側にペーパーPを一時的に収容する収容空間部107を配置し、この収容空間部107にペーパーPを送り込むようにしている。そして、画像記憶部103における画像露光が終了すると、搬送ユニット105,106により収容されたペーパーPを搬送し、現像処理部へと送り込むようにしている。このような収容空間部107を配置することで、ペーパーPに対して大きな負荷が作用しないようにし、安定した負荷状態で画像露光がなされるようにしている。また、現像処理部へペーパーを送り込む場合には、乳剤面が現像処理液の作用を受けやすい側に設定して搬送する必要があり、収容空間部107を設けることで、乳剤面の方向が適切となるように姿勢変換が行なわれる。
特開2005−059268号公報
かかる収容空間部107を配置するに際して、搬送方向における長さの長いペーパーPに対して画像露光を行おうとすると、その長さに対応した大きさを有する収容空間部107が必要とされていた。すなわち、収容空間部107は、搬送方向における長さが最大のプリントサイズに相当する広さが必要とされ、装置全体のサイズが大きくなるという問題点を有していた。また、ペーパーPのカール癖により、収納性や搬送性が悪くなり、これに起因して画質低下を招くという問題点も有していた。
かかる課題を解決した画像記録装置として、本出願人は、特願2005−179582として、画像記録部よりも搬送下流側に配置され、搬送機構により送り出されてくる画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部と、この収容空間部に配置され、所定長さ以上の画像形成媒体を一時的に巻き取るための巻き取りドラムと、巻き取りドラムが画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置との間を移動可能にするドラム移動機構と、この巻き取りドラムにより画像形成媒体を巻き取りを開始した後、巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させるドラム制御機構とを備えた画像記録装置の出願を行なった(ただし未公開)。この構成により、画像形成時におけるバンディングを抑制すると共に、画像形成媒体を収容する収容空間部を小型化することができる。
画像形成媒体への画像形成が終了すると、収容空間部で巻き取りドラムに画像形成媒体を巻き取った後に、画像形成媒体を現像処理部の方向に向けて搬送するため、巻き取りドラムに巻き付いた画像形成媒体を巻き解く必要がある。この巻き解きは、巻き付け時とは逆方向に巻き取りドラムを回転することで行われる。しかし、この巻き解きを不用意に行なうと、画像形成媒体に新たにたるみを発生させる可能性があるため、画像形成媒体が収容空間部の壁面や周囲の部材などに接触し、画像形成媒体に傷を生じさせる可能性があった。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、巻き取りドラムに巻き付いた画像形成媒体を巻き解く際に、画像形成媒体が壁面等に接触して傷を生じないようにした画像記録装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る画像記録装置は、
画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に順次画像形成を行う画像記録部と、
画像記録部よりも搬送下流側に配置され、搬送機構により送り出されてくる画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部とを備え、収容空間部内に画像形成媒体の先端側から順次送り込んで収容していき、収容動作が完了すると、後端側を先頭として現像処理部へと画像形成媒体を送り出す送り出し機構とを備えた画像記録装置であって、
前記収容空間部に配置され、所定長さ以上の画像形成媒体を一時的に巻き取るために設けられ、正回転により画像形成媒体を巻き取り、逆回転により画像形成媒体が巻き解かれるように構成された巻き取りドラムと、
巻き取りドラムを回転させるドラム回転機構と、
画像形成媒体を巻き取りドラムに対して圧着する圧着ローラと、
巻き取りドラムが画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置との間を移動可能にするドラム移動機構と、
第1位置において、巻き取りドラムを正回転することで圧着ローラによる画像形成媒体の圧着を行なう第1制御手段と、
画像形成媒体が圧着された巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させる第2制御手段と、
巻き取りドラムが第2位置に位置しているときに画像形成媒体のたるみが所定レベル以上か否かを検出するたるみ検出センサーと、
たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出されるごとに、巻き取りドラムを所定量回転させてたるみ解消を行なう第3制御手段と、
第3制御手段による最後の巻き取りドラムの回転が行なわれた後に生じる画像形成媒体の第1のたるみ量を演算するたるみ量演算部と、
巻き取りドラムに巻き付いた画像形成媒体の巻き解きを開始する際に、少なくとも、たるみ量演算部により演算されたたるみ量が解消されてから、巻き取りドラムを逆回転させて巻き解きを開始する第1巻き解き制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
この構成による画像記録装置の作用・効果を説明する。まず、画像記録部よりも搬送下流側には、画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部が設けられている。この収容空間部には、画像形成媒体を一時的に巻き取るための巻き取りドラムが設けられている。すなわち、画像記録部から送り出されてくる所定長さ以上の画像形成媒体は、巻き取りドラムにより巻き取り可能となっている。このように、単に収容空間部へ送り込むのではなく、巻き取りドラムにより巻き取るようにしたので、収容するための空間の大きさを小さくすることができる。巻き取りドラムに巻き付けられる画像形成媒体は、圧着ローラにより圧着されるように構成される。巻き取りドラムは正回転と逆回転が可能であり、正回転で画像形成媒体を巻き取り、逆回転で画像形成媒体を巻き解く。
また、ドラム移動機構により、巻き取りドラムは、画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置の間を移動する。巻き取りドラムを画像形成位置から遠くへ移動させることで、画像形成位置と巻き取り機構の間に画像形成媒体のたるみを生じさせることができる。このようなたるみを形成することで、巻き取りドラムによる巻き取り動作による振動や負荷変動が、画像記録部の方向に伝わらないようにしバンディングを抑制する。
巻き取りドラムの駆動を制御するための制御手段が設けられており、第1制御手段は、第1位置において巻き取りドラムを正回転することで圧着ローラによる圧着動作を行なう。従って、画像記録部から搬送されてくる画像形成媒体をまず巻き取りドラムに圧着する。第2制御手段は、画像形成媒体が圧着された巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させる。ただし、移動開始のタイミングは、圧着動作の完了後でなくてもよく、例えば、圧着動作の完了と同時、あるいは、圧着動作の完了直前に移動開始を行なってもよい。所定長さ以上の画像形成媒体の場合、第2位置に巻き取りドラムが移動完了した後も、画像形成媒体が収容空間部内に送り込まれてくるため、画像形成媒体のたるみが徐々に増えてくる。そこで、たるみ検出センサーを設けており、所定レベル以上のたるみ量の検出を行う。第3制御手段は、所定レベル以上のたるみが検出されると、巻き取りドラムを所定量回転させる。これにより、たるみ量が大きくなりすぎて、壁面等に接触することを防止することができる。所定量回転させた後、再びたるみ量が徐々に増加するので、同様にたるみ検出センサーによるモニターが行なわれ、たるみ検出センサーによる検出が行われるたびに巻き取りドラムが所定量回転されるように制御される。このような動作を何回繰り返すかについては、画像形成媒体の搬送方向の長さに依存するものである。
たるみ量演算部は、上記の第3制御手段による最後の巻き取りドラムの回転が行われた後に生じる画像形成媒体のたるみ量を演算する。このたるみ量は、例えば、画像形成媒体を収容空間部内に送り込む搬送機構による搬送量により求めることができる。そして、第1巻き解き制御手段は、巻き取りドラムに巻き付かれた画像形成媒体を巻き解く際に、直ちに巻き取りドラムを逆回転するのではなく、少なくとも、送り出し機構により、たるみ量演算部により演算されたたるみ量が解消されるのを待ってから、巻き取りドラムを逆回転させる。直ちに巻き取りドラムを逆回転すると、それに起因してたるみ量が大きくなり、画像形成媒体が壁面等に接触する可能性があるが、本発明においては、たるみ量が解消されるまで巻き取りドラムを待機させる。その結果、巻き取りドラムに巻き付いた画像形成媒体を巻き解く際に、画像形成媒体が壁面等に接触して傷を生じないようにした画像記録装置を提供することができる。
本発明に係る前記送り出し機構は、
画像記録部から巻き取りドラムへ画像形成媒体を受け渡す第1搬送ユニットと、
巻き取りドラムから巻き解かれた画像形成媒体を現像処理部へと搬送するための第2搬送ユニットと、
画像記録部から画像形成媒体を巻き取りドラムへ案内する第1姿勢と、画像形成媒体を第2搬送ユニットへと受け渡す第2姿勢とに、第1搬送ユニットの姿勢を切り替える姿勢切替機構とを備え、更に、
第1姿勢から第2姿勢に切り替えることにより生じる画像形成媒体のたるみ量を固定たるみ量として設定するたるみ量設定部とを備え、
第1巻き解き制御手段は、第1のたるみ量と固定たるみ量を加算したたるみ量が解消されてから巻き解きを開始することが好ましい。
画像記録部において画像形成が行なわれると、画像形成媒体はその先端側から収容空間部に送り込まれる。この場合、送り出し機構を構成する第1搬送ユニットを経由して送り込まれ、巻き取りドラムへと案内される。巻き取りドラムには画像形成媒体が先端側から順次巻き付かれていく。巻き解くときには、第1搬送ユニットの姿勢を第1姿勢から第2姿勢へと切り替える。この切り替え動作の目的は、画像形成媒体を現像処理部に送り込むために、第2搬送ユニットへと画像形成媒体を受け渡し可能な姿勢に変換することと、画像形成媒体の乳剤面を現像処理を行なうのに適切な方向を向かせることである。また、第1搬送ユニットを第1姿勢から第2姿勢に変換すると、この動作に起因してたるみ量が増加するため、そのたるみ量を固定値として予め設定しておく。第1巻き解き制御手段は、前述の第1のたるみ量とこの固定値によるたるみ量を加算したたるみ量の分が解消されてから、画像形成媒体の巻き解き動作を開始させる。これにより、必要以上にたるみが増えないようにし、画像形成媒体に傷が付くのを防止することができる。
本発明において、第1巻き解き制御手段による巻き解きを開始してから、第2位置における巻き取り動作開始状態まで巻き取りドラムを逆回転させた後、停止させ、更に、所定量のたるみ量が解消するまで巻き取りドラムを停止させておく第2巻き解き制御手段を備えていることが好ましい。
巻き取りドラムが第1位置から第2位置に移動した後、たるみ検出センサーの検出結果に基づき、間歇的に巻き取りドラムは回転駆動される。従って、第1巻き解き制御手段による巻き解きのために巻き取りドラムを逆回転させると、第2位置における巻き取り動作開始状態の位置(第1位置から第2位置に移動した直後の状態)に戻る。この位置に戻ると、所定量のたるみ量が解消するまで巻き取りドラムを停止させる。例えば、これは、第3制御手段により一番最初の巻き取りドラムの所定量の回転が開始されるまでに生じていたたるみ量を解消させるためである。これにより、巻き解き時におけるたるみが必要以上に大きくなることを防止し、画像形成媒体に傷が付くことを防止する。
本発明において、前記たるみ量演算部は、第3制御手段による最初の巻き取りドラムの回転が行なわれるまでに生じる画像形成媒体の第2のたるみ量を演算する機能を有し、この第2のたるみ量から前記固定たるみ量を減算したたるみ量の分だけ巻き取りドラムを停止させるように、第2巻き解き制御手段による制御が行なわれることが好ましい。
前述のように、第3制御手段により一番最初の巻き取りドラムの所定量の回転が開始されるまでに生じていたたるみ量は、たるみ量演算部により第2のたるみ量として演算される。そして、この第2のたるみ量から上記固定値のたるみ量を減算したたるみ量の分だけ、巻き取りドラムを停止させておく。固定値のたるみ量を減算するのは、巻き解きを行なう最初の段階において巻き取りドラムを待機させる制御を行なっているためであり、これにより、必要以上に待機することで画像形成媒体に必要以上の張力が作用することを防止する。
本発明において、第2巻き解き制御手段によるたるみ量の解消が行われた後、更に、巻き取りドラムを所定量逆回転させて圧着ローラによる圧着状態を解除する第3巻き解き制御手段を備えたことが好ましい。
巻き解き時において、巻き取りドラムを第2位置にまで逆回転させ、第2巻き解き制御手段によりたるみ量の解消を行った後、更に巻き取りドラムを所定量回転させる。これにより、圧着ローラによる圧着状態を解除し、画像形成媒体の送り出しをスムーズに行なうことができる。
本発明において、前記第1巻き解き制御手段による制御に基づき、巻き取りドラムの逆回転を開始した後、たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出された場合、当該たるみが解消されるまで巻き取りドラムの逆回転を一時停止させる第4巻き解き制御手段を備えたことが好ましい。
前述のように、巻き解きを開始するために巻き取りドラムを逆回転するが、この逆回転を行なっている間にたるみが大きくなることがある。そこで、前述のたるみ検出センサーの機能を利用して、巻き解きの時にもたるみ量を監視する。そして、所定レベル以上のたるみが検出された場合には、その位置で巻き取りドラムを一時的に停止させる。停止させることで、たるみが解消されるまで待機し、例えば、たるみ検出センサーによりたるみを検出しなくなった後に、再び逆回転を開始する。これにより、巻き解きの最中に不用意にたるみが大きくなり、画像形成媒体に傷が付くことを防止することができる。逆回転の再開は、たるみを検出しなくなった直後、もしくは余裕時間を経過した後に行なうことができる。
上記課題を解決するため本発明に係る別の画像記録装置は、
画画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に順次画像形成を行う画像記録部と、
画像記録部よりも搬送下流側に配置され、搬送機構により送り出されてくる画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部とを備え、収容空間部内に画像形成媒体の先端側から順次送り込んで収容していき、収容動作が完了すると、後端側を先頭として現像処理部へと画像形成媒体を送り出す送り出し機構とを備えた画像記録装置であって、
この収容空間部に配置され、所定長さ以上の画像形成媒体を一時的に巻き取るために設けられ、正回転により画像形成媒体を巻き取り、逆回転により画像形成媒体が巻き解かれるように構成された巻き取りドラムと、
巻き取りドラムを回転させるドラム回転機構と、
画像形成媒体を巻き取りドラムに対して圧着する圧着ローラと、
巻き取りドラムが画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置との間を移動可能にするドラム移動機構と、
第1位置において、巻き取りドラムを正回転することで圧着ローラによる画像形成媒体の圧着を行なう第1制御手段と、
画像形成媒体が圧着された巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させる第2制御手段と、
巻き取りドラムが第2位置に位置しているときに画像形成媒体のたるみが所定レベル以上か否かを検出するたるみ検出センサーと、
たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出されるごとに、巻き取りドラムを所定量回転させてたるみ解消を行なう第3制御手段と、
第3制御手段による最初の巻き取りドラムの回転が行なわれるまでに生じる画像形成媒体のたるみ量を演算するたるみ量演算部と、
少なくとも、たるみ量演算部により演算されたたるみ量が解消されるまで、巻き取りドラムを停止させる制御を行う巻き解き制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
この構成による画像記録装置の基本的な作用・効果については既に述べた通りである。すなわち、巻き取りドラムに画像形成媒体を巻き付た後、画像形成媒体を現像処理部側へ送り出すときに、巻き取りドラムを逆回転して画像形成媒体を巻き解くが、巻き解き制御手段を設けて巻き解き時にたるみ量が不用意に大きくならないようにしている。これにより、画像形成媒体のたるみ部分が壁面等に接触して傷が付くことを防止することができる。
本発明に係る画像記録装置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、画像記録装置の構成を示す部分断面図である。
<写真処理システムの構成>
図1に示す画像記録装置は、画像データを取得し、この画像データに基づいてペーパー(画像形成媒体に相当)の乳剤面(画像形成面に相当)に画像を焼付露光し、写真プリントを作成する機能を備えている。この写真処理システムは、現像済みの写真フィルムに形成されているコマ画像をスキャニングし、画像データを取得するためのフィルムスキャナー(不図示)や、デジタルカメラ用の記憶メディアや、その他の記録媒体に格納されている画像データを読み取るためのメディア読取部(不図示)を備えている。
ペーパーマガジン3には、長尺状のペーパーPがロールRの形態で収容されており、装置本体に対して着脱自在に取り付けることができる。ペーパーマガジン3は、2台を装置本体に着脱自在に取り付けることができる。選択された方のペーパーマガジン3から引き出されたペーパーPは、所定の搬送経路に沿って搬送される。ペーパーマガジン3から引き出されたペーパーPは、アドバンスローラユニット4により方向変換され、ペーパーカッター5により、所定のプリントサイズに切断される。切断されたペーパーPは、搬送ユニット6により下流側に配置される露光エンジン7(画像記録部に相当)へと搬送される。
露光エンジン7には、上流側露光搬送ローラ9aと下流側露光搬送ローラ9b(これらは、搬送機構に相当)が設けられている。これら露光搬送ローラ9a,9bの間に、レーザー光による露光位置(画像形成位置に相当)が設定されている。露光搬送ローラ9の上流側に、ペーパー検出センサー10(媒体検出センサーに相当)が設けられており、ペーパーPが送り込まれてくると、その先端部分を検出することができる。このペーパー検出センサー10は、赤外光を出力する発光素子とこれを受光する受光素子により構成することができる。このペーパー検出センサー10によりペーパーPを検出することで、露光位置における露光開始タイミングを決めることができる。
露光エンジン7は、公知の構造を備えており、レーザー光源(レーザーダイオード等)から出力されるレーザー光を画像データに基づいて光変調し、この光変調されたレーザー光をペーパーPに照射することで、画像露光を行う。画像露光を行う際には、ペーパーPは、露光搬送ローラ9a,9bにより挟持された状態で、所定速度(一定速度)で搬送される。レーザー光は、ペーパーPが搬送される方向(副走査方向)と直交する主走査方向に繰り出し走査されることで、1ラインごとに画像(潜像)が焼付露光される。図1において、レーザー光は上方から照射されるようになっているため、搬送されるペーパーPの乳剤面も上方を向いている。
画像露光が行われながら、ペーパーPは、下流側の露光搬送ローラ9bにより送り出されていく。露光エンジン7の下流側には、第1搬送ユニット11が配置されている。詳しくは後述するが、第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯まわりに回転可能に設けられており、下流側の露光搬送ローラ9bにより受け渡されたペーパーPを、更に第2搬送ユニット12に受け渡す機能を備えている。第2搬送ユニット12は、搬送経路に沿って配置された複数の挟持搬送ローラ対12aと、搬送経路を形成するためのガイド板12bを備えており、搬送ローラ対12aは不図示の駆動機構により駆動される。複数の挟持搬送ローラ対12aは、同期した状態で駆動される。第1搬送ユニット11と第2搬送ユニット12は、ペーパーPを現像処理部へ送り出す送り出し機構に相当する。
第2搬送ユニット12の経路入口部には、第1ペーパーセンサー50が設けられ、ペーパーの先端・後端を検出し、ペーパーが正常に搬送されているか否かを検出する。第2搬送ユニット12の経路出口部には、第2ペーパーセンサー51が設けられ、同様にペーパーが正常に搬送されているか否かを検出する。プロセッサ入口センサー52は、プロセッサ側にペーパーが挿入されてきたことを検出する。図1において図示は省略されているが、収容空間部S及び第2搬送ユニット12に隣接して現像処理部が設けられており、画像が焼付露光されたペーパーの現像処理を行なう。
露光エンジン7の下流側(図1において露光エンジン7の左側)には、搬送方向における長さが所定長さ以上のペーパーPを一時的に収容するための収容空間部Sが設けられている。収容空間部Sには、ペーパーPを巻き取るための巻き取りドラム20と、この巻き取りドラム20の外周面にペーパーPを圧着して保持するための圧着ローラ21が配置されている。これら巻き取りドラム20と圧着ローラ21は、巻き取り機構として機能するものである。巻き取りドラム20の下方には、収容空間部Sに収容されるペーパーPのたるみを検出するたるみ検出センサー22が設けられている。たるみ検出センサー22は、発光素子22aと受光素子22bにより構成され、発光素子22aから照射される光がペーパーPにより遮断されると、たるみ量が所定量よりも大きな状態と判断される。発光素子22aと受光素子22bを結ぶラインは、水平に設定されている。
<収容空間部の構成>
次に、図1における収容空間部Sの構成を更に図2により説明する。第1搬送ユニット11は、下流側露光搬送ローラ9bの更に下流側に配置されており、挟持搬送ローラ対11aと、ガイド板11bとを備えている。ガイド板11bの上流側端部には開口部11cが形成され、ペーパーPを受け入れやすい状態としている。図2において挟持搬送ローラ対11aの高さは、露光搬送ローラ9の高さと同じ高さに設定されている。第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯周りに90゜回転可能であり(図7H参照)、90゜回転すると、第2搬送ユニット12へとペーパーPを受け渡すことができる。すなわち、図2に示すような水平姿勢(第1姿勢)と垂直姿勢(第2姿勢)に切り替えることができる。第2搬送ユニット12は、複数の搬送ローラ対12aとガイド板12bを備えており、受け取ったペーパーPを不図示の現像処理部へと送り込む役割を果たす。
第1搬送ユニット11を90゜回転させるためのアクチュエータとしては、モータやソレノイドなど(これらは姿勢切替機構に相当)を用いることができる。また、夫々の姿勢を検知するセンサー(不図示)が設けられる。収容空間部SへペーパーPが送り込まれてくるときは、乳剤面が上方を向いた状態であるが、第2搬送ユニット12でペーパーPを現像処理部に送り出すときには、乳剤面が下方を向いた状態で搬送される。このようにペーパーPの表裏面を反転させるのは、現像処理部において現像処理液が吹き付けられる側に乳剤面が向くような状態で搬送させるためである。
巻き取りドラム20は、回転軸芯20a周りに回転することができる。巻き取りドラム20によるペーパーPの巻取りを開始する前は、巻き取りドラム20の外周面と、圧着ローラ21の表面とは離間しており隙間が形成された状態である。巻き取りドラム20によるペーパーPの受け入れ高さは、露光搬送ローラ9による搬送面の高さや、第1搬送ユニット11により形成される搬送面と同じ高さに設定されている。これにより、露光搬送ローラ9により送り出されてくるペーパーPをスムーズに受け入れることができる。また、図2に示す状態において、圧着ローラ21の軸心は、巻き取りドラム20の軸心のちょうど真上に位置している。
また、巻き取り機構を上下方向に移動させるためのドラム移動機構13が設けられており、巻き取り機構の全体を露光エンジン7の露光位置に近い第1位置から、露光位置から遠ざかる第2位置へと移動させることができる。図2に示すのは、第1位置の状態である。ドラム移動機構13は、巻き取りドラム20をガイドするためのガイド部材13aと、巻き取りドラム20をガイド部材13aに沿って移動させるためのタイミングベルト13bを備えている。巻き取りドラム20を支持する支持体15がタイミングベルト13bに固定されており、タイミングベルト13bを駆動することで、巻き取りドラムを移動させる。また、支持体15には、巻き取りドラム20を回転駆動するためのドラム駆動手段(ドラム回転機構に相当し、モータや減速機構などで構成される)が搭載されている。
収容空間部Sはペーパープロセッサと隣接しており、壁面14で仕切られている。巻き取りドラム20によりペーパーPを巻き取る場合には、ペーパーPが壁面14をこすらないようすることが好ましい。収容空間部Sを大きくすれば、壁面14とペーパーPとのこすれを解消することはできるが、装置全体が大型化するという問題点がある。そこで、図2に示すように巻き取りドラムは、斜め下方に移動するようにドラム移動機構13が構成される。具体的には、巻き取りドラム20が下方に下がるほど壁面14から遠ざかる方向に移動する。
このような収容空間部Sや巻き取りドラムは、次のような理由により設けられる。露光エンジン7により画像露光を行う場合は、露光搬送ローラ9によりペーパーPを所定速度で搬送させながら、走査露光を行っている。この走査露光を行っているときに、ペーパーPが振動したり大きな負荷変動が生じると、ペーパーPに形成される画像の画質が低下する。そこで、かかるペーパーPに対する大きな負荷変動が生じないように、露光搬送ローラ9bにより送り出されるペーパーPは収容空間部Sに一時的に収容される。ただし、搬送方向における長さが長いペーパーを収容空間部Sに収容しようとすると、大きな収容スペースが必要となり、装置の大型化を招来するため、巻き取り機構を設けて収容空間部Sの大型化を抑制している。また、詳しくは後述するが、巻き取りドラム20により巻取りを行う際には、巻き取りドラム20を下方に移動させてペーパーPの巻取りを行い、ペーパーPにたるみが生じた状態で巻き取るようにしている。たるみを持たせることで、露光位置に大きな振動や負荷変動を伝えることなく、ペーパーPを巻き取ることができる。
<巻き取り機構の構成>
次に、巻き取り機構を構成する巻き取りドラム20と圧着ローラ21の詳細構成を図3により説明する。また、圧着ローラ21を圧着方向に移動するためのカム機構(圧着ローラ移動手段に相当)については、図4に示す。巻き取りドラム20は、固定された固定軸200の周りに回転可能に支持されている。巻き取りドラム20は、樹脂製であり、その外周面にペーパーPが巻き取られる。巻き取りドラム20の軸方向端部には、巻き取りドラム20を回転させるための連結ギヤ201が取り付けられ、更に巻き取りドラム20の軸方向両側には、圧着ローラ21を圧着方向に付勢するためのコイルスプリング24を掛ける円周溝202が設けられている。
圧着ローラ21は、巻き取りドラム20の軸方向に平行に配置されるローラ支軸210と、このローラ支軸210の表面に2箇所設けられる樹脂製の支軸211と、更にこの支軸211の表面に取り付けられる圧着部材212が設けられる。この圧着部材212は、スポンジ等の弾性を有する部材により形成され、ペーパーPを巻き取りドラム20の外周面と圧着ローラ21の圧着部材212とで、ペーパーPを圧着挟持する。樹脂製の支軸211が軸方向に移動するのを阻止するため、Eリング213が組み込まれている。ローラ支軸210の軸方向両側には、コイルスプリング24を掛けるための溝部214が形成される。更に、ローラ支軸210の軸方向両側(溝部214よりも内側)には、カム連結軸215が取り付けられており、このカム連結軸215が後述のカム機構のカム面203aに連動することで、圧着ローラ21を圧着方向及び非圧着方向へと移動させることができる。図3に示す機構によれば、巻き取りドラム20が回転すると、これに連動して圧着ローラ21も巻き取りドラム20の外周方向に沿って回転移動(固定軸200回りに回転移動)することができる。なお、圧着ローラ21自身は、ローラ支軸210を回転中心として、フリーに回転できるように軸支されている。
次に、圧着ローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構を図4により説明する。図4は、図3に示す巻き取りドラムを、カムが形成されている箇所で固定軸200に垂直な面で切断した断面図を示している。図4に示すようにカム機構203は、クラッチ部材204を介して固定軸200に対して結合される。カム機構203は、カム面203aを有しており、先ほど説明したコイルスプリング24の付勢力により、カム連結軸215の先端215aがカム面203aに常時接触するように構成されている。カム面203aは、図4に示すようにθ=210゜の範囲に形成されているため、カム連結軸215(圧着ローラ21)がカム機構203に対して回転移動できる範囲も210゜となる。カム面203aの両端部には、第1壁面203bと第2壁面203cが形成されており、カム連結軸215がこれら壁面203b,203cに当接するように構成される。巻き取りドラム20を回転させると、圧着ローラ21が徐々にドラム表面に近づくようにカム面203aが形成されており、210゜回転した時点で圧着ローラ21によるペーパー圧着動作が完了する。
図4(a)は、圧着ローラ21と巻き取りドラム20の間に隙間が形成された初期状態を示す図であり、(b)は圧着ローラ21が210゜回転し、圧着ローラ21によるペーパーPの圧着が行われる状態を示す図である。巻き取りドラム20を210゜回転させると、図4(b)の状態となるが、更に巻き取りドラム20を回転させると、カム連結軸215が第2壁面203cに当接し、強制的にカム機構203も一緒に固定軸200回りに回転させる。このときは、クラッチ部材204に摩擦すべりが生じている状態である。従って、クラッチ部材204を設けることで、圧着ローラ21もカム機構203により規制される範囲(210゜)以上に回転させることができる。
<制御ブロック図>
次に、画像記録装置の制御ブロック構成を図5により説明する。ペーパー先端検出手段30は、ペーパー検出センサー10によりペーパーPの先端を検出し、ペーパーPが到来したことを検出する。この検出されたタイミングにより、下流側において現在ペーパーPがどの位置にあるかを認識することができる。ローラ駆動手段31は、露光搬送ローラ9を駆動するため駆動機構や駆動回路等により構成される。搬送量検出手段32は、露光搬送ローラ9の回転量を検出することで、ペーパーPの搬送量を検出する。露光搬送ローラ9は、一定速度で回転するように制御されているため、エンコーダ等により搬送量をモニターすることができる。
ペーパー位置検出部33は、ペーパー先端検出手段30により検出されたペーパーPの先端位置と、搬送量検出手段32により検出されるペーパーPの搬送量に基づいて、ペーパーPの種々の位置を演算し、検出する機能を提供する。露光開始タイミング検出手段33aは、検出されたペーパーPの先端位置に基づいて、レーザー光による露光開始タイミングを検出する。ペーパー検出センサー10の位置と、レーザー光による露光位置は、設計的に定まっているため、演算することができる。ペーパー後端脱出検出手段33bは、画像の焼付露光が完了したペーパーPの後端が、下流側の露光搬送ローラ9bから脱出したことを検出する。挿入検出手段33cは、ペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21の間の隙間に挿入されたことを検出する。隙間への挿入量については適宜設定することができる。
露光制御部34は、露光開始タイミング検出手段33aによる検出結果に基づいて、レーザー光による画像露光を開始する。これにより、ペーパーPの乳剤面に画像データにより光変調されたレーザー光を走査し、潜像を形成する。
第1搬送ユニット駆動部35は、第1搬送ユニット11を駆動するための機構を提供する。圧着駆動手段35aは、搬送ローラ対11aを圧着状態と非圧着状態とに切り替えるための機構である。露光エンジン7により画像露光が行われているときは、非圧着状態とし、ペーパーPに負荷が作用しないようにする。ユニット回転手段35bは、第1搬送ユニット11の全体を90゜回転させるための機構であり、水平状態と垂直状態とに切り替えることができる。ローラ駆動手段35cは、搬送ローラ対11aを回転駆動させる機構を備えている。
第2搬送ユニット駆動部36は、第2搬送ユニット12を駆動するための機構を提供する。ローラ駆動手段36aは、搬送ローラ対12aを回転駆動させる機構を備えている。
搬送ユニット駆動制御手段37は、第1搬送ユニット11と第2搬送ユニット12の駆動制御を行う。例えば、ペーパー位置検出部33により、ペーパーPの後端が露光搬送ローラ9bから脱出すると、搬送ローラ対11aを圧着状態に切り替える。
プリントサイズ設定手段40は、画像露光されるペーパーPのプリントサイズのデータが設定記憶される。このプリントサイズデータに基づいて、ドラム移動機構13に対する制御や巻き取りドラム20に対する制御を行う。例えば、ペーパーPの長さが所定長さよりも短い場合には、巻き取りドラムによるペーパーPの圧着は行わないようにする。
たるみ量検出手段41は、たるみ検出センサー22による検出結果に基づいて、たるみ量が所定量以上か以下かを検出する。ドラム回転機構42は、巻き取りドラム20を回転駆動するための機構を備えている。回転量検出手段43は、巻き取りドラム20の回転量を検出する。例えば、巻き取りドラム20に連動して回転するエンコーダや、巻き取りドラム20を駆動するモータに供給する駆動パルス数に基づいて、回転量をモニターすることができる。
巻き取り制御機構44は、ドラム移動機構13や巻き取りドラム20の回転駆動の制御を行う機能を有する。まず、巻き取りドラム20の回転駆動の制御機能について説明する。この回転制御は、挿入検出手段33cによるペーパーPの先端挿入の検出や、プリントサイズ設定手段40により設定されているプリントサイズのデータなどに基づいて、巻き取りドラム20の回転及び停止制御を行う。
また、巻き取り制御機構44は、圧着ローラ21によるペーパーの圧着動作が完了する前に、巻き取りドラム20の移動を開始させる。すなわち、巻き取りドラム20を210゜回転駆動することで、圧着ローラ21による圧着動作が完了するが、その直前に巻き取りドラム20を第1位置から第2位置へ向けて移動開始する。具体的には、巻き取りドラム20が205゜回転した時点で移動開始する。圧着ローラ21の圧着動作が完了した後に巻き取りドラム20を移動した場合と、本発明のように圧着完了前に移動した場合とで、バンディングの影響を比較してみたところ、本発明のように圧着動作完了前に移動した方がバンディングを抑制できることを確認した。これは、実際にテストプリントを行い画質を目視判定することで確認することができる。
さらに巻き取り制御機構44は、長さの短いペーパーPの場合、巻き取りドラムによる巻き取り動作は行わないため、巻き取りドラム20を一番下の第2位置に逃がしておくように制御する。また、中間の長さのペーパーPの場合には、巻き取りドラムによりペーパーPの圧着は行うが、たるみ検出センサー22によるたるみ量の検出は行わない。従って、巻き取りドラム20を第1位置と第2位置の中間位置にまで移動するように制御する。このように、巻き取り制御手段44は、ペーパーPの搬送方向の長さに応じてドラム移動機構13に対する制御内容を変える。ペーパーPの長さ情報は、プリントサイズ設定手段40から得ることができる。
以上のように、巻き取り制御機構44は種々の機能を有しており、第1制御手段44aは、第1位置において巻き取りドラム20を正回転(反時計方向回転)することで、圧着ローラ21によるペーパーPの圧着動作を行なわせる機能を有する。第2制御手段44bは、巻き取りドラム20を第1位置から第2位置へと移動させる機能を有する。第3制御手段44cは、第2位置においてたるみを解消させるために巻き取りドラム20を正回転させる機能を有する。
また、第1巻き解き制御手段44d、第2巻き解き制御手段44e、第3巻き解き制御手段44f、第4巻き解き制御手段44gを夫々備えており、第2位置において、巻き取りドラム20を逆回転して巻き付いたペーパーPの巻き解きに関する制御を行なうものであり、詳細については後述する。
たるみ量演算部46aは、第2位置に巻き取りドラム20が位置しているときに生じるたるみ量を演算する。第2位置に位置しているとき、ペーパーPの収容空間部Sへの送り込みは、ローラ駆動手段31により行なわれる。従って、搬送量検出手段32により検出される搬送量に基づいて、収容空間部S内に形成されるたるみ量とすることができる。
たるみ量設定部46bは、第1搬送ユニット11を水平姿勢から垂直姿勢に変換したときに生じるたるみ量が固定値として設定される。垂直姿勢にすることで、ペーパーPのたるみが全体的に下方に移動するため、収容空間部S内の壁面に近づく方向になる。そこで、たるみ量を固定値として設定しておき、ペーパーPの巻き解きの制御を行うときに利用する。この固定値は、予め実験を行うなどして求めることができる。この固定値は、第1搬送ユニット11の挟持搬送ローラ対11aによる搬送量として設定しておくことができる。巻き解きの制御に関しては、後述する。
モード設定部45は、巻き取りドラム20やドラム移動機構13の駆動モードが設定されている。この駆動モードを図5Aにより説明する。巻き取りドラム20を回転駆動する場合に、定速になるまでの立上がり時間と停止時の立下り時間について、第1モードと第2モードを備えている。第1モードは図5A(a)に示すように立上がり・立下り時間が遅く、第2モードは(b)に示すように立上がり・立下り時間が速い。画像形成を行っている間は、第1モードにより駆動し、加速時の衝撃によりバンディングを抑制するようにしている。画像形成を行なっていないとき、あるいは、画像形成に影響を与えないとき、巻き取りドラム20は、第2モードにより駆動し駆動時間をできる限り短縮する。具体的には、総工程210゜に対して、第1モードでは立上がり・立下り角度は夫々4゜であり、第2モードでは0.2゜に設定される。この設定値は、装置の構造に応じて、適宜決めることができる。
また、ドラム移動機構13により巻き取りドラム20を第1位置から第2位置に移動する場合に、定速になるまでの立上がり時間と停止時の立下り時間について、第3モードと第4モードを備えている。これらは、図5Aに示す第1モード及び第2モードと同じような立上がり・立下り特性を備えている。第1位置から第2位置へ移動するときは、第3モードによりバンディングを抑制し、第2位置から第2位置へ復帰するときは、第4モードにより駆動時間を短縮化する。具体的には、第3モードでは立上がり・立下り距離は3mmであり、第4モードでは1.5mmである。この設定値は、装置の構造に応じて、適宜決めることができる。
図5に示す制御ブロックは、コンピュータソフトウェアやハードウェアの機能により構築することができる。どの機能をソフトウェアで実現し、どの機能をハードウェアにより実現するかについては、ペーパー処理の能力等に応じて適宜決めることができる。
<巻き取り機構の動作>
次に、ペーパーPに画像露光を行ってから現像処理部へ送り出すまでの動作について、図6A,6Bのフローチャート及び図2、図7により説明する。なお、プリントサイズ設定手段40には、巻き取りドラムを第2位置まで下降させる必要がある長さのプリントサイズが予め設定されているものとする。
所定のプリントサイズに切断されたペーパーPの先端がペーパー検出センサー10により検出される(#01)。先端を検出してから、所定タイミングの後、ペーパーPの乳剤面に対してレーザー光が走査露光され、画像が形成されていく(#02)。
レーザー光による走査露光が行われながら、ペーパーPは露光搬送ローラ9により搬送されており、ペーパーPの先端は、第1搬送ユニット11のガイド板11bを通過する。このとき、第1搬送ユニット11の搬送ローラ対11aは圧着状態が解除されており、大きな負荷が作用することなく、ペーパーPは第1搬送ユニット11の位置を通過することができる。また、巻き取りドラム20は予め図2に示すような第1位置に設定されている。従って、第1搬送ユニット11を通過したペーパーPは、そのまま巻き取りドラム20と圧着ローラ21の間に形成されている隙間の方向に向かう。ペーパーPの先端位置は、ペーパー検出センサー10による検出結果と、ペーパーPの搬送量に基づいて演算されており、ペーパーPの先端が巻き取りドラム20と圧着ローラ21の間の隙間に挿入されたか否かを判断する(#03)。
挿入検出手段33cによりペーパーPの先端が挿入されたことが検出されると、巻き取りドラム20の回転が開始する(#04)。図2は、ちょうどペーパーPの先端が挿入された直後の状態を示している。巻き取りドラム20は、図2の反時計方向に回転すると共に、圧着ローラ21も同じように回転中心20a周りに回転する。また、前述したカム機構の作用により、圧着ローラ21と巻き取りドラム20の間の隙間は徐々に狭くなっていき、圧着ローラ21は圧着方向に移動させられていく。この巻き取りドラム20の回転駆動制御は、第1制御手段44aの機能に基づくものである。
図7Aは、巻き取りドラム20が90゜回転した状態を示しており、圧着ローラ21と巻き取りドラム20の間隔は、少し狭くなっている。巻き取りドラム20の回転は第1モードにより行なわれ、その立上がり時間は遅くなるように設定されており、バンディングを抑制する。また、巻き取りドラム20の回転速度については、その周速が画像記録部における露光搬送ローラによるペーパー搬送速度よりも若干遅くなるように設定されている。これにより、巻き取りドラム20の回転によりペーパーPを引っ張るような外力を作用させないようにし、バンディングを防止する。また、若干遅い速度にすることで、できる限りの速い速度でペーパーPを巻き取ることができる。
巻き取りドラム20が第1所定量(205゜)回転すると、巻き取りドラム20の回転を停止させる前にドラム移動機構13を動作させて、巻き取りドラム20の下降が開始し、第1位置から第2位置へと向かう(#05,06)。回転量のモニターは、回転量検出手段43により行う。更に、巻き取りドラムが第2所定量(210゜)回転すると巻き取りドラム20の回転は停止する(#07,08)。この巻き取りドラム20の移動制御は、第2制御手段44bの機能に基づくものである。図7Bは、巻き取りドラム20の回転が停止する直前の状態を示す図である。巻き取りドラム20と圧着ローラ21により、ペーパーPの先端が挟持(圧着動作完了)されている。また、巻き取りドラム20の回転停止を行なうとき、立下り時間を遅くしているのでバンディングの影響をなくすことができる。
巻き取りドラム20の下方への移動は、ペーパーPが収容空間部S内へ送り込まれてくる速度よりも若干遅くなるように設定される。これにより、ペーパーPに対して大きな負荷変動を作用させなくて済む。また、巻き取りドラム20を下方へ移動するときは、第3モードによる駆動される。従って、移動開始時の立上がり時間が遅くなるように駆動されるので、画像形成時のバンディングの影響をなくすことができる。図7Cは、巻き取りドラム20が第1位置と第2位置の中間位置にまで移動した状態を示している。巻き取りドラム20の下降速度が画像形成部におけるペーパー搬送速度よりも若干遅いため、巻き取りドラム20と第1搬送ユニット11の間のペーパーP部分には、たるみが生じ始めている。図7Dは、第2位置まで下降完了した状態を示している(#09)。巻き取りドラム20を第2位置に停止させるときも、立下り時間が遅くなるように駆動されるので、バンディングの影響をなくすことができる。巻き取りドラム20の第2位置への到達は、不図示のセンサーなどにより検出することができる。
巻き取りドラム20を第2位置に移動して停止した後も、ペーパーPは露光搬送ローラ9により収容空間部Sへ送り込まれてくる。また、巻き取りドラム20が第2位置に到着した時点からたるみ量のカウントを開始する(#10)。これはたるみ量演算部46aの機能によるものである。次に、ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する(#11)。到達していれば、ステップ#16へ移行する。第1搬送ユニット11にペーパーPの後端が到達した状態とは、挟持搬送ローラ対11aよりもペーパーPの後端が少し上流側に突出した状態として定義することができる。突出量については、適宜設定することができる。この後端到達については、ペーパー後端脱出検出手段33bの機能に基づき検出することができる。
ステップ#11で後端が到達していなければ、ペーパーPが送り込まれることで徐々にたるみが大きくなる状態となり、図7Eに示すように、発光素子22aからの光がペーパーPのたるみで遮断される状態となる(#12)。また、たるみが大きくなったとしても、巻き取りドラム20は斜め下方に壁面14から遠ざかる方向に移動しているため、ペーパーPは壁面14にこすれない状態でたるみが発生する。たるみ検出センサー22により検出が行われると、ステップ#10によるカウント値を第2のたるみ量として設定・記憶する(#13)。この第2のたるみ量は、第2位置において最初に巻き取りドラム20を回転開始するまでのたるみ量に相当する。
図7Eの状態になると、たるみ量検出手段41により所定量以上のたるみが生じたものと判断し、巻き取りドラム20を再び回転させる(#14)。この巻き取りドラム20の回転駆動は、第2モードにより行なわれ、立上がり・立下りを速く行なう。これは、大きくなりすぎたたるみを早期に解消するためである。巻き取りドラム20の回転角度は120゜に設定されており、120゜回転させた後、再び巻き取りドラム20を停止する(#15)。そして、ステップ#10へ戻る。ステップ#10においては、再び最初からカウントが開始されたるみ量の演算が開始される。以下同様の手順をペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達するまで繰り返す。図7Fは、120゜回転させた後の状態を示す図である。図7Fにおいて、圧着ローラ21は210゜以上回転しており、クラッチ部材214がすべっている状態となる。図7Gは、更に、ペーパーPが巻き付いた状態を示しており、図7Fの状態から更に360゜回転した状態が示されている。
以上のような巻き取りドラム20の回転及び停止の制御は、巻き取り制御機構44の第3制御手段44cの機能に基づき行われる。たるみ検出センサー22によりたるみ量を検出することで、巻き取りドラム20は回転及び停止を繰り返す間歇駆動制御がなされることになる。この回転及び停止を何回繰り返すかについては、プリントサイズにより定まるものである。また、巻き取りドラム20が間歇駆動されるたびに、ステップ#10においてたるみ量の演算が行なわれるが、最後に巻き取りドラム20が回転・停止してから演算されるたるみ量が、第1のたるみ量として設定・記憶される。
すなわち、ステップ#10においてカウントを行なっているときに、ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達したことが検出されると(#11)、その時点におけるカウント値が第1のたるみ量として設定・記憶される(#16)。この状態を図7Gに示す。
なお、ペーパーPの後端が露光位置を通過すると、第1搬送ユニット11の挟持搬送ローラ対11aを非圧着状態から圧着状態へと切り替えて挟持搬送ローラ対11aを駆動する。そして、ペーパー後端が第1搬送ユニット11の位置に到達すると(#10)、いったん挟持搬送ローラ対11aを停止させて、第1搬送ユニット11を90゜回転させて垂直姿勢とする(#18)。この状態を図7Hに示す。このとき、ちょうど第1搬送ユニット11と第2搬送ユニット12の搬送面が向かい合う状態となる。次に、挟持搬送ローラ対11aを回転駆動させ(#19)、ペーパーPを第2搬送ユニット12へと受け渡す(#20)。
挟持搬送ローラ対11aの駆動により、ペーパーPが搬送されていくと、第1ペーパーセンサー50によりペーパーPの先端(画像形成時には後端であった部分)を検出する。この検出結果に基づいて、第2搬送ユニット12の挟持搬送ローラ対12aによる搬送開始タイミングを求めることができる。第2搬送ユニット12によるペーパーPの搬送が開始された後は、挟持搬送ローラ対11aによる搬送は不要であり、搬送ローラ対11aを駆動停止させると共に、圧着も解除する(#21)。
第1搬送ユニット11、第2搬送ユニット12(送り出し機構)により、ペーパーPは現像処理部側へ送り出されることになるが、ペーパーPを巻き解くための巻き取りドラム20の逆回転は直ちに行なわれず所定時間待機する(#22)。この待機時間については、前述の第1のたるみ量と固定値のたるみ量を加算したたるみ量に相当する分が送り出し機構により搬送されるまでは、巻き取りドラム20の回転駆動は行なわず待機させる(#22)。つまり、第1搬送ユニット11の姿勢を垂直に変更すると、その分だけたるみが下方に垂れ下がる。従って、この分について巻き取りドラム20を待機させる必要がある。また、巻き取りドラム20を最後に停止してから巻き解きを開始するまでにペーパーPが送り込まれるため、たるみが再び生じる。この最後に生じたたるみについては、巻き解きを開始する前に解消させる必要がある。これは直ちに巻き取りドラム20を逆回転すると、ペーパーPのたるみが急に大きくなり収容空間部S内の壁面やその他の部材・フレーム等に接触することを防止するためである。この制御は、第1巻き解き制御手段44dの機能に基づくものである。
所定時間の待機が終了すると、巻き取りドラム20を逆回転(反時計方向)させていく(#23)。このときの巻き取りドラム20の回転は第2モードにより行なわれ、立上がり・立下り時間が速くなるように駆動される。
巻き取りドラム20の逆回転を開始すると、ペーパーPは徐々に巻き解かれていくが、この間にたるみ検出センサー22によりたるみ量の監視を行なっている(#24)。つまり、所定量以上のたるみが検出されているか否かを監視しながら巻き解きを行い、もし所定レベル以上のたるみが検出されると、巻き取りドラム20の逆回転を一時停止する(#25)。そして、たるみ検出センサー22によりたるみが検出されなくなるまで一時的に待機する(#26)。たるみが解消された場合、巻き取りドラム20の逆回転を再開する(#27)。逆回転の再開は、たるみが解消された直後に行なってもよいし、たるみが解消されてから所定の余裕時間を経過してから再開してもよい。かかる制御は、第4巻き解き制御手段44gの機能に基づくものである。これにより、巻き解き中に、不用意にたるみが大きくなりペーパーPに傷が生じることを防止することができる。
巻き取りドラム20を逆回転させて、巻き取りドラム20が第1位置から第2位置へ移動した直後の状態に戻ったか否かを判断する(#28)。次に、ステップ#25による一時停止を行なったか否かを判断する(#29)。一時停止を行なわなかった場合には、ステップ#31に移行し、ここで再び巻き取りドラム20の回転を停止し待機する(#31)。この状態を図7Iに示す。この待機時間については、前述の第2のたるみ量から固定値のたるみ量を減算したたるみ量に相当する分が送り出し機構により搬送されるまでは、巻き取りドラム20の回転駆動は行なわず待機させる。第1位置から第2位置に巻き取りドラム20が移動して、最初の回転駆動が行なわれるまでの間にたるみが生じているので、この分を解消するまでは待機させる。また、固定値に相当する分については、巻き解きの初期段階で加算しているため、この段階ではその分を差し引く必要がある。この制御は、第2巻き解き制御手段44eの機能に基づくものである。
ステップ#25における待機時間が経過すると、再び巻き取りドラム20を逆回転(回転量120゜)させて、図7Jに示すように、巻き取りドラム20と圧着ローラ21が水平に並んだ状態とし、この位置で再び巻き取りドラム20を停止させる(#32,33)。この制御は、第3巻き解き制御手段44fの機能に基づくものである。この位置では、巻き取りドラム20と圧着ローラ21の間には隙間が形成されており、ペーパーPが容易に離脱しやすい状態となっている。
また、ステップ#25による巻き取りドラム20の一時停止が行われた場合(#29)、ステップ#31で説明したような巻き解きのための停止は行なわず、そのまま所定位置まで逆回転させる。この初期位置は、ステップ#33において巻き取りドラム20を停止する位置と同じである。これは、ステップ#25において一時停止させた場合は、この時点である程度の巻き解きが行なわれており、ステップ#31における巻き解きを改めて行う必要がないからである。これにより、ペーパーPに不意に張力を作用させることなく、スムーズに巻き解きを行なうことができる。
第2搬送ユニット12により挟持されたペーパーPは上方に搬送されていき、不図示の現像処理部に送り込まれ現像処理が施される。巻き取りドラムによりペーパーPが巻き取られる前と、第2搬送ユニット12で搬送するときとでは、ペーパーPの搬送方向における先端と後端が入れ替わった状態で搬送されることになる。
ペーパー後端(画像形成時には先端であった部分)が第1ペーパーセンサー50により検出されると、第2搬送ユニット12へのペーパーPの受け渡しが完了したことになる(#34)。次のペーパーPを受け入れるべく初期状態にセットする。すなわち、第1搬送ユニット11を90゜回転させて水平状態に復帰させる(#35)。また、巻き取りドラム20を第2位置から第1位置へと上昇させる。巻き取りドラム20を第1位置に復帰させるときの動作は、第4モードにより行なわれ、立上がり・立下りが速くなるように駆動される。更に、巻き取りドラム20を回転させて圧着ローラ21を図2に示す初期位置に復帰させる(#36)。このときの動作は第2モードにより行なわれる。
以上、画像記録装置の主要部分の動作について説明した。説明は、ペーパーPの搬送方向の長さが所定長さ以上(第1の長さ)のプリントサイズの場合について行った。ペーパーPの長さが所定長さ以下の場合は、長さにより次のような2通りの動作を行う。
すなわち、サービスサイズのようにペーパーPの長さが短い場合(第2の長さ)は、巻き取りドラム20を動作させる必要がない。そこで、巻き取りドラムを最初から第2位置へと移動させておく。これにより、露光エンジン7により画像露光されたペーパーPは、第1搬送ユニット11により直ちに方向変換され、第2搬送ユニット12へと受け渡しされる。
また、ペーパーPの長さが第1の長さと第2の長さの中間の第3の長さの場合、巻き取りドラム20による巻き取り動作と、巻き取りドラム20の第1位置と第2位置の中間位置(第3位置)への移動のみを行う。すなわち、図6Aのステップ#9において、巻き取りドラム20を中間位置まで下降させる。第3の長さのペーパーPの場合は、たるみ検出センサー22によるたるみ検出は必要がないため行わない。従って、図6A,Bにおいて、たるみ検出に関するステップを除いた動作が行われる。
<別実施形態>
本実施形態では、画像記録部としてレーザー光を用いる露光エンジンについて説明したが、本発明としてはこれに限定されるものではなく、例えば、液晶シャッターを用いた画像露光や、インクジェットプリンタの場合にも本発明は応用できるものである。よって、画像形成媒体は、写真感光材料以外のペーパーについても含まれるものである。
挿入検出手段33cについては、ペーパー検出センサー10による検出結果に基づいて検出を行っているが、ペーパーPの挿入を検出するための専用のセンサーを挿入位置の近傍に配置してもよい。第1搬送ユニット11へのペーパーPの後端到達の検出も、専用のセンサーを第1搬送ユニット11に搭載してもよい。
本実施形態においては、圧着ローラ21による圧着動作が完了する直前に巻き取りドラム20の移動を開始しているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、圧着動作の完了と同時、あるいは、圧着動作完了後に、巻き取りドラム20の移動を開始してもよい。
本実施形態では、巻き取りドラム20の回転駆動のモードと、第1位置と第2位置の間を移動する場合のモードは、夫々2通りであるが、これに限定されるものではなく、3通り以上のモードが設けられていてもよい。また、本実施形態では、各モードにおける駆動速度や移動速度は同じになるように設定されているが、バンディングの影響がない範囲で異なる速度が設定されていてもよい。
画像記録装置を備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図 収容空間部の構成を示す図 巻き取りドラムの構成を示す詳細な斜視図 圧着ローラを移動させるカム機構を示す図 画像記録装置の制御ブロック構成を示す図 駆動モードを示す図 画像記録装置の動作を示すフローチャート1 画像記録装置の動作を示すフローチャート2 画像記録装置の動作を示す動作図1 画像記録装置の動作を示す動作図2 画像記録装置の動作を示す動作図3 画像記録装置の動作を示す動作図4 画像記録装置の動作を示す動作図5 画像記録装置の動作を示す動作図6 画像記録装置の動作を示す動作図7 画像記録装置の動作を示す動作図8 画像記録装置の動作を示す動作図9 画像記録装置の動作を示す動作図10 従来技術に係る画像記録装置の構成を示す図
符号の説明
7 露光エンジン
9a,9b 露光搬送ローラ
10 ペーパー検出センサー
11 第1搬送ユニット
11a 挟持搬送ローラ対
12 第2搬送ユニット
12a 挟持搬送ローラ対
13 ドラム移動機構
20 巻き取りドラム
21 圧着ローラ
22 たるみ検出センサー
23 ガイド板
30 ペーパー先端検出センサー
33 ペーパー位置検出部
33b ペーパー後端脱出検出手段
33c 挿入検出手段
35 第1搬送ユニット駆動部
36 第2搬送ユニット駆動部
37 搬送ユニット駆動制御手段
40 プリントサイズ設定手段
41 たるみ量検出手段
42 ドラム回転機構
43 回転量検出手段
44 巻き取り制御機構
44a 第1制御手段
44b 第2制御手段
44c 第3制御手段
44d 第1巻き解き制御手段
44e 第2巻き解き制御手段
44f 第3巻き解き制御手段
45 モード設定部
46a たるみ量演算部
46b たるみ量設定部
203 カム部材
203a カム面
210 ローラ支軸
211 支軸
212 圧着部材
215 カム連結軸
S 収容空間部
P ペーパー

Claims (7)

  1. 画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に順次画像形成を行う画像記録部と、
    画像記録部よりも搬送下流側に配置され、搬送機構により送り出されてくる画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部とを備え、収容空間部内に画像形成媒体の先端側から順次送り込んで収容していき、収容動作が完了すると、後端側を先頭として現像処理部へと画像形成媒体を送り出す送り出し機構とを備えた画像記録装置であって、
    前記収容空間部に配置され、所定長さ以上の画像形成媒体を一時的に巻き取るために設けられ、正回転により画像形成媒体を巻き取り、逆回転により画像形成媒体が巻き解かれるように構成された巻き取りドラムと、
    巻き取りドラムを回転させるドラム回転機構と、
    画像形成媒体を巻き取りドラムに対して圧着する圧着ローラと、
    巻き取りドラムが画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置との間を移動可能にするドラム移動機構と、
    第1位置において、巻き取りドラムを正回転することで圧着ローラによる画像形成媒体の圧着を行なう第1制御手段と、
    画像形成媒体が圧着された巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させる第2制御手段と、
    巻き取りドラムが第2位置に位置しているときに画像形成媒体のたるみが所定レベル以上か否かを検出するたるみ検出センサーと、
    たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出されるごとに、巻き取りドラムを所定量回転させてたるみ解消を行なう第3制御手段と、
    第3制御手段による最後の巻き取りドラムの回転が行なわれた後に生じる画像形成媒体の第1のたるみ量を演算するたるみ量演算部と、
    巻き取りドラムに巻き付いた画像形成媒体の巻き解きを開始する際に、少なくとも、たるみ量演算部により演算されたたるみ量が解消されてから、巻き取りドラムを逆回転させて巻き解きを開始する第1巻き解き制御手段と、を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記送り出し機構は、
    画像記録部から巻き取りドラムへ画像形成媒体を受け渡す第1搬送ユニットと、
    巻き取りドラムから巻き解かれた画像形成媒体を現像処理部へと搬送するための第2搬送ユニットと、
    画像記録部から画像形成媒体を巻き取りドラムへ案内する第1姿勢と、画像形成媒体を第2搬送ユニットへと受け渡す第2姿勢とに、第1搬送ユニットの姿勢を切り替える姿勢切替機構とを備え、更に、
    第1姿勢から第2姿勢に切り替えることにより生じる画像形成媒体のたるみ量を固定たるみ量として設定するたるみ量設定部とを備え、
    第1巻き解き制御手段は、第1のたるみ量と固定たるみ量を加算したたるみ量が解消されてから巻き解きを開始することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 第1巻き解き制御手段による巻き解きを開始してから、第2位置における巻き取り動作開始状態まで巻き取りドラムを逆回転させた後、停止させ、更に、所定量のたるみ量が解消するまで巻き取りドラムを停止させておく第2巻き解き制御手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. 前記たるみ量演算部は、第3制御手段による最初の巻き取りドラムの回転が行なわれるまでに生じる画像形成媒体の第2のたるみ量を演算する機能を有し、この第2のたるみ量から前記固定たるみ量を減算したたるみ量の分だけ巻き取りドラムを停止させるように、第2巻き解き制御手段による制御が行なわれることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 第2巻き解き制御手段によるたるみ量の解消が行われた後、更に、巻き取りドラムを所定量逆回転させて圧着ローラによる圧着状態を解除する第3巻き解き制御手段を備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載の画像記録装置。
  6. 前記第1巻き解き制御手段による制御に基づき、巻き取りドラムの逆回転を開始した後、たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出された場合、当該たるみが解消されるまで巻き取りドラムの逆回転を一時停止させる第4巻き解き制御手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  7. 画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に順次画像形成を行う画像記録部を備えた画像記録装置であって、
    画像記録部よりも搬送下流側に配置され、搬送機構により送り出されてくる画像形成媒体を一時的に収容する収容空間部と、
    この収容空間部に配置され、所定長さ以上の画像形成媒体を一時的に巻き取るために設けられ、正回転により画像形成媒体を巻き取り、逆回転により画像形成媒体が巻き解かれるように構成された巻き取りドラムと、
    巻き取りドラムを回転させるドラム回転機構と、
    画像形成媒体を巻き取りドラムに対して圧着する圧着ローラと、
    巻き取りドラムが画像形成位置に近い第1位置と、画像形成位置から遠い第2位置との間を移動可能にするドラム移動機構と、
    第1位置において、巻き取りドラムを正回転することで圧着ローラによる画像形成媒体の圧着を行なう第1制御手段と、
    画像形成媒体が圧着された巻き取りドラムを第1位置から第2位置へと移動させる第2制御手段と、
    巻き取りドラムが第2位置に位置しているときに画像形成媒体のたるみが所定レベル以上か否かを検出するたるみ検出センサーと、
    たるみ検出センサーにより所定レベル以上のたるみが検出されるごとに、巻き取りドラムを所定量回転させてたるみ解消を行なう第3制御手段と、
    第3制御手段による最初の巻き取りドラムの回転が行なわれるまでに生じる画像形成媒体のたるみ量を演算するたるみ量演算部と、
    少なくとも、たるみ量演算部により演算されたたるみ量が解消されるまで、巻き取りドラムを停止させる制御を行う巻き解き制御手段と、を備えたことを特徴とする画像記録装置。
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