JP2007139910A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成中の長尺サイズの画像形成媒体の搬送方向を所定の方向に変更する画像形成装置において、該画像形成媒体の搬送方向を変更する際の露光ムラの発生を防止する。
【解決手段】露光エンジン7よりも下流側に設けられた収容空間部S内に、所定長さ以上のペーパーPを一時的に巻き取るための巻き取り機構8を設ける。この巻き取り機構8は、巻き取りドラム20と押さえローラ21との間に前記ペーパーPの搬送方向前方側が挿入された状態で該巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取るように構成される。この巻き取りは、ペーパーPの搬送方向後方側で前記露光エンジン7によって走査露光が行われている間でも行われる。その際、前記巻き取りドラム20及び押さえローラ21は両者が非接触の所定間隔になるように位置付けられる。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に画像形成を行う画像記録部を備えた画像形成装置に関するものである。
従来より、写真の現像等に用いられる画像形成装置として、レーザー光によりペーパー(例えば印画紙等の画像形成媒体に相当)に画像露光を行う装置が知られている。このような装置の構成例を図13に示す。この装置は、現像済みネガフィルムに形成されたコマ画像の画像データや、種々の記憶メディアに格納されている画像データを読み取り、これらの画像データに基づいてペーパーの乳剤面に画像を焼付露光するように構成されている。
前記図13において、ペーパーマガジン100には、ペーパーがロール状に巻き取られた状態で収容されている。該ペーパーマガジン100から引き出されたペーパーは、搬送経路に沿って搬送され、ペーパーカッター101により所定のプリントサイズに切断される。この切断されたペーパーPは、搬送ユニット102により、画像記録部103へ向かって搬送される。この画像記録部103は、露光用の搬送ローラ104によりペーパーPを挟持した状態で所定速度で搬送しつつ、レーザー光を主走査方向(搬送方向である副走査方向に直交する方向)に繰り出し走査することで、ペーパーPの表面に画像(潜像)を露光形成していくものである。露光用搬送ローラ104は、搬送方向に沿って2ユニットが配置されており、上流側の搬送ローラ104と下流側の搬送ローラ104との間にはレーザー光による走査位置が設定されている。画像が焼付露光されたペーパーPは、その後、画像記録部103の下流側に配置される別の搬送ユニット105,106に受け渡され、現像処理部に送り込まれる。
ここで、上述のようにレーザー光によって走査露光を行う場合、画像露光中にペーパーPに対して大きな振動や負荷変動が生じると、露光ムラなどが生じるためプリント画像の画質に対して悪影響を及ぼす。従って、画像記録部103の下流側において、例えば、特許文献1に開示されるように搬送路を長くしたり、特許文献2に開示されるようにペーパーPの搬送方向を変更したりすることによりいわゆる露光後バッファを形成し、露光ムラの発生を抑えるような工夫がなされている。
また、前記図13のように、画像記録部103の下流側にペーパーPを一時的に収容する露光後バッファとしての収容空間部107を設け、この収容空間部107内にペーパーPを送り込むようにしたものも知られている。このものでは、画像記録部103における画像露光が終了すると、収容空間部107内に収容されたペーパーPを搬送ユニット105,106によって搬送し、現像処理部へと搬送するようにしている。このような収容空間部107を設けることにより、ペーパーPに対して大きな負荷が作用しないようにして、安定した負荷状態で画像露光が行われるようにしている。
特開平10−325983号公報 特開2002−55400号公報
ところで、前記図13に示すような画像形成装置では、読み取った画像データに基づいて走査露光を行うため、従来よりも長尺サイズのプリントが可能になるが、長尺プリントを行う場合でもそのプリントサイズに応じた露光後バッファを設ける必要があるため、その分、搬送路が長くなったり収容空間部107が大きくなったりして、画像形成装置全体の大型化を招くことになる。
これに対し、収容空間部107内でペーパーの搬送方向を変更したり、限られた空間内にペーパーを貯留したりして装置全体の小型化を図ることが考えられる。このようにペーパーを限られた空間内で所定の方向に導くためには、ペーパーの搬送方向前端側を挟持して導くのが好ましいが、ペーパーの前端側を不用意に挟持すると、挟持する際の衝撃や抵抗等によってペーパーに振動や負荷変動が生じ、露光ムラの原因になる。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像形成中の長尺サイズの画像形成媒体の搬送方向を所定の方向に変更する画像形成装置において、該画像形成媒体の搬送方向を変更する際の露光ムラの発生を防止することにある。
前記目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置では、画像形成中の画像形成媒体の搬送方向前端側の挿入される対向部材間の間隔を、該対向部材同士が接触せずに画像形成媒体の搬送方向を変更可能な所定の間隔にすることで、画像形成媒体に生じる振動や負荷変動を低減するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に画像形成を行う画像記録部を備えた画像形成装置を対象とする。そして、前記画像記録部よりも搬送下流側に対向するように配設される複数の対向部材と、前記対向部材間に前記画像形成媒体の搬送方向前端側が所定量以上、挿入されたことを判定する挿入判定手段と、前記対向部材間の間隔を変更するための間隔変更手段と、を備え、前記複数の対向部材は、画像記録部によって所定長さ以上の画像形成媒体に画像形成が行われているときに、該画像形成媒体の搬送方向前端側が前記対向部材間に所定量以上、挿入されるような位置に配設されていて、前記間隔変更手段は、前記挿入判定手段によって画像形成媒体が対向部材間に挿入されたと判定された後に、対向部材同士の間隔を両者が接触せずに前記画像形成媒体の搬送方向を変更可能な所定の間隔まで狭めるように構成されているものとする。
以上の構成により、所定長さ以上の画像形成媒体の一部で画像記録部による画像形成が行われているときに、該画像形成媒体の搬送方向前端側を対向部材間に位置付けて搬送方向を変えるようにしたため、例えば、狭い空間内で画像形成媒体の搬送方向を変えたり、ローラに画像形成媒体を巻き取るなどのように狭い空間内に該画像形成媒体を貯留させたりする事が可能になる。すなわち、装置全体を大型化することなく、長尺サイズの画像形成媒体のための露光後バッファを確保することができる。
そして、上述のような構成において、前記対向部材間の間隔を、該対向部材同士が接触することなく画像形成媒体の搬送方向を変更可能な所定の間隔にすることで、画像形成媒体が対向部材間に強く挟持されることはなく、挟持する際の衝撃や抵抗を低減することができるため、露光ムラの発生を防止することができる。
なお、前記所定長さとは、十分な露光後バッファを確保するために搬送方向を変えなければならないような画像形成媒体の搬送方向長さをいう。また、前記所定量とは、対向部材によって画像形成媒体の搬送方向を確実に変更できるような挿入量であり、対向部材間に挿入された該画像形成媒体の前端側が他の構成部材に当接しないような量を意味する。このように、対向部材間に挿入された画像形成媒体の前端が他の構成部材に当たらないようにすることで、画像形成媒体を挿入する際に振動や負荷変動が生じて露光ムラになるのを確実に防止することができる。
上述の構成において、間隔変更手段は、対向部材間の所定の間隔を調整するための間隔調整手段を備えているものとする(請求項2の発明)。これにより、例えば、装置の部品の寸法誤差や画像形成媒体の厚み等に応じて対向部材間の間隔を適切な間隔にすることができるため、画像形成媒体が対向部材間に強く挟持されて振動や負荷変動が生じるのを確実に防止することができる。したがって、対向部材によって画像形成媒体の搬送方向を変更する際に露光ムラが発生するのを確実に防止することができる。
前記所定の間隔は、画像形成媒体の厚みよりも大きいのが好ましい(請求項3の発明)。こうすれば、対向部材間に画像形成媒体が挟持されることはなく、挟持される際の振動や負荷変動も生じないので、画像形成媒体の搬送方向を変更する際に露光ムラが生じるのをより確実に防止することができる。
以上より、本発明に係る画像形成装置によれば、画像記録部よりも搬送下流側に対向するように設けられた複数の対向部材は、それらの間に画像形成媒体が挿入された状態で、互いに接触することなく該画像形成媒体の搬送方向を変更することのできる所定の間隔を空けるように構成されているので、対向部材間で画像形成媒体の搬送方向を変更する際に該対向部材から強い衝撃を受けることなく、狭い空間内で搬送方向の変更や貯留等が可能になる。これにより、露光ムラの少ない長尺プリントをコンパクトな装置で行えるようになる。
また、前記対向部材間の所定の間隔を間隔調整手段によって調整することができるため、例えば装置内の部品の寸法誤差や画像形成媒体の厚みの相違などがあっても、対向部材間の間隔を適切な間隔に設定することができ、露光ムラの発生を確実に防止することができる。
そして、前記所定の間隔は、画像形成媒体の厚みよりも大きくなるように設定されるので、該画像形成媒体が対向部材間で挟持されることはなく、該対向部材によって衝撃を受けることもないので、露光ムラの発生をより確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<写真処理システムの全体構成>
図1は、本発明に係る画像形成装置Aを備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。この図1に示す写真処理システムは、画像データを取得し、この画像データに基づいてペーパー(画像形成媒体に相当)の乳剤面(画像形成面に相当)に画像を焼付露光し、写真プリントを作成する機能を備えている。この写真処理システムは、現像済みの写真フィルムに形成されているコマ画像をスキャニングし、画像データを取得するためのフィルムスキャナー(図示省略)や、デジタルカメラ用の記憶メディアや、その他の記録媒体に格納されている画像データを読み取るためのメディア読取部(図示省略)を備えている。
前記図1に示すペーパーマガジン3,3には、それぞれ、長尺のペーパーがロール状に巻かれたロールRとして収容されており、該ペーパーマガジン3,3は、画像形成装置A本体に着脱可能に取り付けられている。そして、該画像形成装置A本体に取り付けられた2台のペーパーマガジン3,3のうち、一方のペーパーマガジン3がプリントサイズ等に応じて選択され、該選択された方のペーパーマガジン3から引き出されたペーパーPが、所定の搬送経路に沿って搬送されるようになっている。すなわち、ペーパーマガジン3から引き出されたペーパーは、アドバンスローラユニット4により方向変換され、ペーパーカッター5により、所定のプリントサイズに切断される。そして、切断されたペーパーPは、搬送ユニット6によって、下流側に位置する露光エンジン7(画像記録部に相当)へと搬送される。
前記露光エンジン7には、上流側露光搬送ローラ9a及び下流側露光搬送ローラ9b(これらは、搬送機構に相当)が設けられている。これらの露光搬送ローラ9a,9bの間には、ペーパーPをレーザー光によって露光処理するための露光位置が設定されている。露光搬送ローラ9の上流側には、ペーパー検出センサー10が設けられており、ペーパーPが送り込まれてくると、その先端(前端)部分を検出して信号を出力するようになっている。このペーパー検出センサー10は、赤外光を出力する発光素子と、これを受光する受光素子とにより構成される。このペーパー検出センサー10によってペーパーPの位置を検出することで、前記露光位置における露光開始タイミングを決めることができる。
前記露光エンジン7は、公知の構造からなるもので、レーザー光源(レーザーダイオード等)から出力されるレーザー光を画像データに基づいて光変調し、この光変調されたレーザー光をペーパーPに照射することで、画像露光を行う。画像露光を行う際には、ペーパーPは、露光搬送ローラ9a,9bにより挟持された状態で、所定速度(一定速度)で搬送される。前記レーザー光は、ペーパーPの搬送方向(副走査方向)と直交する主走査方向に走査されるため、ペーパーP上には1ラインごとに画像(潜像)が焼付露光される。
そして、上述のような画像露光が行われながら、ペーパーPは、下流側の露光搬送ローラ9bによって露光位置よりも下流側へ送り出されていく。前記露光エンジン7の下流側には、第1搬送ユニット11が設けられている。詳しくは後述するが、第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯まわりに回転可能に設けられていて、下流側の露光搬送ローラ9bにより受け渡されたペーパーPを、更に第2搬送ユニット12に受け渡す機能を備えている。該第2搬送ユニット12は、搬送経路に沿うように配置された複数の挟持搬送ローラ対12aと、搬送経路を形成するためのガイド板12bとを備えており、搬送ローラ対12aは図示しない駆動機構によって駆動されるように構成されている。
また、前記露光エンジン7の下流側(図1において露光エンジン7の左側)には、ペーパーPを一時的に収容するための収容空間部Sが設けられている。すなわち、露光位置から現像処理部までの距離よりもペーパーPの長さが長いと露光中に現像処理部に該ペーパーPが入ることになり、該現像処理部での処理によって発生する振動がペーパーPの露光部分に伝達されて露光ムラの原因となるため、前記収容空間部S内にペーパーPを収容することで露光ムラの発生を確実に防止するようにしている。
なお、詳しくは後述するように、ペーパーPの搬送方向長さに応じて前記収容空間部S内に収容する方法が異なる。以下の実施形態では、前記ペーパーPの搬送方向長さが所定値(例えば594.1mm)以上の場合について説明する。
前記収容空間部Sには、ペーパーPを巻き取るための巻き取りドラム20と、この巻き取りドラム20の外周面上にペーパーPを保持するための押さえローラ21とが配置されている。これらの巻き取りドラム20及び押さえローラ21は、詳しくは後述するように、ペーパーPの搬送方向前端側において所定間隔を空けるように位置付けられるとともに、巻き取り機構8として機能する。
前記収容空間部S内の巻き取りドラム20の下方には、前記収容空間部S内に収容されるペーパーPのたるみを検出するためのたるみ検出センサー22が設けられている。このたるみ検出センサー22は、発光素子22aと受光素子22bとによって構成され、発光素子22aから照射される光がペーパーPによって遮断されると、たるみ量が所定量よりも大きい状態であると判断される。ここで、前記発光素子22aと受光素子22bとを結ぶラインは、図2に示すように、水平線に対し傾斜するように設定されている。
<収容空間部の構成>
次に、図1における収容空間部S内の構成を図2に基づいて説明する。第1搬送ユニット11は、下流側露光搬送ローラ9bの更に下流側に配置されていて、挟持搬送ローラ対11aと、ガイド板11bとを備えている。この挟持搬送ローラ対11aの高さ方向位置は、露光搬送ローラ9と同じ高さ位置になるように設定されているとともに、前記ガイド板11bの上流側端部には開口部11cが形成されており、ペーパーPの受け入れが容易になっている。
前記第1搬送ユニット11は、所定の回転軸芯周りに90゜回転可能に構成されていて(図12参照)、90゜回転した状態では、第2搬送ユニット12へペーパーPを受け渡すことができるようになっている。この第2搬送ユニット12は、上述のとおり、複数の搬送ローラ対12aとガイド板12bとを備えており、前記第1搬送ユニット11から受け取ったペーパーPを図示しない現像処理部へと送り込む役割を果たす。
巻き取りドラム20は、回転軸芯20a周りに回転可能に構成されている。この巻き取りドラム20によりペーパーPの巻取りを開始する前は、巻き取りドラム20の外周面と押さえローラ21の表面とは離間していて隙間が形成された状態になっている。これにより、搬送されてくるペーパーPを前記巻き取りドラム20と押さえローラ21との間の隙間に容易に挿入することができる。
また、前記巻き取りドラム20によるペーパーPの受け入れ高さは、露光搬送ローラ9による搬送面の高さや、第1搬送ユニット11の回動前の搬送面と同じ高さになるように設定されている。これにより、露光搬送ローラ9によって送り出されるペーパーPを巻き取りドラム20側でスムーズに受け入れることができる。なお、図2に示す状態では、押さえローラ21の軸芯は、巻き取りドラム20の軸芯のちょうど真上に位置している。
さらに、前記収容空間部S内には、巻き取り機構8を上下方向に移動させるための巻き取り移動機構13が設けられており、該巻き取り移動機構13によって巻き取り機構8全体を露光エンジン7の露光位置に近い上方の第1位置(図2の位置)から、露光位置から遠い下方の第2位置(図9の位置)へと移動させることができる。詳しくは、前記巻き取り移動機構13は、上下方向に延びるガイド部材13aと、巻き取り機構8を該ガイド部材13aに沿って移動させるためのタイミングベルト13bとを備えているとともに、このタイミングベルト13bには巻き取り機構8を支持するための支持体15が固定されていて、該タイミングベルト13bを図示しないモータ等によって駆動させることで巻き取り機構8を上下動させることができるようになっている。なお、前記支持体15には、巻き取りドラム20を回転駆動するためのドラム駆動手段43(モーターや減速機構など)が搭載されている。
ここで、前記収容空間部Sは、現像処理部と隣接していて、壁面14によって仕切られているが、前記巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取った状態で上下動させる場合には、ペーパーPが該壁面14をこすらないようにするのが好ましい。これに対して、前記収容空間部Sの容積を大きくすれば、壁面14とペーパーPとのこすれを解消することはできるが、装置全体が大きくなるという問題点がある。そこで、前記巻き取り移動機構13を、図2に示すように、巻き取り機構8が斜め下方に移動するように構成する。具体的には、前記巻き取り移動機構13を、巻き取り機構8が下方に下がるほど壁面14から遠ざかる方向に移動するように構成する。これにより、ペーパーPが壁面14をこすることなく巻き取り機構8は収容空間部S内の下方に向かって移動することができる。
なお、詳しくは後述するが、前記巻き取り機構8を巻き取り移動機構13によって下方に移動させた後、ペーパーPに所定以上のたるみが生じた場合には、該巻き取り機構8によってペーパーPを巻き取るようにしている。このように、或る程度、たるみを持たせることで、ペーパーPの露光されている部分に大きな振動や負荷変動を伝えることなく、ペーパーPを巻き取ることができ、露光ムラなどの発生を防止することができる。
上述のような構成の収容空間部Sや巻き取り機構8を設けることによって、以下のような効果が得られる。前記露光エンジン7による画像露光は、露光搬送ローラ9によってペーパーPを所定速度で搬送させながら行われているが、この走査露光が行われているときに、搬送方向前端側で例えば現像処理等が行われると、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じたり、潜像進行の時間を十分に確保できなかったりして、ペーパーPに形成される画像の画質が低下する。これに対して、上述のように、露光搬送ローラ9bにより送り出されるペーパーPを露光完了まで前記収容空間部S内に一時的に収容することで、ペーパーPに大きな振動や負荷変動が生じないようにすることができるとともに、潜像進行のための時間も十分に確保することができる。
しかも、搬送方向の長さが長い長尺のペーパーを収容空間部S内に収容しようとすると、大きな収容スペースが必要になるが、上述のような巻き取り機構8を設けてペーパーPを巻き取ることによって収容空間部Sのスペースを小さくすることができ、装置全体の大型化を防止することができる。
<巻き取り機構の構成>
次に、巻き取り機構8を構成する巻き取りドラム20及び押さえローラ21の詳細構成を図3に基づいて説明する。また、該押さえローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構については、図4に示す。
前記巻き取りドラム20は、固定軸200の周りに回転可能に構成されている。該巻き取りドラム20は、樹脂製であり、その外周面上にペーパーPが巻き取られるようになっている。前記巻き取りドラム20の軸方向両端部には、押さえローラ21を圧着方向に付勢するコイルスプリング24を掛けるための円周溝202が設けられていて、該巻き取りドラム20の軸方向両端部のうち一方の端部の前記円周溝202よりも端側には、巻き取りドラム20を回転させるための連結ギヤ201が設けられている。
前記押さえローラ21は、巻き取りドラム20の軸線に対して略平行に配置されるローラ支軸210と、このローラ支軸210の外周面を覆うように軸方向に複数個並んで設けられる樹脂製の支軸211,211,…と、更にこの各支軸211の表面にそれぞれ取り付けられる後述する筒状の圧着部材212,212,…と、を備えていて、該支軸211,211,…及び圧着部材212,212,…はローラ支軸210に対して回転する回転筒部として機能するようになっている。
ここで、前記支軸211,211,…は、ローラ支軸210の外周面を隙間無く覆うように配設されている一方、前記圧着部材212,212,…は、支軸211,211,…の軸方向中央付近を覆うように配設されている。このように前記圧着部材212,212,…を配設することで、ペーパーPの搬送方向前端側を確実に押さえつつ、該ペーパーPに対する接触面積をできるだけ小さくすることができる。
また、上述のように、押さえローラ21を、ローラ支軸210と、該ローラ支軸210に対して回転可能な回転筒部としての支軸211,211,…及び圧着部材212,212,…と、によって構成することで、該支軸211及び圧着部材212が軸方向に分割されていないものに比べて回転筒部の回転が容易になるため、ペーパーPが押さえローラ21に接触しても、その際の衝撃を軽減することができ、ペーパーPに生じる振動や負荷変動を低減することができる。
しかも、上述のように、押さえローラ21の回転筒部を複数の支軸211,211,…及び圧着部材212,212,…によって構成することで、例えば幅寸法(搬送方向に直交する方向の寸法)の小さいペーパーにプリントする場合には、前記押さえローラ21の回転筒部全体が回転することなく、ペーパーPの幅寸法に対応して一部分のみが回転するため、ペーパーの受ける抵抗を小さくすることができ、該ペーパーに生じる振動や負荷変動を低減することができる。
さらに、前記圧着部材212は、スポンジ等のように弾性を有し、且つ比較的重量の軽い発泡部材(例えば発泡ウレタン等)により形成されているため、ペーパーPと接触した際に容易に弾性変形を生じるとともに、前記支軸211とともにローラ支軸210に対して容易に回転する。これにより、ペーパーPの搬送方向を巻き取りドラム20と押さえローラ21とにより変更する際には、該ペーパーPに対して大きな振動や負荷変動が加わるのを防止することができる。したがって、前記巻き取りドラム20と押さえローラ21とによって、露光処理中にペーパーPの搬送方向を変更する場合でも、該ペーパーPに大きな振動や負荷変動が作用して露光ムラが生じるのを防止することができる。
特に、上述のように圧着部材212を発泡部材によって構成することで、ゴム材料に比べて押さえローラ21の外周面の摩擦係数を小さくすることができるため、ペーパーPが押さえローラ21に接触する際に該ペーパーPに生じる振動や負荷変動をさらに低減することができる。したがって、露光ムラの発生をより確実に防止することができる。
ここで、前記圧着部材212は、上述のような発泡部材に限らず、例えばゴム材料や樹脂材料などのように、ペーパーPが接触する際に該ペーパーPに振動や負荷変動をほとんど与えないような比較的重量の軽い材料(軽量部材)や弾性材料であってもよい。
なお、前記ローラ支軸210には、支軸211,211,…が該ローラ支軸210に対して軸方向に移動するのを防止するためのEリング213が嵌合されている。
前記ローラ支軸210の軸方向両端部には、それぞれ、前記コイルスプリング24,24を掛けるための溝部214,214が形成されている。更に、ローラ支軸210の軸方向両端部で前記溝部214,214よりも軸方向内側には、それぞれ、カム連結軸215,215が設けられていて、該各カム連結軸215が後述するカム機構のカム面203aの形状に応じて上下動することで、前記押さえローラ21を圧着方向若しくは非圧着方向へと移動させることができるようになっている。かかる図3に示す機構によれば、巻き取りドラム20が回転すると、これに連動して押さえローラ21も巻き取りドラム20の外周方向に沿って回転移動(固定軸200回りに回転移動)することができる。
次に、前記押さえローラ21を圧着方向に移動させるためのカム機構を図4に基づいて説明する。図4は、図3に示す巻き取り機構8を、カムの形成されている箇所で固定軸200に垂直な面で切断した断面図を示している。図4に示すように、カム部材203は、クラッチ部材204を介して固定軸200に対して結合されている。該カム部材203は、カム面203aを有しており、先ほど説明したコイルスプリング24,24の付勢力により、カム連結軸215の先端215aがカム面203aに常時接触するようになっている。
前記カム面203aは、図4に示すように、カム部材203の外周面上のθ=210゜の範囲に形成されていて、このカム面203aの周方向両端には、第1壁面203b及び第2壁面203cが形成されている。そして、前記カム連結軸215は、これらの壁面203b,203c間のカム面203a上を相対移動するようになっている。
また、前記カム面203a上の第2壁面203c側には、周方向に移動可能なスペーサ205(間隔調整手段)が設けられている。このスペーサ205は、例えば、モータ等により固定軸200まわりに回転する図示しない円盤状の部材の外周部に設けられていて、該モータを駆動させることでカム部材203に対する位置が変化するようになっている。すなわち、このスペーサ205の周方向の位置を変更することで、カム連結軸215の移動範囲を上記角度θよりも狭められるようになっている。なお、前記スペーサ205は、上述のようにモータ等によって位置制御されるものに限らず、例えば、レバー部材などを介して手動で位置変更したり、ボルトの取付位置を変更したりするものであってもよい。
このようにスペーサ205の位置を変更することによって、カム連結軸215のスペーサ205との当接位置を変更することができ、これにより、押さえローラ21と巻き取りドラム20との間隔を変えることができるため、装置内の部品の寸法誤差やペーパーPの厚みの相違などに対応して、適切な間隔に設定することができる。すなわち、装置内の部品の寸法誤差やペーパーPの厚みの相違などがあっても、上述のように、スペーサ205の位置を変更することで、押さえローラ21と巻き取りドラム20との間隔を、該巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取り可能で且つその際にペーパーPが押さえローラ21から振動や負荷変動をほとんど受けないような間隔に調整することができる。なお、この間隔は、ペーパーPの厚みよりも大きいのが好ましい。こうすれば、前記巻き取りドラム20と押さえローラ21との間でペーパーPが挟持されることはなく、挟持の際にペーパーPが衝撃や抵抗を受けることがないからである。
ここで、図4(a)は、押さえローラ21と巻き取りドラム20との間に大きな隙間が形成された初期状態を示す図であり、図4(b)は押さえローラ21が所定角度、回転してスペーサ205に当接し、押さえローラ21及び巻き取りドラム20が非接触の所定間隔になった状態を示す図である。このように、巻き取りドラム20を所定角度、回転させると、図4(b)の状態となるが、更に巻き取りドラム20を回転させると、強制的にカム部材203も一緒に固定軸200回りに回転させることになる。このとき、クラッチ部材204には摩擦すべりが生じている状態である。すなわち、前記クラッチ部材204を設けることで、押さえローラ21をカム部材203によって規制される範囲(θ=210゜)以上に回転させることが可能になる。
なお、本実施形態では、巻取りドラム20の回転によって該巻取りドラム20と押さえローラ21との間隔が狭められるように構成し、これにより、ペーパーPの搬送方向を変更して該巻取りドラム20上に巻き取るようにしているが、この限りではなく、巻取りドラム20及び押さえローラ21を回転駆動させることなく両者の間隔を狭めて、ペーパーPの搬送方向を変更するようにしてもよい。
<制御ブロック図>
次に、画像形成装置Aの制御ブロック構成を図5に基づいて説明する。この図5において、ペーパー先端検出手段30は、ペーパー検出センサー10からの出力信号によってペーパーPの先端(前端)を検出して、ペーパーPが到来したことを検出するものである。また、ペーパーPの先端が検出されるタイミングによって、現在、ペーパーPが下流側のどの位置にあるかを認識することもできる。ローラ駆動手段31は、露光搬送ローラ9を駆動するため駆動機構や駆動回路等により構成される。さらに、搬送量検出手段32は、露光搬送ローラ9の回転量を検出することで、ペーパーPの搬送量を検出するように構成されている。すなわち、露光搬送ローラ9は、一定速度で回転するように制御されているため、エンコーダ等により搬送量をモニターすることができる。
ペーパー位置検出部33は、前記ペーパー先端検出手段30により検出されたペーパーPの先端位置と、前記搬送量検出手段32により検出されたペーパーPの搬送量とに基づいて、ペーパーPの種々の位置を演算して求める機能を有する。具体的には、前記ペーパー位置検出部33は、露光開始タイミング検出手段33a、ペーパー後端脱出検出手段33b及び挿入検出手段33c(挿入判定手段)を備えている。
前記露光開始タイミング検出手段33aは、ペーパー先端検出手段30によって検出されたペーパーPの先端位置に基づいてレーザー光による露光開始タイミングを検出するように構成されている。すなわち、ペーパー検出センサー10の位置及びレーザー光による露光位置は、設計的に定まっているため、ペーパーPの先端位置が分かれば前記露光開始タイミング検出手段33aによって露光位置における露光開始タイミングを演算することができる。前記ペーパー後端脱出検出手段33bは、画像の焼付露光が完了したペーパーPの後端が、露光位置から脱出したことを検出するためのものである。前記挿入検出手段33cは、ペーパーPの先端が巻き取りドラム20と押さえローラ21との間の隙間に挿入されたことを検出するためのものである。この隙間への挿入量は通常、20mm程度だが、この挿入量は適宜設定することができる。
露光制御部34は、露光開始タイミング検出手段33aによる露光タイミングの演算結果に基づいてレーザー光による画像露光を開始するように構成されている。これにより、ペーパーPの乳剤面に画像データにより光変調されたレーザー光を走査して、潜像を形成することができる。
第1搬送ユニット駆動部35は、第1搬送ユニット11を駆動するための機構を有する。具体的には、前記第1搬送ユニット駆動部35は、搬送ローラ対11aを圧着状態と非圧着状態とに切り替えるための圧着駆動手段35aと、第1搬送ユニット11の全体を90゜回転させて水平状態と垂直状態とに切り替えるためのユニット回転手段35bと、搬送ローラ対11aを回転駆動させるローラ駆動手段35cと、を備えている。ここで、前記圧着駆動手段35aは、露光エンジン7により画像露光が行われているときは、搬送ローラ対11aを非圧着状態とし、ペーパーPに負荷が作用しないようにする。
第2搬送ユニット駆動部36は、第2搬送ユニット12を駆動するための機構を有するもので、搬送ローラ対12aを回転駆動させるローラ駆動手段36aを備えている。
搬送ユニット駆動制御手段37は、第1搬送ユニット11及び第2搬送ユニット12の駆動制御を行うように構成されている。例えば、ペーパー位置検出部33によってペーパーPの後端が露光位置から脱出したことが検出された場合には、搬送ローラ対11aを圧着状態に切り替える。
プリントサイズ設定手段40には、画像露光されるペーパーPのプリントサイズや厚み等のデータが記憶設定されている。そして、このプリントサイズ設定手段40に記憶されているデータに基づいて巻き取り移動機構13に対する制御や巻き取りドラム20に対する制御が行われる。例えば、ペーパーPの長さが所定長さ(本実施形態では430.1mm)よりも短い場合には、巻き取り機構8によるペーパーPの巻き取りは行わないようにする。
たるみ量検出手段41は、たるみ検出センサー22からの出力信号に基づいて、たるみ量が所定量以上かどうかを検出するように構成されている。ドラム駆動手段42は、巻き取りドラム20を回転駆動するための機構を備えている。回転量検出手段43は、巻き取りドラム20の回転量を検出できるように構成されている。例えば、巻き取りドラム20に連動して回転するエンコーダにより、回転量をモニターすることができるようになっている。
ドラム回転制御手段44は、巻き取りドラム20の回転駆動制御を行う機能を有する。このドラム回転制御手段44は、挿入検出手段33cによるペーパーPの先端挿入の検出や、プリントサイズ設定手段40に記憶・設定されているプリントサイズのデータなどに基づいて、巻き取りドラム20の回転及び停止制御を行う。
巻き取り制御手段45は、巻き取り移動機構13の駆動制御を行う。例えば、回転量検出手段43により押さえローラ21が所定位置まで移動(所定角度、回転)したことを検出すると、巻き取りドラム20を第1位置から第2位置へ移動させるように制御する。また、長さの短いペーパーPの場合(例えば430.1mmよりも短い)は、巻き取り機構8による巻き取り動作を行わないため、巻き取りドラム20を一番下の第2位置に逃がしておくようにする。また、中間の長さのペーパーPの場合(例えば430.1mm〜594.1mm)には、巻き取り機構8によるペーパーPの巻き取りは行うが、たるみ検出センサー22によるたるみ量の検出は行わないため、巻き取りドラム20を第1位置と第2位置の中間位置(第3位置)まで移動させるように制御する。このように、巻き取り制御手段45は、ペーパーPの搬送方向の長さに応じて巻き取り移動機構13に対する制御を変更するように構成されている。なお、ペーパーPの長さ寸法に関する情報は、前記プリントサイズ設定手段40から得ることができる。
また、間隔調整手段46は、押さえローラ21と巻き取りドラム22との間にペーパーPが位置付けられている場合の該ローラ21及びドラム20の間隔調整を行う。この間隔調整手段46は、プリントサイズ設定手段40に記憶されているペーパーPのデータに基づいて、前記間隔がペーパーPの厚みよりも大きくなるように、カム機構のスペーサ205の位置を周方向に移動させるものである。なお、前記スペーサ205が、レバー部材等を介して手動で位置変更されるように構成されている場合には、前記間隔調整手段46は不要である。
ここで、図5に示す制御ブロックは、コンピュータソフトウェアやハードウェアの機能により構築することができる。どの機能をソフトウェアで実現し、どの機能をハードウェアにより実現するかについては、ペーパー処理の能力等に応じて適宜決めることができる。
<巻き取り機構の動作>
次に、ペーパーPに対して画像露光を行ってから現像処理部へ送り出すまでの動作について、図6A,6Bのフローチャート及び図2、図7〜図12により説明する。なお、プリントサイズ設定手段40には、巻き取り機構8を第2位置まで下降させる必要がある長さ(594.1mm以上)のプリントサイズが設定されているものとする。
まず、所定のプリントサイズに切断されたペーパーPの先端がペーパー検出センサー10及びペーパー先端検出手段30により検出される(ステップST1)。ペーパーPの先端が検出されてから所定タイミングが経過して、露光開始タイミング検出手段33aによって露光開始のタイミングであることが検出された後、露光制御部34によってペーパーPの乳剤面に対してレーザー光が走査露光され、画像が形成されていく(ステップST2)。
このようにレーザー光による走査露光が行われながら、ペーパーPは露光搬送ローラ9により下流側に向かって搬送されて、ペーパーPの先端は、第1搬送ユニット11のガイド板11bを通過する。このとき、第1搬送ユニット11の搬送ローラ対11aは圧着が解除された状態であるため、ペーパーPに大きな負荷が作用することなく、該ペーパーPは第1搬送ユニット11を通過することができる。
巻き取りドラム20は、予め図2に示すような第1位置に設定されているため、上述のように第1搬送ユニット11を通過したペーパーPは、そのまま巻き取りドラム20と押さえローラ21との間の隙間に向かって搬送される。そして、ペーパーPの先端位置は、ペーパー検出センサー10による検出結果とペーパーPの搬送量とに基づいてペーパー位置検出部33により演算され、この演算結果から挿入検出手段33cによってペーパーPの先端が巻き取りドラム20と押さえローラ21との間の隙間に挿入されたか否かを判断する(ステップST3)。なお、本実施形態では、露光位置前に設けられた前記ペーパー検出センサー10によってペーパーPの先端を検出して、この検出結果と該パーパーPの搬送量とに基づいて該ぺーパーPの先端位置を演算することで、巻き取りドラム20と押さえローラ21との間にペーパーPの先端が挿入されたことを検出するようにしているが、この限りではなく、該巻き取りドラム20と押さえローラ21との間への挿入を直接検出できるようにセンサー等を設けるようにしてもよい。
前記挿入検出手段33cによりペーパーPの先端が巻き取りドラム20と押さえローラ21との間の隙間内に挿入されたことが検出された場合(ステップST3においてYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を開始する(ステップST4)。図2は、ペーパーPの先端が前記隙間内に挿入された直後の状態を示している。そして、巻き取りドラム20は、図2において反時計方向に回転すると共に、押さえローラ21も同様に回転軸芯20a周りに回転する。その後、上述したカム機構によって押さえローラ21は、巻き取りドラム20との間の隙間が徐々に狭くなって巻き取りドラム20とは接触しない所定の間隔になるように圧着方向へ移動することになる。これにより、ペーパーPの先端側は、巻き取りドラム20の径方向への移動が規制されるため、該巻き取りドラム20が更に回転すると該ドラム20の外周面上にペーパーPが巻き取られることになる。
このとき、前記ペーパーPの搬送方向後方側では、レーザー光による走査露光が行われている。このように、露光中のペーパーPの搬送方向前方側を巻き取りドラム20と押さえローラ21との間に位置付けることで、狭い空間内でも巻き取りドラム20にペーパーPを巻き付けることができるため、ペーパーPの長さに応じて収容空間部Sを大きくすることなく露光ムラの発生を十分に防止できるような露光後バッファを確保することができる。したがって、装置全体の大型化を防止しつつ長尺プリントを行うことができる。
しかも、前記巻き取りドラム20及び押さえローラ21は互いに接触しないため、ペーパーPは強く挟持されることなく、挟持の際にペーパーPに生じる振動や負荷変動を低減することができるので、露光ムラの発生をより確実に防止することができる。
その後、前記巻き取りドラム20が所定量回転したかどうかを判定し(ステップST5)、所定量回転したと判定された場合(ステップST5でYESの場合)には、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST6)。この所定量は、間隔調整手段46により設定されたスペーサ205の周方向位置に応じて決められ、回転量の検出は回転量検出手段43により行う。図7は、巻き取りドラム20の回転が停止した直後の状態を示す図である。ここで、巻き取りドラム20の回転速度は、その周速度が露光搬送ローラ9によるペーパーPの送り速度とほぼ同一になるように設定されている。このように巻き取りドラム20の回転速度に設定することで、ペーパーPに対して大きな負荷変動が作用することなく、できる限り速い速度でペーパーPを巻き取ることができる。なお、巻き取りドラム20の回転をペーパーPの送り速度に対して少し遅くすれば、若干のたるみを持たせて巻取りを行うことができるため、ペーパーPに負荷変動が生じるのをより確実に防止することができる。
前記ステップST6で巻き取りドラム20の回転を停止した後、巻き取り制御手段45によって巻き取り移動機構13を駆動させて、巻き取り機構8を第1位置から第2位置へと下降させる(ステップST7)。なお、ステップST6、ST7については、ほぼ同時に行ようにしてもよい。例えば、巻き取りドラム20が停止する直前に、巻き取り機構8の下方への移動を開始してもよい。
ここで、上述のような巻き取り機構8の下方への移動は、ペーパーPが収容空間部S内へ送り込まれてくる速度よりも遅くなるように設定されるのが好ましい。これにより、ペーパーPに対して大きな負荷変動を与えなくて済む。図8は、巻き取りドラム20が第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)まで移動した状態を示している。この図8では、巻き取りドラム20の下降速度が遅いため、巻き取りドラム20と第1搬送ユニット11との間のペーパーP部分には、たるみが生じ始めている。図9は、巻き取りドラム20が第2位置まで下降完了した状態を示している。
上述のように巻き取りドラム20の回転を停止して該巻き取りドラム20を第2位置へ移動した後も、ペーパーPは露光搬送ローラ9により収容空間部S内に送り込まれてくる。このとき、ペーパー後端脱出検出手段33bによってペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する(ステップST8)。ペーパーPの後端が到達していると判定されれば(ステップST8でYESの場合)、ステップST15へ移行する。一方、ステップST8で後端が到達していないと判定されれば(NOの場合)、ペーパーPが送り込まれることで徐々にたるみが大きくなるため、図10に示すように、発光素子22aからの光がペーパーPのたるみで遮断される状態となる(ステップST9)。このとき、たるみが大きくなったとしても、巻き取りドラム20は斜め下方、すなわち壁面14から遠ざかる方向に移動するため、ペーパーPは壁面14をこすらない状態でたるみが発生する。
ここで、第1搬送ユニット11にペーパーPの後端が到達した状態とは、挟持搬送ローラ対11aよりもペーパーPの後端が少し上流側に突出した状態として定義される。この突出量については、適宜設定することができる。
図10の状態になると、たるみ量検出手段41により所定量以上のたるみが生じたものと判断し(ステップST9でYESの場合)、巻き取りドラム20を再び回転させる(ステップST10)。この巻き取りドラム20の回転は、先ほどのステップST4における回転駆動よりも高速で行われる。これは、大きくなりすぎたたるみを早期に解消するためである。巻き取りドラム20の回転により、発光素子22aの光の遮断状態が解消され、たるみ量が所定量以下になったと判断された場合(ステップST11でYESの場合)、再び巻き取りドラム20を停止させる(ステップST12)。その後、ステップST8へ戻り、ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達したか否かを判断する。
たるみ量が所定量以下でない場合(ステップST11でNOの場合)には、一旦ステップST13に移行して、ステップST8と同じ判定を行う。ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していなければ(ステップST13でNOの場合)、巻き取りドラム20の回転を継続して行うとともにステップST11に戻り、再びたるみ量のモニターを行う。一方、ペーパー後端が第1搬送ユニット11に到達していれば(ステップST13でYESの場合)、巻き取りドラム20の回転を停止する(ステップST14)。図11は、図10の状態から更に巻き取りドラム20が回転した状態を示しているが、押さえローラ21はスペーサ205に当接する角度以上回転していることから、クラッチ部材214がすべっている状態である。
以上のような巻き取りドラム20の回転及び停止の制御は、ドラム回転制御手段44の機能に基づいて行われる。そして、たるみ検出センサー22によってたるみ量を検出して、そのたるみ量に基づいて巻き取りドラム20の回転制御を行うことで、巻き取りドラム20は回転及び停止を繰り返す間歇駆動制御が行われることになる。この回転及び停止を何回繰り返すかについては、プリントサイズにより決まる。
ペーパーPの後端が第1搬送ユニット11に到達し、且つ巻き取りドラム20の回転が停止すると、圧着駆動手段35aによって、第1搬送ユニット11の挟持搬送ローラ対11aは非圧着状態から圧着状態へと切り替えられる(ステップST15)。そして、図12に示すように、ユニット回転手段35bによって第1搬送ユニット11は90゜回転して垂直姿勢となる(ステップST16)。このとき、第1搬送ユニット11の搬送面と第2搬送ユニット12の搬送面とが一列に並んだ状態となる。次に、搬送ローラ対11aを回転駆動させて、ペーパーPを第2搬送ユニット12へ向かって搬送し、受け渡す(ステップST17)。この際、巻き取りドラム20は逆回転(時計回り)させる。
これにより、第2搬送ユニット12によって挟持されたペーパーPは上方に搬送され、図示しない現像処理部に送り込まれて現像処理が施される。すなわち、ペーパーPは、巻き取り機構8によりペーパーPが巻き取られる前と、第2搬送ユニット12によって搬送されるときとでは、搬送方向における先端側と後端側とが入れ替わった状態で搬送されることになる。
上述のような第2搬送ユニット12へのペーパーPの受け渡しが完了すると、次のペーパーPを受け入れるべく初期状態にセットする。すなわち、巻き取りドラム機構8を第2位置から第1位置へと上昇させると共に、押さえローラ21も初期位置に復帰させ、次のペーパーPを受け入れ可能な状態にする。また、第1搬送ユニット11も水平状態に復帰させると共に、搬送ローラ対11aを非圧着状態にセットする。
ここで、以上の説明では、ペーパーPの搬送方向の長さが所定値(例えば594.1mm、第1の長さ)以上のプリントサイズの場合の搬送方法について説明したが、ペーパーPの長さが前記所定値以下の場合には、その長さに応じて次のような2通りの動作を行う。
すなわち、サービスサイズのようにペーパーPの搬送方向長さが所定長さよりも短い場合(例えば430.1mmよりも短い場合、第2の長さ)は、該ペーパーPを巻き取りドラム20で巻き取る必要がないため、巻き取り機構8を最初から第2位置へと移動させておく。これにより、露光エンジン7により画像露光されたペーパーPは、第1搬送ユニット11により直ちに方向変換され、第2搬送ユニット12へと受け渡される。その結果、ペーパーPに加わる負荷をより確実に低減することができる。
一方、ペーパーPの長さが第1の長さと第2の長さとの中間の第3の長さ(本実施形態の例では430.1〜594.1mm)の場合には、巻き取り機構8による巻き取り動作、及び巻き取り機構8の第1位置と第2位置との中間位置(第3位置)への移動のみを行う。すなわち、図6AのステップST7において、巻き取りドラム20を中間位置まで下降させる。このとき、第3の長さのペーパーPの場合は、たるみ検出センサー22によるたるみ検出の必要がないため、たるみ検出は行わない。従って、図6A,Bにおいて、たるみ検出に関するステップを除いた動作が行われる。
以上より、本実施形態によれば、露光位置よりも搬送路下流側に、ペーパーPを巻き付ける巻き取り機構8を設けることで、露光後バッファのための大きな空間や長い搬送路を設ける必要がなくなるため、装置全体の小型化を図りつつ露光ムラを十分に防止できるような露光後バッファを確保することができる。そして、前記巻き取り機構8を巻き取りドラム20及び押さえローラ21によって構成し、露光されているペーパーPの搬送方向前端側を両者の間に位置付けて、該両者の間隔を両者が接触しない所定間隔まで狭め、巻き取りドラム20にペーパーPを巻き取るようにしたので、ペーパーPを強く挟持するものに比べてペーパーPに与えられる振動や負荷変動を低減することができ、狭い空間内に露光ムラを生じることなく長尺ペーパーPを収容することができる。したがって、装置全体を大型化することなく、露光ムラの少ない長尺サイズのプリントを行えるようになる。
また、前記押さえローラ21と巻き取りドラム20との間の所定間隔を調整できるようにしたので、例えば装置の部品の寸法誤差やペーパーの厚みの変化等に対応して、押さえローラ21と巻き取りドラム20との間隔を、ペーパーPが押さえローラ21から振動や負荷変動をほとんど受けることなく該ペーパーPの搬送方向を変更できるような適切な間隔に設定することができる。したがって、押さえローラ21によってペーパーPに生じる振動や負荷変動を確実に低減することができ、露光ムラの発生を確実に防止することができる。
しかも、前記所定間隔は、ペーパーPの厚みよりも大きくなるように設定されるので、該ペーパーPが押さえローラ21と巻き取りドラム20との間で挟持されることはない。これにより、ペーパーPに振動や負荷変動が生じるのをより確実に防止することができ、該ペーパーPの露光ムラの発生をより確実に防止することができる。
なお、前記巻き取りドラム20及び押さえローラ21は、ペーパーPの搬送方向を変更するためのものであって、ペーパーPを搬送する場合のように挟持して搬送力を伝達する必要もないため、上述のように、巻き取りドラム20及び押さえローラ21によってペーパーPを挟持しなくても、機能上、特に問題は生じない。
(その他の実施形態)
本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、それ以外の種々の構成を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、長尺のペーパーの場合には、巻き取りドラム20及び押さえローラ21からなる巻き取り機構8によって露光後のペーパーPを巻き取るようにしているが、この限りではなく、該巻き取りドラム20と押さえローラ21との間にペーパーPの搬送方向前端側を位置付けて、該ペーパーPの搬送方向のみを変えるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、巻取りドラム20に対して押さえローラ21を1つだけ設けるようにしているが、この限りではなく、該押さえローラ21を複数、設けるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、ペーパー後端脱出検出手段33bは、ペーパー検出センサー10からの出力信号に基づいて、ペーパーPの後端が露光位置から脱出して第1搬送ユニット11に到達したことを検出するようにしているが、この限りではなく、専用のセンサーを第1搬送ユニット11に設けるようにしてもよい。
さらに、前記実施形態では、画像記録部としてレーザー光を用いる露光エンジンについて説明したが、この限りではなく、例えば、液晶シャッターを用いた画像露光や、インクジェットプリンタであってもよい。したがって、画像形成媒体についても、写真感光材料だけでなく、それ以外の材料からなるペーパーであってもよい。
以上説明したように、本発明における画像形成装置は、露光中のペーパーの搬送方向前端側が位置付けられる押さえローラと巻き取りドラムとの間の隙間を所定間隔にして、該ペーパーに生じる振動や負荷変動を低減することで、装置全体を大型化することなく露光ムラの少ない長尺プリントを行えるようになるから、例えば、長尺プリントを行うための画像形成装置に特に有用である。
画像形成装置を備えた写真処理システムの構成を示す部分断面図である。 収容空間部の構成を示す図である 巻き取り機構の構成を示す詳細な斜視図である。 押さえローラを移動させるカム機構を示す断面図である。 画像形成装置の制御ブロック構成を示す図である。 画像形成装置の動作を示すフローチャート(前半)である。 画像形成装置の動作を示すフローチャート(後半)である。 画像形成装置の動作(その1)を示す図である。 画像形成装置の動作(その2)を示す図である。 画像形成装置の動作(その3)を示す図である。 画像形成装置の動作(その4)を示す図である。 画像形成装置の動作(その5)を示す図である。 画像形成装置の動作(その6)を示す図である。 従来技術に係る画像形成装置の構成を示す図である。
符号の説明
A 画像形成装置
S 収容空間部
P ペーパー(画像形成媒体)
7 露光エンジン(画像記録部)
8 巻き取り機構
9a,9b 露光搬送ローラ(搬送機構)
11 第1搬送ユニット
12 第2搬送ユニット
13 巻き取り移動機構
20 巻き取りドラム(対向部材)
21 押さえローラ(対向部材)
33c 挿入検出手段(挿入判定手段)
46 間隔調整手段
203 カム部材(間隔変更手段)
203a カム面
205 スペーサ(間隔調整手段)
215 カム連結軸

Claims (3)

  1. 画像形成媒体を搬送機構により搬送しつつ、画像形成面上に画像形成を行う画像記録部を備えた画像形成装置であって、
    前記画像記録部よりも搬送下流側に対向するように配設される複数の対向部材と、
    前記対向部材間に前記画像形成媒体の搬送方向前端側が所定量以上、挿入されたことを判定する挿入判定手段と、
    前記対向部材間の間隔を変更するための間隔変更手段と、を備え、
    前記複数の対向部材は、画像記録部によって所定長さ以上の画像形成媒体に画像形成が行われているときに、該画像形成媒体の搬送方向前端側が前記対向部材間に所定量以上、挿入されるような位置に配設されていて、
    前記間隔変更手段は、前記挿入判定手段によって画像形成媒体が対向部材間に挿入されたと判定された後に、対向部材同士の間隔を両者が接触せずに前記画像形成媒体の搬送方向を変更可能な所定の間隔まで狭めるように構成されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1において、
    対向部材間の所定の間隔を調整するための間隔調整手段を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一つにおいて、
    所定の間隔は、画像形成媒体の厚みよりも大きいことを特徴とする画像形成装置。
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