JP2007224955A - 車両用サスペンションのスプリングシート - Google Patents

車両用サスペンションのスプリングシート Download PDF

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和彦 加藤
Tomoji Sato
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Abstract

【課題】倒れ変形を防止しつつ、異音の発生を防止すると共に、ゴム体積を同等もしくは同等以下とした場合に、スプリングシートに求められるばね特性を向上させることができる車両用サスペンションのスプリングシートを提供する。
【解決手段】スプリングシート10のうち、コイルスプリング21と相手部材22との間に両者に挟圧して介装されるスプリング座部11は、ゴム弾性体からなる。このスプリング座部11は、相手部材22側の第1面31側及び第2面32側に開口部を有し、第1面31と第2面32との間を貫通する複数の貫通穴33a、33bを有する。そして、この貫通穴33a、33bの第1面31側及び第2面32側のうち少なくとも何れか一方の最大開口幅は、コイルスプリング21のコイル線形より小さくされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のサスペンションにおいて、コイルスプリングと車体側部材又は車輪側支持部材である相手部材との間に介装され、コイルスプリングと相手部材との間の伝達振動を緩和する車両用サスペンションのスプリングシートに関するものである。
従来、車両用サスペンションのスプリングシートは、非特許文献1に開示されているように、円環状のゴム弾性体のみにより形成されたものがあった。このスプリングシートは、円環状の部材に、相手部材側からコイルスプリング側へ向かって形成される非貫通穴を有している。これら複数の非貫通穴は、周方向に複数形成されている。
また、近年では、スプリングシートの剛性を向上させるために、ゴム弾性体に加えて、金属や樹脂などからなるコア部材を備えるものが開示されている(特許文献1参照)。これにより、ゴム弾性体によりばね特性を柔らかくできると共に、コア部材により全体の剛性を向上することができる。
社団法人日本機械学会著、機械図集「防振・緩衝装置(下巻)」社団法人日本機械学会発行、1977年9月10日発行、p.5〜6 特開2002−130351号公報
ところで、近年、低コスト化の要請により、スプリングシートは、コア部材を取り除き、ゴム弾性体のみから構成することが検討されている。
ここで、特許文献1に開示されたスプリングシートのゴム弾性体は、相手部材側の面に放射状に切り欠かれている。つまり、当該ゴム弾性体は、相手部材側に放射状に凸部を有する形状からなる。このような形状からなるゴム弾性体のみ(コア部材を持たない)を用いたスプリングシートは、コイルスプリングと相手部材との間に介装することによりコイルスプリング及び相手部材から押圧された場合に、凸部が倒れるように変形するおそれがある。
このように凸部が倒れ変形することにより、コイルスプリングとスプリングシートとの相対位置にずれが生じるおそれがある。この場合、コイルスプリングのスプリング中心位置の軸心とスプリングシートの軸心とがずれる、いわゆる芯ずれを起こすおそれがある。そうすると、コイルスプリングがスプリングシートから外れ、場合によってスプリングシートはコイルスプリングを支持できず、伝達振動の緩和の作用を適切に発揮できないおそれがある。
さらに、このスプリングシートの意匠面である外周面に、倒れ変形した凸部が見えるため、意匠面の外観品質が低下する。
そうすると、ゴム弾性体は、放射状の切欠を形成するのではなく、非特許文献1に開示されているような非貫通穴を形成することが考えられる。確かに、非貫通穴を形成することで、倒れ変形することは防止できると考えられる。従って、芯ずれ及び意匠面の外観品位の低下を防止することができる。
ところで、非特許文献1に開示のスプリングシートにおいては、車両走行中などに、コイルスプリングが伸縮変形することに伴って、スプリングシートの非貫通穴の内部空間が圧縮・復元動作を行う。そして、スプリングシートの相手部材側の全ての面は、相手部材に当接している。また、スプリングシートの非貫通穴の開口側は、相手部材側に位置している。つまり、非貫通穴の内部空間は、ゴム弾性体の変形状態に応じて、密閉空間を形成する。そのため、例えば、非貫通穴が圧縮変形された状態から復元する際などに、非貫通穴の内部空間が密閉状態から部分的に開放される状態となるため、異音を生じるおそれがある。
また、スプリングシートにおいては、伝達振動を緩和するために、コイルスプリングと相手部材との対向する方向のばね特性を柔らかくすることが望まれる。スプリングシートに求められるばね特性としては、例えば、上記対向する方向の静的ばね定数が設定されると、当該対向する方向の動的ばね定数は、通常静的ばね定数よりも高くなるのであるが、その高くなる動的ばね定数を小さくすることが求められている。
さらに、ゴム弾性体のゴム体積は、コストに影響する。すなわち、ゴム体積が大きいほど、ゴム弾性体のコストが高くなる。そのため、ゴム弾性体の形状を変更する際には、変更後のゴム弾性体のゴム体積を変更前のゴム弾性体のゴム体積と同等もしくは同等以下とすることが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、倒れ変形を防止しつつ、異音の発生を防止することができる車両用サスペンションのスプリングシートを提供することを目的とする。特に、ゴム体積を同等もしくは同等以下とした場合に、非特許文献1に開示されているスプリングシートよりも、スプリングシートに求められるばね特性を向上させることができる車両用サスペンションのスプリングシートを提供することを目的とする。
本発明の車両用サスペンションのスプリングシートは、車両のサスペンションにおいて、コイルスプリングと車体側部材又は車輪側支持部材である相手部材との間に介装され、コイルスプリングと相手部材の間の伝達振動を緩和する車両用サスペンションのスプリングシートである。そして、当該スプリングシートは、ゴム弾性体からなり、コイルスプリングの端部に密着すると共に相手部材に当接するスプリング座部を有する。このスプリング座部は、コイルスプリングの端部に密着する第1面と、第1面の裏面側に位置し、相手部材に当接する第2面と、第1面側及び第2面側に開口部を有し、第1面と第2面との間を貫通する複数の貫通穴とを有する。そして、貫通穴の第1面側の開口部及び第2面側の開口部のうち少なくとも何れか一方の最大開口幅は、コイルスプリングのコイル線径より小さいことを特徴とする。
ここで、貫通穴の開口部の最大開口幅とは、開口部の開口幅のうち最大の幅である。例えば、開口部形状が円形の場合には、開口部の最大開口幅は、その円形の直径となる。また、開口部形状が四角形の場合には、開口部の最大開口幅は、2つの対角線のうち長い方の長さとなる。また、開口部形状が正六角形の場合には、開口部の最大開口幅は対角線の長さとなる。
そして、本発明のスプリングシートは、貫通穴を有している。つまり、当該貫通穴は、第1面側及び第2面側に開口部を有している。従って、貫通穴の第2面側の開口部が、相手部材により閉塞されるとしても、貫通穴の第1面側の開口部は常に開口した状態となる。従って、車両走行中などに、コイルスプリングが伸縮変形するとしても、貫通穴の内部は常に第1面側の開口部が開口した状態となる。つまり、密閉状態となることによる異音の発生を防止できる。
ここで、スプリング座部が本発明の貫通穴を有する場合のばね特性と、スプリング座部が非特許文献1の非貫通穴を有する場合のばね特性とについて比較検討する。まず、前提として、両者のスプリング座部のゴム体積を同一とし、且つ、貫通穴又は非貫通穴の個数を同一とする。そうすると、本発明の貫通穴の断面積は、非特許文献1の非貫通穴の断面積よりも小さくなる。これは、非貫通穴の場合には、穴を塞ぐ部分にゴムが存在しているのに対し、貫通穴は穴を塞ぐ部分が存在しないためである。つまり、非貫通穴の場合には、穴を塞ぐ部分にゴムが存在することにより、穴の断面積が大きくなる。
このように、本発明によれば、スプリング座部の貫通穴の断面積を小さくできる。換言すると、本発明のスプリング座部のゴム部分の断面積を大きくすることができる。従って、同一のゴム材質を用いた場合には、本発明のスプリング座部の静的ばね定数は、非貫通穴を有するスプリング座部の静的ばね定数より大きくすることができる。
ここで、両者の静的ばね定数が同一となるようにした場合について検討する。両者の静的ばね定数を同一にするには、貫通穴を有する本発明のスプリング座部のゴム硬さを、非貫通穴を有するスプリング座部のゴム硬さより低いゴム材質のものを用いることができる。そうすると、貫通穴を有する本発明のスプリング座部は、非貫通穴を有するスプリング座部に比べて、動的ばね定数を小さくすることができる。従って、非常に良好なばね特性を得ることができる。
ここで、スプリングシートを特許文献1に開示されているようなゴム弾性体のみで構成すると、上述したように、コイルスプリング及び相手部材から押圧されることでゴム弾性体の凸部が倒れ変形するおそれがある。これは、凸部が放射状に延びるような柱状に形成されているので、当該柱が座屈変形することによる。
一方、本発明のスプリングシートのスプリング座部は、貫通穴が形成されたものである。従って、本発明のスプリングシートのスプリング座部は、複数の柱状からなるものではなく、全体が一体的に結合している。特に、本発明のスプリング座部の貫通穴は、コイル線形より小さい幅からなる開口部の最大開口幅を有する穴である。つまり、貫通穴は、特許文献1のような凸部を形成する切欠部に比べて、小さな穴である。
従って、本発明のスプリングシートのスプリング座部は、座屈変形に対する剛性が大きくなる。つまり、倒れ変形し難くなる。これにより、本発明のスプリングシートによれば、コイルスプリングとの芯ずれを起こすことを確実に防止できるので、伝達振動の緩和の作用を適切に発揮することができる。
また、特に、貫通穴の第1面側の開口部の最大開口幅が、コイルスプリングのコイル線径より小さくするとよい。スプリングシートの第1面側は、コイルスプリングの端部に密着する部分である。ここで、コイルスプリングの端部とは、コイルスプリングの端側の約一周分である。そして、このコイルスプリングの端部のうち特にコイルスプリングの端末部分が、貫通穴の第1面側の開口部から内部に侵入するおそれがある。仮に、コイルスプリングの端末部分が、貫通穴に侵入すると、コイルスプリングの伸縮動作に伴って、異音を発生するおそれがある。
しかし、貫通穴の第1面側の開口部の最大開口幅が、コイルスプリングのコイル線径より小さくすることで、コイルスプリングの端末部分が貫通穴に侵入することを防止できる。つまり、コイルスプリングの端末部分が貫通穴に侵入することにより異音が発生することを防止できる。
ここで、複数の貫通穴は、第1直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第1貫通穴と、第1直径よりも大きな第2直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第2貫通穴とを有するようにしてもよい。なお、第1直径及び第2直径とは、コイルスプリングのスプリング直径付近の直径である。また、第1貫通穴の穴中心が位置する第1直径の中心と第2貫通穴の穴中心が位置する第2直径の中心とは、ほぼ同一位置に位置するようにしている。
この場合に、仮に、第1貫通穴の穴中心及び第2貫通穴の穴中心が、第1直径(又は第2直径)の中心から同一径方向上に形成されていると、放射方向に切欠が形成された形状に近似した形状となる。従って、特許文献1に開示されたゴム弾性体のように、倒れ変形が生じやすくなる。
そこで、複数の貫通穴は、第1直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第1貫通穴と、第1直径よりも大きな第2直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第2貫通穴とを有する場合には、第1貫通穴と第2貫通穴は、周方向に交互に配列されるようにするとよい。
ここで、第1貫通穴と第2貫通穴を周方向に交互に配列しているので、第1貫通穴の穴中心及び第2貫通穴の穴中心は、第1直径(又は第2直径)の中心から同一径方向上に形成されることはない。従って、スプリング座部が倒れ変形することを確実に防止できる。
本発明の車両用サスペンションのスプリングシートによれば、倒れを防止しつつ、異音の発生を防止できる。さらに、ゴム体積を従来と同等もしくは同等以下とした場合に、求められるばね特性を向上することができる。つまり、コイルスプリングと相手部材との対向する方向のばね特性をより柔らかくすることができる。
次に、実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。本実施形態の車両用サスペンションのスプリングシートについて、図1〜図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の車両用サスペンションのスプリングシート10の組付状態図を示す。具体的には、図1は、スプリングシート10が車両用サスペンションのコイルスプリング21と相手部材である車体側部材22との間に両者に挟圧して介装された状態の軸方向断面図を示す。図2は、スプリングシート10の軸方向断面図を示す。図3は、スプリングシート10の平面図を示す。図4は、スプリングシート10の底面図を示す。以下、図1においてスプリングシート10に対して車体側部材22側を上側といい、スプリングシート10に対してコイルスプリング21側を下側という。
スプリングシート10は、図1に示すように、コイルスプリング21と車体側部材22との間に両者に挟圧して介装されている。このスプリングシート10は、コイルスプリング21と車体側部材22との間の伝達振動を緩和する作用を有する。また、スプリングシート10は、コイルスプリング21と車輪側支持部材(図示せず)との間に両者に挟圧して介装されている。そして、スプリングシート10は、コイルスプリング21と車輪側支持部材との間の伝達振動を緩和する作用を有する。
ここで、コイルスプリング21及び車体側部材22について説明する。コイルスプリング21は、図1において二点鎖線にて示す。このコイルスプリング21は、ばね鋼などからなり、螺旋状に巻回されている。そして、コイルスプリング21のスプリング中心径、すなわちコイルスプリング21の巻回されている巻回中心径は、Dsである。
車体側部材22は、図1において一点鎖線にて示す。この車体側部材22は、平板部22aと、3個の係止部22bとから構成される。平板部22aは、金属などの板状からなる。係止部22bは、断面L字型からなり、平板部22aの下側に突出するように、且つ、所定位置(後述するスプリング座部11の軸心Oa)を中心とした場合に外周側が開口するように配置されている。この係止部22bは、スプリングシート10の被係止部13を係止するための部分である。
スプリングシート10について、図1に加え、図2〜図4を参照してより詳細に説明する。スプリングシート10は、加硫成形されたゴム弾性体のみからなる。このスプリングシート10は、スプリング座部11と、ガイド部12と、被係止部13とから構成される。
スプリング座部11は、円環状からなり、円環軸方向が上下方向を向くように配置されている。そして、このスプリング座部11の下端面31(本発明における第1面)は、コイルスプリング21の上端部に密着する面である。ここで、スプリングシート10がコイルスプリング21と車体側部材22とにより挟圧されていない場合には、スプリング座部11の下端面31は、図2に示すように平坦な面をなしている。一方、スプリングシート10がコイルスプリング21と車体側部材22とにより挟圧されている場合には、スプリング座部11の下端面31は、図1に示すように、コイルスプリング21の上端部がめり込むように変形している。なお、コイルスプリング21の端部とは、コイルスプリング21の端側の約一周分である。
そして、このスプリング座部11の上端面32(本発明における第2面)は、下端面31の裏面側に位置する。このスプリング座部11の上端面32は、車体側部材22の平板部22aの下面側が当接する面である。ここで、スプリングシート10がコイルスプリング21と車体側部材22とにより挟圧されていない場合、及び、挟圧されている場合の何れの場合も、スプリング座部11の上端面32は、図1及び図2に示すような平坦な面をなしている。
さらに、スプリング座部11には、複数の第1の貫通穴33a及び複数の第2の貫通穴33bが形成されている。第1、第2の貫通穴33a、33bは、スプリング座部11の下端面31側及び上端面32側に開口部を有している。そして、これらの第1、第2の貫通穴33a、33bは、下端面31と上端面32との間を貫通形成されている。つまり、第1、第2の貫通穴33a、33bは、スプリング座部11の円環軸方向(図1、図2の上下方向)に平行な方向に形成されている。
そして、これらの第1、第2の貫通穴33a、33bは、穴軸方向の全ての位置において同径の円形穴からなる。つまり、第1、第2の貫通穴33a、33bの下端面31側及び上端面32側の開口部の形状は、同じ円形となる。さらに、これらの第1、第2の貫通穴33a、33bの穴径(最大穴幅)は、コイルスプリング21のコイル線径より小さくしている。つまり、第1、第2の貫通穴33a、33bの下端面31側及び上端面32側の開口部の開口径(最大開口幅)は、コイルスプリング21のコイル線形より小さくなる。
さらに、それぞれの第1の貫通穴33aの穴中心O1は、図3に示すように、スプリング座部11の軸心Oaを中心とした第1直径D1上に、等間隔に位置する。また、それぞれの第2の貫通穴33bの穴中心O2は、図3に示すように、スプリング座部11の軸心Oaを中心とした第2直径D2上に、等間隔に位置する。この第2直径D2は、第1直径D1よりも大きく、且つ、スプリング中心径Dsよりも大きい。つまり、第2の貫通穴33bの穴中心O2は、第1の貫通穴33aの穴中心O1よりも外周側に位置し、且つ、コイルスプリング21のスプリング中心径Dsに相当する位置よりも外周側に位置している。
さらに、第1の貫通穴33aと第2の貫通穴33bとは、周方向に交互に配列されている。つまり、スプリング座部11の軸心Oaから見た場合に、第1の貫通穴33aと第2の貫通穴33bは、交互に位置している。換言すると、第1の貫通穴33aの穴中心O1と第2の貫通穴33bの穴中心O2は、スプリング座部11の軸心Oaから同一径方向上に位置していない。具体的には、スプリング座部11の軸心Oaを中心とし、且つ、所定の第1の貫通穴33aの穴中心O1の位置が零度とした場合に、例えば、角度θ上に第2の貫通穴33bの穴中心O2が位置し、角度2θ上に所定の第1の貫通穴33aに隣り合う第1の貫通穴33aの穴中心O1が位置している。そして、このような第1の貫通穴33aと第2の貫通穴33bとの関係が全周に亘って連続する。
ガイド部12は、スプリング座部11の下端面31の下方側に配置されている。このガイド部12は、略逆円錐筒状からなる。このガイド部12の内周径は、スプリング座部11の内周表面の内周径と同一である。そして、ガイド部12の最大外周径は、図1に示すように、コイルスプリング21の内周径よりも僅かに小さな径からなる。つまり、ガイド部12は、コイルスプリング21をスプリングシート10に装着する際のガイド機能を有する。
被係止部13は、スプリング座部11の内周表面のうちの上側部分から内周側に向かって突出するように、且つ、周方向に等間隔に3カ所配置されている。これら被係止部13は、それぞれ、車体側部材22の係止部22bに係止されている。これにより、スプリングシート10は、車体側部材22に係止される。なお、これら被係止部13の上端面は、車体側部材22の平板部22aの下面に当接している。
ここで、スプリングシート10の組付けは、以下のように行われる。まず、車体側部材22の係止部22bにスプリングシート10の被係止部13を係止させる。このとき、スプリングシート10と車体側部材22とを相対的に回転させながら、両者を係止する。
続いて、スプリングシート10のガイド部12をコイルスプリング21の内部に挿入する。そして、スプリングシート10のスプリング座部11の下端面31に、コイルスプリング21の上端部を押圧する。従って、スプリングシート10のスプリング座部11が、コイルスプリング21と車体側部材22の平板部22aとの間にて、両者に挟圧して介装される。これにより、コイルスプリング21の上端部は、スプリングシート10のスプリング座部11の下端面31に密着する。
以上のようにスプリングシート10を構成することで、以下の効果を奏する。ここで、車両走行中などにコイルスプリング21が上下方向に伸縮変形することに伴い、スプリングシート10のスプリング座部11は、上下方向に圧縮・復元動作を繰り返す。このスプリング座部11の動作に起因して、第1、第2の貫通穴33a、33bは、圧縮変形された状態と復元される状態とを繰り返す。このとき、第1、第2の貫通穴33a、33bは、スプリング座部11の下端面31側に開口部を有しているので、第1、第2の貫通穴33a、33bとスプリング座部11の外部との間で、空気が流通する。従って、第1、第2の貫通穴33a、33bは、密閉状態となることはなく、このことに起因して異音が発生することもない。
さらに、スプリング座部11には複数の貫通穴33a、33bが形成されているので、スプリング座部11は、複数の柱状からなる部分を有するものではなく、全体が一体的に結合した形状となっている。さらに、貫通穴33a、33bの穴径は、コイルスプリング21のコイル線径より小さい。つまり、貫通穴33a、33bは、特許文献1のような凸部を形成する切欠部に比べて、小さな穴である。さらには、第1の貫通穴33aと第2の貫通穴33bとは、周方向に交互に配列されている。
従って、スプリング座部11は、コイルスプリング21と車体側部材22とにより挟圧された場合であっても、座屈に対する剛性が大きくなる。つまり、スプリング座部11は、倒れ変形し難くなる。これにより、コイルスプリング21とスプリングシート10との芯ずれが生じることを確実に防止できる。さらには、スプリング座部11が倒れ変形し難くなることにより、意匠面であるスプリング座部11の外周表面の外観品質が向上する。
また、第1、第2の貫通穴33a、33bの下端面31側の開口部の最大開口幅(開口径)は、コイルスプリング21のコイル線形より小さい。従って、コイルスプリング21の端末部分が、第1、第2の貫通穴33a、33bに侵入することを防止できる。つまり、コイルスプリング21の端末部分が第1、第2の貫通穴33a、33bに侵入することにより異音が発生することを防止できる。
また、スプリング座部11が仮に非特許文献1の非貫通穴を有する場合と、スプリング座部11が本実施形態のように貫通穴33a、33bを有する場合とについて、両者のゴム体積を同一とし、且つ、非貫通穴又は貫通穴の個数を同一とした場合には、本実施形態の貫通穴の断面積は、非貫通穴の断面積を小さくできる。従って、本実施形態のスプリング座部11は、静的ばね定数を大きくすることができる。
仮に、両者の静的ばね定数が同一となるようにした場合には、本実施形態のスプリング座部11は、ゴム硬さの低い材質のものを用いることができる。その結果、本実施形態のスプリング座部11は、動的ばね定数を小さくすることができる。このように、本実施形態のスプリング座部11は、スプリングシート10に求められるばね特性を向上することができる。
本実施形態の車両用サスペンションのスプリングシート10の組付状態図を示す。 スプリングシート10の軸方向断面図を示す。 スプリングシート10の平面図を示す。 スプリングシート10の底面図を示す。
符号の説明
10:スプリングシート、
11:スプリング座部、 12:ガイド部、 13:被係止部、
21:コイルスプリング、 22:車体側部材、 22a:平板部、 22b:係止部、
31:スプリング座部11の下端面、 32:スプリング座部11の上端面、
33a:第1の貫通穴、 33b:第2の貫通穴

Claims (3)

  1. 車両のサスペンションにおいて、コイルスプリングと車体側部材又は車輪側支持部材である相手部材との間に介装され、前記コイルスプリングと前記相手部材の間の伝達振動を緩和する車両用サスペンションのスプリングシートであって、
    ゴム弾性体からなり、前記コイルスプリングの端部に密着すると共に前記相手部材に当接するスプリング座部を有し、
    前記スプリング座部は、
    前記コイルスプリングの端部に密着する第1面と、
    前記第1面の裏面側に位置し、前記相手部材に当接する第2面と、
    前記第1面側及び前記第2面側に開口部を有し、前記第1面と前記第2面との間を貫通する複数の貫通穴と、
    を有し、
    前記貫通穴の前記第1面側の開口部及び前記第2面側の開口部のうち少なくとも何れか一方の最大開口幅は、前記コイルスプリングのコイル線径より小さいことを特徴とする車両用サスペンションのスプリングシート。
  2. 前記貫通穴の前記第1面側の開口部の最大開口幅は、前記コイルスプリングのコイル線径より小さい請求項1記載の車両用サスペンションのスプリングシート。
  3. 複数の前記貫通穴は、
    第1直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第1貫通穴と、
    前記第1直径よりも大きな第2直径上にそれぞれの穴中心を有する複数の第2貫通穴と、
    を有し、
    前記第1貫通穴と前記第2貫通穴は、周方向に交互に配列される請求項1又は2に記載の車両用サスペンションのスプリングシート。
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