JP2007224502A - 床用目地装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は幅寸法が小さくても大きな揺れ動きを目地部に隙間が生じることなく吸収することができる床用目地装置を得るにある。
【解決手段】 目地部を介した一方の目地部側の床躯体に後端部が他方の目地部側の床躯体側に突出する先端部が水平方向に回動可能に取付けられた少なくとも2個以上のブラケットと、この少なくとも2個以上のブラケットの先端部に取付けられたブラケット間の目地部を覆う目地カバーと、少なくとも2個以上のブラケットの先端部が常時他方の目地部側の床躯体方向に付勢するブラケット付勢機構と、他方の目地部側の床躯体に後端部が取付けられた目地カバー上をスライド移動できる先端部が一方の目地部側の床躯体に支持される目地プレートとで床用目地装置を構成している。
【選択図】 図2

Description

本発明は目地部を介して設けられた床躯体間を覆う床用目地装置に関する。
従来、この種の床用目地装置は地震等の揺れ動きを吸収するため、左右の躯体間(クリアランス)の2倍が必要である。それ故に、例えばプラス、マイナス500ミリが必要な場合、本体の幅寸法は1000ミリ以上、実質1200ミリが必要となる。これは左右の躯体間が離間した場合には問題が生じないが、近接した場合、壁や柱があると1700ミリの壁や柱間の寸法が必須条件となり、それ以下の条件では設置することができないという欠点があった。
特になし
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、幅寸法が小さくても大きな揺れ動きを目地部に隙間が生じることなく吸収することができる床用目地装置を提供することを目的としている。
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本発明は目地部を介した一方の目地部側の床躯体に、後端部が他方の目地部側の床躯体側に突出する先端部が水平方向に回動可能に取付けられた少なくとも2個以上のブラケットと、この少なくとも2個以上のブラケットの先端部に取付けられた、該ブラケット間の目地部を覆う目地カバーと、前記少なくとも2個以上のブラケットの先端部が、常時他方の目地部側の床躯体方向に付勢するブラケット付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記一方の目地部側の床躯体に支持される目地プレートとで床用目地装置を構成している。
本発明は目地部を介した一方の床躯体の目地部側に形成された、反目地部側が傾斜面に形成された目地プレート支持凹部と、この目地プレート支持凹部に先端部が支持され、後端部が他方の目地部側の床躯体側に位置する目地カバーと、この目地カバーの後端部を上部で枢支し、一方の床躯体の目地部側の床面より下部位置で下部が枢支された複数個の支持バー、この複数個の支持バーが必要以上
に回動するのを阻止するストッパーを備えるブラケットと、このブラケットあるいは前記目地カバーを常時前記他方の床躯体方向に付勢する付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が上下移動可能に取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記目地プレート支持凹部の傾斜面をスライド移動できる目地プレートとで床用目地装置を構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)目地部を介した一方の目地部側の床躯体に、後端部が他方の目地部側の床躯体側に突出する先端部が水平方向に回動可能に取付けられた少なくとも2個以上のブラケットと、この少なくとも2個以上のブラケットの先端部に取付けられた、該ブラケット間の目地部を覆う目地カバーと、前記少なくとも2個以上のブラケットの先端部が、常時他方の目地部側の床躯体方向に付勢するブラケット付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記一方の目地部側の床躯体に支持される目地プレートとで構成しているので、目地部が地震等で狭くなった場合には、目地カバーと目地プレートが一方の目地部側の床躯体上に侵入して、その揺れ動きを吸収するとともに、目地部が広くなった場合には、目地プレートの先端部が目地カバー上をスライド移動して、目地部に隙間が生じることなく、その揺れ動きを吸収することができる。
したがって、目地部の幅寸法がなくなる状態から、目地部の幅寸法が約2倍となる揺れ動きを吸収することができるとともに、目地部が狭くなっても、目地部の幅寸法分しか目地カバーと目地プレートが一方の目地部側の床躯体上に侵入することがなく、境界線や、壁や柱等が目地部の幅寸法分だけ目地部端部より離れていれば、安全に設置することができる。
よって、小型化、コンパクト化を図ることができるとともに、揺れ動きを安全に確実に吸収することができる。
(2)前記(1)によって、構造が簡単であるので、容易に設置することができる。
(3)前記(1)によって、揺れ動きが停止すると、自動的に元の状態に戻すことができる。
したがって、地震のたびに点検することなく、安全に使用することができる。
(4)請求項2も前記(1)〜(3) と同様な効果が得られるとともに、平常時には一方の床面と他方の床面と同一面に目地プレートの上面を位置させることができる。
(5)請求項3も前記(1) 〜(3)
と同様な効果が得られるとともに、目地カバーを一方の目地部側の床躯体上に前後方向に移動することなくスライド移動させることができる。
したがって、前後方向に遊びのない設置場所にでも、容易に設置することができる。
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
図1ないし図8に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1は本発明の床用目地装置で、この床用目地装置1は目地部2を介した一方の床躯体3の目地部側に形成された、反目地部側が傾斜面4の目地プレート支持凹部5と、この目地プレート支持凹部5に後端部が支持され、先端部が他方の目地部側の床躯体6側に位置する目地カバー7と、この目地カバー7の先端部を回動可能で、かつ上下移動可能に先端部で支持することができる後端部が、前記一方の目地部側の床躯体3に水平方向に回動可能に枢支金具8で枢支された少なくとも2個以上のブラケット9、9と、この少なくとも2個以上のブラケット9、9あるいは前記目地カバー7を、常時前記他方の床躯体6方向に付勢する付勢機構10と、前記他方の目地部側の床躯体6に形成された目地プレート支持部11に後端部が上下移動可能に取付けられた、前記目地カバー7上をスライド移動できる目地プレート12とで構成されている。
前記少なくとも2個以上のブラケット9、9は図3に示すように、長方形状の板状のブラケット本体13と、このブラケット本体13の後端部の上下部に取付けられた、前記一方の目地部側の床躯体3に複数本のタッピングビス14等で固定される、枢支金具8としてのヒンジ部材15、15と、前記ブラケット本体13の先端部の上下部位に固定された、前記目地カバー7の後部寄りの底面に取付けられた該目地カバー7を上方に押し圧するコイルスプリング16を介装した押し上げ棒17をガイドするとともに、下端部を係止するガイドパイプ18および係止パイプ19と、前記ブラケット本体13が目地部が狭くなった場合に、他方の目地部側の床躯体6でスムーズに回動できるように傾斜状態で停止させるストッパー20とで構成されている。
前記付勢機構10は図4に示すように、前記ブラケット本体13のほぼ中央部に固定された一方の枢支ピン21と、この一方の枢支ピン21に一端部が枢支された中央部が回動可能に中央枢支ピン22で枢支されたリンク23と、このリンク23の他端部を枢支する前記一方の目地部側の床躯体3に固定された他方の枢支ピン24と、前記リンク23の中央部寄りの部位あるいは中央枢支ピン22に一端部が取付けられ、他端部が前記一方の目地部側の床躯体3に固定された、前記リンク23を常時直線状態になるように付勢するコイルスプリング25とで構成されている。
前記目地プレート12は図6に示すように、先端部が前記目地プレート支持凹部5の傾斜面4に面接触するように傾斜面26に形成された目地プレート本体27と、この目地プレート本体27の後端部寄りの底面に形成された、前記目地プレート支持部11に固定された支持ピン28、28が遊挿状態で入り込む支持ピン挿入孔29、29とで構成されている。
上記構成の床用目地装置1は通常時には図2に示すように、目地部2を一方の床躯体3の底面と他方の床躯体6の底面とがほぼ同一となるように目地プレート12で覆った状態になっている。
このとき、目地カバー7はコイルスプリング16で上方に押し上げられている押し上げ棒17によって、目地プレート12を押し上げることなく目地プレート12に密着した状態になっている。
地震等で目地部2が広くなると、図7に示すように他方の床躯体6が一方の床躯体3より離れた状態となるため、目地プレート12が目地カバー7上をスライド移動して、通常時の目地部の幅寸法のほぼ2倍になるまで移動しても、目地部2を目地プレート12と目地カバー7で覆って、隙間が生じることなく目地部を覆うことができる。
また、地震等で目地部2が狭くなると、図8に示すように他方の床躯体6が一方の床躯体3に接近する状態となるため、他方の床躯体6によって目地カバー7および目地プレート12が一方の床躯体3上へ乗り上げ、ブラケット9、9が最小の収納状態となるまでスライド移動するが、一方の床躯体3上へ乗り上げられる目地カバー7および目地プレート12は、最大でも目地部2の幅寸法分だけ乗り上げるため、乗り上げ寸法を小さくできる。この場合、目地カバー7の後端部および目地プレート12の後端部は上方へ移動する。
なお、目地部2が狭くなった場合には、目地カバー7の後端部が少なくとも2個以上のブラケット9、9の回動によって前後方向に回動するが、前後方向に余分なスペースがある所では十分に使用することができる。
また、目地カバー7のほぼ中央部の底面に凹状のガイドレール30を設け、このガイドレール30と係合するピン31を目地プレート支持凹部5に設けることにより、目地カバー7の先端部寄りの位置を規制した状態で移動させることができる。
[発明を実施するための異なる形態]
次に、図9ないし図25に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
図9ないし図14に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、目地カバー7の先端部を一方の床躯体3の床面に支持させるとともに、後端部を少なくとも2個以上のブラケット9、9の先端部に枢支ピン32、32で枢支し、目地プレート12Aの後端部を他方の床躯体6の目地部側の床面に固定した点で、このように構成した床用目地装置1Aにしても、目地部を覆う目地プレート12Aが両方の床面より高くなるが、それ以外は前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
なお、目地プレート12Aの両端部は下部が外方へ突出する傾斜面33、33に形成されている。
図15ないし図20に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、一方の床躯体3の目地部側の床面より下部位置のほぼ水平方向に位置できるように固定された支持プレート34と、この支持プレート34に所定間隔で下端部が枢支ピン35で枢支され、先端部が枢支ピン36で目地カバー7の後端部の底面に枢支された複数個の支持バー37と、この複数個の支持バー37が必要以上に回動するのを阻止するストッパー用のワイヤー38とからなるブラケット9Aを用いた点で、このように構成した床用目地装置1Bにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、目地カバー7を前後に移動することなく、左右方向にスライド移動させることができ、両側に余分なスペースがない場所でも設置することができる。
なお、ブラケット9Aあるいは目地カバー7は目地部が狭くなって元の状態になった場合に、目地カバー7を元の状態に戻すため、複数個の支持バー37がストッパー用のワイヤー38で係止されるまで付勢できるように、支持バー37と一方の床躯体3間にスプリング39を介装したり、あるいは他方の床躯体6方向へ付勢するコイルスプリング40を用いた付勢機構10Aが用いられている。
図21ないし図25に示す本発明を実施するための第4の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、少なくとも2個以上のブラケット9、9を一方の目地部側の床躯体3と該少なくとも2個以上のブラケット9、9のブラケット本体13、13のほぼ中央部との間に該ブラケット本体13、13を常時他方の目地部側の床躯体6方向に突出するように付勢する
スプリングを用いた付勢機構10Bと、ブラケット本体13、13を所定の傾斜状態で停止させるストッパー20を用いた点で、このように構成した床用目地装置1Cにしても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られる。
本発明は床用目地装置を製造する産業で利用される。
本発明を実施するための最良の第1の形態の平面図。 図1の2−2線に沿う拡大断面図。 本発明を実施するための最良の第1の形態のブラケットの説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の付勢機構の説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地カバーの説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地プレートの説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための最良の第1の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の平面図。 図9の10−10線に沿う拡大断面図。 本発明を実施するための第2の形態の目地カバーのブラケットへの取付け状態の説明図。 本発明を実施するための第2の形態の目地プレートの説明図。 本発明を実施するための第2の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第2の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第3の形態の平面図。 図15の16−16線に沿う拡大断面図。 図15の17−17線に沿う断面図。 本発明を実施するための第3の形態のブラケットの説明図。 本発明を実施するための第3の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第3の形態の目地部が狭くなった動作説明図。 本発明を実施するための第4の形態の平面図。 図21の22−22線に沿う拡大断面図。 本発明を実施するための第4の形態のブラケットの説明図。 本発明を実施するための第4の形態の目地部が広くなった動作説明図。 本発明を実施するための第4の形態の目地部が狭くなった動作説明図。
符号の説明
1、1A、1B:床用目地装置、2:目地部、
3:一方の床躯体、 4:傾斜面、
5:目地プレート支持凹部、 6:他方の床躯体、
7:目地カバー、 8:枢支金具、
9、9A:ブラケット、 10、10A:付勢機構、
11:目地プレート支持部、 12:目地プレート、
13:ブラケット本体、 14:タッピングビス、
15:ヒンジ部材、 16:コイルスプリング、
17:押し上げ棒、 18:ガイドパイプ、
19:係止パイプ、 20:ストッパー、
21:一方の枢支ピン、 22:中央枢支ピン、
23:リンク、 24:他方の枢支ピン、
25:コイルスプリング、 26:傾斜面、
27:目地プレート本体、 28:支持ピン、
29:支持ピン挿入孔、 30:ガイドレール、
31:ピン、 32:枢支ピン、
33:傾斜面、 34:支持プレート、
35:枢支ピン、 36:枢支ピン、
37:支持バー、 38:ストッパー用ワイヤー、
39:スプリング、 40:コイルスプリング。



Claims (3)

  1. 目地部を介した一方の目地部側の床躯体に、後端部が他方の目地部側の床躯体側に突出する先端部が水平方向に回動可能に取付けられた少なくとも2個以上のブラケットと、この少なくとも2個以上のブラケットの先端部に取付けられた、該ブラケット間の目地部を覆う目地カバーと、前記少なくとも2個以上のブラケットの先端部が、常時他方の目地部側の床躯体方向に付勢するブラケット付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記一方の目地部側の床躯体に支持される目地プレートとからなることを特徴とする床用目地装置。
  2. 目地部を介した一方の床躯体の目地部側に形成された、反目地部側が傾斜面に形成された目地プレート支持凹部と、この目地プレート支持凹部に先端部が支持され、後端部が他方の目地部側の床躯体側に位置する目地カバーと、この目地カバーの後端部を回動可能で、かつ上下移動可能に先端部で支持することができる後端部が、前記一方の目地部側の床躯体に枢支された少なくとも2個以上のブラケットと、この少なくとも2個以上のブラケットあるいは前記目地カバーを常時前記他方の床躯体方向に付勢する付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が上下移動可能に取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記目地プレート支持凹部の傾斜面をスライド移動できる目地プレートとからなることを特徴とする床用目地装置。
  3. 目地部を介した一方の床躯体の目地部側に形成された、反目地部側が傾斜面に形成された目地プレート支持凹部と、この目地プレート支持凹部に先端部が支持され、後端部が他方の目地部側の床躯体側に位置する目地カバーと、この目地カバーの後端部を上部で枢支し、一方の床躯体の目地部側の床面より下部位置で下部が枢支された複数個の支持バー、この複数個の支持バーが必要以上
    に回動するのを阻止するストッパーを備えるブラケットと、このブラケットあるいは前記目地カバーを常時前記他方の床躯体方向に付勢する付勢機構と、前記他方の目地部側の床躯体に後端部が上下移動可能に取付けられた、前記目地カバー上をスライド移動できる先端部が前記目地プレート支持凹部の傾斜面をスライド移動できる目地プレートとからなることを特徴とする床用目地装置。
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