JP2007222486A - 遊技機及び遊技用プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になることを報知できるとともに、複数の有効ラインを効果的に用いて遊技の趣向の向上を図る。
【解決手段】パチンコ遊技機における表示部16aには、3行3列の図柄表示領域E1〜E9と、複数の有効ラインL1〜L8が設定されている。そして、大当り遊技状態への移行報知を主図柄の特別の組み合わせを有効ラインL1〜L8上に停止表示することで行い、その有効ラインL1〜L8以外の残存状態の図柄表示領域E1〜E9に副図柄の特定の組み合わせを停止表示することで大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを報知する。
【選択図】 図13
【解決手段】パチンコ遊技機における表示部16aには、3行3列の図柄表示領域E1〜E9と、複数の有効ラインL1〜L8が設定されている。そして、大当り遊技状態への移行報知を主図柄の特別の組み合わせを有効ラインL1〜L8上に停止表示することで行い、その有効ラインL1〜L8以外の残存状態の図柄表示領域E1〜E9に副図柄の特定の組み合わせを停止表示することで大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを報知する。
【選択図】 図13
Description
本発明は、遊技機及び遊技用プログラムに係り、特に、通常遊技状態と遊技者にとって有利な大当り遊技状態で遊技を行えるパチンコ遊技機などの遊技機及び遊技用プログラムに関する。
弾球遊技機であるパチンコ機、スロットマシンなどの遊技機においては、多くの賞球を得ることができる大当り遊技状態と、賞球を得る機会の少ない通常状態(通常遊技状態)とを備えるものが知られている。この種の遊技機は、たとえば、3×3のマトリックス状に配置された図柄表示領域(リール)を備え、複数の図柄表示領域の並びによって形成される所定の有効ライン上に所定の当り図柄を表示することで、通常遊技状態から大当り遊技状態への移行を報知する(特許文献1参照)。また、この種の遊技機の中には、大当り遊技状態が終了した後において継続して遊技を行った場合に、再度、大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態(確変遊技状態)に移行するものが知られている。この種の遊技機では、所定の当り図柄を所定数以上の有効ライン上に表示することで、特定遊技状態への移行条件が成立したことを報知する(特許文献2参照)。
特開1999−70239号公報
特開2000−189573号公報
特許文献2に記載の従来の遊技機では、大当り遊技状態が終了した後に通常遊技状態になる場合と、大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になる場合とを、所定の当り図柄が揃う有効ライン数で区別して報知している。具体的には、前者の場合には所定の当り図柄を単数の有効ライン上に表示し、後者の場合には所定の当り図柄を複数の有効ライン上に表示している。このような遊技機では、特定遊技状態への移行条件が成立しなければ、複数の有効ライン上に所定の当り図柄を表示させることができない。そのため、多くの有効ラインが設定されていたとしても、単数の有効ライン上にばかり所定の当り図柄が揃うことが多くなり、複数の有効ラインを効果的に用いて遊技の趣向を図ろうとした意図が減殺されてしまう。
本発明は、複数の有効ラインが設定された遊技機において、大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になることを報知できるとともに、複数の有効ラインを効果的に用いて遊技の趣向の向上を図ることを目的とする。
本発明に係る遊技機は、通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定手段と、大当り遊技状態終了後に通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定手段と、識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示手段と、表示手段に表示する識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御手段と、複数種類の識別図柄を記憶する図柄記憶手段と、大当り遊技状態移行判定手段によって大当り移行条件が成立すると判定された場合に、識別図柄の特別の組み合わせが表示される有効ラインを決定する有効ライン決定手段と、有効ライン決定手段によって決定された有効ライン以外の図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認手段と、特定遊技状態移行判定手段の判定結果に基づいて、図柄表示領域確認手段によって確認された残存状態の図柄表示領域に表示させる識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定手段とを備え、表示制御手段は、有効ライン決定手段によって決定された有効ラインに識別図柄の特別の組み合わせを停止表示させ、且つ図柄表示領域確認手段によって確認された図柄表示領域に識別図柄の特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことを特徴とする。
本発明に係る遊技機においては、図柄表示領域に識別図柄が表示される。そして、遊技者は、有効ライン上に表示される識別図柄の特別の組み合わせを視認することで大当り遊技状態への移行を認識する。そして同時に、有効ライン以外の残存状態の図柄表示領域に表示される識別図柄の特定の組み合わせを視認することで大当り遊技状態終了後に特定遊技状態へ移行することを認識する。そのため、有効ライン上に揃う識別図柄の特別の組み合わせとは別に、識別図柄の特定の組み合わせによって特定遊技状態への移行を遊技者に報知でき、識別図柄の特別の組み合わせが揃う有効ライン数を、特定遊技状態への移行とは別に決定できる。したがって、有効ライン数とは無関係に、大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になることを報知できるので、複数の有効ライン上に識別図柄の特別の組み合わせが表示される機会を増やすことが容易になる。よって、大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になることを報知できるとともに、複数の有効ラインを効果的に用いて、遊技の趣向の向上を図ることができる。
また、図柄記憶手段は、特別の組み合わせを構成する主図柄と特別の組み合わせを構成しない副図柄とを少なくとも含む複数種類の識別図柄を記憶し、通常遊技状態、大当り遊技状態及び特定遊技状態を有する遊技の進行中に表示手段に表示される表示演出を複数種類記憶する演出記憶手段と、演出記憶手段に記憶された複数種類の表示演出から、表示手段に表示する表示演出を決定する演出決定手段と、演出決定手段によって特定の表示演出が決定された場合に、特定の表示演出が表示手段に表示される前に、特定の表示演出が表示されることを予告する識別図柄の発展組み合わせを図柄表示領域に停止表示させるか否かを判定する発展判定手段と、発展判定手段によって発展組み合わせを図柄表示領域に停止表示させると判定された場合に、図柄記憶手段に記憶されている複数種類の識別図柄の中から、発展組み合わせとして、副図柄の組み合わせを決定する発展図柄組合せ決定手段と、を更に備え、報知図柄決定手段は、識別図柄の特定の組み合わせとして、副図柄を含んだ組み合わせを決定すると好適である。
本発明に係る遊技機では、識別図柄の特別の組み合わせを構成する主図柄とは別に識別図柄の特別の組み合わせを構成しない副図柄が、特定の表示演出の予告に用いられ、且つ特定遊技状態への移行報知にも用いられる。このため、副図柄の停止表示によって特定遊技状態への移行報知と特定の表示演出の予告とを行うことが可能になり、副図柄に対する遊技者の意識を高めるようにして、遊技の趣向の向上を図ることができる。
また、図柄記憶手段は、副図柄を複数種類記憶し、演出記憶手段は、特定の表示演出を複数種類記憶し、発展図柄組合せ決定手段は、演出記憶手段に記憶された複数種類の特定の表示演出の中から演出決定手段によって決定された特定の表示演出に基づいて、図柄記憶手段に記憶された複数種類の副図柄の中から、発展組み合わせを構成する副図柄の組み合わせを決定すると好適である。
本発明に係る遊技機では、複数種類の特定の表示演出の中から演出決定手段によって決定された特定の表示演出に基づいて、発展図柄組合わせ決定手段は図柄表示領域に停止表示する副図柄の発展組み合わせを決定する。このため、複数の図柄表示領域に表示された副図柄の種類によって、特定の表示演出が異なるので、副図柄に対して高い興味を遊技者に与えることができ、さらに、遊技の趣向向上を図ることができる。
他方、本発明に係る遊技用プログラムは、通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定機能と、大当り遊技状態終了後に通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定機能と、複数種類の識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示手段に、識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御機能と、大当り遊技状態移行判定機能によって大当り移行条件が成立すると判定された場合には、識別図柄の特別の組み合わせが表示される有効ラインを決定する有効ライン決定機能と、有効ライン決定機能によって決定された有効ライン以外の図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認機能と、特定遊技状態移行判定機能の判定結果に基づいて、図柄表示領域確認手段によって確認された残存状態の図柄表示領域に表示させる識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定機能とを備え、表示制御機能は、有効ライン決定機能によって決定された有効ラインに識別図柄の特別の組み合わせを停止表示させ、且つ図柄表示領域確認機能によって確認された識別図柄の特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことをコンピュータに実現させるものである。
本発明に係る遊技機によれば、複数の有効ラインが設定された遊技機において、大当り遊技状態が終了した後に特定遊技状態になることを報知できるとともに、複数の有効ラインを効果的に用いて遊技の趣向の向上を図ることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は本発明の第一の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図、図5は図1に示すパチンコ遊技機の部分断面図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作関連ボタンを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、所定の操作を行う決定ボタン20a及び選択ボタン20b,20cが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された遊技球及び後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bと、この下皿6bの右側に設けられた発射ハンドル6cと、が配置されている。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル6に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル6cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤4に順次発射され
る。
る。
発射された遊技球は、図4に示すように、遊技盤4の左側に設けられたガイドレール7により案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘8(図5参照)等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
遊技盤4には、遊技状態において遊技球が流下する領域となる遊技領域4aが形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘8(図5参照)が設けられている。また、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、高さ方向の中央部には始動入賞口9が設けられている。さらに、その中心線の左側であって高さ方向の中央部には、普通図柄作動ゲート10が設けられている。
さらに、始動入賞口9のやや下側位置に大入賞口11が設けられ、始動入賞口9の側方には、一般入賞口12a,12bが設けられている。また、遊技領域4aの中央部下端部には、アウト口14が設けられている。
始動入賞口9は、遊技球が入賞可能とされている。始動入賞口9には、始動入賞口スイッチ9S(図6)が設けられており、始動入賞口9に遊技球が入賞することにより、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出する。始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31では、大当り判定するための大当り判定用乱数等の抽出を行う。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能とされており、遊技球が通過したことを条件として普通図柄当り判定用乱数を抽出するトリガーとなる通過ゲートとされている。この普通図柄当り判定用乱数の抽出により普通図柄の当り判定を行い、当り判定に当選した場合に、普通図柄Nに当り普通図柄を表示するとともに、始動入賞口9に具備されている1対の羽根が所定秒数の間開放する。
大入賞口11は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、メインCPU31による大当り判定の結果、特別図柄Jが大当りの表示結果となって、遊技状態が大当り遊技状態となったときに、閉じているシャッタが所定の態様で開閉し、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば15個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
一般入賞口12a,12bは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。これらの一般入賞口12a,12bは、透光性基板15に設けられている。
一般入賞口12a,12bは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(たとえば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
アウト口14は、始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a,12bなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、図5に示すように、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、たとえばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘8が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとなっている。そして、図2及び図5に示すように、この透光性基板15の背面側に各種の画像を表示する大画面の表示領域16aを備えた液晶表示装置16(本発明における表示手段)が配置されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘8が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘8が設けられている部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認できるようになっている。
この表示領域16aには、図4に示すように、9つの図柄表示領域E1〜E9が設定され、各図柄表示領域E1〜E9には、装飾図柄D1〜D9(本発明における識別図柄)がそれぞれ可変表示及び停止表示される。装飾図柄D1〜D9としては、主図柄である「7」の数字を模した図柄、副図柄である「軍配」「酒樽」「手形」「扇子」「小槌」を模した図柄、及び桜の花冠を模したブランク図柄が設定され、装飾図柄D1〜D9が停止表示される際には、各図柄がそれぞれ停止した状態で表示される。主図柄である「7」は本発明における識別図柄の特別の組み合わせを構成し、副図柄及びブランク図柄は本発明における識別図柄の特別の組み合わせを構成しない。また、装飾図柄D1〜D9が変動表示される際には、主図柄、副図柄及びブランク図柄からなる配列の順番で、各図柄がそれぞれ上から下へ移動しているように表示される。なお、主図柄、副図柄及びブランク図柄からなる配列は、図柄表示領域E1〜E9ごとにそれぞれ設定されている。また、表示領域16aには、装飾図柄D1〜D9の他にも、背景画像、キャラクタ画像等が表示される。
さらに、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の遊技状態となったことを遊技者に報知する効果音や音声などを出力するスピーカ18L,18R、図4に示すように、遊技盤4の下部に、所定の遊技状態となったことを所定のパターンで点灯・消灯することによって報知する装飾ランプ19L,19R、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球及び始動入賞口9、大入賞口11、一般入賞口12a〜12dにより賞球された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81(図3参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1の背面側には、図3に示すように、主制御回路30を備える主制御基板21、映像及び音声等の演出を制御する副制御回路40を備える副制御基板22、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25、及びバックアップクリアスイッチ26が、それぞれ配置されている。
さらに、図4に示すように、遊技領域4aの上部には、特別図柄を変動表示させる保留球数(特別図柄保留個数)を報知する4つの特別図柄保留ランプR1〜R4が設けられており、左側の2つの特別図柄保留ランプR1,R2と右側の2つの特別図柄保留ランプR3,R4との間には、特別図柄J及び普通図柄Nを表示する図柄表示装置16bが設けられている。特別図柄Jは、大当りか否の判定の結果を示す図柄であり、特別図柄Jとしては、「F」、「A」、「H」、「−」の4種類の図柄が表示される。また、普通図柄表示装置は、特別図柄Jの表示位置の側方に配置されたLEDランプからなり、普通図柄Nは、普通図柄表示装置の色によって表示される。さらに、図柄表示装置16bと表示領域16aの間には、普通図柄を変動表示させる保留球数(普通図柄保留個数)を報知する普通図柄保留ランプr1〜r4が設けられている。
これらの特別図柄Jのうち、「F」、「A」、「H」が大当り特別図柄となる。特に、「F」は、15R確変大当り特別図柄、「H」は、2R確変大当り図柄、「A」は、通常大当り特別図柄となる。また、「−」ははずれ特別図柄となる。さらに、普通図柄Nとしては、LEDランプが赤く点灯したときにはずれ普通図柄となり、緑色に点灯したときに当り普通図柄となる。
表示領域16aに停止表示される装飾図柄D1〜D9は、特別図柄Jに対応しており、特別図柄Jが「F」、「A」である場合には、複数の図柄表示領域E1〜E9の組み合わせからなる有効ラインL1〜L8上に、3個の主図柄「7」から構成される特別の組み合せ(本発明における識別図柄の特別の組み合わせ)が停止表示される。特に、特別図柄Jが「F」の場合には、主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示された図柄表示領域E1〜E9以外の図柄表示領域E1〜E9に、副図柄を含む特定の組み合わせが停止表示される。副図柄を含む特定の組み合わせについては後述する。
また、特別図柄Jが「H」、「−」である場合には、有効ラインL1〜L9上に主図柄「7」の特別の組み合わせ以外の組み合わせが停止表示されるようにして、各図柄表示領域E1〜E9に主図柄、副図柄及びブランク図柄が停止表示される。
図6は、図1〜図5に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40及び払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路30は、1チップマイコンより構成されているメインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32及びメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述するカウントスイッチ11CSなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40に各種のコマンドを送信する。また、メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、通常遊技状態、大当り遊技状態、確変遊技状態(本発明における特定遊技状態)、時短遊技状態間を移行制御している。
大当り遊技状態としては、15R確変大当り遊技状態、15R通常大当り遊技状態、2R確変大当り遊技状態の三態様があり、15R確変大当り遊技状態及び2R確変大当り遊技状態の場合には、各大当り遊技状態終了後に遊技状態が確変遊技状態に移行する。また、確変遊技状態では、通常遊技状態よりも、メインCPU31における大当り抽選の当選確率が高く設定されており、大当り遊技状態に移行しやすくなっている。また、時短遊技状態は、確変遊技状態と同時進行、または単独で進行し、普通図柄の変動時間を短縮するとともに、始動入賞口9の羽根9aを開きやすくし、場合によっては普通図柄の当選確率が高く設定されている。なお、通常遊技状態とは、大当り遊技状態、確変遊技状態及び時短遊技状態のいずれにもなっていない遊技状態を意味する。
メインCPU31は、15R確変大当り遊技状態または2R確変大当り遊技状態の終了後に遊技状態を確変遊技状態に移行させ、15R通常大当り遊技状態の終了後に遊技状態を時短遊技状態へと移行させる。確変遊技状態では、大当り抽選で当選するまで確変遊技状態が継続し、時短遊技状態では、次に大当り抽選に当選するか、所定回数、たとえば100回の特別図柄Jの変動表示が終了するまで時短遊技状態が継続する。そして、メインCPU31は、確変遊技状態や時短遊技状態が終了すると、遊技状態を大当り遊技状態もしくは通常遊技状態に移行させる。なお、確変遊技状態では、所定回数の大当り抽選のすべてにおいて落選すると確変遊技状態が終了して通常遊技状態に移行するようにしてもよい。このように、メインCPU31では、通常遊技状態、大当り遊技状態、確変遊技状態、及び時短遊技状態のいずれに移行するかを制御している。
メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。具体的には、図7(a)に示す特別図柄決定テーブル、図7(b)に示す変動パターンテーブル等が記憶されている。さらに、メインRAM33は、メインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。このメインRAM33に、図柄指定コマンド及び変動パターンコマンドなどの各種コマンドを副制御回路40に送信するための送信バッファが設けられている。
メインCPU31は、図7(a)に示す特別図柄決定テーブルから選択された特別図柄Jを図柄表示装置16bに表示させる。メインCPU31は、大当り判定用乱数カウンタを用いて行われる大当り抽選の結果を特別図柄決定テーブルに参照して特別図柄Jを決定する。また、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに行われる大当り抽選では、大当り図柄抽選も同時に行っている。大当り図柄抽選では、大当り図柄決定用乱数(0〜9)から1つを取得する。ここで取得された乱数が0〜5の場合には、15R確変大当り遊技状態に対応する15R確変大当りであり、継続ラウンド数が15となる図柄「F」を選択して図柄表示装置16bに表示させる。また、取得された乱数が6〜7の場合には、2R確変大当り遊技状態に対応する2R確変大当りであり、継続ラウンド数が2ラウンドとなる特別図柄「A」を選択して図柄表示装置16bに表示させる。さらに、取得された乱数が8〜9の場合には、15R通常大当り遊技状態に対応する通常大当りであり、継続ラウンド数が15ラウンドとなる特別図柄「H」を選択して図柄表示装置16bに表示させる。なお、大当り図柄抽選は、大当り抽選によって大当りと判定された際に行う態様とすることもできる。
また、大当り抽選に落選してはずれが選択された場合には、特別図柄決定テーブルから「−」を選択し、図4に示す図柄表示装置16bに特別図柄Jとして表示させる。この場合、取得された大当り図柄決定用乱数は不要となるので破棄される。
さらに、メインCPU31は、選択された図柄に基づいて、図柄指定コマンドを決定する。具体的に、選択された図柄が「−」である場合には、図柄指定コマンドをz3と決定する。また、選択された図柄が「F」である場合には、図柄指定コマンドをz0と決定する。さらに、選択された図柄が「A」である場合には、図柄指定コマンドをz1と決定する。そして、選択された図柄が「H」である場合には、図柄指定コマンドをz2と決定する。主制御回路30は、メインCPU31で決定した図柄指定コマンドをメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
また、メインCPU31は、図7(b)に示す変動パターンテーブルを参照して、変動パターンコマンドを決定する。そのため、上記の大当り抽選とはさらに別個に変動パターン決定抽選を行う。変動パターン決定抽選では、複数、たとえば0〜99の乱数から1つの変動パターン決定乱数を取得する。ここで取得された変動パターン決定乱数のほか、大当り抽選の当落、現在の遊技状態を図7(b)に示す変動パターンテーブルを参照して変動パターンとして、変動パターンコマンドを決定するとともに、変動パターンコマンドに対応する変動時間及び演出内容を決定する。主制御回路30は、メインCPU31で決定した変動パターンコマンドをメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
具体的には、通常遊技状態中に大当り抽選に落選し、取得した変動パターン決定乱数が0〜74である場合、変動パターンコマンド「h0」を決定するとともに、演出内容として「通常変動」を決定する。また、取得した変動パターン決定乱数が75〜94である場合、変動パターンコマンド「h2」を決定するとともに、演出内容として「ノーマルリーチ」を決定する。さらに、取得した変動パターン決定乱数が95〜99である場合、変動パターンコマンド「h3」を決定するとともに、演出内容として「スーパーリーチ」を決定する。
また、時短遊技状態中または確変遊技状態中に大当り抽選に落選し、取得した変動パターン決定乱数が0〜74である場合、変動パターンコマンド「h1」を決定するとともに、演出内容として「短縮変動」を決定する。また、取得した変動パターン決定乱数が75〜94である場合、変動パターンコマンド「h2」を決定するとともに、演出内容として「ノーマルリーチ」を決定する。さらに、取得した変動パターン決定乱数が95〜99である場合、変動パターンコマンド「h3」を決定するとともに、演出内容として「スーパーリーチ」を決定する。
さらに、大当り抽選に当選し、選択された特別図柄が「F」または「H」であり、取得した変動パターン決定乱数が0〜19である場合、変動パターンコマンド「h4」を選択するとともに、演出内容として「ノーマルリーチ」を選択する。また、取得した変動パターン決定乱数が20〜99である場合、変動パターンコマンド「h5」を選択するとともに、演出内容として「スーパーリーチ」を選択する。また、さらに、大当り抽選に当選し、選択された特別図柄Jが「A」である場合には、取得した変動パターン決定乱数を破棄し、変動パターンコマンド「h6」を選択するとともに、演出内容として「突然大当り演出」を選択する。
メインCPU31は、メインRAM33の送信バッファにセットされている図柄指定コマンドや変動パターン指定コマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信させる。初期リセット回路34は、リセット信号をメインCPU31に定期的に出力する。このリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、カウントスイッチ11CSをはじめとする各スイッチ等が接続されている。カウントスイッチ11CSは大入賞口11に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。一般入賞口スイッチ12Sは各一般入賞口12a〜12dに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは普通図柄作動ゲート10を通過する遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。始動入賞口スイッチ9Sは始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは始動入賞口9に設けられた一対の羽根9a,9aを開閉させ、大入賞口ソレノイド11Lは大入賞口11に設けられたシャッタを開閉させる。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
また、パチンコ遊技機1では、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の入賞を検出して検出信号を送信し、主制御回路30がその検出信号を受信したときに、主制御回路30におけるメインCPU31は、大当り抽選によって、はずれ、15R通常大当り、各確変大当りを決定する。そして、メインCPU31は、大当り抽選の結果、通常大当りまたは各確変大当りに当選した場合には、大当り移行条件が成立したと判断し、遊技状態を、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行する。このように、メインCPU31は大当り遊技状態移行判定手段として作動する。また、検出信号に基づく大当り抽選が行われている最中には、検出信号を最大4つ保留し、その保留個数と同数の特別図柄保留ランプR1〜R4を点灯させる。
さらに、大当り抽選及び大当り図柄の決定処理の結果、各確変大当りに当選した場合には、特定移行条件が成立したと判断し、大当り遊技状態終了後に、遊技状態を、通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行しやすい確変遊技状態に移行する。このように、メインCPU31は特定遊技状態移行判定手段として作動する。また、大当り抽選の結果の大当りが通常大当りである場合は、大当り遊技状態終了後に、時短遊技状態に移行する。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた装飾図柄D1〜D9の可変表示、停止表示、リーチ発展演出(本発明における特定の演出)といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
この副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43及びコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、及びランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドにしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60及びランプ制御回路70を作動させる一方、選択ボタン20b,20c、決定ボタン20aからの信号等にしたがい電源供給ユニット24を制御する。
サブROM42にはサブCPU41が実行するプログラムと、恒久的なデータが記憶されている。具体的には、図8に示す表示パターンテーブルや図11及び図12に示す詳細表示パターン決定テーブル、副図柄決定テーブル等が記憶され、主図柄、副図柄及びブランク図柄を各図柄表示領域E1〜E9に停止表示させるためのデータが記憶されて本発明における図柄記憶手段として構成されている。さらに、サブROM42には、サブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラム、表示領域16aに表示される複数種類の表示演出パターンが記憶され、本発明における演出記憶手段として構成されている。また、サブRAM43には、主制御回路30から送信される図柄指定コマンド及び変動パターンコマンドなどの各種コマンドを格納するための受信バッファが設けられている。
サブCPU41は、本発明における演出決定手段として作動し、図8に示す表示パターンテーブルから選択された表示パターンに沿って、所定の演出を液晶表示装置16の表示領域16aに表示させる。ここで、サブCPU41は、表示パターン決定抽選を行う。表示パターン決定抽選では、複数、たとえば0〜99の乱数から、1つの表示パターン決定乱数を取得する。このときに取得された表示パターン決定乱数と、主制御回路30から送信された変動パターンコマンドを図8に示す表示パターンテーブルに参照して、表示パターン及び表示内容を決定する。さらに、サブCPU41は、表示パターン及び表示内容を決定する際に、本発明における有効ライン決定手段として作動し、主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示される一または複数の有効ラインL1〜L8(図9参照)を決定し、また、リーチ発展演出が表示される前に、リーチ発展演出が表示されることを予告する副図柄の発展組み合わせを図柄表示領域E1〜E9に停止表示させるか否かを判断して本発明における発展判定手段として作動する。さらに、サブCPU41は、発展組み合わせとして、副図柄の組み合わせを決定する発展図柄組合せ決定手段として作動する。
ここで、液晶表示装置16における表示領域16aに表示される装飾図柄の表示態様について説明する。図9(a)に簡略的に示すように、液晶表示装置16における表示領域16aには、9つの図柄表示領域E1〜E9が3行3列のマトリックス状に配置されている。各図柄表示領域E1〜E9における装飾図柄D1〜D9の停止順序を図9(b)を用いて説明すると、これらの9つの図柄表示領域E1〜E9において、まず、第一,第九図柄表示領域E1,E9における装飾図柄(以下「第一停止図柄」ともいう)D1,D9が停止表示され、次に、第二,第四,第六,第八図柄表示領域E2,E4,E6,E8における装飾図柄(以下「第二停止図柄」ともいう)D2,D4,D6,D8が停止表示される。続いて、第三,第七図柄表示領域E3,E7における装飾図柄(以下「第三停止図柄」ともいう)D3,D7が停止表示される。そして、最後に第五図柄表示領域E5における装飾図柄(以下「第四停止図柄」ともいう)D5が停止表示される。
また、図9(c)に示すように、第一〜第八の有効ラインL1〜L8が設定されている。第一有効ラインL1は、第一,第二,第三図柄表示領域E1,E2,E3からなり、第二有効ラインL2は、第四,第五,第六図柄表示領域E4,E5,E6からなる。また、第三有効ラインL3は、第七,第八,第九図柄表示領域E7,E8,E9からなり、第四有効ラインL4は、第一,第四,第七図柄表示領域E1,E4,E7からなる。さらに、第五有効ラインL5は、第二,第五,第八図柄表示領域E2,E5,E8からなり、第六有効ラインL6は、第三,第六,第九図柄表示領域E3,E6,E9からなる。そして、第七有効ラインL7は、第一,第五,第九図柄表示領域E1,E5,E9からなり、第八有効ラインL8は、第三,第五,第七図柄表示領域E3,E5,E7からなる。
さらに、各図柄表示領域E1〜E9では、それぞれ図柄の変動表示配列が設定されている。いま、図10(a)に示すように、第一,第二,第四,第六,第八,第九図柄表示領域E1,E2,E4,E6,E8,E9の表示配列をAパターン、第三,第七図柄表示領域E3,E7の表示配列をBパターン、第五図柄表示領域E5の表示配列をCパターンとする。ここで、Aパターンでは、図10(b)に示す7種10個の図柄が変動表示される。この変動表示では、表示番号が若い順に順次表示され、具体的に「小槌」→「扇子」→「ブランク」→「手形」→「ブランク」→「酒樽」→「ブランク」→「軍配」→「7」→「小槌」→…の順序で変動表示される。
また、Bパターンでは、図10(c)に示す7種21個の図柄が変動表示され、Cパターンでは、図10(d)に示す7種21個の図柄が変動表示される。
図8に示す表示パターンテーブルを用いた表示パターン及び表示内容の決定は、以下の通りにして行われる。まず、変動パターンコマンドがh0である場合、表示パターン決定乱数を破棄し、表示パターンとしてhz0が決定され、通常変動はずれが決定される。通常変動はずれの表示態様は次のようになる。最初に第一,第九E1,E9図柄表示領域の図柄が停止表示され、次に第二,第四,第六,第八図柄表示領域E2,E4,E6,E8の図柄が停止表示される。続いて、第三,第七図柄表示領域E3,E7の図柄が停止表示され、最後に第五図柄表示領域E5の図柄が停止表示される。
また、変動パターンコマンドがh1である場合、表示パターン決定乱数を破棄し、表示パターンとしてhz1が決定され、短縮変動はずれが決定される。短縮変動はずれの表示態様は、次のようになる。最初に第一,第九E1,E9図柄表示領域の図柄が停止表示され、次に第二,第四,第六,第八図柄表示領域E2,E4,E6,E8の図柄が停止表示される。続いて、第三,第五,第七図柄表示領域E3,E5,E7の図柄が停止表示される。このとき、各有効ラインL1〜L8には、いずれもリーチ状態が発生しない。
次に、変動パターンコマンドがh2である場合、表示パターン決定乱数によって決定される表示パターンが異なる。表示パターン決定乱数が0〜74のいずれかである場合には、ノーマルリーチAパターンが決定され、表示パターンとしてhz2が決定される。また、表示パターン決定乱数が75〜99のいずれかである場合には、ノーマルリーチBパターンが決定され、表示パターンとしてhz3が決定される。
また、変動パターンコマンドがh4である場合、表示パターン決定乱数によって決定される表示パターンが異なる。表示パターン決定乱数が0〜24のいずれかである場合には、ノーマルリーチAパターンが決定され、表示パターンとしてhz14が決定される。また、表示パターン決定乱数が25〜99のいずれかである場合には、ノーマルリーチBパターンが決定され、表示パターンとしてhz15が決定される。
ノーマルリーチAパターンの表示態様では、通常変動はずれと同様の停止順によって各図柄表示領域E1〜E9における装飾図柄D1〜D9を停止表示させ、第一,第三,第四,第六有効ラインL1,L3,L4,L6の少なくとも1つの有効ライン上で主図柄リーチ状態が成立し、他の第二,第五,第七,第八有効ラインL2,L5,L7,L8では主図柄リーチ状態が成立しないパターンである。ここで、たとえば第一有効ラインL1での主図柄リーチ状態は、第一,第二図柄表示領域E1,E2に主図柄「7」が停止表示された状態である。そして、変動パターンがh4であれば、大当り遊技状態への移行が決定されている場合であり、ノーマルリーチAパターン後に、第三図柄表示領域E3に主図柄「7」が停止表示されて、主図柄「7」の特別の組み合わせとなり、変動パターンコマンドがh2であれば図柄表示領域E3に主図柄「7」以外の装飾図柄D3が停止表示される。
ノーマルリーチBパターンの表示態様では、通常変動はずれと同様の停止順によって各図柄表示領域における図柄を停止表示させ、第二,第五,第七,第八有効ラインL2,L5,L7,L8の少なくとも1つの有効ライン上で主図柄リーチ状態が成立するパターンである。ここで、たとえば第七有効ラインL7での主図柄リーチ状態は、第一,第九図柄表示領域E1,E9に主図柄「7」が停止表示された状態である。そして、変動パターンがh4であれば、大当り遊技状態への移行が決定されている場合であり、ノーマルリーチBパターン後に第五図柄表示領域E5に主図柄「7」が停止表示されて、主図柄「7」の特別の組み合わせとなる。一方、変動パターンコマンドがh2であれば図柄表示領域E5に主図柄「7」以外の装飾図柄D5が停止表示されて、主図柄「7」の特別の組み合わせにならない。
さらに、変動パターンコマンドがh3である場合には、表示パターン決定乱数により、以下のように表示パターン及び表示内容が決定される。表示パターン決定乱数が0〜34のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「小槌リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz4が決定される。「小槌リーチ」が表示される際には、通常変動はずれと同様の停止順によって各図柄表示領域における図柄を停止表示させてから、後にリーチ発展演出である「小槌リーチ」が表示される。また、表示パターン決定乱数が35〜64のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「扇子リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz5が決定され、表示パターン決定乱数が65〜84のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「手形リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz6が決定される。さらに、表示パターン決定乱数が85〜94のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「酒樽リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz7が決定される。表示パターン決定乱数が95〜99のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「軍配リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz8が決定される。これらの「扇子リーチ」、「手形リーチ」、「酒樽リーチ」、「軍配リーチ」についても「小槌リーチ」と同様に、通常変動はずれと同様の停止順によって各図柄表示領域における図柄を停止表示させてから、後に説明する詳細表示パターンテーブルを用いて決定された詳細表示内容での停止表示がされた後に、所定の表示演出がなされる。
また、変動パターンコマンドがh5である場合には、表示パターン決定乱数により、以下のように表示パターン及び表示内容が決定される。表示パターン決定乱数が0〜4のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「小槌リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz16が決定される。表示パターン決定乱数が5〜14のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「扇子リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz17が決定される。表示パターン決定乱数が15〜34のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「手形リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz18が決定される。表示パターン決定乱数が35〜64のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「酒樽リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz19が決定される。表示パターン決定乱数が65〜99のいずれかである場合には、スーパーリーチとして「軍配リーチ」が決定され、表示パターンとしてhz20が決定される。これらの表示態様では、通常変動はずれと同様の停止順によって各図柄表示領域における図柄を停止表示させてから、後に説明する詳細表示パターン決定テーブルを用いて決定された詳細表示内容での停止表示がされた後に、所定の表示演出がなされる。
さらに、変動パターンコマンドがh6である場合には、突然大当り演出が決定され、そのうち、表示パターン決定乱数が0〜49のいずれかである場合には、Aパターンが決定され、表示パターンとしてhz26が決定される。また、表示パターン決定乱数が50〜99場合にはBパターンが決定され、表示パターンとしてhz27が決定される。
また、サブCPU41は、詳細表示パターン決定抽選を行う。詳細表示パターン決定抽選では、複数、たとえば0〜8191の乱数から、1つの詳細表示パターン決定乱数を取得する。このときに取得された詳細表示パターン決定乱数と、表示パターンテーブルを参照して決定された表示パターンにより、図11及び図12に示す詳細表示パターン決定テーブルを参照して、仮停止図柄の詳細表示パターン及び詳細表示内容を決定する。なお、図11及び図12に示す詳細表示パターン決定テーブルでは、選択確率が表示されているが、この選択確率は、詳細表示パターン決定乱数の振分け確率を示すものである。
詳細表示パターン決定テーブルを用いた詳細表示パターン及び詳細表示内容の決定は、以下の通りにして行われる。まず、表示パターンがhz0〜hz3、hz14、hz15、hz26、hz27の場合には、仮停止図柄は表示されないので、これらの表示パターンが決定された場合、サブCPU41で取得した詳細表示パターン決定乱数を破棄し、詳細表示パターン及び詳細表示内容の決定は行わない。
表示パターンがhz4〜hz8のいずれかである場合(主制御回路30における大当り抽選の結果がはずれとなる場合の表示パターン)には、表示内容は互いに異なるが、互いに同様の選択確率で詳細表示パターン及び詳細表示内容が決定される。そのため、ここでは、表示パターンがhz4の場合について説明する。表示パターンがhz4の場合、7936/8192の確率で詳細表示パターンHza00が決定される。詳細表示パターンHza00の場合の詳細表示内容は、「リーチからの発展」となる。なお、「リーチからの発展」とは、主図柄リーチ状態が成立した後に、主図柄「7」の特別の組み合わせが形成されず、発展リーチ演出が表示される状態をいう。
また、105/8192の確率で詳細表示パターンHza03が決定され、43/8192の確率で詳細表示パターンHza04が決定され、20/8192の確率で詳細表示パターンHza05が決定される。さらに、11/8192の確率で詳細表示パターンHza06が決定され、6/8192の確率で詳細表示パターンHza07が決定され、5/8192の確率で詳細表示パターンHza08が決定される。そして、1/8192の確率で詳細表示パターンHza09が決定され、65/8192の確率で詳細表示パターンHza10が決定される。
詳細表示パターンHza03の場合の詳細表示内容は、有効ラインL1〜L8と同一の発展成立ラインのうち、1ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza04の場合の詳細表示内容は、2ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza05の場合の詳細表示内容は、3ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。また、詳細表示パターンHza06の場合の詳細表示内容は、4ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza07の場合の詳細表示内容は、5ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza08の場合の詳細表示内容は、6ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。そして、詳細表示パターンHza09の場合の詳細表示内容は、8ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza10の場合の詳細表示内容は、特殊ラインに停止表示された発展組み合わせからの発展である。なお、発展組み合わせからの発展とは、上記の各発展成立ライン上に同一種の副図柄が仮停止表示された後にリーチ発展演出が表示される態様を意味する。
さらに、表示パターンがhz16〜hz20のいずれかである場合(主制御回路30における大当り抽選の結果が大当りとなる場合の表示パターン)には、表示内容は互いに異なるが、互いに同様の選択確率で詳細表示パターン及び詳細表示内容が決定される。そこで、ここでは、表示パターンがhz16の場合について説明する。図12に示すように、表示パターンがhz16の場合、4096/8192の確率で詳細表示パターンHza20が決定される。詳細表示パターンHza20の場合の詳細表示内容は、詳細表示パターンHza00の場合の詳細表示内容と同一であり、「リーチからの発展」となる。
また、128/8192の確率で詳細表示パターンHza23が決定され、256/8192の確率で詳細表示パターンHza24〜Hza27がそれぞれ決定され、512/8192の確率で詳細表示パターンHza28が決定される。さらに、2290/8192の確率で詳細表示パターンHza29が決定され、192/8192の確率で詳細表示パターンHza30が決定される。
詳細表示パターンHza23の場合の詳細表示内容は、詳細表示パターンHza03の場合の詳細表示内容と同様であり、1ラインからなる発展成立ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。同様に、詳細表示パターンHza24の場合の詳細表示内容は、2ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza25の場合の詳細表示内容は、3ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。また、詳細表示パターンHza26の場合の詳細表示内容は、4ラインに副図柄が停止表示された副図柄からの発展組み合わせであり、詳細表示パターンHza27の場合の詳細表示内容は、5ラインに副図柄が停止表示された副図柄からの発展であり、詳細表示パターンHza28の場合の詳細表示内容は、6ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。そして、詳細表示パターンHza29の場合の詳細表示内容は、8ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展であり、詳細表示パターンHza30の場合の詳細表示内容は、別途設定された特殊ラインに副図柄が停止表示された発展組み合わせからの発展である。
以上のようにして決定される表示パターンにより現される大当り信頼度は、表示別及び発展ライン別に異なる。表示別では、「通常変動(=短縮変動)」、「ノーマルリーチ」、「小槌リーチ」、「扇子リーチ」、「手形リーチ」、「酒樽リーチ」、「軍配リーチ」、「突然大当り演出」の順に大当り信頼度が高く設定されている。また、「発展組み合わせから発展」の場合「1ライン」、「特殊ライン」、「2ライン」、「3ライン」、「4ライン」、「5ライン」、「6ライン」、「8ライン」、の順に大当り信頼度が高く設定されている。
また、詳細表示パターンによって発展成立ライン上に停止表示される副図柄の種別が決定される。具体的には、詳細表示パターンがHza03〜10,Hza23〜30の場合には発展成立ラインに停止表示される副図柄の種別として「小槌」が決定され、Hzb03〜10,Hzb23〜30の場合には「扇子」が決定され、Hzc03〜10,Hzc23〜30の場合には「手形」が決定される。また、Hzd03〜10,Hzd23〜30の場合には「酒樽」が決定され、Hze03〜10,Hze23〜30の場合には「軍配」が決定される。
なお、各発展成立ラインに応じて大当りの信頼度が異なるように、はずれ時に選択される詳細表示パターン(Hza03〜Hza10、Hzb03〜Hzb10、Hzc03〜Hzc10、Hzd03〜Hzd10、Hze03〜Hze10、)と、大当り時に選択される詳細表示パターン(Hza23〜Hza30、Hzb23〜Hzb30、Hzc23〜Hzc30、Hzd23〜Hzd30、Hze23〜Hze30、)とで、異なる範囲の乱数値を設定するとともに、各成立ラインの乱数値がそれぞれ異なるように設定されている。たとえば、1ラインからなる発展成立ライン上の各図柄表示領域E1〜E8に副図柄の発展組み合わせが停止表示される場合において、上段よりも中段、中段よりも下段、左列よりも中列、中列よりも右列の方が、大当りの信頼度が高くなるように乱数値の振分けが決定されている。同様に2ライン〜8ライン、また特殊ラインの場合にも、それぞれ同じライン数であっても成立するラインによって大当りの信頼度が異なるように乱数値の振分けが設定されている。
さらに、サブROM42は、図示しない図柄決定テーブル及び副図柄決定テーブルを有している。サブCPU41は、主制御回路30から送信された図柄指定コマンドを解析する。そして、サブCPU41は、その解析結果に基づいて、はずれ、2R確変大当り、15R確変大当り、15R通常大当りを区別し、はずれ及び2R確変大当りと判断する場合には、有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示されないように装飾図柄D1〜D9を決定する。また、15R確変大当り、15R通常大当りと判断する場合には、有効ラインL1〜L8のいずれかに主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示されるように装飾図柄D1〜D9を決定する。さらに、サブCPU41は、主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示される有効ラインL1〜L8以外の図柄表示領域E1〜E9の残存状態を確認する図柄表示領域確認手段として作動する。そして、15R確変大当りの場合には、その残存状態の図柄表示領域E1〜E9に停止表示する装飾図柄D1〜D9の特定の組み合わせを副図柄を含むようにして決定する報知図柄決定手段として作動する。なお、15R通常大当りの場合には、主図柄「7」の特別の組み合わせが揃う有効ラインL1〜L8以外の図柄表示領域E1〜E9において、特定の組み合わせ以外の組み合わせとなるように装飾図柄D1〜D9を決定する。
本実施の形態では、15R確変大当りを報知する装飾図柄D1〜D9の特定の組み合わせは、四つの確変報知形式に分類されている。第1の形式は「特殊組み合わせ」、第2の形式は「副図柄揃い」、第3の形式は「副図柄4個以上」、第4の形式は「その他」である。
第1の形式である「特殊組み合わせ」とは、横ラインとなる第一有効ラインL1,第二有効ラインL2,第三有効ラインL3上のいずれかに、主図柄「7」と同一種類の二個の副図柄が停止表示された場合を意味する。たとえば、図13(a)に示すように、第七有効ラインL2上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃い、中央の図柄表示領域E3を挟んだ左右の図柄表示領域E2,E4に、同一種類である「軍配」の副図柄が停止表示される場合は、「特殊組み合わせ」となる。第2の形式である「副図柄揃い」とは、各有効ラインL1〜L8上に副図柄が停止表示される場合である。たとえば、図13(b)に示すように、第二有効ラインL2上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃い、第一有効ラインL1上のすべての図柄表示領域E1〜E3に副図柄が停止表示される場合は、「副図柄揃い」となる。また、第3の形式である「副図柄4個以上」とは、4個以上の副図柄が停止表示される場合である。例えば、図13(c)に示すように、第七有効ラインL7上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃い、第2図柄表示領域E2、第3図柄表示領域E3、第7図柄表示領域E7、第8図柄表示領域E8に副図柄が停止表示される場合には、「副図柄4個以上」となる。そして、第4の形式である「その他」とは、各図柄表示領域E1〜E9に停止表示された装飾図柄D1〜D9のうち、主図柄「7」以外の装飾図柄D1〜D9がすべて副図柄の場合で、且つ副図柄の個数が4個未満の場合である。例えば、図13(d)に示すように、第二有効ラインL2,第五有効ラインL5,第7有効ラインL上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃い、図柄表示領域E3,E7に副図柄が停止表示された場合には、「その他」となる。
一方、15R通常大当りの場合には、有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示され、且つ上記の確変報知形式以外の通常表示形式になるように装飾図柄D1〜D9が停止表示される。例えば、主図柄「7」が停止表示される有効ラインL1〜L8以外のすべての図柄表示領域E1〜E9にブランク図柄が停止表示されたり、図14(a)に示すように、第七有効ラインL7上に主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示され、且つ縦ラインである第五有効ラインL5の上下の図柄表示領域E2,E8に同一種類である「軍配」の副図柄が停止表示された場合には通常表示形式となる。また、図14(b)、図14(c)に示すように、副図柄が揃う有効ラインが存在せず、また、副図柄の個数が4個未満の場合には通常表示形式となる。さらに、図14(c)に示すように、主図柄「7」が停止表示された図柄表示領域E1,E2,E4〜E6,E8,E9以外の図柄表示領域E3,E7のうち、一方の図柄表示領域E7に副図柄が停止表示されたとしても、他方の図柄表示領域E3にブランク図柄が停止表示された場合には、通常表示形式となる。
また、サブCPU41は、決定した表示パターン及び表示内容に基づいて、各図柄表示領域における図柄を可変表示させ、変動表示から停止表示に至るまでの表示制御を行う。サブCPU41は、表示制御手段を構成する。
さらに、サブROM42には、主図柄、副図柄及びブランク図柄に関するデータの他に、表示領域16aに表示される複数種類の表示演出パターンが記憶されている。表示演出パターンとしては、主制御回路30から送信された変動パターンコマンドに対応する変動内容に応じた各種の画像表示パターンが記憶されている。また、サブCPU41は、サブROM42に記憶された表示演出パターンの中から、主制御回路30から送信される変動パターンコマンドに応じた表示演出パターンを液晶表示装置16に表示させる。この表示演出パターンには、発展リーチ演出が含まれる。発展リーチ演出としては、各副図柄に対応する発展リーチ演出、具体的には、「小槌リーチ」演出、「扇子リーチ」演出、「手形リーチ」演出、「酒樽リーチ」演出、「軍配リーチ」演出が設定されている。これらの発展リーチ演出は、それぞれ大当りに対する信頼度が互いに異なり、「小槌リーチ」演出、「扇子リーチ」演出、「手形リーチ」演出、「酒樽リーチ」演出、「軍配リーチ」演出の順で信頼度が高くなる。
また、発展リーチ演出は、発展成立ライン上に停止表示された副図柄の種別に対応するように設定されており、たとえば、「小槌」の副図柄が発展成立ライン上に停止表示されて発展組み合わせが形成される場合には、発展リーチ演出は、「小槌リーチ」演出となる。
また、これらの発展リーチ演出では、図30(b)に示すように、発展前における3行3列の装飾図柄D1〜D9に代えて、横1列の3つの図柄からなる発展リーチ演出用図柄Hが表示される。発展リーチ演出用図柄としては、数字の「0」〜「9」が設定されており、3つの図柄がすべて同種の数字として表示された場合が大当り図柄となる。さらに、サブCPU41は、複数の発展リーチ演出用図柄決定乱数の中から1つの決定乱数を取得し、発展リーチ演出が行われる際、すなわち停止図柄決定テーブルを参照し、副図柄から発展に対応する詳細表示パターンが決定された際には、取得した乱数に応じた発展リーチ演出用図柄を決定する。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像データをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄、キャラクタ、背景などを示す画像のデータ(画像データ)を記憶し、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データを記憶している。VDP51は、サブCPU41から出力される装飾図柄D1〜D9及び特別図柄Jに対応する画像データを画像データROM54a,54bから読み出し、この画像データに基づく図柄等の画像を液晶表示装置16に表示させる。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(以下「AMP」という)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。AMP62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出などに用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御にしたがい払出装置81と、発射ハンドル6c及び発射モータを有する発射装置82とを作動させて、所定数の遊技球を賞球として払出させるとともに、遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、副制御回路40の制御にしたがい副制御回路40、主制御回路30及び払出・発射制御回路80への電力供給を行うとともに、モード切換スイッチ27のONにより払出・発射制御回路80、主制御回路30への電力供給を制限する。
(パチンコ遊技機の動作内容)
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30及び副制御回路40による制御処理の手順について、図15〜図26までのフローチャートを参照して説明する。図15はパチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
次に、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、主制御回路30及び副制御回路40による制御処理の手順について、図15〜図26までのフローチャートを参照して説明する。図15はパチンコ遊技機1において、電源を投入したあとに主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。
(メイン制御処理の動作手順)
図15に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、特別図柄制御処理(S2)を行う。この特別図柄制御処理については、後に説明する。その後、普通図柄制御処理を行い(S3)、さらに図柄表示装置制御処理(S4)を行った後、乱数更新処理を行う(S5)。以後、このステップS2〜ステップS5の工程を順次実行する繰返ルーチンに進む。なお、このメイン制御処理には、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、割込許可フラグの設定を条件に定期的(たとえば2msごと)にシステムタイマ割込み処理が割込んで実行される。このシステムタイマ割込処理のコマンド出力処理により、図柄指定コマンド等の各種コマンドが主制御回路30から副制御回路40に出力される。
図15に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、初期設定処理を行い(S1)、次に、特別図柄制御処理(S2)を行う。この特別図柄制御処理については、後に説明する。その後、普通図柄制御処理を行い(S3)、さらに図柄表示装置制御処理(S4)を行った後、乱数更新処理を行う(S5)。以後、このステップS2〜ステップS5の工程を順次実行する繰返ルーチンに進む。なお、このメイン制御処理には、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、割込許可フラグの設定を条件に定期的(たとえば2msごと)にシステムタイマ割込み処理が割込んで実行される。このシステムタイマ割込処理のコマンド出力処理により、図柄指定コマンド等の各種コマンドが主制御回路30から副制御回路40に出力される。
特別図柄制御処理は、図16に示すフローチャートのようにして行われる。特別図柄制御処理を開始すると、まず、制御状態フラグをロードする(S11)。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示すフラグであって、メインCPU31が後続の各ステップいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、特別図柄記憶チェック処理(S12)が図17に示すフローチャートの手順に沿って行われる。この特別図柄記憶チェック処理を開始すると、メインCPU31は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示すデータ“00”か否かを判断する(S21)。その結果、 “00”でなければ処理を終了する。また、“00”である場合には、保留個数が“0”か否かを判定する(S22)。その結果、保留個数が“0”であればデモ表示処理を行い(S23)、その後、処理を終了する。一方、保留個数が“0”でなければ、制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットする(S24)。
制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示すデータ“01”をセットしたら、大当り判定用前処理を行う(S25)。このとき、メインCPU31は高確率フラグを読み出して大当り判定テーブルを選択し、大当り判定用乱数を用いて選択された大当り判定テーブルをサーチする。
それから、大当り判定用前処理において大当り判定テーブルをサーチした結果に基づいて、大当り移行条件の成否判定として、大当りであるか否かの判断を行う(S26)。その結果、大当りである場合には、大当り図柄の決定処理を行い(S27)、大当りでなければはずれ図柄の決定処理を行う(S28)。
大当り図柄の決定処理では、遊技球が始動入賞口9に入賞するときに抽出される大当り用図柄乱数から大当りの種別を判断する。その結果、15R確変大当りである場合には、特別図柄として「F」を選択するとともに図柄指定コマンドz0を選択し、選択した図柄指定コマンドz0をメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。また、2R継続確変大当りである場合には、特別図柄として「A」を選択するとともに図柄指定コマンドz1を選択し、選択した図柄指定コマンドz1を送信バッファにセットする。さらに、通常大当りである場合には、特別図柄として「H」を選択するとともに図柄指定コマンドz2を選択し、選択した図柄指定コマンドz2を送信バッファにセットする。
また、はずれ図柄の決定処理では、特別図柄として「−」を選択するとともに図柄指定コマンドz3を選択し、選択した図柄指定コマンドz3をメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
その後、メインCPU31は変動パターンの決定を行う(S29)。変動パターンの決定では、図示しない変動パターンテーブルを用い、複数、たとえば0〜99の乱数のうちから1つの乱数を取得し、ステップS26における大当り判定の結果を図7(b)に示す変動パターンテーブルに参照して変動パターンコマンドを選択して決定する。メインCPU31は、決定した変動パターンコマンドをメインRAM33に設けられた送信バッファにセットする。
その後、決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマ(t)にセットする(S30)。それから、今回の変動に用いられた記憶領域をクリアし(S31)、特別図柄記憶チェック処理が終了する。
図16に示すフローに戻り、特別図柄記憶チェック処理が済んだら、特別図柄変動時間管理処理を行う(S13)。特別図柄変動時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す“01”である場合に、ステップS30で決定された変動時間の待ち時間タイマ(t)が0となったら制御状態フラグに特別図柄表示時間管理を示すデータ“02”をセットし、さらに特別図柄変動時間が確定した後の時間に対応する確定後待ち時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットするこうして、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
特別図柄変動時間管理処理が済んだら、特別図柄表示時間管理処理を行う(S14)。特別図柄表示時間管理処理では、制御状態フラグが特別図柄確定停止時間管理を示す値“02”である場合に停止表示処理を行う。停止表示処理では、図17に示すステップS27またはステップS28で決定された図柄を図柄表示装置16bに停止表示させる処理を行う。その後、特別図柄変動時間管理処理で決定された確定後待ち時間タイマ(t)が0となったら、ステップS26大当り判定の結果に基づく制御フラグをセットする。具体的に、大当り判定の結果が大当りであった場合には、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマ(t)にセットする。一方、大当り判定の結果がはずれであった場合には、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示すデータ“04”をセットし、処理を終了する。
特別図柄表示時間管理処理が済んだら、大当り開始インターバル管理処理を行う(S15)。大当り開始インターバル管理処理では、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示すデータ“03”であるときは、ステップS13でセットされた大当り開始対応時間だけ待機し、大当り開始対応時間が経過したのち、大入賞口の開放させるため、メインROM32から読み出されたデータに基づいてメインRAM33に位置づけられた変数を更新する。さらに、メインCPU31は大入賞口開放中を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットし、開放上限時間を大入賞口時間タイマにセットする。開放上限時間は、ステップS27で決定された特別図柄が「F」「H」である場合には29秒とし、ステップS27で決定された特別図柄が「A」である場合には0.5秒とする。
さらに、大入賞口開放中処理を行う(S16)。大入賞口開放中処理では、制御状態フラグが大入賞口開放中を示すデータ“04”であるときに以下の処理を行い、“04”でなければ行わないようになっている。すなわち、メインCPU31は、大入賞口入賞カウンタが10以上であるか、開放上限時間を経過した(大入賞口時間タイマが“0”)のいずれかを満たすときに、大入賞口を閉鎖させるためメインRAM33に位置づけられた変数を更新する。また、メインCPU31は制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示すデータ“05”をセットして、大入賞口内残留球監視時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマにセットし、大入賞口内残留球監視時間を経過したのち、次のステップに進むように設定する。いずれかも満たしたと判定されないときは、上述の処理を実行することなく次のステップに進む。
続いて、大入賞口内残留球監視処理を行う(S17)。大入賞口内残留球監視処理では制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示すデータ“05”であるときに以下の処理を行い、“05”でなければ行わないようになっている。メインCPU31は、大入賞口内残留球監視時間が経過したときに、大入賞口開放回数カウンタが最終ラウンドを示す数値となっているか否かを判定する。最終ラウンドを示す数値は、15R確変大当り、通常大当りの場合は「15」、2R確変大当りの場合は「2」となる。この判定の結果、最終ラウンドであるときは大当り終了インターバルを示すデータ“07”を制御状態フラグにセットして大当り終了インターバルに対応する時間(以下「大当り終了対応時間」という)を待ち時間タイマにセットする。これにより、大当り終了対応時間を経過したのち、大当りインターバル処理を実行するように設定する。いすれも満たされない場合は大入賞口再開放待ち時間管理を示すデータ“06”を制御状態フラグにセットする。また、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットし、その待ち時間を経過したのち、ステップS18における大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行するように設定する。
続いて、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う(S18)。大入賞口再開放前待ち時間管理処理では、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示すデータ“06”であるときは、ラウンド間インターバルに対応する時間だけ待機する。メインCPU31はラウンド間インターバルに対応する時間を経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”加算して更新し、大入賞口開放中を示すデータ“04”を制御状態フラグにセットし、開放上限時間を大入賞口時間タイマにセットする。開放上限時間は、ステップS27で決定された特別図柄が「F」「H」である場合には29秒とし、ステップS27で決定された特別図柄が「A」である場合には0.5秒とする。また、この大入賞口再開放前待ち時間管理処理において、主制御回路30から副制御回路40の大入賞口開放コマンドを送信する。
それから、大当り終了インターバル処理を行う(S19)。大当り終了インターバル処理では、図18に示すように、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す“07”か否かが判定され(S32)、“07”でなければ大当り終了インターバル処理が終了する。また、制御フラグが“07”であれば大当り終了インターバルに対応する待ち時間タイマ(t)が“0”か否かを判定し、“0”でなければ大当り終了インターバル処理が終了する(S33)。また、待ち時間タイマ(t)が“0”であれば、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”がセットされる(S34)。
次に、確変遊技状態への特定移行条件の成否判定として、確変に当選しているか否か(S27で選択された大当り図柄が確変大当り図柄か通常大当り図柄か)を判断する(S35)。その結果、確変に当選している場合には、大当り終了後に確変遊技状態に移行する確変遊技状態コマンドを送信バッファにセットし、高確率フラグをセットする(S36)。それから、大当り終了後に時短遊技状態にも移行する時短遊技状態フラグを送信バッファにセットし、時短フラグをセットする(S37)。一方、確変に当選していない場合には、大当り終了後に時短遊技状態に移行する時短遊技状態コマンドを送信バッファにセットし、時短フラグをセットする(S38)。時短回数カウンタを所定数、たとえば100にセットする(S39)。こうして、大当り終了インターバル処理が終了する。
図16に戻り、大当り終了インターバル処理が済んだら、特別図柄ゲーム終了処理を行う(S20)。制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示すデータ“08”であるときに以下の処理を行い、“08”でなければ行わないようになっている。メインCPU31は、保留個数を示すデータを“1”減らすように更新し、大当り判定用乱数カウンタ、大当り停止態様選択用乱数カウンタの各カウント値を順次シフトさせる。ステップS20が終了すると、ステップS2の特別図柄制御処理が終了する。
こうして特別図柄制御処理が終了すると、図15に戻り、普通図柄制御処理を行う(S3)。普通図柄制御処理では、図柄表示装置16bに表示される普通図柄に関する制御を行う。普通図柄制御処理を開始すると、普通図柄制御状態フラグを読出し、そのフラグに応じて普通図柄の変動時間、停止表示された普通図柄の態様を監視する。そして、その普通図柄の態様が所定の態様であるときは羽根9aの開放、閉鎖を示す変数をメインRAM33に記憶して、普通図柄制御処理が終了する。
それから、図柄表示装置制御処理を行う(S4)。図柄表示装置制御処理では、ステップS2における特別図柄制御処理及びステップS3における普通図柄制御処理の結果に基づいて、図4に示す特別図柄J、普通図柄Nなどの可変表示の表示制御を行う。
その後、乱数更新処理を行う(S5)。ここでは、はずれ図柄用乱数、リーチ判定用乱数、演出条件選択用乱数などを所定の演算方法により更新する乱数更新処理を行って処理を終了する。そして、ステップS2に戻り繰返しルーチンが繰り返し行われる。
(システムタイマ割込処理の動作手順)
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を図19に示すフローチャートに沿って実行している。以下、システムタイマ割込処理の手順を図19に示すフローチャートを参照して説明する。
主制御回路30では、上述したメイン制御処理とともに、割込許可フラグが設定されていることを条件に、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、定期的(たとえば2msごと)にメイン制御処理に割込むシステムタイマ割込処理を図19に示すフローチャートに沿って実行している。以下、システムタイマ割込処理の手順を図19に示すフローチャートを参照して説明する。
図19に示すように、パチンコ遊技機1は、システムタイマ割込処理を開始すると、メモリ内の記憶領域(レジスタ)に記憶された、メイン制御処理における実行中のプログラムアドレスデータ等を一旦退避させ(S41)、乱数更新処理を行う(S42)。乱数更新処理では、メインCPU31が、大当り判定用の乱数や大当り図柄決定用の乱数を更新する処理を行う。乱数更新処理が済んだら、スイッチ入力検出処理を行う(S43)。
スイッチ入力検出処理では、賞球関連スイッチの入力チェック、特別図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェック、普通図柄関連のスイッチ入力チェックを行う。特別図柄ゲーム関連のスイッチ入力チェックでは、カウントスイッチ11CS、始動入賞口スイッチ9Sそれぞれの検出信号の出力チェックを行い、始動入賞口スイッチ9Sからの出力があると、始動記憶数カウンタが4未満のときに以下の処理を行う。また、始動記憶数カウンタが4以上の場合には、可変表示中や大当り中に始動入賞口9に遊技球が入賞した場合は最大4つまで始動記憶として乱数を記憶するため、以下の処理を行わない。
そして、大当り判定用乱数カウンタから大当り判定乱数を抽出し、大当り図柄決定用乱数カウンタから大当り図柄用乱数を抽出する。また、抽出した大当り判定用乱数及び大当り図柄用乱数をメインRAM33に記憶させ、これらの乱数がステップS26〜ステップS27における大当り遊技状態への移行判定及び大当り図柄の決定処理に用いられる。これをもってスイッチ入力検出処理を終了する。
スイッチ入力検出処理が済んだら、タイマ更新処理を行う(S44)。タイマ更新処理では、待ち時間タイマなどを更新する。タイマ更新処理の後は、遊技情報データ生成処理を行う(S45)。遊技情報データ生成処理では、パチンコ遊技機1から図示しないホールコンピュータへの出力信号を生成する。それから、メインRAM33に記憶されているデータに基づき各ソレノイド、モータのON,OFFを制御するなどして出力処理を行い(S46)、続いて、各種コマンドを出力するコマンド出力を行う(S47)。コマンド出力では、送信バッファにセットされている図柄指定コマンドや変動パターンコマンドなどの各種コマンドをコマンド出力ポート35より、副制御回路40に送信する。
続いて、ランプ制御処理(S48)及び払出処理(S49)を行う。ランプ制御処理では、ランプ点滅コマンドを副制御回路40に出力する。また、払出処理では、賞球数を示すデータを含む賞球コマンドを払出装置81に出力する。なお、払出装置81は賞球コマンドに対応する賞球の払出しを行う。払出処理が済んだら、退避させたメイン制御処理のプログラムアドレスデータ等のレジスタを復帰させ(S50)、メイン制御処理を中断した(退避させた)時点から再開する。その後、メインRAM33の変数、フラグ等を更新して割込許可を行い(S51)、システムタイマ割込処理が終了する。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、及びランプ制御等を行う。図20は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄制御、音制御、及びランプ制御等を行う。図20は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図20に示すように、サブCPU41では、最初に所定の初期化処理を行い(S61)、次に乱数更新処理を行う(S62)。続いて、主制御回路30から送信され、受信バッファに格納されている各種コマンドのコマンド解析制御処理を行う(S63)。コマンド解析制御処理については、後に詳しく説明する。それから、このコマンド解析制御処理の結果に基づいて表示制御処理を行う(S64)。表示制御処理では、コマンド解析処理で決定された装飾図柄及び表示パターンなどに基づいて、図柄表示制御を行い、続いて背景表示制御処理を行う。
その後、音制御処理を行う(S65)。音制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいてスピーカ18L,18Rから発生させる音声に関する音声制御処理を行う。この音声制御処理では、音源IC61は、音声データROM63から音声データを読み出し、音声データを所定の音声信号に変換して、その音声信号をAMP62に供給する。このAMP62は、音声信号を増幅して、スピーカ18L,18Rから音声を発生させる。
続いて、ランプ制御処理を行う(S66)。ランプ制御処理では、主制御回路30からのコマンドに基づいて装飾ランプ19L,19Rの点滅に関するランプ制御処理を実行する。このランプ制御処理では、サブCPU41は、装飾データROM71からランプ装飾パターンを読み出し、ドライブ回路72を介して、装飾ランプ19L,19Rを点滅させる。以降ステップS62〜ステップS66を繰り返し実行する。
次に、主制御回路30から送信されたコマンドを受信した際の処理について説明する。図21に示すように、主制御回路30から送信されたコマンドを副制御回路40が受信したら、まず保護レジスタを退避する(S71)。次に、主制御回路30からの送信で入力されたコマンドをサブRAM43における受信バッファに格納する(S72)。続いて、レジスタを復帰させる(S73)。こうしてコマンドを受信した際の処理は終了する。
続いて、図20のステップS63に示すコマンド解析制御処理について説明する。図22は、コマンド解析制御処理の手順を示すフローチャートである。図22に示すように、コマンド解析制御処理では、まず副制御回路40が主制御回路30から変動パターンコマンドを受信したか否かを判断する(S81)。具体的には、受信バッファに変動パターンコマンドが格納されているかを確認する。その結果、変動パターンコマンドを受信していれば、表示パターン決定処理を行う(S82)。
表示パターン決定処理(S82)では、表示パターンを選択して決定する。表示パターンの決定は、表示パターン決定抽選によって表示パターン決定乱数を取得し、取得された表示パターン決定乱数と、主制御回路30から送信される変動パターンコマンドとを、図8に示す表示パターンテーブルに参照することによって行われる。さらに、受信した変動パターンコマンドがリーチに対応する変動パターンコマンド(h2〜h5)に該当するか否かによってリーチであるか否かを判断し、リーチであると判断した場合には、後の詳細表示パターン決定処理を行うので、そのまま表示パターン決定処理を終了する。一方、主制御回路30から送信された変動パターンコマンドがh0、h1、h6であり、リーチでないと判断した場合には、非リーチパターン決定処理を行う。非リーチパターン決定処理では、装飾図柄D1〜D9の表示パターンと、各図柄表示領域E1〜E9に装飾図柄D1〜D9を停止表示させる停止タイミングを決定し、表示パターン決定処理を終了する。なお、ここでの「リーチ」とは、発展リーチ演出用図柄Hが表示される前の主図柄リーチ状態のほか、副図柄の発展組み合わせからスーパーリーチに発展する態様も含むものである。
表示パターン決定処理の終了後、詳細表示パターン決定処理を行う(S83)。詳細表示パターン決定処理では、詳細表示パターン決定抽選を行って詳細表示パターン決定乱数を取得する。次に、表示パターンがhz2〜hz8、hz14〜hz26のいずれかである場合に、ステップS82で選択された表示パターンと詳細表示パターン決定抽選で取得された詳細表示パターン決定乱数とを図11及び図12に示す詳細表示パターン決定テーブルに参照し、詳細表示内容として、リーチから発展、または副図柄の発展組み合わせから発展のいずれとするかを決定する。また、変動パターンコマンドがh2〜h5のいずれでもないh0、h1、h6の場合には、取得した詳細表示パターン決定乱数を廃棄し、詳細表示パターンの決定を行うことなく次のステップに進む。
そして、詳細表示パターン決定処理の終了後、リーチ対応決定処理を行う(S84)。リーチ対応決定処理は、図23に示すフローに沿って行われる。リーチ対応決定処理では、まず、リーチであるか否かを判断する(S101)。リーチであるか否かの判断は、ステップS82と同様にして行われる。その結果、リーチでないと判断した場合には、ステップS82において、すでに非リーチパターンが決定されているので、リーチ対応決定処理を終了する。
一方、リーチであると判断した場合には、スーパーリーチに発展するか否かを判断する(S102)。スーパーリーチへ発展するか否かの判断は、受信した変動パターンコマンドがスーパーリーチに対応する変動パターンコマンド(h3、h5)に該当するか否かによって行われる。その結果、スーパーリーチに発展しないと判断した場合には、ステップS104に進み、スーパーリーチに発展すると判断した場合には、リーチから発展か否かを判断する(S103)。リーチから発展か否かの判断は、ステップS83の詳細表示パターン決定処理によって決定されている。
その結果、リーチからの発展でないと判断した場合には、リーチ対応決定処理を終了する。一方、リーチからの発展であると判断した場合には、有効ライン決定処理を行う(S104)。また、ステップS102でスーパーリーチに発展しないと判断した場合にも、有効ライン決定処理を行う(S104)。有効ライン決定処理では、有効ライン決定テーブル(図示省略)を参照して、1〜8ラインの有効ラインL1〜L8を決定する。そして、有効ラインL1〜L8を決定したら、有効ラインデータをセットし(S108)、リーチ対応決定処理を終了する。
図22に戻り、リーチ対応決定処理が終了すると、仮停止図柄成立パターン決定処理を行う(S85)。仮停止図柄成立パターン決定処理は、図24に示すフローに沿って行われる。仮停止図柄成立パターン決定処理では、発展組み合わせからの発展であるか否かを判断する(S111)。発展組み合わせからの発展であるか否かは、詳細表示パターン決定テーブル(図11及び図12参照)を参照して決定される詳細表示内容に基づいて判断される。発展組み合わせからの発展であるか否かの判断の結果、発展組み合わせからの発展ではないと判断された場合には、仮停止図柄成立パターン決定処理をそのまま終了する。
一方、発展組み合わせからの発展であると判断した場合には、発展組み合わせの成立ラインパターン決定処理を行う(S112)。発展組み合わせの成立ラインパターン決定処理では、副図柄の発展組み合わせが停止表示される発展成立ラインを決定する。この場合、発展組み合わせとは同一種類で3個以上の副図柄からなり、発展成立ラインとは、有効ラインL1〜L8及び特殊ラインを意味している。発展成立ラインが決定されると、発展成立ラインパターンデータセット(S113)が行われる。
発展成立ラインパターンデータセットが終了すると、セットした発展成立ラインパターンデータ及びステップ82で決定した表示パターンを参照する(S114、S115)。そして、ステップ114、ステップ115での参照結果に基づき、ステップ112で決定された発展成立ライン上の各図柄表示領域に仮停止表示する副図柄の種類を決定する(S116)。たとえば、ステップ112で決定された発展成立ラインが有効ラインL1と共通であり、表示パターンが「酒樽リーチ」に対応する“hz19”の場合には、有効ラインL1上の各図柄表示領域に仮停止表示する副図柄として「酒樽」の副図柄を決定する。なお、副図柄の仮停止表示とは、スーパーリーチの発展表示演出が行われる前に各図柄表示領域に仮に停止表示される状態を意味し、本実施の形態では、スーパーリーチのリーチ発展演出後に各図柄表示領域E1〜E9に副図柄が停止表示される状態とは区別して用いる。そして、発展成立ライン上の各図柄表示領域に仮停止表示する副図柄の種類を決定する(S116)と、仮停止図柄成立パターン決定処理を終了する。
図22に戻り、仮停止図柄成立パターン決定処理が終了すると、サブCPU41は、図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する(S86)。その結果、図柄指定コマンドを受信していないと判断した場合には、その他受信したコマンドに対応する処理を実行して、コマンド解析処理を終了する。一方、図柄指定コマンドを受信している場合には、8ライン停止図柄決定処理を行う(S87)。
8ライン停止図柄決定処理は、図25に示すフローに沿って行われる。8ライン停止図柄決定処理では、受信した図柄指定コマンドの種別によって異なる処理が行われる。まず、サブメインCPU41によって、図柄指定コマンドがハズレを示す“z3”(S141)と判定された場合には、ハズレ用の図柄決定処理(S151)が行われる。ハズレ用の図柄決定処理では、有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせ及び同一種類の副図柄が揃わないように装飾図柄D1〜D9を決定する。ここで、サブCPU41は、図柄表示領域E1〜E9ごとに装飾図柄決定乱数を抽選し、その装飾図柄決定乱数を図柄決定テーブルに参照して装飾図柄D1〜D9を決定する。この際、決定した装飾図柄D1〜D9の並びによって有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせや同一種類の副図柄が揃ってしまう場合には、主図柄「7」や同一種類の副図柄が揃ってしまった有効ラインL1〜L8上の各図柄表示領域E1〜E9における装飾図柄決定乱数の抽選を再度行い、図柄決定テーブルに参照して装飾図柄Dを決定する。そして、決定された装飾図柄Dが停止表示されるようにして図柄データのセットを行い、ハズレ用の図柄決定処理が終了する。
サブCPU41によって図柄指定コマンドが“z3”では無いと判定され(S141)、2R確変大当りを示す“z1”であると判定された場合(S142)には、2R確変大当り用図柄決定処理(S150)が行われる。2R確変大当りは、主図柄「7」の特別の組み合わせが揃うこと無く、突然に大当り遊技状態に移行したように遊技者に認識させる表示演出を行う態様である。そのため、2R確変大当り用図柄決定処理では、ハズレ用の図柄決定処理と同様にして、有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせ及び同一種類の副図柄が揃わないように装飾図柄D1〜D9を決定すし、決定した装飾図柄D1〜D9が停止表示されるようにして図柄データをセットする。
図柄指定コマンドが“z1”では無いと判断されると(S142)、副図柄の発展組み合わせからの発展か否かの判断が行われる(S143)。副図柄の発展組み合わせからの発展か否かの判断は、詳細表示パターン決定テーブルを参照して決定される詳細表示内容に基づいて判断される。
副図柄の発展組み合わせからの発展であると判断されると、主図柄「7」の特別の組み合わせとして有効ラインL2を決定し、有効ラインL2上に主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示するように図柄データをセット(S144)し、残存状態の図柄表示領域の確認処理(S146)を行う。
一方、ステップ143に戻り、サブCPU41によって、発展組み合わせからの発展では無いと判断された場合には、ステップ105(図23参照)で有効ラインデータセットされた有効ラインL1〜L8に、主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示するように図柄データをセット(S145)し、残存状態の図柄表示領域の確認処理(S146)を行う。
サブCPU41には、各図柄表示領域E1〜E9に対応する図柄表示領域フラグが用意されており、残存状態の図柄表示領域の確認処理では、ステップ105(図23参照)で有効ラインデータセットされた有効ラインL1〜L8上の図柄表示領域E1〜E9に対応する図柄表示領域フラグに“0”がセットされ、それ以外の図柄表示領域フラグに“1”をセットすることで、残存状態の図柄表示領域E1〜E9の確認が行われる。
残存状態の図柄表示領域の確認処理(S147)が終了すると、サブCPU41によって主制御回路30から受信した図柄指定コマンドが“z0”か否かが判断され、“z0”であると判断される場合には15R確変大当り用図柄決定処理(S148)が行われ、“z0”でないと判断された場合には、15R通常大当り用図柄決定処理(S149)が行われる。
15R確変大当り用図柄決定処理(S148)は、図26に示すフローチャートにそって行われる。15R確変大当り用図柄決定処理(S148)が開始すると、図柄表示領域フラグが参照される。そして、特殊組み合わせを構成する各図柄表示領域E1〜E9に対応する図柄表示領域フラグに“1”がセットされているか否かが判断され、“1”がセットされている場合には、残存状態の図柄表示領域に特殊組み合わせを形成可能と判断して特殊組み合わせの決定処理を行う(S162)。たとえば、ステップ104(図23参照)で有効ラインL7が決定されている場合には、図13(a)に示すように、有効ラインL1上の図柄表示領域E2,E3、有効ラインL2上の図柄表示領域E4,E6、有効ラインL3上の図柄表示領域E7,E8が、それぞれ特殊組み合わせを形成可能な状態になっている。そして、この場合には、図柄表示領域E2,E3,E4,E6,E7,E8に対応する図柄表示領域フラグに“1”がセットされており、サブCPU41は特殊組み合わせを形成可能と判断して後続の特殊組み合わせの決定処理(S162)を行う。
特殊組み合わせの決定処理(S162)では、確変報知形式が、「特殊組み合わせ」となるような処理を行う。ここでは、副図柄を停止表示させる図柄表示領域E1〜E9の特殊組み合わせを決定し、決定した各図柄表示領域に停止表示する同一種類の副図柄を決定する。ここで、複数の特殊組み合わせを形成可能な場合には、その中の一つの特殊組み合わせを決定する。特殊組み合わせの決定にあたっては、有効ラインL2上の図柄表示領域E4〜E6の組合せ、有効ラインL1上の図柄表示領域E1〜E3の組合せ、有効ラインL3上の図柄表示領域E7〜E9の組合せの順番で優先順位が設定されており、その順番に沿って決定される。たとえば、ステップ104(図23参照)で有効ラインL7が決定されている場合には、有効ラインL1上の図柄表示領域E2,E3、有効ラインL2上の図柄表示領域E4,E6、有効ラインL3上の図柄表示領域E7,E8がそれぞれ特殊組み合わせを形成可能であるが、上記の優先順位に沿って有効ラインL2上の図柄表示領域E4,E6が特殊組み合わせとして決定される。
さらに、特殊組み合わせの決定処理(S162)では、たとえば、特殊組み合わせとして決定された図柄表示領域E4,E6に停止表示する副図柄の種別を決定する。ここでは、特殊組み合わせとして決定された図柄表示領域E4,E6をまとめて乱数抽選を行い、図示しない副図柄決定テーブルを参照して図柄表示領域E4,E6に停止表示する同一種類の副図柄を決定する。
特殊組み合わせの決定処理(S162)が終了すると、残存状態の図柄表示領域に特殊組み合わせとなる副図柄の配置を決定する。ここでは、ステップ162における決定結果に基づき、特殊組み合わせを構成する図柄表示領域E4,E6に停止表示する図柄データのセットを行う。たとえば、図柄表示領域E4,E6に停止表示される副図柄の種別として「軍配」が決定された場合には、図13(a)に示すような表示態様となる図柄データをセットする。
一方、ステップ161に戻り、残存状態の図柄表示領域に特殊組み合わせを形成可能では無いと判断した場合には、残存状態の図柄表示領域E1〜E9に有効ラインL1〜L8が残存するか否かの判断が行われる(S164)。ここでは、図柄表示領域フラグが参照され、有効ラインL1〜L8の少なくとも1つを構成する図柄表示領域のすべてに“1”がセットされている場合には、有効ラインL1〜L8のいずれかが残存すると判断して副図柄組合せ有効ライン決定処理(S165)が行われる。
副図柄組合せ有効ライン決定処理(S165)では、確変報知形式が、「副図柄揃い」となるような処理を行う。ここでは、残存状態の図柄表示領域E1〜E8によって構成される有効ラインL1〜L8のうち、1または複数の有効ラインL1〜L8を副図柄組合せ有効ラインとして決定する。たとえば、ステップ104(図23参照)で有効ラインL2が決定されている場合には、残存状態の図柄表示領域E1〜E3、E7〜E9によって構成されるラインとして有効ラインL1及び有効ラインL3が残存している。そして、サブCPU41は、有効ラインL1及び有効ラインL3のいずれか一方、もしくは両方を副図柄の特定の組み合わせを停止表示する副図柄組合せ有効ラインとして決定する。なお、ステップ111(図24)で発展組み合わせから発展であると判断され、ステップ113で発展成立ラインとして決定された有効ラインL1〜L8が残存した有効ラインである場合には、その発展成立ラインを副図柄組合せ有効ラインとして決定する。
副図柄組合せ有効ライン決定処理(S165)が終了すると、副図柄組合せ決定処理(S166)を行う。ここでは、ステップ165で決定された有効ラインL1〜L6を構成する図柄表示領域ごとに乱数抽選を行い、決定された有効ラインL1〜L6における各図柄表示領域に停止表示する副図柄を決定する。なお、ステップ143(図25)で発展組み合わせから発展であると判断され、ステップ146で発展成立ライン上の副図柄の種別が決定されている場合には、その種別に沿って、ステップ165で決定された有効ラインL1〜L6における各図柄表示領域に停止表示する副図柄を決定する。
副図柄組合せ決定処理(S166)が終了すると、副図柄組合せ有効ライン上に副図柄組合せの配置を決定する(S167)。ここで、サブCPU41は、ステップ165、ステップ166での決定結果に基づき、副図柄を所定の有効ラインL1〜L6に停止表示されるための図柄データをセットする。たとえば、副図柄組合せ有効ラインとして図柄表示領域E1〜E3からなる有効ラインL1が決定された場合で、且つ図柄表示領域E1〜E3に停止表示する副図柄として、「手形」、「酒樽」、「軍配」がそれぞれ決定された場合には、図13(b)に示すような表示態様となる図柄データをセットする。
一方、ステップ164に戻り、残存状態の図柄表示領域E1〜E9に有効ラインL1〜L8が残存しないと判断する場合には、残存状態の図柄表示領域が4個以上存在するか否かを判断する(S168)。ここで、サブCPU41は、“1”がセットされた図柄表示領域フラグが4個以上あるか否かの判断を行い、4個以上存在する場合には、残存状態の図柄表示領域が4個以上存在すると判断して副図柄の個数決定処理(S169)を行う。
副図柄の個数決定処理(S169)では、確変報知形式が、「副図柄4個以上」となるような処理を行う。ここでは、4個以上で且つ残存状態の図柄表示領域数の範囲内で副図柄の個数及び各副図柄の種別を決定する。そして、決定した副図柄の個数に応じて乱数抽選を行い、副図柄決定テーブルを参照して副図柄を決定する。なお、本実施の形態において、主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示される有効ラインL1〜L8が一本である場合には、確変報知形式が「特殊組み合わせ」「副図柄揃い」のいずれかになる。そのため、確変報知形式が「副図柄4個以上」になる場合とは、有効ラインL1〜L8のうち、二本の有効ラインL1〜L8に主図柄「7」の特別の組み合わせが停止表示される場合である。そして、この場合には、残存状態の図柄表示領域数は4個になるため、本実施の形態に係る副図柄の個数決定処理(S169)では、副図柄の個数は4個に決定される。
副図柄の個数決定処理(S169)が終了すると、ステップ169で決定した個数分の副図柄の配置を決定する(S170)。ここで、サブCPU41は、ステップ169で決定された副図柄の個数分に対応する図柄表示領域E1〜E9を残存状態の図柄表示領域E1〜E9の中から決定する。そして、決定された図柄表示領域E1〜E9に、ステップ169で決定した副図柄を停止表示するための図柄データをセットする。なお、本実施の形態では、残存状態の図柄表示領域数は4個となり、副図柄を停止表示させる図柄表示領域E1〜E9が一義的に決定される。しかしながら、残存状態の図柄表示領域数が5個以上となるような場合には、副図柄を停止表示させる図柄表示領域E1〜E9に優先順位を予め設定し、その優先順位の高い図柄表示領域E1〜E9から順番に決定してもよい。
ステップ163、ステップ167及びステップ170それぞれにおいて、残存状態の図柄表示領域に副図柄を停止表示する図柄データのセットが終了すると、残りの図柄表示領域へのブランク図柄の配置を決定(S171)し、残りの図柄表示領域にブランク図柄を停止表示するための図柄データのセットを行って、15R確変大当り用図柄決定処理が終了する。
一方で、ステップ168に戻り、残存状態の図柄表示領域数が4個以上であると判断しない場合には、すべての残存状態の図柄表示領域への副図柄の配置を決定し(S172)、すべての残存状態の図柄表示領域に副図柄を停止表示させるための図柄データのセットを行って、15R確変大当り用図柄決定処理が終了する。たとえば、ステップ104(図23)で三つの有効ラインL2,L5,L7が決定され、2個の図柄表示領域E3,E7が残存状態である場合で、且つ図柄表示領域E3,E7に停止表示する副図柄として「軍配」、「手形」がそれぞれ決定された場合には、図13(d)に示すような表示態様となる図柄データをセットする。
一方、15R通常大当り用図柄決定処理(S149)では、ステップ146で確認された残存状態の図柄表示領域E1〜E9に、装飾図柄D1〜D9の特定の組み合わせを構成しないように主図柄「7」、副図柄もしくはブランク図柄の配置を決定する。ここで、サブCPU41は、ステップ104(図23参照)で決定された有効ラインL1〜L8以外の有効ラインL1〜L8上に主図柄の特別の組み合わせが揃うことの無いようにして、主図柄「7」、副図柄もしくはブランク図柄の配置を決定し、その決定結果に基づいて、主図柄及びブランク図柄が停止表示されるように図柄データのセットを行う。
図25に戻り、ステップ148、ステップ149、ステップ150、ステップ151での各図柄決定処理が終了すると、図柄指定コマンドをクリアして8ライン停止図柄決定処理が終了する。
8ライン停止図柄決定処理(S87)が終了すると、発展リーチ演出用図柄決定処理(S88)が行われる。発展リーチ演出用図柄決定処理では、詳細表示パターンを参照し、発展リーチ演出が行われる際、発展リーチ演出用図柄決定乱数の中から取得された1つの決定乱数を採用し、取得した乱数に応じた発展リーチ演出用図柄を決定する。また、発展リーチ演出が行われない場合には、発展リーチ演出用図柄決定乱数の中から取得された1つの決定乱数は破棄する。さらに、発展リーチ演出用図柄決定処理では、主制御回路30から送信された図柄指定コマンドを参照し、発展リーチ演出用図柄Hを決定する。サブCPU41は、発展リーチ演出用図柄決定抽選を行っており、発展リーチ演出用図柄決定抽選では、複数、たとえば0〜9の乱数から、1つの発展リーチ演出用図柄決定乱数を取得する。このときに取得された発展リーチ演出用図柄決定乱数に基づいて、発展リーチ演出用図柄H(図30(b)参照)を決定する。こうして、コマンド解析処理が終了する。
次に、特別図柄ゲームの流れについて説明する。特別図柄ゲーム(本発明における遊技)は、通常遊技状態、大当り遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態を有し、確変遊技状態では時短遊技状態も同時進行する。そして、特別図柄ゲームの進行中には、液晶表示装置16に表示された画像によって様々な画像表示演出が行われる。特別図柄ゲームでは、始動入賞口9に遊技球が入賞し、始動入賞口スイッチ9Sが遊技球の検出信号を主制御回路30に出力すると、主制御回路30では大当り抽選を行う。主制御回路30は、その抽選結果に基づいて、図7(a)に示す特別図柄決定テーブルから図柄指定コマンドを選択して決定するとともに、図7(b)に示す変動パターンテーブルから変動パターンコマンドを選択して決定選択する。主制御回路30は、選択した図柄指定コマンド及び変動パターンコマンドをそれぞれ副制御回路40に送信する。副制御回路40では、受信した図柄指定コマンドに基づいて、装飾図柄を決定するとともに、決定された装飾図柄及び受信した変動パターンテーブルから変動演出パターンを決定する。
表示領域16aにおいては、始動入賞口9に遊技球が入賞する前は、9つの図柄表示領域において、各装飾図柄は停止表示されている。また、図4に示す図柄表示装置16bでは、特別図柄Jが停止表示されている。この状態から、始動入賞口9に遊技球が入賞すると、図27(a)に示すように、各図柄表示領域E1〜E9における装飾図柄及び特別図柄Jが変動表示を開始する。なお、図中の下向きの矢印は装飾図柄が変動表示中であることを意味する。
それから、所定の変動時間が経過した後、図27(b)に示すように、第一,第九図柄表示領域E1,E9における装飾図柄(第一停止図柄)が停止表示(仮停止表示)される。続いて、図27(c)に示すように第二,第四,第六,第八図柄表示領域E2,E4,E6,E8における装飾図柄(第二停止図柄)が停止表示される。
その後、図27(d)に示すように、第三,第七図柄表示領域E3,E7における装飾図柄(第三停止図柄)が停止表示され、最後に図28(a),(b)に示すように、第五図柄表示領域E5における装飾図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、遊技状態が通常遊技状態、確変遊技状態及び時短遊技状態のいずれかから大当り遊技状態に移行する場合には、図28(a)に示すように、主図柄「7」を最終停止図柄として停止表示し、たとえば、有効ラインL7上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃うような表示演出を行う。一方で、大当り遊技状態に移行しない場合には、図28(b)に示すように、副図柄もしくはブランク図柄を最終停止図柄として停止表示する表示演出を行う。その結果、遊技者は、主図柄「7」の特別の組合せが有効ラインL7上に揃ったことを視認したときには、大当り遊技状態になることを認識し、揃わないときにはハズレと認識する。このように、本実施の形態に係る遊技機では、一または複数の有効ラインL1〜L9上に主図柄「7」の特別の組合せを停止表示することで、大当り遊技状態への移行を報知する。
また、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する場合には、主図柄の特別の組合せが停止表示される有効ラインL1〜L8以外の残存状態の各図柄表示領域E1〜E8に、副図柄の特定の組み合わせを停止表示させ、確変遊技状態に移行しない場合には、残存状態の各図柄表示領域E1〜E8に主図柄とブランク図柄を停止表示する。たとえば、大当り遊技状態の終了後に確変遊技状態に移行する場合には、図28(a)に示すように、第四、第六図柄表示領域E4,E6に「軍配」の副図柄を停止表示する。その結果、遊技者は、副図柄の組み合わせを視認したときには、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを認識し、そのような副図柄の特定の組み合わせ以外の装飾図柄D1〜D9を視認したときには、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行しないことを認識する。このように、本実施の形態に係る遊技機では、主図柄の特別の組み合わせが停止表示される有効ライン数ではなく、副図柄の特定の組み合わせを停止表示することで、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを遊技者に報知できる。その結果として、たとえば図14(c)、(d)に示すように、確変遊技状態へ移行しない場合にも主図柄「7」の特別の組合せを複数の有効ラインL1〜L8上に揃えることが可能になり、複数の有効ラインL1〜L8を効果的に用いて表示演出を行うことが容易になって特別図柄ゲームの趣向を高め易くなる。
また、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行する場合には、上記のように主図柄リーチ状態から直接に有効ラインL1〜L8上に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃う場合の他、発展リーチ演出後に有効ラインL1〜L8上に主図柄の特別の組み合わせが揃う場合もある。そして、本実施の形態に係る遊技機では、主図柄リーチ状態となった後に第五図柄表示領域E5に副図柄やブランク図柄が表示されて主図柄はずれ状態になったときでも、副図柄の発展組み合わせが発展成立ライン上に表示されることにより、発展リーチ演出に発展して大当り遊技状態に移行する可能性が残っている。
たとえば、図29(a)に示すように、第一停止図柄として、第一図柄表示領域E1に「手形」の副図柄が仮停止表示され、第九図柄表示領域E9にブランク図柄が仮停止表示された後、図29(b)に示すように、第二停止図柄として、第四,第六図柄表示領域E4,E6に主図柄「7」が仮停止表示され、第二,第八図柄表示領域E2,E8に「手形」の副図柄、ブランク図柄がそれぞれ仮停止表示されたとする。この段階で、遊技者は、第二有効ラインL2における主図柄「7」のリーチ状態に注目する。その後、図29(c)に示すように、第三停止図柄として、第三図柄表示領域E3に「手形」の副図柄が仮停止表示され、第七図柄表示領域E7にブランク図柄が仮停止表示されたとする。この段階で、遊技者は、第一有効ラインL1上に副図柄の発展組み合わせが揃ったことを視認し、主図柄はずれ状態になったとしても、少なくとも発展リーチ演出に発展して大当り遊技状態になる可能性が残されていることを認識し、大当り遊技状態への期待感を持ち続けることができる。そして、最後に、図30(a)に示すように、第五図柄表示領域E5にブランク図柄が仮停止表示されて一旦は主図柄はずれ状態になったとしても、発展リーチ演出に発展して大当り遊技状態に移行する可能性が残っており、遊技者は継続して特別図柄ゲームを楽しむことができる。このように、本実施の形態に係る遊技機は、副図柄の発展組合せを発展成立ライン上に揃えて発展リーチ演出に発展することを予告することで、遊技者に対して、有効ラインL1〜L8に主図柄「7」の特別の組み合わせが揃わない場合であっても、大当り遊技状態への期待感を持ち続けさせることができる。
その後、第二有効ラインL2上に主図柄「7」が揃わず、発展リーチ演出に発展する際には、例えば「手形リーチ」の文字が表示される。その後、画面が白くフェードアウトされるとともに、図30(b)に示すような「手形リーチ」に対応する発展リーチ演出が表示される。そして、大当り遊技状態に移行する場合には、発展リーチ演出における発展リーチ演出用図柄Hがすべて同種の数字として表示されるような表示演出を行う。その後、図30(c)に示すように、第五図柄表示領域E5に仮停止表示されていたブランク図柄を主図柄「7」に変更し、大当り遊技状態への移行を遊技者に報知する。
また、本実施の形態に係る遊技機1では、複数種類のリーチ発展演出の中からサブCPU41によって決定されたリーチ発展演出に基づいて、図柄表示領域E1〜E9に停止表示する副図柄の発展組み合わせを決定する。このため、複数の図柄表示領域E1〜E9に表示された副図柄の種類によって、リーチ発展演出が異なるので、副図柄に対して高い興味を遊技者に与えることができ、さらに、遊技の興趣の向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態に係る遊技機では、第一有効ラインL1上に「手形」の副図柄を揃えて停止表示することで、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することを報知している。このように、副図柄を用いて、大当り遊技状態終了後に確変遊技状態に移行することの事前報知と発展リーチ演出の予告と行うことで、副図柄に対する遊技者の意識を高め、遊技の趣向を高めることができる。
(遊技用プログラムの実施形態)
パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)等の情報処理装置を用いて上述の実施形態におけるパチンコ遊技機1で実現されるパチンコ遊技を行うための遊技用プログラムの実施形態について、図31を参照して説明する。図31は、遊技用プログラムを実行するパソコン100を示す正面図である。
パーソナルコンピュータ(以下、「パソコン」という)等の情報処理装置を用いて上述の実施形態におけるパチンコ遊技機1で実現されるパチンコ遊技を行うための遊技用プログラムの実施形態について、図31を参照して説明する。図31は、遊技用プログラムを実行するパソコン100を示す正面図である。
図31に示されるように、パソコン100は、コンピュータ本体101と、表示領域102に画像を表示する表示装置103と、遊技者や操作者が操作入力を行うキーボード、マウス等を含み、パチンコ遊技機1における発射ハンドル6cやテンキー等と同様の機能を実現し得る操作入力装置104とを有している。なお、パソコン100では、パチンコ遊技機1に備えられている遊技釘8や遊技球を画像として表示装置103に表示して、あたかも遊技釘8を備えた遊技領域を遊技球が通過するような画像により、パチンコ遊技機1で実現されるパチンコ遊技を擬似的に行えるようになっている。
コンピュータ本体101は、少なくともCPU、ROM、RAMを有し、そのCPUがRAMに記憶されているデータを用い、ROMに記憶されている遊技用プログラムを含む制御プログラムに従い作動する。
そして、この遊技用プログラムは、上述したメイン制御処理、サブ制御処理及びシステムタイマ割込処理を実行するためのプログラムが含まれていて、パソコン100に対し、以下の(1)〜(6)の各機能を実現させることができるようになっている。すなわち、
(1)通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定機能と、
(2)大当り遊技状態終了後に通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定機能と、
(3)複数種類の識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示装置103に、識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御機能と、
(4)大当り遊技状態移行判定機能によって大当り移行条件が成立すると判定された場合には、識別図柄の特別の組み合わせが表示される前記有効ラインを決定する有効ライン決定機能と、
(5)有効ライン決定機能によって決定された有効ライン以外の図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認機能と、
(6)特定遊技状態移行判定機能の判定結果に基づいて、図柄表示領域確認手段によって確認された残存状態の図柄表示領域に表示させる識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定機能と、をコンピュータに実現させ、
(7)表示制御機能は、有効ライン決定機能によって決定された有効ラインに識別図柄の特別の組み合わせを停止表示させ、且つ図柄表示領域確認機能によって確認された識別図柄の特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことをコンピュータに実現させることができるようになっている。
(1)通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定機能と、
(2)大当り遊技状態終了後に通常遊技状態よりも大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定機能と、
(3)複数種類の識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示装置103に、識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御機能と、
(4)大当り遊技状態移行判定機能によって大当り移行条件が成立すると判定された場合には、識別図柄の特別の組み合わせが表示される前記有効ラインを決定する有効ライン決定機能と、
(5)有効ライン決定機能によって決定された有効ライン以外の図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認機能と、
(6)特定遊技状態移行判定機能の判定結果に基づいて、図柄表示領域確認手段によって確認された残存状態の図柄表示領域に表示させる識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定機能と、をコンピュータに実現させ、
(7)表示制御機能は、有効ライン決定機能によって決定された有効ラインに識別図柄の特別の組み合わせを停止表示させ、且つ図柄表示領域確認機能によって確認された識別図柄の特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことをコンピュータに実現させることができるようになっている。
これらの遊技用プログラムをCPUがROMから読み出し実行することによって、パソコン100において、上述したパチンコ遊技機1におけるパチンコ遊技を擬似的に行えることとなる。
パソコン100において、遊技用プログラムは、ROMに記憶されているが、CD−ROM等の記憶媒体に記憶させておいてもよい。また、図32に示されるように、ネットワーク200を介して、遊技用プログラムを記憶しているサーバ201にパソコン100が接続され、サーバ201から遊技用プログラムをダウンロードするようにしてもよい。パソコン100の代わりに、携帯電話等の携帯端末で遊技用プログラムを実行するようにしてもよい。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、複数の有効ラインが3行3列に設定さているが、その他の態様とすることもできるし、有効ラインが1ラインとする態様とすることもできる。また、識別図柄の特別の組み合わせを構成する主図柄としては「7」のみに限定されず、複数種類設定することもでき、複数種類の主図柄の組み合わせによって識別図柄の特別の組み合わせを構成するようにしてもよい。また、識別図柄の特定の組み合わせの態様として、「特殊組み合わせ」、「副図柄揃い」、「副図柄4個以上」等に限定されず、例えば、縦ラインとなる有効ライン上に1個の主図柄と2個の副図柄が揃った場合としてもよい。また、主図柄及びブランク図柄の組み合わせによって識別図柄の特定の組み合わせを構成するようにしてもよい。さらに、上記実施形態では「特殊組み合わせ」、「副図柄揃い」、「副図柄4個以上」、「その他」の順番で前者から優先的に副図柄の特定の組み合わせを決定していたが、その決定における優先順位を変更してもよい。また、上記実施形態では、遊技機として、パチンコ遊技機を対象としているが、たとえばスロットマシン、特に、液晶表示画面を有するスロットマシンを対象とすることもできる。
1…パチンコ遊技機、4…遊技盤、11…大入賞口、16…液晶表示装置、16a…表
示領域、21…主制御基板、22…副制御基板、30…主制御回路、31…メインCPU
、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、7
0…ランプ制御回路、80…払出・発射制御回路、100…パソコン、101…コンピュ
ータ本体、102…表示領域、103…表示装置、104…操作入力装置。
示領域、21…主制御基板、22…副制御基板、30…主制御回路、31…メインCPU
、40…副制御回路、41…サブCPU、50…画像制御回路、60…音声制御回路、7
0…ランプ制御回路、80…払出・発射制御回路、100…パソコン、101…コンピュ
ータ本体、102…表示領域、103…表示装置、104…操作入力装置。
Claims (4)
- 通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定手段と、
前記大当り遊技状態終了後に前記通常遊技状態よりも前記大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定手段と、
識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、前記図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示手段と、
前記表示手段に表示する前記識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御手段と、
複数種類の前記識別図柄を記憶する図柄記憶手段と、
大当り遊技状態移行判定手段によって前記大当り移行条件が成立すると判定された場合に、前記識別図柄の特別の組み合わせが表示される前記有効ラインを決定する有効ライン決定手段と、
前記有効ライン決定手段によって決定された前記有効ライン以外の前記図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認手段と、
前記特定遊技状態移行判定手段の判定結果に基づいて、前記図柄表示領域確認手段によって確認された前記残存状態の前記図柄表示領域に表示させる前記識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定手段とを備え、
前記表示制御手段は、前記有効ライン決定手段によって決定された前記有効ラインに前記識別図柄の前記特別の組み合わせを停止表示させ、且つ前記図柄表示領域確認手段によって確認された前記図柄表示領域に前記識別図柄の前記特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことを特徴とする遊技機。 - 前記図柄記憶手段は、前記特別の組み合わせを構成する主図柄と前記特別の組み合わせを構成しない副図柄とを少なくとも含む複数種類の前記識別図柄を記憶し、
前記通常遊技状態、前記大当り遊技状態及び前記特定遊技状態を有する遊技の進行中に前記表示手段に表示される表示演出を複数種類記憶する演出記憶手段と、
前記演出記憶手段に記憶された複数種類の表示演出から、前記表示手段に表示する表示演出を決定する演出決定手段と、
前記演出決定手段によって特定の表示演出が決定された場合に、前記特定の表示演出が前記表示手段に表示される前に、前記特定の表示演出が表示されることを予告する前記識別図柄の発展組み合わせを前記図柄表示領域に停止表示させるか否かを判定する発展判定手段と、
前記発展判定手段によって前記発展組み合わせを前記図柄表示領域に停止表示させると判定された場合に、前記図柄記憶手段に記憶されている複数種類の前記識別図柄の中から、前記発展組み合わせとして、前記副図柄の組み合わせを決定する発展図柄組合せ決定手段と、を更に備え、
前記報知図柄決定手段は、前記識別図柄の前記特定の組み合わせとして、前記副図柄を含んだ組み合わせを決定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記図柄記憶手段は、前記副図柄を複数種類記憶し、
前記演出記憶手段は、前記特定の表示演出を複数種類記憶し、
発展図柄組合せ決定手段は、前記演出記憶手段に記憶された複数種類の前記特定の表示演出の中から前記演出決定手段によって決定された前記特定の表示演出に基づいて、前記図柄記憶手段に記憶された複数種類の前記副図柄の中から、前記発展組み合わせを構成する前記副図柄の組み合わせを決定することを特徴とする請求項2記載の遊技機。 - 通常遊技状態から前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させる大当り移行条件の成否判定を行う大当り遊技状態移行判定機能と、
前記大当り遊技状態終了後に前記通常遊技状態よりも前記大当り遊技状態に移行し易くなる特定遊技状態に移行させる特定移行条件の成否判定を行う特定遊技状態移行判定機能と、
複数種類の前記識別図柄を表示する複数の図柄表示領域を有し、前記図柄表示領域の組み合わせからなる有効ラインが複数設定された表示手段に、前記識別図柄を変動表示及び停止表示させる表示制御を行う表示制御機能と、
大当り遊技状態移行判定機能によって前記大当り移行条件が成立すると判定された場合には、前記識別図柄の特別の組み合わせが表示される前記有効ラインを決定する有効ライン決定機能と、
前記有効ライン決定機能によって決定された前記有効ライン以外の前記図柄表示領域の残存状態を確認する図柄表示領域確認機能と、
前記特定遊技状態移行判定機能の判定結果に基づいて、前記図柄表示領域確認手段によって確認された前記残存状態の前記図柄表示領域に表示させる前記識別図柄の特定の組み合わせを決定する報知図柄決定機能とを備え、
前記表示制御機能は、前記有効ライン決定機能によって決定された前記有効ラインに前記識別図柄の特別の組み合わせを停止表示させ、且つ前記図柄表示領域確認機能によって確認された前記識別図柄の特定の組み合わせを停止表示させる表示制御を行うことを特徴とする遊技用プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006048841A JP2007222486A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 遊技機及び遊技用プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006048841A JP2007222486A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 遊技機及び遊技用プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007222486A true JP2007222486A (ja) | 2007-09-06 |
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ID=38544833
Family Applications (1)
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JP2006048841A Pending JP2007222486A (ja) | 2006-02-24 | 2006-02-24 | 遊技機及び遊技用プログラム |
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JP (1) | JP2007222486A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2001276360A (ja) * | 2000-04-03 | 2001-10-09 | Ace Denken:Kk | 遊技機 |
JP2002346103A (ja) * | 2001-05-28 | 2002-12-03 | Takao:Kk | 弾球遊技機 |
-
2006
- 2006-02-24 JP JP2006048841A patent/JP2007222486A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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