JP2007218780A - ディジタル周波数測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の周波数測定装置で用いていたアナログ遅延回路を用いず、かつ周波数範囲の測定が広く周波数測定精度が高いディジタル周波数測定装置を提供する。
【解決手段】周波数測定装置1を、ディジタル信号に変換された受信信号をIQ信号に分離するIQ分離部20と、IQ信号の振幅を補正するレベル補正部30と、振幅が補正されたIQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによってこのサンプリング周期に亘る受信信号の位相差を位相とする位相差IQ信号を算出する位相差IQ信号演算部40と、位相差IQ信号が有する位相に応じて受信信号の周波数を決定する周波数決定部50と、を備えて構成し、少なくとも1つのサンプリング周波数について、位相差IQ信号を、補正されたIQ信号の振幅に応じた振幅を有する多値信号として算出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、受信電波の周波数を測定する周波数測定装置に関し、特にレーダ波等の電波を受信して、その周波数を測定するIF信号周波数測定装置(IFM: Instantaneous Frequency Measurement)に関する。
図1に、従来のIF信号周波数測定装置の一例の概略構成図を示す。IF信号周波数測定装置1は、IF信号を入力する受信アンテナ11と、周波数変換回路12と、A/D変換回路13と、変換されたディジタル信号を複数の遅延回路に分配する分波器14と、各々遅延長が異なる複数の遅延回路を有するアナログ遅延回路15と、位相検波器16と、周波数算出回路17と、を備えて構成される。
受信アンテナ11から受信した電波は、周波数変換回路12によって周波数変換されてA/D変換回路13で扱える周波数となる。周波数変換回路12からの信号はA/D変換回路13によってアナログ信号からディジタル信号に変換される。
ディジタル変換された受信信号は、分波器14によって位相検波器16に直接入力される遅延のない基準信号と、アナログ遅延回路15を経由して所定の遅延時間が与えられる遅延信号とに分配される。
アナログ遅延回路15に入力された受信信号は、遅延長が異なる各遅延回路によりそれぞれ所定の時間遅延を与えられた後に位相検波器16に出力される。位相検波器16は分波器14からの基準信号とアナログ遅延回路15からの遅延信号を比較し、正弦波の位相差を検出する。
次いで周波数算出回路17は、位相検波器16の出力した位相差情報から周波数値を算出する。
特開2002−243779号公報 特開平10−319058号公報 特開昭60−174957号公報
上記のような従来のIFM周波数測定装置は、アナログ遅延回路15内にてSAW(Surface Acoustic Wave)デバイスを用いたアナログ素子を用いた構成になっているため、温度特性により遅延長に変化が生じてしまう。このため受信信号の遅延時間に変動が生じて周波数測定精度が低下するといった問題があった。
また、信号を受信してから周波数測定までの時間(周波数確定時間)は、アナログ遅延回路15を構成する複数の遅延線のうちの最長の遅延線の遅延長によって定まる。そして受信パルスの時間幅が最長の遅延長よりも短い場合には、この遅延線を経由する信号が位相検波器16に到達する前に基準信号が消失してしまい、周波数測定を行うことができなくなる。したがって上述の温度により遅延長の変動が生じると、遅延長が最長の遅延線の遅延長に影響を及ぼし、装置としての性能である最小受信パルス幅時間内に周波数を確定することができなくなるおそれが生ずる。
本発明では、アナログ遅延回路15を用いる従来のIFM周波数測定装置に生じる上記の問題を解決するために、ディジタル回路によって、所定のサンプリング周期で受信信号をサンプリングし、このサンプリング周期の間に生じた受信信号の位相差を算出して周波数を決定する手法を試みる。
この手法による場合、高い周波数測定精度(すなわち広い周波数範囲)の測定を実現するために測定可能な最小周波数を小さくすると、最大サンプリング周期を長くする必要がある。しかしながら最大サンプリング周期を長くすると、周波数を測定することができる最小受信パルス幅が大きくなり周波数測定装置の性能が低下されることになる。
一方で測定可能な最大周波数を大きくするためには最小サンプリング周期を短くする必要がある。しかし最小サンプリング周期を短くすると、位相差を算出するための後段のディジタル演算回路を高い処理速度で動作させる必要があり、このような高い動作速度を実現するためコストが高価になる。
上記問題点に鑑み、本発明は、従来の周波数測定装置で生じていた温度変化を防ぐために、ディジタル演算回路を用いて、かつ周波数範囲の測定が広く周波数測定精度が高いディジタル周波数測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によるディジタル周波数測定装置は、ディジタル受信信号を互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離し、IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る受信信号の位相差を位相としかつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出し、位相差I信号及び位相差Q信号が有する位相に応じて受信信号の周波数を決定する。
このとき、IQ信号の振幅を補正し、補正されたIQ信号の振幅に応じた振幅を有する多値信号として、位相差IQ信号を算出する。
本発明によるディジタル周波数測定装置により、最大サンプリング周期を長くすることなく、測定可能な最小周波数を小さくして周波数測定精度を高めることができる。その理由を以下に説明する。
いま、所定のサンプリング周期Tsだけ時間を隔てた2つの時刻においてサンプリングしたディジタル受信信号S1及びS2の位相がそれぞれφ1及びφ2であったとすると、所定の交流基準信号と同相であるS1及びS2の同相成分(I信号)を、それぞれA×sin(φ1)及びA×sin(φ2)と表すことができる。同様にI信号に直交するS1及びS2の直交成分(Q信号)は、それぞれA×cos(φ1)及びA×cos(φ2)と表すことができる。
そして、サンプリング周期に亘るこれら受信信号S1及びS2どうしの位相差(φ1−φ2)を位相とし、かつ所定の交流基準信号と同相である位相差I信号は、例えばB×sin(φ1−φ2)と表すことができる。同様にこのような位相差I信号に直交する位相差Q信号は、例えばB×cos(φ1−φ2)と表すことができる。
これら位相差I信号及び位相差Q信号(以下、これらをまとめて「位相差IQ信号」と記す場合がある)は、上記I信号及びQ信号(以下、これらをまとめて「IQ信号」と記す場合がある)によって容易に演算することが可能である。
このような位相差IQ信号によって、受信信号の位相差(φ1−φ2)を決定することができる。以下に後述する実施例では、位相差I信号及び位相差Q信号のそれぞれを1ビット情報で表現する2値信号として算出することが説明されているが、2値信号である位相差IQ信号は90度の角度精度しか持たないため、サンプリング周波数をfsとすると周波数fs/2についての周波数測定しかできない。
位相差I信号及び位相差Q信号をそれぞれ多ビットで表現する多値信号とすれば、位相差IQ信号により表現できる角度情報の精度を高めることが可能である。これによってより小さな位相差を検出して、1つのサンプリング周期で測定できる周波数範囲を広げることが可能となり、特にサンプリング周期を延ばすことなくより小さな周波数を測定することができる。
ここで、本発明では位相差IQ信号の角度精度を高めるために、受信信号を直交検波したI信号及びQ信号の振幅を補正する。すなわち、位相差IQ信号が必要な角度精度を保つためには、多ビットで表現された位相差I信号及び位相差Q信号がそれぞれ必要な計算精度で算出され、必要な桁数の振幅値を有していなければならない。
しかし、位相差IQ信号は2時刻において受信した受信信号を分離した2つのIQ信号から算出され、またIQ信号の大きさは受信信号の振幅の変動によって変動する。このとき、2つのIQ信号の振幅値の差が大きい場合には、位相差IQ信号が使用できるビット数の制限に起因する数値演算誤差のために、振幅値が小さい方のIQ信号が有する角度情報が欠落し算出された位相差IQ信号の精度が低下する場合が生じうる。
したがって本発明では、受信信号の振幅の大小に依らずにI信号及びQ信号の振幅がほぼ等しくなり、かつ算出された位相差IQ信号が必要な桁数の振幅を有するように、I信号及びQ信号の振幅の桁数を一定範囲の値に補正する。
例えばIQ信号は、その角度情報(位相情報)を保ったまま、I信号及びQ信号をそれぞれ表現するために用意されたビット数により表現できる範囲の最大値に補正することとしてよい。またはI信号及びQ信号により算出された後の位相差IQ信号の振幅が、位相差IQ信号を表現するために用意されたビット数により表現できる範囲の最大値となるように、IQ信号をその角度情報(位相情報)を保ったまま、振幅値を補正してもよい。
また、本発明によるディジタル周波数測定装置では、ディジタル化された受信信号から分離されシーケンシャルに生成されるIQ信号の値の列を、所定のシリアルパラレル変換周期毎に1組のパラレルIQ信号データに変換した後に、それぞれ所定のサンプリング周期について位相差IQ信号を演算する。
これによって、位相差IQ信号を演算するために設けられるディジタル演算回路であるコレレータにIQ信号をそのまま入力する場合と比べて、コレレータの処理周期を遅くすることができ、実行速度に関するコレレータの負担を軽減することが可能となる。このように実行速度に関するコレレータの負担を低減することにより、測定可能な最大周波数を大きくして周波数測定精度を高めることができる。
しかしながらこのようなシリアルパラレル変換を行う場合には、コレレータが周波数測定を行うのに必要な全ての位相差IQ信号を演算するために、コレレータに入力される1組のパラレルIQ信号データ全てにデータが含まれている必要がある。ここで受信信号の受信タイミングがシリアルパラレル変換周期に同期しているとは限らないことを考慮すると、ディジタル周波数測定装置の最小応答間隔として、シリアルパラレル変換周期の2倍程度を見込まなければならない。
したがってシリアルパラレル変換を行うシリアルパラレル変換周期を、最小測定周波数を測定するために必要な最長サンプリング周期と等しくすると、ディジタル周波数測定装置の最小応答間隔が最長サンプリング周期の2倍程度になり、シリアルパラレル変換を行わない場合と比べて大きく性能が低減することになる。
そこで、本発明によるディジタル周波数測定装置では、シリアルパラレル変換を行うシリアルパラレル変換周期を短縮する。ここでシリアルパラレル変換周期の短縮によってコレレータを高速化する必要がないように、1つの位相差IQ信号を演算するコレレータの処理周期をシリアルパラレル変換周期よりも長くする。
1つのコレレータの処理周期をシリアルパラレル変換周期よりも長くすると、順次変換されるパラレルIQ信号データを全て処理することができないため、受信信号の一部が無駄になり瞬間的な受信信号に対する測定精度が低下してしまう。そこで同じサンプリング周期に対して位相差IQ信号を算出する副コレレータを複数設け、連続するシリアルパラレル変換周期で変換されたパラレルデータを異なる副コレレータに割り当てることによって、無駄になる受信信号を無くして測定精度を向上する。
また、本発明によるディジタル周波数測定装置では、周波数測定精度を向上させるために、受信信号に対する位相ノイズを考慮する。
すなわち、位相差I信号及び位相差Q信号からなる位相差IQ信号を、複数のサンプリング周期について各々算出し、複数のサンプリング周期について算出された位相差IQ信号同士の組合せと周波数とを対応付けるマッピングを行って、受信信号の測定周波数を決定するが、このマッピングを行う際の位相差IQ信号同士の組合せと周波数との対応付けを、所定の位相誤差が生じた際に現れる位相差IQ信号同士の組合せの出現頻度に従って予め設定する。
本発明により、アナログ遅延回路を用いた従来の周波数測定装置で生じていた温度変化による測定精度低下や測定時間の変動を防止し、かつ周波数範囲の測定が広く周波数測定精度が高いディジタル周波数測定装置が実現される。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図2は、本発明の第1実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図である。
図示するとおり、IF信号周波数測定装置1は、IF信号を入力する受信アンテナ11と、周波数変換回路12と、A/D変換回路13と、ディジタルI/Q分離回路20と、レベル補正回路30と、コレレータ40と、位相差検出・周波数変換回路50と、を備えて構成される。
受信アンテナ11から受信された信号は正弦波であり、周波数変換回路12によって周波数変換されここで後段のA/D変換回路13が扱うことができる周波数にされる。そしてA/D変換回路13は、周波数変換された受信信号を所定のA/D変換サンプリング周期Ts0でサンプリングして多ビット精度のディジタル受信信号に変換する。
次に、ディジタルI/Q分離回路20は、入力されたディジタル受信信号を、所定の交流基準信号に対して同相成分となるI信号と、交流基準信号に直交するQ信号とに分離する。これらI信号及びQ信号は、ディジタルI/Q分離回路20に入力された正弦波のディジタル受信信号が位相φを有するとき、I信号及びQ信号はその振幅をaとすれば、I=a×sinφ、Q=a×cosφで表現される。本実施例ではI信号及びQ信号はそれぞれ8ビットのディジタル多値信号として生成される。
分離されたI信号及びQ信号はレベル補正回路30に入力され、ここでその振幅aが補正される。またI信号及びQ信号の大きさは受信信号のレベルによって変動する。そこで、レベル補正回路30はI信号及びQ信号の角度情報φ(位相情報)を保ったまま、これらI信号及びQ信号を表現するために用意されたビット数(上記例ではそれぞれ8ビット)により表現可能な最大値となるように、I信号及びQ信号の振幅値を補正する。
このような補正は、例えばI信号の値及びQ信号の値をインデックスとして入力して、補正後のI信号の値とQ信号の値との割合(I/Q)が、入力I信号及び入力Q信号のそれと等しく、かつその振幅A(A=(I2+q2-1/2)が、I信号及びQ信号を表現するために用意されたビット数により表現可能な最大値となるように補正されたI信号及びQ信号を、戻り値として出力するように構成された演算回路や、ルックアップテーブルその他の手段により実現することが可能である。
ここで、I信号及びQ信号は、後段のコレレータ40において、各サンプリング周期に亘る受信信号の位相差を位相としかつ所定の交流基準信号と同相である位相差I信号、及び位相差Q信号をそれぞれ算出するために使用され、さらにこの位相差I信号及び位相差Q信号は、位相差検出・周波数変換回路50によって周波数測定に使用される。
レベル補正回路30によるI信号及びQ信号の振幅補正によって、位相差I信号及び位相差Q信号が示す受信信号の位相差情報の角度精度が向上し、周波数測定精度が向上する。この理由については後述する。
また本実施例では、レベル補正回路30は受信信号のパルス幅時間検出を行う。上述のようにI信号及びQ信号の振幅補正を行い振幅を増幅することで、データに含まれる微小ノイズと受信信号との峻別が容易となり安定したパルス幅時間検出が可能となる。
レベル補正回路30により振幅が補正されたIQ信号は、本発明による位相差IQ信号演算部であるコレレータ40に入力される。コレレータ40は、A/D変換サンプリング周期Ts0ごとに順次入力されるIQ信号の列から、所定の複数のサンプリング周期Tsi(iは正の自然数)で値を取り出し、各サンプリング周期を経た2つの時刻におけるIQ信号を演算して、そのサンプリング周期に亘る受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する。以下本実施例ではサンプリング周期Tsiの個数を6個として説明するが、本発明はこれに限られず他の個数のサンプリング周期を使用してもよい。
図3は、コレレータ40の動作を説明するタイミングチャートである。図3において、第1段はディジタル信号に変換された受信信号Sを示し、第2段は受信信号Sをディジタル信号に変換する際に使用されたA/D変換サンプリング周期Ts0に対応するA/D変換サンプリングクロックCs0を示し、第3段は受信信号Sを分離したIQ信号のデータDsの列を示し、第4〜9段は位相差IQ信号の算出に使用するIQ信号を取り出すそれぞれ異なる6つのサンプリング周期Ts1〜Ts6に対応するサンプリングクロックCs1〜Cs6を示す。
ここに、第1段の受信信号S及び第3段においてデータDsに付された1〜38の数字は、それぞれの段における各データの時系列順の順序を示し、また同じ番号が付された受信信号SとデータDsとは、当該受信信号SをIQ分離したデータが当該データDsであることを示す。
図示するように、第1のサンプリングクロックCs1はA/D変換サンプリングクロックCs0と等しく、第2のサンプリングクロックCs2を第1のサンプリングクロックCs1の2倍の周期とし、第3のサンプリングクロックCs3を第2のサンプリングクロックCs2の2倍の周期とし、第4のサンプリングクロックCs4を第3のサンプリングクロックCs3の2倍の周期とし、第5のサンプリングクロックCs5を第4のサンプリングクロックCs4の2倍の周期とし、第6のサンプリングクロックCs6を第5のサンプリングクロックCs5の2倍の周期とする。
すなわち、あるサンプリングクロックCsiに対して1段遅いサンプリングクロックCs(i+1)が、サンプリングクロックCsiの2倍の周期となるように設定する。
コレレータ40は、これら6つのサンプリング周期Tsi(i=1〜6)で取り出した2つ時刻におけるIQ信号データを用いて、各サンプリング周期Tiに亘って受信信号に生じる位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号Yi及び位相差Q信号Xiを算出する。
本実施例では、コレレータ40は次式に基づいて位相差I信号Xi’及び位相差Q信号Yi’を算出してする。
Xi’=I1×Q2−Q1×I2
Yi’=Q1×Q2+I1×I2
そして、コレレータ40は、6つのサンプリング周期Tsiに対するそれぞれの位相差I信号Xi及び位相差Q信号Yiとして、上記算出した位相差I信号Xi’及び位相差Q信号Yi’の符号ビットを出力する。
これら位相差I信号Xi及び位相差Q信号Yi(i=1〜6)は、後述するように後段の位相差検出・周波数変換回路50において、それぞれfs/2、fs/4、fs/8、fs/16、fs/32、fs/64の周波数を検出するために使用される。ここに周波数fsは、A/D変換サンプリングクロックCs0であり最も短いサンプリングクロックCs1に対応するサンプリング周波数である。
また、最も長いサンプリング周期であるTs6については、上記算出した位相差I信号Xi’及び位相差Q信号Yi’の振幅情報Dx及びDyも併せて出力する。ここではDx及びDyを4ビット情報の多値信号とし、算出された16ビットの位相差I信号Xi’及び位相差Q信号Yi’のうちの上位ビットを使用する。
これら振幅情報Dx及びDyは、後述するように後段の位相差検出・周波数変換回路50においてfs/64より低い周波数を検出するために使用される。
図4は、図2に示す位相差検出・周波数変換回路50の概略構成図である。位相差検出・周波数変換回路50は、位相差I信号Xi及び位相差Q信号Yi(i=1〜6)を入力し、これらの値の組合せと受信信号の周波数とを対応付ける位相差/周波数変換テーブル51を備えている。
図5に位相差/周波数変換テーブル51の設定例を示す。図5の例では、説明の簡単のため2つ分のサンプリング周期Tsi(i=1及び2)に対して算出した位相差I信号Xi及び位相差Q信号Yiと受信信号の周波数とを対応付けるテーブルの例を示す。
上記の通り、位相差I信号Xi及び位相差Q信号Yiは、位相差I信号Yi’及び位相差Q信号Xi’の符号ビットであり、これらの組合せによって位相差0〜90度(Xi=0、Yi=0)、90〜180度(Xi=0、Yi=1)、180〜270度(Xi=1、Yi=1)及び270〜360度(Xi=1、Yi=0)を示す4つの状態を有することが可能である。
ここで第1のサンプリング周期Ts1はA/D変換のサンプリング周波数fsに対応するから、第1のサンプリング周期Ts1に対して算出した位相差IQ信号X1,Y1により、角度情報が位相差0〜180度であるときに受信信号の周波数frは0〜fs/2の範囲にあり、その角度情報が位相差180〜360度であるときにfs/2〜fsの範囲にあることを識別することができる。
同様に第2のサンプリング周期Ts2に対して算出した位相差IQ信号X2,Y2により、角度情報が位相差0〜180度であるときに受信信号の周波数frは0〜fs/4の範囲にあり、その角度情報が位相差180〜360度であるときにfs/4〜fs/2の範囲にあることを識別することができる。
したがって図5に示すテーブルでは、第1〜4行目に示される2組の位相差IQ信号の4ビットの値の組合せのそれぞれに対応して、第5行目に示した周波数を対応付けるように設定する。
以下、位相差IQ信号に位相誤差が生じた場合に対応する位相差/周波数変換テーブル51の設定方法について説明する。ここでも説明の簡単のため2つ分のサンプリング周期Tsi(i=1及び2)に対して算出した位相差IQ信号について例を示す。
またここでは、各サンプリング周波数Tsiに対して算出したそれぞれの位相差IQ信号Xi、Yiにおいて位相誤差が発生する場合、その位相誤差による位相差IQの位相回転の大きさは、何れの位相差IQ信号Xi、Yiに発生しても同じ大きさであるものと想定し、また、ある位相差IQ信号Xi、Yiに対して位相誤差が発生する場合にはその位相誤差は同相成分Xiと直交成分Yiとで同じ方向に発生するものと考える。
なお誤差原因がノイズによる場合には、位相誤差がこのような性質になるとは補償されない。しかし回路の位相歪みや2波同時入力を原因とする場合には位相誤差は上記性質を有する。本方法により設定された位相差/周波数変換テーブル51により、位相歪みや2波同時入力により生じる周波数測定誤差を防止することが可能である。
図6及び図7に、各周波数fs〜1/4×fsをそれぞれ受信した際に、45度の位相誤差が重畳した位相差IQ信号が取りうる値を示す。ここに、図6の(A)は位相差IQ信号X2及びY2に右シフト(プラス方向の誤差)が生じた場合を示し、図6の(B)は位相差IQ信号X2及びY2に左シフト(マイナス方向の誤差)が生じた場合を示し、図6の(C)は位相差IQ信号X1及びY1に右シフト(プラス方向の誤差)が生じた場合を示し、図6の(D)は位相差IQ信号X1及びY1に左シフト(マイナス方向の誤差)が生じた場合を示す。
また図7の(A)は位相差IQ信号X1、Y1、X2及びY2に右シフトが生じた場合を示し、図7の(B)は位相差IQ信号X1、Y1、X2及びY2に左シフトが生じた場合を示し、図7の(C)は位相差IQ信号X1及びY1に右シフトが生じX2及びY2に左シフトが生じた場合を示し、図7の(D)は位相差IQ信号X1及びY1に左シフトが生じX2及びY2に右シフトが生じた場合を示す。
なお各表において最下行のコード欄は、位相差IQ信号X1、Y1、X2及びY2の組合せにより構成される4ビットデータを数値として表すコードである。
図8は、図6及び図7に示した各ケースにおいて生じた各位相差IQ信号の出現頻度を示す。図8の(A)では上記8通りの位相誤差が生じるケースに加え、位相誤差が生じないケースの合計9通りを考慮し、かつ各ケースの発生頻度が全て同じと仮定した場合の各位相差IQ信号である。
例えば、コード「3」の場合、すなわち位相差IQ信号が、X1=1、Y1=1、X2=0及びY2=0の値を取るときには、上記9通りのケースの中で、受信信号の周波数が3/4×fsであるケースが8回と一番多く、ついで1/2×fsであるケースが3回となっており、受信信号の周波数が3/4×fsである蓋然性が最も高いことが分かる。
したがって、図8に示す出現頻度表を位相差/周波数変換テーブル51として用い、入力したコードに対して、このコードの出現頻度が高かった周波数を測定周波数として決定することにより、位相誤差の影響を防止して適切な測定周波数を決定することが可能となる。なお簡単のため上記説明では9通りのケースがいずれも同じ確率で発生するものとして位相差IQ信号の組合せの出現頻度を求めたが、実際には各位相誤差が生じうる出現確率の違いを各シミュレーション等で検討して予め想定し、この予め想定された出現確率で各位相誤差が発生すものと想定して、位相差IQ信号の組合せの出現頻度を求めることが望ましい。
なお図8の(A)を参照すると、複数の周波数において同一のコードが出現していることが分かる。このことは、同一のコードが出現している複数の周波数間に測定周波数を取り違える可能性があることを示している。ここで隣接する周波数(fsと3/4×fs、3/4×fsと1/2×fs、1/2×fsと3/4×fs)の間で取り違えることを測定許容誤差として許容するとしても、例えばコード「2」において隣接しない周波数である1/4×fsと3/4×fsとを取り違える可能性がある。
したがって、このような2つのサンプリング周波数Ts1及びTs2を用いて測定する場合には、位相誤差の大きさが45度であると所望の許容誤差で測定することができないことが分かる。
図8の(B)は、位相誤差の大きさが30度であると想定して同様のシミュレーションにより算出した位相差IQ信号の出現頻度表である。表において丸印は出現頻度が大きいコードであることを示し、三角印は出現頻度が小さいコードであることを示す。図8の(B)により想定する位相誤差の大きさを30度に低減することによって、隣接しない周波数間において同じコードとなる場合が低減していることが分かる。
このようにして、予め想定した発生頻度及び大きさで位相誤差が位相差IQ信号に重畳した場合の位相差IQ信号の出現頻度表を作成して位相差/周波数変換テーブル51として使用し、かつこのテーブル51によって所定の許容周波数誤差を超えた周波数間で同じ位相差IQ信号が出現することがないように、位相許容誤差の大きさを決定して、かかる位相許容誤差に準拠した回路構成を行うことによって、許容周波数誤差を超えた周波数への誤分析を防ぐことが可能となる。
さらに位相差検出・周波数変換回路50は、最も長いサンプリング周期Ts6について算出された位相差IQ信号の振幅情報Dx及びDyに基づいて、fs/64より低い周波数を検出するための周波数変数テーブル52を備える。
図9は、図4にしめす周波数変数テーブル52の設定例の全体図である。
周波数変数テーブル52は、サンプリング周期Ts6について算出した位相差IQ信号の符号情報X6及びY6並びに振幅情報Dx及びDyをインデックスとして、測定周波数に対応した周波数変数を決定するルックアップテーブルにより実現することが可能である。例えば、Y6=0及びX6=0並びにDy=0及びDx=15の組合せに対し、周波数変数「32」を決定する。
符号情報X6及びY6並びに振幅情報Dx及びDyによって位相差IQ信号を表現する2次元空間は、符号情報X6及びY6の値の組合せによって第1象限(Y6=0、X6=0)、第2象限(Y6=1、X6=0)、第3象限(Y6=1、Y6=0)及び第4象限(Y6=0、X6=1)に区分けされ、振幅情報Dx及びDyは各象限内の90度の範囲の角度情報を示すために使用される。このようなDx及びDyとして、本実施例では5ビットにより補数表現した2進数データの振幅情報のうちの符号ビットを除いた残りの4ビット部分を使用してよい。
図10〜図13は、図9に示した周波数変数テーブル52の第1〜第4象限の各部分の設定例を示す図である。
図14は、サンプリング周期Ts6について算出した位相差IQ信号の位相差の角度精度と測定可能な周波数の関係を説明する図である。
上述した位相差/周波数変換テーブル51による周波数の測定では、あるサンプリング周期Tsiより一段短いサンプリング周期Ts(i−1)が周期Tsiの1/2となるように各サンプリング周期Tsiを設定し、そして各サンプリング周期Tsiにおける位相差IQ信号を、符号情報Xi及びYiによって0度〜90度、90度〜180度、180度〜270度及び270度〜360度の角度範囲で表し、位相差IQ信号の位相が4つ象限のいずれに属するかによって検出する。
ここで、あるサンプリング周期Tsiにおいて生じる受信信号の位相差は、その周期より一段短いサンプリング周期Ts(i−1)における位相差の2倍となる。このため1段長い周期Tsiにおける位相差IQ信号は、1段短い周期Ts(i−1)における位相差IQ信号の角度範囲の半分(0〜180度)を全象限とし、さらにこれを4つの角度状態に分割して表現することになる。
したがって、最長サンプリング周期Ts6において検出した位相差IQ信号の位相差検出において、位相差I信号及び位相差Q信号の振幅情報Dx及びDyを使用して、位相差IQ信号の位相情報をより高い分解能で検出することにより、さらに長いサンプリング周期で受信信号の位相差を検出した場合と同じ精度で受信信号の周波数を測定することが可能となる。
例えば、サンプリング周期Ts6において検出した位相差の検出分解能を高めて、0〜270度までの範囲を4つの角度範囲で検出すれば、サンプリング周期fs/48で位相差の符号を検出するのと同じ位相差検出精度が得られる。同様に0〜180度、0〜90度を4つの角度範囲で検出すれば、それぞれサンプリング周期fs/64及びfs/128度で位相差の符号を検出するのと同じ位相差検出精度が得られる。
このように、サンプリング周期をさせずに位相差の検出精度を上げて測定可能最小周波数を小さくすることにより、最小受信パルス幅や測定周波数の確定時間を増大させることなく周波数測定装置1の測定精度を向上させる。
図15は、図4に示す周波数変数テーブル52による周波数決定方法の説明図である。位相差IQ信号の振幅情報Dx及びDyを入力すると、周波数変数テーブル52は振幅情報Dx及びDyをインデックスにして、入力されたDx及びDyの値の組合せに一意に対応する周波数変数を決定する。
振幅情報Dx及びDyは、サンプリング周期Ts6に亘る受信信号の位相差を位相とする同相成分及び直交成分であるから、インデックスDx及びDyの組合せはその比によって位相差を示す。したがって周波数変数テーブル52内に格納される各周波数変数は、各周波数変数を取り出す際に使用されるインデックスDx及びDyの比によって定まる位相差に比例するように設定される。
図15の例では周波数変数は5ビットで表現され、0〜90度までの角度を1〜32までの整数を用いて表現する。
図4に戻り位相差検出・周波数変換回路50は、符号情報X6及びY6を用いて位相差が0〜90度、90度〜180度、180度〜270度及び270度〜360度のいずれの範囲にあるかに応じてそれぞれ、0、32、64及び96の周波数変数を演算する乗算器53を備える。
そして周波数変数テーブル52から出力される周波数変数と、乗算器53から出力される周波数変数を加算器54にて加算することにより、角度範囲0〜360度の周波数変数を算出して、この周波数変数に最小分析周波数F1を乗算することによって測定周波数を決定する。ここに最小分析周波数は、F1=(サンプリング周波数)/(周波数変数の最大値)であり、本例ではF1=(fs/32)/128となる。
図15に戻り、サンプリング周期Ts6に亘る受信信号の位相差を必要な精度で検出するには、振幅情報Dx及びDyが必要な精度で計算され必要な振幅を有しなければならない。例えば図15に示すように1つの象限を4つの角度範囲に区分けして位相差を検出するためには、濃い網掛け部分で示した最小振幅値より大きくなければならない(なお、最大振幅値を薄い網掛け部分で示す)。
ここで、上述した位相差IQ信号の算出式、
Xi’=I1×Q2−Q1×I2
Yi’=Q1×Q2+I1×I2
からも分かるとおり、位相差IQ信号の振幅値は、受信信号を直交検波したI信号及びQ信号の振幅値に依存する。このため本発明に係る周波数測定装置1では、レベル補正回路30によって上記の通りI信号及びQ信号の振幅値を補正する。この補正によって振幅情報Dx及びDyが示す振幅値は、図15において網掛けで示した範囲の最小振幅値〜最大振幅値の間の値となるように補正される。
さらに振幅情報Dx及びDyは、必要な振幅を有するだけでなく必要な精度で算出される必要がある。上記の通り位相差IQ信号は2時刻において受信した受信信号を分離した2つのIQ信号から算出され、またIQ信号の大きさは受信信号の振幅の変動によって変動する。また本構成では振幅情報Dx及びDyのビット数を4ビットに制限しているため、振幅情報Dx及びDyは、それぞれ8ビットのI信号及びQ信号から算出した16ビット分の信号のうちの符号ビットを除いた上位4ビットを使用している。
このためレベル補正回路30がない場合、2時刻におけるそれぞれIQ信号の振幅値に大小があると、振幅値が小さい方のIQ信号が有する角度情報が欠落する場合が生じる。
したがって、上記の通りレベル補正回路30が、異なる時刻間における受信信号の振幅の変化によらずにIQ信号の振幅を常にほぼ同様になるよう補正することによって、振幅情報Dx及びDyの角度精度が維持される。
なお、振幅情報Dx及びDyの計算精度を向上するために、コレレータ40は順次算出された振幅情報の移動平均値を算出して振幅情報Dx及びDyとして出力してもよく、このための移動平均値算出手段を備えてもよい。
次に本発明の第2実施例によるIF信号周波数測定装置について説明する。
近年の技術進歩により、アナログディジタル変換回路の処理速度が飛躍的に向上し、現在ではギガヘルツのビットレートでサンプリングが可能となっている。このような高速なサンプリングレートで受信信号を処理することにより、測定可能な最大周波数をより高めることが可能である。しかしながら受信信号のサンプリング周期を短くすると、位相差を算出するコレレータ40内のディジタル演算回路を高い処理速度で動作させる必要があり、このような高い動作速度を実現する回路は困難であり、実現してもそのコストが高価になる。
そこで、以下に述べる実施例では、受信信号を順次サンプリングしてシーケンシャルにディジタル変換された受信信号の列を、所定個数分まとめてパラレルデータに変換してからコレレータ40に入力することによって、アナログディジタル変換のサンプリング速度向上により生じるコレレータ40のレート問題を解決する。
図16に本発明の第2実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図を示す。本実施例では、コレレータ40を、それぞれ固有の1つのサンプリング周期Ts1〜Ts6における位相差IQ信号を算出するコレレータCR1〜CR6を複数組み合わせた多段コレレータとして構成する。
多段コレレータ40に含まれるコレレータCRi(iは正の整数)の段数は、サンプリング周期Tsiの個数に対応し、本実施例では6段としたが本発明はこれに限定されず、測定しようとする周波数帯域幅によって他の段数を採用してもよい。
さらにコレレータ40は、A/D変換回路13によって変換された時系列の順に入力したIQ信号の値の列を、周期のシリアルパラレル変換周期毎に、1組のパラレルIQ信号データに変換するシリアルパラレル変換回路41を、各コレレータCRiの前段に備える。コレレータ40に入力されたIQ信号の列は、シリアルパラレル変換回路41にてパラレルデータに変換された後に、各コレレータCRiに入力される。
図17及び図18は、シリアルパラレル変換回路41によるシリアルパラレル変換処理を説明するタイミングチャートであり、図19は、各コレレータCRiへのデータ入力タイミングを示すタイミングチャートである。
図17において、第1段はディジタル信号に変換された受信信号Sを示し、第2段は受信信号Sをディジタル信号に変換する際に使用されたA/D変換サンプリング周期Ts0に対応するA/D変換サンプリングクロックCs0を示し、第3段は受信信号Sを分離したIQ信号のデータDsの列を示し、第4〜9段は位相差IQ信号の算出に使用するIQ信号を取り出すそれぞれ異なる6つのサンプリング周期Ts1〜Ts6に対応するサンプリングクロックCs1〜Cs6を示す。
ここに、第1段の受信信号S及び第3段においてデータDsに付された1A〜3Fの記号は、それぞれの段における各データの時系列順の順序を示し、また同じ記号が付された受信信号SとデータDsとは、当該受信信号SをIQ分離したデータが当該データDsであることを示す。
図18において、第1段は図17の第3段に示したIQ信号のデータDsの列を示し、第2段はシリアルパラレル変換回路41がシリアルパラレル変換を行うタイミングを表すシリアルパラレル変換クロックCspを示し、第3段はシリアルパラレル変換された後のパラレルIQ信号データDpを示す。第1段のデータDs及び第3段のパラレルIQ信号データDpに付された1A〜3Fの記号は、第1段における各データの時系列順の順序を示し、また同じ記号が付されたデータDs及びDpの内容は同一であることを示す。
図19において、第1段は図18の第2段に示したシリアルパラレル変換クロックCspを示し、第2段は図18の第3段に示したパラレルIQ信号データDp示し、第3段は各コレレータCRiが1回の位相差IQ信号の演算処理を行うタイミングを表すコレレータ動作クロックCcを示し、第4〜9段は各コレレータCRiが位相差IQ信号の演算処理を行う際に使用するIQ信号データを示す。
図17に戻り、1回分の周波数測定に必要なIQデータDsの数は、サンプリング周期が異なる全てのコレレータCRiにデータが行き渡るデータ1A〜3Aの33個(2(コレレータ段数-1)+1)であることが分かる。
しかし、ここで受信信号の受信タイミングがシリアルパラレル変換周期に同期しているとは限らず信号の受信は変換周期の途中から開始するため、ディジタル周波数測定装置の最小応答間隔はシリアルパラレル変換周期の2倍程度となる。このため、これら33個分全てのデータDsの列毎にシリアルパラレル変換できるようにシリアルパラレル変換周期を定めると、周波数測定装置1の最小応答間隔がシリアルパラレル変換を行わない場合と比べて約2倍となり性能の低減を招く。
そこで、図18に示すようにシリアルパラレル変換回路41のシリアルパラレル変換クロックCspの周波数として、最長のサンプリング周期の第6段目のコレレータCR6が使用するサンプリングクロックCs6の周波数(fs/32)よりも早い周波数を使用する。図18に示す例では、シリアルパラレル変換クロックCspの周波数をA/D変換サンプリング周波数fsの1/16に設定し、データ1A〜1P、データ2A〜2P、データ3A〜3P及びデータ4A〜4Pの16個ずつのデータ列を1つのグループとするパラレルデータDpに変換する。
このように短縮されたシリアルパラレル変換クロックCspを使用することによって、ディジタル周波数測定装置の最小応答間隔を短くすることが可能となり、パラレル化に伴うディジタル周波数測定装置の最小応答間隔の増大を防ぐ。
そして、シリアルパラレル変換クロックCspの高速化に伴って、各コレレータCRiの動作速度を高速化する必要が生じないように、各コレレータCRiの処理周期をシリアルパラレル変換周期よりも長くする。すなわち、図19に示すように各コレレータCRiのコレレータ動作クロックCcを、シリアルパラレル変換クロックCspよりも低速にする。図19に示す例では、コレレータ動作周期をシリアルパラレル変換周期の2倍に設定したが、本発明はこれに限定されず、コレレータ動作周期は一般にシリアルパラレル変換周期のM倍(Mは2以上の整数)としてよい。
そして、第1段目のコレレータCR1は、サンプリング周期Ts1毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び1B)について位相差IQ信号X1、Y1を演算し、第2段目のコレレータCR2は、サンプリング周期Ts2毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び1C)について位相差IQ信号X2、Y2を演算し、第3段目のコレレータCR3は、サンプリング周期Ts3毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び1E)について位相差IQ信号X3、Y3を演算し、第4段目のコレレータCR4は、サンプリング周期Ts2毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び1I)について位相差IQ信号X4、Y4を演算する。
ここで、第1〜4段目のコレレータCR1〜4は、演算に必要なIQ信号データを1つのパラレルデータ内から取り出すことができる。
また、第5段目のコレレータCR5は、サンプリング周期Ts5毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び2A)について位相差IQ信号X5、Y5を演算し、第6段目のコレレータCR6は、サンプリング周期Ts6毎に取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データ(例えばデータ1A及び3A)について位相差IQ信号の符号情報X6、Y6と、振幅情報Dx、Dyを演算する。
ここで第5段目及び第6段目のコレレータCR5及びCR6では、そのサンプリング周期Ts5及びTs6がシリアルパラレル変換周期以上であるから、演算に必要なIQ信号データを1つのパラレルデータ内から取り出すことができず、後に続く他のパラレルデータを受信してから位相差IQ信号の演算を開始する。
図20の(A)に、第5段目及び第6段目のコレレータCR5、CR6の概略構成図を示す。
コレレータCRi(i=5又は6)は、サンプリング周期Tsiだけ経た2つの時刻t1及びt2(t1<t2)において取得した2つの受信信号をおのおのIQ分離したIQ信号データI(t1)、Q(t1)、I(t2)及びQ(t2)を演算してIQ信号データXi及びYiを算出する複素演算器MLを備える。第6段目のコレレータCR6の場合は、複素演算器MLは、位相差の符号情報であるX6及びY6に併せて振幅情報Dx及びDyを出力する。移動平均部MN1は、IQ信号データXi及びYi及び振幅情報Dx及びDyについて先に算出された計算値との移動平均を演算し、コレレータCRiはその移動平均値をIQ信号データXi及びYi及び振幅情報Dx及びDyとして出力する。
コレレータCRi(i=5又は6)は、入力されたIQ信号データI(t1)、Q(t1)、I(t2)及びQ(t2)が複素演算器MLに到達するまでの時間を、調整するタイミング調整部T1及びT2を備える。タイミング調整部T1及びT2は遅延メモリなどで構成してよい。これらタイミング調整部T1及びT2は、コレレータCRiが、後の時刻t2に対するIQ信号データI(t2)及びQ(t2)を含むパラレルIQデータDpをシリアルパラレル変換回路41から受信するまでの間、先に受信したパラレルIQデータDpに含まれている時刻t1に対するIQ信号データI(t2)及びQ(t2)を保持するために使用される。
図20の(B)に、第1〜4段目のコレレータCR1〜CR4の概略構成図を示す。コレレータCRi(iは1〜4)は、上記の複素演算器ML及び移動平均部MN1と、タイミング調整部T3とを備えて構成される。タイミング調整部T3は、第1〜4段目のコレレータCRiにより出力される位相差IQ信号Xi、Yiと、5段目及び6段目のコレレータCRiにより出力される位相差IQ信号Xi、Yi及びDx、Dyとの間の出力タイミングを合わせるために使用される。
次に、コレレータCRiの第2の構成例について説明する。
上記実施例のようなIF信号周波数測定装置1では、信号の時間幅が非常に短い瞬間的な受信信号に対して短時間に周波数を測定することが要求される。したがって高い精度で周波数測定を行うためには、受信信号を漏らさず周波数測定に使用することが望ましい。
しかし、図19に示すように1つのコレレータの処理クロックCcをシリアルパラレル変換クロックCspよりも長くすると、順次変換されるパラレルIQ信号データDpを全て処理することができないため、受信信号の一部が無駄になっている。図19の例では、データ2B〜2Cが周波数測定に使用されていないことが分かる。
そこで各サンプリング周期Tsiのそれぞれについて、同じサンプリング周期に対して位相差IQ信号を算出する副コレレータを複数個設け、シリアルパラレル変換周期で変換された連続するパラレルデータを異なる副コレレータに割り当てることによって、無駄になる受信信号を無くして測定精度を向上する。
図21及び22は、同じサンプリング周期に対して副コレレータを複数備える各コレレータCRiの概略構成図である。図21は第5段目及び第6段目に使用するコレレータの構成図であり、図22は第1〜4段目に使用するコレレータの構成図である。
ここで、図19を参照して説明した例と同様に、1つの位相差IQ信号を演算するために要するコレレータの処理クロックCcが、シリアルパラレル変換クロックCspの2倍である場合を考える。
サンプリング周期Tsiの位相差IQ信号を算出するコレレータCRiは、同じサンプリング周期Tsiに対して位相差IQ信号Xi、Yi、Dx及びDyを各々算出する2個の副コレレータCRu及びCRdを備え、これら副コレレータCRu及びCRdが算出した位相差IQ情報同士の平均値を平均部MN2により算出して出力する。
図21に示す個々の副コレレータCRu及びCRdの構成は、図20の(A)を参照して説明したコレレータCRiの構成と同じであり、図22に示す個々の副コレレータCRu及びCRdの構成は、図20の(B)を参照して説明したコレレータCRiの構成と同じであるため説明を省略する。
本実施例では、1つのコレレータCRiを構成する副コレレータCRu及びCRdの数を2個としたが、本発明はこれに限られず、一般にコレレータの処理クロックCcを、シリアルパラレル変換クロックCspのM倍(Mは2以上の整数)とする場合には、1つのコレレータCRiをM個の副コレレータで構成する。そしてシリアルパラレル変換クロックCspの周期分だけずらした動作タイミングで、各副コレレータを動作させる。
いま、図21及び図22に示す2個の副コレレータCRu及びCRdのうち、第1の副コレレータCRuへのデータ入力タイミングは、図19に示したデータ入力タイミングと同じであるとする。この場合における第2の副コレレータCRdへのデータ入力タイミングを図23に示す。
図23において、第1段は図18の第2段に示したシリアルパラレル変換クロックCspを示し、第2段は図18の第3段に示したパラレルIQ信号データDp示し、第3段は第1の副コレレータCRuが1回の位相差IQ信号の演算処理を行うタイミングを表すコレレータ動作クロックCuを示し、第4段は第2の副コレレータCRdのコレレータ動作クロックCdを示し、第5〜10段はそれぞれ第1〜第6段目のコレレータCRiの第2の副コレレータCRdが位相差IQ信号の演算処理を行う際に使用するIQ信号データを示す。
図23から分かるように、第2の副コレレータCRdの動作クロックCdは、第1の副コレレータCRuの動作クロックCuに対して、シリアルパラレル変換クロックCsp分だけずれており、このため第2の副コレレータCRdは第1の副コレレータCRuに対してシリアルパラレル変換クロックCsp分だけずれたタイミングで動作する。このため、例えばシリアルパラレル変換クロックCspよりも遅く動作する第1の副コレレータCRuが、あるパラレルデータ1A〜1Pに対する処理を行っている間に、第2の副コレレータCRdが次のパラレルデータ2A〜2Pを受信して処理を開始することができ、コレレータの処理クロックをシリアルパラレル変換クロックCspよりも長くした場合に生じる受信信号の無駄を防止する。
なお、第2の副コレレータCRdの動作クロックCdは、例えば第1の副コレレータCRuの動作クロックCuを反転して生成してよい。
図24は、本発明の第3実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図である。
本実施例では、IF信号周波数測定装置1のディジタルI/Q分離回路20で分離されるIQ信号の直交度を、周波数補正回路60によって補正する。
ディジタル周波数測定装置で可能な周波数帯域は、A/D変換回路13のサンプリング周波数fsに依存し、周波数帯域を広げるためにはサンプリング周波数fsを高くする必要がある。このためA/D変換回路13の個体差によりディジタル変換後の受信信号の遅延量に変動があると、ディジタルI/Q分離回路20での分離動作に影響を及ぼしてIQ信号の直交度に狂いを生じさせ、測定周波数精度を低下させることになる。
このため、周波数補正回路60は、予め設定された擬似信号を疑似信号発振器61にて発生させ、A/D変換回路13に入力する。そして入力された擬似信号の周波数を位相差検出・周波数変換回路50より測定して測定データを取得し、測定された周波数と既知の疑似信号の周波数との間の比較を周波数判定部62で行う。
比較の結果、周波数誤差の正/負に応じてディジタルI/Q分離回路へ分離タイミングの補正設定をタイミング補正部63にて行う。
このような補正によりA/D変換回路13の個体差によるディジタル変換後の信号の遅延量を補正し、安定した測定周波数精度を維持することが可能となる。
以上、本発明を特にその好ましい実施の形態を参照して詳細に説明したが、本発明の容易な理解のために、本発明の具体的な形態を以下に付記する。
(付記1)
受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
前記IQ信号の振幅を補正するレベル補正部と、
振幅が補正された前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
前記位相差IQ信号演算部は、少なくとも1つのサンプリング周波数について、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を、補正された前記IQ信号の振幅に応じた振幅を有する多値信号として算出することを特徴とするディジタル周波数変換回路。(1)
(付記2)
前記位相差IQ信号演算部は、
シーケンシャルに入力される前記振幅が補正されたIQ信号の値の列を、所定のシリアルパラレル変換周期毎に、1組のパラレルデータに変換するシリアルパラレル変換部と、
該パラレルデータを入力して、それぞれ固有のサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を演算する複数段のコレレータと、を有し、
各段の前記コレレータは、同じサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を算出する副コレレータを複数備え、連続するシリアルパラレル変換周期で変換された前記パラレルデータを異なる副コレレータに割り当てる、
ことを特徴とする付記1に記載のディジタル周波数変換回路。
(付記3)
各段の前記コレレータに、M個(Mは2以上の整数)の前記副コレレータを設け、前記副コレレータの処理周期を、前記シリアルパラレル変換周期のM倍の長さとすることを特徴とする付記2に記載のディジタル周波数変換回路。
(付記4)
前記位相差IQ信号演算部は、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号からなる位相差IQ信号を、複数のサンプリング周期について各々算出し、
前記周波数決定部は、前記複数のサンプリング周期について算出された前記位相差IQ信号同士の組合せと、前記受信信号の周波数と、を対応付けるマッピング手段を備え、
該マッピング手段の対応関係は、所定の位相誤差が生じた際に現れる前記位相差IQ信号同士の組合せの出現頻度に従って、予め設定されることを特徴とする付記1〜3のいずれか一項に記載のディジタル周波数変換回路。
(付記5)
受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
前記位相差IQ信号演算部は、
シーケンシャルに入力される前記IQ信号の値の列を、所定のシリアルパラレル変換周期毎に、1組のパラレルIQ信号データに変換するシリアルパラレル変換部と、
該パラレルIQ信号データを入力して、それぞれ固有のサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を演算する複数段のコレレータと、を有し、
各段の前記コレレータは、同じサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を算出する副コレレータを複数備え、連続するシリアルパラレル変換周期で変換された前記パラレルデータを異なる副コレレータに割り当てる、
ことを特徴とするディジタル周波数変換回路。(2)
(付記6)
各段の前記コレレータに、M個(Mは2以上の整数)の前記副コレレータを設け、前記副コレレータの処理周期を、前記シリアルパラレル変換周期のM倍の長さとすることを特徴とする付記5に記載のディジタル周波数変換回路。
(付記7)
前記位相差IQ信号演算部は、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号からなる位相差IQ信号を、複数のサンプリング周期について各々算出し、
前記周波数決定部は、前記複数のサンプリング周期について算出された前記位相差IQ信号同士の組合せと、前記受信信号の周波数と、を対応付けるマッピング手段を備え、
該マッピング手段の対応関係は、所定の位相誤差が生じた際に現れる前記位相差IQ信号同士の組合せの出現頻度に従って、予め設定されることを特徴とする付記5又は6に記載のディジタル周波数変換回路。
(付記8)
受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
前記位相差IQ信号演算部は、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号からなる位相差IQ信号を、複数のサンプリング周期について各々算出し、
前記周波数決定部は、前記複数のサンプリング周期について算出された前記位相差IQ信号同士の組合せと、前記受信信号の周波数と、を対応付けるマッピング手段を備え、
該マッピング手段の対応関係は、所定の位相誤差が生じた際に現れる前記位相差IQ信号同士の組合せの出現頻度に従って、予め設定されることを特徴とするディジタル周波数変換回路。(3)
本発明は、受信電波の周波数を測定する周波数測定装置に利用可能であり、特にレーダ波等の電波を受信して、その周波数を測定するIF信号周波数測定装置に利用可能である。
従来のIF信号周波数測定装置の一例の概略構成図である。 本発明の第1実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図である。 図2に示すコレレータの動作を説明するタイミングチャートである。 図2に示す位相差検出・周波数変換回路の概略構成図である。 図4に示す位相差/周波数変換テーブルの第1の設定例を示す図である。 45度の位相誤差が重畳した場合に位相差IQ信号が取りうる値の説明図(その1)である。 45度の位相誤差が重畳した場合に位相差IQ信号が取りうる値の説明図(その2)である。 図6及び図7に示した各ケースにおいて生じた各位相差IQ信号の出現頻度を示す図である。 図4に示す周波数変数テーブル52の設定例の全体図である。 図9に示した周波数変数テーブルの第1象限部分の設定例を示す図である。 図9に示した周波数変数テーブルの第2象限部分の設定例を示す図である。 図9に示した周波数変数テーブルの第3象限部分の設定例を示す図である。 図9に示した周波数変数テーブルの第4象限部分の設定例を示す図である。 サンプリング周期Ts6について算出した位相差IQ信号の位相差の角度精度と測定可能な周波数の関係を説明する図である。 図4に示す周波数変数テーブルによる周波数決定方法の説明図である。 本発明の第2実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図である。 図16に示すシリアルパラレル変換回路による処理を説明するタイミングチャート(その1)である。 図16に示すシリアルパラレル変換回路による処理を説明するタイミングチャート(その2)である。 図16に示す各コレレータへのデータ入力タイミングを示すタイミングチャートである。 図16に示す各コレレータの概略構成図である。 同じサンプリング周期に対して副コレレータを複数備える第5段目、第6段目のコレレータの概略構成図である。 同じサンプリング周期に対して副コレレータを複数備える第1〜4段目のコレレータの概略構成図である。 第2の副コレレータへのデータ入力タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明の第3実施例によるIF信号周波数測定装置の概略構成図である。
符号の説明
1 IF信号周波数測定装置
11 受信アンテナ
12 周波数変換回路
13 A/D変換回路
20 ディジタルI/Q分離回路
30 レベル補正回路
40 コレレータ
50 位相差検出・周波数変換回路

Claims (3)

  1. 受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
    前記IQ信号の振幅を補正するレベル補正部と、
    振幅が補正された前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
    前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
    前記位相差IQ信号演算部は、少なくとも1つのサンプリング周波数について、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を、補正された前記IQ信号の振幅に応じた振幅を有する多値信号として算出することを特徴とするディジタル周波数変換回路。
  2. 受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
    前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
    前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
    前記位相差IQ信号演算部は、
    シーケンシャルに入力される前記IQ信号の値の列を、所定のシリアルパラレル変換周期毎に、1組のパラレルIQ信号データに変換するシリアルパラレル変換部と、
    該パラレルIQ信号データを入力して、それぞれ固有のサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を演算する複数段のコレレータと、を有し、
    各段の前記コレレータは、同じサンプリング周期について前記位相差I信号及び前記位相差Q信号を算出する副コレレータを複数備え、連続するシリアルパラレル変換周期で変換された前記パラレルデータを異なる副コレレータに割り当てる、
    ことを特徴とするディジタル周波数変換回路。
  3. 受信信号をディジタル信号へと変換するアナログディジタル変換部と、
    ディジタル信号に変換された前記受信信号を、互いに直交するI信号及びQ信号からなるIQ信号に分離するIQ分離部と、
    前記IQ信号の所定のサンプリング周期の値を演算することによって、このサンプリング周期に亘る前記受信信号の位相差を位相とし、かつ互いに直交する位相差I信号及び位相差Q信号を算出する位相差IQ信号演算部と、
    前記位相差I信号及び前記位相差Q信号が有する位相に応じて、前記受信信号の周波数を決定する周波数決定部と、を備え、
    前記位相差IQ信号演算部は、前記位相差I信号及び前記位相差Q信号からなる位相差IQ信号を、複数のサンプリング周期について各々算出し、
    前記周波数決定部は、前記複数のサンプリング周期について算出された前記位相差IQ信号同士の組合せと、前記受信信号の周波数と、を対応付けるマッピング手段を備え、
    該マッピング手段の対応関係は、所定の位相誤差が生じた際に現れる前記位相差IQ信号同士の組合せの出現頻度に従って、予め設定されることを特徴とするディジタル周波数変換回路。
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