JP2006349583A - タイムインターバル測定装置およびジッタ測定装置 - Google Patents

タイムインターバル測定装置およびジッタ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 パルス信号の入力間隔時間を高い精度に且つ安定に測定できるようにする。
【解決手段】 所定周波数の正弦波の基準信号rを移相器22に入力して、互いに位相がずれた第1信号iと第2信号qとを生成し、A/D変換器23、24にそれぞれ入力して、パルス信号pの入力タイミングにサンプリングを行い、その結果得られたサンプル値I、Qを誤差補正部25に入力する。誤差補正部25は、移相器22、A/D変換器23、24により、サンプル値I、Qにそれぞれ生じる直流オフセット誤差、90度に対する位相誤差および振幅誤差を補正し、瞬時位相算出手段32は、補正されたサンプル値I′、Q′に基づいてパルス入力タイミングにおける基準信号の瞬時位相φを算出し、間隔時間算出手段35は算出された瞬時位相の変化量に基づいて、パルス信号の入力間隔時間を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パルス信号の入力間隔時間を高い分解能で且つ正確に測定するための技術に関する。
データ信号やクロック信号等のパルス信号の位相揺らぎ(ジッタ)を測定する方法として、そのパルス信号の立ち上がりや立ち下がりの間隔時間を測定するタイムインターバル測定が知られているが、近年のデータ伝送速度の高速化に伴い、その高精度化が要求されている。
例えば、1Gbpsデジタル信号のビット間のインターバルは1nsecであるから、これを測定対象とする場合の測定精度は少なくとも100psecが必要である。
パルス信号の入力間隔時間を測定する最も簡単な方法としては、周波数が安定な高周波信号を、測定対象のパルス信号の一つの入力タイミング(立ち上がりや立ち下がりのタイミング)とその次の入力タイミングまで計数する所謂周期測定法があるが、上記のように100psecの精度で測定するためには、数10GHz以上の高周波信号を分周することなく直接計数できるカウンタが必要であり、現状では実現困難である。
この問題を解決する方法として、上記周期測定法と、所定周期のアナログ信号の位相変化量を測定する位相測定法とを組み合わせてパルス信号の入力間隔時間を高精度に測定する技術が知られている。
図12は、上記した周期測定法と位相測定法とを組み合わせた従来のタイムインターバル測定装置10の構成を示している。
このタイムインターバル測定装置10の基準信号発生器11は、所定周波数fr(周期Tr)のアナログの基準信号r(t)と、その基準信号r(t)と同一周波数で位相同期したクロック信号cとを発生する。この基準信号r(t)としては、例えば図13の(a)に示すように、位相0〜π/2までの範囲では一定の傾きで電圧0〜Vまで単調増加し、位相π/2〜πの範囲では一定電圧Vとなり、位相π〜3π/2の範囲で一定の傾きで電圧V〜0まで単調減少し、さらに、位相3π/2〜2πの範囲では一定電圧0となる台形波を用いる。
この基準信号r(t)は移相器12に入力される。移相器12は、図13の(b)、(c)に示すように、基準信号r(t)と同一波形で、互いに位相が90度異なる第1信号i(t)および第2信号q(t)を生成し、第1信号i(t)を第1のA/D変換器13に入力し、第2信号q(t)を第2のA/D変換器14に入力する。ここで、図13では第1信号i(t)と基準信号r(t)とを同一位相としている。また、各A/D変換器13、14は、図示しないトラック・ホールド(サンプルホールド)回路を内蔵しているものとして説明するが、トラック・ホールド回路が内蔵されていないA/D変換器を用いる場合には、その前段に独立したトラック・ホールド回路を設ける。
両A/D変換器13、14には、測定対象のパルス信号pが共通に入力されており、第1のA/D変換器13は、図13の(d)に示すパルス信号pの入力タイミングt(例えば立ち上がりタイミング)に第1信号i(t)をサンプリングし、そのアナログのサンプル値i(t)を図13の(e)のようにデジタルのサンプル値I(t)に変換して出力する(n=1、2、3……)。
また、第2のA/D変換器14は、パルス信号pの入力タイミングtに第2信号q(t)をサンプリングし、そのアナログのサンプル値q(t)を図13の(f)のようにデジタルのサンプル値Q(t)に変換して出力する。
瞬時位相算出手段15は、両A/D変換器13、14から出力されるサンプル値I(t)、Q(t)に基づいて、パルス信号pが入力したときの基準信号r(t)の1周期内における瞬時位相φ(t)を求めて、図13の(g)のように出力する。
ここで、第1信号i(t)および第2信号q(t)は、基準信号r(t)と同一波形で、上記したようにπ/2毎に傾きが変化する台形波形であり、しかも両者はπ/2ずれているので、2つのサンプル値I(t)、Q(t)から位相特定が可能である。
即ち、図13の時刻t1の場合のように、サンプル値I(t)が0以上V未満の範囲に有り、サンプル値Q(t)が0であれば、瞬時位相φ(t)は0以上π/2未満の範囲にあり、次の演算、
φ(t)=(π/2)・I(t)/V
で求めることができる。
また、サンプル値I(t)がVで、サンプル値Q(t)が0以上V未満の範囲にあれば、瞬時位相φ(t)はπ/2以上π未満の範囲にあり、次の演算、
φ(t)=(π/2)+(π/2)・Q(t)/V
で求めることができる。
また、図13の時刻t2の場合のように、サンプル値I(t)がV以下で0を超える範囲にあり、サンプル値Q(t)がVであれば、位相φ(t)はπ以上3π/2未満の範囲にあり、次の演算、
φ(t)=π+(π/2)・[V−I(t)]/V
で求めることができる。
さらに、サンプル値I(t)が0で、サンプル値Q(t)がV以下で0を超える範囲にあれば、位相φ(t)は3π/2以上2π未満の範囲にあり、次の演算、
φ(t)=(3π/2)+(π/2)・[V−Q(t)]/V
で求めることができる。
一方、計数器17は、基準信号発生器11から図13の(h)のように出力されるクロック信号cを計数(加算計数とする)し、その計数値Mを図13の(i)のように順次出力する。
間隔時間算出手段18は、計数器17から出力される計数値M、瞬時位相算出手段15から出力される瞬時位相φ(t)およびパルス信号pを受け、パルス信号pの入力間隔時間Tを算出する。
例えば、図13に示しているように、パルス信号pの入力タイミングt1、t2の間隔Tを求める場合、それぞれのタイミングで得られた瞬時位相φ(t1)、φ(t2)の差Δφ(ラジアン)を、次の演算、
Δφ=φ(t2)−φ(t1)
により求める。
また、t1時の計数値M(t1)とt2時の計数値M(t2)の差ΔM(計数器17の歩進数)を、次の演算、
ΔM=M(t2)−M(t1)
により求める(図13の例では、ΔM=u+2−u=2)。
そして、次の演算により、間隔Tを算出する。
T=(1/fr)・(ΔM+Δφ/2π)
上記構成のタイムインターバル測定装置10により算出される間隔Tの精度は、位相差Δφの精度で決定され、位相差Δφの精度は各A/D変換器13、14のビット数に依存している。
例えば、各A/D変換器13、14が14ビット型で、信号i(t)、q(t)の電圧0から最大電圧Vまでが全ビット0から全ビット1の値で表され、基準信号周波数frが10MHzの場合、台形波の電圧が0からVまで変化する時間は25nsecとなる。したがって、その間の時間分解能は、約25/16000(nsec)=25/16(psec)となり、理論上数psecの精度を実現できる。
なお、上記のように、アナログ台形波の基準信号を移相器により90度位相の異なる信号に分けてそれぞれA/D変換器に入力し、測定対象のパルス信号でサンプリングし、そのサンプル値に基づいてパルス信号の入力間隔時間を求める技術は、次の特許文献1に記載されている。
特開平5−215873号公報
しかしながら、上記の測定精度は理論上のものであり、実際の装置では、移相器12の直交誤差、A/D変換器13、14の特性差および環境変化により、パルス信号pの入力間隔時間を上記精度で正確に且つ安定に測定することは極めて困難である。
即ち、アナログの移相器12として一般的に使用されている90度ハイブリッドの場合、直交誤差(位相誤差と振幅誤差)が存在し、しかも、その誤差が周波数および温度などの環境変化によって大きく変化する。したがって、たとえ移相器内部の回路定数を調整してある周波数、ある環境下で所望精度を得たとしても、その精度を長時間に渡って維持することはできない。
さらに、上記した台形波には、その基本波成分の他に多くの高調波成分が含まれており、この台形波を歪み無く移相処理するためには、基本波の周波数frの数倍の広帯域特性が要求されるが、このような広帯域な移相器で誤差特性が変化しないようにすることはほぼ不可能である。
数値例を示すと、基準信号周波数frで移相器における1度の位相誤差は、1/(fr・360)sec p-p の測定誤差に相当し、周波数frが10MHzのときの測定誤差は、277psec p-pにもなってしまう。逆に言えば、測定誤差を100psec以下にするためには、広い周波数帯域で移相器の位相誤差を0.3度以下にする必要があり、実現不可能である。
また、A/D変換器13、14は、それぞれ個別の遅延特性、利得特性、直流オフセット特性を有しており、それらの特性差により、サンプル値I、Qの間に位相誤差、振幅誤差および直流オフセット誤差が生じてしまう。特に、A/D変換器のサンプリング処理の遅延時間は短くても数100psecあり、2つのA/D変換器13、14の遅延時間の差を100psec以下のオーダーで一致させることは極めて困難である。また、たとえ、この遅延時間差を一方のA/D変換器側に入力されるパルス信号に対する遅延処理で解消しても、その遅延処理部の温度などによる特性変化より、長時間精度を得ることはできない。
本発明は、上記問題を解決し、パルス信号の入力間隔時間を高い精度で正確に且つ安定に測定できるタイムインターバル測定装置およびこれを用いたジッタ測定装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1のタイムインターバル測定装置は、
所定周波数の正弦波の基準信号を発生する基準信号発生器(21)と、
前記基準信号を受け、互いに位相がずれた第1信号と第2信号とを出力する移相器(22)と、
パルス信号の入力タイミングに前記第1信号に対するサンプリングを行い、該サンプリングによって得られた値をデジタルの第1のサンプル値に変換して出力する第1のA/D変換器(23)と、
前記パルス信号の入力タイミングに前記第2信号に対するサンプリングを行い、該サンプリングによって得られた値をデジタルの第2のサンプル値に変換して出力する第2のA/D変換器(24)と、
前記第1のサンプル値と第2のサンプル値とを受け、前記移相器、第1のA/D変換器および第2のA/D変換器により、前記第1のサンプル値および第2のサンプル値にそれぞれ生じる直流オフセット誤差、前記第1のサンプル値と第2のサンプル値の間に生じる90度に対する位相誤差および振幅誤差を補正する誤差補正部(25)と、
前記誤差補正部によって補正されたサンプル値に基づいて前記入力タイミングにおける前記基準信号の瞬時位相を算出する瞬時位相算出手段(32)と、
前記瞬時位相算出手段によって算出された瞬時位相の変化量を求め、該変化量に基づいて、前記パルス信号の入力間隔時間を求める間隔時間算出手段(35)とを有している。
また、本発明の請求項2のタイムインターバル測定装置は、請求項1記載のタイムインターバル測定装置において、
前記基準信号を受け、該基準信号を逓倍数3以上で逓倍した逓倍信号を発生する逓倍器(33)と、
前記逓倍器から出力された逓倍信号を計数する計数器(34)とを有し、
前記間隔時間算出手段は、前記パルス信号の入力タイミングの前記計数器の計数値を取得して、その変化量を求め、該計数値の変化量と前記瞬時位相の変化量とに基づいて、前記パルス信号の入力間隔時間を求めることを特徴としている。
また、本発明の請求項3のタイムインターバル測定装置は、請求項1または請求項2記載のタイムインターバル測定装置において、
前記第1のA/D変換器、第2のA/D変換器、誤差補正部および瞬時位相算出手段が2組設けられ、
一方の組の前記第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の開始を示すパルス信号を受け、
他方の組の前記第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の終了を示すパルス信号を受け、
前記間隔時間算出手段は、前記2組の瞬時位相算出手段によってそれぞれ算出された瞬時位相同士の差を前記瞬時位相の変化量として求め、該瞬時位相の変化量と前記計数値の変化量に基づいて、前記時間測定の開始を示すパルス信号と時間測定の終了を示すパルス信号の入力間隔時間を求めることを特徴としている。
また、本発明の請求項4のジッタ測定装置は、
前記請求項1〜3のいずれかに記載のタイムインターバル測定装置と、
該タイムインターバル測定装置により測定されたパルス信号の入力間隔時間を用いてジッタ量を算出するジッタ演算部(41)とを備えている。
このように、本発明のタイムインターバル測定装置は、移相器、第1のA/D変換器、および第2のA/D変換器によって生じる2信号間の位相誤差、振幅誤差、直流オフセット誤差を誤差補正部で補正してから瞬時位相を求め、その瞬時位相に基づいてパルス信号の入力間隔時間を求めている。
即ち、前記特許文献1などの従来技術において、移相器から出力される2信号間の位相差を90度とするために必要な移相器内部の回路定数の調整作業が不要になるだけでなく、移相器で生じる位相誤差と振幅誤差を、移相器後段の第1のA/D変換器と第2のA/D変換器とで生じる直流オフセット誤差、位相誤差および振幅誤差の3種類の誤差と併せて数値演算によって補正できる。
この結果、従来技術では不可能だった数100psec以下の精度をもつタイムインターバル測定装置が容易に実現できる。
また、基準信号を逓倍数3以上で逓倍した逓倍信号を計数器で計数し、その計数値の変化量と瞬時位相の変化量に基づいてパルス信号の入力間隔時間を算出するものでは、逓倍信号のジッタの影響を受けることなく、基準信号の周期以上の時間間隔を誤りなく測定することができる。
また、第1のA/D変換器、第2のA/D変換器、誤差補正部および瞬時位相算出手段を2組設け、一方の組の第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の開始を示すパルス信号を受け、他方の組の第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の終了を示すパルス信号を受けるようにしたものでは、測定時間の下限がなくなり、ゼロから測定することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用したタイムインターバル測定装置20の構成を示している。
図1において、基準信号発生器21は、所定周波数frの基準信号r(t)を発生するものであり、安定な周波数frの任意波形(正弦波、矩形波等)の信号r(t)′を発振出力する発振器21aと、発振器21aの出力信号r(t)′から周波数frの基本波成分のみを抽出して、周波数frの歪みのない正確な正弦波の基準信号r(t)を出力する狭帯域なフィルタ21bとにより構成されている。
この基準信号r(t)は移相器22に入力される。移相器22は、基準信号r(t)と同一波形(正弦波)で、互いに位相がある角度βずれた等しい振幅の第1信号i(t)と第2信号q(t)とを出力するためのものである。ここで、角度βは単なる移相器22の仕様上の値であり、基準信号r(t)に対して実際に出力される2信号i(t)、q(t)の位相差が厳密にβに一致している必要は無く、角度βが90度である必要も全く無い。ただし、後述する誤差補正部25の補正処理の都合上、実際に出力される2信号i(t)、q(t)の位相差は、0度(同相)、180度(逆相)およびその近傍を除く範囲である必要がある。
また、前記したように、この移相器22には角度βに対する位相誤差だけでなく、振幅誤差もあるため、2信号i(t)、q(t)の振幅も厳密には一致しない。なお、移相対象が周波数固定の正弦波であるので、移相器としての広帯域特性は要求されない。
第1信号i(t)は第1のA/D変換器23に入力され、第2信号q(t)は第2のA/D変換器24に入力される。
第1のA/D変換器23は、測定対象のパルス信号pの入力タイミングtに第1信号i(t)に対するサンプリングを行い、そのサンプリングによって得られたアナログのサンプル値i(t)をデジタルのサンプル値I(t)(第1のサンプル値)に変換して出力する。
同様に、第2のA/D変換器24は、測定対象のパルス信号pの入力タイミングtに第2信号q(t)に対するサンプリングを行い、そのサンプリングによって得られたアナログのサンプル値q(t)をデジタルのサンプル値Q(t)(第2のサンプル値)に変換して出力する。
ただし、前記したように、A/D変換器23、24には、それぞれ個別のサンプリングの遅延特性、利得特性、直流オフセットがあり、これらの特性の差により、A/D変換器23、24の間に利得差、直流オフセット誤差および位相差が生じる。
各A/D変換器23、24から出力されたサンプル値I(t)、Q(t)は、移相器22の各誤差、A/D変換器23、24との間の特性差に起因して生じる誤差を補正して、互いに位相が直交し、等振幅で直流オフセット誤差がない2信号を生成するための誤差補正部25に入力される。
誤差補正部25は、オフセット補正手段26、位相補正手段27、振幅補正手段28によって構成されている。
オフセット補正手段26は、図2に示しているように、入力されるサンプル値I(t)、Q(t)を受ける減算器26a、26bと、減算器26a、26bの出力値Ia(t)、Qa(t)に対する平均値演算により直流オフセット誤差を補正するための補正値Hi、Hqをそれぞれ算出する演算器26c、26dとにより構成されている。
ここで、サンプル値I(t)、Q(t)、補正値Hi、Hqおよび出力値Ia(t)、Qb(t)と間には次の関係がある。なお、以下、各サンプル値の時刻を表す記号(t)を省略して説明する。
Ia=I−Hi
Qa=Q−Hq
また、補正値Hi、Hqは、出力値Ia、Qaの平均値をそれぞれ0に等しくするための補正値であるから、
<Ia>=<I−Hi>=<I>−Hi=0
<Qa>=<Q−Hq>=<Q>−Hq=0
となる(記号<x>は、xの平均値を示す)。
また、サンプル値I、Qの振幅をそれぞれA、B、直流オフセットをそれぞれDi、Dq、サンプル値Iに対するサンプル値Qの90度に対する位相誤差(前記角度βと90度との差も含む)をαとすれば、誤差補正部25に入力されるサンプル値I、Qは次のように表すことができる。
I=Di+Acos ωt
Q=Dq+Bsin (ωt+α)
ただし、ω=2πfr
したがって、各補正値Hi、Hqは、次のように表される。
Hi=<I>=<Di+Acos ωt
=Di+<Acos ωt
Hq=<Q>=<Dq+Bsin (ωt+α)>
=Dq+<Bsin (ωt+α)>
ここで、正弦波の信号i(t)、q(t)に対してパルス信号pは非同期(即ちランダムなタイミング)に入力されるため、その入力回数がある程度大きくなれば、
<Acos ωt>=0
<Bsin (ωt+α)>=0
となり、各補正値Hi、Hqは直流オフセットDi、Dqにそれぞれ等しくなる。
よって、出力値Ia、Qaは、
Ia=Acos ωt
Qa=Bsin (ωt+α)
となり、入力されたサンプル値I、Qから直流オフセット誤差が補正されたものとなる。
なお、図2では、減算器26a、26bの出力値の平均が0となるような補正値を求めていたが、入力サンプル値I、Qの平均値をそれぞれ求めて、これを補正値としてサンプル値I、Qからそれぞれ減算してもよい。
このようにして直流オフセット誤差が補正されたサンプル値Ia、Qaは位相補正手段27に出力される。
また、位相補正手段27は、図3に示しているように、入力サンプル値Iaの位相を基準にしてサンプル値Qaの位相を補正する(逆でもよい)ものであり、サンプル値Qaを受ける減算器27a、減算器27aの出力値Qbとサンプル値Iaとの積を求める乗算器27b、この積の平均値がゼロとなるための補正係数Pを求める演算器27c、係数Pとサンプル値Iaとの積を求め、演算結果を減算器27aに出力する乗算器27dとを有している。
この位相補正処理は、位相が直交する信号同士の相関値(積)の平均が0になるという性質を利用したものである。
即ち、上記位相補正手段27は次の演算を行っている。
Qb=Qa−P・Ia
ここで、補正係数Pは、出力値Ia、Qbの積の平均値を0に等しくするためのものであるから、次の関係が成立する。
<Ia・Qb>
=<Ia(Qa−P・Ia)>
=<Ia・Qa−P・Ia
=<Ia・Qa>−P・<Ia>=0
P=<Ia・Qa>/<Ia
ここで、
<Ia・Qa>
=<{Acos ωt}{Bsin (ωt+α)}>
=(AB/2) sin α
<Ia>=<(Acos ωt>=A/2
よって、補正係数Pは次のようになる。
P=(AB/2) sin α/(A/2)=(B/A)sin α
この補正係数Pを用いて補正後の出力値Qbを表すと、次のようになる。
Qb=Qa−P・Ia
=Bsin (ωt+α)−(B/A)sin α・Acos
ωt
=Bcos α・sin (ωt
このように補正後の出力値Qbの位相はIaと直交している。ただし、振幅は元の値BからBcos
αに減少している。
ここで、位相差αの値は、前記補正係数P=(B/A)sin αの関係と、振幅A、Bの検出処理により求めることができ、これによりcos
αも求めることができるので、位相補正後の出力値Qbに対してcos αを除算すれば、上記位相補正に伴う振幅誤差の発生を阻止することができる。
ただし、この位相補正に伴う振幅誤差は、次の振幅補正手段28の処理で他の誤差成分とともに一括して補正することができるので、この位相補正処理では振幅の補正は行わない。
また、上記した位相補正処理において、位相誤差αが±90度に等しいか近い場合、即ち補正前の2信号の位相がほぼ同相あるいはほぼ逆相の場合、cos αが0または微小値となり、上記演算で補正後の出力値Qbが0あるいは微小値となる不都合が生じるので、移相器22の角度βとしてはその誤差分も含めて0度およびその近傍、180度およびその近傍から離れている必要がある。
振幅補正手段28は、移相器22やA/D変換23、24の利得差等によって生じる振幅誤差を補正するためのものであり、図4に示しているように、入力サンプル値Qbを受ける減算器28a、入力サンプル値Iaの自乗を計算する乗算器28b、減算器28aの出力値Qcの自乗を計算する乗算器28c、乗算器28b、28cの出力の差を求める減算器28d、減算器28dの出力の平均値を0にするための補正係数Gを求める演算器28e、補正係数Gと入力サンプル値Qbの積を求め、その演算結果を減算器28aに入力する乗算器28fとにより構成されている。
この振幅補正処理は、次の演算を行っている。
Qc=Qb−G・Qb=(1−G)Qb
補正係数Gは減算器28dの出力の平均値を0にするための値であるから、次の式が成立する。
<Qc−Ia
=<Qb(1−G)−Ia
=<Qb>(1−G)−<Ia>=0
(1−G)=<Ia>/<Qb
ここで、
<Ia>=<Acos ωt >=A/2
<Qb>=<Bsin ωt >=B/2
よって、
1−G=A/B
ただし、A/B>0の条件から、G<1となる。
したがって、補正後の出力値Qcは、
Qc=Qb−G・Qb
=(1−G)・Qb
=(A/B)・Bsin ωt
=Asin ωt
となり、出力値Qcの振幅は他方の出力値Iaの振幅Aに一致する。
以上の各補正処理により、誤差補正部25から出力されるサンプル値I′、Q′は、
I′=Ia=Acos ωt
Q′=Qc=Asin ωt
となり、振幅が正確に一致し、且つ位相が正確に直交する信号を正確に同一タイミングにサンプリングして得た値となる。
なお、上記各補正処理の方法は本発明を限定するものではなく、他の補正方法を用いてもよい。
また、前記したように、位相補正手段27において、位相補正により生じた振幅誤差をcos
αにより補正する場合には、振幅補正手段28による補正処理を位相補正処理の前に行ってもよい。
また、上記構成の誤差補正部25の各補正処理手段では、入力サンプル値に対する平均化処理で補正に必要な係数を求めている。
したがって、測定対象のパルス信号pがある程度の数入力した後に正しい補正処理が行えることになるが、この補正に必要な係数を求めるためのパルス信号は、測定対象の信号である必要はなく、図1に示しているように、パルス発生器30から出力されるパルス信号p′をスイッチ31を介してA/D変換器23、24に入力して、誤差補正に必要な係数を求めてから、スイッチ31を切り換えて測定対象のパルス信号pを入力させてもよい。ただし、このパルス発生器30は基準信号r(t)と非同期なパルス信号p′を出力するものとする。
このようにして各誤差が補正されたサンプル値I′、Q′は、瞬時位相算出手段32に入力される。瞬時位相算出手段32は、次の演算に基づいてパルス入力時の基準信号r(t)の位相値(瞬時位相)φを求め、後述する間隔時間算出手段35に出力する。
φ= tan −1(Q′/I′)
ただし、tan φは、φが±π/2の整数倍のとき不連続で、その近傍で±無限大となってしまい計算の精度が低下する。
したがって、ここでは、正接(tan )の計算範囲を0〜π/4の範囲に限定し、次のように、(Q′/I′)の値およびQ′、I′の符号に基づいて、位相値φを求めている。
即ち、図5の(a)のように、0≦(Q′/I′)<1,0≦Q′,0≦I′の場合、位相値φは、0≦φ<π/4の範囲にあるので、
φ= tan −1(Q′/I′)
の演算で精度よく求めることができる。
また、図5の(b)のように、1≦(Q′/I′),0<Q′,0<I′の場合、位相値φは、π/4≦φ<π/2の範囲にあり、このときの正接値Q′/I′は、(π/2−φ)における正接値の逆数である。
したがって、この場合の位相値φは、
φ=(π/2)− tan −1(I′/Q′)
の演算で精度よく求めることができる。
また、図5の(c)のように、(Q′/I′)≦−1,0<Q′,0>I′の場合、位相値φは、π/2≦φ<3π/4の範囲にあり、このときの正接値Q′/I′は、(φ−π/2)における正接値の逆数で且つ符号を負にしたものと等しい。
したがって、この場合の位相値φは、
φ=(π/2)+ tan −1(−I′/Q′)
の演算で精度よく求めることができる。
また、図5の(d)のように、(Q′/I′)≦−1,0<Q′,0>I′の場合、位相値φは、3π/4≦φ<πの範囲にあり、このときの正接値Q′/I′は、(π−φ)における正接値の符号が負にしたものと等しい。
したがって、この場合の位相値φは、
φ=π− tan −1(−Q′/I′)
の演算で精度よく求めることができる。
以下同様に、位相値φがπ〜2πの範囲においても、I′、Q′の符号反転と逆数を用いて、正接(tan )の計算範囲を0〜π/4に限定した状態で、位相値φを正確に求めることができる。
また、このタイムインターバル測定装置20には、基準信号r(t)を受け、基準信号のN倍(Nは3以上の整数)の周波数の逓倍信号m(t)を発生する逓倍器33と、逓倍器33から出力された逓倍信号m(t)を計数する計数器34とが設けられている。
ここで、逓倍器33は、基準信号の波形をダイオード等で歪ませて高調波成分を発生させ、その高調波成分からN次の高調波成分をフィルタで抽出する構成、あるいはPLL回路による構成、即ち、基準信号のN倍の周波数の信号をVCOから出力させ、その出力を分周器で1/Nに分周し、その分周出力と基準信号との位相が同期するように、VCOの周波数を制御する構成であってもよく、いずれの場合でも、逓倍信号m(t)の位相は基準信号r(t)の位相に同期している必要はない。
間隔時間算出手段35は、パルス信号pが入力される毎に瞬時位相算出手段32によって算出される位相値(瞬時位相)φと計数器34の計数値Mに基づいて、パルス信号pの入力間隔時間Tを求める。
即ち、あるパルス入力タイミングt1における位相値φ1および計数値M1と、その次のパルス入力タイミングt2における位相値φ2および計数値M2とを受けたとき、位相差Δφ=φ2−φ1を求め、また、逓倍信号m(t)の歩進数ΔM=M2−M1を求め、次の演算により入力間隔時間Tを算出する。
T={1/(2πfr)}(Δφ+2πW)=(Δφ/2πfr)+(W/fr)
ここで、Wは、(ΔM/N)−(Δφ/2π)+(1/2)を超えない最大の整数であり、時刻t1〜t2の間に基準信号の位相が何周期分変化したかを正確に表している。
ここで、計数器34の計数値Mは、逓倍信号m(t)のジッタの影響を受けるため、歩進数ΔMには±1の誤差が含まれることがあるが、前記したように、基準信号の周波数frの3倍以上の逓倍信号m(t)を用いていれば、上記Wの計算でその誤差の影響を受けることなく入力間隔時間Tを正確に求めることができる。
先ず、N=1の場合を説明すると、図6の(a)、(b)のように、N=1(逓倍無し)で、T=2/frの場合(Δφ=0の場合)を考える。ジッタがなければ、ΔM=2となるはずであるが、実際にはジッタにより、ΔMは1、2、3のいずれにもなる可能性があり、その場合、上記Wの値も1、2、3のいずれにもなり、1つの値に特定できない。
次に、図7の(a)、(b)のように、N=2、T=2/frの場合を考えると、ジッタがなければ、ΔM=4となるはずであるが、実際には、ジッタによりΔMは3、4、5のいずれにもなる可能性があり、その場合、上記Wの値は2、3のいずれにもなり、1つの値に特定できない。
また、図示しないが、N=2、T=3/frの場合には、ジッタがなければ、ΔM=6となるはずであるが、ジッタの影響によりΔMは5、6、7のいずれにもなる可能性があり、その場合、上記Wの値は3、4のいずれにもなり、1つに特定できない。
また、図8の(a)、(b)のように、N=3で、T=2/frの場合、ジッタがなければΔM=6となるはずであるが、ジッタの影響によりΔMは5、6、7のいずれにもなる可能性がある。
しかし、N=3であるために上記Wの値は一つの値2に特定され、入力間隔時間Tを正確に求めることができる。
また、図示しないが、N=3で、T=3/frの場合、ΔMは8、9、10のいずれかであるが、Wの値は一つの値3に特定でき、これにより入力間隔時間Tを正確に求めることができる。
以下同様に、N=4以上の場合であっても、ΔMがとり得る3つの連続した数に対して、値Wは一つに特定でき、時刻t1〜t2の間の基準信号の位相の回転数を正確に求めることができ、これにより入力間隔時間Tを正確に求めることができる。
なお、上記説明では、位相差Δφ=0の場合で説明したが、Δφが0でない場合についても上記Wの計算で時刻t1〜t2の間の基準信号の位相の回転数を正確に求めることができ、これにより入力間隔時間Tを正確に求めることができる。
図9は、上記実施形態のタイムインターバル装置20において、基準信号r(t)の周波数frを10MHz、A/D変換器23、24の分解能を14ビットとして、周波数64MHz(周期15.625nsec)の安定なクロック信号をパルス信号pとして入力したときの測定結果Aと、誤差補正部25による補正処理をしない場合(従来装置)の測定結果Bを示している。
この図9から明らかなように、補正処理をしない場合、約800psec p-pの誤差(位相換算で2.8度)が発生しているのに対し、補正処理をしたことで、約40psec p-pの誤差(位相換算で0.14度)に抑圧されている。したがって、1Gbpsデジタル信号のビット間のインターバルを十分な精度で測定できる。
このように、上記実施形態のタイムインターバル測定装置20では、移相器22およびA/D変換器23、24によって生じる2信号間の位相誤差、振幅誤差、直流オフセット誤差を誤差補正部25で補正して瞬時位相を求め、その瞬時位相に基づいてパルス信号の入力間隔時間を求めている。
このため、移相器22およびA/D変換器23、24に対する細かな調整作業などをすることなく、また、環境変化の影響を受けることなく、極めて精度の高い測定を安定に行うことができる。
また、基準信号を逓倍数3以上の逓倍器33により逓倍し、その逓倍信号を計数器34で計数し、その計数値の差と瞬時位相の差に基づいてパルス信号の入力間隔時間Tを算出している。このため、逓倍信号のジッタの影響を受けることなく、基準信号の周期以上の入力間隔時間Tを精度よく測定することができる。また、基準信号と逓倍信号との位相同期処理が不要であるので構成が簡単で済む。
前記構成のタイムインターバル測定装置20の最小測定時間は、A/D変換器23、24のサンプリング周波数の上限fmax で決定される。
即ち、
T≧1/fmax
となり、これより短い時間は測定できないという制限があるが、図10に示すタイムインターバル測定装置20′のように、A/D変換器23、24、誤差補正部25および瞬時位相算出手段32を2組設けることで、測定時間の下限をなくすことができる。
このタイムインターバル測定装置20′では、一方の組のA/D変換器23、24に時間測定の開始を示すパルス信号p1を入力し、他方の組のA/D変換器23、24に時間測定の終了を示すパルス信号p2を入力して、各組の瞬時位相算出手段32、32で位相値(瞬時位相)φ1、φ2をそれぞれ算出し、その算出結果を間隔時間算出手段35に入力する。
そして、間隔時間算出手段35において、前記同様に位相値φ1、φ2同士の差Δφを瞬時位相の変化量として求め、計数器34の計数値M1、M2の差ΔMを計数値の変化量として求め、これらの変化量に基づいて、パルス信号p1、p2の入力間隔時間Tを求める。
なお、この図10に示した実施形態の場合で、補正係数を求めるためにパルス発生器30のパルス信号p′を入力する場合には、2連型のスイッチ31′を用いて、測定対象のパルス信号p1、p2と切り換える。
また、前記構成のタイムインターバル測定装置20、20′は、間隔時間測定用の装置として単独に構成される場合だけでなく、図11に示すように、算出された時間Tからジッタについての統計量を算出するジッタ演算部41と、入力信号d(例えばデータ信号)から測定対象のパルス信号p(例えばクロック成分)を抽出する信号処理部42とともに用いて、ジッタ測定装置40を構成することができる。このジッタ測定装置40では、上記のように高い精度で測定された入力間隔時間Tに基づいてジッタ量を算出しているので、そのジッタ量の精度も十分高く、高精度なジッタ測定が行える。
なお、入力信号dがクロック信号の場合には、信号処理部42を省略して、入力信号dをパルス信号pとすることが可能である。
また、入力信号dがNRZ(Non-Return-Zero )符号のデータ信号の場合には、信号処理部42において、入力信号dと、その入力信号dを1/2ビット幅相当の時間だけ遅延た信号d′との排他的論理和(EX−OR)をとることで、一方の信号がマークからスペース、スペースからマークに遷移するタイミングでそれぞれ立ち上がる1/2ビット幅のパルス信号を生成する。そして、この生成したパルス信号を前記タイムインターバル測定装置20のパルス信号pとして、または前記タイムインターバル測定装置20′のパルス信号p1、p2として、入力信号dのビットレートに応じて使い分ける。この場合には、ジッタ測定装置40で測定されたタイムインターバルと、入力信号dのビットレートの逆数から求まる理想的なユニットインターバル(UI)の倍数との差がジッタ測定値となる。
本発明の実施形態の構成を示す図 実施形態の要部の構成例を示す図 実施形態の要部の構成例を示す図 実施形態の要部の構成例を示す図 実施形態の位相算出の方法を説明するための図 実施形態の逓倍信号の逓倍数とパルス入力タイミングとの関係を示す図 実施形態の逓倍信号の逓倍数とパルス入力タイミングとの関係を示す図 実施形態の逓倍信号の逓倍数とパルス入力タイミングとの関係を示す図 測定結果の一例を示す図 他の実施形態の構成を示す図 実施形態のタイムインターバル装置を含むジッタ測定装置の構成例を示す図 従来装置の構成を示す図 従来装置の動作を説明するための図
符号の説明
20、20′……タイムインターバル測定装置、21……基準信号発生器、22……移相器、23、24……A/D変換器、25……誤差補正部、26……オフセット補正手段、27……位相補正手段、28……振幅補正手段、30……パルス発生器、31、31′……スイッチ、32……瞬時位相算出手段、33……逓倍器、34……計数器、35……間隔時間算出手段、40……ジッタ測定装置、41……ジッタ演算部、42……信号処理部

Claims (4)

  1. 所定周波数の正弦波の基準信号を発生する基準信号発生器(21)と、
    前記基準信号を受け、互いに位相がずれた第1信号と第2信号とを出力する移相器(22)と、
    パルス信号の入力タイミングに前記第1信号に対するサンプリングを行い、該サンプリングによって得られた値をデジタルの第1のサンプル値に変換して出力する第1のA/D変換器(23)と、
    前記パルス信号の入力タイミングに前記第2信号に対するサンプリングを行い、該サンプリングによって得られた値をデジタルの第2のサンプル値に変換して出力する第2のA/D変換器(24)と、
    前記第1のサンプル値と第2のサンプル値とを受け、前記移相器、第1のA/D変換器および第2のA/D変換器により、前記第1のサンプル値および第2のサンプル値にそれぞれ生じる直流オフセット誤差、前記第1のサンプル値と第2のサンプル値の間に生じる90度に対する位相誤差および振幅誤差を補正する誤差補正部(25)と、
    前記誤差補正部によって補正されたサンプル値に基づいて前記入力タイミングにおける前記基準信号の瞬時位相を算出する瞬時位相算出手段(32)と、
    前記瞬時位相算出手段によって算出された瞬時位相の変化量を求め、該変化量に基づいて、前記パルス信号の入力間隔時間を求める間隔時間算出手段(35)とを有するタイムインターバル測定装置。
  2. 前記基準信号を受け、該基準信号を逓倍数3以上で逓倍した逓倍信号を発生する逓倍器(33)と、
    前記逓倍器から出力された逓倍信号を計数する計数器(34)とを有し、
    前記間隔時間算出手段は、前記パルス信号の入力タイミングの前記計数器の計数値を取得して、その変化量を求め、該計数値の変化量と前記瞬時位相の変化量とに基づいて、前記パルス信号の入力間隔時間を求めることを特徴とする請求項1記載のタイムインターバル測定装置。
  3. 前記第1のA/D変換器、第2のA/D変換器、誤差補正部および瞬時位相算出手段が2組設けられ、
    一方の組の前記第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の開始を示すパルス信号を受け、
    他方の組の前記第1のA/D変換器および第2のA/D変換器で時間測定の終了を示すパルス信号を受け、
    前記間隔時間算出手段は、前記2組の瞬時位相算出手段によってそれぞれ算出された瞬時位相同士の差を前記瞬時位相の変化量として求め、該瞬時位相の変化量と前記計数値の変化量に基づいて、前記時間測定の開始を示すパルス信号と時間測定の終了を示すパルス信号の入力間隔時間を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載のタイムインターバル測定装置。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載のタイムインターバル測定装置と、
    該タイムインターバル測定装置により測定されたパルス信号の入力間隔時間を用いてジッタ量を算出するジッタ演算部(41)とを備えたジッタ測定装置。
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