JP2007218110A - 内燃機関の可変動弁機構制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構4は、リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によってその可動限界位置が規定される。電子制御装置7は、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置に向けて変更されるときに、リフト時間面積の減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるようにバルブ特性の変化速度を制限する。このようにバルブ特性の変化速度を制限する際には、機関回転速度が高いときほど、その変化速度が遅くなるように当該変化速度を可変設定する。
【選択図】図2
Description
請求項1に記載の発明は、基準位置からの相対移動量に基づいて動作位置が検出される機構であって吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構を備え、前記リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によって規定される可動限界位置に前記可変動弁機構の動作位置が変更されたときの当該動作位置を前記基準位置として学習する内燃機関の可変動弁機構制御装置において、前記可変動弁機構の動作位置を前記可動限界位置に向けて変更するときには、前記リフト時間面積の減少速度が予め設定された値以下となるように前記バルブ特性の変化速度を制限することをその要旨とする。なお、同構成における上記リフト時間面積とは、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでの間の時間におけるバルブリフト量の積分値のことをいう。
リフト時間面積が減少する側にバルブ特性が変更されるときの車両の減速度は、機関回転速度が高回転状態にあるときほど大きくなることを本発明者は見出した。そこで、可変動弁機構の動作位置を可動限界位置に向けて変更するとき、すなわちリフト時間面積が減少する側にバルブ特性を変更するときにバルブ特性の変化速度を制限する際には、同構成によるように、その変化速度を機関回転速度に基づいて可変設定することにより、過度な減速感の発生をより好適に抑えることができるようになる。
図1は、本実施形態の異常検出装置が適用されたエンジン1にあって、そのシリンダヘッドに設けられた動弁系の構成等を示している。
ローラロッカアーム26の一端は、シリンダヘッド1Hに固定されたラッシュアジャスタ29に支持され、もう一端は、排気バルブ22上端のタペット22aに当接されている。このローラロッカアーム26のタペット22a側の端部(タペット側端部26t)は、排気バルブ22のバルブスプリング22bによって付勢されている。これにより、ローラ26aは、排気カム28に常時当接される。
一方、吸気バルブ21側においては、上記吸気カム27とローラロッカアーム25との間に、吸気バルブ21のバルブ特性を変更する機構であって、吸気カムシャフト23からのバルブ駆動力を吸気バルブ21に伝達するとともにそのバルブ特性を変更する可変動弁機構4が介設されている。
可変動弁機構4は、シリンダヘッド1Hに固定された支持パイプ41、吸気カムシャフト23からのバルブ駆動力が入力される入力部42、及び同入力部42に入力されたバルブ駆動力を吸気バルブ21に伝達する出力部として構成される揺動カム43等を備えている。
入力アーム42bの先端部には、吸気カム27に当接されるローラ42cが回転可能に軸支されている。また、入力アーム42bの先端部は、圧縮状態で配設されたばね44によって、ローラ42cが吸気カム27へ押しつけられるように付勢されている。
カム面43cは、ハウジング43aのベース円部分、即ち出力アーム43bが突出形成された部分以外のハウジング43aの外周面に連続して滑らかに接続されており、カム面43c及びハウジング43aのベース円部分は、ローラロッカアーム25のローラ25aに当接されている。
可変動弁機構4には、入力部42を間に挟んで2つの揺動カム43が配設されている。
入力部42及び揺動カム43の各ハウジング42a、43aは、それぞれ中空円筒形状に形成されており、それらの内部には支持パイプ41が挿通されている。
例えば、吸気ポート60の吸気上流側に接続される吸気通路には、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ92が設けられている。クランクシャフトの近傍には、クランクシャフトの回転角度、すなわちクランク角を検出するクランク角センサ93が設けられており、その検出信号に基づいて機関回転速度NEが算出される。また、アクセルペダルには、その踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを検出するアクセルセンサ94が設けられている。
図4に、バルブ特性の変化速度設定処理についてその処理手順を示す。なお、本処理は電子制御装置7によって所定期間毎に繰り返し実行される。
一方、基準位置学習の実行条件が成立している場合には(S100:YES)、現在の機関回転速度NEが読み込まれ(S110)、この機関回転速度NEに基づいてバルブ特性の変化速度、ここでは作用角INCAMの変化速度である作用角変化速度INCAMSが設定される(S120)。このステップS120では、以下のようにして作用角変化速度INCAMSが設定される。
(1)可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに向けて変更するときには、リフト時間面積TSの減少速度が予め設定された値以下となるようにバルブ特性の変化速度を、すなわち作用角変化速度INCAMSを制限するようにしている。より詳細には、リフト時間面積TSの減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように制限するようにしている。そのため、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されるときには、作用角INCAMの変化速度が過度に速くならないように制限され、リフト時間面積TSの減少度合を適切に制限することができるようになる。従って、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい、過度な車両の減速感の発生を抑えることができるようになる。
・上記実施形態では、作用角変化速度INCAMSを機関回転速度NEに応じて可変設定するようにした。この他、より簡易的にはこうした可変設定を省略し、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更される過程での作用角変化速度INCAMSを一定速度にしてもよい。この場合の一定速度は、次のような条件を満足する速度に設定する。まず、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されるときにあって、リフト時間面積TSの減少速度が予め設定された値以下となるように、より詳細にはリフト時間面積TSの減少に伴って増大する車両の減速度が上述したような所定値以下となるように作用角変化速度INCAMSを制限することのできる速度とする。さらには、機関回転速度NEが高回転状態になっているときに、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されることにより発生する車両の減速度を上記所定値以下にすることのできる速度とすることが望ましい。こうした態様にて作用角変化速度INCAMSを一定速度にしても、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい、過度な車両の減速感の発生や、可変動弁機構4の破損を抑えることができる。
Claims (5)
- 基準位置からの相対移動量に基づいて動作位置が検出される機構であって吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構を備え、前記リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によって規定される可動限界位置に前記可変動弁機構の動作位置が変更されたときの当該動作位置を前記基準位置として学習する内燃機関の可変動弁機構制御装置において、
前記可変動弁機構の動作位置を前記可動限界位置に向けて変更するときには、前記リフト時間面積の減少速度が予め設定された値以下となるように前記バルブ特性の変化速度を制限する
ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構制御装置。 - 前記変化速度は、前記リフト時間面積の減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように制限される
請求項1に記載の内燃機関の可変動弁機構制御装置。 - 前記変化速度は、機関回転速度に基づいて可変設定される
請求項2に記載の内燃機関の可変動弁機構制御装置。 - 前記変化速度は、機関回転速度が高いときほど遅くなるように設定される
請求項3に記載の内燃機関の可変動弁機構制御装置。 - 前記可変動弁機構は、前記吸気バルブの最大リフト量及び作用角の少なくとも一方を変更可能な機構である
請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の可変動弁機構制御装置。
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