JP2007077917A - 可変動弁機構の異常判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 VVL機構の異常を判定する。
【解決手段】 ECUは、イグニッションスイッチ308がオンにされると(S100にてYES)、吸気バルブのリフト量および作用角が最大になるように、VVL機構のアクチュエータを構成するモータを制御するステップ(S110)と、吸気バルブのリフト量および作用角が最小になるように、VVL機構のアクチュエータを構成するモータを制御するステップ(S120)と、吸気バルブのリフト量および作用角が最大になる位置から最小になるまでのモータの動作量(回転数もしくは回転角度)が、VVL機構の仕様により機械的に定まる値しきい値に一致していないと(S140にてNO)、VVL機構が異常であると判定するステップ(S150)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、可変動弁機構の異常判定装置に関し、特に、可変動弁機構の動作量に基づいて可変動弁機構の異常を判定する技術に関する。
従来より、内燃機関において、吸気弁は排気弁の動作特性(作用角や位相およびリフト量等)を、内燃機関の運転状態に応じて変化させる可変動弁機構が知られている。このような内燃機関においては、吸気弁や排気弁の動作特性を変化させることにより、気筒に吸入される空気量を制御し、最終的には内燃機関の出力を制御する。そのため、吸気弁や排気弁の動作特性は、精度よく制御されることが要求される。吸気弁や排気弁の動作特性を精度よく制御するためには、可変動弁機構の変位量(動作量)を検知する等して、可変動弁機構の変位量を精度よく制御する必要がある。ところが、可変動弁機構の変位量を検知するセンサの出力は、経時変化等により誤差が生じ得る。そこで、たとえば可変動弁機構の最大変位量と最小変位量等、基準となる変位量が定期的に検知され、検知された変位量に基づいて、可変動弁機構の変位量を検知するセンサの出力が補正される。
特開2003−41977号公報(特許文献1)は、吸気弁または排気弁の動作状態(動作特性)を可変とする可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置において、吸気弁または排気弁を精度よく制御することができる可変動弁機構付内燃機関の制御装置を開示する。特許文献1に記載の可変動弁機構付内燃機関の制御装置は、吸気弁または排気弁の動作状態を可変とする可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置である。この制御装置は、動作状態に応じた出力を発するセンサと、少なくとも2つの基準位置においてそれぞれ既知の動作状態を実現するアクチュエータと、少なくとも2つの基準位置に対応してセンサから発せられる少なくとも2つの学習用出力を検知する検知部と、少なくとも2つの学習用出力に基づいて、センサのオフセット補正およびゲイン補正を行う補正部と、補正部により補正された後のセンサの出力と、内燃機関の運転状態とに基づいてアクチュエータを制御する制御部とを含む。少なくとも2つの基準位置は、内燃機関のアイドル時にアクチュエータが実現すべき最小側変位端位置と、最小側変位端位置の対局に位置する最大側変位端位置とを含む。制御装置は、内燃機関の始動後、アクチュエータの可動条件の成立を判定する可動条件判定部と、可動条件の成立後、アイドル以外の運転が初めて要求された際に、アクチュエータを最大側変位端位置に制御する最大側制御部と、可動条件の成立後、アイドル運転が初めて要求された際に、アクチュエータを最小側変位端位置に制御する最小側制御部とをさらに含む。検知部は、アクチュエータが最大側変位端位置に制御されている間にセンサから発せられる出力を第1の学習用出力として検知する第1検知部と、アクチュエータが最小側変位端位置に制御されている間にセンサから発せられる出力を第2の学習用出力として検知する第2検知部とを含む。
この公報に記載の制御装置によれば、既知の動作状態を実現する少なくとも2つの基準位置に対応するセンサ出力を学習用出力として検知することができる。これらの学習用出力によれば、センサ出力のオフセット量、およびゲインのずれ量を検知して、それらを補正することができる。このようにして補正されたセンサ出力に基づいて吸気弁または排気弁の動作状態を適正に制御することができる。また、内燃機関の始動後、アクチュエータの可動条件が成立した後に、最大側変位端位置に対応する第1の学習用出力と、最小側変位端位置に対応する第2の学習用出力とが検知される。最大側変位端位置および最小側変位端位置は、アクチュエータの機構により、吸気弁または排気弁の動作状態が特定される位置である。従って、学習用出力として利用し得る出力を容易かつ確実に取得することができる。最小端変位端位置に対応する学習はアイドル運転時に行われる。そして、最小端変位端位置の対局に位置する最大側変位端位置に対応する学習はアイドル以外の運転時に行われる。これにより、学習の実行に伴う内燃機関の出力変化を必要最小限に抑えることができる。
特開2003−41977号公報
ところで、アクチュエータが最小変位量や最大変位量を取り得るように制御されていても、たとえば、可変動弁機構に異物が噛み込まれる等の異常が発生した場合、アクチュエータの実際の変位量が、最小変位量や最大変位量にはならない場合がある。このような場合において誤って検知された出力に基づいてセンサの出力を補正した場合、センサの出力と可変動弁機構の変位量(吸気弁や排気弁の動作状態)との対応が一致しなくなり、吸気弁は排気弁の動作状態を精度よく制御することができなくなる。しかしながら、特開2003−41977号公報に記載の可変動弁機構付内燃機関の制御装置は、可変動弁機構に異常が発生した場合については何等考慮されていない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、可変動弁機構の異常を判定することができる内燃機関の異常判定装置を提供することである。
第1の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置は、内燃機関に設けられた吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性を変化させる可変動弁機構の異常を判定する。この異常判定装置は、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための第1の制御手段と、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構を制御するための第2の制御手段と、可変動弁機構が第1の制御手段により制御された場合における可変動弁機構の第1の動作量および可変動弁機構が第2の制御手段により制御された場合における可変動弁機構の第2の動作量を検知するための第2の検知手段と、第1の動作量と第2の動作量との差が、予め定められた値よりも小さい場合、可変動弁機構が異常であると判定するための判定手段とを含む。
第1の発明によると、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構が制御される。このときの可変動弁機構の第1の動作量が検知される。また、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構が制御される。このときの可変動弁機構の第2の動作量が検知される。弁の動作特性が第1の特性から第2の特性まで、もしくは第2の特性から第1の特性まで変化するように可変動弁機構が制御された場合の実際の動作量は、可変動弁機構の機械的な構造により必然的に決まる量である。したがって、可変動弁機構が正常であれば、検知された第1の動作量と第2の動作量との差が、可変動弁機構の機械的な構造により必然的に決まる実際の動作量として予め定められた値と同様になる。それにも関わらず、検知された第1の動作量と第2の動作量との差が、予め定められた値よりも小さい場合、可変動弁機構が異物等を噛み込むことにより、実際には、吸気弁もしくは排気弁の動作特性が第1の特性もしくは第2の特性になるまで、可変動弁機構を動作できなかったといえる。このような場合、可変動弁機構が異常であると判定される。これにより、可変動弁機構の異常を判定することができる内燃機関の異常判定装置を提供することができる。
第2の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置においては、第1の発明の構成に加え、第1の制御手段は、イグニッションスイッチがオンにされた場合に、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。第2の制御手段は、イグニッションスイッチがオンにされた場合に、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。
第2の発明によると、イグニッションスイッチがオンにされた場合に、吸気弁もしくは排気弁の動作特性が第1の特性や第2の特性になるように可変動弁機構が制御され、可変動弁機構の異常の有無が判定される。これにより、可変動弁機構に異常がある場合には、できるだけ早い段階で異常があると判定することができる。そのため、可変動弁機構が異常であるにも関わらず、誤った態様で可変動弁機構を制御することを抑制することができる。
第3の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置においては、第1の発明の構成に加え、内燃機関は、車両に搭載される。第1の特性は、第2の特性に比べて、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が大きい特性である。第1の制御手段は、車両の加速時において、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。第2の制御手段は、車両の減速時において、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。
第3の発明によると、車両の加速時に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくなるように可変動弁機構が制御され、車両の減速時に作用角やリフト量が小さくなるように可変動弁機構が制御される。これにより、車両の加速時に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が小さくされて出力が低下したり、車両の減速時に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくされて出力が増大したりすることを抑制することができる。そのため、内燃機関の挙動が車両の運転状態に沿わないものになることを抑制することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。
第4の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置においては、第3の発明の構成に加え、内燃機関には、吸気弁とは異なる弁であって、内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁が設けられる。第1の制御手段は、車両の加速時において、調整弁の動作量が最大の動作量よりも小さい場合、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。
第4の発明によると、車両の加速時に、内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁の動作量が最大の動作量よりも小さい場合、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくなるように可変動弁機構が制御される。これにより、内燃機関に吸入される空気量が制限されている状態において、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量を大きくすることができる。そのため、車両の加速時において、気筒に充填される空気量が必要以上に増加して、加速度が急変することを抑制することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。
第5の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置は、第3または4の発明の構成に加え、車両の進行方向における加速度を検知するための手段と、検知された加速度に基づいて、車両が加速中であるか減速中であるかを判別するための手段をさらに含む。
第5の発明によると、車両の進行方向における実際の加速度に基づいて、車両が加速中であるか減速中であるかを判別することができる。そのため、車両が実際に加速している場合に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量を大きくしたり、車両が実際に減速している場合に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量を小さくしたりすることができる。
第6の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置は、第1の発明の構成に加え、内燃機関は、車両に搭載される。第1の特性は、第2の特性に比べて、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が大きい特性である。異常判定装置は、車両が走行する道路に関する情報を取得するための手段と、情報に基づいて、車両が加速するか減速するかを予測するための手段とをさらに含む。第1の制御手段は、車両が加速すると予測された場合、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。第2の制御手段は、車両が減速すると予測された場合、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。
第6の発明によると、たとえばカーナビゲーションシステム等により得られる道路情報に基づいて、車両が加速するか減速するかが予測される。車両の現在地がカーブを抜けた後であったり上り坂であったりした場合、車両が加速すると予測される。車両の現在地がカーブの手前であってり下り坂であったりした場合、車両が減速すると予測される。車両が加速すると予測された場合、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくなるように可変動弁機構が制御され、車両が減速すると予測された場合、作用角やリフト量が小さくなるように可変動弁機構が制御される。これにより、車両の加速時に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が小さくされて出力が低下したり、車両の減速時に吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくされて出力が増大したりすることを抑制することができる。そのため、内燃機関の挙動が車両の運転状態に沿わないものになることを抑制することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。
第7の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置においては、第1の発明の構成に加え、内燃機関には、吸気弁とは異なる弁であって、内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁が設けられる。第1の制御手段は、調整弁の動作量が予め定められた動作量よりも小さい場合、吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。第2の制御手段は、調整弁の動作量が予め定められた動作量よりも小さい場合、第1の制御手段により第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、可変動弁機構を制御するための手段を含む。
第7の発明によると、内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁の動作量が予め定められた動作量よりも小さい場合、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が大きくなったり小さくなったりするように可変動弁機構が制御される。これにより、内燃機関に吸入される空気量が小さくなるように制限され、内燃機関の出力が小さい状態において、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量を大きくすることができる。そのため、内燃機関の出力を大きく変化させずに、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量を変化させて、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。
第8の発明に係る可変動弁機構の異常判定装置においては、第1〜7のいずれかの発明の構成に加え、第1の特性は、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が最大になる特性である。第2の特性は、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が最小になる特性である。
第8の発明によると、吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が最大になる場合の可変動弁機構の動作量と、最小になる場合の可変動弁機構の動作量とが検知される。吸気弁もしくは排気弁の作用角やリフト量が最大から最小になるまで、もしくは最小から最大になるまで変化するように可変動弁機構が制御された場合の実際の動作量は、可変動弁機構の機械的な構造により必然的に決まる量である。このような動作量として予め定められた値と、検知された動作量の差(作用角やリフト量が最大になるときの動作量と最小になるときの動作量との差)を比較することにより、可変動弁機構の異常の有無を精度よく判定することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る異常判定装置を搭載した車両のエンジンについて説明する。本実施の形態に係る異常判定装置は、たとえば図1に示すECU(Electronic Control Unit)200が実行するプログラムにより実現される。
エンジン100には、エアクリーナ102から空気が吸入される。吸入空気量は、スロットルバルブ104により調整される。スロットルバルブ104はモータにより駆動される電機制御式スロットルバルブである。
空気は、シリンダ106(燃焼室)において燃料と混合される。シリンダ106には、インジェクタ108から燃料が直接噴射される。すなわち、インジェクタ108の噴射孔はシリンダ106内に設けられている。燃料は、シリンダ106の吸気側(空気が導入される側)から噴射される。
燃料は吸気行程において噴射される。なお、燃料が噴射される時期は、吸気行程に限らない。また、本実施の形態においては、インジェクタ108の噴射孔がシリンダ106内に設けられた直噴エンジンとしてエンジン100を説明するが、直噴用のインジェクタ108に加えて、ポート噴射用のインジェクタを設けてもよい。さらに、ポート噴射用のインジェクタのみを設けるようにしてもよい。
シリンダ106内の混合気は、点火プラグ110により着火され、燃焼する。燃焼後の混合気、すなわち排気ガスは、三元触媒112により浄化された後、車外に排出される。混合気の燃焼によりピストン114が押し下げられ、クランクシャフト116が回転する。
シリンダ106の頭頂部には、吸気バルブ118および排気バルブ120が設けられる。シリンダ106に導入される空気の量および時期は吸気バルブ118により制御される。シリンダ106から排出される排気ガスの量および時期は排気バルブ120により制御される。吸気バルブ118はカム122により駆動される。排気バルブ120はカム124により駆動される。
吸気バルブ118は、VVTL(Variable Valve Timing and Lift)機構126により、開閉タイミング、リフト量および作用角が制御される。なお、排気バルブ120の開閉タイミング、リフト量および作用角を制御するようにしてもよい。
ここで、VVTL機構126とは、開閉タイミングを制御するVVT(Variable Valve Timing)機構に、リフト量と作用角とを制御するVVL(Variable Valve Lift)機構を組み合わせたものである。なお、リフト量および作用角のいずれか一方を制御するようにしてもよい。
本実施の形態においては、カム122がVVT機構により回転されることにより、吸気バルブ118の開閉タイミングが制御される。なお、開閉タイミングを制御する方法はこれに限らない。また、VVT機構には、周知の一般的な技術を利用すればよいため、ここではその詳細な説明は繰り返さない。VVL機構については後述する。
ECU200は、エンジン100が所望の運転状態になるように、スロットル開度、点火時期、燃料噴射時期、燃料噴射量、吸気バルブの動作状態(開閉タイミング、リフト量、作用角等)を制御する。ECU200には、カム角センサ300、クランク角センサ302、ノックセンサ304、スロットル開度センサ306、イグニッションスイッチ308、Gセンサ312およびナビゲーションシステム314から信号が入力される。
カム角センサ300は、カムの位置を表す信号を出力する。クランク角センサ302は、クランクシャフト116の回転数(エンジン回転数)およびクランクシャフト116の回転角度を表す信号を出力する。ノックセンサ304は、エンジン100の振動の強度を表す信号を出力する。スロットル開度センサ306は、スロットル開度を表す信号を出力する。イグニッションスイッチ308は、運転者の操作によりオンにされた場合、イグニッションスイッチ308がオンであることを表す信号を出力する。Gセンサ312は、車両の進行方向における加速度を表す信号を出力する。ナビゲーションシステム314は、車両の現在地や進行方向および道路情報(カーブの有無や傾斜を含む)を表す信号を出力する。
ECU200は、これらのセンサから入力された信号、メモリ(図示せず)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、エンジン100を制御する。
図2を参照して、吸気バルブ118のリフト量と作用角とを制御するVVL機構400についてさらに説明する。
VVL機構400は、一方向に延びる駆動軸410と、駆動軸410の外周面を覆う支持パイプ420と、支持パイプ420の外周面上で駆動軸410の軸方向に並んで配置された入力アーム430および揺動カム440とを備える。駆動軸410の先端には、駆動軸410を直線運動させるアクチュエータが接続される。
VVL機構400には、各気筒に設けられた1つのカム122に対応して、1つの入力アーム430が設けられる。入力アーム430の両側には、各気筒に設けられた一対の吸気バルブ118のそれぞれに対応して、2つの揺動カム440が設けられる。
支持パイプ420は、中空円筒状に形成されており、カムシャフト130に対して平行に配置される。支持パイプ420は、軸方向へ移動したり、回転したりしないようにシリンダヘッドに固定される。
支持パイプ420の内部には、その軸方向に摺動可能なように駆動軸410が挿入される。支持パイプ420の外周面上には、駆動軸410の軸芯を中心として揺動可能で、かつ、その軸方向には移動しないように、入力アーム430および2つの揺動カム440が設けられる。
入力アーム430は、支持パイプ420の外周面から離れる方向に突出するアーム部432と、アーム部432の先端に回転可能に接続されたローラ部434とを有する。入力アーム430は、ローラ部434がカム122に当接可能な位置に配置されるように設けられる。
揺動カム440は、支持パイプ420の外周面から離れる方向に突出する略三角形状のノーズ部442を有する。ノーズ部442の一辺(図1中の下方側の辺)には、凹状に湾曲したカム面444が形成される。吸気バルブ118に設けられたバルブスプリングの付勢力により、ロッカアーム128に回転可能に取り付けられたローラがカム面444に押し付けられる。
入力アーム430および揺動カム440は、一体となって駆動軸410の軸芯を中心として揺動する。このため、カムシャフト130が回転すると、カム122に当接された入力アーム430が揺動し、この入力アーム430の動きに連動して揺動カム440も揺動する。この揺動カム440の動きが、ロッカアーム128を介して吸気バルブ118に伝わり、吸気バルブ118が開閉される。
VVL機構400は、さらに、支持パイプ420の軸芯周りにおいて、入力アーム430と揺動カム440との相対位相差を変更する機構を備える。相対位相差を変更する機構によって、吸気バルブ118のリフト量および作用角が適宜変更される。
つまり、両者の相対位相差を拡大すれば、入力アーム430および揺動カム440の揺動角に対するロッカアーム128の揺動角が拡大され、吸気バルブ118のリフト量および作用角が増大される。
また、両者の相対位相差を縮小すれば、入力アーム430および揺動カム440の揺動角に対するロッカアーム128の揺動角が縮小され、吸気バルブ118のリフト量および作用角が小さくされる。
図3を参照して、VVL機構400についてさらに詳細に説明する。図3は、図2中のVVL機構を部分的に示す斜視図である。図3中では、内部構造が明確に把握できるように一部が破断されて表わされる。
入力アーム430および2つの揺動カム440と、支持パイプ420の外周面との間に規定された空間には、支持パイプ420に対して、回転可能で、かつ軸方向に摺動可能に支持されたスライダギヤ450が収容される。スライダギヤ450は、支持パイプ420上を軸方向に摺動可能に設けられる。
スライダギヤ450には、その軸方向の中央部に位置して、右ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギヤ452が設けられる。また、スライダギヤ450には、ヘリカルギヤ452の両側に位置して、ヘリカルギヤ452とは逆に左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されたヘリカルギヤ454がそれぞれ設けられる。
一方、スライダギヤ450を収容する空間を規定する入力アーム430および2つの揺動カム440の内周面には、ヘリカルギヤ452および454に対応したヘリカルスプラインがそれぞれ形成される。つまり、入力アーム430には、右ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギヤ452に噛み合っている。また、揺動カム440には、左ねじ螺旋状のヘリカルスプラインが形成されており、そのヘリカルスプラインがヘリカルギヤ454に噛み合っている。
スライダギヤ450には、一方のヘリカルギヤ454とヘリカルギヤ452との間に位置して、周方向に延びる長穴456が形成される。また、図示しないが、支持パイプ420には、長穴456の一部と重なるように、軸方向に延びる長穴が形成される。支持パイプ420の内部に挿通された駆動軸410には、これら2つの長穴456および458の重なった部分を通じて突出する係止ピン412が一体に設けられる。
駆動軸410がその軸方向に移動すると、スライダギヤ450が係止ピン412により押され、ヘリカルギヤ452および454が同時に駆動軸410の軸方向に移動する。このようなヘリカルギヤ452および454の移動に対して、これらにスプライン係合された入力アーム430および揺動カム440は、軸方向に移動しない。そのため、ヘリカルスプラインの噛み合いを通じて駆動軸410の軸芯周りに回動する。
このとき、入力アーム430と揺動カム440とでは、形成されたヘリカルスプラインの向きが逆である。そのため、回動方向が互いに逆方向となる。これにより、入力アーム430と揺動カム440との相対位相差が変化し、既に説明したように吸気バルブ118のリフト量および作用角が変更される。なお、VVL機構は、このような形式のものに限られない。
図4を参照して、VVL機構400の駆動軸410を軸方向に直線移動させるアクチュエータ500について説明する。アクチュエータ500は、空間512を規定するハウジング510と、空間512に配置され、回転運動を直線運動に変換する差動ローラギヤ600と、差動ローラギヤ600に対して回転運動を入力するモータ700とを備える。ハウジング510には、VVL機構400が設けられたシリンダヘッドに向かって開口する開口部514が形成される。
差動ローラギヤ600は、軸800上に延びるサンシャフト610と、サンシャフト610の外周面612上で軸800と平行に延び、軸800を中心とした周方向に並んで配設された複数のプラネタリシャフト620と、複数のプラネタリシャフト620を取り囲むように設けられ、軸800を中心に筒状に延びるナット630とを含む。
サンシャフト610は、軸800上で駆動軸410と並ぶように配置される。サンシャフト610は、空間512から開口部514を通じてハウジング510の外側に突出するように設けられる。サンシャフト610は、図示しないカップリング等により駆動軸410と接続される。
サンシャフト610は、スプラインが形成されたスプライン部614と、雄ねじが形成されたねじ部616とを有する。空間512内におけるサンシャフト610の端部には、リング状のサンギヤ640が嵌め合わされる。サンギヤ640の外周面には、軸800を中心とした周方向に歯が並ぶ平歯ギヤが形成される。
スプライン部614を取り囲む位置には、周り止めカラー516が固定される。周り止めカラー516の内周面には、スプラインが形成される。周り止めカラー516とスプライン部614とが係合することにより、軸800を中心とするサンシャフト610の回転運動が規制される。
プラネタリシャフト620の両側には、軸800を中心に環状に延びるリテーナ900および910がそれぞれ配設される。プラネタリシャフト620の両端は、リテーナ900および910によって回転自在に支持される。リテーナ900とリテーナ910とは、軸800を中心とした周方向に所定の間隔を空けて設けられ、プラネタリシャフト620と平行に延びる支柱によって互いに結合される。
プラネタリシャフト620は、ねじ部622と、ねじ部622の両側にそれぞれ形成されたギヤ部624および626とを有する。
プラネタリシャフト620のねじ部622には、サンシャフト610のねじ部616に形成された雄ねじと、ナット630の内周面に形成された雌ねじとに螺合する雄ねじが形成される。プラネタリシャフト620のねじ部622に形成される雄ねじは、サンシャフト610のねじ部616に形成された雄ねじとは逆向きであり、ナット630の内周面に形成された雌ねじとは同じ向きである。
プラネタリシャフト620のギヤ部624には、サンギヤ640の外周面に形成された平歯ギヤと、後述するリングギヤ650の内周面に形成された平歯ギヤとに噛み合う平歯ギヤが形成される。同様に、プラネタリシャフト620のギヤ部626には、リングギヤ650の内周面に形成された平歯ギヤと噛み合う平歯ギヤが形成される。
ナット630は、ハウジング510に固定されたベアリングによって、軸800を中心に回転自在に支持される。ナット630の内周面には、サンシャフト610のねじ部616に形成された雄ねじとは逆向きの雌ねじが形成される。
ナット630には、雌ねじが形成された内周面の両側に位置して、リングギヤ650が固定される。リングギヤ650の内周面には、軸800を中心とした周方向に歯が並ぶ平歯ギヤが形成される。
サンシャフト610のねじ部616に形成された雄ねじ、プラネタリシャフト620のねじ部622に形成された雄ねじおよびナット630の内周面に形成された雌ねじは、いずれも同一のピッチを有する多条ねじである。サンシャフト610の雄ねじ、プラネタリシャフト620の雄ねじおよびナット630の雌ねじのピッチ円直径を、それぞれ、Ds、DpおよびDnとし、各ねじの条数を、それぞれ、Ns、NpおよびNnとする。本実施の形態では、サンシャフト610を軸800方向にストロークさせるため、たとえば、Ns:Np:Nn=(Ds+1):Dp:Dnの関係を満たすように各ねじの条数が決定される。なお、各ねじのピッチ円直径と条数とは、これ以外の関係も採り得る。
モータ700は、ロータ720とステータ730とから構成される。ロータ720は、焼嵌め、圧入または接着剤等の手段を用いて、ナット630の外周面に固定される。ハウジング510には、コイル740が巻回されたステータ730が同様の手段により固定される。
ステータ730は、ロータ720の周りを取り囲むように、軸800を中心に環状に延びて形成される。ロータ720は、軸800を中心とした周方向に沿って、ステータ730との間に所定の大きさの隙間を設けるように位置決めされる。ロータ720のステータ730に向い合う位置には、軸800を中心として所定の角度ごとに並ぶ永久磁石750が配設される。コイル740に通電することにより、ロータ720とステータ730との間に磁界が発生する。これにより、ロータ720がナット630とともに軸800を中心に回転する。
ナット630が回転すると、その回転運動は、ナット630およびプラネタリシャフト620に形成されたねじの噛み合いにより、プラネタリシャフト620に伝わる。このとき、プラネタリシャフト620のギヤ部624に形成された平歯ギヤと、サンギヤ640の外周面およびリングギヤ650の内周面に形成された平歯ギヤとが噛み合っている。また、プラネタリシャフト620のギヤ部626に形成された平歯ギヤと、リングギヤ650の内周面に形成された平歯ギヤとが噛み合っている。
そのため、プラネタリシャフト620は、軸800方向に静止したまま、自転しながら軸800を中心に公転する。また同時に、プラネタリシャフト620は、これら平歯ギヤの噛み合いにより、軸800と平行な姿勢に保持される。
プラネタリシャフト620の回転運動は、プラネタリシャフト620およびサンシャフト610に形成されたねじの噛み合いにより、サンシャフト610に伝わる。サンシャフト610の回転運動は周り止めカラー516により規制されているので、サンシャフト610は、軸800方向のみに移動する。これにより、駆動軸410が直線移動され、上述したように吸気バルブ118のリフト量および作用角が変更される。
モータ700(ロータ720)の動作量(回転数もしくは回転角度)はセンサ1000により検知される。検知結果を表す信号は、ECU200に送信される。本実施の形態において、ECU200は、モータ700の動作量と吸気バルブ118のリフト量や作用角とを関連付けたマップを用いて、モータ700の動作量から吸気バルブ118のリフト量や作用角を間接的に検知する。
図5を参照して、本実施の形態に係る異常判定装置であるECU200が実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU200は、イグニッションスイッチ308から送信される信号に基づいて、イグニッションスイッチ308がオンにされたか否かを判別する。イグニッションスイッチ308がオンにされると(S100にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS100に戻され、イグニッションスイッチ308がオンにされるまで待つ。
S110にて、ECU200は、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700を制御する。たとえばモータ700の駆動電圧がしきい値よりも高くなるまで、吸気バルブ118のリフト量および作用角が大きくなる方向にモータ700が回転される。
S120にて、ECU200は、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700を制御する。たとえばモータ700の駆動電圧がしきい値よりも高くなるまで、吸気バルブ118のリフト量および作用角が小さくなる方向にモータ700が回転される。
S130にて、ECU200は、センサ1000から送信された信号に基づいて、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量(回転数もしくは回転角度)を検知する。
なお、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置から最大になる位置まで駆動軸410を移動させるようにモータ700を制御するようにしてもよい。この場合、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置から最大になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量(回転数もしくは回転角度)を検知するようにしてもよい。
S140にて、ECU200は、検知された動作量が、実験等に基づいて予め求められたしきい値と一致しているか否かを判別する。ここで、検知された動作量としきい値とが一致しているとは、検知された動作量としきい値との差が予め定められた値よりも小さいということを意味する。検知された動作量としきい値とが一致していると(S140にてYES)、処理はS160に移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS150に移される。なお、しきい値は、VVL機構400の仕様により機械的に定まる値であって、VVL機構400が正常であれる場合の動作量である。
S150にて、ECU200は、VVL機構400が異常であると判定する。このとき、VVL機構が異常であるということがダイアグ情報としてECUのRAM(Random Access Memory)に記憶される。VVL機構400が異常であるというダイアグ情報は、たとえば車両のメンテナンス時において診断ツール等のコンピュータをECUに接続した場合に読み取られ、修理が必要な箇所を特定するために用いられる。
S160にて、ECU200は、エンジン100を始動する。その後、この処理は終了する。なお、VVL機構400が異常であるときは、吸気バルブ118のリフト量や作用角の制御(変更)を禁止するようにしてもよい。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る異常判定装置であるECU200の動作について説明する。
イグニッションスイッチ308がオンにされると(S100にてYES)、エンジンの始動前において、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S110)。この状態から、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S120)。
これにより、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置を原点(動作量が「0」の位置)として、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量が検知される(S130)。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量が、しきい値とが一致していると(S140にてYES)、VVL機構400が正常に作動しているといえる。よって、エンジンが始動される(S160)。
一方、検知された動作量がしきい値と一致していないと(S140にてNO)、VVL機構400が異常であるといえる。特に、検知された動作量がしきい値よりも小さい場合は、VVL機構400が異物を噛み込んだことにより、駆動軸410が設計通り移動していないといえる。
この場合、VVL機構400を修理する必要がある。そのため、VVL機構400が異常であると判定され、VVL機構400が異常であるということがダイアグ情報として記憶される(S150)。また、VVL機構400が異常であっても、修理工場まで自走させるために、エンジンが始動される(S160)。
以上のように、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUによれば、吸気バルブのリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置までのモータの動作量がVVL機構の仕様により機械的に定まるしきい値と一致しない場合、VVL機構が異常であると判定され、VVL機構が異常であることがダイアグ情報として記憶される。これにより、VVL機構が異常である場合には、そのことを判定することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、車両の加速中や減速中に、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大もしくは最小になるようにモータ700を制御する点で、前述の第1の実施の形態と相違する。
その他の構造については、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図6を参照して、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、以下に説明するプログラムは、前述の第1の実施の形態におけるプログラムに代えてもしくは加えて実行される。なお、前述の第1の実施の形態におけるプログラムと同じ処理については同じステップ番号を付し、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
S200にて、ECU200は、Gセンサ312から送信された信号に基づいて、車両の加速度を検知する。
S210にて、ECU200は、検知された加速度に基づいて、車両が加速中であるか否かを判別する。加速度がしきい値ΔV(1)(ΔV(1)>0)よりも大きい場合、車両が加速中であると判別される。車両が加速中であると(S210にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS220に移される。
S212にて、ECU200は、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があるか否かを判別する。履歴があるか否かは、たとえば吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された場合にフラグを設定するようにし、そのフラグの有無により判別すればよい。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があると(S212にてYES)、処理はS230に移される。もしそうでないと(S212にてNO)、処理はS240に移される。
S220にて、ECU200は、検知された加速度に基づいて、車両が減速中であるか否かを判別する。加速度がしきい値ΔV(2)(ΔV(2)<0)よりも小さい場合、車両が減速中であると判別される。車両が減速中であると(S220にてYES)、処理はS120に移される。もしそうでないと(S220にてNO)、処理はS200に戻される。
S222にて、ECU200は、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があるか否かを判別する。履歴があるか否かは、たとえば吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された場合にフラグを設定するようにし、そのフラグの有無により判別すればよい。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があると(S222にてYES)、処理はS230に移される。もしそうでないと(S222にてNO)、処理はS240に移される。
S230にて、ECU200は、センサ1000から送信された信号に基づいて、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで、もしくは最小から最大になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量(回転数もしくは回転角度)を検知する。
S240にて、ECU200は、現在のロータ720の位置を、モータ700の動作量の原点として設定する。すなわち、現在のモータ700の動作量が「0」として検知される。現在のロータ720の位置を基準位置として、その後のモータ700の動作量が検知される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る異常判定装置であるECU200の動作について説明する。
車両の走行中、車両の加速度が検知される(S200)。加速度がしきい値ΔV(1)よりも大きい場合、すなわち車両が加速中である場合(S210にてYES)、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S110)。
このとき、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された履歴がないと(S212にてNO)、リフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された状態におけるロータ720の位置が、モータ700の動作量の原点として設定される(モータ700の動作量が「0」として検知される)(S240)。
一方、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があると(S212にてYES)、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置から最大になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量が検知される(S230)。
車両が減速中である場合のECU200の動作は、加速中である場合と同様である。加速度がしきい値ΔV(2)よりも小さい場合、すなわち車両が減速中である場合(S220にてYES)、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S120)。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された履歴がないと(S222にてNO)、リフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動された状態におけるロータ720の位置が、モータ700の動作量の原点として設定される(現在のモータ700の動作量が「0」として検知される)(S240)。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動された履歴があると(S222にてYES)、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量が検知される(S230)。
モータ700の動作量がモータ700の動作量が、しきい値とが一致していると(S140にてYES)、VVL機構400が正常に作動しているといえる。
一方、検知された動作量がしきい値と一致していないと(S140にてNO)、VVL機構400が異常であると判定され、VVL機構が異常であるということがダイアグ情報として記憶される(S150)。その後、エンジンが始動される(S160)。
以上のように、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUによれば、車両の加速時に吸気バルブのリフト量および作用角が最大になるようにモータが制御される。車両の減速時に吸気バルブのリフト量および作用角が最小になるようにモータが制御される。これにより、車両の加速時に吸気バルブの作用角やリフト量が小さくされて出力が低下したり、車両の減速時に吸気バルブの作用角やリフト量が大きくされて出力が増大したりすることを抑制することができる。そのため、エンジンの挙動が車両の運転状態に沿わないものになることを抑制することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、VVL機構の異常の有無を判定することができる。
なお、車両が加速中である場合には、スロットル開度が予め定められた開度(最大の開度よりも小さい開度)よりも小さい場合にのみ、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700を制御するようにしてもよい。
このようにすれば、前述の第2の実施の形態に係る異常判定装置の効果に加えて、エンジンに吸入される空気量が制限されている状態において、吸気バルブのリフト量および作用角を大きくすることができる。そのため、車両の加速時において、気筒に充填される空気量が必要以上に増加して、加速度が急変することを抑制することができる。その結果、ドライバビリティの悪化をさらに抑制しつつ、可変動弁機構の異常の有無を判定することができる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、車両の加速が予想される場合や減速が予想される場合に、吸気バルブ118のリフト量および作用角が変化するようにモータ700を制御する点で、前述の第3の実施の形態と相違する。
その他の構造については、前述の第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図7を参照して、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、以下に説明するプログラムは、前述の第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態におけるプログラムに代えてもしくは加えて実行される。なお、前述の第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態におけるプログラムと同じ処理については同じステップ番号を付し、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
S300にて、ECU200は、ナビゲーション装置から送信された信号に基づいて得た道路情報から、車両の加速もしくは減速を予測可能であるか否かを判別する。車両の現在地がカーブから予め定められた距離の範囲内であったり、上り坂であったり、下り坂であったりした場合、車両の加速もしくは減速を予測可能であると判別される。車両の加速もしくは減速を予測可能であると(S300にてYES)、処理はS310に移される。もしそうでないと(S300にてNO)、処理はS300に戻される。
S310にて、ECU200は、車両の加速が予想されるか否かを判別する。車両の現在地がカーブの後(カーブの後であって、カーブからの距離がしきい値より小さい位置)や上り坂であると、加速が予想される。車両の加速が予想されると(S310にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S310にてNO)、処理はS320に移される。
S320にて、ECU200は、車両の減速が予想されるか否かを判別する。車両の現在地がカーブの手前(カーブの前であって、カーブからの距離がしきい値より小さい位置)や下り坂であると、減速が予想される。車両の減速が予想されると(S320にてYES)、処理はS120に移される。もしそうでないと(S320にてNO)、処理はS300に戻される。このようにしても、前述の第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、スロットル開度がしきい値THA(1)よりも小さい場合に、吸気バルブ118のリフト量および作用角が変化するようにモータ700を制御する点で、前述の第1の実施の形態と相違する。
その他の構造については、前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図8を参照して、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、以下に説明するプログラムは、前述の第1〜第3の実施の形態におけるプログラムに代えてもしくは加えて実行される。なお、前述の第1の実施の形態におけるプログラムと同じ処理については同じステップ番号を付し、それらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下に説明するプログラムは、エンジンの始動後において実行される。
S400にて、ECU200は、スロットル開度センサ306から送信された信号に基づいて、スロットル開度(スロットルバルブ104の開度)を検知する。
S410にて、ECU200は、スロットル開度がしきい値THA(1)よりも小さいか否かを判別する。スロットル開度がしきい値THA(1)よりも小さいと(S410にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S410にてNO)、処理はS400に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る異常判定装置であるECU200の動作について説明する。
エンジン100の運転中において、スロットル開度が検知される(S400)。検知されたスロットル開度がしきい値THA(1)よりも小さいと(S410にてYES)、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S110)。この状態から、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動するように、モータ700が回転される(S120)。
吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで(もしくは最大になる位置から最小になる位置まで)駆動軸410を移動させる間におけるモータ700の動作量が、しきい値とが一致していると(S140にてYES)、VVL機構400が正常に作動しているといえる。
一方、検知された動作量がしきい値と一致していないと(S140にてNO)、VVL機構400が異常であるといえる。特に、検知された動作量がしきい値よりも小さい場合は、VVL機構が異物を噛み込んだことにより、駆動軸410が設計通り移動していない。
この場合、VVL機構400を修理する必要がある。そのため、VVL機構400が異常であると判定され、VVL機構400が異常であるということがダイアグ情報として記憶される(S150)。
以上のように、本実施の形態に係る異常判定装置であるECUによれば、スロットル開度がしきい値THA(1)よりも小さい場合、吸気バルブのリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置まで駆動軸が移動するようにモータが制御される。これにより、エンジンに吸入される空気量が小さくなるように制限されており、吸気バルブのリフト量や作用角を変化させても、内燃機関の出力の変化量が小さい状態で吸気バルブのリフト量および作用角を大きくしたり、小さくしたりすることができる。このような状態下において、吸気バルブのリフト量および作用角が最大になる位置から最小になる位置までのモータの動作量がVVL機構の仕様により機械的に定まるしきい値と一致しない場合、VVL機構が異常であると判定される。そのため、エンジンの出力を大きく変化させずに、吸気バルブのリフト量および作用角を変化させて、VVL機構の異常の有無を判定することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を抑制しつつ、VVL機構の異常の有無を判定することができる。
<その他の実施の形態>
スロットル開度がしきい値よりも小さい場合に、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最大になる位置まで駆動軸410が移動するようにモータ700を回転させ、スロットル開度がしきい値よりも大きい場合に、吸気バルブ118のリフト量および作用角が最小になる位置まで駆動軸410が移動するようにモータ700を回転させるようにしてもよい。このようにすれば、吸気バルブ118のリフト量および作用角を大きくすることにより気筒内に導入された空気量が増加した分を、スロットルバルブ104により減少させることができる。また、吸気バルブ118のリフト量および作用角を小さくすることにより気筒内に導入された空気量が減少した分を、スロットルバルブ104により補償することができる。そのため、気筒内に導入される空気量が変化することを抑制することができる。その結果、エンジンの出力を大きく変化させずに、吸気バルブのリフト量および作用角を変化させて、VVL機構の異常の有無を判定することができる。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の第1の実施の形態に係る異常判定装置が搭載された車両のエンジンを示す概略構成図である。 VVL機構を示す正面図である。 VVL機構を示す斜視図である。 VVL機構のアクチュエータを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態に係る異常判定装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
100 エンジン、118 吸気バルブ、120 排気バルブ、122,124 カム、126 VVTL機構、128 ロッカアーム、130 カムシャフト、200 ECU、300 カム角センサ、302 クランク角センサ、304 ノックセンサ、306 スロットル開度センサ、308 イグニッションスイッチ、312 Gセンサ、314 ナビゲーションシステム、400 VVL機構、410 駆動軸、412 係止ピン、420 支持パイプ、430 入力アーム、432 アーム部、434 ローラ部、440 揺動カム、442 ノーズ部、444 カム面、450 スライダギヤ、452,454 ヘリカルギヤ、456 長穴、500 アクチュエータ、510 ハウジング、512 空間、514 開口部、516 カラー、600 差動ローラギヤ、610 サンシャフト、612 外周面、614 スプライン部、616 ねじ部、620 プラネタリシャフト、622 ねじ部、624,626 ギヤ部、630 ナット、640 サンギヤ、650 リングギヤ、700 モータ、720 ロータ、730 ステータ、740 コイル、750 永久磁石、900,910 リテーナ、1000 センサ。

Claims (8)

  1. 内燃機関に設けられた吸気弁および排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性を変化させる可変動弁機構の異常判定装置であって、
    前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための第1の制御手段と、
    前記第1の制御手段により前記第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が第2の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための第2の制御手段と、
    前記可変動弁機構が前記第1の制御手段により制御された場合における前記可変動弁機構の第1の動作量および前記可変動弁機構が前記第2の制御手段により制御された場合における前記可変動弁機構の第2の動作量を検知するための検知手段と、
    前記第1の動作量と前記第2の動作量との差が、予め定められた値よりも小さい場合、前記可変動弁機構が異常であると判定するための判定手段とを含む、可変動弁機構の異常判定装置。
  2. 前記第1の制御手段は、イグニッションスイッチがオンにされた場合に、前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が前記第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含み、
    前記第2の制御手段は、イグニッションスイッチがオンにされた場合に、前記第1の制御手段により前記第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が前記第2の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含む、請求項1に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  3. 前記内燃機関は、車両に搭載され、
    前記第1の特性は、前記第2の特性に比べて、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が大きい特性であって、
    前記第1の制御手段は、前記車両の加速時において、前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が前記第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含み、
    前記第2の制御手段は、前記車両の減速時において、前記第1の制御手段により前記第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が前記第2の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含む、請求項1に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  4. 前記内燃機関には、前記吸気弁とは異なる弁であって、前記内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁が設けられ、
    前記第1の制御手段は、車両の加速時において、前記調整弁の動作量が最大の動作量よりも小さい場合、前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が前記第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含む、請求項3に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  5. 前記異常判定装置は、
    前記車両の進行方向における加速度を検知するための手段と、
    検知された加速度に基づいて、前記車両が加速中であるか減速中であるかを判別するための手段をさらに含む、請求項3または4に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  6. 前記内燃機関は、車両に搭載され、
    前記第1の特性は、前記第2の特性に比べて、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が大きい特性であって、
    前記異常判定装置は、
    前記車両が走行する道路に関する情報を取得するための手段と、
    前記情報に基づいて、前記車両が加速するか減速するかを予測するための手段とをさらに含み、
    前記第1の制御手段は、前記車両が加速すると予測された場合、前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が前記第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含み、
    前記第2の制御手段は、前記車両が減速すると予測された場合、前記第1の制御手段により前記第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が前記第2の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含む、請求項1に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  7. 前記内燃機関には、前記吸気弁とは異なる弁であって、前記内燃機関に吸入される空気量を調整する調整弁が設けられ、
    前記第1の制御手段は、前記調整弁の動作量が予め定められた動作量よりも小さい場合、前記吸気弁および前記排気弁のうちの少なくともいずれか一方の弁の動作特性が前記第1の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含み、
    前記第2の制御手段は、前記調整弁の動作量が予め定められた動作量よりも小さい場合、前記第1の制御手段により前記第1の特性にされる弁と同じ弁の動作特性が前記第2の特性になるように、前記可変動弁機構を制御するための手段を含む、請求項1に記載の可変動弁機構の異常判定装置。
  8. 前記第1の特性は、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が最大になる特性であって、
    前記第2の特性は、作用角およびリフト量の少なくともいずれか一方が最小になる特性である、請求項1〜7のいずれかに記載の可変動弁機構の異常判定装置。
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