JP4894286B2 - 内燃機関の可変動弁機構制御装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁機構制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、吸気バルブのリフト時間面積を可変とする可変動弁機構を備えた内燃機関の可変動弁機構制御装置に関する。
近年、内燃機関に設けられた吸気バルブのバルブ特性を可変とする可変動弁機構が種々提案されている。そうした可変動弁機構としては、例えば特許文献1に記載されるように、吸気バルブの最大リフト量や作用角を可変とする機構などがある。
この特許文献1に記載される可変動弁機構のように、吸気バルブの最大リフト量や作用角を変化させることができるものでは、同機構の駆動制御を通じて吸入空気量を調量することができる。このようなバルブ特性の変更に伴って変化する吸入空気量は、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでの間の時間におけるバルブリフト量の積分値と相関関係にある。以下、このような時間積分値をリフト時間面積といい、特許文献1に記載の可変バルブ機構は、このリフト時間面積に関与するバルブ特性、換言すれば吸入空気量の調量に関与するバルブ特性を可変とすることができるものになっている。
他方、上記リフト時間面積に関与するバルブ特性を機関運転状態に応じて制御するためには、バルブ特性を可変とする可変動弁機構の動作位置を検出する必要がある。そこで、リフト時間面積が減少する側への可変動弁機構の可動限界位置を規定する規制部材(例えばストッパ等)を設け、可変動弁機構の可動部が規制部材に当接したとき、すなわち可変動弁機構の動作位置が上記可動限界位置に変更されたときの当該可変動弁機構の動作位置を基準位置、いわば原点位置として学習する。そして、この基準位置学習が完了した後、その基準位置からの可変動弁機構の相対移動量を検出することにより、可変動弁機構の動作位置、より詳細には上記可動限界位置からの動作位置が検出される。
特開2001−263015号公報 特開2004−169575号公報(第13頁、第18図など)
ところで、吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を変更可能な可変動弁機構にあって、上記基準位置学習を行うために当該可変動弁機構の動作位置を上記可動限界位置に変更する際にはリフト時間面積が減少するため、吸入空気量が減少するなどして車両は減速状態になる。ここで、可変動弁機構の動作位置を可動限界位置に変更する際のバルブ特性の変化速度が過度に速いと、リフト時間面積の減少度合が大きくなるため、車両の減速度が過度に大きくなり、その車両の搭乗者に過剰な減速感を与えてしまうおそれがある。
なお、特許文献2に記載の可変動弁機構では、吸気バルブの作用角が小さい領域では、大きい領域と比較して、可変動弁機構の動作位置の変化量に対する作用角の変化量が小さくなる調整機構を設けるようにしている。可変動弁機構にこのような調整機構を設けるようにすれば、作用角が小さい領域において、可変動弁機構の動作位置の変化量に対する作用角の変化速度を遅くすることができる。しかし、このように作用角の変化速度を遅くすることができるといっても、可変動弁機構の駆動速度が速ければバルブ特性の変化速度は速くなるため、リフト時間面積の減少度合も大きくなる。従って、上述したような減速度の増大を十分に抑えることはできない。また、作用角が大きい領域では、小さい領域と比較して、可変動弁機構の動作位置を変更する際のバルブ特性の変化速度は速くなるため、そうした作用角が大きい領域での減速度の増大も十分に抑えることはできない。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によって規定される可動限界位置に可変動弁機構の動作位置が変更される際に生じやすい過度な車両の減速感の発生を抑えることのできる内燃機関の可変動弁機構制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、基準位置からの相対移動量に基づいて動作位置が検出される機構であって吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構を備え、前記リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によって規定される可動限界位置に前記可変動弁機構の動作位置が変更されたときの当該動作位置を前記基準位置として学習する内燃機関の可変動弁機構制御装置において、前記可変動弁機構の動作位置を前記可動限界位置に向けて変更するときには、前記リフト時間面積の減少速度が予め設定された値以下となるように前記バルブ特性の変化速度を制限するとともに、前記変化速度は、前記バルブ特性の変更による前記リフト時間面積の減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように制されさらに前記変化速度は機関回転速度が高いときほど遅くなるように設定されることをその要旨とする。なお、同構成における上記リフト時間面積とは、吸気バルブが開弁してから閉弁するまでの間の時間におけるバルブリフト量の積分値のことをいう。
この構成によれば、可変動弁機構の動作位置が上記可動限界位置に向けて変更されるときに、バルブ特性の変化速度が過度に速くならないように制限されるため、リフト時間面積の減少度合を適切に制限することができるようになる。従って、可変動弁機構の動作位置が上記可動限界位置に変更される際に生じやすい過度な減速感の発生を抑えることができるようになる。
他方、可変動弁機構の動作位置が上記可動限界位置に向けて変更される場合にあって、当該可変動弁機構の駆動速度が過度に速いと、可変動弁機構の動作位置が可動限界位置に達したとき、すなわち可変動弁機構の可動部が上記規制部材に当接したときに当該可変動弁機構が破損するおそれがある。この点、同構成によれば、上述したようにバルブ特性の変化速度が制限されるため、可変動弁機構の駆動速度も自ずと制限されるようになり、可変動弁機構の可動部が上記規制部材に当接したときの衝撃を緩和することも可能となる。従って、可変動弁機構の動作位置が上記可動限界位置に変更される際に生じやすい当該可変動弁機構の破損も抑えることができるようになる。
また、リフト時間面積の減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるようにバルブ特性の変化速度を制限することにより、上述した過度な減速感の発生を確実に抑えることができるようになる。
ここで、リフト時間面積が減少する側にバルブ特性が変更されるときの車両の減速度は、機関回転速度が高回転状態にあるときほど大きくなることを本発明者は見出した。そこで、可変動弁機構の動作位置を可動限界位置に向けて変更するとき、すなわちリフト時間面積が減少する側にバルブ特性を変更するときにバルブ特性の変化速度を制限する際には、その変化速度を機関回転速度に基づいて可変設定することにより、過度な減速感の発生をより好適に抑えることができるようになる。
また、このようにバルブ特性の変化速度を可変設定する際には、機関回転速度が高いときほどバルブ特性の変化速度が遅くなるように設定することにより、機関回転速度が高いときほど、リフト時間面積の減少に伴って発生する車両の減速度が大きくなるといった傾向に合わせて、バルブ特性の変化速度を適切に可変設定することができるようになる。
なお、吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする上記可変動弁機構としては、請求項に記載の発明によるように、前記可変動弁機構は、前記吸気バルブの最大リフト量及び作用角の少なくとも一方を変更可能な機構である、といった構成を採用することができる。
以下、本発明にかかる内燃機関の可変動弁機構制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図5を併せ参照して説明する。
図1は、本実施形態の異常検出装置が適用されたエンジン1にあって、そのシリンダヘッドに設けられた動弁系の構成等を示している。
エンジン1のシリンダヘッド1Hには、クランクシャフトに駆動連結された吸気カムシャフト23(図1において左上方に図示)及び排気カムシャフト24(図1において右上方に図示)が回転可能に軸支されている。吸気カムシャフト23には吸気カム27が設けられており、この吸気カム27によって吸気バルブ21は駆動され、燃焼室に開口する吸気ポート60は開閉される。また、排気カムシャフト24には排気カム28が設けられており、この排気カム28によって排気バルブ22は駆動され、燃焼室に開口する排気ポート61が開閉される。
排気カムシャフト24の下方には、ローラ26aを備えるローラロッカアーム26が配設されており、このローラ26aは、上記排気カム28に当接されている。
ローラロッカアーム26の一端は、シリンダヘッド1Hに固定されたラッシュアジャスタ29に支持され、もう一端は、排気バルブ22上端のタペット22aに当接されている。このローラロッカアーム26のタペット22a側の端部(タペット側端部26t)は、排気バルブ22のバルブスプリング22bによって付勢されている。これにより、ローラ26aは、排気カム28に常時当接される。
排気バルブ22は、上記ローラロッカアーム26を介して排気カム28の押圧を受け、常に一定のバルブリフト量で開閉駆動される。
一方、吸気バルブ21側においては、上記吸気カム27とローラロッカアーム25との間に、吸気バルブ21のバルブ特性を変更する機構であって、吸気カムシャフト23からのバルブ駆動力を吸気バルブ21に伝達するとともにそのバルブ特性を変更する可変動弁機構4が介設されている。
ローラロッカアーム25の一端は、シリンダヘッド1Hに固定されたラッシュアジャスタ29に支持され、もう一端は、吸気バルブ21上端のタペット21aに当接されている。このローラロッカアーム25のタペット21a側の端部(タペット側端部25t)は、吸気バルブ21のバルブスプリング21bによって付勢されている。
吸気バルブ21には、ローラロッカアーム25に加え、可変動弁機構4を介して吸気カム27の押圧力が伝達される。
可変動弁機構4は、シリンダヘッド1Hに固定された支持パイプ41、吸気カムシャフト23からのバルブ駆動力が入力される入力部42、及び同入力部42に入力されたバルブ駆動力を吸気バルブ21に伝達する出力部として構成される揺動カム43等を備えている。
入力部42及び揺動カム43は、支持パイプ41上に同支持パイプ41の軸心を中心として揺動可能に配設された円筒状のハウジング42a、43aをそれぞれ備えている。なお、この可変動弁機構4では、エンジン1の気筒に設けられた2つの吸気バルブ21に対応して、1つの入力部42と2つの揺動カム43とが対になって設けられている。
入力部42のハウジング42aには、入力アーム42bが径方向に突出形成されている。
入力アーム42bの先端部には、吸気カム27に当接されるローラ42cが回転可能に軸支されている。また、入力アーム42bの先端部は、圧縮状態で配設されたばね44によって、ローラ42cが吸気カム27へ押しつけられるように付勢されている。
揺動カム43のハウジング43aには、出力アーム43bがその径方向に突出形成されている。この出力アーム43bの一面は、凹状に湾曲するカム面43cとなっている。
カム面43cは、ハウジング43aのベース円部分、即ち出力アーム43bが突出形成された部分以外のハウジング43aの外周面に連続して滑らかに接続されており、カム面43c及びハウジング43aのベース円部分は、ローラロッカアーム25のローラ25aに当接されている。
図2に、可変動弁機構4の斜視断面構造を示す。
可変動弁機構4には、入力部42を間に挟んで2つの揺動カム43が配設されている。
入力部42及び揺動カム43の各ハウジング42a、43aは、それぞれ中空円筒形状に形成されており、それらの内部には支持パイプ41が挿通されている。
入力部42のハウジング42a内周には、右ねじの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン42dが形成されている。一方、揺動カム43のハウジング43a内周には、左ねじの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン43dが形成されている。
入力部42及び2つの揺動カム43の各ハウジング42a、43aによって形成される一連の内部空間には、スライダギア45が配設されている。このスライダギア45は、略中空円柱状に形成されており、支持パイプ41上に、同支持パイプ41の軸方向に往復動可能、且つその軸回りに相対回動可能に外嵌されている。
スライダギア45の軸方向中央部の外周面には、右ねじの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン45aが形成されている。このヘリカルスプライン45aは、入力部42のハウジング42a内周に形成されたヘリカルスプライン42dに噛み合わされている。一方、スライダギア45の軸方向両端部の外周面には、左ねじの螺旋状に形成されたヘリカルスプライン45bがそれぞれ形成されている。このヘリカルスプライン45bは、揺動カム43のハウジング43a内周に形成されたヘリカルスプライン43dに噛み合わされている。
スライダギア45外周のヘリカルスプライン45aと各ヘリカルスプライン45bとの間には、これらヘリカルスプライン45a、45bに比して小さい外径に形成された小径部45cがそれぞれ形成されている。
支持パイプ41の内部には、その軸方向へ摺動可能に挿通されたコントロールシャフト46が設けられている。このコントロールシャフト46は、支持パイプ41内を軸方向(矢印Rや矢印Lの方向)に往復動することが可能となっている。また、このコントロールシャフト46と上記スライダギア45とは、適宜の係止部材にて係合されており、これにより、支持パイプ41に対するスライダギア45の回動を許容しつつも、同コントロールシャフト46の軸方向への往復動に応じてスライダギア45を軸方向に移動させることができるようになっている。
コントロールシャフト46の末端には、可変動弁機構4を動作させる駆動部5が接続されている。この駆動部5は、電動モータ47と、電動モータ47の回転運動を直線運動に変換する変換機構48から構成されており、その変換された直線運動がコントロールシャフト46に伝達される。また、電動モータ47には、その回転角を検出する回転角センサ91が設けられており、この回転角センサ91から出力される信号と、後述する基準位置学習によって学習される基準位置Dとによって、コントロールシャフト46の位置を示すストローク位置S、換言すれば可変動弁機構4の動作位置が検出される。
以上のように構成される可変動弁機構4では、電動モータ47の駆動によってコントロールシャフト46が軸方向に移動されると、この移動に伴ってスライダギア45も軸方向に移動される。ここで、入力部42及び揺動カム43とスライダギア45とはそれぞれヘリカルスプラインにて噛み合わされているため、このようにスライダギア45が軸方向に移動されると、支持パイプ41の軸心回りにおける入力アーム42bと出力アーム43bとの相対位相が変更される。そしてこの相対位相の変更によって、ローラロッカアーム25の揺動態様が変更され、これにより吸気バルブ21の最大リフト量VL、及び吸気バルブ21の開弁期間に相当する作用角INCAMは、図3に示すごとく、連続的に可変とされる。このように最大リフト量VL及び作用角INCAMが連続的に可変とされることにより、吸気バルブ21が開弁してから閉弁するまでの間のバルブリフト量の積分値であるリフト時間面積TS(図3に斜線にて示す部分の面積)も連続的に可変とされる。
より具体的には、コントロールシャフト46が、先の図2に示す矢印Rの方向に移動されるにつれて入力アーム42bと出力アーム43bとの相対位相は大きくなり、これによりローラロッカアーム25の揺動も大きくなって、最大リフト量VL及び作用角INCAMは大きくなり、リフト時間面積TSは増大する。このリフト時間面積TSの増大によって、吸入空気量も増大される。
逆に、コントロールシャフト46が、図2に示す矢印Lの方向に移動されるにつれて入力アーム42bと出力アーム43bとの相対位相は小さくなり、これによりローラロッカアーム25の揺動も小さくなって、最大リフト量VL及び作用角INCAMは小さくなり、リフト時間面積TSは減少する。このリフト時間面積TSの減少によって、吸入空気量も減少される。
エンジン1には、上記回転角センサ91の他にも、機関運転状態を検出するための各種センサが設けられている。
例えば、吸気ポート60の吸気上流側に接続される吸気通路には、吸入空気量を検出する吸入空気量センサ92が設けられている。クランクシャフトの近傍には、クランクシャフトの回転角度、すなわちクランク角を検出するクランク角センサ93が設けられており、その検出信号に基づいて機関回転速度NEが算出される。また、アクセルペダルには、その踏み込み量であるアクセル操作量ACCPを検出するアクセルセンサ94が設けられている。
エンジン1の各種制御は電子制御装置7によって行われる。この電子制御装置7は、エンジン制御にかかる演算処理を実行する中央処理装置(CPU)、エンジン制御に必要なプログラムや各種の情報を記憶するためのメモリ、外部との信号の入出力を行うための入力ポート及び出力ポートを備えている。この入力ポートには上記各種センサの信号が入力される。また、出力ポートには、燃料噴射弁や点火プラグ、上記電動モータ47等を駆動するための駆動回路が接続されている。
電子制御装置7は、吸気バルブ21のバルブ特性が機関運転状態に応じた特性になるように可変動弁機構4の駆動を制御する。すなわち、燃焼室に導入される吸入空気量が機関運転状態に応じた適切な量となるように、アクセル操作量ACCP及び機関回転速度NE等といった機関運転状態に基づいて目標吸入空気量GApを設定する。そして、上記リフト時間面積TSが目標吸入空気量GApに対応した面積となるように、作用角INCAMの目標値を算出し、実際の作用角INCAMがその目標値と一致するようにコントロールシャフト46の位置を制御する。ちなみに、本実施形態における可変動弁機構4では、最大リフト量VLと作用角INCAMとが同期して変化する。従って、作用角INCAMの目標値を算出する代わりに、最大リフト量VLの目標値を算出し、実際の最大リフト量VLがその目標値と一致するようにコントロールシャフト46の位置を制御するようにしてもよい。
このようにリフト時間面積TSに関与するバルブ特性を機関運転状態に応じて制御するためには、バルブ特性を可変とする可変動弁機構4の動作位置、すなわち上記ストローク位置Sを検出する必要がある。そこで、本実施形態では、リフト時間面積TSが減少する側、換言すれば作用角INCAMや最大リフト量VLが小さくなる側へのコントロールシャフト46の可動限界位置Lを規定するストッパを設けるようにしている。そして、コントロールシャフト46がそのストッパに当接したとき、すなわち可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更されたときのストローク位置Sを上記基準位置D、いわば原点位置として学習する。そして、この基準位置学習が完了した後、その基準位置Dからのコントロールシャフト46の相対移動量を検出することにより、コントロールシャフト46の位置を示す上記ストローク位置S、より詳細には可動限界位置Lからのコントロールシャフト46の位置が検出される。なお、コントロールシャフト46の位置は、電動モータ47の回転に伴って変化する。そのため、コントロールシャフト46の相対移動量は、上記回転角センサ91から出力される信号に基づいて検出される。
ところで、上述した基準位置学習を行うために可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに変更する、より具体的にはコントロールシャフト46が上記ストッパに当たるようにその位置を変更する際には、リフト時間面積TSが減少し、エンジン1が搭載された車両は減速状態になる。例えば、リフト時間面積TSが減少すると吸入空気量が減少するため、燃料噴射量も減量されて機関出力は低下し、これによって車両は減速状態になる。また、リフト時間面積TSが減少する場合には、吸気バルブ21の最大リフト量VLが小さくなるとともに開弁期間も短くなる(作用角INCAMが小さくなる)ため、吸気行程において燃焼室内の負圧は大きくなる。このように吸気行程において燃焼室内の負圧が大きくなると、ピストンの下降速度が低下してクランクシャフトの回転速度は低下しやすくなるため、これによっても車両は減速状態になる。
ここで、可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに変更する際のバルブ特性の変化速度が過度に速いと、リフト時間面積TSの減少度合が大きくなるため、車両の減速度が過度に大きくなり、車両の搭乗者に過剰な減速感を与えてしまうおそれがある。
また、可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに向けて変更する場合にあって、同機構4の駆動速度が過度に速いと、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置に達したとき、即ちコントロールシャフト46がストッパに当接したときに、可変動弁機構4に設けられた上記各ギア部が噛み込む等して当該可変動弁機構4が破損するおそれもある。
そこで本実施形態では、可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに変更する際のバルブ特性の変化速度について、リフト時間面積の減少速度が予め設定された値以下となるように制限するようにしている。
以下、そうしたバルブ特性の変化速度を設定する処理について、図4及び図5を併せ参照して説明する。
図4に、バルブ特性の変化速度設定処理についてその処理手順を示す。なお、本処理は電子制御装置7によって所定期間毎に繰り返し実行される。
本処理が開始されるとまず、基準位置学習の実行条件が成立しているか否かが判定される(S100)。ここでは、現在の機関運転状態が、可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに変更しても、換言すれば作用角INCAMや最大リフト量VLが小さくされても機関運転状態に悪影響を与えない状態になっていると判定されたときに(例えば減速時の燃料カット実行中や低負荷運転中など)、肯定判定される。
そして、基準位置学習の実行条件が成立していない場合には(S100:NO)、本処理は一旦終了される。
一方、基準位置学習の実行条件が成立している場合には(S100:YES)、現在の機関回転速度NEが読み込まれ(S110)、この機関回転速度NEに基づいてバルブ特性の変化速度、ここでは作用角INCAMの変化速度である作用角変化速度INCAMSが設定される(S120)。このステップS120では、以下のようにして作用角変化速度INCAMSが設定される。
まず、リフト時間面積TSの減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように作用角変化速度INCAMSは設定される。なお、その所定値には、車両の搭乗者が過剰な減速感を感じない程度の減速度を設定することが望ましい。
さらに、本発明者は、リフト時間面積TSが減少する側にバルブ特性が変更されるときの車両の減速度は、機関回転速度NEが高回転状態にあるときほど大きくなることを見出している。従って、機関回転速度NEが高回転状態にあるときほど、リフト時間面積TSの減少速度が遅くなるようにすることで、そうした高回転状態における車両の減速度増大を適切に抑えることができる。そこで、図5に示すように、機関回転速度NEが高いときほどバルブ特性の変化速度が遅くなるように、すなわち機関回転速度NEが高いときほど作用角変化速度INCAMSが遅くなるように、同作用角変化速度INCAMSは可変設定される。
このようにして作用角変化速度INCAMSが設定されると、同作用角変化速度INCAMSに基づいて可変動弁機構4の駆動速度VSが設定される(S130)。ここでは、作用角INCAMの変化速度が上記設定された作用角変化速度INCAMSとなるように可変動弁機構4の駆動速度VSが、より詳細には電動モータ47の回転速度が設定され、その設定された回転速度となるように電動モータ47の回転速度は制御される。そして、本処理は一旦終了される。
こうしたバルブ特性の変化速度設定処理が実行されることにより、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更される過程では、その変更に伴って低下していく機関回転速度NEに応じて作用角変化速度INCAMSは可変設定される。
以上説明した本実施形態によれば、次のような作用効果を得ることができる。
(1)可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに向けて変更するときには、リフト時間面積TSの減少速度が予め設定された値以下となるようにバルブ特性の変化速度を、すなわち作用角変化速度INCAMSを制限するようにしている。より詳細には、リフト時間面積TSの減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように制限するようにしている。そのため、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されるときには、作用角INCAMの変化速度が過度に速くならないように制限され、リフト時間面積TSの減少度合を適切に制限することができるようになる。従って、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい、過度な車両の減速感の発生を抑えることができるようになる。
また、上述したように作用角変化速度INCAMSが制限されるため、可変動弁機構4の駆動速度VSも自ずと制限されるようになる。従って、コントロールシャフト46が上記ストッパに当接したときの衝撃を緩和することも可能となる。そのため、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい当該可変動弁機構4の破損も抑えることができるようになる。
(2)可変動弁機構4の動作位置を可動限界位置Lに向けて変更するとき、すなわちリフト時間面積TSが減少する側にバルブ特性が変更されるときの車両の減速度は、機関回転速度NEが高回転状態にあるときほど大きくなる傾向がある。そこで、本実施形態では、リフト時間面積TSが減少する側にバルブ特性を変更するときに制限される上記作用角変化速度INCAMSを、機関回転速度NEに応じて可変設定するようにしている。従って、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい、過度な車両の減速感の発生をより好適に抑えることができるようになる。
(3)また、このように作用角変化速度INCAMSを可変設定する際には、機関回転速度NEが高いときほど作用角変化速度INCAMSが遅くなるように設定するようにしている。従って、機関回転速度NEが高いときほど、リフト時間面積TSの減少に伴って発生する車両の減速度が大きくなるといった傾向に合わせて、その作用角変化速度INCAMSを適切に可変設定することができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のように変更して実施することもできる。
・上記実施形態では、作用角変化速度INCAMSを機関回転速度NEに応じて可変設定するようにした。この他、より簡易的にはこうした可変設定を省略し、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更される過程での作用角変化速度INCAMSを一定速度にしてもよい。この場合の一定速度は、次のような条件を満足する速度に設定する。まず、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されるときにあって、リフト時間面積TSの減少速度が予め設定された値以下となるように、より詳細にはリフト時間面積TSの減少に伴って増大する車両の減速度が上述したような所定値以下となるように作用角変化速度INCAMSを制限することのできる速度とする。さらには、機関回転速度NEが高回転状態になっているときに、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに向けて変更されることにより発生する車両の減速度を上記所定値以下にすることのできる速度とすることが望ましい。こうした態様にて作用角変化速度INCAMSを一定速度にしても、可変動弁機構4の動作位置が可動限界位置Lに変更される際に生じやすい、過度な車両の減速感の発生や、可変動弁機構4の破損を抑えることができる。
・上記実施形態では、バルブ特性の変化速度を制限する際に作用角INCAMの変化速度を制限するようにした。他方、上述したように可変動弁機構4によるバルブ特性の変更に際しては、最大リフト量VLと作用角INCAMとが同期して変化するため、バルブ特性の変化速度を制限する際に最大リフト量VLの変化速度を制限するようにしてもよい。また、リフト時間面積TSの変化速度を制限するようにしてもよい。
・本発明の適用対象となる可変動弁機構は、上記実施形態で説明した可変動弁機構4に限定されるものではなく、吸気バルブ21の作用角INCAMのみを可変とする可変動弁機構や、吸気バルブ21の最大リフト量VLのみを可変とする可変動弁機構等にも適用可能である。すなわち、吸気バルブ21のリフト時間面積TSに関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構であれば、同様に適用することができる。
本発明にかかる内燃機関の可変動弁機構制御装置を具体化した一実施形態について、これが適用されるエンジンのシリンダヘッドに設けられた動弁系の構成等を示す模式図。 同実施形態の可変動弁機構の構造を示す斜視断面図。 同実施形態の可変動弁機構による最大リフト量及び作用角の可変設定態様を示す模式図。 同実施形態におけるバルブ特性の変化速度設定処理についてその処理手順を示すフローチャート。 機関回転速度に基づいて設定されるバルブ特性の変化速度について、その設定態様を模式的に示すグラフ。
符号の説明
1…エンジン、1H…シリンダヘッド、4…可変動弁機構、5…駆動部、7…電子制御装置、21…吸気バルブ、21a…タペット、21b…バルブスプリング、22…排気バルブ、22a…タペット、22b…バルブスプリング、23…吸気カムシャフト、24…排気カムシャフト、25…ローラロッカアーム、25a…ローラ、26…ローラロッカアーム、26a…ローラ、27…吸気カム、28…排気カム、29…ラッシュアジャスタ、41…支持パイプ、42…入力部、42a…ハウジング、42b…入力アーム、42c…ローラ、42d…ヘリカルスプライン、43…揺動カム、43a…ハウジング、43b…出力アーム、43c…カム面、43d…ヘリカルスプライン、44…ばね、45…スライダギア、45a…ヘリカルスプライン、45b…ヘリカルスプライン、45c…小径部、46…コントロールシャフト、47…電動モータ、48…変換機構、60…吸気ポート、61…排気ポート、91…回転角センサ、92…吸入空気量センサ、93…クランク角センサ、94…アクセルセンサ。

Claims (2)

  1. 基準位置からの相対移動量に基づいて動作位置が検出される機構であって吸気バルブのリフト時間面積に関与するバルブ特性を可変とする可変動弁機構を備え、前記リフト時間面積が減少する側に設けられた規制部材によって規定される可動限界位置に前記可変動弁機構の動作位置が変更されたときの当該動作位置を前記基準位置として学習する内燃機関の可変動弁機構制御装置において、
    前記可変動弁機構の動作位置を前記可動限界位置に向けて変更するときには、前記リフト時間面積の減少速度が予め設定された値以下となるように前記バルブ特性の変化速度を制限するとともに、前記変化速度は、前記バルブ特性の変更による前記リフト時間面積の減少に伴って増大する車両の減速度が所定値以下となるように制されさらに前記変化速度は機関回転速度が高いときほど遅くなるように設定される
    ことを特徴とする内燃機関の可変動弁機構制御装置。
  2. 前記可変動弁機構は、前記吸気バルブの最大リフト量及び作用角の少なくとも一方を変更可能な機構である
    請求項に記載の内燃機関の可変動弁機構制御装置。
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