JP2007218018A - 樋継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】樋継手本体の開口部を封止可能な蓋体が着脱自在に取り付けられた樋継手の前記蓋体内に、雨水等が溜まることなく、流出口から確実に排水する。
【解決手段】集水体Sの集水口S1に連結される流入口11と、竪樋Tの一端に連結される流出口12とを備えたエルボ状の樋継手本体1の曲部近傍に、開口部13を形成すると共に、この開口部13を封止可能な蓋体2が着脱自在に取り付けられてなり、且つ、前記蓋体2内には、前記流入口11に向けて棒体3が立設されてなる樋継手Aであって、前記蓋体2は、その内面を前記流入口11側に向けて底上げされ、前記曲部側における流出口12の下端12aと略同位置に配置される滞留防止板部21を形成してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、流入口と流出口を備えたエルボ状の樋継手本体の曲部近傍に開口部が形成されると共に、この開口部を封止可能な蓋体が着脱自在に取り付けられ、且つ、前記蓋体の内面には、前記流入口に向けて棒体が立設されてなり、前記流入口を、集水器等の集水体(以下、「集水体」と略する。)の集水口に連結すると共に、前記流出口を、竪樋の端部に連結して、前記集水体に集水される雨水等を前記竪樋に排水するための樋継手に関する。
従来の樋継手は、軒樋の下流端に設置された集水体の集水口に、流入口と流出口を備えたエルボ状の樋継手本体の流入口を連結すると共に、この樋継手本体の流出口には、竪樋の上端部に内嵌する樋嵌合筒部を備えてなり、前記樋嵌合筒部を竪樋の上端部に内嵌させて、集水体と竪樋とを連通させ、集水体に集水される雨水等が、この樋継手を介して竪樋に通じて排水される構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−109714号
ところで、前記集水体は、一般に、上方が開放された箱状に形成され、その底壁に集水口が形成された構造になっている。
そのため、前記集水体の上方から、例えば、ボール等の侵入物が侵入すると、前記侵入物が集水体の集水口を塞いでしまい、雨水等を竪樋を通じて排水できないばかりでなく、集水体に雨水等が貯水されて、やがて集水体から溢れ出てしまうという問題があった。
又、前記集水体に集水された雨水等は、その集水体の排水口の大きさに比例して排水されるが、豪雨などの際に多量の雨水等が流れ込んだ場合には、前記集水体の排水口から雨水等がスムーズに排水されずに、集水体から雨水等が溢れ出すことがあるという問題がある。
そこで、本出願人は、これらの問題を解決するため、エルボ状の樋継手本体の曲部近傍に、開口部を形成すると共に、この開口部を封止可能な蓋体を着脱自在に取り付け、しかも、前記蓋体の内面中央近傍には、前記流入口に向けて棒体を立設することによって、ボール等の侵入物の侵入を阻止すると共に、雨水等をスムーズに排水できる樋継手を発明し、既に出願している。
しかしながら、前記蓋体は、有底筒状の構造であるため、この蓋体を開口部に外嵌して装着した場合には、流出口の下端位置と蓋体の底面との間に、僅かな雨水やゴミ等(以下、「雨水等」と略する。)が排水口から排水されずに、そのまま蓋体内に滞留する恐れがあった。
この蓋体内に滞留された雨水等が排水されずに長期間放置されると、この滞留された雨水等にボウフラ等の害虫が発生し易くなり、また、異臭等も発生し易くなるという問題が生じる。
又、一旦取付けた蓋体は、これを頻繁に取り外すことは少なく、ともすれば、軒樋等に問題が生じない限り、蓋体を取外さないで放置する場合も多いのが実情である。
本発明は、かかる課題を解決することを目的としたものであり、エルボ状の樋継手本体の曲部近傍に、開口部を形成すると共に、この開口部を封止可能な蓋体が着脱自在に取り付けられた樋継手の前記蓋体内に、雨水等が溜まることなく、流出口から確実に排水可能な樋継手を提供するものである。
上記目的を達成するため、
請求項1に係る樋継手は、集水体の集水口に連結される流入口と、竪樋の一端に連結される流出口とを備えたエルボ状の樋継手本体の曲部近傍に、開口部を形成すると共に、この開口部を封止可能な蓋体が着脱自在に取り付けられてなり、且つ、前記蓋体内には、前記流入口に向けて棒体が立設されてなる樋継手であって、前記蓋体は、その内面を前記流入口側に向けて底上げされ、前記流出口の下端と略同位置に配置される滞留防止板部を形成したことを特徴とする。
請求項2に係る樋継手は、請求項1において、滞留防止板部は、蓋体と一体的に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、次のような効果がある。
請求項1に係る樋継手によれば、流出口の下端と略同位置に配置される滞留防止板部を蓋体内面に形成しているので、雨水等が滞留防止板部を介して流出口から排水され、蓋体内に雨水等が滞留することを確実に防止できる。
請求項2に係る樋継手によれば、滞留防止板部が、蓋体と一体的に形成されているので、蓋体を開口部に取付けるだけで、滞留防止板部を流出口の下端位置に簡単且つ確実に配置できる。
以下、本発明に係る樋継手Aを図面とともに説明する。
図1は、本発明に係る樋継手Aの一実施例を示す使用状態の分解斜視図、図2は、図1で示した樋継手Aの概略断面図である。
この樋継手Aは、集水体Sの集水口S1に連結される流入口11と、竪樋Tの一端に連結される流出口12とを備えたエルボ状の樋継手本体1の曲部近傍に、開口部13を形成すると共に、この開口部13を封止可能な蓋体2が着脱自在に取り付けられてなり、且つ、蓋体2の内面には、流入口11に向けて棒体3が立設されてなる。
本発明は、蓋体2の内面を前記流入口11側に向けて底上げされ、前記曲部側における流出口12の下端12aと略同位置に配置される滞留防止板部21を形成したことを特徴にしている。
以下、各部材について詳説する。
集水体Sは、上方が開放された箱状に形成されており、その一側壁には従来同様、軒樋T’の下流端が連通され、また、中央には、貫通された集水口S1が形成されている。
ここで、集水体Sとは、本実施例で例示した集水器に限定されるものではなく、例えば、受け升、ドレン、チーズ等の集水体具の総称を意味している。なお、集水体Sの形状も丸型、角型等に限定されるものではない。
樋継手本体1は、直管の側壁に、他の直管を水平よりも僅かに下方に向けて連結した断面略L型或いは略T型のエルボ状に一体形成してなり、上方の開口を流入口11とし、側方の開口を流出口12としたものであるが、この流出口12の下端12aとは、前記他の直管が連結された下端12aを意味するものであり、流出口12の開放端側の下端を意味するものではない。
また、樋継手本体1には、流入口11の下方に向けて開口部13が形成されるが、この開口部13には、後述の蓋体2が装着されるため、流入口11からの雨水等は、曲流されて流出口12から排出されることとなる。
このように形成された樋継手本体1は、その流入口11を、従来と同様、集水体Sの集水口S1に外嵌するように、流入口11を嵌め込めば、樋継手本体1が集水体Sに連結して固定される。
一方、樋継手本体1の流出口12には、竪樋Tの上端部T1に内嵌する樋嵌合筒部14を形成しており、この樋嵌合筒部14を竪樋Tの上端部T1に内嵌して連結している。
そして、樋継手本体1の開口部13には、これを封止可能な蓋体2が着脱自在に取り付けられる。
この蓋体2は、開口部13の下端を挟み込むようにして、この開口部13と着脱可能な螺合構造を設けており、本実施例では、開口部13の外側壁に、ネジ山13aを周方向に形成すると共に、このネジ山13aに螺合可能な螺合部22を、蓋体2の外側壁23内面に形成することで、蓋体2を開口部13に螺合させて着脱可能にしている。
そして、開口部13の下端を挟み込んだ蓋体2の内側壁24は、これを上方に向けて延設すると共に、蓋体2を取付けた際、流出口12の下端12aと同位置となる板状の滞留防止板部21を一体形成している。
このように形成した蓋体2は、その内面を流入口11側に向けて滞留防止板部21で底上げすることができ、しかも、この滞留防止板部21の上面21aは、蓋体2を取付けた際、流出口12の下端12aと同位置に配置される。
なお、蓋体2と開口部13との螺合構造は、これに限定されるものでなく、蓋体2を開口部13に着脱可能な構造のものであれば、例えば、蓋体2の外側壁23と内側壁24を開口部13に押圧しながら無理嵌めした着脱可能な嵌合式の構造であっても構わない。
そして、この蓋体2の滞留防止板部21の上面21a中央には、棒体3を立設して保持可能な筒状の係止受部25を形成している。
本実施例で示す係止受部25は、棒体3の下端31を嵌合可能な上方が開放された筒状体を蓋体2の滞留防止板部21と一体形成したものであるが、棒体3を立設して保持可能な構造であれば、これに限定されるものではなく、例えば、係止受部25の内側壁にネジ溝(不図示)を形成すると共に、これに螺合されるネジ山(不図示)を棒体3の下端31に形成したものでも構わない。
棒体3は、その名の通り、中実または中空の単なる棒状に形成したものであるが、この棒体3の長さは、蓋体2を開口部13に装着した状態において、棒状体3の上端が流入口11よりも上方に突出する程度に形成するのが好ましい。
上記の如く構成した本発明の樋継手Aの使用要領を図1、2に基づき説明する。
先ず、本発明における樋継手本体1の流入口11を、集水体Sの集水口S1に連結固定すると共に、樋継手本体1の流出口12に、竪樋3の上端部を連結させて固定する。
次に、蓋体2の滞留防止板部21の係止受部25に、棒体3の下端31を嵌合又は螺合して、この棒体3を蓋体2に立設させた状態に固定する。
そして、樋継手本体1の開口部13に向けて、棒体3を貫通させながら、この開口部13下端を、蓋体2の内側壁24と外側壁23で挟み込んで螺合すれば、図2で示すように、棒体3が立設された状態で蓋体2を簡単に装着できると共に、滞留防止板部21の上面21aが、流出口12の下端12aと同位置に配置されて樋継手Aの設置を完了する。
この設置完了後、集水体Sの上方からボール等の侵入物(不図示)が侵入しようとしても、突出された棒体3の上端部が、これを邪魔して集水体Sの内部に侵入することを阻止し、前記侵入物(不図示)が集水口S1を塞いで、雨水等の詰まりを防止できる。
また、集水された雨水等は、棒体3の整流作用によって、樋継手本体1内に雨水等が滞留することなく、流出口12からスムーズに排水されるのである。
そして、この排水の際、曲部側における流出口12の下端12aと同位置には、滞留防止板部21の上面21aが配置されているので、雨水等が蓋体2内に滞留する恐れがなく、雨水等を流出口12から完全に排水して、雨水等の滞留を確実に防止することができ、その結果、ボウフラ等の害虫の発生や、異臭等が発生し易いという問題も確実に阻止できるのである。
このように本発明の樋継手Aによれば、流出口12の下端12aと同位置に配置される滞留防止板部21を蓋体2内面に形成しているので、雨水等が滞留防止板部21を介して流出口12から排水され、蓋体2内に雨水等が滞留することを確実に防止できる。
又、滞留防止板部21が、蓋体2と一体的に形成されているので、蓋体2を開口部13に取付けるだけで、滞留防止板部21を流出口12の下端12a位置に簡単且つ確実に配置できる。
本発明に係る樋継手Aの一実施例を示す使用状態の分解斜視図である。 図1で示した樋継手Aの概略断面図である。
符号の説明
A 樋継手
S 集水体
S1 集水口
T 竪樋
1 樋継手本体
11 流入口(雨水等の上流側口)
12 流出口(雨水等の下流側口)
12a 下端
13 開口部
2 蓋体
21 滞留防止板部
3 棒体

Claims (2)

  1. 集水体の集水口に連結される流入口と、竪樋の一端に連結される流出口とを備えたエルボ状の樋継手本体の曲部近傍に、開口部を形成すると共に、この開口部を封止可能な蓋体が着脱自在に取り付けられてなり、且つ、前記蓋体内には、前記流入口に向けて棒体が立設されてなる樋継手であって、
    前記蓋体は、その内面を前記流入口側に向けて底上げされ、前記曲部側における流出口の下端と略同位置に配置される滞留防止板部を形成したことを特徴とする樋継手。
  2. 請求項1において、
    滞留防止板部は、蓋体と一体的に形成されていることを特徴とする樋継手。
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