JP2007208064A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一連の処理プロセスにおける異常の発生を即時に検知できる基板処理装置を提供する。
【解決手段】基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、各処理プロセスを行う処理部に対して基板の受け渡しを行う主搬送機構10A,10B,10C,10D,10Eの保持アーム100a(100b)に質量測定手段として光学式センサーを取り付ける。光学式センサーが測定した保持アーム100a,100bのたわみ量から、各処理部から取り出される基板Wの質量を算出して、各種の処理プロセスが行われる前後の基板の質量データを得る。この質量データから、各処理プロセスについて処理プロセス前後の質量変化量を算出し、質量変化量が所定の数値領域にない場合、当該プロセスを行った処理部において異常が発生していると判断する。
【選択図】図1
【解決手段】基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、各処理プロセスを行う処理部に対して基板の受け渡しを行う主搬送機構10A,10B,10C,10D,10Eの保持アーム100a(100b)に質量測定手段として光学式センサーを取り付ける。光学式センサーが測定した保持アーム100a,100bのたわみ量から、各処理部から取り出される基板Wの質量を算出して、各種の処理プロセスが行われる前後の基板の質量データを得る。この質量データから、各処理プロセスについて処理プロセス前後の質量変化量を算出し、質量変化量が所定の数値領域にない場合、当該プロセスを行った処理部において異常が発生していると判断する。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体基板、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用の基板などの基板(以下、単に「基板」という)に、一連の処理を行う基板処理装置に関する。
このような基板処理装置おいては、歩留まりの低減の観点から、複数の基板に対して均一な処理を行うとともに、一連の処理プロセスにおける異常の発生を早期に検知することが求められている。
一般に、一連の処理プロセスにおける異常の発生は、処理が行われた基板を検査することによって検知される。このような検査装置として、例えば、基板上に形成されたパターンを光学式方法を用いて検査する検査装置などが知られている。
また、複数の基板に対して均一な処理を行う技術として、一連の処理プロセスを開始する前に測定した基板の質量に応じて熱処理プロセスの温調制御を行うことによって、質量が異なる基板間における熱履歴のばらつきを低減する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、一連の処理プロセスにおける異常の検出については次のような問題があった。すなわち、処理プロセスにおける異常の検出を別途の検査機器によって行う場合、一連の処理プロセスとは別のプロセスで異常の検知を行うため、異常の発生を即時に検知できないという点である。さらに、近年、EEC(Equipment Engineering Capability)の観点から、プロセスにおける異常検出および異常の発生源や原因の分類(FDC)を適確に行うことが一層重要となってきている。
また、一連の処理プロセス開始前の基板の質量に基づいて、処理プロセスの制御を行うことで、複数の基板に対して均一な処理を行うことについても次のような問題があった。すなわち、一連の処理プロセスにおいては、各処理が行われる度に基板の質量が微量に変化するため、一連の処理プロセスを開始する前に測定した基板の質量値では、各処理プロセスのそれぞれについて均一な処理を行うための高精度な制御を行うことが難しいという点である。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、各処理プロセスにおける異常の発生を一連の処理プロセスの中で検知できる基板処理装置を提供することを第1の目的としている。
また、複数の基板に対する処理のばらつきを低減できる基板処理装置を提供することを第2の目的としている。
請求項1の発明は、基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、基板に各種の処理プロセスを行うための複数の処理部と、前記複数の処理部に対して所定の順序で基板の受け渡しを行う搬送機構と、前記各種の処理プロセスうちの少なくともひとつの処理プロセスが行われる前後の基板の質量を測定する質量測定手段と、前記質量測定手段による基板の質量測定値に基づいて、前記複数の処理部のうち前記測定の結果に影響を及ぼす部分における異常の発生を検知する異常検知手段と、を備え、前記質量測定手段が、前記搬送機構に搭載されている。
請求項2の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記質量測定手段が、前記搬送機構が基板を前記複数の処理部のうちのいずれかの処理部から搬出する際に、当該搬出される基板の質量を測定する。
請求項3の発明は、請求項2に記載の基板処理装置において、前記搬送機構が、基板を水平姿勢で保持する保持アーム、を有し、前記質量測定手段が、前記複数の処理部のうちのいずれかの処理部にある基板を前記保持アームによって保持する際に、当該保持された基板の質量を測定する。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置において、前記異常検知手段によって異常の発生が検知されたことを報知する異常報知手段、を備える。
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置において、前記異常検知手段が、前記質量測定値から、前記一連の処理プロセスのうちの一部の処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記複数の処理部のうちの、前記一部の処理プロセスを行う処理部における異常の発生を検知する。
請求項6の発明は、請求項5に記載の基板処理装置において、前記複数の処理部が、基板への所定の薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部を有し、前記異常検知手段が、前記薬液塗布処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量が所定の数値領域内にない場合に、前記薬液塗布処理部において異常が発生したと判断する。
請求項7の発明は、請求項5または6に記載の基板処理装置において、前記複数の処理部が、基板への所定の熱処理プロセスを行う熱処理部を有し、前記異常検知手段が、前記熱処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量が所定の数値領域内にない場合に、前記熱処理部において異常が発生したと判断する。
請求項8の発明は、請求項5〜7のいずれかに記載の基板処理装置において、前記基板処理装置が液浸法による露光処理を行う露光装置に隣接するように配置されており、前記一連の処理プロセスが基板に対する感光剤の塗布処理プロセスと、現像処理プロセスとを含み、前記基板処理装置と前記露光装置とによって、基板に対して、前記感光剤の塗布処理と、前記露光処理と、前記現像処理とが順に行われ、前記質量測定値から前記露光処理が行われる前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記露光処理における異常の発生を検知する露光異常検知手段、を備える。
請求項9の発明は、基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、基板に各種の処理プロセスを行うための複数の処理部と、前記複数の処理部に対して所定の順序で基板の受け渡しを行う搬送機構と、前記各種の処理プロセスのうちの少なくともひとつの処理プロセスが行われる前後の基板の質量を測定する質量測定手段と、前記質量測定手段による基板の質量測定値に基づいて、前記一連の処理プロセスを構成する各々の処理プロセスのうちの少なくともひとつの処理プロセスの処理条件を調整するプロセス制御手段、を備える。
請求項10の発明は、請求項9に記載の基板処理装置において、前記プロセス制御手段が、前記一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスが行われた後の基板の質量測定値に基づいて、当該基板に対する前記一連の処理プロセスのうち、前記特定の処理プロセスの後に続く処理プロセスの処理条件を調整する。
請求項11の発明は、請求項9または10に記載の基板処理装置において、前記プロセス制御手段が、前記質量測定値から、前記一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスの前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記特定の処理プロセスを行う処理部の処理条件を調整する。
請求項12の発明は、基板に対して一連の処理工程を行う基板処理方法において、前記一連の処理工程を構成する各処理工程のうちの少なくともひとつの処理工程の前後に基板の質量を測定する質量測定工程、を備え、前記質量測定工程によって得られた質量測定値に基づいて、当該処理工程における異常の発生を検知する。
請求項13の発明は、基板に対して一連の処理工程を行う基板処理方法において、前記一連の処理工程を構成する各処理工程のうちの少なくともひとつの処理工程の前後に基板の質量を測定する質量測定工程、を備え、前記質量測定工程によって得られた質量測定値に基づいて、前記一連の処理工程の少なくともひとつの処理条件を調整する。
請求項1〜8,12の発明によれば、各種の処理プロセスが行われる前後の基板の質量を測定し、この質量測定値に基づいて異常の発生の検知を行うため、各処理プロセスにおける異常の発生を一連の処理プロセスの中で検知できる。
請求項2および請求項3の発明によれば、処理部から搬出される際の基板の質量を測定するので、各処理プロセスが行われる前後の精確な基板の質量測定値を得ることができる。このため、処理部における異常の発生を確実に検知することができる。
請求項5の発明によれば、一連の処理プロセスのうちの一部の処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量に基づいて、処理部における異常の発生を検知することができるので、質量変化を伴う処理を行う処理部における異常の発生を適確に検知することができる。
請求項9〜11,13の発明によれば、各種の処理プロセスが行われる前後の基板の質量測定値に基づいて、一連の処理プロセスを構成する各々の処理プロセスの処理条件を調整するので、質量の違いに起因する処理のばらつきを低減し、複数の基板に対して均一な処理を行うことができる。
請求項10の発明によれば、一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスを行われた後の基板の質量測定値に基づいて、後に続く処理プロセスの処理条件を調整するので、処理条件の調整に用いられる質量測定値と実際に処理が行われる基板の質量との間で誤差が生じにくい。このため、基板の質量に応じた均一で精確な処理を行うことができる。また、一部の処理において生じた基板の質量変化を後続の処理に反映させることによって、特定の処理に関連する後続の処理を適切に行うことができる。
請求項11の発明によれば、一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスを行われた前後の基板の質量変化量に基づいて、当該特定の処理プロセスを行う処理部の処理条件を調整するので、処理のばらつきを低減させ、基板に対して常に一定の処理を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る基板処理装置について説明する。
〈1.基板処理装置の装置構成〉
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の平面図、図2はその正面図、図3は熱処理部の正面図である。図1〜図4の各図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向、Z方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向としている。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の平面図、図2はその正面図、図3は熱処理部の正面図である。図1〜図4の各図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向、Z方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。また、Z方向を中心とする回転方向をθ方向としている。
図1を参照する。本実施の形態に係る係る基板処理装置は大きく分けて、インデクサブロック1と、基板Wに対して所定の薬液処理および乾燥処理を行う4つの処理ブロック(具体的には反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4、および乾燥処理ブロック5)と、インターフェイスブロック6とからなり、これらのブロックを併設して構成されている。インターフェイスブロック6には本実施の形態に係る基板処理装置とは別体の外部装置である露光装置(ステッパー)STPが併設される。露光装置STPにおいては、液浸法による基板Wの露光処理が行われる。
〈1−1.各ブロックの構成〉
インデクサブロック1は、基板Wを多段に収納するカセットCからの基板Wの取り出しや、カセットCへの基板Wの収納を行う機構であり、複数個のカセットCを並べて載置するカセット載置台11と、各カセットCから未処理の基板Wを順に取り出すとともに、各カセットCに処理済みの基板Wを順に収納するインデクサ用搬送機構12とを備える。
インデクサブロック1は、基板Wを多段に収納するカセットCからの基板Wの取り出しや、カセットCへの基板Wの収納を行う機構であり、複数個のカセットCを並べて載置するカセット載置台11と、各カセットCから未処理の基板Wを順に取り出すとともに、各カセットCに処理済みの基板Wを順に収納するインデクサ用搬送機構12とを備える。
インデクサ用搬送機構12は、カセット載置台11に沿って(Y方向)に水平移動可能な可動台121を備えている。また、可動台121には基板Wを水平姿勢で保持する保持アーム120が搭載されている。保持アーム120は、可動台121上を昇降(Z方向)移動、水平面内の旋回(θ方向)移動、および旋回半径方向に進退移動可能に構成されている。
インデクサブロック1と、隣接する反射防止膜用処理ブロック2との間には、雰囲気遮断用の隔壁7が設けられている。この隔壁7には、インデクサブロック1と反射防止膜用処理ブロック2との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS1,PASS2が上下に近接して設けられている。上側の基板載置部PASS1は、インデクサブロック1から反射防止膜用処理ブロック2へ基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS2は、反射防止膜用処理ブロック2からインデクサブロック1へ基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。基板載置部PASS1,PASS2は、隔壁7を部分的に貫通して設けられている。
基板載置部PASS1,PASS2には、固定設置された複数本の支持ピンが設けられている。また、基板載置部PASS1,PASS2には基板Wの有無を検出する光学式のセンサー(図示省略)が設けられており、センサーの出力信号に基づいてインデクサ用搬送機構12や、後述する反射防止膜用処理ブロック2の主搬送機構10Aが、基板載置部PASS1,PASS2に対して基板Wの受け渡しを行うか否かを判断する。なお、支持ピンおよび光学センサーは、後述する基板載置部PASS3〜PASS12にも設けられている。
反射防止膜用処理ブロック2は、露光時に発生する定在波やハレーションを減少させるために、フォトレジスト膜の下部に反射防止膜を塗布形成するための機構であり、基板Wの表面に反射防止膜を塗布形成するための反射防止膜用塗布処理部21と、反射防止膜の塗布形成に関連して基板Wに熱処理を行う反射防止膜用熱処理部22と、反射防止膜用塗布処理部21および反射防止膜用熱処理部22に対して基板Wの受け渡しを行う第1の主搬送機構10Aとを備える。反射防止膜用処理ブロック2は、第1の主搬送機構10Aを挟んで、反射防止膜用塗布処理部21(装置正面側)と反射防止膜用熱処理部22(装置背面側)とが対向して配置されている。なお、第1の主搬送機構10Aについては後に説明する。
図2に示すように、反射防止膜用塗布処理部21は、3つの塗布ユニットBARKを上下に積層配置して構成されている。塗布ユニットBARKは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック211や、スピンチャック211上に吸着保持された基板W上に反射防止膜の塗布液を供給するノズル212を備えている。
図3に示すように、反射防止膜用熱処理部22は、基板Wを所定の温度まで加熱する複数個の加熱プレートHP、加熱された基板Wを常温にまで冷却する複数個の冷却プレートCPなどが上下に積層配置して構成されている。また、最下部には、加熱プレートHPおよび冷却プレートCPの温度を制御するローカルコントローラCONTが配置されている。なお、加熱プレートHP、冷却プレートCPに加えて、レジスト膜と基板Wとの密着性を向上させるためにHMDS(ヘキサメチルジシラザン)の蒸気雰囲気下で基板Wを熱処理する、アドヒージョン処理部AHLを設ける構成でもよい。
反射防止膜用処理ブロック2と、隣接するレジスト膜用処理ブロック3との間にも、雰囲気遮断用の隔壁7が設けられている。この隔壁7には、反射防止膜用処理ブロック2とレジスト膜用処理ブロック3との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS3,PASS4が上下に近接して設けられている。上側の基板載置部PASS3は基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS4は基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。なお、基板載置部PASS3,PASS4の下側に、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の冷却プレート(図示省略)を設けてもよい。
レジスト膜用処理ブロック3は、フォトレジスト膜を塗布形成するための機構であり、反射防止膜が形成された基板Wにフォトレジスト膜を塗布形成するレジスト膜用塗布処理部31と、フォトレジスト膜の塗布形成に関連して基板Wに熱処理を行うレジスト膜用熱処理部32と、レジスト膜用塗布処理部31およびレジスト膜用熱処理部32に対して基板Wの受け渡しを行う第2の主搬送機構10Bとを備える。レジスト膜用処理ブロック3は、第2の主搬送機構10Bを挟んで、レジスト膜用塗布処理部31(装置正面側)とレジスト膜用熱処理部32(装置背面側)とが対向して配置されている。第2の主搬送機構10Bは、第1の主搬送機構10Aと同様の構成を備えている。
レジスト膜用処理ブロック3は、フォトレジスト膜を塗布形成するための機構であり、反射防止膜が形成された基板Wにフォトレジスト膜を塗布形成するレジスト膜用塗布処理部31と、フォトレジスト膜の塗布形成に関連して基板Wに熱処理を行うレジスト膜用熱処理部32と、レジスト膜用塗布処理部31およびレジスト膜用熱処理部32に対して基板Wの受け渡しを行う第2の主搬送機構10Bとを備える。レジスト膜用処理ブロック3は、第2の主搬送機構10Bを挟んで、レジスト膜用塗布処理部31(装置正面側)とレジスト膜用熱処理部32(装置背面側)とが対向して配置されている。第2の主搬送機構10Bは、第1の主搬送機構10Aと同様の構成を備えている。
図2に示すように、レジスト膜用塗布処理部31は、3つの塗布ユニットRESを上下に積層配置して構成されている。塗布ユニットRESは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック311や、スピンチャック311上に吸着保持された基板W上にレジスト膜の塗布液を供給するノズル312を備えている。
図3に示すように、レジスト膜用熱処理部32は、基板Wを所定の温度まで加熱する基板仮置部付きの複数個の加熱部PHPや複数個の冷却プレートCPなどが上下に積層配置して構成されている。また、最下部に加熱部PHPおよび冷却プレートCPの温度を制御するローカルコントローラCONTが配置されている。加熱部PHPは、基板Wを載置して加熱処理をする加熱プレートHPと、この加熱プレートHPから離れた上方位置もしくは下方位置に基板Wを載置しておく基板仮置部(図示省略)と、加熱プレートHPと基板仮置部との間で基板Wを搬送するローカル搬送機構320(図1参照)とを備えている。ローカル搬送機構320は、加熱プレートHPおよび基板仮置部を挟んで第2の主搬送機構10Bの反対側(装置背面側)に設置されている。
レジスト膜用処理ブロック3と、隣接する現像処理ブロック4との間にも、雰囲気遮断用の隔壁7が設けられている。この隔壁7には、レジスト膜用処理ブロック3と現像処理ブロック4との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS5,PASS6が上下に近接して設けられている。上側の基板載置部PASS5は基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS6は基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。なお、基板載置部PASS5,PASS6の下側にも、基板Wを大まかに冷却するための水冷式の冷却プレート(図示省略)を設けてもよい。
現像処理ブロック4は、液浸法によって露光された基板Wに現像処理を行うための機構であり、露光後に乾燥された基板Wに現像処理を行う現像処理部41と、現像処理に関連して基板Wに熱処理を行う現像用熱処理部42と、現像処理部41および現像用熱処理部42に対して基板Wの受け渡しを行う第3の主搬送機構10Cとを備える。現像処理ブロック4は、第3の主搬送機構10Cを挟んで、現像処理部41(装置正面側)と現像用熱処理部42(装置背面側)とが対向して配置されている。第3の主搬送機構10Cは、第1の主搬送機構10Aと同様の構成を備えている。
図2に示すように、現像処理部41は、5つの現像処理ユニットDEVを上下に積層配置して構成されている。現像処理ユニットDEVは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック411や、スピンチャック411上に吸着保持された基板W上に現像液を供給するノズル412を備えている。
図3に示すように、現像用熱処理部42は、複数個の加熱プレートHP、冷却プレートCPなどが上下に積層配置して構成されている。また、最下部に加熱プレートHPおよび冷却プレートCPの温度を制御するローカルコントローラCONTが配置されている。
現像処理ブロック4と、隣接する乾燥処理ブロック5との間にも、雰囲気遮断用の隔壁7が設けられている。この隔壁7には、現像処理ブロック4と乾燥処理ブロック5との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置する2つの基板載置部PASS7,PASS8が上下に近接して設けられている。上側の基板載置部PASS7は基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS8は基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。
乾燥処理ブロック5は、液浸法によって露光された基板Wの乾燥処理および露光後ベークを行うための機構であり、露光された基板Wに乾燥処理を行う乾燥処理部51と、基板Wに露光後ベークを行う露光後ベーク用熱処理部52と、乾燥処理部51および露光後ベーク用熱処理部52に対して基板Wの受け渡しを行う第4の主搬送機構10Dとを備える。乾燥処理ブロック5は、第4の主搬送機構10Dを挟んで、乾燥処理部51(装置正面側)と露光後ベーク用熱処理部52(装置背面側)とが対向して配置されている。第4の主搬送機構10Dは、第1の主搬送機構10Aと同様の構成を備えている。
図2に示すように、乾燥処理部51は、3つの乾燥処理ユニットDRYを上下に積層配置して構成されている。乾燥処理ユニットDRYは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック511や、スピンチャック511上に吸着保持された基板W上に洗浄液やリンス液、および窒素ガスを供給するノズル512を備えている。このような構成において、乾燥処理ユニットDRYは、スピンチャック511によって保持された基板Wを回転し、その表面にノズル512より洗浄液などを供給して基板Wの洗浄を行う。洗浄処理が終了すると、続いて、ノズル512より窒素ガスを供給しながらスピンチャック511によって保持された基板Wを回転することで基板Wの乾燥を行う。
図3に示すように、露光後ベーク用熱処理部52は、複数個の加熱部PHP、加熱プレートHP、冷却プレートCPおよび基板載置部PASS9,PASS10が上下に積層配置して構成されている。また、最下部に加熱部PHP、加熱プレートHPおよび冷却プレートCPの温度を制御するローカルコントローラCONTが配置されている。なお、上側の基板載置部PASS9は基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS10は基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。また、加熱部PHPは、加熱プレートHP、基板仮置部(図示省略)およびローカル搬送機構520(図1参照)を備えている。
インターフェイスブロック6は、本基板処理装置とは別体の外部装置である露光装置STPに対して基板Wの受け渡しを行う機構であり、インターフェイス用搬送機構60と、基板送り用のバッファSBFと、第5の主搬送機構10Eと、2つのエッジ露光部EEWと、基板戻し用のバッファRBFと、基板載置部PASS11,PASS12と、を備える。
インターフェイス用搬送機構60は、本基板処理装置とは別体の外部装置である露光装置STPに対して基板Wの受け渡しを行う機構であり、図1および図4に示すように、Y方向に水平移動可能な可動台601を備えている。可動台601には基板Wを水平姿勢で保持する保持アーム600が搭載されている。保持アーム600は、可動台601上を昇降(Z方向)移動、水平面内の旋回(θ方向)移動、および旋回半径方向に進退移動可能に構成されている。また保持アーム600には、光学式センサーsが取り付けられている。
インターフェイス用搬送機構60の搬送経路の一端(図4に示す位置P1)は基板載置部PASS11,PASS12の下方にまで延びており、この位置P1で露光装置STPとの基板Wの受け渡しを行う。また、搬送経路の他端(図4に示す位置P2)では、基板載置部PASS11,PASS12に対する基板Wの受け渡しおよび基板送り用のバッファSBFに対する基板Wの受け渡しを行う。基板送り用のバッファSBFは、露光装置STPが基板Wの受け入れをできない場合に、露光処理前の基板Wを一時的に収納保管するものであり、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚から構成されている。
第5の主搬送機構10Eは、乾燥処理ブロック5およびエッジ露光部EEWに対して基板Wの受け渡しを行うものであり、第1の主搬送機構10Aと同様の構成を備えている。
エッジ露光部EEWは、フォトレジストが塗布形成された基板Wの周縁部を露光するものであり、インターフェイスブロック6の中央部に上下に積層配置されている。図2に示すように、エッジ露光部EEWは、基板Wを水平姿勢で吸着保持して回転するスピンチャック611や、スピンチャック611上に吸着保持された基板Wの周縁を露光する光照射器612を備えている。
また、図2に示すように、エッジ露光部EEWの下側には基板戻し用のバッファRBFがあり、さらにその下に基板載置部PASS11,PASS12が積層配置されている。基板戻し用のバッファRBFは、故障などのために乾燥処理ブロック5が基板Wの乾燥処理をすることができない場合に、露光処理後の基板Wを一時的に収納保管するものであり、複数枚の基板Wを多段に収納できる収納棚から構成されている。
基板載置部PASS11,PASS12は、第5の主搬送機構10Eとインターフェイス用搬送機構60との間で基板Wの受け渡しを行うために基板Wを載置するものであり、上側の基板載置部PASS11は基板Wを払い出すために、下側の基板載置部PASS12は基板Wを戻すために、それぞれ設けられている。
以上の各ブロック1〜6内には、清浄空気がダウンフローの状態で供給されており、各ブロック内でパーティクルの巻き上がりや気流によるプロセスへの悪影響を回避している。また、各ブロック1〜6内は装置の外部環境に対して若干陽圧に保たれており、外部環境からのパーティクルなどの侵入を防いでいる。
〈1−2.第1の主搬送機構10A〉
第1の主搬送機構10Aについて説明する。なお、第2〜第5の各主搬送機構10B〜10Eも第1の主搬送機構10Aと同様に構成されている。以下、第1〜第5の主搬送機構10A〜10Eについて特に区別しない場合には単に主搬送機構10という。
第1の主搬送機構10Aについて説明する。なお、第2〜第5の各主搬送機構10B〜10Eも第1の主搬送機構10Aと同様に構成されている。以下、第1〜第5の主搬送機構10A〜10Eについて特に区別しない場合には単に主搬送機構10という。
図5は、主搬送機構10の平面図(a)および正面図(b)である。主搬送機構10の基台101は、装置基台に対して固定設置されている。基台101上には、螺軸102が回転可能に立設支持されている。また、この螺軸102を回転駆動するモータ103が基台101に設けられている。螺軸102には、昇降台104が螺合されており、モータ103が螺軸102を回転駆動することにより昇降台104がガイド軸107に案内されて昇降移動する(矢印AR1)。
昇降台104には、アーム基台105が縦軸心周りに旋回可能(矢印AR2)に搭載されている。また、このアーム基台105を旋回駆動するモータ106が昇降台104に設けられている。
アーム基台105上には、2つの保持アーム100a,100bが上下に配設されている。また、アーム基台105には各保持アーム100a,100bを各々独立にアーム基台105の旋回半径方向に進退移動可能(矢印AR3)にする駆動機構(図示省略)が設けられている。
保持アーム100a,100bは、先端部が「C」の字状になっており、この「C」の字状のアームの内側には内方に突き出た複数本のピン101が設けられている。この複数本のピン101によって基板Wの周縁を下方から支持することができる。なお、2つの保持アーム100a,100bは同様の構成を有しており、以下、各保持アーム100a,100bについて特に区別しない場合には単に保持アーム100という。
次に保持アーム100に保持された基板Wの質量の測定手段について説明する。図6は第1の主搬送機構10Aにおいて、保持アーム100に保持された基板Wの質量測定を示す概念図である。ただし、他の主搬送機構10B〜10Eも同様の構成を有している。図6に示すように、保持アーム100aの「C」の字状の部分を支持する保持アーム100aの軸部分には、光学式センサーsが取り付けられている。なお、図6には示されていないが、同様に保持アーム100bの軸部分にも、光学式センサーsが取り付けられている(図5(b)参照)。図6に示すように、この光学式センサーsは、保持アーム100aが基板Wを保持した際(仮想線位置)に、保持アーム100aに生じるたわみ量Bを測定する。測定されたたわみ量Bから、各保持アーム100aに保持された基板Wの質量値が得られ、後述するセルコントローラCT2に送信される。
なお、たわみ量Bはレーザー変位計などを用いて測定してもよい。また、光学式センサーsなどは、アーム基台105に取り付けてもよい。さらに、基板Wを保持しない状態の保持アーム100と同じ高さ位置にレーザー変位計などを固定しておき、基板Wを保持した際に保持アーム100に生じるたわみ量Bを測定してもよい。このようにたわみ量Bを測定するにあたっては、基板Wを保持アーム100aで受け取り、上昇する時の値を採るようにするのがより好ましい。かかる上昇時のたわみ量が大きく、差を求めやすいからである。
保持アーム100に保持された基板Wの質量を測定する方法は上記のように各保持アーム100に生じるたわみ量Bを測定するものに限らない。例えば、各保持アーム100の「C」の字状部分に、歪みゲージを貼り付けることによって基板Wの質量を測定してもよい。この場合、保持アーム100に基板Wが保持された際に保持アーム100に生じる歪み量を歪みゲージが電気抵抗値の変化として検出し、検出された歪み量から、各保持アーム100に保持された基板Wの質量値が得られる。歪みゲージは、「C」の字状部分の互いに異なる位置に複数個貼り付けてもよい。また、基台101に電子天秤などの精密な質量測定機器を搭載し、保持アーム100の各々に保持された基板Wの質量を算出する構成でもよい。
〈1−3.警報ランプ〉
図1に示すように、インデクサブロック1と、4つの処理ブロック(すなわち反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4、および乾燥処理ブロック5)のそれぞれの外壁面には、異常報知用の警報ランプA1〜A5が設けられている。また、インターフェイスブロック6の外壁面には2つの警報ランプA6,A7が設けられている。警報ランプA1〜A7は、それぞれ後述するセルコントローラと接続されており、各々が接続されたセルコントローラもしくはメインコントローラからの指示によってランプを点灯させ、各ブロック1〜6における異常の発生を外部に報知する。
図1に示すように、インデクサブロック1と、4つの処理ブロック(すなわち反射防止膜用処理ブロック2、レジスト膜用処理ブロック3、現像処理ブロック4、および乾燥処理ブロック5)のそれぞれの外壁面には、異常報知用の警報ランプA1〜A5が設けられている。また、インターフェイスブロック6の外壁面には2つの警報ランプA6,A7が設けられている。警報ランプA1〜A7は、それぞれ後述するセルコントローラと接続されており、各々が接続されたセルコントローラもしくはメインコントローラからの指示によってランプを点灯させ、各ブロック1〜6における異常の発生を外部に報知する。
なお、異常の発生を外部に報知する方法はこのような警報ランプA1〜A7を設けるものに限らず、例えば、警報アラーム音を発生させるものであってもよい。また、警報ランプA1〜A7は、複数の点灯色や点滅など各種の点灯方法を選択可能とする構成でもよい。
〈2.基板処理装置の制御系〉
本実施の形態に係る基板処理装置は、装置全体を複数の被制御ユニット(以下において「セル」という。)に分割し、セル毎に制御を行う。具体的には、各セルに対応するセルコントローラが、当該セル内での処理状況や基板Wの搬送状況などの制御を、各々独立して行う。
本実施の形態に係る基板処理装置は、装置全体を複数の被制御ユニット(以下において「セル」という。)に分割し、セル毎に制御を行う。具体的には、各セルに対応するセルコントローラが、当該セル内での処理状況や基板Wの搬送状況などの制御を、各々独立して行う。
図7は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の各ブロック1〜6の配置を示す平面図(a)および本発明の実施の形態に係る基板処理装置の各セルC1〜C7の配置を示す平面図(b)である。図8は、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の制御系を示す図である。
図7を参照する。各セルC1〜C7は、インデクサ用搬送機構12、第1〜5の主搬送機構10A〜10Eおよびインターフェイス用搬送機構60の各々が基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割されている。
インデクサセルC1は、インデクサブロック1と対応する。すなわち、インデクサセルC1は、インデクサ用搬送機構12が基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT1(図8参照)によって制御される。
反射防止膜用処理セルC2は、反射防止膜用処理ブロック2と対応する。すなわち、反射防止膜用処理セルC2は、第1の主搬送機構10Aが基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT2(図8参照)によって制御される。
レジスト膜用処理セルC3は、レジスト膜用処理ブロック3と対応する。すなわち、レジスト膜用処理セルC3は、第2の主搬送機構10Bが基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT3(図8参照)によって制御される。
現像処理セルC4は、現像処理ブロック4と対応する。すなわち、現像処理セルC4は、第3の主搬送機構10Cが基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT4(図8参照)によって制御される。
乾燥処理セルC5は、乾燥処理ブロック5と対応する。すなわち、乾燥処理セルCは、第4の主搬送機構10Dが基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT5(図8参照)によって制御される。
エッジ露光処理セルC6は、インターフェイスブロック6の一部分、具体的には、2つのエッジ露光部EEW、第5の主搬送機構10Eおよび基板戻し用バッファRBF、と対応する。すなわち、エッジ露光処理セルC6は、第5の主搬送機構10Eが基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT6(図8参照)によって制御される。
インターフェイスセルC7は、インターフェイスブロック6の一部分、具体的には、2つのエッジ露光部EEW、第5の主搬送機構10Eおよび基板戻し用バッファRBFを除く部分と対応する。すなわち、インターフェイスセルC7は、インターフェイス用搬送機構60が基板Wの受け渡しを行う範囲を基準に分割された要素であり、セルコントローラCT7(図8参照)によって制御される。
図8に示すように、各セルC1〜C7は、各々対応するセルコントローラCT1〜CT7によって独立に制御される。各セルコントローラCT1〜CT7は、それぞれメモリ101〜107とCPU111〜117を備えている。また、セルコントローラCT1〜CT7はメインコントローラMCと接続されている。
メモリ101にはインデクサセルC1から送信されるデータやプログラムなどが格納され、CPU111にメモリ101に格納されたプログラムに従ってインデクサセルC1の制御やインデクサセルC1における異常の検知を行う。他のセルセルコントローラCT2〜CT7についても同様である。
メインコントローラMCは、各セルC1〜C7に含まれる処理部を制御して基板処理装置による半導体製造工程を管理する制御装置であり、プログラムや変数などを格納するメモリ108と、メモリ108に格納されたプログラムに従って基板処理装置を制御するCPU118とを備えている。
メインコントローラMCは各セルコントローラCT1〜CT7と有線または無線ネットワークを介して通信可能に接続されており、セルコントローラCT1〜CT7から各セルC1〜C7についての情報を受信することができる。メインコントローラMCは、受信した情報に基づいて各セルC1〜C7を制御する。
〈3.基板処理装置の動作〉
次に、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の動作について説明する。なお、以下の動作は、メインコントローラMCおよび各セルコントローラCT1〜CT4の制御下で行われる。
次に、本発明の実施の形態に係る基板処理装置の動作について説明する。なお、以下の動作は、メインコントローラMCおよび各セルコントローラCT1〜CT4の制御下で行われる。
インデクサセルC1の動作について説明する。なお、インデクサセルC1の動作は、セルコントローラCT1の制御下で自動に行われる。はじめに、インデクサ用搬送機構12が、所定のカセットCに収納された未処理の基板Wを取り出して基板載置部PASS1に載置する。また、基板載置部PASS2に現像処理済みの基板Wが載置されていることが検出されると、基板載置部PASS2に載置された処理済みの基板Wを受け取って、所定のカセットCに収納する。インデクサ用搬送機構12は、この動作を反復して行う。
反射防止膜用処理セルC2の動作について説明する。なお、反射防止膜用処理セルC2の動作は、セルコントローラCT2の制御下で自動に行われる。基板載置部PASS1に未処理の基板Wが載置されていることが検出されると、第1の主搬送機構10Aの一方の保持アーム100に保持している現像処理済みの基板Wを、下側の基板載置部PASS2に載置するとともに、基板載置部PASS1上に置かれている未処理の基板Wを他方の保持アーム100によって保持する。このとき、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsによって測定されたたわみ量Bより、保持アーム100上に保持された未処理基板Wの質量が算出され、続いてセルコントローラCT2に送信される。セルコントローラCT2において受信された質量データは、メモリ102に記憶される。
基板Wの受け渡し動作は、さらに具体的に説明すると以下のように行われる。すなわち、まず現像処理済み基板Wを保持している方の保持アーム100(例えば保持アーム100bとする)を前進移動させて基板載置部PASS2上に置く。現像処理済み基板Wを渡した保持アーム100bは、後退移動して元の位置に戻る。続いて、2つの保持アーム100a、100bを一体にわずかに上昇させた後に、他方の保持アーム100aを前進移動させて、基板載置部PASS1上に置かれた未処理基板Wをその保持アーム100a上に受け取る。未処理基板Wを受け取った保持アーム100aは、後退移動して元の位置に戻る。
また、保持アーム100上に保持された未処理基板Wの質量測定は、以下のように行われる。例えば、保持アーム100aが未処理基板Wを保持するとき、すなわち、保持アーム100aを前進移動させて基板載置部PASS1の支持ピン上に置かれている未処理基板Wの下部に挿入し、さらにわずかに上昇させて、保持アーム100aに設けられた複数のピン101によって下方から支持された基板Wを持ち上げるとき、保持した基板Wの重みによって保持アーム100aにはたわみが生じる。保持アーム100aに取り付けられた光学式センサーsは、保持アーム100aに生じたたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量を算出してセルコントローラCT2に送信する(図6参照)。
なお、以下においても第1の主搬送機構10Aの保持アーム100が基板Wを保持する際には、これと同様の動作によって、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT2に送信される。これによって、反射防止膜用処理セルC2の各処理部で行われる処理プロセスの前後の基板Wの質量データがセルコントローラCT2に送信されることになる。ただし、例えば基板載置部PASS4上に置かれている現像処理済みの基板Wを保持する際のように、基板載置部間を移動させるために基板Wを保持する際には質量の測定を行わなくてもよい。
基板載置部PASS1,PASS2に対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、反射防止膜用熱処理部22の所定の冷却プレートCP上に置かれている冷却処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している未処理基板Wを、この冷却プレートCP上に置く。冷却プレートCPに置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われる。
冷却プレートCPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、反射防止膜用塗布処理部21の所定の塗布ユニットBARKのスピンチャック211上にある反射防止膜の塗布処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している冷却処理済みの基板Wを、このスピンチャック211上に置く。スピンチャック211上に置かれた基板Wには、反射防止膜の塗布処理が行われる。
反射防止膜用塗布処理部21に対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、反射防止膜用熱処理部22の所定の加熱プレートHP上に置かれている加熱処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している反射防止膜の塗布処理済みの基板Wを、この加熱プレートHP上に置く。加熱プレートHPに置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われ、基板W上に形成された反射防止膜に含まれる余剰の溶剤が除去される。
加熱プレートHPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、反射防止膜用熱処理部22の所定の冷却プレートCP上にある冷却処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している加熱処理済みの基板Wを、この冷却プレートCP上に置く。冷却プレートCP上に置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われる。
冷却プレートCPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、基板載置部PASS4上に置かれている現像処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している冷却処理済みの基板Wを、反射防止膜形成処理済みの基板Wとして、基板載置部PASS3上に置く。
基板載置部PASS3,PASS4に対する基板Wの受け渡しが終わると、第1の主搬送機構10Aは、再び基板載置部PASS1,PASS2に対する基板Wの受け渡しを行う。
レジスト膜用処理セルC3の動作について説明する。レジスト膜用処理セルC3の動作は、セルコントローラCT3の制御下で自動に行われる。なお、第2の主搬送機構10Bの保持アーム100がレジスト膜用処理セルC3における各処理部に置かれている基板Wを保持する際にも、第1の主搬送機構10Aと同様、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT3に送信される。
基板載置部PASS3に反射防止膜の形成処理済みの基板Wが載置されていることが検出されると、第2の主搬送機構10Bの一方の保持アーム100に保持している現像処理済みの基板Wを、下側の基板載置部PASS4に載置するとともに、基板載置部PASS3上に置かれている反射防止膜形成処理済みの基板Wを他方の保持アーム100によって保持する。
基板載置部PASS3,PASS4に対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、レジスト膜用熱処理部32の所定の冷却プレートCP上に置かれている冷却処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している反射防止膜形成処理済みの基板Wを、この冷却プレートCP上に置く。冷却プレートCPに置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われる。
冷却プレートCPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、レジスト膜用塗布処理部31の所定の塗布ユニットRESのスピンチャック311上にあるレジスト膜の塗布処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している冷却処理済みの基板Wを、このスピンチャック311上に置く。スピンチャック311上に置かれた基板Wには、レジスト膜の塗布処理が行われる。
レジスト膜用塗布処理部31に対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、レジスト膜用熱処理部32の所定の加熱部PHPの基板仮置部に置かれている加熱処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持しているレジスト膜の塗布処理済みの基板Wを、この基板仮置部に置く。基板仮置部に置かれた基板Wは、その加熱部PHPのローカル搬送機構320によって加熱プレートHP上に置かれ、所定の熱処理を行われる。また、熱処理が終了すると、再びローカル搬送機構320によって基板仮置部に置かれる。
加熱部PHPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、レジスト膜用熱処理部32の所定の冷却プレートCP上にある冷却処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している加熱処理済みの基板Wを、この冷却プレートCP上に置く。冷却プレートCP上に置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われる。
冷却プレートCPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、基板載置部PASS6上に置かれている現像処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している冷却処理済みの基板Wを、レジスト膜の形成処理済みの基板Wとして、基板載置部PASS5上に置く。
基板載置部PASS5,PASS6に対する基板Wの受け渡しが終わると、第2の主搬送機構10Bは、再び基板載置部PASS3,PASS4に対する基板Wの受け渡しを行う。
現像処理セルC4の動作について説明する。現像処理セルC4の動作は、セルコントローラCT4の制御下で自動に行われる。なお、第3の主搬送機構10Cの保持アーム100が基板Wを保持する際にも、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT4に送信される。
基板載置部PASS5にレジスト膜の形成処理済みの基板Wが載置されていることが検出されると、第3の主搬送機構10Cの一方の保持アーム100に保持している現像後熱処理済みの基板Wを、下側の基板載置部PASS6に載置するとともに、基板載置部PASS5上に置かれているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを他方の保持アーム100によって保持する。
基板載置部PASS5,PASS6に対する基板Wの受け渡しが終わると、第3の主搬送機構10Cは、基板載置部PASS8上に置かれている乾燥処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持しているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを、基板載置部PASS7上に置く。
基板載置部PASS7,PASS8に対する基板Wの受け渡しが終わると、第3の主搬送機構10Cは、現像用熱処理部42の所定の冷却プレートCP上にある冷却処理済みの基板Wを空の保持アーム100aによって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している乾燥処理済みの基板Wを、この冷却プレートCP上に置く。冷却プレートCP上に置かれた基板Wには、所定の冷却処理が行われる。
現像用熱処理部42に対する基板Wの受け渡しが終わると、第3の主搬送機構10Cは、現像処理部41の所定の現像処理ユニットDEVのスピンチャック411上にある現像処理部済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している冷却処理済みの基板Wを、このスピンチャック411上に置く。スピンチャック411上に置かれた基板Wには、現像処理が行われる。
現像処理部41に対する基板Wの受け渡しが終わると、第3の主搬送機構10Cは、現像用熱処理部42の所定の加熱プレートHP上にある現像熱処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している現像処理済みの基板Wを、この加熱プレートHP上に置く。加熱プレートHP上に置かれた基板Wには、所定の熱処理が行われる。
加熱プレートHPに対する基板Wの受け渡しが終わると、第3の主搬送機構10Cは、再び基板載置部PASS5,PASS6に対する基板Wの受け渡しを行う。
乾燥処理セルC5の動作について説明する。なお、乾燥処理セルC5の動作は、セルコントローラCT5の制御下で自動に行われる。なお、第4の主搬送機構10Dの保持アーム100が基板Wを保持する際にも、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT5に送信される。
基板載置部PASS7にレジスト膜の形成処理済みの基板Wが載置されていることが検出されると、第4の主搬送機構10Dの一方の保持アーム100に保持している露光後ベーク処理済みの基板Wを、下側の基板載置部PASS8に載置するとともに、基板載置部PASS7上に置かれているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを他方の保持アーム100によって保持する。
基板載置部PASS7,PASS8に対する基板Wの受け渡しが終わると、第4の主搬送機構10Dは、基板載置部PASS10上に置かれている露光処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持しているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを、基板載置部PASS9上に置く。
基板載置部PASS9,PASS10に対する基板Wの受け渡しが終わると、第4の主搬送機構10Dは、乾燥処理部51の所定の乾燥処理ユニットDRYのスピンチャック511上に置かれている乾燥処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している露光処理済みの基板Wを、このスピンチャック511上に置く。スピンチャック511上に置かれた基板Wには、洗浄および乾燥処理が行われる。
乾燥処理ユニットDRYに対する基板Wの受け渡しが終わると、第4の主搬送機構10Dは、露光後ベーク用熱処理部52の所定の加熱部PHPの基板仮置部19に置かれている露光後ベーク処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している乾燥処理済みの基板Wを、この基板仮置部19に置く。
基板仮置部に置かれた基板Wは、その加熱部PHPのローカル搬送機構520によってその加熱部PHPの加熱プレートHP上に置かれ、所定の熱処理を行われる。また、熱処理が終了すると、再びローカル搬送機構520によって基板仮置部に置かれる。
露光後ベーク用熱処理部52に対する基板Wの受け渡しが終わると、第4の主搬送機構10Dは、再び基板載置部PASS7,PASS8に対する基板Wの受け渡しを行う。
エッジ露光処理セルC6の動作について説明する。エッジ露光処理セルC6の動作は、セルコントローラCT6の制御下で自動に行われる。なお、第5の主搬送機構10Eの保持アーム100が基板Wを保持する際にも、保持アーム100に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT6に送信される。
基板載置部PASS9にレジスト膜の形成処理済みの基板Wが載置されていることが検出されると、第5の主搬送機構10Eの一方の保持アーム100に保持している露光処理済みの基板Wを、下側の基板載置部PASS10に載置するとともに、基板載置部PASS9上に置かれているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを他方の保持アーム100によって保持する。
基板載置部PASS9,PASS10に対する基板Wの受け渡しが終わると、第5の主搬送機構10Eは、所定のエッジ露光部EEWのスピンチャック611に置かれている周辺露光済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持しているレジスト膜の形成処理済みの基板Wを、このスピンチャック611上に置く。スピンチャック611に置かれた基板Wには、周縁部の露光が行われる。
エッジ露光部EEWに対する基板Wの受け渡しが終わると、第5の主搬送機構10Eは、基板載置部PASS12上に置かれている露光処理済みの基板Wを空の保持アーム100によって保持するとともに、他方の保持アーム100に保持している周辺露光済みの基板Wを、基板載置部PASS11上に置く。
基板載置部PASS11,PASS12に対する基板Wの受け渡しが終わると、第5の主搬送機構10Eは、再び基板載置部PASS9,PASS10に対する基板Wの受け渡しを行う。
インターフェイスセルC7の動作について説明する。なお、インターフェイスセルC7の動作は、セルコントローラCT7の制御下で自動に行われる。なお、インターフェイス用搬送機構60の保持アーム600が基板Wを保持する際にも、保持アーム600に取り付けられた光学式センサーsがたわみ量Bを測定し、測定されたたわみ量Bから保持された基板Wの質量が算出されてセルコントローラCT7に送信される。
基板載置部PASS11に周辺露光済みの基板Wが載置されていることが検出されると、インターフェイス用搬送機構60は、基板載置部PASS11上に置かれている周辺露光処理済みの基板Wを保持アーム600によって保持して露光装置STPの搬入部(図示省略)に置く。露光装置STPに渡された基板Wには、露光処理が行われる。
続いて、インターフェイス用搬送機構60は、露光装置STPの搬出部(図示省略)に置かれている露光処理済みの基板Wを保持アーム600によって保持して基板載置部PASS12上に置く。
なお、露光装置STPが基板Wの受け入れをできない場合、インターフェイス用搬送機構60は、基板載置部PASS11に置かれた基板Wを受け取り、その基板WをバッファSBFに一時的に収納する。バッファSBFに収納可能な枚数だけ、処理が継続され、収納不可能になると予測された場合に、インデクサセルC1からの基板Wの払い出しを停止する。露光装置STPが基板Wの受け入れが可能になると、インターフェイス用搬送機構60は、バッファSBFに収納した基板Wを順に取り出して露光装置STPに渡す。
また、乾燥処理部51が基板Wの受け入れをできない場合、インターフェイス用搬送機構60は、露光装置STPから露光処理済みの基板Wを受け取り、その基板WをバッファRBFに一時的に収納する。この場合も、バッファRBFに収納可能な枚数だけ、処理が継続され、収納不可能になると予測された場合に、インデクサセルC1からの基板Wの払い出しを停止する。乾燥処理部51が基板Wの受け入れが可能になると、インターフェイス用搬送機構60は、バッファRBFに収納した基板Wを順に取り出して乾燥処理部51に渡す。
〈4.質量データに基づく異常発生の検知および制御〉
上述の通り、セルコントローラCT2〜CT7には、各セルC2〜C7の処理部で行われる処理プロセスの前後の基板Wの質量データが送信され、メモリ102〜107に記憶される。メインコントローラMCおよびセルコントローラCT1〜CT7は、これらの質量データに基づいて各セルC1〜7の処理部の異常発生の検知および制御を行う。以下において図9〜図13を参照しながら質量データに基づく異常発生の検知および制御について説明する。
上述の通り、セルコントローラCT2〜CT7には、各セルC2〜C7の処理部で行われる処理プロセスの前後の基板Wの質量データが送信され、メモリ102〜107に記憶される。メインコントローラMCおよびセルコントローラCT1〜CT7は、これらの質量データに基づいて各セルC1〜7の処理部の異常発生の検知および制御を行う。以下において図9〜図13を参照しながら質量データに基づく異常発生の検知および制御について説明する。
ただし、図9は、セルコントローラCT2の制御下で基板Wに行われる処理動作を示すフローチャートである。以下においては、セルコントローラCT2に送信される、反射防止膜用処理セルC2における各処理プロセスの前後の基板Wの質量を質量Man〜Menと表す。具体的には、質量Manは、反射防止膜用熱処理部9における反射防止膜の塗布処理前の冷却処理(以下において第1熱処理という)前の基板Wの質量を表す。質量Mbnは、第1熱処理後(すなわち、反射防止膜用熱処理部9における反射防止膜の塗布処理前)の質量を表す。質量Mcnは、反射防止膜用熱処理部9における反射防止膜の塗布処理後(すなわち、反射防止膜用熱処理部9における加熱処理(以下において第2熱処理という)前)の質量を表す。質量Mdnは、第2熱処理後(すなわち、反射防止膜用熱処理部9における冷却処理(以下において第3熱処理という)前)の質量を表す。また、質量Menは、第3熱処理後の質量を表す。ただし、添え字のnは、n番目に質量測定された未処理基板Wであることを意味し、従ってnは任意の自然数である。
また、図10は、セルコントローラCT5,7の制御下で基板Wに行われる処理動作の一部を示すフローチャートである。以下においては、セルコントローラCT7に送信される、露光処理前後の基板Wの質量を順に質量Mfn,Mgnと表す。また、セルコントローラCT5に送信される、乾燥処理セルC5における各処理プロセスの前後の基板Wの質量を順に質量Mhn,Minと表す。具体的には、質量Mfnは、露光装置STPにおける露光処理前の基板Wの質量を表す。質量Mgnは、露光処理後(すなわち、乾燥処理部40における洗浄、乾燥処理前)の質量を表す。なお、図10においては、露光装置STPから受け取る際に測定した基板Wの質量を質量Mgnとしているが、基板載置部PASS10に置かれた基板Wを保持する際に測定したものを質量Mgnとしてもよい。質量Mhnは、乾燥処理部40における洗浄、乾燥処理後(すなわち、露光後ベーク用熱処理部41における露光後ベーク処理前)の質量を表す。質量Minは、露光後ベーク処理後の質量を表す。
〈4−1.異常発生の検知〉
セルコントローラCT1〜CT7は、基板Wの質量データに基づいてセルC1〜7の各処理部において異常が発生しているか否かの判断を行う。ただし、以下においては、各セルC1〜7における異常の発生の検知を、各々のセルコントローラCT1〜CT7が行っているが、これらをメインコントローラMCが行う構成でもよい。
セルコントローラCT1〜CT7は、基板Wの質量データに基づいてセルC1〜7の各処理部において異常が発生しているか否かの判断を行う。ただし、以下においては、各セルC1〜7における異常の発生の検知を、各々のセルコントローラCT1〜CT7が行っているが、これらをメインコントローラMCが行う構成でもよい。
〈4−1−1.薬液塗布処理部における異常発生の検知〉
薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部である、反射防止膜用塗布処理部21における異常発生の検知動作について説明する。図11は、反射防止膜用塗布処理部21における異常検知動作を示すフローチャートである。
薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部である、反射防止膜用塗布処理部21における異常発生の検知動作について説明する。図11は、反射防止膜用塗布処理部21における異常検知動作を示すフローチャートである。
t番目に質量測定された基板Wtについての、反射防止膜の塗布処理後の質量Mctが受信されると(ステップS1)、セルコントローラCT2のCPU112は、当該基板Wtの反射防止膜の塗布処理前の質量Mbtをメモリ102より読み出し(ステップS2)、基板Wtが反射防止膜用塗布処理部21において処理を行われる前後の質量変化量ΔM(bc)t(すなわち、ΔM(bc)t=Mct−Mbt)を算出する(ステップS3)。
続いて、算出された質量変化量ΔM(bc)tが予め設定された許容最小値L1から許容最大値L2の範囲内にあるか否かの判断を行う(ステップS4)。質量変化量ΔM(bc)tがこの範囲内にある場合(すなわちL1≦ΔM(bc)t≦L2の場合)、CPU112は異常なしと判断する。一方、範囲内にない場合、CPU112は、基板Wtに処理を行った塗布ユニットBARKに異常が発生したと判断して、反射防止膜用処理ブロック2の警報ランプA2を点灯させる(ステップS5)(図6参照)。また、異常発生時における所定の対応、例えば、異常発生と判断された塗布ユニットBARKに対する基板W搬入の中止指示などを行う。
質量変化量ΔM(bc)tは、反射防止膜用塗布処理部21において基板Wに塗布された薬液の質量を示している。従って、許容最小値L1および許容最大値L2の値は、反射防止膜用塗布処理部21において基板Wに塗布されるべき薬液の量から規定しておく。例えば、ノズル212に異常が発生して薬液が吐出されなかった場合、質量変化量ΔM(bc)tは許容最小値L1よりも小さくなり、警報ランプA2が点灯する。これによって、オペレータは即座に反射防止膜用処理ブロック2における異常の発生を検知することができる。
なお、t番目の基板Wに対する処理が異常ありと判断された場合に、直ちに反射防止膜用処理ブロック2における異常の発生と判断するのではなく、異常ありと判断される基板Wが所定枚数連続した場合にのみ、反射防止膜用処理ブロック2において異常が発生したと判断してもよい。
また、反射防止膜用塗布処理部21が備える複数の塗布ユニットBARKのそれぞれについて個別の警報ランプを設け、異常の発生しているユニットを特定して外部に報知する構成でもよい。また、警報ランプA2の点灯方法や点灯色によって異常の発生しているユニットを特定してもよい。
本実施の形態においては、薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部として、反射防止膜用塗布処理部21の他に、レジスト膜用塗布処理部31、および現像処理部41がある。これらの各処理部においても同様の動作によって異常発生の検知が行われる。
なお、薬液塗布処理部における異常の検知と同様、露光装置STPにおける液浸露光処理の前後における基板Wの質量変化から露光装置STPにおいて適切な処理が行われなかった基板Wを検知することも可能である(図10参照)。
この場合、質量変化量ΔM(fg)t(すなわち、ΔM(fg)t=Mgt−Mft)は、液浸漬露光処理において基板Wに付着した液の質量を示している。従って、例えば、露光装置から搬出された基板Wが異常に濡れている場合や、逆に異常に濡れが少ない場合、質量変化量ΔM(fg)tは許容範囲内に入らず、警報ランプA7が点灯し、オペレータは露光装置STPおいて適切な処理が行われなかった異常基板の発生を検知することができる。
〈4−1−2.熱処理部における異常発生の検知〉
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22における異常発生の検知動作について説明する。図12は、反射防止膜用熱処理部22における異常検知動作を示すフローチャートである。
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22における異常発生の検知動作について説明する。図12は、反射防止膜用熱処理部22における異常検知動作を示すフローチャートである。
t番目に質量測定された基板Wtについての、第2熱処理後の質量Mdtが受信されると(ステップS11)、セルコントローラCT2のCPU112は、当該基板Wtの第2熱処理前の質量Mctをメモリ102より読み出し(ステップS12)、基板Wtが反射防止膜用熱処理部22の加熱プレートHPにおいて第2熱処理を行われる前後の質量変化量ΔM(cd)t(すなわち、ΔM(cd)t=Mdt−Mct)を算出する(ステップS13)。
続いて、算出された質量変化量ΔM(cd)tが予め設定された許容最小値L3から許容最大値L4の範囲内にあるか否かの判断を行う(ステップS14)。質量変化量ΔM(cd)tがこの範囲内にある場合(すなわちL3≦ΔM(cd)t≦L4の場合)、CPU112は異常なしと判断する。一方、範囲内にない場合、CPU112は、基板Wtに処理を行った加熱プレートHPに異常が発生したと判断して、反射防止膜用処理ブロック2の警報ランプA2を点灯させる(ステップS15)。また、異常発生時における所定の対応を行う。
反射防止膜用熱処理部22においては、加熱処理によって、基板W上に形成された反射防止膜に含まれる余剰の溶剤が除去される。つまり、この質量変化量ΔM(cd)tは通常負の値をとり、その絶対値は除去された溶剤の質量を示している。従って、許容最小値L3および許容最大値L4の値は、反射防止膜用熱処理部22において基板Wから除去されるべき溶剤の量から規定しておく。例えば、加熱プレートHPの温度が低く、基板Wの加熱が十分に行われなかった場合、基板W上に形成された反射防止膜に含まれる余剰の溶剤が適切に除去されないため、質量変化量ΔM(cd)tは許容最小値L4よりも大きくなり、警報ランプA2が点灯する。これによって、オペレータは即座に反射防止膜用処理ブロック2における異常の発生を検知することができる。
本実施の形態においては、熱処理プロセスを行う熱処理部として、反射防止膜用熱処理部22の他に、レジスト膜用熱処理部32、現像用熱処理部42、および露光後ベーク用熱処理部52がある。これらの各処理部においても同様の動作によって異常発生の検知が行われる。
〈4−1−3.乾燥処理部における異常発生の検知〉
液浸露光後の基板Wに対して洗浄および乾燥熱処理プロセスを行う、乾燥処理部51における異常発生の検知動作について説明する。
液浸露光後の基板Wに対して洗浄および乾燥熱処理プロセスを行う、乾燥処理部51における異常発生の検知動作について説明する。
t番目に質量測定された基板Wtについての、乾燥処理済みの質量Mhtが受信されると、セルコントローラCT5のCPU115は、当該基板Wtの乾燥処理前の質量Mgtをメモリ105より読み出し、基板Wtが乾燥処理部51において洗浄および乾燥加熱処理を行われる前後の質量変化量ΔM(gh)t(すなわち、ΔM(gh)t=Mht−Mgt)を算出する。
続いて、算出された質量変化量ΔM(gh)tが予め設定された許容最大値L5よりも小さいか否かの判断を行う。質量変化量ΔM(gh)tが許容最大値L5より小さい場合(すなわちΔM(gh)t≦L5の場合)、CPU112は異常なしと判断する。一方、許容最大値L5より大きい場合、CPU112は、基板Wtに処理を行った乾燥処理ユニットDRYに異常が発生したと判断して、乾燥処理ブロック5の警報ランプA5を点灯させる。また、異常発生時における所定の対応を行う。なお、異常発生の判断基準として、許容最小値をさらに設けてもよい。
乾燥処理部51においては、液浸露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥が行われる。つまり、この質量変化量ΔM(gh)tは通常負の値をとり、その絶対値は乾燥処理によって除去された液の質量を示している。従って、許容最大値L5の値は、十分な乾燥処理が行われた場合に基板Wから除去されるべき液の量から規定しておく。乾燥処理ユニットDRYが、スピンチャック511によって保持された基板Wを回転することで基板Wの乾燥を行う場合、例えば、回転が通常通り行われず基板W上に付着した薬液などが十分に振り切られないと、質量変化量ΔM(gh)tは許容最小値L5よりも小さくなり、警報ランプA5が点灯する。これによって、オペレータは即座に乾燥処理ブロック5における異常の発生を検知することができる。
なお、乾燥加熱処理を行われる前後の質量変化量ΔM(gh)tによってではなく、乾燥処理済みの質量Mhtを所定の基準値と比較することによって乾燥処理部51における異常の発生の有無を判断してもよい。また、乾燥処理済みの質量Mhtと、露光処理前の質量Mftとから、一連の露光、洗浄および乾燥加熱処理を行われる前後の質量変化量ΔM(fh)tを算出し、これによって乾燥処理部51における異常の発生の有無を判断してもよい。
〈4−1−4.その他〉
上記の異常発生の検知の他にも、例えば、第1の主搬送機構10Aが基板載置部PASS1上に置かれた未処理基板Wを保持する際の基板Wの質量を測定し、当該未処理基板Wの質量が予め設定した許容数値領域内にない場合、インデクサブロック1の警報ランプA1を点灯させてもよい。
上記の異常発生の検知の他にも、例えば、第1の主搬送機構10Aが基板載置部PASS1上に置かれた未処理基板Wを保持する際の基板Wの質量を測定し、当該未処理基板Wの質量が予め設定した許容数値領域内にない場合、インデクサブロック1の警報ランプA1を点灯させてもよい。
また、必ずしも質量Man〜Menの全ての質量データを取得する必要はない。例えば、質量Manと質量Mcnとの質量変化量から、反射防止膜用塗布処理部21もしくは反射防止膜用熱処理部22において、異常が発生しているか否かを判断してもよい。つまり、一連の処理プロセスのうちの一部の処理プロセス(ここでは、1つの処理プロセスまたは2以上の連続する処理プロセスを意味する)が行われる前後の基板の質量データから、当該処理を行った1つもしくは複数の処理部における異常の発生を検知することができる。
〈4−2.フィード・フォワード制御〉
セルコントローラCT2〜CT7およびメインコントローラMCは、基板Wの質量データに基づいてセルC1〜C7の各処理部のフィード・フォワード制御を行う。
セルコントローラCT2〜CT7およびメインコントローラMCは、基板Wの質量データに基づいてセルC1〜C7の各処理部のフィード・フォワード制御を行う。
〈4−2−1.熱処理部のフィード・フォワード制御〉
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22に対するフィード・フォワード制御FF2について説明する(図9参照)。図13は、フィード・フォワード制御FF2を示すフローチャートである。
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22に対するフィード・フォワード制御FF2について説明する(図9参照)。図13は、フィード・フォワード制御FF2を示すフローチャートである。
t番目に質量測定された基板Wtについての、第2熱処理前の質量Mctが受信されると(ステップS21)、セルコントローラCT2のCPU112は、質量Mctと予め設定された基準質量Mcoとの質量差Dc(すなわち、Dc=Mct−Mco)を算出する(ステップS22)。
続いて、質量差Dcに基づいて、反射防止膜用熱処理部22を制御する(ステップS23)。具体的には、質量差Dcに応じて、基板Wtに対する熱処理を行う加熱プレートHPの温度や加熱時間などの処理条件を調整する。
例えば、質量差Dcが正の値、すなわち基板Wtの質量Mctが基準質量Mcoよりも大きい場合、加熱プレートHPによる加熱時間を延長する。これによって、基板Wtに適切な熱処理が行われる。つまり、フィード・フォワード制御FF2を行うことによって、互いに処理前の質量が異なる複数の基板間における熱処理のばらつきを低減することができる。
また、加熱プレートHPの温度制御がPID(Proportional Integral Derivative)制御によって行われている場合、質量差Dcに応じてPID定数を制御してもよい。この場合も、基板Wの質量に応じた均一な熱処理を行うことができる。
ここでは、当該基板Wの加熱処理を行う直前の質量Mctに基づいて処理条件を調整しているので、制御に用いられる質量測定値と実際に加熱処理が行われる基板Wの質量との間で誤差が生じにくく、精確な制御を行うことができる。
なお、質量差Dcではなく、質量Mctに応じてフィード・フォワード制御を行ってもよい。
また、反射防止膜用塗布処理部21において処理を行われる前後の質量変化量ΔMtに基づいて反射防止膜用熱処理部22における熱処理の制御を行ってもよい。この場合、個々の基板Wに塗布された薬液の塗布量に応じて熱処理を行うことができる。
同様に、質量Manに基づいて、第1熱処理における処理条件を調整する(図9に示す制御FF1)。また質量Mdnに基づいて、第3熱処理における処理条件を調整する(図9に示す制御FF3)。
他の処理ブロックの各熱処理部においても同様の動作によってフィード・フォワード制御が行われる。例えば、乾燥処理ブロック5の露光後ベーク用熱処理部52においては、露光後ベーク処理前の質量、すなわち乾燥処理後の質量Mhnに基づいて、露光後ベーク用熱処理部52における処理条件を調整する(図10に示す制御FF5)。
〈4−2−2.乾燥処理部のフィード・フォワード制御〉
基板Wに対する洗浄、乾燥処理プロセスを行う、乾燥処理部51に対するフィード・フォワード制御FF4について説明する(図10参照)。
基板Wに対する洗浄、乾燥処理プロセスを行う、乾燥処理部51に対するフィード・フォワード制御FF4について説明する(図10参照)。
t番目に質量測定された基板Wtについての、露光処理済みの質量Mgtが受信されると、セルコントローラCT7のCPU117は、当該基板Wtの露光処理前の質量Mftをメモリ107より読み出し、基板Wtが露光装置STPにおいて露光処理を行われる前後の質量変化量ΔM(fg)t(すなわち、ΔM(fg)t=Mgt−Mft)を算出する。続いて、セルコントローラCT7は、算出した質量変化量ΔM(fg)tをメインコントローラMCに送信する。
メインコントローラMCのCPU118は、受信した質量変化量ΔM(fg)tに基づいて、乾燥処理ブロック5の乾燥処理部51を制御する。具体的には、乾燥処理ユニットDRYが、窒素ガスを供給しながらスピンチャック511によって保持された基板Wを回転することで基板Wの乾燥を行う場合、窒素ガスの供給量、基板Wの回転数や回転時間などの各種の処理条件を調整する。
例えば、質量変化量ΔM(fg)tが予め設定された基準値よりも大きい場合、すなわち露光処理後の基板Wに付着した液の質量が所定値よりも大きい場合、メインコントローラMCは、基板Wの濡れがひどいと判断して、基板Wtの乾燥処理を行う乾燥処理ユニットDRYに、乾燥処理における基板Wの回転時間を延長する指示を与える。これによって、基板Wの濡れが激しい場合にも十分な乾燥処理が行われ、乾燥不良の発生を防止することができる。
なお、質量変化量ΔM(fg)tではなく、露光処理後の質量Mgtのみに基づいて乾燥処理部51の制御を行ってもよい。
〈4−2−3.その他〉
上記のフィード・フォワード制御と同様に、薬液処理部に対するフィード・フォワード制御を行ってもよい。例えば、薬液処理が行われる前の基板Wの質量に応じて薬液処理部で基板W上に塗布する薬液の量を変えることによって、基板Wの質量に応じた薬液の塗布処理を行うことができる。
上記のフィード・フォワード制御と同様に、薬液処理部に対するフィード・フォワード制御を行ってもよい。例えば、薬液処理が行われる前の基板Wの質量に応じて薬液処理部で基板W上に塗布する薬液の量を変えることによって、基板Wの質量に応じた薬液の塗布処理を行うことができる。
〈4−3.フィード・バック制御〉
セルコントローラCT2〜CT7は、基板Wの質量データに基づいてセルC2〜C7の各処理部のフィード・バック制御を行う。ただし、以下においては、各セルC2〜C7におけるフィード・バック制御を、各々のセルコントローラCT2〜CT7が行っているが、メインコントローラMCが各セルC2〜7の制御を行う構成でもよい。
セルコントローラCT2〜CT7は、基板Wの質量データに基づいてセルC2〜C7の各処理部のフィード・バック制御を行う。ただし、以下においては、各セルC2〜C7におけるフィード・バック制御を、各々のセルコントローラCT2〜CT7が行っているが、メインコントローラMCが各セルC2〜7の制御を行う構成でもよい。
〈4−3−1.薬液塗布処理部のフィード・バック制御〉
薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部である、反射防止膜用塗布処理部21に対するフィード・バック制御FB1について説明する(図9参照)。
薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部である、反射防止膜用塗布処理部21に対するフィード・バック制御FB1について説明する(図9参照)。
t番目に質量測定された基板Wtについての、反射防止膜の塗布処理済みの質量Mctが受信されると、セルコントローラCT2のCPU112は、当該基板Wtの反射防止膜の塗布処理前の質量Mbtをメモリ102より読み出し、基板Wtが反射防止膜用塗布処理部21において処理を行われる前後の質量変化量ΔM(bc)tを算出する。
セルコントローラCT2のCPU112は、質量変化量ΔM(bc)tに基づいて、反射防止膜用塗布処理部21を制御する。具体的には、当該塗布ユニットBARKにおける反射防止膜の塗布処理における各種の処理条件を調整する。
例えば、質量変化量ΔM(bc)t、すなわち反射防止膜用塗布処理部21における薬液の塗布量が、予め設定された基準量よりも大きい場合、当該処理を行った塗布ユニットBARKのノズル212からの薬液の吐出量を小さくする。また逆に、予め設定された基準量よりも小さい場合、ノズル212からの薬液の吐出量を大きくする。
これによって、反射防止膜用塗布処理部21におけるわずかな処理のばらつきを修正して、常に一定の処理を行うことができる。
なお、このようなフィード・バック制御は、先に述べた異常の検知動作と組み合わせることができる。この場合、特定の塗布ユニットBARKにおいて、フィード・バック制御を行ったにも拘わらず、質量変化量が基準量よりも大きい、もしくは小さい基板Wが所定枚数連続する場合、当該塗布ユニットBARKにおいて異常が発生していると判断する。
薬液塗布処理プロセスを行う他の薬液塗布処理部においても同様の動作によってフィード・バック制御が行われる。
〈4−3−2.熱処理部のフィード・バック制御〉
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22に対するフィード・バック制御FB2について説明する(図9参照)。
熱処理プロセスを行う熱処理部である、反射防止膜用熱処理部22に対するフィード・バック制御FB2について説明する(図9参照)。
t番目に質量測定された基板Wtについての、反射防止膜の塗布処理後の加熱処理済みの質量Mdtが受信されると、セルコントローラCT2のCPU112は、当該基板Wtの加熱処理前の質量Mctをメモリ102より読み出し、基板Wtが反射防止膜用熱処理部22において加熱処理を行われる前後の質量変化量ΔM(cd)tを算出する。
セルコントローラCT2のCPU112は、質量変化量ΔM(cd)tに基づいて、反射防止膜用熱処理部22を制御する。具体的には、当該加熱プレートHPの温度や加熱時間などの各種の処理条件を調整する。
例えば、質量変化量ΔM(cd)t、すなわちその絶対値が加熱処理によって除去された溶剤の質量を示す値が、予め設定された基準量よりも大きい場合、すなわち基板W上に形成された反射防止膜に含まれる余剰の溶剤が適切に除去されていない場合、当該処理を行った加熱プレートHPにおける加熱時間の延長を行う。
これによって、当該加熱プレートHPにおいて処理される後続の基板Wに対してより適切な量の溶剤除去が行われることが期待でき、反射防止膜用熱処理部22において、常に適切な熱処理を行うことができる。
熱処理プロセスを行う他の処理ブロックの各熱処理部においても同様の動作によってフィード・バック制御が行われる。例えば、露光後ベーク用熱処理部52においては、露光後ベーク処理前後の質量変化量ΔM(hi)tに基づいて、露光後ベーク用熱処理部52における処理条件を調整する(図10に示す制御FB3)。
1 インデクサブロック
2 反射防止膜用処理ブロック
3 レジスト膜用処理ブロック
4 現像処理ブロック
5 乾燥処理ブロック
6 インターフェイスブロック
12 インデクサ用搬送機構
10 主搬送機構
60 インターフェイス用搬送機構
100 保持アーム
s 光学式センサー
CT セルコントローラ
MC メインコントローラ
2 反射防止膜用処理ブロック
3 レジスト膜用処理ブロック
4 現像処理ブロック
5 乾燥処理ブロック
6 インターフェイスブロック
12 インデクサ用搬送機構
10 主搬送機構
60 インターフェイス用搬送機構
100 保持アーム
s 光学式センサー
CT セルコントローラ
MC メインコントローラ
Claims (13)
- 基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、
基板に各種の処理プロセスを行うための複数の処理部と、
前記複数の処理部に対して所定の順序で基板の受け渡しを行う搬送機構と、
前記各種の処理プロセスうちの少なくともひとつの処理プロセスが行われる前後の基板の質量を測定する質量測定手段と、
前記質量測定手段による基板の質量測定値に基づいて、前記複数の処理部のうち前記測定の結果に影響を及ぼす部分における異常の発生を検知する異常検知手段と、
を備え、
前記質量測定手段が、前記搬送機構に搭載されていることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記質量測定手段が、前記搬送機構が基板を前記複数の処理部のうちのいずれかの処理部から搬出する際に、当該搬出される基板の質量を測定することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項2に記載の基板処理装置において、
前記搬送機構が、
基板を水平姿勢で保持する保持アーム、
を有し、
前記質量測定手段が、前記複数の処理部のうちのいずれかの処理部にある基板を前記保持アームによって保持する際に、当該保持された基板の質量を測定することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記異常検知手段によって異常の発生が検知されたことを報知する異常報知手段、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記異常検知手段が、前記質量測定値から、前記一連の処理プロセスのうちの一部の処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記複数の処理部のうちの、前記一部の処理プロセスを行う処理部における異常の発生を検知することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項5に記載の基板処理装置において、
前記複数の処理部が、基板への所定の薬液塗布処理プロセスを行う薬液塗布処理部を有し、
前記異常検知手段が、前記薬液塗布処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量が所定の数値領域内にない場合に、前記薬液塗布処理部において異常が発生したと判断することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項5または6に記載の基板処理装置において、
前記複数の処理部が、基板への所定の熱処理プロセスを行う熱処理部を有し、
前記異常検知手段が、前記熱処理プロセスが行われる前後の基板の質量変化量が所定の数値領域内にない場合に、前記熱処理部において異常が発生したと判断することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項5〜7のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記基板処理装置が液浸法による露光処理を行う露光装置に隣接するように配置されており、
前記一連の処理プロセスが基板に対する感光剤の塗布処理プロセスと、現像処理プロセスとを含み、
前記基板処理装置と前記露光装置とによって、基板に対して、前記感光剤の塗布処理と、前記露光処理と、前記現像処理とが順に行われ、
前記質量測定値から前記露光処理が行われる前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記露光処理における異常の発生を検知する露光異常検知手段、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 基板に対して一連の処理プロセスを行う基板処理装置において、
基板に各種の処理プロセスを行うための複数の処理部と、
前記複数の処理部に対して所定の順序で基板の受け渡しを行う搬送機構と、
前記各種の処理プロセスのうちの少なくともひとつの処理プロセスが行われる前後の基板の質量を測定する質量測定手段と、
前記質量測定手段による基板の質量測定値に基づいて、前記一連の処理プロセスを構成する各々の処理プロセスのうちの少なくともひとつの処理プロセスの処理条件を調整するプロセス制御手段、
を備えることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項9に記載の基板処理装置において、
前記プロセス制御手段が、前記一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスが行われた後の基板の質量測定値に基づいて、当該基板に対する前記一連の処理プロセスのうち、前記特定の処理プロセスの後に続く処理プロセスの処理条件を調整することを特徴とする基板処理装置。 - 請求項9または10に記載の基板処理装置において、
前記プロセス制御手段が、前記質量測定値から、前記一連の処理プロセスのうちの特定の処理プロセスの前後の基板の質量変化量を算出し、前記質量変化量に基づいて、前記特定の処理プロセスを行う処理部の処理条件を調整することを特徴とする基板処理装置。 - 基板に対して一連の処理工程を行う基板処理方法において、
前記一連の処理工程を構成する各処理工程のうちの少なくともひとつの処理工程の前後に基板の質量を測定する質量測定工程、
を備え、
前記質量測定工程によって得られた質量測定値に基づいて、当該処理工程における異常の発生を検知することを特徴とする基板処理方法。 - 基板に対して一連の処理工程を行う基板処理方法において、
前記一連の処理工程を構成する各処理工程のうちの少なくともひとつの処理工程の前後に基板の質量を測定する質量測定工程、
を備え、
前記質量測定工程によって得られた質量測定値に基づいて、前記一連の処理工程の少なくともひとつの処理条件を調整することを特徴とする基板処理方法。
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