JP2007207621A - 膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極と高分子電解質との接触が不安定になることが抑制され且つセパレータやガスケットが無用な膜−電極接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】 塗布工程P2、P5、P8において、触媒を含むスラリー、高分子電解質溶液、スラリーがそれぞれ支持体上に順次に塗布されて触媒および高分子電解質が積層され、更に、カーボンスラリーが塗布される一方、ホットプレス工程P4、P7、P9において、それら触媒および高分子電解質が塗布される毎に差圧により互いに密着させられると共に、細孔内に導き入れられる。そのため、カソード側触媒、高分子電解質、およびアノード側触媒が、支持体の外周面側から細孔内に導き入れられ、その細孔内で互いに密接させられるので、細孔内に外周面から内周面に至る「触媒−電解質−触媒」の連続構造が形成され、その後、支持体の内外周面に電極を設けることによって筒状のMEAが得られる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、固体電解質型燃料電池等を構成するための膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の製造方法に関するものである。
例えば、固体酸化物や固体高分子から成る電解質が知られている。特に、固体高分子電解質(イオン伝導性高分子ともいう)は、固体状態でありながら高いイオン伝導性を有し、しかも、α-AgIやβ-アルミナ等の無機材料から成る固体電解質に比較して軽量で成形性に富むことから、二次電池、エレクトロクロミック素子、大容量キャパシター、センサーや燃料電池等に応用されている。例えば、パーフルオロスルホン酸系(例えば、Nafion(Du Pont社の登録商標)、Dow膜(Dow Chemical社の商品名)等)や炭化水素系等の有機プロトン伝導体がその一例である。
上記燃料電池は、水素やメタノール等の燃料を電気化学的に酸化することにより、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換して取り出すものであり、環境負荷の低い電気エネルギー源として研究開発が進められている。燃料電池は用いられる電解質の種類によって、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、固体高分子型、アルカリ型等に分類されるが、前記固体酸化物型や固体高分子電解質が用いられる固体高分子型は、投入したエネルギーの30〜35(%)を電力として、40〜45(%)を温水として取り出せるため、総合効率は80(%)にも達する利点がある。しかも、固体高分子型においては、他の形式に比較して、作動温度が常温〜90(℃)程度と低温であると共に、出力密度が高い利点もある。更に、内燃機関等に比較して高効率であるだけでなく、静粛性に優れ、大気汚染の原因になる窒素酸化物、硫黄酸化物、粒子状物質(PM)等の排出量が少ない特徴もあることから、自動車エンジンの代替可能性を有すると共に、住宅用の分散型電源や熱電供給システムとしての利用が期待されている。
従来、固体高分子型燃料電池は、平板型のイオン交換膜等から成る電解質の両面に正極(すなわちカソード極或いは空気極)および負極(すなわちアノード極或いは燃料極)を積層固着してシート状の単位電池(すなわち膜−電極接合体)を構成し、これをセパレータおよびガスケットを介して気密に接合して積層すると共に、各単位電池を直列に接続する構造とされていた(例えば非特許文献1、2等を参照)。
しかしながら、上記平板型の電解質を用いた固体高分子型燃料電池では、供給されたガスや生成した水分によって高分子電解質が膨潤するため、その表面形状が変化してカソード極およびアノード極(すなわち電極)と電解質との接触が不安定になり、延いては電極・電解質・気体の三相界面が減じられるので、性能安定性や耐久性に問題がある。すなわち、電解質の膨潤が電池反応における不安定要素になっている。しかも、積層された各単位電池の反応ガスの混合を防ぎ且つ電気的に接続するためのセパレータや、各単位電池相互の気体の流通を防止するためのガスケットが必要であることから、これらに高い機械加工精度が要求されるため、製造コストが高くなる問題もある。
そこで、上記平板型の電解質に代えて筒状の固体高分子電解質を用いて、その外周面に正極および負極の一方を、内周面に他方を設けて膜−電極接合体を構成することや、平板状の多孔質基材の細孔に高分子電解質を充填した細孔充填型電解質を用いることが提案されている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献3、4を参照)。この細孔充填型固体電解質は、例えば、多孔質基材をモノマーの溶液に浸漬してその細孔内にモノマーを充填し、これに可視光を照射する等の方法で重合を開始させる方法や、多孔質基材をプラズマ等を照射して励起させることによってその細孔内等に反応開始点を生成させた後、その反応開始点に電解質を生成するためのモノマーを接触させてグラフト重合(グラフト共重合とも言う)させる方法等で製造される。
再表00/054351号公報 特開2002−124273号公報 特開2003−317790号公報 V.Ramani, H.R.Kunz, J.M.Fenton、Journal of Membrane Science 232(2004) p.31-34 K.Scott, W.Taama and J.Cruickshank、Journal of Applied Electrochemistry 28(1998) p.289-297 Takeo Yamaguchi, Fusae Miyata, Shin-ichi Nakao、Journal of Membrane Science 214(2003)p.283-292 T.Yamaguchi, F.Miyata, S.I.Nakao、Advanced Materials 15, No.14(2003)p.1198-1201
前記筒状の電解質を用いた場合には、その周壁によって燃料極側の空間と空気極側の空間とが分離されるため、セパレータやガスケットが不要となる利点があるが、高分子電解質の膨潤の問題が平板型の場合と同様に生ずる。特に、前述したパーフルオロスルホン酸系樹脂等は、適当な含水状態で良好なイオン伝導性を発揮するため、その水分管理のために膜加湿が必須である。そのため、水分による膨潤が一層問題になる。
一方、前述した細孔充填型電解質を用いる場合には、供給ガスや水分で膨潤しない材料で多孔質基材を構成することにより、電解質の膨潤をその多孔質基材で抑制できる。細孔内に充填されている高分子電解質はイオンを通過させるが、膨張や変形が細孔に妨げられるので膨潤が抑制されるのである。しかしながら、このような細孔充填型電解質も、平板型電解質を用いた場合と同様に、単位電池を積層するに際してセパレータやガスケットが必須となる問題がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであって、その目的は、電極と電解質との接触が不安定になることが抑制され且つセパレータやガスケットが無用な膜−電極接合体の製造方法を提供することにある。
斯かる目的を達成するための第1発明の要旨とするところは、カソード側触媒を含むカソード極とアノード側触媒を含むアノード極とによって電解質層が挟まれた膜−電極接合体を製造する方法であって、(a)外周面から内周面に連通する多数の細孔を周壁に備えた筒状の多孔質支持体のその周壁上に、前記電解質層を構成するための第1層と、前記カソード極を構成するための第2層と、前記アノード極を構成するための第3層とを、それら第2層および第3層でその第1層を挟むように積層形成する層形成工程と、(b)前記外周面側と前記内周面側との間に差圧を与えることによって前記第1層、前記第2層、および前記第3層を互いに密着させる加圧工程とを、含むことにある。
また、前記目的を達成するための第2発明の要旨とするところは、カソード側触媒を含むカソード極とアノード側触媒を含むアノード極とによって電解質層が挟まれた膜−電極接合体を製造する方法であって、(a)外周面から内周面に連通する多数の細孔を周壁に備え且つ電気伝導性を有する筒状の多孔質支持体のその周壁上に、前記電解質層を構成するための第1層と、前記多孔質支持体と共に前記カソード極および前記アノード極の一方を成す触媒層を構成するための第2層と、前記カソード極および前記アノード極の他方を構成するための第3層とを、前記第2層が前記多孔質支持体に接し且つその第2層および前記第3層で前記第1層を挟むように積層形成する層形成工程と、(b)前記外周面側と前記内周面側との間に差圧を与えることによって前記多孔質支持体、前記第1層、前記第2層、および前記第3層を互いに密着させる加圧工程とを、含むことにある。
第1発明によれば、層形成工程において、電解質層、カソード極、およびアノード極をそれぞれ構成するための第1層、第2層、第3層が、第1層を第2層および第3層によって挟むように多孔質支持体の周壁上に積層形成される一方、加圧工程において、周壁の外周面側と内周面側との間に差圧が与えられることによって、それら各層が相互に密着させられ、筒状の膜−電極接合体が得られる。そのため、このような膜−電極接合体は、カソード極およびアノード極が電解質層に密着させられていることから、それらカソード極およびアノード極との接触が不安定になることが好適に抑制される。このような作用は、電解質層が高分子電解質で構成される場合において、その高分子電解質が膨潤させられた場合にも同様に得られる。しかも、筒状を成すことから、セパレータやガスケットが無用となる利点がある。
また、第2発明によれば、層形成工程において、電解質層、多孔質支持体と共にカソード極およびアノード極の一方を成す触媒層、およびカソード極およびアノード極の他方をそれぞれ構成するための第1層、第2層、第3層が、第2層が多孔質支持体に接し且つ第1層を第2層および第3層で挟むようにその多孔質支持体の周壁上に積層形成される一方、加圧工程において、周壁の外周面側と内周面側との間に差圧が与えられることによって、それら各層が相互に密着させられ、筒状の膜−電極接合体が得られる。多孔質支持体は電気伝導性を有することから、その表面に設けられた触媒層と一体となってカソード極およびアノード極の一方を成すのである。そのため、このような膜−電極接合体は、カソード極およびアノード極が電解質層に密着させられていることから、それらカソード極およびアノード極との接触が不安定になることが好適に抑制される。このような作用は、電解質層が高分子電解質で構成される場合において、その高分子電解質が膨潤させられた場合にも同様に得られる。しかも、筒状を成すことから、セパレータやガスケットが無用となる利点もある。
また、第1発明および第2発明の何れの製造方法で製造される膜−電極接合体においても、多孔質支持体で電解質が支持されることから、その支持体の材質に応じた高い機械的強度および耐熱性を有するので、使用中の変形が好適に抑制される。
因みに、平板型の膜−電解質接合体においては、例えば熱板で挟んで加熱しつつ加圧する(すなわちホットプレス)等によって、電解質とアノード極やカソード極との接触性を高めることが行われている。しかしながら、筒状の膜−電解質接合体においては、このような熱板による加圧処理ができないことから、高分子電解質型だけでなく、固体酸化物型においても接触性の問題が生じていた。特に、前記特許文献1や非特許文献3、4に記載されている細孔充填型電解質の製造方法を筒状の多孔質支持体を用いた膜電解質接合体に適用しようとしても、前者の方法は、筒状多孔質基材では内周面側に反応開始点が生成され難いことから適用困難であった。また、後者の方法は、筒状多孔質支持体の細孔内に十分にモノマーを充填させることが困難であった。すなわち、何れの方法も平板状の多孔質基材には適用できても、筒状の多孔質支持体には適用が困難であって、この結果、電極と電解質との接触が不十分となり、三相界面が十分に形成されないのである。
なお、特許請求の範囲における「周壁上に」とは、周壁の内周面または外周面に前記第1層、第2層、第3層を固着形成することを意味する。これらは、全てを内周面および外周面の一方に形成してもよいが、一部を外周面に、残部を内周面に形成することもできる。また、これらは、各々の一部または全部が細孔内に入っていても良いが、細孔内に全く入っていなくとも差し支えない。また、これらのうちの一つを細孔に充填し且つ外周面および内周面の両面に固着された構造とする場合にも「周壁上に」に含まれる。
また、第1層乃至第3層は適宜の方法で形成することができる。すなわち、固体を周壁上に固着形成しても良く、液状等の流動性を有する材料を周壁上に塗布して硬化させることによって形成することもできる。
また、前記第1層乃至第3層は、例えば、多孔質支持体上に設けた後、或いは加圧処理を施した後に、熱処理や光照射等によって高分子電解質や電極等に変化する組成物から成るものであっても差し支えない。例えば、第1層は、前駆体等の原料物質を含む組成物(例えばモノマーを含む液状物)を塗布して、熱処理を施して重合させることで高分子電解質となるもの等で構成し得る。
また、第2発明においては、多孔質支持体が触媒層と一体となってカソード極およびアノード極の一方を構成することから、その多孔質支持体に高い導電性が要求される。一方、第1発明においては、多孔質支持体は単に固体電解質の基材を構成するものであるため、導電性は要求されず、絶縁体で構成されることが好ましいが、導電性材料で構成しても差し支えない。
ここで、好適には、前記第1発明において、前記第2層および前記第3層の一方は前記周壁の外周面上に形成され、他方はその周壁の内周面上に形成されるものである。このようにすれば、円筒状の多孔質支持体の内外周両面にカソード極およびアノード極を備えた膜−電極接合体が得られる。この構成では、カソード極またはアノード極と電解質層との間に多孔質支持体の周壁が存在するが、膜−電極接合体を製造するに際しては、加圧工程において外周面側と内周面側との間に差圧が与えられる。そのため、第1層乃至第3層のうち高圧側において周壁に接するものがその差圧に従って細孔内に押し込まれる程度の十分な流動性或いは塑性を有していれば、その細孔を介して各層が互いに密着させられるので、電極と電解質との安定した接触が得られる。なお、「細孔内に押し込まれる」とは、周壁上に塗布等された全量が細孔内に入ることを意味するものではなく、塗布された第1層等の構成材料のうちの少なくとも一部が細孔内に入ることを意味する。
また、好適には、前記層形成工程は、所定の塗布液内に前記多孔質支持体を順次に浸漬するディップコーティングによって前記各層を形成するものである。すなわち、特許請求の範囲に言う「層形成工程」は、多孔質支持体上に第1層乃至第3層を所望の厚さや形状で設け得るものであれば、特に限定されず、適宜の方法で実施し得るが、ディップコーティングによって液状物を塗布する方法が簡便である。なお、ディップコーティングを実施するに際して、多孔質支持体の外周面側および内周面側の一方のみに液状物を塗布する場合には、他方に付着しないように、例えば外周側に塗布する場合には多孔質支持体の塗布液内に漬けられる端面を緻密な蓋部材等で閉塞し、内周側に塗布する場合には支持体の外周面を緻密な被膜などで覆って処理する。但し、前者の方が内周側への塗布を容易に防止できるので好ましい。
なお、上記「液状物」とは、高分子電解質や電極構成材料の他にこれらに適当な流動性を与えるための溶媒などの成分を含んで液状を呈するものであって、例えば、スラリーやペーストと称されるものである。例えば、高分子電解質を構成するための液状物としては、電解質を溶媒に溶解して濃度を10(%)程度の適当な値に調整したものが挙げられる。また、カソード極およびアノード極を構成するための液状物としては、カーボン等の導体に触媒を担持した粉末を上記電解質の液状物中に分散したものが挙げられる。
また、好適には、前記加圧工程は、前記層形成工程において各層の各々を積層形成する毎に順次に前記差圧を与えるものである。このようにすれば、各層相互の密着性を一層高めることができる利点がある。
また、好適には、前記加圧工程は、前記層形成工程において各層を全て形成した後に一括して前記差圧を与えるものである。このようにすれば、加圧工程の実施回数が少なくなることから、製造工程が簡単になり延いては製造コストが低減される利点がある。すなわち、加圧工程の回数は、各層相互の十分な密着性を確保できる範囲で少ないことが望ましく、一括して加圧することが最も望ましい。
また、好適には、前記加圧工程は、加圧しつつ加熱するホットプレス工程である。このようにすれば、前記各層のうち低圧側に設けられた層の構成材料が加圧によって細孔内に導入されると共に、加熱により溶剤成分や無用な有機成分が除去される。また、電解質液状物が原料物質等を含むものである場合には、加熱により電解質が生成される。
上記加圧工程は、好適には、液状物を塗布した支持体を反応容器内に入れ、N2、空気、H2、水蒸気等のガスを適当な圧力で封入して加熱するものである。加熱中のガス圧は例えば0.5〜5(MPa)の範囲内、例えば3(MPa)程度であり、封入圧は加熱による圧力上昇を考慮して適宜定められ、例えば2.6(MPa)程度である。また、加熱温度は、電解質の種類や各液状物に流動性を与えるための溶媒等の種類に応じて定められるものであるが、例えば50〜200(℃)の範囲内、例えば130(℃)程度である。
また、好適には、前記加圧工程は、前記多孔質支持体の内周面側および外周面側のうち低圧側となる一方をその多孔質支持体に備えられた前記多数の細孔よりも小さい所定の細孔径の多数の細孔を有する多孔質体で覆ってその多孔質支持体全体にガス圧を与えるものである。このようにすれば、多孔質支持体の外周面側と内周面側との間に差圧を容易に形成できることから、前記加圧工程を容易に実施できる。また、多孔質支持体の機械的強度が低い場合にも、多孔質体によって補強されるので取扱いが容易になる利点もある。
なお、上記多孔質体で覆って加圧する工程は、各層を形成する毎に順次に加圧工程を実施する態様においては、最初の一層を形成した段階で実施することが望ましいが、それ以降の工程では必ずしも多孔体で覆う必要はない。すなわち、最初の一層を形成した段階では、多孔質支持体の細孔が開放されていることから、外周面側と内周面側との間で容易に流体が流通し得るため、それらの間の差圧の形成が困難であるため、多孔質体を配して流体の流通を妨げることが好ましい。しかしながら、最初の一層の構成材料が細孔内に押し込まれた後には、そのような問題が解消され或いは緩和されるため、多孔体で覆って差圧を形成する必要が減じられるのである。
また、前記加圧工程は、多孔質支持体の周壁上に設けられた各層の構成材料が流動性を完全に失う前に実施することが好ましい。このようにすれば、前記加圧工程を実施すれば、低圧側において周壁に接する層の構成材料がその細孔内に容易に押し込まれる。
また、好適には、前記加圧工程は、前記第1層の構成材料が細孔内に押し込まれるように前記外周面側と前記内周面側との差圧を定めるものである。このようにすれば、高分子電解質が細孔内に押し込まれることから、その膨潤が細孔によって抑制されるため、電極と電解質との接触が一層安定になる利点がある。すなわち、何れの側の圧力を大きくするか、および、差圧の大きさをどれだけにするか等は、第1層を外周面および内周面の何れに設けたかに応じて定めることが好ましい。
また、好適には、前記第1発明において、前記カソード極およびアノード極は、触媒および導体を含む触媒層と、導体を含み且つ触媒を含まない電極層とがそれぞれ積層されたものである。また、好適には、前記第2発明において、前記カソード極およびアノード極の他方は、触媒および導体を含む触媒層と、導体を含み且つ触媒を含まない電極層とが積層されたものである。カソード極およびアノード極は、導体を含む触媒層、例えば導体粉末に触媒を担持させた粉末から成る層で構成することもできるが、上記のようにすれば、電極層が設けられることによって表面における導電性が高められる利点がある。
また、上記のように触媒層と電極層が積層形成される場合には、加圧工程は、これらを共に設けた後に実施しても良く、或いは、触媒層を設けた後であって電極層を設ける前に実施しても良く、更に、触媒層を設けた後および電極層を設けた後にそれぞれ実施しても良い。電極層を設けた後に実施すれば、触媒層と電極層との密着性が高められるので一層好ましい。
なお、支持体の外径寸法、内径寸法、長さ寸法は、用途に応じて適宜定められるものであり、特に限定されない。また、筒状であれば断面形状は特に限定されないが、例えば円筒状や角筒状のものが好適に用いられる。また、支持体は、一端が閉じられた有底筒状を成すものであっても、両端が開放されたものであってもよい。後者において、例えば燃料電池用途のように一端が閉じられていることが要求される使用態様においては、その両端の一方を適当な部材で封止して用いればよい。
また、前記支持体の構成材料は特に限定されないが、好適には、アルミナ、シリカ、ジルコニア、チタニア、若しくはこれらの複合材料から成るものである。
また、前記電解質材料は、特に限定されないが、パーフルオロスルホン酸系或いは炭化水素系等の有機プロトン伝導体、リン酸系ガラス電解質、前記特許文献1等に示される細孔充填型電解質等が好適に用いられる。パーフルオロスルホン酸系電解質としては、例えば、デュポン社製DE1020が挙げられる。
また、前記カソード側触媒および前記アノード側触媒は、用途に応じた適宜のものが用いられる。例えば、燃料電池の燃料として純水素が用いられる場合には、白金触媒が好適に用いられるが、化石燃料やアルコール改質水素ガスなどのCO等の不純物を含む燃料が用いられる場合には、白金触媒のCO被毒を防止するための他の触媒、例えばルテニウム触媒等を加えることが好ましい。
例えば、白金触媒は、Pt触媒付カーボン粒子と電解質溶液とから成るスラリーを、前記固体電解質材料が充填された前記多孔質セラミック支持体に塗布することにより設けられる。このような構造は、膜−電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と称される。
また、前記加圧工程に用いられる多孔質体は、処理温度、圧力や雰囲気に耐え得るものが適宜用いられ、材質は特に限定されない。例えば、アルミナ等から成る液体分離膜などが好適に用いられる。また、多孔質体は、前記のように支持体よりも細孔径が小さいことが必要であるが、支持体が0.02〜10(μm)の範囲内の平均細孔径を有する場合には、2〜50(nm)の範囲内の平均細孔径を有するメソポーラスなもの或いはこれよりも細孔径の小さいものが好ましい。
また、好適には、前記電解質層は、1〜100(μm)の範囲内の厚さ寸法で設けられる。電解質層が薄くなるほど高出力が得られるため好ましいのである。第2発明においては、電解質層を外周面および内周面の一方のみに設ける構造となるため、その厚さ寸法は自由に定め得る。第1発明においては、高分子電解質を細孔に充填すると共に、外周面および内周面の両面に固着する構造を採ると、プロトンの通路となる細孔内におけるその厚さ寸法は多孔質支持体の厚さ寸法よりも大きくならざるを得ないが、第2発明と同様に外周面および内周面の一方のみに電解質層を設ける構造が採られる場合には、その厚さ寸法を自由に定め得る。
以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例の製造方法によって製造された膜−電極接合体(MEA)10の一端部を示す図であり、図2は、その要部の断面構造を拡大して模式的に示す図である。図1において、MEA10は、全体が円筒形状を成すものであって、円筒状の固体電解質12と、その外周面14側および内周面16側にそれぞれ固着されたカソード(すなわち空気極)18およびアノード(すなわち燃料極)20(以下、特に区別しないときは電極18,20という)とから構成されている。上記の固体電解質12は、図2に断面を示すように、外周面14から内周面16に連通する多数の細孔22を備えた支持体24と、一部がその細孔22内に入り込んだ状態でその外周面14に積層された高分子電解質層28とから構成されている。また、外周面14上には、カソード側触媒層26およびアノード側触媒層30が高分子電解質層28を挟んだ状態で積層されており、これらの一部も細孔22内に入り込んでいる。本実施例においては、上記カソード18およびカソード側触媒層26によってカソード極が構成されており、アノード20およびアノード側触媒層30によってアノード極が構成されている。
上記支持体24は、例えば、外径φ1(mm)×厚み50〜100(μm)×長さ100(mm)Lの寸法を備えたアルミナから成る多孔質体である。この支持体24に備えられた細孔22の平均細孔径は0.2(μm)程度であり、例えば40(%)程度の気孔率に構成されている。なお、この図2においては、説明の便宜上、細孔22を大きく且つ単純な形状に描いているが、実際には、極めて細く且つ複雑に屈曲し複数本が互いに入り組んだ形状を備えている。
また、前記高分子電解質層28は、例えば、パーフルオロスルホン酸系樹脂(例えば、デュポン社製Nafion(登録商標)DE1020)等の高分子電解質から成るものである。高分子電解質層28の厚さ寸法は、外周面14上および細孔22内の何れにおいても1〜200(μm)程度である。高分子電解質層28は、細孔22内に高密度に充填されているが、電解質自体が多孔質構造を有するものであるため、細孔22内において緻密な構造とはなっていない。
また、前記触媒層26,30は、例えば何れもPt担持カーボンと、高分子電解質層28を構成する高分子電解質と同様な或いは他の高分子電解質との混合物から成るものであって、それぞれ例えば0.5(mg/cm2)程度のPt担持密度で設けられている。このため、これら触媒層26,30もカーボン粒子相互間、電解質相互、およびカーボン粒子と電解質との間に空隙を有する多孔質層である。これらカソード側触媒層26,高分子電解質層28,およびアノード側触媒層30は、細孔22内においても層状に充填されており、外周面14から内周面16に向かって連続するカソード18,触媒層26,電解質層28,触媒層30,およびアノード20の5層構造が形成されている。
また、前記カソード18およびアノード20は、何れもカーボン粒子から成るカーボン電極である。そのため、これらカソード18およびアノード20も、カーボン粒子相互間に隙間を有する多孔質層である。これらカソード18およびアノード20は、例えばそれぞれ10〜200(μm)程度の厚さ寸法で設けられている。
このような5層構造において、上記触媒層26,30は、カーボンを含むことから導電性を有するため、電極18,20間の十分に高いイオン伝導性を確保する機能を有する。また、高分子電解質を含むことから、実質的に高分子電解質層の一部としても機能する。そして、電極18,20および各層26,28,30は、何れも上述したように多孔質構造を有することから、この結果、MEA10には、燃料極,高分子電解質、気体の3つで作られる三相界面が極めて大きな面積で形成され、燃料電池用途に好適な構造を備えている。図示は省略するが、MEA10の径方向断面のEDX分析を行ったところ、支持体24の外周面14から内周面16の略全体に渡って高密度に弗素が存在すること、すなわち、高分子電解質が細孔22の略全体に高密度で充填されていることが確かめられた。
図3は、上記のMEA10を用いた燃料電池の構成例を模式的に示す図である。このMEA10は、例えば内周側(触媒層30側)を燃料極すなわちアノードとし、外周側(触媒層28側)を空気極すなわちカソードとして用いられる。このように装置内に組み込むに際して、本実施例のMEA10によれば、多孔質アルミナから成る支持体24に高分子電解質層28が充填された構造とされていることから、高分子電解質層28のみで構成されている場合に比較して破損し難く、取扱いが容易である。また、使用中に温度が上昇しても、その構造が壊れ、或いは変形することもない。
このような燃料電池を作動させるに際しては、先ず、MEA10を加湿することにより、細孔22内に充填されている高分子電解質層28を含水させ、これを膨潤させて細孔22内に充満させると共にイオン伝導性を発現させる。
次いで、燃料供給源32から燃料として例えば水素が加湿槽34を経由してアノード20に供給される。水素および水がアノード20側に供給されると、触媒層30上で下記(1)式の酸化反応が生じ、プロトンH+と電子e-が発生する。プロトンは高分子電解質層28内を通ってカソード18側に向かって流れ、電子は触媒層30に接続された図示しない端子から取り出され、外部回路を経由して負荷36に流れる。負荷36に供給された電子は、更に外部回路を経由してカソード18側に向かう。そして、触媒層28上において、プロトンおよび電子が、酸素供給源38から加湿槽40を経由して供給された酸素および水との間で下記(2)式の還元反応を発生させる。なお、水素に代えてメタノールを供給してもよく、その場合の酸化反応は(3)式の通りである。
3H2 → 6H+ + 6e- ・・・(1)
3/2O2 + 6H+ + 6e- → 3H2O ・・・(2)
CH3OH + H2O → 6H+ + CO2 + 6e- ・・・(3)
このような装置構成において、単セルの燃料電池の発電試験を実施した。測定には、例えば東陽テクニカ製燃料電池測定システムを用い、MEA10の温度、配管温度、加湿槽34,40の温度を何れも80(℃)に保持し、H2流量およびO2流量を何れも500(ml/min)とした。負荷を調節することにより電流を変化させつつ測定したところ、0.4(V)のときに120(mW/cm2)程度の出力密度が得られた。平板型燃料電池の出力密度は例えば1(W/cm2)程度であり、これに比べると著しく低い値であるが、MEA10を用いた燃料電池は多数のセルを結合して用いるときの容積の増大の程度が平板型のものに比較して著しく小さいため、多数本のMEA10を用いることで従来の平板型燃料電池を上回る出力密度を得ることが可能である。
図4は、図1に示すMEA10の製造方法の要部を説明する工程図である。多孔質支持体作製工程P1では、例えば、市販のアルミナ原料を用意して、適宜の成形方法、例えば押出成形法を用いて、前記の支持体24を作製する。
次いで、アノード触媒塗布工程P2では、必要に応じて支持体24の表面14,16および細孔22内の洗浄のための酸処理を施した後、Pt触媒を担持したカーボン粒子を高分子電解質溶液に適当な割合で混合したスラリー42(すなわちアノード側触媒層形成用流動物)を用意し、支持体24の片端面を密着テープ等から成る緻密な封止部材44等で封止して、ディップ槽46中に蓄えたスラリー42中に開放端がそのスラリー42の液面上に突き出した状態で浸漬することにより、外周面14に触媒をディップコーティングする。この塗布工程P2の実施状態を図5の左端2図に示す。左側の図が浸漬前、右側の図が浸漬中を表している。上記高分子電解質溶液は、例えば溶媒を90(%)程度の割合で含むNafion溶液(デュポン社製DE1020)である。このディップコーティング処理は、例えばスラリー粘度を10〜100(cPs)程度に調整し、例えば5〜60秒間だけ浸漬することにより行われる。浸漬後、例えば80(℃)程度で15分間程度の乾燥処理を施し、溶剤成分を除去する。本実施例においては、アノード触媒層30を形成するための上記のPt触媒担持カーボン粒子から成る塗布層が第2層および第3層の一方に相当する。
次いで、芯材挿入工程P3では、アノード側触媒を塗布した支持体24の内周側に芯材48を挿入する。また、同時に、支持体24の表面をPTFE等から成るシート49で覆う。芯材挿入工程P3の実施状態を図5の中央に示す。芯材48は、例えば緻密質材料から成る棒或いは4〜50(nm)程度の細孔径の多数の連通細孔を有するメソポーラスな多孔質体であって、支持体24の内径よりも僅かに小さい外径寸法を有する円筒或いは円柱である。芯材48としては、例えば、緻密質PTFE棒や、液体分離膜用に用いられるアルミナ製フィルタが用いられる。
次いで、ホットプレス工程P4では、芯材48を挿入すると共にPTFEシート49で覆った支持体24を反応器50内に入れ、例えばN2、空気、H2、水蒸気等のガスを2.6(MPa)程度の圧力で封入し、130(℃)程度に加熱する。ホットプレス工程P4の実施状態を図5の右端に示す。これにより、温度上昇に伴ってガス圧が上昇するので、支持体24は、130(℃)程度で加熱されつつ例えば3(MPa)程度の静水圧で加圧される。この結果、外周面14に塗布されていた触媒がPTFEシート49を介してガス圧をで押圧されるので、その外周面14に密着させられると共に、細孔22内に押し込まれて内周面16の近傍まで導かれることにより、前記アノード側触媒層30が形成される。上記芯材48は、このホットプレスの際に外周面14と内周面16との間に差圧を生じさせ、その差圧を利用してアノード側触媒を細孔22内に押し込むために用いられている。なお、芯材48には、細く且つ肉厚の薄い支持体24を補強する役割もある。
次いで、電解質塗布工程P5では、前記高分子電解質溶液(すなわち、例えばNafion溶液)52すなわち電解質流動物を用意し、アノード側触媒層30が形成された支持体24を片端面を封止部材44で塞いでNafion溶液52に浸漬することにより、その上に高分子電解質をディップコートする(実施状態は図5の左端の図を参照)。溶液52の濃度は、例えば10〜30(%)程度であり、浸漬時間は例えば30〜60秒間である。浸漬後、例えば80(℃)程度で15分間程度の乾燥処理を施し、溶剤を除去する。本実施例においては、上記高分子電解質から成る塗布層が第1層に相当する。
次いで、芯材挿入工程P6では、前記工程P3と同様に芯材48を内周側に挿入すると共に外周面をPTFEシート49で覆い、ホットプレス工程P7においては、前記工程P4と同様に支持体24を反応器50内に入れてホットプレスを施す(それぞれ、図5の中央、右端の図を参照)。ホットプレス工程P7の加圧条件および加熱条件は工程P4と同一である。これにより、アノード側触媒層30上に塗布されていた高分子電解質溶液52がそのアノード側触媒層30に密着させられると共に、細孔22内に押し込まれて内周面16に向かって導かれることにより、細孔22内でそのアノード側触媒層30と密着させられた状態で高分子電解質層28が形成される。
次いで、カソード触媒塗布工程P8においては、前記工程P2と同様にして、Pt担持カーボンをNafion溶液に混合したスラリー42(すなわちカソード側触媒層形成用流動物)中に高分子電解質層28を形成した支持体24を片端面を塞いだ状態で浸漬して、その触媒をディップコーティングする(図5の左端の図を参照)。この工程P8の処理条件は、工程P2と同一である。浸漬後、乾燥処理を施し、溶剤を除去する。すなわち、本実施例においては、アノード側触媒層30およびカソード側触媒層26を形成するために共通のスラリー42が用いられる。本実施例においては、上記カソード触媒層26を形成するための上記のPt触媒担持カーボン粒子から成る塗布層が第2層および第3層の他方に相当する。
次いで、ホットプレス工程P9においては、前記工程P4と同様に支持体24を反応器50内に入れてホットプレスを施す。実施状態を図6に示した。これにより、高分子電解質層28上に塗布されていた触媒がその高分子電解質層28に密着させられると共に、細孔22内に押し込まれて内周面16に向かって導かれることにより、細孔22内でその高分子電解質層28に密着させられた状態でカソード側触媒層26が形成される。この工程P9においては、細孔22内に高分子電解質層28が形成されることによって、外周面14側から加圧するとそのままで内周面16との差圧が発生し得る状態になっているため、差圧を形成するための芯材48の挿入は無用である。しかしながら、補強の目的で芯材48を用いても差し支えない。また、同様に、外周面を覆うPTFEシート49も無用であるが、圧力を一層均一にする等の目的でこれを用いてもよい。
次いで、電極材料塗布工程P10においては、カーボンスラリー54中に支持体24を前記工程P2と同様に片端面をリング状の封止部材56で覆った状態で浸漬し、そのカーボンスラリー54を支持体24の内周面16およびカソード側触媒層26上に塗布する。すなわち、この工程では、支持体24の内周面16側にもスラリー54が塗布される。但し、カソード18およびアノード20の短絡を避けるために端面にはカーボンスラリー54が塗布されないようにする。上記のカーボンスラリー54は、例えば、カーボン微粒子(例えばケッチェンブラック)および樹脂を溶媒中に分散させたものである。本実施例においては、上記カーボンスラリー54が電極材料に相当する。また、上記説明から明らかなように、本実施例においては、アノード触媒塗布工程P2、電解質塗布工程P5、カソード触媒塗布工程P8、電極材料塗布工程P10が層形成工程に対応し、ホットプレス工程P4、P7、P9が加圧工程に対応する。
次いで、上記塗布工程P10の後、乾燥工程P11では、例えば80(℃)程度の温度で乾燥処理を施して溶剤を除去する。これにより、カーボンスラリー54からカソード18、アノード20が生成され、前記のMEA10が得られる。なお、カソード18およびアノード20と触媒層26,30との密着性が不十分な場合には、上記乾燥工程P11に先立ち、前記ホットプレス工程P4と同様な加圧工程を施せば良い。
要するに、本実施例によれば、塗布工程P2、P5、P8において、カーボンに担持された触媒を含むスラリー42、高分子電解質溶液52、スラリー42がそれぞれ支持体24上に順次に塗布されて高分子電解質層28を形成するための第1層が、カソード極およびアノード極を構成するための第2層、第3層で挟まれた状態でこれらが積層される一方、ホットプレス工程P4、P7、P9において、それら触媒および高分子電解質が塗布される毎に差圧により相互に密着させられると共に、細孔22内に導き入れられる。そのため、カソード側触媒、高分子電解質、およびアノード側触媒が、支持体24の外周面14側から細孔22内に導き入れられ、その細孔22内で互いに密接させられるので、細孔22内に外周面14から内周面16に至る「触媒−電解質−触媒」の連続構造が形成され、その後、支持体24の内外周面14,16に電極18,20を設けることによって筒状のMEA10が得られる。このようなMEA10は、カソード側触媒層26およびアノード側触媒層30が高分子電解質層28に密着させられていることから、その高分子電解質層28が膨潤させられた場合にも、それらの相互接触が不安定になることが好適に抑制される。しかも、支持体24の細孔22内に高分子電解質が充填されていることから、その膨潤自体が抑制される。更に、筒状を成すことから、セパレータやガスケットが無用となる利点がある。
因みに、前記非特許文献3に記載されているような細孔充填方法を、本実施例のような円筒型のMEA10を製造するために用いると、その細孔22内に高分子電解質を十分に充填することが困難である。そのため、このような方法、例えば、図4に示す本実施例の製造工程においてホットプレス工程P4等を実施せず、ディップコーティングおよび乾燥処理を繰り返し、130(℃)程度の熱処理を施して固体電解質を作製した後、カーボン電極を同様にして設ける方法でMEAを製造すると、細孔22内における高分子電解質と触媒との接触が不十分になり、延いては三相界面が十分に形成されない。このMEAの径方向断面のEDX分析を行ったところ、細孔22内に弗素が点在していること、すなわち高分子電解質が疎に充填されていることが確かめられた。また、比較のために前述したような評価方法でこのMEAを評価したところ、例えば、単セルの出力密度が0.4(V)で30(mW/cm2)程度に留まった。すなわち、本実施例によれば、これに比較して著しく高い出力密度が得られることが判る。
図7は、本発明の他の実施例の製造工程の要部を説明するための工程図であって、前記図4に対応するものである。以下、この工程図を参照して他の製造方法を説明する。なお、前述した実施例と共通する部分は説明を省略する。
アノード触媒塗布工程S2においては、前記スラリー42中に支持体24を浸漬することにより、その外周面14に触媒を塗布する(前記図5の左端図参照)。浸漬後、乾燥処理を施すことにより溶剤を除去する。
次いで、電解質塗布工程S3においては、前記高分子電解質溶液52中に支持体24を浸漬することにより、触媒上に高分子電解質を塗布する(前記図5の左端図参照)。浸漬後、乾燥処理を施すことにより溶剤を除去する。
次いで、カソード触媒塗布工程S4では、前記スラリー42中に支持体24を浸漬することにより、高分子電解質上に触媒を塗布する(前記図5の左端図参照)。浸漬後、乾燥処理を施すことにより溶剤を除去する。
次いで、電極材料塗布工程S5では、前記カーボンスラリー54中に支持体24を浸漬することにより、カソード側触媒上および内周面16に電極材料を塗布する(前記図6の右側図参照)。浸漬後、乾燥処理を施すことにより溶剤を除去する。
次いで、芯材挿入工程S6では、支持体24の内周面16に前記芯材48を挿入する(前記図5の中央図参照)。なお、この実施例においては、内周面16に電極材料が既に塗布されているので、芯材48は、必要に応じて前記実施例の場合よりも外径寸法の小さいものを用いる。
次いで、ホットプレス工程S7では、上記の支持体24を前記反応器50内に入れて、加熱しつつ加圧する(前記図5の右端図参照)。すなわち、本実施例においては、ディップコーティングおよび乾燥処理を繰り返して、触媒、電解質、および電極材料を塗布した後、一括してホットプレスが施される。
このようにしても、加圧されることによって触媒や高分子電解質が相互に密着させられると共に、細孔22内に押し込まれ、外周面14側から内周面16側に導かれることにより、前述した実施例と同様に、その細孔22内に相互に密接した状態でアノード側触媒層30,高分子電解質層28、およびカソード側触媒層26の積層構造が形成される。したがって、三相界面が大きな面積で備えられたMEAが得られるので、出力密度の高い燃料電池を構成することができる。例えば、前記実施例と同様にして特性を評価したところ、0.4(V)で110(mW/cm2)程度と同等の出力密度が得られることが確かめられた。
すなわち、可及的に高い特性を望む場合には、前記図4に示されるように順次に加圧する製造工程が好ましいが、製造コストと特性との均衡を考慮すると、図7に示されるように一括して加圧する製造工程も有力である。
図8は、更に他の製造方法によって製造されたMEA70の断面を模式的に示す図である。なお、前記MEA10と共通する部分には、同一の符号を付して説明を省略する。図8において、MEA70は、全体が円筒状を成すものであって、円筒状の固体電解質72と、その外周面側および内周面側にそれぞれ固着されたカソード74およびアノード76とから構成されている。固体電解質72は、前記支持体24と、その外周面14および内周面16に固着されると共に、その細孔22内に充填された高分子電解質層78とから構成されている。また、高分子電解質層78の外周側表面にはカソード側触媒層80が積層されると共に、内周側表面にはアノード側触媒層82が積層されている。
上記の構成例において、触媒層78,80の担持密度は何れも0.5(mg/cm2)程度であり、カソード74およびアノード76の厚さ寸法は10〜200(μm)程度である。また、高分子電解質層78の全厚は多孔質支持体24の肉厚寸法よりもやや大きく、例えば100〜500(μm)程度である。本実施例においても、カソード側触媒層80およびカソード74によってカソード極が構成され、アノード側触媒層82およびアノード76によってアノード極が構成されている。
上記のMEA70は、例えば、図9に示す工程に従って製造される。図9において、電解質塗布工程T2においては、例えば支持体24をその両端を開放した状態でNafion溶液52中に浸漬する。これにより、外周面14および内周面16の両面に高分子電解質をディップコートする。次いで、芯材挿入工程T3では、芯材48を内周側に挿入すると共に、外周面をPTFEシート49で覆う。そして、ホットプレス工程T4において、前記MEA10の場合と同様に、反応器50内で加熱しつつ加圧することによって、高分子電解質層78が形成される。このように、本実施例においては、細孔22内に高分子電解質が満たされることから、前記図4に示される実施例とは異なり、これらの工程が最初に実施される。
次いで、触媒塗布工程T5では、カソード側触媒層80およびアノード側触媒層82を形成するための触媒を含むスラリー42中に高分子電解質層78が形成された支持体24を浸漬して、その触媒をディップコーティングする。本実施例では、支持体24の外周面側および内周面側の両者に同一の触媒を含む触媒層80,82をそれぞれ形成することから、この工程でも、支持体24の両端を開放したまま全体をスラリー42中に浸漬する。但し、カソード側触媒層80およびアノード側触媒層82の構成材料を互いに異なるものとする場合には、前記図4に示す場合と同様にして外周側のみにカソード側触媒層80を形成するためのスラリーを塗布すると共に、内周側にアノード側触媒層82を形成するためのスラリーを流し込んで、適当な時間が経過した後に排出する排泥成形によってそのスラリーを塗布する。
次いで、ホットプレス工程T6では、前記MEA10の場合と同様に、反応器50内で加熱しつつ加圧することによって、カソード側触媒層80およびアノード側触媒層82が形成される。その後、MEA10の場合と同様にして電極材料を塗布し、乾燥処理を施すことによってカソード74およびアノード76を形成することにより、MEA70が得られる。この実施例の製造方法によれば、高分子電解質層78および触媒層80,82を両面に同時に形成できることから、これらの形成段階における支持体24の端面の処理が無用になる利点がある。
図10は、更に他の実施例の製造方法によって製造したMEA90の断面構造を模式的に示す図である。図10において、MEA90は、全体が円筒状を成すものであって、周壁を貫通する多数の細孔92を備えた支持体94と、その外周面96に積層形成されたアノード側触媒層98と、これに積層された高分子電解質層100と、これに積層されたカソード側触媒層102と、これに積層されたカソード104とから構成されている。なお、支持体94の内周面106には、何らの層も設けられていない。
上記の支持体94は、導電性を有する耐熱材料、例えばカーボン或いはステンレス鋼やニッケル−コバルト合金等の金属材料から成るものである。そのため、本実施例においては、この支持体94がアノードとして機能し、支持体94およびアノード側触媒層98によってアノード極が構成されている。また、支持体94に備えられている細孔92の開口径は、例えば0.1〜20(μm)程度、すなわち支持体24と同程度である。一方、カソード極は、MEA10等と同様に、カソード104およびカソード側触媒層102によって構成されている。
また、前記高分子電解質層100は、前記MEA10等と同様にパーフルオロスルホン酸系樹脂等の高分子電解質材料から成るものであって、例えば、1〜100(μm)の範囲内の厚さ寸法で設けられている。すなわち、前記MEA70に比較して極めて薄い厚さ寸法になっているが、燃料電池の発電性能は電解質層が薄いほど高くなるため、このような構成はMEA70に比較して好ましいと言える。
このように構成されたMEA90は、例えば、前記図4に示される工程に従って製造される。但し、その図4において、電極材料塗布工程P10では、支持体94の内周側に電極材料が塗布されないように、その下端面を閉塞すると共に、開放端がカーボンスラリー54の液面よりも上に位置するようにディップコーティングする。
上記のMEA90によれば、高分子電解質層100の厚さ寸法を支持体94の周壁厚さ寸法とは無関係に薄くすることができる。この結果、支持体94の厚さ寸法を必要な強度が確保できるように任意に定め得るため、機械的強度が高く、取扱いの容易なMEA90が得られる。
また、本実施例によれば、高い導電性を有する支持体94がアノードを兼ねているため、アノード極−カソード極間の導電性が高められる。そのため、高分子電解質層100を薄くできることと相俟って、一層効率の高い燃料電池を製造することができる。
以上、本発明を図面を参照して詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施でき、その主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものである。
本発明の一実施例の製造方法が適用されたMEAの一端部を示す斜視図である。 図1のMEAの膜構成を説明するための断面の模式図である。 図1のMEAが適用された燃料電池の作動を説明する模式図である。 図1のMEAの製造方法の要部を説明する工程図である。 図4の工程P2〜P8の実施状態をそれぞれ示す模式図である。 図4の工程P9,P10の実施状態をそれぞれ示す模式図である。 本発明の他の実施例の製造方法の要部を説明する工程図である。 本発明の更に他の実施例の製造方法によって製造されたMEAの膜構成を説明するための断面の模式図である。 図8に示すMEAの製造方法の要部を説明する工程図である。 本発明の更に他の実施例の製造方法によって製造されたMEAの膜構成を説明するための断面の模式図である。
符号の説明
10:MEA、12:固体電解質、24:支持体、42:スラリー、52:高分子電解質溶液、54:カーボンスラリー

Claims (8)

  1. カソード側触媒を含むカソード極とアノード側触媒を含むアノード極とによって電解質層が挟まれた膜−電極接合体を製造する方法であって、
    外周面から内周面に連通する多数の細孔を周壁に備えた筒状の多孔質支持体のその周壁上に、前記電解質層を構成するための第1層と、前記カソード極を構成するための第2層と、前記アノード極を構成するための第3層とを、それら第2層および第3層でその第1層を挟むように積層形成する層形成工程と、
    前記外周面側と前記内周面側との間に差圧を与えることによって前記第1層、前記第2層、および前記第3層を互いに密着させる加圧工程と
    を、含むことを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
  2. 前記第2層および前記第3層の一方は前記周壁の外周面上に形成され、他方はその周壁の内周面上に形成されるものである請求項1の膜−電極接合体の製造方法。
  3. カソード側触媒を含むカソード極とアノード側触媒を含むアノード極とによって電解質層が挟まれた膜−電極接合体を製造する方法であって、
    外周面から内周面に連通する多数の細孔を周壁に備え且つ電気伝導性を有する筒状の多孔質支持体のその周壁上に、前記電解質層を構成するための第1層と、前記多孔質支持体と共に前記カソード極および前記アノード極の一方を成す触媒層を構成するための第2層と、前記カソード極および前記アノード極の他方を構成するための第3層とを、前記第2層が前記多孔質支持体に接し且つその第2層および前記第3層で前記第1層を挟むように積層形成する層形成工程と、
    前記外周面側と前記内周面側との間に差圧を与えることによって前記多孔質支持体、前記第1層、前記第2層、および前記第3層を互いに密着させる加圧工程と
    を、含むことを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
  4. 前記層形成工程は、所定の塗布液内に前記多孔質支持体を順次に浸漬するディップコーティングによって前記各層を形成するものである請求項1乃至請求項3の何れかの膜−電極接合体の製造方法。
  5. 前記加圧工程は、前記層形成工程において各層の各々を積層形成する毎に順次に前記差圧を与えるものである請求項1乃至請求項4の何れかの膜−電極接合体の製造方法。
  6. 前記加圧工程は、前記層形成工程において各層を全て形成した後に一括して前記差圧を与えるものである請求項1乃至請求項4の何れかの膜−電極接合体の製造方法。
  7. 前記加圧工程は、前記外周面と前記内周面との間に差圧を与えつつ加熱するホットプレス工程である請求項1乃至請求項6の何れかの膜−電極接合体の製造方法。
  8. 前記加圧工程は、前記多孔質支持体の内周面側および外周面側のうち低圧側となる一方をその多孔質支持体に備えられた前記多数の細孔よりも小さい所定の細孔径の多数の細孔を有する多孔質体で覆ってその多孔質支持体全体にガス圧を与えるものである請求項1乃至請求項7の何れかの膜−電極接合体の製造方法。
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