JP2007205433A - 振動緩衝装置及びサスペンション装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】路面入力の周波数帯に依存することなく、路面入力を低減することができるようにする。
【解決手段】振動緩衝装置は、車体側部材及び車輪側部材に一端が接続されるロッド5,6と、作動流体10が充填されている外筒1と、外筒1内を第1液室2と第2液室3とに区画し、外筒1の端部1a,1bから挿通されたロッド5,6の他端が連結されたピストン4と、第1液室2と第2液室3とを連通させ、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10を流動させるバイパス路7と、を備える。バイパス路7は、外筒1内を移動するピストン4に作動流体10の慣性力を作用させる構造になっている。
【選択図】図1
【解決手段】振動緩衝装置は、車体側部材及び車輪側部材に一端が接続されるロッド5,6と、作動流体10が充填されている外筒1と、外筒1内を第1液室2と第2液室3とに区画し、外筒1の端部1a,1bから挿通されたロッド5,6の他端が連結されたピストン4と、第1液室2と第2液室3とを連通させ、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10を流動させるバイパス路7と、を備える。バイパス路7は、外筒1内を移動するピストン4に作動流体10の慣性力を作用させる構造になっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、振動を緩衝する振動緩衝装置及びその振動緩衝装置を備えるサスペンション装置に関する。
特許文献1では、作動液が充填された外箇と、当該外筒内に内装されて、当該外箇内を上側液室と下側液室とに仕切るピストンと、下側液室とボトムバルブを介して連通しガスを内包するリザーバ室とを備えた振動緩衝装置が提案されている。また、この従来の振動緩衝装置では、上側液室と下側液室とを連通するロングオリフィスの途中に可変バルブ機構を配置している。
この特許文献1に記載の振動緩衝装置では、ロングオリフィス内の作動液の質量と、リザーバ室内のガスの剛性とで形成される振動系の共振周波数を、車両バネ下の共振周波数に一致させることにより、車両バネ下共振を低減している。
特開平9−184528号公報(第14図)
ところで、凹凸路面からタイヤ接地面への入力は、車輪、スプリング、ショックアブソーバ、リンク等で構成されるバネ下構成部品を伝達して、車体に伝達される。前記特許文献1に記載の技術では、作動液をマスとしてガスをバネとする振動系(ダイナミックダンパに相当)をショックアブソーバに付加して、その共振周波数を車両のバネ下共振周波数に一致させることで、そのようなバネ下振動を低減して、結果的に、路面から車体に伝達される入力を低減し、乗心地を改善している。
しかし、前記特許文献1に記載の技術では、ダイナミックダンパの原理を利用しているため、作動液−ガスバネによる振動系の共振周波数近傍の周波数成分を持つ路面入力しか低減できず、すべての周波数帯域(走行条件や路面形態等に応じて変化する路面入力周波数域)の路面入力を低減できないという課題がある。
本発明の課題は、路面入力の周波数帯に依存することなく、路面入力を低減できるようにすることである。
本発明の課題は、路面入力の周波数帯に依存することなく、路面入力を低減できるようにすることである。
請求項1に記載の発明に係る振動緩衝装置は、車体側部材又は車輪側部材に一端が接続されるロッドと、作動流体が充填されている外筒と、前記外筒内を第1流体室と第2流体室とに区画し、前記外筒の端部から挿通された前記ロッドの他端が連結されたピストンと、前記第1流体室と第2流体室とを連通させ、前記第1流体室と第2流体室との間で作動流体を流動させるバイパス路と、を備えている。
この振動緩衝装置では、前記バイパス路が、前記外筒内を移動する前記ピストンに前記作動流体の慣性力を作用させる構造となっている。
請求項1に記載の発明によれば、前記外筒内を移動するピストンに前記作動流体の慣性力が作用するようにすることで、路面入力の周波数帯に依存することなく、当該路面入力を低減できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図1は、第1の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図1に示すように、振動緩衝装置は、両端1a,1bが閉塞されて、内部に作動流体(例えば作動油)10が充填されている外筒(シリンダ)1と、その外筒1内に摺動自在に配置されて、当該外筒1内を第1液室2及び第2液室3に区画するピストン4と、外筒1の両端1a,1bそれぞれから当該外筒1内に挿通されて、当該外筒1内に配置されているピストン4の各側面に、その端部が連結された上下各ロッド5,6と、外筒1の側面の両端近くに接続されて、第1液室2と第2液室3とを連通するバイパス路7とを備えている。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図1は、第1の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図1に示すように、振動緩衝装置は、両端1a,1bが閉塞されて、内部に作動流体(例えば作動油)10が充填されている外筒(シリンダ)1と、その外筒1内に摺動自在に配置されて、当該外筒1内を第1液室2及び第2液室3に区画するピストン4と、外筒1の両端1a,1bそれぞれから当該外筒1内に挿通されて、当該外筒1内に配置されているピストン4の各側面に、その端部が連結された上下各ロッド5,6と、外筒1の側面の両端近くに接続されて、第1液室2と第2液室3とを連通するバイパス路7とを備えている。
(動作及び作用)
次に振動緩衝装置における動作及び作用を説明する。
ロッド5,6に入力があると、ピストン4が外筒1内を軸方向に移動する。このピストン4と外筒1との相対変位により、バイパス路7を介して、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10が流動する。
このとき、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン4に作用する。このとき、慣性力は、作動流体10の質量と加速度(外筒1とピストン4との相対加速度)に応じた力となる。そして、この慣性力は、ピストン4の移動と逆向きに発生するから、ピストン4の移動(ロッド5,6に入力)に対して抵抗力、すなわち緩衝力となる。
次に振動緩衝装置における動作及び作用を説明する。
ロッド5,6に入力があると、ピストン4が外筒1内を軸方向に移動する。このピストン4と外筒1との相対変位により、バイパス路7を介して、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10が流動する。
このとき、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン4に作用する。このとき、慣性力は、作動流体10の質量と加速度(外筒1とピストン4との相対加速度)に応じた力となる。そして、この慣性力は、ピストン4の移動と逆向きに発生するから、ピストン4の移動(ロッド5,6に入力)に対して抵抗力、すなわち緩衝力となる。
(効果)
次に第1の実施形態における効果を説明する。
本発明を適用した振動緩衝装置は、外筒1とピストン4(すなわち、ロッド5,6)との相対加速度に応じて発生する作動流体10の慣性力を利用することで、ロッド5,6からの入力の周波数に依存せず、ほぼ全ての周波数の入力に対してピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を発生させることができる。
次に第1の実施形態における効果を説明する。
本発明を適用した振動緩衝装置は、外筒1とピストン4(すなわち、ロッド5,6)との相対加速度に応じて発生する作動流体10の慣性力を利用することで、ロッド5,6からの入力の周波数に依存せず、ほぼ全ての周波数の入力に対してピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を発生させることができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図2は、第2の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図2に示すように、第2の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第2の実施形態の振動緩衝装置では、ロッドの構成が異なっている。以下の説明では、第2の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第2の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図2は、第2の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図2に示すように、第2の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第2の実施形態の振動緩衝装置では、ロッドの構成が異なっている。以下の説明では、第2の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図2に示すように、第2の実施形態の振動緩衝装置では、一方(同図中の上側)のロッド21のみがピストン22と一体となり移動する。すなわち、一方のロッド21は、中空の棒状体とされており、その端部が、外筒1の一端1aから当該外筒1内に挿通されてピストン22に連結されている。ピストン22の中央には、ロッド(以下、中空ロッドという。)21の中空部21aと一体となるように、孔22aが形成されている。そして、外筒1内には、当該外筒1の他端1bにその一端が連結された支持棒23が配置されており、この支持棒23の他端側が、ピストン22の孔22aを介して中空ロッド21内に挿通されている。
(動作、作用及び効果)
次に第2の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
この第2の実施形態の振動緩衝装置でも、中空ロッド21又は外筒1の他端1b側から入力があると、中空ロッド21が支持棒23に案内されていることで、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の場合と同様に、ピストン22が外筒1内を軸方向に移動する。このピストン4と外筒1との相対変位により、バイパス路7を介して、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10が流動する。
次に第2の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
この第2の実施形態の振動緩衝装置でも、中空ロッド21又は外筒1の他端1b側から入力があると、中空ロッド21が支持棒23に案内されていることで、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の場合と同様に、ピストン22が外筒1内を軸方向に移動する。このピストン4と外筒1との相対変位により、バイパス路7を介して、第1液室2と第2液室3との間で作動流体10が流動する。
このとき、前記第1の実施形態と同様に、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン4に作用する。そして、この慣性力は、ピストン4の移動と逆向きに発生するから、ピストン4の移動(ロッド5,6に入力)に対して抵抗力、すなわち緩衝力となる。これにより、前記第1の実施形態と同様に、周波数に依存せず、ほぼ全ての周波数の入力に対してピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を発生させることができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図3は、第3の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図3に示すように、第3の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部(バイパス路7の端部)の構造に特徴がある。以下の説明では、第3の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図3に示すように、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部31,32が、その内径の断面積がバイパス路7の端部から外筒1に進むに従い拡大する、いわゆる拡径形状になっている。
第3の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図3は、第3の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図3に示すように、第3の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部(バイパス路7の端部)の構造に特徴がある。以下の説明では、第3の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図3に示すように、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部31,32が、その内径の断面積がバイパス路7の端部から外筒1に進むに従い拡大する、いわゆる拡径形状になっている。
(動作、作用及び効果)
次に第3の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部31,32を拡径形状としている。ここで、外筒1(第1液室2又は第2液室3)とバイパス路7との連結部において、バイパス路7の断面積は、外筒1(第1液室2又は第2液室3)の径(又は幅)よりも小さくなる。このようなことから、外筒1とバイパス路7との連結部31,32を拡径形状とすることで、外筒1(第1液室2又は第2液室3)からバイパス路7に流動する作動流体10が、側壁(内周面)から剥離することなく、外筒1からバイパス路7に流れ込む。
次に第3の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第3の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部31,32を拡径形状としている。ここで、外筒1(第1液室2又は第2液室3)とバイパス路7との連結部において、バイパス路7の断面積は、外筒1(第1液室2又は第2液室3)の径(又は幅)よりも小さくなる。このようなことから、外筒1とバイパス路7との連結部31,32を拡径形状とすることで、外筒1(第1液室2又は第2液室3)からバイパス路7に流動する作動流体10が、側壁(内周面)から剥離することなく、外筒1からバイパス路7に流れ込む。
ここで、外筒1とバイパス路7との連結部で作動流体10が剥離してしまうと、バイパス路7内では作動流体が乱流になってしまい、これにより、バイパス路7と作動流体との間の摩擦抵抗が増加してしまう。そして、この摩擦抵抗は、外筒1とピストン4との相対速度の2乗に比例して大きくなる。例えば、車両のサスペンション装置に適用される振動緩衝装置だと、車輪が路面の突起を乗り越す等すると、ピストンスピードが大きくなる。このとき、摩擦抵抗が外筒とピストンとの相対速度の2乗に比例して大きくなってしまうと、車体には、大きな力(路面入力)が伝達されてしまう。
これに対して、外筒1とバイパス路7との間に拡径形状の連結部31,32を設け、作動流体10の剥離を防止することで、バイパス路7と作動流体との間の摩擦抵抗が増加するのを防止でき、これにより、設計上の所望の特性を得ることができる。
なお、次のような構成により第3の実施形態を実現しても良い。
すなわち、前記第3の実施形態では、第1液室2及び第2液室3とバイパス路7との間に拡径形状の連結部31,32を設けている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、第1液室2及び第2液室3のうちの少なくとも一方の液室とバイパス路7との間に拡径形状の連結部を設ける。
なお、次のような構成により第3の実施形態を実現しても良い。
すなわち、前記第3の実施形態では、第1液室2及び第2液室3とバイパス路7との間に拡径形状の連結部31,32を設けている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、第1液室2及び第2液室3のうちの少なくとも一方の液室とバイパス路7との間に拡径形状の連結部を設ける。
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図4は、第4の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図4に示すように、第4の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に特徴がある。以下の説明では、第4の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図4に示すように、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に、作動流体の流量を絞るオリフィス41,42を設けている。
第4の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図4は、第4の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図4に示すように、第4の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に特徴がある。以下の説明では、第4の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図4に示すように、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に、作動流体の流量を絞るオリフィス41,42を設けている。
(動作、作用及び効果)
次に第4の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に設けたオリフィス41,42で、外筒1(第1液室2又は第2液室3)とバイパス路7との間で流動する作動流体10の流量が絞られる。
これにより、外筒1とバイパス路7との連結部における作動流体10の流動特性、すなわちオリフィス特性の流速依存性を適正化できる。これにより、作動流体10の流速、すなわち、ピストン4の移動速度に適合させて、所望の作動流体10の慣性力を発生させることができる。
次に第4の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第4の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1とバイパス路7との連結部に設けたオリフィス41,42で、外筒1(第1液室2又は第2液室3)とバイパス路7との間で流動する作動流体10の流量が絞られる。
これにより、外筒1とバイパス路7との連結部における作動流体10の流動特性、すなわちオリフィス特性の流速依存性を適正化できる。これにより、作動流体10の流速、すなわち、ピストン4の移動速度に適合させて、所望の作動流体10の慣性力を発生させることができる。
なお、次のような構成により第4の実施形態を実現しても良い。
すなわち、前記第4の実施形態では、第1液室2及び第2液室3とバイパス路7との連結部分にオリフィス41,42を設けている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、第1液室2及び第2液室3のうちの少なくとも一方の液室とバイパス路7との連結部分にオリフィスを設ける。
すなわち、前記第4の実施形態では、第1液室2及び第2液室3とバイパス路7との連結部分にオリフィス41,42を設けている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、第1液室2及び第2液室3のうちの少なくとも一方の液室とバイパス路7との連結部分にオリフィスを設ける。
(第5の実施形態)
第5の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図5は、第5の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図5に示すように、第5の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第5の実施形態の振動緩衝装置では、特に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部50を設けている。以下の説明では、第5の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第5の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図5は、第5の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図5に示すように、第5の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第5の実施形態の振動緩衝装置では、特に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部50を設けている。以下の説明では、第5の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図5に示すように、第5の実施形態の振動緩衝装置では、バイパス路7の途中に慣性力付加部50を設けている。図6は、その慣性力付加部50の構成を示す。
図6に示すように、慣性力付加部50は、バイパス路7で作動流体10が流動する流路途中に配置され、複数の羽根で構成されるプロペラ部51と、プロペラ部51の回転運動をラック部材53の直進運動に変換するピニオンギヤ52及びラック部材53とを備えている。
図6に示すように、慣性力付加部50は、バイパス路7で作動流体10が流動する流路途中に配置され、複数の羽根で構成されるプロペラ部51と、プロペラ部51の回転運動をラック部材53の直進運動に変換するピニオンギヤ52及びラック部材53とを備えている。
バイパス路7には、収納部54を設けており、この収納部54にプロペラ部51を収納している。収納部(以下、プロペラ収納部という。)54は、例えば、プロペラ部51の収納部分54aが膨出形状になっている。プロペラ部51は、プロペラ収納部54(側面54b,54c)を貫通する軸部材55により当該収納部54内で軸支されている。また、軸部材55にて、プロペラ収納部54(側面54c)を貫通した一端側に、ピニオンギヤ52が固定されている。ピニオンギヤ52はラック部材53と噛合している。ラック部材53は、略長尺の平板形状とされており、ある程度の質量を有する質量部材(マス)である。このような構成により、プロペラ部51の回転運動が、ピニオンギヤ52及びラック部材53により当該ラック部材53の直進運動に変換される。
ラック部材53は、ピニオンギヤ52とともに、ピニオンラック収納部56に収納されている。ピニオンラック収納部56は、直進運動するラック部材53を案内し、かつ収納するために長尺の形状をなしており、ピニオンギヤ52の収納部分56aが膨出形状になっている。軸部材55は、ピニオンギヤ52が取り付けられている側の端部がピニオンラック収納部56(側面56b)を貫通している。そして、軸部材55にて、ピニオンラック収納部56(側面56b)及びプロペラ収納部54(側面54b)を貫通した各両端に、ナット57が螺合されることで、ピニオンラック収納部56とプロペラ収納部54とが固定される。ここで、図中、58はワッシャである。
(動作、作用及び効果)
次に第5の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第5の実施形態の振動緩衝装置では、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部51が回転(駆動)され、そのプロペラ部51の回転運動がピニオンギヤ52及びラック部材53により、当該ラック部材53の直進運動に変換される。
これにより、ラック部材53の慣性力、すなわち、当該ラック部材53の質量と移動加速度により発生する慣性力が、ピニオンギヤ52から伝達されて、作動流体10の慣性力に付加される。このラック部材53の慣性力の付加により、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)が大きくなる。
次に第5の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
特に、第5の実施形態の振動緩衝装置では、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部51が回転(駆動)され、そのプロペラ部51の回転運動がピニオンギヤ52及びラック部材53により、当該ラック部材53の直進運動に変換される。
これにより、ラック部材53の慣性力、すなわち、当該ラック部材53の質量と移動加速度により発生する慣性力が、ピニオンギヤ52から伝達されて、作動流体10の慣性力に付加される。このラック部材53の慣性力の付加により、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)が大きくなる。
ここで、バイパス路7を長くしたり、バイパス路7の断面積を大きくしたりすることで、作動流体10の質量を多くすれば、作動流体10による慣性力を大きくできる。しかし、この第5の実施形態のように、作動流体10に慣性力を付加する慣性力付加部50を備えるだけで、容易に作動流体10による慣性力を大きくできる。
そして、慣性力付加部50により、作動流体10に付加する慣性力を調整できるので、例えば、ラック部材53の形状を変更することで、作動流体10に付加する慣性力を調整できるので、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を所望の値にできる。さらに、バイパス路7を長くしたり、バイパス路7の断面積を大きくしたりすることなく、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を大きくできるので、レイアウトの自由度を高くすることができる。
なお、この第5の実施形態の説明において、慣性力付加部50は、バイパス路内の作動流体の慣性力を増加させる慣性力増加手段を実現している。
なお、この第5の実施形態の説明において、慣性力付加部50は、バイパス路内の作動流体の慣性力を増加させる慣性力増加手段を実現している。
(第6の実施形態)
第6の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図7は、第6の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図7に示すように、第6の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1、図3、図4、図5に示した第1、第3〜第5の実施形態の振動緩衝装置を組み合わせた構成となっており、すなわち、外筒1とバイパス路7との間に、バイパス路7の端部から外筒1に進むに従い、内径の断面積が拡大する連結部31,32と、連結部31,32とバイパス路7との結合部に設けたオリフィス41,42と、バイパス路7に設けた慣性力付加部60とを備えている。以下の説明では、第6の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1、第3〜第5の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第6の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図7は、第6の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図7に示すように、第6の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1、図3、図4、図5に示した第1、第3〜第5の実施形態の振動緩衝装置を組み合わせた構成となっており、すなわち、外筒1とバイパス路7との間に、バイパス路7の端部から外筒1に進むに従い、内径の断面積が拡大する連結部31,32と、連結部31,32とバイパス路7との結合部に設けたオリフィス41,42と、バイパス路7に設けた慣性力付加部60とを備えている。以下の説明では、第6の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1、第3〜第5の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図7に示すように、第6の実施形態の振動緩衝装置では、慣性力付加部60は、前記第5の実施形態における慣性力付加部50と同様な効果を有するが、その構造が異なっている。すなわち、慣性力付加部60は、前記第5の実施形態における慣性力付加部50と同様に、バイパス路7の途中に設けたプロペラ収納部62に、複数の羽根で構成されるプロペラ部61が配置されている。そして、第6の実施形態における慣性力付加部60では、プロペラ部61に連動して円環形状の質量部材(マス)63を回転させている。
図8は、その変換を行うかさ歯車(例えばすぐばかさ歯車)構造64を示す。図8(a)は、図7に示す矢示Aから見た構成を示す図であり、図8(b)は、図7に示す矢示Bから見た構成を示す図である。
図8に示すように、かさ歯車構造64は、駆動歯車65と被駆動歯車66とから構成されており、駆動歯車65は、プロペラ部61とともに回転し(駆動され)、その回転(駆動力)を被駆動歯車66に伝達している。被駆動歯車66には、その中心が当該被駆動歯車66の回転軸と一致するように、円盤形状の取り付け部材67が取り付けられており、その取り付け部材67に、その中心が被駆動歯車66の回転軸と一致するように、円環形状の質量部材63が取り付けられている。
図8に示すように、かさ歯車構造64は、駆動歯車65と被駆動歯車66とから構成されており、駆動歯車65は、プロペラ部61とともに回転し(駆動され)、その回転(駆動力)を被駆動歯車66に伝達している。被駆動歯車66には、その中心が当該被駆動歯車66の回転軸と一致するように、円盤形状の取り付け部材67が取り付けられており、その取り付け部材67に、その中心が被駆動歯車66の回転軸と一致するように、円環形状の質量部材63が取り付けられている。
(動作、作用及び効果)
次に第6の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第6の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5の実施形態における慣性力付加部50と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部61が回転(駆動)される。そして、第6の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部61の回転運動がかさ歯車構造64により、質量部材63の回転運動に変換される。
次に第6の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第6の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5の実施形態における慣性力付加部50と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部61が回転(駆動)される。そして、第6の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部61の回転運動がかさ歯車構造64により、質量部材63の回転運動に変換される。
これにより、質量部材63の慣性力、すなわち、質量部材63の慣性モーメントと質量部材63の移動加速度により発生する慣性力が、歯車構造64から伝達されて、作動流体10の慣性力に付加される。この質量部材63の慣性力の付加により、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)が大きくなる。これにより、第6の実施形態の振動緩衝装置でも、前記第5の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
また、第6の実施形態の振動緩衝装置でも、連結部31,32及びオリフィス41,42を備えることで、前記第3及び第4実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
また、第6の実施形態の振動緩衝装置でも、連結部31,32及びオリフィス41,42を備えることで、前記第3及び第4実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
(第7の実施形態)
第7の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図9は、第7の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図9に示すように、第7の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記第5及び第6の実施形態の振動緩衝装置と同様に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部70を設けている。しかし、この第7の実施形態では、慣性力付加部70は、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50と同様な効果を有するが、図9に示すように、その構造が異なっている。以下の説明では、第7の実施形態の振動緩衝装置において、前記第5又は第6の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第7の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図9は、第7の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図9に示すように、第7の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記第5及び第6の実施形態の振動緩衝装置と同様に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部70を設けている。しかし、この第7の実施形態では、慣性力付加部70は、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50と同様な効果を有するが、図9に示すように、その構造が異なっている。以下の説明では、第7の実施形態の振動緩衝装置において、前記第5又は第6の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図10は、慣性力付加部70の分解斜視図を示す。
図10に示すように、慣性力付加部70は、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50,60と同様に、バイパス路7の途中に設けたプロペラ収納部72に、複数の羽根で構成されるプロペラ部71が配置されている。
そして、この第7の実施形態における慣性力付加部70では、図9にも示すように、平板形状の円盤部材73上に、その中心に1つのギヤ(以下、中心ギヤという。)74と、その中心ギヤ74の周囲に周方向で等間隔とされて、当該中心ギヤ74と噛合する4つのギヤ(以下、周囲ギヤという。)75,76,77,78とが配置されている。
図10に示すように、慣性力付加部70は、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50,60と同様に、バイパス路7の途中に設けたプロペラ収納部72に、複数の羽根で構成されるプロペラ部71が配置されている。
そして、この第7の実施形態における慣性力付加部70では、図9にも示すように、平板形状の円盤部材73上に、その中心に1つのギヤ(以下、中心ギヤという。)74と、その中心ギヤ74の周囲に周方向で等間隔とされて、当該中心ギヤ74と噛合する4つのギヤ(以下、周囲ギヤという。)75,76,77,78とが配置されている。
円盤部材73は、その中心が、円管形状の軸部材(以下、円管軸という。)80によりプロペラ部71の回転中心に固定されており、この円盤部材73上に配置されている中心ギヤ74は、軸部材80内を挿通した棒状の軸部材(以下、棒軸という。)81の一端に固定されている。そして、棒軸81の他端が円管軸80の端部(図10では下端部)から突出し、プロペラ収納部72の側面(図10では下側面)に固定されている。これにより、円盤部材73は、プロペラ部71とともに回転し、中心ギヤ74は、そのような円盤部材73とともに回転することなく、プロペラ収納部72に対して固定された状態になる。
周囲ギヤ75〜78はそれぞれ、円盤部材73上で回転できるように、その中心が円盤部材73に対して回転自在に支持されている。そして、各周囲ギヤ75〜78上の外周付近であって、中心ギヤ74との噛合部近傍に、追加マス79が取り付けられている。なお、外筒1内でピストン4が中立位置にあるときに、各周囲ギヤ75〜78上で中心ギヤ74との噛合部近傍に位置されるように、追加マス79が取り付けられている。
(動作、作用及び効果)
次に第7の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第7の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50,60と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部71が回転(駆動)される。そして、第7の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部71とともに、円盤部材73が回転される。ここで、中心ギヤ74が円盤部材73とともに回転することなく固定され、かつ周囲ギヤ75〜78が円盤部材73に対して回転自在に支持さているから、そのような円盤部材73の回転に連動して、周囲ギヤ75〜78が回転する。
次に第7の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第7の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5及び第6の実施形態における慣性力付加部50,60と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部71が回転(駆動)される。そして、第7の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部71とともに、円盤部材73が回転される。ここで、中心ギヤ74が円盤部材73とともに回転することなく固定され、かつ周囲ギヤ75〜78が円盤部材73に対して回転自在に支持さているから、そのような円盤部材73の回転に連動して、周囲ギヤ75〜78が回転する。
図11は、プロペラ部71の回転速度の違い、すなわち、バイパス路7内の作動流体の流速(振幅)の違いによる、円盤部材73及び周囲ギヤ75〜78の回転の様子を示す。同図(a)は、プロペラ部71の回転速度が遅い場合、すなわち、バイパス路7内での作動流体10の流速が遅い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が小さい場合)の様子を示し、同図(b)は、プロペラ部71の回転速度が速い場合、すなわち、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)の様子を示す。
バイパス路7内での作動流体10の流速が遅い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が小さい場合)、同図(a)内に矢印Cとして示すように、円盤部材73の振幅が小さく、それにともない、同図(a)内に矢印Dとして示すように、周囲ギヤ75〜78の振幅も小さくなる。
一方、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)、同図(b)内に矢印Eとして示すように、円盤部材73の振幅が大きくなり、それにともない、同図(b)内に矢印Fとして示すように、周囲ギヤ75〜78の振幅も大きくなる。
一方、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)、同図(b)内に矢印Eとして示すように、円盤部材73の振幅が大きくなり、それにともない、同図(b)内に矢印Fとして示すように、周囲ギヤ75〜78の振幅も大きくなる。
このとき、同図(a)から同図(b)への変化として示すように、周囲ギヤ75〜78の回転振幅が大きくなることで、付加マス79が、中心ギヤ74と周囲ギヤ75〜78との噛合部からしだいに遠くに位置されるようになる。すなわち、周囲ギヤ75〜78上の外周部分に付加マス79が位置されることで、円盤部材73に対しては、その外周側に位置されるようになる。この場合、円盤部材73では慣性モーメントが大きくなる。
これにより、円盤部材73の慣性力、すなわち、円盤部材73の慣性モーメントや円盤部材73及び周囲ギヤ75〜78の回転角加速度により発生する慣性力が、プロペラ部71により、作動流体10の慣性力に付加される。この円盤部材73の慣性力の付加により、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)が大きくなる。これにより、第7の実施形態の振動緩衝装置でも、前記第5及び第6の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
ここで、前記第5の実施形態でも説明したように、バイパス路7を長くしたり、バイパス路7の断面積を大きくしたりすることで、作動流体10の質量を多くすれば、作動流体10による慣性力を大きくできる。これに対して、第7の実施形態では、作動流体10に慣性力を付加する慣性力付加部70を備えるだけで、容易に作動流体10による慣性力を大きくできる。
そして、慣性力付加部70により、作動流体10に付加する慣性力を調整できるので、例えば、付加マス79の質量や周囲ギヤ75〜78上における周方向の付加マス79の取り付け位置を変更することで、円盤部材73の慣性モーメントを変更して、作動流体10に付加する慣性力を調整できるので、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を所望の値にできる。さらに、バイパス路7を長くしたり、バイパス路7の断面積を大きくしたりすることなく、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力(緩衝力)を大きくできるので、レイアウトの自由度を高くすることができる。
図12は、バイパス路7の長さLと、付加マス79の質量mとの関係を示す。
バイパス路7の長さLを短くすれば、バイパス路7内の作動流体10の質量が減少する分、当該作動流体10の慣性力は減少するが、図12に示すように、バイパス路7を短くするのに応じて付加マス79の質量mを増加させることで、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力を所望の値にすることができる。これにより、バイパス路7を短くするというように、振動緩衝装置の構成をコンパクトにしながら、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力を所望の値にできる。
なお、この第7の実施形態の説明において、慣性力付加部70は、バイパス路内を流動する作動流体により駆動されて、当該作動流体の慣性力を増加させる慣性力増加手段を実現している。
バイパス路7の長さLを短くすれば、バイパス路7内の作動流体10の質量が減少する分、当該作動流体10の慣性力は減少するが、図12に示すように、バイパス路7を短くするのに応じて付加マス79の質量mを増加させることで、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力を所望の値にすることができる。これにより、バイパス路7を短くするというように、振動緩衝装置の構成をコンパクトにしながら、ピストン4と外筒1の相対加速度に応じた抵抗力を所望の値にできる。
なお、この第7の実施形態の説明において、慣性力付加部70は、バイパス路内を流動する作動流体により駆動されて、当該作動流体の慣性力を増加させる慣性力増加手段を実現している。
(第8の実施形態)
第8の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図13は、第8の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図13に示すように、第8の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記第5〜7の実施形態の振動緩衝装置と同様に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部90を設けている。しかし、この第8の実施形態の振動緩衝装置では、慣性力付加部90は、前記第7の実施形態における慣性力付加部70と同様な効果を有するが、図13に示すように、その構造が異なっている。以下の説明では、第8の実施形態の振動緩衝装置において、前記第5〜第7の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第8の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図13は、第8の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図13に示すように、第8の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記第5〜7の実施形態の振動緩衝装置と同様に、バイパス路7内の作動流体に慣性力を付加する慣性力付加部90を設けている。しかし、この第8の実施形態の振動緩衝装置では、慣性力付加部90は、前記第7の実施形態における慣性力付加部70と同様な効果を有するが、図13に示すように、その構造が異なっている。以下の説明では、第8の実施形態の振動緩衝装置において、前記第5〜第7の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図14は、慣性力付加部90の分解斜視図を示す。
図14に示すように、慣性力付加部90は、前記第5〜7の実施形態における慣性力付加部50,60,70と同様に、バイパス路7の途中に設けたプロペラ収納部92に、複数の羽根で構成されるプロペラ部91が配置されている。
そして、この第8の実施形態における慣性力付加部90では、図13にも示すように、平板形状の円盤部材93上に、その中心にピニオンギヤ94と、そのピニオンギヤ94と噛合するラック95aが形成された質量部材95とが配置されている。
図14に示すように、慣性力付加部90は、前記第5〜7の実施形態における慣性力付加部50,60,70と同様に、バイパス路7の途中に設けたプロペラ収納部92に、複数の羽根で構成されるプロペラ部91が配置されている。
そして、この第8の実施形態における慣性力付加部90では、図13にも示すように、平板形状の円盤部材93上に、その中心にピニオンギヤ94と、そのピニオンギヤ94と噛合するラック95aが形成された質量部材95とが配置されている。
ここで、前記第7の実施形態と同様に、円盤部材93は、その中心が、円管軸96によりプロペラ部91の回転中心に固定されており、その円盤部材93上に配置されているピニオンギヤ94は、軸部材96内を挿通した棒軸97の一端に固定されている。そして、前記第7の実施形態と同様に、棒軸97の他端が円管軸96の端部(図14では下端部)から突出し、プロペラ収納部92の側面(図14では下側面)に固定されている。これにより、円盤部材93は、プロペラ部91とともに回転し、ピニオンギヤ94は、そのような円盤部材93とともに回転することなく、プロペラ収納部92に対して固定された状態になる。
質量部材95は、楕円の円環形状とされており、その内周の長手方向に延びる一側面にラック95aが形成されている。円盤部材93上には、当該円盤部材93の径方向への質量部材95の移動を許容するが、当該円盤部材93の周方向への質量部材95の回転を規制する案内溝93aが形成されている。なお、外筒1内でピストン4が中立位置にあるときに、質量部材95が、円盤部材93上の中央部分に位置されるようになっている。
(動作、作用及び効果)
次に第8の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第8の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5〜第7の実施形態における慣性力付加部50,60,70と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部91が回転(駆動)される。そして、第8の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部91とともに、円盤部材93が回転される。ここで、ピニオンギヤ94が円盤部材93とともに回転することなく固定され、かつ質量部材95が前述のように案内溝93aにより案内されているから、質量部材95が、円盤部材93とともに回転しつつ、円盤部材93の径方向で移動する。
次に第8の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
第8の実施形態の振動緩衝装置では、前記第5〜第7の実施形態における慣性力付加部50,60,70と同様に、バイパス路7内を流動する作動流体10により、プロペラ部91が回転(駆動)される。そして、第8の実施形態の振動緩衝装置では、そのプロペラ部91とともに、円盤部材93が回転される。ここで、ピニオンギヤ94が円盤部材93とともに回転することなく固定され、かつ質量部材95が前述のように案内溝93aにより案内されているから、質量部材95が、円盤部材93とともに回転しつつ、円盤部材93の径方向で移動する。
図15は、プロペラ部91の回転速度の違い、すなわち、バイパス路7内での作動流体10の流速(振幅)の違いによる、円盤部材93の回転及び質量部材95の移動の様子を示す。同図(a)は、プロペラ部91の回転速度が遅い場合、すなわち、バイパス路7内での作動流体10の流速が遅い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が小さい場合)の様子を示し、同図(b)は、プロペラ部91の回転速度が速い場合、すなわち、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)の様子を示す。
バイパス路7内での作動流体10の流速が遅い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が小さい場合)、同図(a)内に矢印Gとして示すように、円盤部材93の振幅が小さく、それにともない、同図(a)内の矢印Hとして示すように、質量部材95の振幅も小さくなる。
一方、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)、同図(b)内に矢印Iとして示すように、円盤部材93の振幅が大きくなり、それにともない、同図(b)内に矢印Jとして示すように、質量部材95の振幅も大きくなる。
一方、バイパス路7内での作動流体10の流速が速い場合(バイパス路7内における作動流体10の振幅が大きい場合)、同図(b)内に矢印Iとして示すように、円盤部材93の振幅が大きくなり、それにともない、同図(b)内に矢印Jとして示すように、質量部材95の振幅も大きくなる。
このとき、同図(a)から同図(b)への変化として示すように、質量部材95の回転振幅が大きくなることで、質量部材95が円盤部材93の外周部分に位置され、これにより、円盤部材93の慣性モーメントが大きくなる。
これにより、第8の実施形態の振動緩衝装置でも、前記第7の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
これにより、第8の実施形態の振動緩衝装置でも、前記第7の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。
(第9の実施形態)
第9の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図16は、第9の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図16に示すように、第9の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第9の実施形態の振動緩衝装置では、ピストンとロッドとの接続構造又はピストン構造に特徴がある。以下の説明では、第9の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
第9の実施形態は、自動車等の車両のサスペンション装置などに用いられる振動緩衝装置である。
(構成)
図16は、第9の実施形態の振動緩衝装置の構成を示す。
図16に示すように、第9の実施形態の振動緩衝装置の基本的構成は、前記図1に示した第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一であるが、第9の実施形態の振動緩衝装置では、ピストンとロッドとの接続構造又はピストン構造に特徴がある。以下の説明では、第9の実施形態の振動緩衝装置において、前記第1の実施形態の振動緩衝装置の構成と同一符号を付してある構成については、特に言及しない限りは同一であるとして、説明を省略する。
図16に示すように、第9の実施形態の振動緩衝装置では、外筒1内に摺動自在に円筒形状のピストン101が配置されている。
ピストン101は、内部101aが中空になっており、軸方向の両側面(側壁)の中央部にそれぞれロッド挿通孔101b,101cが形成されている。
各ロッド5,6の一端が、各ロッド挿通孔101b,101cを介して、ピストン101の内部(以下、中空部という。)101aに挿通されて、円盤形状の弁部材102の両側面に接続されている。ここで、ロッド挿通孔101b,101cの直径は、ロッド5,6の直径よりも大きいが、弁部材102の直径よりも小さい。
ピストン101は、内部101aが中空になっており、軸方向の両側面(側壁)の中央部にそれぞれロッド挿通孔101b,101cが形成されている。
各ロッド5,6の一端が、各ロッド挿通孔101b,101cを介して、ピストン101の内部(以下、中空部という。)101aに挿通されて、円盤形状の弁部材102の両側面に接続されている。ここで、ロッド挿通孔101b,101cの直径は、ロッド5,6の直径よりも大きいが、弁部材102の直径よりも小さい。
弁部材102は、その厚さが、中空部101aの軸方向の長さよりも小さい寸法になっており、その直径が、中空部101aの直径よりも小さくなっている。この弁部材102は、バネ103により中空部101a内で一定の位置(中立位置)に保持されている。すなわち、弁部材102は、バネ103により付勢されて、中空部101aの軸方向の中間に位置され、かつその中心が中空部101aの中心と一致するようになっている。ここで、中立位置では、弁部材102と中空部101aを形成するピストン101の内壁とが接することがないから、第1液室2と第2液室3とは、中空部101a(弁部材102とピストン101の内壁との間の隙間)を介して、連通した状態になっている。
(動作、作用及び効果)
次に第9の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
図17は、ロッド5,6に入力があったときの弁部材102とピストン101との位置関係を示し、同図(a)は、ロッド5,6への入力(ロッド5,6の振幅)が小さい場合、同図(b)は、ロッド5,6への入力(ロッド5,6の振幅)が大きい場合をそれぞれ示す。
次に第9の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
図17は、ロッド5,6に入力があったときの弁部材102とピストン101との位置関係を示し、同図(a)は、ロッド5,6への入力(ロッド5,6の振幅)が小さい場合、同図(b)は、ロッド5,6への入力(ロッド5,6の振幅)が大きい場合をそれぞれ示す。
第9の実施形態の振動緩衝装置では、ロッド5,6に入力があると、弁部材102が中空部101a内を軸方向に移動する。このとき、ロッド5,6への入力が小さいと、その入力にバネ103の付勢力が勝ることから、同図(a)に示すように、ロッド5,6への入力に応じて変位する弁部材102とピストン101の内壁(軸方向の内壁)とが接することのない、いわゆる開弁状態として、第1液室2と第2液室3とは、連通した状態になる。このとき、作動流体10が、弁部材102とピストン101の内壁(軸方向の内壁)との間の隙間を介して、第1液室2と第2液室3との間で流動するので、バイパス路7内での作動流体10の流動は発生しない。よって、この場合、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内の作動流体10の慣性力がピストン101に作用することはない。
一方、ロッド5,6への入力が大きいと、その入力がバネ103の付勢力に勝ることで、同図(b)に示すように、ロッド5,6への入力に応じて変位する弁部材102とピストン101の軸方向の内壁とが接し、ピストン101が弁部材102とともに移動する。このとき、弁部材102とピストン101の軸方向の内壁とが接することで、第1液室2と第2液室3との連通状態が遮断された、いわゆる閉弁状態になることから、ピストン101の移動に応じて、バイパス路7内を作動流体10が流動するようになる。
これにより、第9の実施形態等の振動緩衝装置では、第1の実施形態等の振動緩衝装置と同様に、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン101に作用する。
なお、この第9の実施形態における構成は、ロッドの軸方向の振幅に基づいて、第1流体室と第2流体室との連通とその連通状態の遮断とを切り換える弁手段を備えた構成になっている。すなわち、中空部101a及びロッド挿通孔101b,101c及び弁部材102は弁手段を構成しており、中空部101a及びロッド挿通孔101b,101cは、第1流体室と第2流体室とを連通可能に前記ピストンに形成した孔部を実現しており、弁部材102は、孔部内に、ロッドの軸方向に遊びを持たせて配置された弁部材を実現している。これにより、ロッドの他端が、弁部材に連結され、ロッドの軸方向の振幅が大きくなることで、弁部材が孔部内を当該ロッドの軸方向に移動し、弁部材が孔部を閉塞して、第1流体室と第2流体室との連通状態を遮断することを実現している。
なお、この第9の実施形態における構成は、ロッドの軸方向の振幅に基づいて、第1流体室と第2流体室との連通とその連通状態の遮断とを切り換える弁手段を備えた構成になっている。すなわち、中空部101a及びロッド挿通孔101b,101c及び弁部材102は弁手段を構成しており、中空部101a及びロッド挿通孔101b,101cは、第1流体室と第2流体室とを連通可能に前記ピストンに形成した孔部を実現しており、弁部材102は、孔部内に、ロッドの軸方向に遊びを持たせて配置された弁部材を実現している。これにより、ロッドの他端が、弁部材に連結され、ロッドの軸方向の振幅が大きくなることで、弁部材が孔部内を当該ロッドの軸方向に移動し、弁部材が孔部を閉塞して、第1流体室と第2流体室との連通状態を遮断することを実現している。
(第10の実施形態)
第10の実施形態は、前記第1の実施形態等の振動緩衝装置が組み込まれた自動車等の車両のサスペンション装置である。
(構成)
図18は、第10の実施形態のサスペンション装置の構成を示す。
図18に示すように、サスペンション装置は、第1の実施形態等の振動緩衝装置の構成と同様に、外筒1内にロッド5の一端が挿入されて、その一端が外筒1内のピストン4に接続されている。外筒1は、ピストン4により第1液室2と第2液室3とに区画されており、その第1液室2と第2液室3とがバイパス路7により連結されている。
第10の実施形態は、前記第1の実施形態等の振動緩衝装置が組み込まれた自動車等の車両のサスペンション装置である。
(構成)
図18は、第10の実施形態のサスペンション装置の構成を示す。
図18に示すように、サスペンション装置は、第1の実施形態等の振動緩衝装置の構成と同様に、外筒1内にロッド5の一端が挿入されて、その一端が外筒1内のピストン4に接続されている。外筒1は、ピストン4により第1液室2と第2液室3とに区画されており、その第1液室2と第2液室3とがバイパス路7により連結されている。
このサスペンション装置は、振動緩衝装置をショックアブソーバとして、スプリング(コイルスプリング)113の内側に配置することで、ショックアブソーバとスプリング113とを併設した構成になっている。ここで、スプリング113は、外筒外周に設けたロアシート114とロッド5の他端に設けた図示しないアッパシートにより挟持されている。そして、サスペンション装置は、ロッド5の他端に設けたストラットアッパー(アッパーマウント)111が車体側部材に固定され、外筒1の一端に設けたブラケット112が車輪側部材(例えば、車軸部材)に固定されることで、ショックアブソーバ及びスプリング113が当該車体側部材と当該車輪側部材との間に配置されるようになっている。図19は、車体121側の部材と車輪122側の部材(例えば車軸)との間で懸架された状態のサスペンション装置の一例を示す。
このサスペンション装置は、トラットアッパー(アッパーマウント)111やブラケット112への入力による外筒1とロッド5及びピストン4との相対変位に連動して、スプリング113が伸縮する。
このような構成をなすサスペンション装置では、バイパス路7の長さ等を次のように決定している。
ここでは、外筒1とピストン4との相対変位に応じて発生するスプリング113による弾性力と、外筒1とピストン4との相対加速度に応じて発生する作動流体の慣性力とが一致(相殺)するように、作動流体10の密度、バイパス路7の長さ及び面積、並びに外筒1の断面積を設定する。
このような構成をなすサスペンション装置では、バイパス路7の長さ等を次のように決定している。
ここでは、外筒1とピストン4との相対変位に応じて発生するスプリング113による弾性力と、外筒1とピストン4との相対加速度に応じて発生する作動流体の慣性力とが一致(相殺)するように、作動流体10の密度、バイパス路7の長さ及び面積、並びに外筒1の断面積を設定する。
図20は、振動緩衝装置(ショックアブソーバ)とスプリング113とで構成されるサスペンション装置の模式図を示す。
例えば、同図中、Kで表される部位が、バネ定数Kにより弾性力を発生させるスプリング113を示し、Meで表される部位が、定数Meとして慣性力を発生させる作動流体10を示す。
このような系において、入力があった場合の力Fは、下記(1)式のようになる。
F=K・x+C・x´+Me・x´´ ・・・(1)
例えば、同図中、Kで表される部位が、バネ定数Kにより弾性力を発生させるスプリング113を示し、Meで表される部位が、定数Meとして慣性力を発生させる作動流体10を示す。
このような系において、入力があった場合の力Fは、下記(1)式のようになる。
F=K・x+C・x´+Me・x´´ ・・・(1)
ここで、xは、外筒1とピストン4との相対変位であり、x´は、外筒1とピストン4との相対速度であり、x´´は、外筒1とピストン4との相対加速度である。また、Cは粘性減衰係数である。また、右辺第1項(K・x)が、外筒1とピストン4との相対変位xに応じて発生するスプリング113による弾性力となり、右辺第3項(Me・x´´)が、外筒1とピストン4との相対加速度x´´に応じて発生する作動流体10の慣性力相当になる。
そして、入力周波数をfとした場合、外筒1とピストン4との相対変位xと、外筒1とピストン4との相対加速度x´´との間には、下記(2)式が成り立つ。
x´´=−(2πf)2・x ・・・(2)
すなわち、前記弾性力と慣性力とは逆位相の関係となる。そして、この(2)式と前記(1)式により下記(3)式を得ることができる。
F=(K−(2πf)2・Me)・x+C・x´ ・・・(3)
この(3)式によれば、Me≦K/(2πf)2の範囲では、前記慣性力が前記弾性力に対して逆位相に作用することにより、力Fを小さくできる。さらに、K−(2πf)2・Me=0とすると、前記慣性力で前記弾性力を完全に相殺させることができる。
x´´=−(2πf)2・x ・・・(2)
すなわち、前記弾性力と慣性力とは逆位相の関係となる。そして、この(2)式と前記(1)式により下記(3)式を得ることができる。
F=(K−(2πf)2・Me)・x+C・x´ ・・・(3)
この(3)式によれば、Me≦K/(2πf)2の範囲では、前記慣性力が前記弾性力に対して逆位相に作用することにより、力Fを小さくできる。さらに、K−(2πf)2・Me=0とすると、前記慣性力で前記弾性力を完全に相殺させることができる。
ここで、慣性力の定数Meは、作動流体10の密度をρ、バイパス路7の長さをL、バイパス路7の断面積をA´、外筒の断面積をAとした場合、下記(4)式のようになる。
Me=ρ・A´2/A・L ・・・(4)
よって、K−(2πf)2・Me=0を満たす場合の、バネ定数K、作動流体10の密度ρ、バイパス路7の長さL及び断面積A´、並びに外筒の断面積Aの関係は下記(5)式のようになる。
K−(2πf)2・ρ・A´2/A・L=0 ・・・(5)
Me=ρ・A´2/A・L ・・・(4)
よって、K−(2πf)2・Me=0を満たす場合の、バネ定数K、作動流体10の密度ρ、バイパス路7の長さL及び断面積A´、並びに外筒の断面積Aの関係は下記(5)式のようになる。
K−(2πf)2・ρ・A´2/A・L=0 ・・・(5)
よって、この(5)式を満たすように、バネ定数K、作動流体10の密度ρ、バイパス路7の長さL及び断面積A´、並びに外筒の断面積Aを決定することで、外筒1とピストン4との相対変位に応じて発生するスプリング113による弾性力と、外筒1とピストン4との相対加速度に応じて発生する作動流体10の慣性力とが一致(相殺)するようになる。
(動作、作用及び効果)
次に第10の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
ブラケット112を介してサスペンション装置に車輪からの路面入力があると、外筒1とピストン4及びロッド5とが相対変位することで、外筒1とピストン4及びロッド5と相対変位量(スペンションストローク)に応じてスプリング113が圧縮されて、その圧縮量に応じてスプリング113に弾性力が発生する。このとき、外筒1内でピストン4が移動することで、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10による慣性力がピストン4に作用する。
次に第10の実施形態の振動緩衝装置における動作、作用及び効果を説明する。
ブラケット112を介してサスペンション装置に車輪からの路面入力があると、外筒1とピストン4及びロッド5とが相対変位することで、外筒1とピストン4及びロッド5と相対変位量(スペンションストローク)に応じてスプリング113が圧縮されて、その圧縮量に応じてスプリング113に弾性力が発生する。このとき、外筒1内でピストン4が移動することで、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10による慣性力がピストン4に作用する。
このとき、スプリング113による弾性力と作動流体10の慣性力とが一致(相殺)するので、サスペンション装置は、車体への路面入力を低減できる。このとき、前述の(5)式を満たすように、バネ定数K、作動流体10の密度ρ、バイパス路7の長さL及び断面積A´、並びに外筒の断面積Aを決定することで、サスペンション装置は、路面入力の低減効果を最大限に発揮できるようになる。
図21は、実施例として、車輪から車体への入力の計算結果を示す。
同図中、一点鎖線は、スプリング113による弾性力(バネ反力)を示し、二点鎖線は減衰力を示し、点線は、作動流体10による慣性力を示し、太い実線は、前記作動流体10による慣性力(同図点線)が作用する本発明を適用した場合の車体入力を示し、細い実線は、前記作動流体10による慣性力(同図点線)が作用しない、従来の場合の車体入力を示す。
図21に示すように、スプリング113による弾性力(バネ反力)と作動流体による慣性力とが逆位相の関係になっており、これにより、本発明を適用した場合に、車体への路面入力が低減される結果となる。
同図中、一点鎖線は、スプリング113による弾性力(バネ反力)を示し、二点鎖線は減衰力を示し、点線は、作動流体10による慣性力を示し、太い実線は、前記作動流体10による慣性力(同図点線)が作用する本発明を適用した場合の車体入力を示し、細い実線は、前記作動流体10による慣性力(同図点線)が作用しない、従来の場合の車体入力を示す。
図21に示すように、スプリング113による弾性力(バネ反力)と作動流体による慣性力とが逆位相の関係になっており、これにより、本発明を適用した場合に、車体への路面入力が低減される結果となる。
(第11の実施形態)
第11の実施形態は、前記第1の実施形態等の振動緩衝装置が組み込まれた自動車等の車両のサスペンション装置である。
(構成)
図22は、第10の実施形態のサスペンション装置の構成を示す。
図22に示すように、第11の実施形態のサスペンション装置の基本的構成は、前記図18に示した第10の実施形態のサスペンション装置の構成と同一であるが、第11の実施形態のサスペンション装置では、振動緩衝装置において、バイパス路7内の作動流体10に慣性力を付加する慣性力付加部を備えている。ここでは、慣性力付加部として、前記第6の実施形態における慣性力付加部60を備えている。
第11の実施形態は、前記第1の実施形態等の振動緩衝装置が組み込まれた自動車等の車両のサスペンション装置である。
(構成)
図22は、第10の実施形態のサスペンション装置の構成を示す。
図22に示すように、第11の実施形態のサスペンション装置の基本的構成は、前記図18に示した第10の実施形態のサスペンション装置の構成と同一であるが、第11の実施形態のサスペンション装置では、振動緩衝装置において、バイパス路7内の作動流体10に慣性力を付加する慣性力付加部を備えている。ここでは、慣性力付加部として、前記第6の実施形態における慣性力付加部60を備えている。
(動作、作用及び効果)
次に第11の実施形態のサスペンション装置における動作、作用及び効果を説明する。
第11の実施形態のサスペンション装置では、前記第6の実施形態の振動緩衝装置と同様に、質量部材63の慣性力、すなわち、質量部材63の慣性モーメントと質量部材63の移動加速度により発生する慣性力が、図示しない歯車構造等から伝達されて、作動流体10の慣性力に付加される。これにより、第11の実施形態のサスペンション装置でも、前記第6の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。そして、前記第11の実施形態のサスペンション装置でも、前記第10の実施形態のサスペンション装置における効果と同様な効果を得ることができる。
次に第11の実施形態のサスペンション装置における動作、作用及び効果を説明する。
第11の実施形態のサスペンション装置では、前記第6の実施形態の振動緩衝装置と同様に、質量部材63の慣性力、すなわち、質量部材63の慣性モーメントと質量部材63の移動加速度により発生する慣性力が、図示しない歯車構造等から伝達されて、作動流体10の慣性力に付加される。これにより、第11の実施形態のサスペンション装置でも、前記第6の実施形態の振動緩衝装置における効果と同様な効果を得ることができる。そして、前記第11の実施形態のサスペンション装置でも、前記第10の実施形態のサスペンション装置における効果と同様な効果を得ることができる。
なお、次のような構成により第11の実施形態を実現しても良い。
すなわち、前記第11の実施形態では、サスペンション装置の振動緩衝装置が、前記第6の実施形態における慣性力付加部60を備えている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、前記第5,第7及び8の実施形態における慣性力付加部50,70,90を備えても良い。
すなわち、前記第11の実施形態では、サスペンション装置の振動緩衝装置が、前記第6の実施形態における慣性力付加部60を備えている。しかし、これに限定されるものではない。すなわち、前記第5,第7及び8の実施形態における慣性力付加部50,70,90を備えても良い。
ここで、本発明を適用したサスペンション装置では、前述のように、サスペンションストロークの加速度に応じた抵抗力(=作動流体10の慣性力)により、スプリング113が発生する入力(弾性力)を相殺し、乗心地を良くすることができる。しかし、ひび割れた路面を走行するシーン等の、比較的振幅が小さく、かつ周波数の高い路面入力がある走行シーンでは、サスペンションストロークが小さいためにスプリング113が発生する入力はほぼ無視できるが、路面入力が高周波であることによってサスペンションストロークの加速度が大きくなる。これにより、慣性力が過大になることで、乗心地が悪くなる可能性ある。
これに対して、例えば、サスペンション装置の振動緩衝装置における慣性力付加部を、前記第7及び第8の実施形態における慣性力付加部70,90として構成することで、サスペンションストロークが小さいときには、円盤部材73や質量部材95の慣性モーメントを小さくすることで、バイパス路7内の作動流体10に付加する慣性力を小さくし、サスペンションストロークが大きいときには、円盤部材73や質量部材95の慣性モーメントを大きくすることで、バイパス路7内の作動流体10に付加する慣性力を大きくすることで、サスペンションストロークに適合させて、スプリング113の入力を相殺することができる。すなわち、サスペンションストロークが小さい場合の乗心地を犠牲にすることなく、サスペンションストロークが大きくなった場合には、作動流体10によるスプリング113の入力を相殺効果を大きくして、乗心地を良くすることができる。
また、サスペンション装置の振動緩衝装置におけるピストンとロッドとの接続構造を、前記第9の実施形態のようなピストンとロッドとの接続構造にしても良い。
これにより、サスペンションストロークが小さいときには、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内の作動流体10の慣性力がピストン101に作用することはないが、サスペンションストロークが大きくなると、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン101に作用するようになり、前述の場合と同様に、サスペンションストロークに適合させて、スプリング113の入力を相殺することができる。すなわち、サスペンションストロークが小さい場合の乗心地を犠牲にすることなく、サスペンションストロークが大きくなった場合には、作動流体10によるスプリング113の入力の相殺効果を大きくして、乗心地を良くすることができる。
これにより、サスペンションストロークが小さいときには、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内の作動流体10の慣性力がピストン101に作用することはないが、サスペンションストロークが大きくなると、第1及び第2液室2,3及びバイパス路7内を流動する作動流体10の慣性力がピストン101に作用するようになり、前述の場合と同様に、サスペンションストロークに適合させて、スプリング113の入力を相殺することができる。すなわち、サスペンションストロークが小さい場合の乗心地を犠牲にすることなく、サスペンションストロークが大きくなった場合には、作動流体10によるスプリング113の入力の相殺効果を大きくして、乗心地を良くすることができる。
1 外筒、2 第1液室、3 第2液室、4 ピストン、5,6 ロッド、7 バイパス路、31,32 連結部、41,42 オリフィス、50,60,70,90 慣性力付加部、113 スプリング
Claims (14)
- 車体側部材又は車輪側部材に一端が接続されるロッドと、
作動流体が充填されている外筒と、
前記外筒内を第1流体室と第2流体室とに区画し、前記外筒の端部から挿通された前記ロッドの他端が連結されたピストンと、
前記第1流体室と第2流体室とを連通させ、前記第1流体室と第2流体室との間で作動流体を流動させるバイパス路と、を備え、
前記バイパス路は、前記外筒内を移動する前記ピストンに前記作動流体の慣性力を作用させる構造となっていることを特徴とする振動緩衝装置。 - 前記第1流体室及び第2流体室のうちの少なくとも一方の流体室と前記バイパス路との連結部分は、前記バイパス路から前記第1及び第2流体室に進むに従って拡径していることを特徴とする請求項1に記載の振動緩衝装置。
- 前記第1及び第2流体室のうちの少なくとも一方の流体室と前記バイパス路との連結部分に流体オリフィスを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動緩衝装置。
- 前記バイパス路内の作動流体の慣性力を増加させる慣性力増加手段を備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の振動緩衝装置。
- 前記慣性力増加手段は、前記バイパス路内を流動する作動流体により駆動されて、当該作動流体の慣性力を増加させることを特徴とする請求項4に記載の振動緩衝装置。
- 前記慣性力増加手段は、前記バイパス路内を流動する作動流体により質量部材を回転させることを特徴とする請求項4又は5に記載の振動緩衝装置。
- 前記慣性力増加手段は、前記バイパス路内を流動する作動流体により質量部材を回転させる回転部材と、前記バイパス路内を流動する作動流体により前記回転部材の径方向で移動する移動部材と、を備えることを特徴とする請求項4〜6の何れか1項に記載の振動緩衝装置。
- 前記移動部材は、前記バイパス路内を流動する作動流体の速度又は振幅が大きくなるほど、前記回転部材の外周方向に移動することを特徴とする請求項7項に記載の振動緩衝装置。
- 前記ピストンには、前記ロッドの軸方向の振幅に基づいて、前記第1流体室と第2流体室との連通とその連通状態の遮断とを切り換える弁手段を備えることを特徴とする請求項8項に記載の振動緩衝装置。
- 前記弁手段は、前記第1流体室と第2流体室とを連通可能に前記ピストンに形成した孔部と、前記孔部内に、前記ロッドの軸方向に遊びを持たせて配置された弁部材と、を備え、前記ロッドの他端が、前記弁部材に連結されており、前記ロッドの軸方向の振幅が大きくなることで、前記弁部材が前記孔部内を当該ロッドの軸方向に移動し、前記弁部材が前記孔部を閉塞して、前記第1流体室と第2流体室との連通状態を遮断することを特徴とする請求項9に記載の振動緩衝装置。
- 前記請求項1〜10の何れか1項に記載の振動緩衝装置をショックアブソーバとして備えるとともに、車体側部材と車輪側部材との間に、前記ロッド及びピストンと外筒との相対変位に連動して伸縮する弾性体を前記ショックアブソーバに併設することを特徴とするサスペンション装置。
- 前記ロッド及びピストンと外筒との相対変位に応じて発生する前記弾性体の弾性力と、前記ロッド及びピストンと外筒との相対変位に応じて発生する前記作動流体の慣性力とを相殺するように、前記作動流体の密度、前記バイパス路の長さ及び断面積、並びに前記外筒内の断面積を決定することを特徴とする請求項11に記載のサスペンション装置。
- 車体側部材又は車輪側部材にロッドの一端が接続され、前記ロッドの他端が、作動流体が充填されている外筒の端部から挿通されて、前記外筒内を第1流体室と第2流体室とに区画するピストンに連結された振動緩衝装置であって、
前記ロッドへの入力により前記外筒内で変位する前記ピストンに、当該外筒とピストンとの相対加速度に応じた前記作動流体の慣性力を作用させることを特徴とする振動緩衝装置。 - 前記請求項13に記載の振動緩衝装置をショックアブソーバとして備えるとともに、車体側部材と車輪側部材との間に、前記ロッド及びピストンと外筒との相対変位に連動して伸縮する弾性体を前記ショックアブソーバに併設するサスペンション装置であって、
前記作動流体の慣性力で、前記ロッド及びピストンと外筒との相対変位に応じて発生する前記弾性体の弾性力を相殺することを特徴とするサスペンション装置。
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