JP2007204373A - 光学活性セリン誘導体の製造法 - Google Patents

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Abstract


【課題】 (−)−スレオ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−セリンの製造に有用な中間体およびその製造法を提供すること。

【解決手段】 3,4−ジメトキシケイ皮酸メチル、3,4−ジエトキシケイ皮酸メチル、3,4−ジエトキシケイ皮酸エチル、(2E)−3−(3,4−ビスフェニルメトキシフェニル)プロパン酸メチル、(2E)−3−[(3,4−メチレンジオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、(2E)−3−[(3,4−メチレンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、(2E)−3−[(3,4−イソプロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル等の桂皮酸誘導体を不斉触媒存在下にアミノヒドロキシ化することで光学活性なスレオDOPS保護体を製造できる。

【選択図】 なし

Description

本発明は、光学活性なスレオDOPS保護体の製造に関するものである。
(−)−スレオ−3−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−セリン(以下スレオDOPS)はノルエピネフリン前駆物質でパーキンソン病治療薬及び家族性アミロイドポリニューロパチーなどの治療薬として有用なことが知られている。従来の合成法は3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド誘導体とグリシンを強いアルカリ存在下で縮合させラセミ−スレオ−DOPS誘導体を合成するものである。この従来法でスレオDOPSを製造するにはラセミ体の光学分割が必要であり、このため総じて収率が低いという問題があった。(特許文献1)
特公平3−15624
本発明の目的はスレオDOPSの製造に有用な中間体およびその製造法を提供することにある。
これらの問題を解決すべく鋭意検討した結果、桂皮酸誘導体を不斉触媒存在下にアミノヒドロキシ化することで光学活性なスレオDOPS保護体を製造できることを見出し本発明を完成させた。
すなわち本発明は以下の手段によって達成される。
(1)
一般式Iで表される桂皮酸誘導体をアミノヒドロキシ化せしめることを特徴とする一般式IIで表される光学活性セリン誘導体の製造法。(式中R,Rは水酸基の保護基を示し、Rはカルボン酸の保護基を示し、Rはアミノ基の保護基を示す。)
Figure 2007204373
Figure 2007204373
(2)
一般式Iおよび一般式IIにおいてR,Rが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数7〜11のアラルキル基、アリル基、あるいはR,Rが繋がって、炭素数1〜3のアルキル基が置換していてもよいメチレン基または炭素数6〜10のアリール基が置換してもよいメチレン基であり、Rが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数7〜11のアラルキル基、アリル基または炭素数6〜10のアリール基であり、Rがトルエンスルホニル基、またはベンジルオキシカルボニル基である(1)の製造法。
(3)
一般式Iおよび一般式IIにおいてR,R,Rがメチル基であり、Rがベンジルオキシカルボニル基である(1)の製造法。
(4)
一般式IIにおいてR,R,Rがメチル基であり、Rがベンジルオキシカルボニル基である(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル。
本発明によればスレオDOPSの製造に有用な中間体を効率よく製造できる。
以下本発明について詳細に説明する。原料である一般式I
Figure 2007204373
(式中R,Rは水酸基の保護基を示し、Rはカルボン酸の保護基を示す。)の化合物は対応するジアルコキシ桂皮酸を任意のアルコール類とエステル化することで得られる。
アミノヒドロキシ化反応はアルカリ性溶媒中にて窒素源、一般式Iで表される原料、不斉触媒、及び酸化剤を加え氷冷下にて撹拌する。原料の消失を確認後、亜硫酸ナトリウム水溶液を加え有機溶媒にて抽出、濃縮後に所望によりシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し一般式II(式中R,Rは水酸基の保護基を示し、Rはカルボン酸の保護基を示し、Rはアミノ基の保護基を示す。)で表される光学活性セリン誘導体を得ることができる。
Figure 2007204373
アミノヒドロキシ化の反応溶媒としてはプロパノール、ブタノール等の低級アルコール類が挙げられ、窒素源としてN−ハロアミン塩類が使用でき、クロラミン−T(TsNClNa)、クロラミン−M(MsNClNa)などのスルホンアミド類、N−クロロ−N−ソジオベンジルカルバメート(CbzNClNa)、N−クロロ−N−ソジオエチルカルバメート(EoCNClNa)などのカルバメート類が挙げられる。
アミノヒドロキシ化の不斉触媒としては(DHQD)AQN(hydroquinidine anthraquinone−1,4−diyl diether)、(DHQ)AQN(hydroquinine anthraquinone−1,4−diyl diether)等が挙げられ、酸化剤としてはオスミン酸カリウム二水和物、マイクロカプセル化四酸化オスミウムなどが挙げられる。
抽出溶媒としてはジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン等の通常使用されうる抽出溶媒を使用できる。
このようにして得られた一般式IIの光学活性セリン誘導体は脱保護によりスレオDOPSに誘導できる。
一般式Iの具体例としては3,4−ジメトキシケイ皮酸メチル、3,4−ジメトキシケイ皮酸エチル、3,4−ジエトキシケイ皮酸メチル、3,4−ジエトキシケイ皮酸エチル、(2E)−3−(3,4−ビスフェニルメトキシフェニル)プロパン酸メチル、(2E)−3−[(3,4−メチレンジオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、(2E)−3−[(3,4−メチレンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、(2E)−3−[(3,4−イソプロピリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、(2E)−3−[(3,4−ベンジリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸メチル、(2E)−3−[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、(2E)−3−[(3,4−ジフェニルメチリデンジオキシ)フェニル]プロパン酸エチル、3,4−ジエトキシケイ皮酸ベンジル、(2E)−3−[3,4−ビス(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシ)フェニル]プロパン酸エチル、3,4−ジメトキシケイ皮酸プロピル、3,4−ジメトキシケイ皮酸メトキシメチル等が挙げられる。
一般式IIの具体例としては(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸エチル、(2S,3R)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸エチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸エチル、(2S,3R)−3−(3,4−ジエトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸エチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(3,4-メチレンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-メチレンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(3,4-メチレンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-メチレンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸エチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(3,4-イソプロピリデン)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-イソプロピリデン)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(3,4-ベンジリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-ベンジリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[3,4−(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-(2,2,2−トリクロロエチリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(3,4-ジフェニルメチリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシプロパン酸メチル、(2S,3R)−3−[(3,4-ジフェニルメチリデンジオキシ)フェニル]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸メチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ビスフェニルメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸エチル、(2S,3R)−3−(3,4−ビスフェニルメキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸エチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[3,4−ビス(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシフェニル)]−3−ヒドロキシプロパン酸エチル、(2S,3R)−3−[3,4−ビス(1,1,2,2−テトラメチル−1−シラプロポキシフェニル)]−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸エチル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸ベンジル、(2S、3R)−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシ−2−(p−トルエンスルホニルアミノ)プロパン酸ベンジル、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸プロピル等が挙げられる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例における液体クロマトグラフィー純度は、下記条件にて液体クロマトグラフィー分析を行い、各成分ピークの面積%を用いたものであり純度の指標とした。
装置:LC−2000Plus series(日本分光株式会社)
カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ−H 4.6×250mm
移動層:n−ヘキサン/イソプロピルアルコール=7/3
検出波長:230nm
参考例1. (2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル標準品の合成
Figure 2007204373
スレオDOPS100mg(0.469mmol)を、CHCN:CHOH=5:1の混合溶液25mLに加え、30秒程度超音波振動機で分散させた後、反応促進剤としてジイソプロピルアミン142mg(3倍mol)を加え撹拌した。続いてトリメチルシリルジアゾメタン(1M Ether Solution)1.41mL(3倍mol)をジエチルエーテル5mLに溶かして、室温で撹拌中の反応フラスコ内に約30分かけて滴下した。室温で8時間撹拌後、減圧濃縮し、酢酸エチル溶出(20mL)後、ショートカラムにて不溶物を除去した。得られた酢酸エチル溶液を濃縮除去後、濃縮物をCHCl 3mLに溶解し、トリエチルアミン101mg(2倍mol)、カルボベンゾキシクロライド(Z−Cl)84mg(1.5倍mol)を順に加え、室温で20分撹拌した。その後、反応液をショートカラム(AcOEt 20mL)処理し、濃縮、シリカゲルカラムクロマトグラフィー([CHCl]:[EtOH]=50:1)で精製し標準品40mgを得た。
H−NMR(CDCL)δ(ppm):3.81(s,3H)、3.85−3.86(ss,6H)、4.60(d,1H,J=6.0Hz)、5.02(d,1H,J=6.0Hz)、5.07(s,2H)、6.78(dd,1H)、6.84(d,1H)、7.31(dd,1H)、7.20−7.40(m,5H)
MS(EI)m/z=389
高速液体クロマトグラフィーにて分析した結果、保持時間11.6min付近に検出された。
参考例2. 3,4−ジメトキシケイ皮酸メチルの合成。
Figure 2007204373
3,4−ジメトキシケイ皮酸10.0g(48.3mmol)をメタノール80mLに分散させ、濃硫酸を数滴(約0.4mL)加え、加熱還流下で36時間撹拌した。撹拌後、放冷、減圧濃縮した後、クロロホルムで抽出し、クロロホルム層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過によって硫酸ナトリウムを除去後、再度減圧濃縮し、3,4−ジメトキシケイ皮酸メチルを10.5g、収率98%で得た。
H−NMR(CDCL)δ(ppm):3.80(s,3H)、3.91(s,6H)、6.32(d,1H,J=16Hz)、6.86(d,1H,J=8.4Hz)、7.04(d,1H,,J=2Hz)、7.10(d,1H,J=2.0,8.4Hz)、7.64(d,1H,J=16Hz)
参考例3. tert−ブチルハイポクロライドの調整。
5%次亜塩素酸ナトリウム水溶液100mL(67.2mmol)を遮光ナス型フラスコに秤取り、氷冷下でtert−ブチルアルコール5.5g(1.1倍mol)と酢酸4.8g(1.2倍mol)の混合液を加え0℃で5分間撹拌した。その後、溶液を分液漏斗に移し、有機層に水20mLを加えて洗浄し、遊離した黄色の有機層と水層を分離した。次いで30%炭酸ナトリウム水溶液20mLを加えて、再度有機層を洗浄した。有機層を分離した後、粉末塩化カルシウムを加え、乾燥、ろ過することで、tert−ブチルハイポクロライドを4.0g収率55%で得た。合成は、Organic Synthesis, vol.5, 183(1983)を参考に行った。
参考例4. (2SR,3RS)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチルと(2SR,3RS)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロパン酸メチル混合物の合成。
Figure 2007204373
1N NaOH水溶液1.5mLをフラスコに取り、蒸留水2.25mLを加え、軽く撹拌した後、このNaOH水溶液0.25mLを別容器に取り出しオスミン酸カリウム二水和物7.4mg(4mol%)を溶解させた。次いで、フラスコ中のNaOH水溶液に,氷冷下ベンジルカルバメート227mg(3倍mol)、n−プロパノール1.75mL、tert−ブチルハイポクロライド0.17mL(3倍mol)を順に加え、氷浴中0℃で10分間撹拌した。その後氷浴をはずし、n−プロパノール2mLに溶解させたジメトキシケイ皮酸メチルエステル111mg(0.5mmol)を静かに加え、次いで、先に調整したオスミン酸カリウム二水和物7.4mg(4mol%)のアルカリ溶液を滴下した。室温で一晩撹拌した後、7%亜硫酸ナトリウム水溶液10mLを加え、酢酸エチル20mLで2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し生成物137.7mg(収率71%)を得た。
前述の高速液体クロマトグラフィー条件にて分析した結果、保持時間11.6min付近(面積百分率28.0%)、14.1min付近(面積百分率28.3%)、17.7min(面積百分率15.8%)、18.4min付近(面積百分率22.7%)にピークが検出され、純度測定法として適切であることが確認された。
各々以下の化合物と推定した。
保持時間11.6min付近=(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル。
保持時間14.1min付近=(2R,3S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル。
保持時間17.7min付近、および18.4min付近=(2S,3R)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロパン酸メチル、および(2R,3S)−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−2−ヒドロキシプロパン酸メチル。
実施例1. (2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチルの合成。
Figure 2007204373
1N NaOH水溶液1.5mLをフラスコに取り、蒸留水2.25mLを加え軽く撹拌した後、このNaOH水溶液0.25mLを別容器に取り出しオスミン酸カリウム二水和物7.4mg(4mol%)を溶解させた。次いで、フラスコ中のNaOH水溶液に、氷冷下ベンジルカルバメート227mg(3倍mol)、n−プロパノール1.75mL、tert−ブチルハイポクロライド0.17mL(3倍mol)を順に加え、氷浴中0℃で10分間撹拌した。その後氷浴をはずし、n−プロパノール2mLに溶かしたジメトキシケイ皮酸メチルエステル111mg(0.5mmol)及び、(DHQD)AQN配位子(95%,Aldrich社製)17mg(4mol%)の混合溶液を静かに加え、最後に、先に調整したオスミン酸カリウム二水和物7.4mg(4mol%)のアルカリ溶液を滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、7%亜硫酸ナトリウム水溶液10mLを加え、酢酸エチル20mLで2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー([Hexane]:[AcOEt]=1:1)で単離精製して、(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル126.7mg(収率65%)を得た。参考例1の標準品と液体クロマトグラフィーの保持時間、H−NMRスペクトル、およびMSが一致し目的物であることを確認した。
前述の液体クロマトグラフィー条件にて分析した結果、面積百分率は64.3%であった。
参考例4の生成物の液体クロマトグラフィー分析チャート。 実施例1の生成物の液体クロマトグラフィー分析チャート。

Claims (4)

  1. 一般式Iで表される桂皮酸誘導体をアミノヒドロキシ化せしめることを特徴とする一般式IIで表される光学活性セリン誘導体の製造法。(式中R,Rは水酸基の保護基を示し、Rはカルボン酸の保護基を示し、Rはアミノ基の保護基を示す。)
    Figure 2007204373
    Figure 2007204373
  2. 一般式Iおよび一般式IIにおいてR,Rが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数7〜11のアラルキル基、アリル基、あるいはR,Rが繋がって、炭素数1〜3のアルキル基が置換していてもよいメチレン基または炭素数6〜10のアリール基が置換してもよいメチレン基であり、Rが炭素数1〜6のアルキル基、炭素数7〜11のアラルキル基、アリル基または炭素数6〜10のアリール基であり、Rがトルエンスルホニル基、またはベンジルオキシカルボニル基である請求項1の製造法。
  3. 一般式Iおよび一般式IIにおいてR,R,Rがメチル基であり、Rがベンジルオキシカルボニル基である請求項1の製造法。
  4. 一般式IIにおいてR,R,Rがメチル基であり、Rがベンジルオキシカルボニル基である(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−3−ヒドロキシプロパン酸メチル。
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