JP2007204054A - 不正開封防止箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明は、信書などの機密性の高い物品を搬送するのに使用する比較的小型の不正開封防止箱に関する。
【解決手段】 不正開封防止箱が、一方向で対峙する蓋片が、内側蓋片と、該内側蓋片の上に重ねて折り込まれる外側蓋片とからなっており、外側蓋片の縦延長方向に折曲げ線を介して第1差込片を連設し、該第1差込片には左右両側に第1ストッパ片を突設すると共に前記折曲げ線に沿って第1スリットを穿設してなり、内側蓋片に、連接する側板との間の折曲げ線に沿って前記第1差込片を挿入可能な第2スリット部を有する切欠孔部を設け、内側蓋片と連接する側板に一対の切込線を有すると共に前記切欠孔部内に延びる第2差込片と、該第2差込片の左右両側に突出する第2ストッパ片とを一体に設けてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、箱の蓋片を折り曲げと重ね合わせによる結合で簡単に組み立てることができ、しかも、貼着せずに製作することができる不正開封防止箱に関する。
箱を形成するに際して、外蓋に設けた係止片をスリット状の開口部に差し込み、該差し込まれた係止片にも開口部を設けて本体側に設けた係止片を差し込んで縦横方向に拘束する構造も知られている(例えば実開昭61−69069号公報参照)。
また、不正開封防止箱としては、例えば実公昭31−6397号公報や実用新案登録第2505175号公報では、係合手段が開口部に挿入時に折り込まれ、挿入後は包装容器内で自然に広がり、開口部を破壊することなく開口部から引き出し不可能にして不正開封を防止する構成が開示されている。
しかし、この種の不正開封防止構造では、十分な開封防止が得られなかったり、構造が複雑となるなどの問題点があった。
実用新案登録第2505175号
この発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その主たる課題は、簡単な構造でありながら、外から指などを差し込んで箱を開封することができない不正開封防止箱を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1の発明では、
四角筒状本体を形成する横方向に延びる4連の側板と、各側板から折曲げ線を介して縦方向の少なくとも一方に延びて四角筒状本体の四角形の開口面を塞ぐ蓋片を有し、該蓋片を不正に開封できないようにした不正開封防止箱において、
一方向で対峙する蓋片が、内側蓋片と、該内側蓋片の上に重ねて折り込まれる外側蓋片とからなっており、
外側蓋片の縦延長方向に折曲げ線を介して第1差込片を連設し、該第1差込片には左右両側に第1ストッパ片を突設すると共に前記折曲げ線に沿って第1スリットを穿設してなり、
内側蓋片に、連接する側板との間の折曲げ線に沿って前記第1差込片を挿入可能な第2スリット部を有する切欠孔部を設け、内側蓋片と連接する側板に一対の切込線を有すると共に前記切欠孔部内に延びる第2差込片と、該第2差込片の左右両側に突出する第2ストッパ片とを一体に設けてなり、
前記内側蓋片を折り込んで開口部を覆う縁部に沿って前記第2スリットが開口し、前記外側蓋片を重ねる際に左右の第1ストッパ片を第1第差込片の内側に重なるように折り曲げた状態で前記第2スリットに挿入し、前記第1差込片の第1スリットが前記第2差込片を屈曲することで形成される一対の切込線間の空間内で開口し、第2差込片の先端の第2ストッパ片を第2差込片の内側に折り重ねて前記第1スリットに挿入し、
挿入後に箱体内部の空間で前記折り重ねた第1、第2ストッパ片がそれぞれ自然に広がってストッパとなることを特徴とする。
請求項2の発明では、
前記四角筒状本体が一対に対峙する幅広の側板と幅狭の側板とからなっており、
蓋片が幅広の側板に形成されており、
幅狭の側板には蓋片の内側に折り込まれる蓋補助片が設けられていることを特徴とする。
また、請求項3の発明では、
展開時の不正開封防止箱が1枚のブランクから形成されており、四角筒状本体の縦方向両側にそれぞれ蓋片が設けられていることを特徴とする。
この発明では、縦方向と横方向にそれぞれ第1差込片と第2差込片を設けて掛止めると共に、それぞれにストッパ片を設けて抜け止めするように構成されているので、簡単な構造で組立が容易である。また、ストッパが邪魔になることもない。
開封するには箱を破損しなければならず、開封の有無を容易に目視判別できるので、信書や秘密書類、貴重品その他物品の包装用に極めて有益である。
この発明では、第1差込片と第2差込片により蓋片を縦横に掛止め、更にストッパ片を用いて抜け止めとすることで、不正開封防止を実現した。
以下に、この発明の不正開封防止箱の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[側板]
不正開封防止箱1は、図1の展開図に示すように、1枚の段ボールなどの板紙のブランクからなっている。
即ち、ブランク中央に、幅広の側板と幅狭の側板を点線で示す縦折込線を介して交互に図中横方向に連続した4連の側板31、32、33、34が形成されている。
また、一端側の側板31には接着用の貼付片35が連設されている。
また、各側板には縦方向の両側に図中点線で示す横折込線を介して蓋片2、11または蓋補助片20が連設されている。
本実施例では、幅広の側板31、33に外側蓋片2と内側蓋片11とが形成されており、幅狭の側板には蓋片の内側に折り込まれる蓋補助片20が設けられている。
蓋補助片20は、図示例の場合、短い矩形片からなっており、蓋を閉じる際に、後述の第2スリット15を塞がない大きさに設定されている。
[外側蓋片]
外側蓋片2は、その縦方向先端に、横折曲げ線を介して、外側蓋片2より幅狭で略中央に配置した第1差込片3を連設している。
該第1差込片3は、左右両側に縦折込線を介して第1ストッパ片4を一対に突設しており、また外側蓋片2との間の前記横折曲げ線Aに沿って第1スリット5を穿設している。
そして、図示例では、第1スリット5は、外側が高く中央が低い略矩形の孔からなっている。
[内側蓋片]
次に、内側蓋片11は、連接する側板33との間の横折曲げ線に沿って前記第1差込片3を挿入可能な第2スリット部15を有する切欠孔部16を設けている。
この切欠孔部16は、内側蓋片11の中央で、横折曲げ線に沿って形成された前記第2スリット部15と、該第2スリット部15と連通する幅狭の空間部17とからなる略凸形状の窓孔からなっている。
また、内側蓋片11と連設する側板33には、前記切欠孔部16方向へ延びる一対の切込線12が形成されており、切込線12で囲まれた帯状部分から前記切欠部16内へ延びる第2差込片13と、該第2差込片13の左右両側に突出する第2ストッパ片14とが一体に形成されている。
即ち、本実施例では、図2に明瞭なように、切欠孔部16を形成する際に、第2差込片13と第2ストッパ片14を残して切り取ることで、第2スリット部15と空間部17と第2差込片13と第2ストッパ片14とが同時に成形することができる。
そして、図1に示すブランクから、前記縦折曲げ線に沿って側板を折って四角筒体を形成し、貼付片35を反対側の側板34の内側に接着剤で固定する。
次に、上記構成の不正開封防止箱の蓋閉止手順について、図3から図5を参照しながら説明する。、
[蓋閉止手順]
まず、図3に示すように、開口面を塞ぐように左右の蓋補助片20を折り込み、次いで、内側蓋片11を蓋補助片20の上に折り重ねる。
この際に、内側蓋片11から第2差込片13が抜けて、第2スリット15が内側蓋片11の基端に沿って上向きに開口する。
次に、外側蓋片2の第1差込片3を基端の横折曲げ線Aに沿って折り曲げると共に、左右の第1ストッパ片4を縦折曲げ線Bに沿って第1第差込片3の内側に一体に重なるように折り曲げた状態で、前記第2スリット部15に挿入し、外側蓋片2を内側蓋片11の上に隙間無く重ね、前記切欠孔部16を外側蓋片2で塞ぐようにする(図4参照)。
そして、第1差込片3を完全に差し込むと、その基端に形成された第1スリット5が、前記第2差込片13を屈曲することで形成される一対の切込線16間の空間内で側面に開口する。
そこで、第2差込片13の先端の第2ストッパ片14を第2差込片13の内側に隙間無く一体に折り重ね、その状態で前記第1スリット5に挿入する。
このように第1、第2ストッパ片4、14は、図6および図7に示すように、第1、第2差込片3、13と一体となって第1、第2スリット5、15内に挿入されると、箱体内部の空間で前記折り重ねた第1、第2ストッパ片4、14はそれぞれ自然に広がってストッパとなる。
そのため、箱を破壊しないと開封することができない。
開封に際しては、開封手段を別途設ければよい。
本実施例では、4つの側板31、32、33、34を横断するテープ40(図中、一点鎖線で示す)を内側に貼着し、1つの側板(図示例では33)に前記テープ40を切断すると共に、開封の契機となる片を切り込みやミシン目41で形成するなど公知の構成を用いることができる。
図8には、異なる実施例の不正開封防止箱1の展開図を示す。
この不正開封防止箱1では、前記実施例1に比べて幅狭の側板32、34の横幅が短く設定されており、蓋補助片20を矩形にすると、前記第2スリット15の一部を塞いでしまう虞れがある。
そこで、組立時に第2スリット15を塞がないように対応部分に切欠21を設けている。
その他の構成は前記実施例と同様であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
上記各実施例では、側板の縦方向の両側に同一構成の蓋片を設けた場合を例示したが、この発明では、一方側だけを蓋片の構造とし、他方側は例えばワンタッチ箱構造や、底組み箱(アメリカンロック)構造、その他の公知の構造を用いてもよい。
その他、要するにこの発明の要旨を変更しない範囲で種々設計変更しうること勿論である。
実施例1の不正開封防止箱の展開図である。 切欠孔部の拡大図である。 組立状態の第1ステップを示す斜視図である。 組立状態の第2ステップを示す斜視図である。 組立状態の第3ステップを示す斜視図である。 ストッパの状態を示す断面図である。 ストッパの状態を示す平面図である。 実施例2の不正開封防止箱の展開図である。
符号の説明
1 不正開封防止箱
2 外側蓋片 2
3 第1差込片 3
4 第1ストッパ片 4
5 第1スリット 5
11 内側蓋片 11
12 切込線 12
13 第2差込片 13
14 第2ストッパ片 14
15 第2スリット 15
16 切欠孔部 16
17 空間部17
20 蓋補助片
21 切欠
31〜34 側板 31
35 貼付片35

Claims (3)

  1. 四角筒状本体を形成する横方向に延びる4連の側板と、各側板から折曲げ線を介して縦方向の少なくとも一方に延びて四角筒状本体の四角形の開口面を塞ぐ蓋片を有し、該蓋片を不正に開封できないようにした不正開封防止箱において、
    一方向で対峙する蓋片が、内側蓋片と、該内側蓋片の上に重ねて折り込まれる外側蓋片とからなっており、
    外側蓋片の縦延長方向に折曲げ線を介して第1差込片を連設し、該第1差込片には左右両側に第1ストッパ片を突設すると共に前記折曲げ線に沿って第1スリットを穿設してなり、
    内側蓋片に、連接する側板との間の折曲げ線に沿って前記第1差込片を挿入可能な第2スリット部を有する切欠孔部を設け、内側蓋片と連接する側板に一対の切込線を有すると共に前記切欠孔部内に延びる第2差込片と、該第2差込片の左右両側に突出する第2ストッパ片とを一体に設けてなり、
    前記内側蓋片を折り込んで開口部を覆う縁部に沿って前記第2スリットが開口し、前記外側蓋片を重ねる際に左右の第1ストッパ片を第1第差込片の内側に重なるように折り曲げた状態で前記第2スリットに挿入し、前記第1差込片の第1スリットが前記第2差込片を屈曲することで形成される一対の切込線間の空間内で開口し、第2差込片の先端の第2ストッパ片を第2差込片の内側に折り重ねて前記第1スリットに挿入し、
    挿入後に箱体内部の空間で前記折り重ねた第1、第2ストッパ片がそれぞれ自然に広がってストッパとなることを特徴とする不正開封防止箱。
  2. 四角筒状本体が一対に対峙する幅広の側板と幅狭の側板とからなっており、
    蓋片が幅広の側板に形成されており、
    幅狭の側板には蓋片の内側に折り込まれる蓋補助片が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の不正開封防止箱。
  3. 展開時の不正開封防止箱が1枚のブランクから形成されており、四角筒状本体の縦方向両側にそれぞれ蓋片が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の不正開封防止箱。
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