JP2007198640A - 断熱ダクト用ジョイント - Google Patents

Abstract

【課題】 従来、断熱ダクトの接続部に生じていた結露を防止することができ、また、狭い天井裏などの狭所部においても断熱性能を保持して配管することができる断熱ダクト用ジョイントを提供する。
【解決手段】 断熱ダクト用ジョイントは円筒状の硬質合成樹脂製の管体とリング状の軟質発泡体で構成されている。管体の外周には軟質発泡体の動きを抑制するストッパーが形成されている。軟質発泡体はストッパーを覆うように管体の外周に接着剤によって固着されている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、断熱ダクトのジョイント、特に、住宅の空調に使用される断熱ダクト同士を接続するジョイントに関するものである。

従来、この種のジョイントとしては図３のように断熱ダクト２ｃ，２ｄの内径に挿設する硬質合成樹脂または金属で形成されるジョイント１ａがある。また、特許文献１には同心的に配置された内側円筒部と、外側円筒部とを備え、内側円筒部の外周部はダクトの内周部に嵌合し、外側円筒部の内周部はダクトの外周部に嵌合するジョイントの記載がある。
特開平１０−１０３７４９号公報

しかしながら、断熱ダクトは端部を垂直に切断することが難しく、端部が凸凹になり、これらのジョイントを使用しても断熱ダクトの接続部に隙間が形成され、この隙間に結露を生じる問題があった。この結露を防止するため、接続部の外周に断熱テープを捲回したが、天井裏などの狭所部において、断熱ダクトの配管が困難になる問題が生じた。本発明は上記問題を鑑み、リング状の軟質発泡体をジョイントの外周に形成することで断熱ダクトの接続部に結露を生じることがなく、狭所部においても配管することができることを知見し、本発明を完成するに至ったものである。

したがって、本発明は断熱性のダクトの内径に設置してダクト同士を接続する筒状のジョイントであって、前記ジョイントの外周に前記ダクトの端部を当接密着するリング状の軟質発泡体を形成した断熱ダクト用ジョイントである。

本発明の断熱ダクト用ジョイントは、断熱ダクトを接続する際、ジョイントの外周に形成されたたリング状の軟質発泡体が断熱ダクトの端部と当接密着することで、断熱ダクトの端部が軟質発泡体に食い込み、互いに密着した状態になる。そのため、接続部は隙間が形成されず、結露を防止することができる。

予め、結露を防止するためのリング状の軟質発泡体がジョイントの外周に設置されていることから、従来、接続部の結露を防止するために後工程として必要であった接続部の外周に断熱テープを捲回する作業が不要になり、さらに、断熱性能を保持しつつ接続部の厚みを抑えることができ、狭所部の配管ができる。

本発明によれば、断熱ダクトの接続部に生じていた結露を防止することができ、また、狭い天井裏などの狭所部においても断熱性能を保持して配管することができる。

以下、本発明の断熱ダクト用ジョイントについて実施例を参照して説明する。

図１は本発明の断熱ダクト用ジョイントの一部断面正面図である。断熱ダクト用ジョイント１はポリプロピレン（ＰＰ）で形成された円筒状の硬質合成樹脂製の管体１１と軟質発泡ウレタンで形成されたリング状の軟質発泡体１２で構成されている。管体１１の外周には抜け落ち防止用のストッパー１１ａが形成されている。軟質発泡体１２はリング状の内側に管体１１の一端を挿通し、ストッパー１１ａを覆うように管体１１の外周に接着剤によって固着されている。なお、管体１１は硬質合成樹脂によって形成されているが、金属により形成することもできる。また、軟質発泡体１２は軟質発泡テープを管体１１に捲回してもよい。

図２は図１の使用例を示した一部断面正面図である。断熱ダクト用ジョイント１は断熱ダクト２ａ，２ｂの内径に挿設されている。断熱ダクト用ジョイント１の外周に形成された軟質発泡体１２には断熱ダクト２ａ，２ｂの端部が当接密着されている。軟質発泡体１２は断熱ダクト２ａ，２ｂの端部が食い込んだ状態で密着挟持されている。断熱ダクト２ａ，２ｂによって軟質発泡体１２が密着挟持された接続部２１の外周にはアルミ箔で形成された粘着テープ２２が捲回され貼着されている。

図３は断熱ダクト用ジョイントの従来例を示した図であり、断熱ダクト用ジョイント３は円筒状の管体であり、ＰＰで形成されている。断熱ダクト用ジョイント３は外周に抜け落ち防止用の凸部３ａが形成され、断熱ダクト２ｃ，２ｄの内径に挿設されている。断熱ダクト２ｃ，２ｄと断熱ダクト用ジョイント３は接着剤で固着されている。断熱ダクト２ｃ，２ｄの接続部２１ａには隙間２３が形成されている。接続部２１ａの外周にはアルミ箔で形成された粘着テープ２２ａが捲回され貼着されている。

図４は実施例で使用した断熱ダクトの一部拡大断面図を示した図であり、断熱ダクト４はＰＰ製の不織布で形成した内壁４１、ＰＰ製の補強体４２、発泡ポリエチレン製の断熱材４３を軟質塩化ビニル（ＰＶＣ）で包囲した状態で形成した外壁４４で構成されている。内壁４１は不織布テープが捲回されて形成されている。内壁４１を形成する不織布テープが隣接し合う側縁同士の外周には補強体４２が螺旋状に捲回され、熱融着され、不織布テープと一体化している。補強体４２の外周には幅広の軟質ＰＶＣのテープとその上に設置された断熱材４３が同時に捲回されている。断熱材４３は軟質ＰＶＣのテープに囲まれた状態で保持されている。

本発明は上記実施例に限定されるものではなく、断熱ダクト用ジョイントは軟質発泡体と管体を接着剤により固着して形成する例を示したが、軟質発泡体と管体は非接着であってもよい。また、断熱ダクト用ジョイントの形状は円筒状の管体に限るものではなく、例えば、角筒状の管体であってもよい。また、断熱ダクト用ジョイントは断熱ダクトの内径に挿設する例を示したが、図５に示すように、断熱ダクト用ジョイント５を構成する管体５１の外周に抜け落ち防止用のストッパー５１ａの他に螺旋状のリブ５１ｂを形成し、断熱ダクトに螺設して断熱ダクトの端部を軟質発泡体５２に当接密着してもよい。

本発明の断熱ダクト用ジョイントの一部断面正面図である。 図１の使用例を示した一部断面正面図である。 断熱ダクト用ジョイントの従来例を示した一部断面正面図である。 実施例で使用した断熱ダクトの一部拡大断面図を示した図である。 本発明の他の実施例を示した一部断面正面図である。

符号の説明

１，３，５ 断熱ダクト用ジョイント
２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ，４ 断熱ダクト
３ａ 凸部
１１，５１ 管体
１１ａ，５１ａ ストッパー
１２，５２ 軟質発泡体
２１，２１ａ 接続部
２２，２２ａ 粘着テープ
２３ 隙間
４１ 内壁
４２ 補強体
４３ 断熱材
４４ 外壁
５１ｂ リブ

Claims (1)

1. 断熱性のダクトの内径に設置してダクト同士を接続する筒状のジョイントであって、前記ジョイントの外周に前記ダクトの端部を当接密着するリング状の軟質発泡体を形成したことを特徴とする断熱ダクト用ジョイント。

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