JP2007198627A - スターリング冷却庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温側循環回路における振動絶縁、冷媒パイプ変形の抑制、断熱性および水シール性の向上が図られたスターリング冷却庫を提供する。
【解決手段】スターリング冷却庫は、冷却庫本体1Aと、冷却庫本体1Aに対する振動を減少させるように、緩衝材を介して冷却庫本体1Aに支持されたスターリング冷凍機4と、スターリング冷凍機4の低温部に取付けられ、内部の冷媒を凝縮させる低温側凝縮器10と、冷却庫本体1Aに固定され、内部の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器11と、低温側凝縮器10から低温側蒸発器11とを接続するパイプ3A,3Bと、冷却庫本体1Aとパイプ3A,3Bとの間に充填された発泡樹脂部31と、パイプ3A,3Bの外周に密着するように設けられ、少なくとも周縁部分では振動吸収性を有するクッション層32と、クッション層32と発泡樹脂部31との間に設けられ、クッション層32の周縁部分よりも硬質の外殻層33とを備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、スターリング冷却庫に関し、特に、冷却庫本体上に搭載されたスターリング冷凍機が冷却庫本体に対して振動するスターリング冷却庫に関する。
逆スターリングサイクルによる熱交換を冷却庫に適用したものとして、たとえば、特開2003−50073号公報に記載されたものなどが挙げられる。
特開2003−50073号公報においては、逆スターリングサイクルによる作動ガスの圧縮熱を外部に放熱するための高温部と、逆スターリングサイクルによる作動ガスの膨張熱を外部から吸熱するための低温部と、低温部に熱的に結合された低温側凝縮器および複数の低温側蒸発器とをサーモサイフォンを構成するように連結した閉回路からなる低温側循環回路とを備え、低温部の冷熱を搬送する冷熱搬送媒体を低温側循環回路内に封入したことを特徴とするスターリング冷凍システムが開示されている。ここで、高温部における熱は、高温側循環回路により放熱される。高温側循環回路は、配管により接続された高温側蒸発器と高温側凝縮器とを含み、サーモサイフォン原理により熱が搬送、放出される。
特開2003−50073号公報
スターリング冷却庫において、冷却庫本体上に搭載されたスターリング冷凍機は、冷却庫本体に対して振動する。ここで、緩衝材を介してスターリング冷凍機を冷却庫本体上に搭載したとしても、低温側蒸発器を冷却庫本体に固定すると、スターリング冷凍機の振動は、冷媒パイプを介して低温側蒸発器に伝達され、低温側蒸発器から冷却庫本体に伝達される。この結果、振動による騒音が増大する。これに対し、低温側蒸発器を含めた循環回路全体を緩衝材により支持することは、振動系の自重が過度に大きくなるなどの問題を招来し、実現することが困難である。
また、上記とは別の観点では、冷媒パイプの周囲に防振材を設けたとしても、その周囲に設けられる発泡樹脂の圧力により、防振材が潰れてしまい、防振効果を十分に得られない場合がある。
また、上記とは別の観点では、冷媒パイプの周囲に直接発泡樹脂を設けた場合、発泡樹脂の圧力により冷媒パイプが変形する場合がある。
また、上記とは別の観点では、冷媒パイプの周囲に空間を設けた場合、外気からの水分がパイプに触れ、発露が生じる。すなわち、水シール性の問題が生じる。また、冷媒パイプの周囲に空間を設けることは、低温の冷媒の断熱という観点からも好ましくない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、低温側循環回路における振動絶縁、冷媒パイプ変形の抑制、断熱性および水シール性の向上が図られたスターリング冷却庫を提供することにある。
本発明に係るスターリング冷却庫は、冷却庫本体と、高温部および低温部を有し、冷却庫本体に対する振動を減少させるように、緩衝材を介して冷却庫本体に支持されたスター
リング冷凍機と、低温部に取付けられ、内部の冷媒を凝縮させる低温側凝縮器と、冷却庫本体に固定され、内部の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器と、低温側凝縮器から低温側蒸発器に向かう冷媒が流れる第1の管、および、低温側蒸発器から低温側凝縮器に向かう冷媒が流れる第2の管を含む冷媒パイプと、冷却庫本体と冷媒パイプとの間に充填された発泡樹脂部と、冷媒パイプの外周に密着するように設けられ、少なくとも周縁部分では振動吸収性を有するクッション層と、クッション層と発泡樹脂部との間に設けられ、クッション層の周縁部分よりも硬質の外殻層とを備える。
上記構成によれば、振動吸収性を有するクッション層が設けられることにより、スターリング冷凍機の振動が冷却庫本体に固定された低温側蒸発器に伝達することを抑制することができる。また、クッション層の外側に硬質の外殻層が設けられることにより、発泡樹脂の圧力による冷媒パイプの変形を抑制することができる。さらには、クッション層が発泡樹脂部の圧力により潰れて、振動吸収性が低減することを抑制することができる。また、クッション層が冷媒パイプに密着するように設けられることで、冷媒パイプの周囲に空間が形成されることを抑制することができるので、冷媒パイプの断熱性が低下したり、冷媒パイプ上に発露が生じたりすることを抑制することができる。
なお、上記クッション層は、低温の冷媒パイプの近傍では硬化する場合があるが、冷媒パイプから離れた周縁部においては、振動吸収性を有する。したがって、クッション層は、少なくとも周縁部分では振動吸収性を有している。
1つの局面では、上記スターリング冷却庫において、クッション層と外殻層とが冷媒パイプの長手方向の全体にわたって設けられる。
この場合には、冷媒パイプの長手方向の全体にわたってクッション層と外殻層との2層構造が形成されるので、高い振動吸収性、冷媒パイプ変形の抑制機能、断熱性および水シール性を得ることができる。
他の局面では、上記スターリング冷却庫において、クッション層と外殻層とが冷媒パイプの低温側凝縮器側の端部に選択的に設けられる。
この場合には、部材を簡略化して、コストを低減することができる。なお、クッション層と外殻層との2層構造が一定の長さにわたって形成されることで、振動吸収性を得ることができる。また、断熱性および水シール性は、特に、低温側凝縮器側で問題になるので、この部分に選択的にクッション層と外殻層とを設けることで、これらの問題を効果的に解決ことができる。
本発明によれば、スターリング冷却庫の低温側循環回路における振動絶縁、冷媒パイプ変形の抑制、断熱性および水シール性の向上を図ることができる。
以下に、本発明に基づくスターリング冷却庫の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。
スターリング冷却庫1は、図1に示すように、高温部2と低温部3とを有するスターリ
ング冷凍機4(スターリング機関)と、高温部2に取付けられた高温側蒸発器5、高温側凝縮器7およびパイプ2A,2Bを含む第1高温側循環回路(第1循環回路)と、高温側蒸発器5、循環ポンプ6、発露防止パイプ9およびパイプ2C〜2Eを含む第2高温側循環回路(第2循環回路)と、低温部3に取付けられた低温側凝縮器10、低温側蒸発器11およびパイプ3A,3Bを含む低温側循環回路とを備える。第1高温側循環回路は、スターリング冷凍機4の高温部2の冷却を行ない、第2高温側循環回路は、発露防止パイプ9に熱を供給する。また、低温側循環回路は、冷却庫内の空気とスターリング冷凍機4の低温部3との熱交換を行なう。
第1と第2高温側循環回路内には水(H2O)などが冷媒として封入されている。高温側蒸発器5において蒸発した冷媒はパイプ2A(高温側導管)を介して高温側凝縮器7に達する(図1中の破線矢印)。高温側凝縮器7において外気との熱交換が行なわれることで冷媒が凝縮する。この熱交換を促進するために、高温側凝縮器7近傍に気流を生じさせるファン8が設けられている。凝縮した冷媒は、パイプ2B(高温側戻り管)を介して高温側蒸発器5に戻る。第1高温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、高温部2で発生した熱を高温側凝縮器7に伝達することができるように、高温側凝縮器7が高温側蒸発器5より上方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(大気圧よりも減圧)されている。
一方、高温側蒸発器5の下部には、パイプ2Cが接続されている。高温側蒸発器5からパイプ2Cに液相の冷媒が流入する。パイプ2Cに流入した冷媒は、スターリング冷凍機4よりも下方に設けられた循環ポンプ6に達する。循環ポンプ6から吐出された冷媒は、パイプ2Dを介して発露防止パイプ9に送られる。ここで、発露防止パイプ9内を流れる冷媒は、スターリング冷凍機4の高温部2から与えられた熱により比較的高温に保たれている。したがって、発露防止パイプ9を冷却庫の前面開口部に配置することで、ドア部等における発露を抑制することができる。発露防止パイプ9内を流れた冷媒は、パイプ2Eを介して高温側蒸発器5内に戻る。このように、第2高温側循環回路においては、循環ポンプ6による強制循環が行なわれている。
低温側循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器10において凝縮した冷媒はパイプ3A(低温側導管)を介して低温側蒸発器11に達する。低温側蒸発器11において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。この熱交換を促進するために、低温側蒸発器11近傍に気流を生じさせるファン12が設けられている。熱交換の後、ガス化された冷媒は、パイプ3B(低温側戻り管)を介して低温側凝縮器10に戻る。低温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、低温部3で発生した冷熱を低温側蒸発器11に伝達することができるように、低温側蒸発器11が低温側凝縮器10より下方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整されている。
スターリング冷凍機4を作動させると、該冷凍機4の高温部2で発生した熱が、高温側凝縮器7を介して空気と熱交換される。一方、スターリング冷凍機4の低温部3で発生した冷熱は、低温側蒸発器11を介して冷却庫内の空気と熱交換される。冷却庫内からの暖かくなった気流は、再び低温側蒸発器11近傍に送られ、繰り返し冷却される。
上述した冷却サイクルの実施に伴い、低温側蒸発器11に着霜が生じる。この着霜に対する除霜方法については、一般によく知られた技術を援用可能であるので、詳細な説明は行なわない。
上述した除霜を実施することで、除霜水が発生する。除霜水は、ドレンパイプ12Aを介して、冷却庫本体底面の下部に設置されたドレンパン12B(蒸発皿)に導かれる。ド
レンパン12Bの上部には、ファン12Cが設けられており、ファン12Cによってドレンパン12B内に溜まった除霜水表面近傍に気流が形成され、比較的乾いた空気が除霜水上に供給されことにより、除霜水の蒸発が促進される。
次に、図2を用いて、スターリング冷凍機4の構造の一例およびその動作について説明する。
図2に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機4は、フリーピストン型のスターリング機関であって、ケーシング30と、該ケーシング30に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、高温部2と、低温部3と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図2の例では、スターリング冷凍機4の外殻体(外壁)は、単一の容器で構成されず、背圧空間27側に位置するケーシング30(ベッセル部分)と、作動空間17側に位置する高温部2、チューブ18Aおよび低温部3とで主に構成される。ケーシング30は、背圧空間27を規定する。ケーシング30には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。上記外殻体の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とフリーピストンとしてのディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と低温部3との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に高温部2によって囲まれ、膨張空間17Bは主に低温部3によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、シリンダ13の外周面上に所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機4内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、後述する逆スターリングサイクルが実現される。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22およびコイルとを有し、このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14が駆動される。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング24と接続される。該ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24による弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26はピストン14を貫通して配設され、ディスプレー
サスプリング25は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部と、ピストンスプリング24の周縁部は、リニアモータ23からピストン14の背圧空間27側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング30によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング30内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング30内でピストン14よりもピストンスプリング24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。
高温部2は、ベース部材30Aを介してケーシング30に取付けられる。高温部2と低温部3とは、チューブ18Aを介して接続される。高温部2、低温部3の内周面上には、それぞれ内部熱交換器18と内部熱交換器19とが設けられる。内部熱交換器18,19は、それぞれ、圧縮空間17A,膨張空間17Bと高温部2,低温部3との間の熱交換を行なう。
ケーシング30の後方側には、板バネ28を介してバランスマス29が取付けられている。バランスマス29は、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによって生じるケーシング30の振動を吸収する質量部材である。具体的には、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによってケーシング30に振動が生じた場合に、このケーシング30の振動に対して追従するようにバランスマス29が振動することにより、スターリング冷凍機4の振動が低減される。
次に、このスターリング冷凍機4の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、高温部2によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は低温部3側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側(後方側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、低温部3によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝達されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向(前方側)に移動し始め
る。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、低温部3は徐々に低温になり、極低温(たとえば−50℃程度)を有するに至る。一方で、高温部2は徐々に高温(たとえば60℃程度)になる。上述したように、低温部3における冷熱は、低温側循環回路を介して冷却庫内に供給され、高温部2における熱は、第1と第2高温側循環回路を介して冷却庫外に放出される。
図3は、スターリング冷却庫1の側面断面図である。図3に示すように、冷却庫本体1Aの壁面内部には、たとえばウレタン系発泡樹脂からなる発泡樹脂部31が設けられている。図4は、スターリング冷却庫1の上面断面図である。なお、図4は、図3中のA−A断面に対応する。図4に示すように、パイプ3A,3Bは、発泡樹脂部31内に配設されている。また、図5は、パイプ3A,3Bの周囲の構造の詳細断面図である。図5に示すように、パイプ3A,3Bの周囲にはクッション層32および外殻層33が設けられている。クッション層32は、パイプ3A,3Bの外周面に密着し、パイプ3A,3Bを取り囲むように設けられる。クッション層32は、たとえばポリエチレン発泡体(厚み:たとえば20mm程度)、シリコン発泡体、ウレタン発泡体からなる比較的軟質の層である。一方、クッション層32の外周側に設けられる外殻層33は、たとえばポリプロピレン(厚み:たとえば2mm程度)からなる比較的硬質の層である。
上記のように比較的軟質のクッション層32をパイプ3A,3Bの周囲に設けることで、クッション層32によりパイプ3A,3Bの振動を吸収することができるので、スターリング冷凍機4の振動がパイプ3A,3B、発泡樹脂部31および低温側蒸発器11を介して冷却庫本体1Aに伝達することを抑制することができる。また、クッション層32がパイプ3A,3Bに密着するように設けられることで、パイプ3A,3Bの周囲に空間が形成されることを抑制することができるので、パイプ3A,3Bの断熱性が低下したり、パイプ3A,3B上に発露が生じたりすることを抑制することができる。
ここで、パイプ3A,3Bには極低温の冷媒(たとえば−50℃程度)が流れるため、パイプ3A,3Bの近傍に位置するクッション層32は凍結して硬化する場合がある。この場合も、パイプ3A,3Bから離れたクッション層32の周縁部が凍結せずに軟質に保たれていれば、上記と同様の効果を奏する。
また、上記のように比較的硬質の外殻層33をクッション層32の外周側に設けることで、クッション層32の周縁部が、発泡樹脂部31の発泡圧で潰され、その衝撃吸収性が損なわれることを抑制することができる。
図6は、スターリング冷却庫1の正面断面図である。なお、図6は、図3中のB−B断面に対応する。図6の例では、本実施の形態に係るスターリング冷却庫1においては、クッション層32と外殻層33とがパイプ3A,3Bの長手方向の全体にわたって設けられている。このようにすることで、パイプ3A,3Bの長手方向の全体にわたってクッション層32と外殻層33との2層構造が形成されるので、高い振動吸収性、パイプの変形の抑制機能、断熱性および水シール性を得ることができる。
図7は、本実施の形態に係るスターリング冷却庫1の変形例の正面断面図である。なお、図7は、図3中のB−B断面に対応する。図7を参照して、本変形例に係るスターリン
グ冷却庫1においては、クッション層32と外殻層33とがパイプ3A,3Bの低温側凝縮器10側の端部に選択的に設けられている。このようにすることで、部材を簡略化して、コストを低減することができる。なお、クッション層32と外殻層33との2層構造が一定の長さにわたって形成されることで、振動吸収性を得ることができる。また、断熱性および水シール性は、特に、低温側凝縮器10側で問題になるので、この部分に選択的にクッション層32と外殻層33とを設けることで、これらの問題を効果的に解決ことができる。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係るスターリング冷却庫1は、冷却庫本体1Aと、高温部2および低温部3を有し、冷却庫本体1Aに対する振動を減少させるように、緩衝材を介して冷却庫本体1Aに支持されたスターリング冷凍機4と、低温部3に取付けられ、内部の冷媒を凝縮させる低温側凝縮器10と、冷却庫本体1Aに固定され、内部の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器11と、低温側凝縮器10から低温側蒸発器11に向かう冷媒が流れる「第1の管」としてのパイプ3A、および、低温側蒸発器11から低温側凝縮器10に向かう冷媒が流れる「第2の管」としてのパイプ3Bを含む冷媒パイプと、冷却庫本体1Aとパイプ3A,3Bとの間に充填された発泡樹脂部31と、パイプ3A,3Bの外周に密着するように設けられ、少なくとも周縁部分では振動吸収性を有するクッション層32と、クッション層32と発泡樹脂部31との間に設けられ、クッション層32の周縁部分よりも硬質の外殻層33とを備える。
本実施の形態に係るスターリング冷却庫によれば、振動吸収性を有するクッション層32が設けられることにより、スターリング冷凍機4の振動が冷却庫本体1Aに固定された低温側蒸発器11に伝達することを抑制することができる。また、クッション層32の外側に硬質の外殻層33が設けられることにより、発泡樹脂部31の圧力によるパイプ3A,3Bの変形を抑制することができる。さらには、クッション層32が発泡樹脂部31の圧力により潰れて、振動吸収性が低減することを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫におけるスターリング冷凍機を示した断面図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の側面断面図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の上面断面図(図3中のA−A断面)である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫における冷媒パイプの周囲に設けられるクッション層および外殻層を示した断面図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の正面断面図(図3中のB−B断面)である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の変形例の正面断面図(図2中のB−B断面)である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、1A 冷却庫本体、2 高温部、2A〜2E パイプ(高温側循環回路)、3 低温部、3A,3B パイプ(低温側循環回路)、4 スターリング
冷凍機、5 高温側蒸発器、6 循環ポンプ、7 高温側凝縮器、8 ファン、9 発露防止パイプ、10 低温側凝縮器、11 低温側蒸発器、12 ファン、12A ドレンパイプ、12B ドレンパン、12C ファン、13 シリンダ、14 ピストン、15
ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18,19 内部熱交換器、20 インナーヨーク、21 可動マグネット、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、28 板バネ、29 バランスマス、30 ケーシング、30A ベース部材、31 発泡樹脂部、32 クッション層、33 外殻層。

Claims (3)

  1. 冷却庫本体と、
    高温部および低温部を有し、前記冷却庫本体に対する振動を減少させるように、緩衝材を介して前記冷却庫本体に支持されたスターリング冷凍機と、
    前記低温部に取付けられ、内部の冷媒を凝縮させる低温側凝縮器と、
    前記冷却庫本体に固定され、内部の冷媒を蒸発させる低温側蒸発器と、
    前記低温側凝縮器から前記低温側蒸発器に向かう冷媒が流れる第1の管、および、前記低温側蒸発器から前記低温側凝縮器に向かう冷媒が流れる第2の管を含む冷媒パイプと、
    前記冷却庫本体と前記冷媒パイプとの間に充填された発泡樹脂部と、
    前記冷媒パイプの外周に密着するように設けられ、少なくとも周縁部分では振動吸収性を有するクッション層と、
    前記クッション層と前記発泡樹脂部との間に設けられ、クッション層の周縁部分よりも硬質の外殻層とを備えた、スターリング冷却庫。
  2. 前記クッション層と前記外殻層とが前記冷媒パイプの長手方向の全体にわたって設けられる、請求項1に記載のスターリング冷却庫。
  3. 前記クッション層と前記外殻層とが前記冷媒パイプの前記低温側凝縮器側の端部に選択的に設けられる、請求項1に記載のスターリング冷却庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108870793A (zh) * 2018-08-02 2018-11-23 杨厚成 一种声能自由活塞式制冷机
CN113423593A (zh) * 2019-02-13 2021-09-21 株式会社电装 车辆用空调装置

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