JP2006144690A - 圧電ポンプおよびスターリング冷却庫 - Google Patents

圧電ポンプおよびスターリング冷却庫 Download PDF

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Abstract

【課題】 動作効率のよい圧電ポンプ、およびそれを備えた成績係数(COP:Coefficient of Performance)の高いスターリング冷却庫を提供する。
【解決手段】 圧電ポンプ6は、ケーシング61と、ケーシング61内の空間を第1作動空間62と第2作動空間63とに仕切る圧電素子68と、第1と第2作動空間62,63にそれぞれ作動媒体を吸入する第1と第2吸込部64,66と、第1と第2作動空間62,63からそれぞれ作動媒体を吐出する第1と第2吐出部65,67とを備える。
【選択図】 図4

Description

本発明は、圧電ポンプおよびスターリング冷却庫に関し、特に、圧電素子の両側を作動空間として活用することができる圧電ポンプおよび該圧電ポンプを備えたスターリング冷却庫(Stirling Refrigerator/Freezer)に関する。
逆スターリングサイクルによる熱交換を冷却庫に適用したものとして、たとえば、特開2003−50073号公報(従来例1)に記載されたものなどが挙げられる。
従来例1においては、逆スターリングサイクルによる作動ガスの圧縮熱を外部に放熱するための高温部と、逆スターリングサイクルによる作動ガスの膨張熱を外部から吸熱するための低温部と、低温部に熱的に結合された低温側凝縮器および複数の低温側蒸発器をサーモサイフォンを構成するように連結した閉回路からなる低温側循環回路とを備え、低温部の冷熱を搬送する冷熱搬送媒体を低温側循環回路内に封入したことを特徴とするスターリング冷凍システムが開示されている。
特開2003−50073号公報
しかしながら、上記のようなスターリング冷却庫においては、以下のような問題があった。
たとえば、従来例1に示すようなスターリング冷凍システムを利用したスターリング冷却庫において、スターリング冷凍機の高温部に取付けられた蒸発器内の二次冷媒を圧電ポンプを用いて循環させる場合がある。たとえば、この冷媒を、冷蔵庫間口周囲に循環させて放熱させることで、発露を防止することができる。
上記のような構成において、二次冷媒の蒸発、凝縮に伴なう潜熱を利用して熱交換を促進するために、二次冷媒回路が大気圧よりも低い圧力になるように減圧される場合がある。このような場合に、圧電ポンプの背圧空間の圧力が大気圧程度であると、背圧空間に対して作動空間の圧力が低くなり、圧電ポンプが動作しない状態で、圧電素子が作動空間側に凸な形状に反り曲がり、正常な動作を行なうことができない場合がある。その結果、該圧電ポンプの動作効率が低下する。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、動作効率のよい圧電ポンプ、およびそれを備えた成績係数(COP:Coefficient of Performance)の高いスターリング冷却庫を提供することにある。
本発明に係る圧電ポンプは、ケーシングと、ケーシング内の空間を第1作動空間と第2作動空間とに仕切る圧電素子と、第1と第2作動空間にそれぞれ作動媒体を吸入する第1と第2吸込部と、第1と第2作動空間からそれぞれ作動媒体を吐出する第1と第2吐出部とを備える。
これにより、圧電素子の両側を作動空間(第1と第2作動空間)として活用することができる。なお、ケーシングは圧電素子に対して対称な形状を有することが好ましい。これにより、同形状の部材を対向させてケーシングを形成することができ、金型を減らし、コストダウンを図ることができる。
ここで、第1と第2吸込部に接続される配管の断面積は第1と第2吐出部に接続される配管の断面積よりも大きいことが好ましい。
減圧回路(具体的には、ほぼ真空状態の回路または大気圧よりも圧力の低い回路など)において圧電ポンプを使用した際は、吸込能力が低下する。これに対し、吸込部に接続される配管の断面積を大きくすることで、作動媒体の流れに対する抵抗を低減することができる。
本発明に係るスターリング冷却庫は、スターリング冷凍機と、スターリング冷凍機における放熱部の周囲に設けられ、内部の冷媒を蒸発させる蒸発器と、蒸発した冷媒を受け入れ、該冷媒を凝縮する凝縮器とを含み、凝縮された冷媒を蒸発器内に戻す第1循環回路と、蒸発器下部に接続された冷媒流路および該冷媒流路における蒸発器よりも下方に位置する部分に設けられた上記圧電ポンプを含み、冷媒を放熱部に導き、該冷媒を蒸発器内に戻す第2循環回路とを備える。
第2循環回路は、大気圧よりも圧力が低い減圧回路である場合があり、圧電ポンプの吸込能力の低下が懸念される。これに対し、圧電ポンプを蒸発器よりも下方に設置することで、位置水頭差による圧力の増加により、吸込能力の低下が抑制される。
ここで、第2循環回路における冷媒流路は、蒸発器から第1吸込部に至る流路と、第1吐出部から第2吸込部に至る密閉放熱パイプ回路と、第2吐出部から蒸発器に戻る流路とを含むように構成されてもよい。
本構成によれば、第2循環回路における冷媒の流れに対し、推進力を2度加えることができる。
また、この際、第1吐出部には逆止弁を設け、第2吸込部には逆止弁を設けない圧電ポンプを使用してもよい。
これにより、逆止弁の設置箇所を1箇所減らすことができる。なお、第1吐出部から第2吸込部はほぼ非圧縮性の液相の冷媒で満たされているため、冷媒の逆流が抑制される。
本発明によれば、圧電素子の両側に位置する空間の圧力差をほぼ等しくし、作動ポンプの動作効率を向上させることができる。また、その結果として、スターリング冷却庫の成績係数を向上させることができる。
以下に、本発明に基づく圧電ポンプおよびスターリング冷却庫の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
なお、本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
また、本実施の形態においては、圧電ポンプを備えたスターリング機関搭載機器としてのスターリング冷却庫について説明するが、本発明に係る圧電ポンプが設けられるスターリング機関搭載機器は、スターリング冷却庫に限定されるものではない。スターリング機関は、たとえば、発電機としても用いられる。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。
本実施の形態に係るスターリング冷却庫1は、図1に示すように、放熱部2と吸熱部3とを有するスターリング冷凍機4(スターリング機関)と、放熱部2に取付けられた高温側蒸発器5、高温側凝縮器7およびパイプ2A,2Bを含む第1高温側循環回路(第1循環回路)と、高温側蒸発器5、循環ポンプとしての圧電ポンプ6、発露防止パイプ9およびパイプ2C,2D,2E,2F,2Gを含む第2高温側循環回路(第2循環回路)と、吸熱部3に取付けられた低温側凝縮器10、低温側蒸発器11およびパイプ3A,3Bを含む低温側循環回路とを備える。第1高温側循環回路は、スターリング冷凍機4の放熱部2の冷却を行ない、第2高温側循環回路は、発露防止パイプ9に熱を供給する。また、低温側循環回路は、冷却庫内の空気とスターリング冷凍機4の吸熱部3との熱交換を行なう。
第1と第2高温側循環回路内には水(H2O)などが冷媒として封入されている。高温側蒸発器5において蒸発した冷媒はパイプ2A(高温側導管)を介して高温側凝縮器7に達する(図1中の破線矢印)。高温側凝縮器7において外気との熱交換が行なわれることで冷媒が凝縮する。この熱交換を促進するために、高温側凝縮器7近傍に気流を生じさせるファン8が設けられている。凝縮した冷媒は、パイプ2B(高温側戻り管)を介して高温側蒸発器5に戻る。第1高温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、放熱部2で発生した熱を伝達することができるように、高温側凝縮器7が高温側蒸発器5より上方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(ほぼ真空状態に減圧)されている。
一方、高温側蒸発器5の下部には、パイプ2Cが接続されている。高温側蒸発器5からパイプ2Cに液相の冷媒が流入する。パイプ2Cに流入した冷媒は、パイプ2Dを介して、スターリング冷凍機4よりも下方に設けられた圧電ポンプ6に達する。圧電ポンプ6から吐出された冷媒は、パイプ2Eを介して発露防止パイプ9に送られる。ここで、発露防止パイプ9内を流れる冷媒は、スターリング冷凍機4の放熱部2から与えられた熱により比較的高温に保たれている。したがって、発露防止パイプ9を冷却庫の前面に配置することで、ドア部等における発露を抑制することができる。発露防止パイプ9内を流れた冷媒は、パイプ2Fを介して圧電ポンプ6に戻り、該圧電ポンプ6から再度吐出される。このように、第2高温側循環回路においては、圧電ポンプ6による強制循環が行なわれている。
低温側循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器10において凝縮した冷媒はパイプ3A(低温側導管)を介して低温側蒸発器11に達する。低温側蒸発器11において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。この熱交換を促進するために、低温側蒸発器11近傍に気流を生じさせるファン12が設けられている。熱交換の後、ガス化された冷媒は、パイプ3B(低温側戻り管)を介して低温側凝縮器10に戻る。低温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、吸熱部3で発生した冷熱を伝達することができるように、低温側蒸発器11が低温側凝縮器10より下方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(ほぼ真空状態に減圧)されている。
スターリング冷凍機4を作動させると、該冷凍機4の放熱部2で発生した熱が、高温側凝縮器7を介して空気と熱交換される。一方、スターリング冷凍機4の吸熱部3で発生した冷熱は、低温側蒸発器11を介して冷却庫内の空気と熱交換される。冷却庫内からの暖かくなった気流は、再び低温側蒸発器11近傍に送られ、繰り返し冷却される。
図2は、スターリング冷却庫1における第2高温側循環回路を示した図である。
図2を参照して、スターリング冷凍機4は、機械室31内に設けられる。第2高温側循環回路は、図2に示すように、高温側蒸発器5中の冷媒を高温側蒸発器5の下部からパイプ2C,2D、圧電ポンプ6およびパイプ2Eを介して発露防止パイプ9へと導き、スターリング冷却庫本体1A前面の全体にわたって循環させた後、パイプ2F、圧電ポンプ6およびパイプ2Gを介して高温側蒸発器5の上部から該蒸発器5内へと戻す。ここで、圧電ポンプ6は、高温側蒸発器5よりも下方に設置される。これにより、位置水頭差を利用して圧電ポンプ6近傍を流れる冷媒の圧力を高くして、冷媒中の気泡の発生(キャビテーション)を抑制することができる。
図3は、図2に示される第2高温側循環回路を模式化して示した図である。図3を参照して、第2高温側循環回路は、高温側蒸発器5、パイプ2C,2D、圧電ポンプ6およびパイプ2Gからなる第1のループと、圧電ポンプ6、パイプ2E、発露防止パイプ9およびパイプ2Fからなる第2のループとを有する。第2高温側循環回路においては、高温側蒸発器5および発露防止パイプ9を、それぞれ吸熱部、放熱部とみることができる。第1のループに含まれる高温側蒸発器5においては、冷媒は気液二相状態である。一方、第2のループに含まれる発露防止パイプ9においては、冷媒はほぼ非圧縮性の液相状態である。
図4は、上述したスターリング冷却庫1に設けられる圧電ポンプ6を示した断面図である。
図4を参照して、圧電ポンプ6は、ケーシング61と、ケーシング61内の空間を第1作動空間62と第2作動空間63とに仕切る圧電素子68と、第1と第2作動空間62,63にそれぞれ作動媒体を吸入する第1と第2吸込部64,66と、第1と第2作動空間62,63からそれぞれ作動媒体を吐出する第1と第2吐出部65,67とを備える。なお、第1吸込部64、第1吐出部65、第2吸込部66および第2吐出部67には、それぞれ、パイプ2D,2E,2F,2Gが接続され、第1吸込部64および第1吐出部65と第1作動空間62との間にはそれぞれ第1と第2逆止弁69A,69Bが設けられ、第2吸込部66および第2吐出部67と第2作動空間63との間にはそれぞれ第3と第4逆止弁69C,69Dが設けられる。また、圧電素子68としては、水晶やニオブ酸リチウムなどが用いられる。
上記構成によれば、圧電素子の両側を第1と第2作動空間62,63として活用することができる。また、スターリング冷却庫1における第2高温側循環回路を流れる冷媒は、パイプ2Dから第1作動空間62内に流入し、パイプ2Eに向けて吐出された後、パイプ2Fから第2作動空間63内に流入し、パイプ2Gに向けて吐出される。このように、圧電ポンプ6によれば、第2高温側循環回路を流れる冷媒に推進力を2回加えることができる。これにより、1回の吸込/吐出に要する圧力変動を比較的低く抑えることができる。一般に、循環回路内における圧力変動は、キャビテーションを発生させやすくする。キャビテーションは、冷媒が再び液化する際に大きな衝撃(水撃)をもたらし、騒音や配管部の寿命低下の要因となる。上記構成によれば、循環回路内の圧力変動を低く抑えることで、キャビテーションの発生およびそれに伴う水撃を抑制することができる。
また、圧電ポンプ6における第1と第2作動空間62,63は、スターリング冷却庫1の第2高温側循環回路におけるパイプ2C〜2Gを介して連通されているので、該空間62,63の圧力が互いにほぼ等しくなり、圧電ポンプ6が動作しない状態で、圧電素子68がいずれかの空間側に凸な形状に反り曲がり、圧電ポンプ6が正常な動作を行なうことができなくなることを防止できる。
さらに、上述した構成によれば、圧電素子の片側にのみ吸込部および吐出部を設け、圧電素子の両側の空間を単に1経路で連通させた場合と比較して、吸込部および吐出部を有しない空間(背圧空間)側での冷媒の滞留を抑制することができる。また、配管の分岐構造を設けることなく第1と第2作動空間62,63を連通させることができるので、配管が比較的容易である。
図4に示す例では、ケーシング61は、圧電素子68に対して対称な形状を有する。これにより、同形状の部材を対向させてケーシングを形成することができる。結果として、金型を減らし、コストダウンを図ることが可能になる。
ここで、第1と第2吸込部64,66に接続されるパイプ2D,2F(配管)の流路面積は第1と第2吐出部65,67に接続されるパイプ2E,2G(配管)の流路面積よりも大きいことが好ましい。
一般に、減圧回路において圧電ポンプ6を使用した際は、吸込能力が低下する。これに対し、第1と第2吸込部64,66に接続されるパイプ2D,2Fの流路面積を大きくすることで、冷媒の流れに対する抵抗を低減することができる。
図5,図6は、圧電ポンプ6の変形例を示した図である。ここで、図5は、第1作動空間62に冷媒が吸込まれ、第2作動空間63から冷媒が吐出される状態を示した図であり、図6は、第1作動空間62から冷媒が吐出され、第2作動空間63に冷媒が吸込まれる状態を示した図である。
図5,図6に示す例では、第1吸込部64、第1吐出部65および第2吐出部67には、それぞれ、逆止弁69A,69B,69Dを設け、第2吸込部66には逆止弁を設けない構造が採用されている。
本構成によれば、図4に示す逆止弁69Cが省略されている。すなわち、逆止弁の設置箇所が1箇所低減される。ここで、第1吐出部65から第2吸込部66に至る第2のループは、上述したように、ほぼ非圧縮性の液相の冷媒で満たされているため、冷媒の逆流が抑制される。すなわち、図5のような状態においても、逆止弁69Bが閉じられていることにより、第2作動空間63からパイプ2Fに向けて冷媒が吐出されることはない。
次に、図7を用いて、スターリング冷凍機4の構造の一例およびその動作について説明する。
図7に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機4は、フリーピストン型のスターリング機関であって、ケーシング30と、該ケーシング30に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部2と、吸熱部3と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図7の例では、スターリング冷凍機4の外殻体(外壁)は、単一の容器で構成されず、背圧空間27側に位置するケーシング30(ベッセル部分)と、作動空間17側に位置する放熱部2、チューブ18Aおよび吸熱部3とで主に構成される。ケーシング30は、背圧空間27を規定する。ケーシング30には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。上記外殻体の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とフリーピストンとしてのディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部3との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部2によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部3によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、チューブ18Aの内周面上に所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機4内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、後述する逆スターリングサイクルが実現される。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22とを有し、このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14が駆動される。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング24と接続される。該ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24に弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26はピストン14を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング25は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部と、ピストンスプリング24の周縁部は、リニアモータ23からピストン14の背圧空間27側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング30によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング30内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング30内でピストン14よりもピストンスプリング24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。
放熱部2、吸熱部3の内周面上には、それぞれ熱交換器18と熱交換器19とが設けられる。熱交換器18,19は、それぞれ、圧縮空間17A,膨張空間17Bと放熱部2,吸熱部3との間の熱交換を行なう。
ケーシング30の後方側には、板バネ28を介してバランスマス29が取付けられている。バランスマス29は、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによって生じるケーシング30の振動を吸収する質量部材である。具体的には、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによってケーシング30に振動が生じた場合に、このケーシング30の振動に対して追従するようにバランスマス29が振動することにより、スターリング冷凍機4の振動が低減される。
次に、このスターリング冷凍機4の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、放熱部2によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は吸熱部3側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側(後方側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部3によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝熱されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部3は徐々に低温になり、極低温を有するに至る。一方で、放熱部2は徐々に高温になる。上述したように、吸熱部3における冷熱は、低温側循環回路を介して冷却庫内に供給され、放熱部2における熱は、第1と第2高温側循環回路を介して冷却庫外に放出される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。 図1に示すスターリング冷却庫における第2高温側循環回路を示した図である。 図2に示す第2高温側循環回路を模式化して示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係る圧電ポンプを示した断面図である。 本発明の1つの実施の形態に係る圧電ポンプの変形例を示した断面図であり、第1作動空間に流体が吸込まれ、第2作動空間から流体が吐出される状態を示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係る圧電ポンプの変形例を示した断面図であり、第1作動空間から流体が吐出され、第2作動空間に流体が吸込まれる状態を示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫におけるスターリング冷凍機を示した側断面図である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、2 放熱部、2A〜2G パイプ(高温側循環回路)、3 吸熱部、3A,3B パイプ(低温側循環回路)、4 スターリング冷凍機、5 高温側蒸発器、6 圧電ポンプ、7 高温側凝縮器、8 ファン、9 発露防止パイプ、10 低温側凝縮器、11 低温側蒸発器、12 ファン、13 シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18,19 熱交換器、18A チューブ、20 インナーヨーク、21 可動マグネット、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、28 板バネ、29 バランスマス、30 ケーシング、31 機械室、61 ケーシング、62 第1作動空間、63 第2作動空間、64 第1吸込部、65 第1吐出部、66 第2吸込部、67 第2吐出部、68 圧電素子、69A 第1逆止弁、69B 第2逆止弁、69C 第3逆止弁、69D 第4逆止弁。

Claims (5)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシング内の空間を第1作動空間と第2作動空間とに仕切る圧電素子と、
    前記第1と第2作動空間にそれぞれ作動媒体を吸入する第1と第2吸込部と、
    前記第1と第2作動空間からそれぞれ作動媒体を吐出する第1と第2吐出部とを備えた圧電ポンプ。
  2. 前記第1と第2吸込部に接続される配管の断面積は前記第1と第2吐出部に接続される配管の断面積よりも大きい、請求項1に記載の圧電ポンプ。
  3. スターリング冷凍機と、
    前記スターリング冷凍機における放熱部の周囲に設けられ、内部の冷媒を蒸発させる蒸発器と、蒸発した前記冷媒を受け入れ、該冷媒を凝縮する凝縮器とを含み、凝縮された前記冷媒を前記蒸発器内に戻す第1循環回路と、
    前記蒸発器下部に接続された冷媒流路および該冷媒流路における前記蒸発器よりも下方に位置する部分に設けられた請求項1または請求項2に記載の圧電ポンプを含み、前記冷媒を放熱部に導き、該冷媒を前記蒸発器内に戻す第2循環回路とを備えたスターリング冷却庫。
  4. 前記第2循環回路における前記冷媒流路は、前記蒸発器から前記第1吸込部に至る流路と、前記第1吐出部から前記第2吸込部に至る密閉放熱パイプ回路と、前記第2吐出部から前記蒸発器に戻る流路とを含む、請求項3に記載のスターリング冷却庫。
  5. 前記第1吐出部には逆止弁を設け、前記第2吸込部には逆止弁を設けない圧電ポンプを使用した、請求項4に記載のスターリング冷却庫。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102678527A (zh) * 2012-05-23 2012-09-19 浙江师范大学 压电振子双侧驱动流体的串联泵
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CN113237246A (zh) * 2021-04-15 2021-08-10 成都仙德科技有限公司 一种斯特林制冷制热一体机

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