JP2008231949A - スターリング機関およびスターリング機関搭載機器 - Google Patents

スターリング機関およびスターリング機関搭載機器 Download PDF

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Abstract

【課題】成績係数の高いスターリング機関および該スターリング機関を備えたスターリング機関搭載機器を提供する。
【解決手段】スターリング機関は、シリンダ内を往復動するディスプレーサ15を備える。ディスプレーサ15は、第1内部空間151Aと第1内部空間151Aおよび圧縮空間を連通させる第1孔部154とを有するディスプレーサ本体151と、第1内部空間151A内の作動媒体をシリンダの内周面に向けて噴出するオリフィス156と、第2内部空間152Aと第2内部空間152Aおよび膨張空間を連通させる第2孔部157,158とを有するディスプレーサキャップ152と、第1と第2内部空間151A,152Aを仕切る仕切り部材153とを含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、スターリング機関およびスターリング機関搭載機器に関し、特に、外殻体内に作動媒体が封入された構造を有するスターリング機関および該スターリング機関を備えたスターリング機関搭載機器に関する。
従来のスターリング機関において、作動空間内の圧縮空間と膨張空間との間に設けられるディスプレーサの主要部分は、本体部材とキャップ部材とにより中空状に構成されている。中空のディスプレーサ内部と外部とは、圧縮空間に面するディスプレーサ底面上に設けられた孔部により連通されている。この孔部上には、ディスプレーサ外部から内部への一方向の流れを許容するチェック弁が設けられている。また、ディスプレーサの内部と外部とは、ディスプレーサの側面上に設けられたオリフィスにより連通されている。オリフィスは、ディスプレーサ外部から内部、内部から外部への双方向の流れを許容する。
上記のようなスターリング機関において、作動空間が圧縮されると、ディスプレーサ内部のガス圧に対して外部のガス圧が高圧となる。この結果、上記のチェック弁が開弁され、圧縮空間内のガスがディスプレーサ内に流入する。
他方、上記スターリング機関において、作動空間が膨張すると、内部ガス圧に対して外部ガス圧が低圧となる。この結果、上記のチェック弁は閉弁され、ディスプレーサ内部のガスは上記オリフィスを通じて放出される。この放出されるガスの圧力が気体軸受を形成し、ディスプレーサはシリンダに対して浮揚保持される。
特開2003−75005号公報(特許文献1)には、スターリング冷凍機のピストン内を熱遮断部材で仕切るとともに、スターリング冷凍機内に作動ガスを封入した際の中空状ピストンの内外の圧力差を緩和するための通孔をピストン基体部に設けることが記載されている。
特開2002−188867号公報(特許文献2)には、スターリング冷凍機のピストンの内部空間の容量を小さくするために、ピストン内部に該ピストンの外殻を構成する材料より比重の軽い軽量内部材を設けることが記載されている。
特許第3765822号公報(特許文献3)には、スターリング機関のディスプレーサを金属部材と樹脂部材とで構成することが記載されている。
特開2003−75005号公報 特開2002−188867号公報 特許第3765822号公報
従来のスターリング機関において、圧縮空間と膨張空間との間にディスプレーサを配置する場合、圧縮空間と膨張空間との間の熱伝導を抑制するため、比較的低熱伝導性の材料でディスプレーサを構成する必要があった。
他方、ディスプレーサ内に圧縮空間の作動媒体を流入させ、その作動媒体を利用してディスプレーサの気体軸受構造を構成する場合、圧縮空間から導入される作動媒体の圧力に耐え得るディスプレーサの耐圧強度が要求される。
このように、ディスプレーサの材料および強度が制約された結果、ディスプレーサが厚肉化して軽量化が阻害され、結果として成績係数(COP:Coefficient of performance)の向上が阻害される場合があった。引用文献1〜3では、この問題を十分に解決可能な構成は開示されていない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、成績係数の高いスターリング機関および該スターリング機関を備えたスターリング機関搭載機器を提供することにある。
本発明に係るスターリング機関は、背圧空間と圧縮空間および膨張空間を含む作動空間とを有し、作動媒体が封入された外殻体と、外殻体内に組付けられたシリンダと、背圧空間と作動空間との間に設けられ、シリンダ内を往復動するピストンと、圧縮空間と膨張空間との間に設けられ、シリンダ内を往復動するディスプレーサとを備え、ディスプレーサは、第1内部空間と該第1内部空間および圧縮空間を連通させる第1孔部とを有する本体部材と、第1内部空間内の作動媒体をシリンダの内周面に向けて噴出する作動媒体噴出機構と、第2内部空間と該第2内部空間および膨張空間を連通させる第2孔部とを有するキャップ部材と、第1と第2内部空間を仕切る仕切り部材とを含む。
上記構成によれば、第1と第2内部空間の間に仕切り部材を設けることにより、ピストンにより作動空間を圧縮した際に圧縮空間からディスプレーサ内に流入する作動媒体を仕切り部材で受けとめることができるので、第2内部空間の圧力の上昇を抑えることができる。また、第2内部空間と膨張空間とを連通させる第2孔部を設けることにより、第2内部空間と膨張空間との圧力差を緩和することができる。以上の結果、ディスプレーサのキャップ部材を薄肉軽量化することが可能となり、スターリング機関の成績係数を向上させることができる。
上記スターリング機関において、好ましくは、本体部材および仕切り部材は金属製であり、キャップ部材は本体部材および仕切り部材よりも低熱伝導性の素材で形成される。
上記構成によれば、本体部材および仕切り部材を金属製とすることにより、第1内部空間の耐圧強度を高くすることができる。また、キャップ部材を低熱伝導性の素材で形成することにより、ディスプレーサを介した圧縮空間と膨張空間との熱交換を抑制することができる。結果として、スターリング機関の成績係数を向上させることができる。
上記スターリング機関において、好ましくは、本体部材と仕切り部材とが同一の素材により構成され、仕切り部材を介して本体部材とキャップ部材とが接合されている。
上記構成によれば、本体部材と仕切り部材とを同一の素材により構成することで、熱影響に対する本体部材と仕切り部材との接合の信頼性を高めることができる。また、仕切り部材を介してキャップ部材を本体部材に接合することで、信頼性の高い本体部材と仕切り部材との接合部によって第1内部空間をシールすることができるので、第1内部空間のシールの信頼性を高めることができる。
上記スターリング機関において、1つの局面では、キャップ部材は膨張空間に対向する先端面を有し、この先端面上に第2孔部が設けられる。また、他の局面では、キャップ部材はシリンダの内周面と対向する側面を有し、この側面上に第2孔部が設けられる。また、さらに他の局面では、キャップ部材の先端面上および側面上に第2孔部が設けられる。いずれの場合も、第2内部空間と膨張空間との圧力差を緩和することができる。
本発明に係るスターリング機関搭載機器は、上述したスターリング機関を備える。
これにより、動作効率の高いスターリング機関搭載機器が得られる。
本発明によれば、成績係数の高いスターリング機関を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について説明する。なお、同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、その説明を繰返さない場合がある。
なお、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、以下の実施の形態において、各々の構成要素は、特に記載がある場合を除き、本発明にとって必ずしも必須のものではない。また、以下に複数の実施の形態が存在する場合、特に記載がある場合を除き、各々の実施の形態の構成を適宜組合わせることは、当初から予定されている。
本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
また、本実施の形態においては、スターリング冷凍機を備えたスターリング機関搭載機器としてのスターリング冷却庫(Stirling Refrigerator/Freezer)について説明するが、本発明に係るスターリング機関搭載機器は、スターリング冷却庫に限定されるものではない。スターリング機関は、たとえば、発電機としても用いられる。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。
本実施の形態に係るスターリング冷却庫1は、図1に示すように、放熱部2と吸熱部3とを有するスターリング冷凍機4(スターリング機関)と、放熱部2に取付けられた高温側蒸発器5、高温側凝縮器7およびパイプ2A,2Bを含む第1高温側循環回路(第1循環回路)と、高温側蒸発器5、循環ポンプ6、発露防止パイプ9およびパイプ2C,2D,2E,2Fを含む第2高温側循環回路(第2循環回路)と、吸熱部3に取付けられた低温側凝縮器10、低温側蒸発器11およびパイプ3A,3Bを含む低温側循環回路とを備える。第1高温側循環回路は、スターリング冷凍機4の放熱部2の冷却を行ない、第2高温側循環回路は、発露防止パイプ9に熱を供給する。また、低温側循環回路は、冷却庫内の空気とスターリング冷凍機4の吸熱部3との熱交換を行なう。
第1と第2高温側循環回路内には水(H2O)などが冷媒として封入されている。高温
側蒸発器5において蒸発した冷媒はパイプ2A(高温側導管)を介して高温側凝縮器7に達する(図1中の破線矢印)。高温側凝縮器7において外気との熱交換が行なわれることで冷媒が凝縮する。この熱交換を促進するために、高温側凝縮器7近傍に気流を生じさせるファン8が設けられている。凝縮した冷媒は、パイプ2B(高温側戻り管)を介して高温側蒸発器5に戻る。第1高温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、放熱部2で発生した熱を伝達することができるように、高温側凝縮器7が高温側蒸発器5より上方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整されている。
一方、高温側蒸発器5の下部には、パイプ2Cが接続されている。高温側蒸発器5からパイプ2Cに液相の冷媒が流入する。パイプ2Cに流入した冷媒は、パイプ2Dを介して、スターリング冷凍機4よりも下方に設けられた循環ポンプ6に達する。循環ポンプ6から吐出された冷媒は、パイプ2Eを介して発露防止パイプ9に送られる。ここで、発露防止パイプ9内を流れる冷媒は、スターリング冷凍機4の放熱部2から与えられた熱により比較的高温に保たれている。したがって、発露防止パイプ9を冷却庫の前面に配置することで、ドア部等における発露を抑制することができる。発露防止パイプ9内を流れた冷媒は、パイプ2Fを介して高温側蒸発器5内に戻る。このように、第2循環回路においては、循環ポンプ6による強制循環が行なわれている。
低温側循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器10において凝縮した冷媒はパイプ3A(低温側導管)を介して低温側蒸発器11に達する。低温側蒸発器11において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。この熱交換を促進するために、低温側蒸発器11近傍に気流を生じさせるファン12が設けられている。熱交換の後、ガス化された冷媒は、パイプ3B(低温側戻り管)を介して低温側凝縮器10に戻る。低温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、吸熱部3で発生した冷熱を伝達することができるように、低温側蒸発器11が低温側凝縮器10より下方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整されている。
スターリング冷凍機4を作動させると、該冷凍機4の放熱部2で発生した熱が、高温側凝縮器7を介して空気と熱交換される。一方、スターリング冷凍機4の吸熱部3で発生した冷熱は、低温側蒸発器11を介して冷却庫内の空気と熱交換される。冷却庫内からの暖かくなった気流は、再び低温側蒸発器11近傍に送られ、繰り返し冷却される。
次に、図2を用いて、スターリング冷凍機4の構造の一例およびその動作について説明する。
図2に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機4は、フリーピストン型のスターリング機関であって、放熱部2および吸熱部3を含む「外殻体」としてのケーシング24と、該ケーシング24に組付けられたシリンダ13A,13Bと、シリンダ13A,13B内でそれぞれ往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、ディスプレーサロッド15Aと、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ20と、ピストンスプリング21と、ディスプレーサスプリング22と、背圧空間23とを含んで構成される。
ケーシング24は、背圧空間23を規定する。ケーシング24には、シリンダ13A,13B、リニアモータ20、ピストンスプリング21およびディスプレーサスプリング22をはじめとする種々の部品が組付けられる。ケーシング24の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13A,13Bは、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14およびフリーピストンとしてのディスプレーサ15をそれぞれ往復動可能に受け入れる。シリンダ13A,13B内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によって作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部3との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部2によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部3によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機4内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、逆スターリングサイクルが実現される。
シリンダ13Aの外側に位置する背圧空間23にはリニアモータ20が配設される。リニアモータ20は、インナーヨーク20Aと、アウターヨーク20Bと、コイル20Cと、可動マグネット20Dとを含む。このリニアモータ20によって、シリンダ13Aの軸方向にピストン14が駆動される。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング21と接続される。該ピストンスプリング21は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング21による弾性力を付加することにより、シリンダ13A内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド15Aを介してディスプレーサスプリング22と接続される。ディスプレーサロッド15Aはピストン14を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング22は板バネなどで構成される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング24によって囲まれた背圧空間23が配設されている。背圧空間23は、ケーシング24内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング24内でピストン14よりもピストンスプリング21側(以下、単に「後方側」と称する場合がある。)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間23内にも、作動媒体が存在する。
放熱部2、吸熱部3の内周面上には、それぞれ熱交換器18と熱交換器19とが設けられる。熱交換器18,19は、それぞれ、圧縮空間17A,膨張空間17Bと放熱部2,
吸熱部3との間の熱交換を行なう。
次に、このスターリング冷凍機4の動作について説明する。
本冷凍機は、いわゆる逆スターリングサイクルを利用して冷凍効果を得るものである。ピストン14はリニアモータ20により駆動されて正弦運動する。ピストン14の動きにより圧縮空間17A内の作動媒体は正弦波状の圧力変化を示す。圧縮された作動媒体は放熱部2で圧縮熱を放出し、シリンダ13B外に設けられた再生器16を通過する際に予冷され、膨張空間17Bへと流入する。
ディスプレーサ15は、定常運転時にはピストン14と同周期で一定の位相差をもって正弦運動し、その位相差や振幅は、ディスプレーサスプリング22のバネ定数や、時々刻々と変化する圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの圧力差、ディスプレーサ15の質量、動作周波数等によって決まる。この位相差については、一般的には90度程度が最適条件であるといわれている。
膨張空間17Bへと流入した作動媒体は、このディスプレーサ15の正弦運動により膨張し、これによって膨張空間15内の温度は著しく低下する。このとき発生した極低温(たとえば−50℃程度)を吸熱部3を介して冷却庫内へ伝達することにより、所望の冷却効果が得られる。
次に、図3を用いて、ディスプレーサ15の構造について詳述する。図3を参照して、ディスプレーサ15は、ディスプレーサ本体151と、ディスプレーサキャップ152と、ディスプレーサ本体151とディスプレーサキャップ152との間に設けられる仕切り部材153と、本体部材151の圧縮空間17A側の底面に形成された第1孔部154と、第1孔部154上に設けられたチェック弁155と、ディスプレーサ本体151の側面上に設けられたオリフィス156と、ディスプレーサキャップ152の先端面157A上に形成された第2孔部157とを含んで構成される。
ディスプレーサ本体151は、第1内部空間151Aを有する。第1孔部154は、第1内部空間151Aと圧縮空間17Aとを連通させるように形成される。ディスプレーサキャップ152は、第2内部空間152Aを有する。第2孔部157は、第2内部空間152Aと膨張空間17Bとを連通させるように形成される。仕切り部材153は、第1と第2内部空間151A,152Aを仕切るように形成される。
ディスプレーサ本体151および仕切り部材153は、たとえばアルミニウムやステンレス鋼などの金属により構成される。本実施の形態では、ディスプレーサ本体151および仕切り部材153は同一の金属により構成されている。他方、ディスプレーサキャップ152は、ディスプレーサ本体151および仕切り部材153を構成する金属よりも低熱伝導性の合成樹脂(たとえば、ポリカーボネートなど)により構成される。なお、ディスプレーサ本体151に仕切り部材153が螺着され、仕切り部材153にディスプレーサキャップ152が螺着されている。すなわち、ディスプレーサ本体151とディスプレーサキャップ152とは直接接合されているのではなく、仕切り部材153を介して互いに接合されている。
スターリング冷凍機4の動作時において、ピストン14が作動空間17側に移動すると(圧縮動作時)、第1内部空間151Aの圧力に対して圧縮空間17Aの圧力が高くなる。そうすると、チェック弁155が開弁され、圧縮空間17A内の作動媒体が、第1孔部154から第1内部空間151A内に流入する。
他方、ピストン14が背圧空間23側に移動すると(膨張動作時)、第1内部空間151Aの圧力に対して圧縮空間17Aの圧力が低くなる。そうすると、チェック弁155が閉弁され、第1内部空間151A内の作動媒体は、オリフィス156からシリンダ13Bの内周面に向けて噴出される。これにより、ディスプレーサ15の気体軸受構造が構成され、ディスプレーサ15は、シリンダ13Bに対して浮揚保持される。
また、ディスプレーサ15の軸方向の移動に伴ない、第2内部空間152Aと膨張空間17Bとの間に圧力差が生じるが、この圧力差は、第2内部空間152Aと膨張空間17Bとを連通させる第2孔部157によって緩和される。
図4は、上述した構成を概念的に示す図である。本実施の形態では、ディスプレーサ15に組み付けられたディスプレーサロッド15Aがピストン14を貫通してディスプレーサスプリング22に固定される例(いわゆる「エクステンディッドロッド型ディスプレーサ」)について説明したが、ディスプレーサ15の構成はこれに限定されず、たとえば、シリンダ13Bの圧縮空間17A側端部から吸熱部3に向かって延びるディスプレーサロッド(図示せず)に、スプリング(図示せず)を介してディスプレーサ15を接続する構成が採用されてもよい。また、図3の例では、ディスプレーサキャップ152の先端面157Aに膨張空間17Bと第2内部空間152Aとを連通させる第2孔部157が形成されているが、図4の例では、ディスプレーサキャップ152の側面158Aにも膨張空間17Bと第2内部空間152Aとを連通させる第2孔部158が形成されている。なお、先端面157A上の第2孔部157を省略し、側面158A上の第2孔部158のみを設けるようにしてもよい。
本実施の形態に係るスターリング冷凍機4によれば、ディスプレーサ15の第1と第2内部空間151A,152Aの間に仕切り部材153が設けられることにより、ピストン14により作動空間17を圧縮した際に圧縮空間17Aからディスプレーサ15内に流入する作動媒体を仕切り部材153で受けとめることができるので、第2内部空間152Aの圧力の上昇を抑えることができる。また、第2内部空間152Aと膨張空間17Bとを連通させる第2孔部157,158を設けることにより、第2内部空間152Aと膨張空間17Bとの圧力差を緩和することができる。以上の結果、ディスプレーサキャップ152を薄肉軽量化することが可能となり、スターリング冷凍機4の成績係数を向上させることができる。
また、スターリング冷凍機4において、ディスプレーサ本体151および仕切り部材153を金属製とすることにより、第1内部空間151Aの耐圧強度を高くすることができる。また、ディスプレーサキャップ152を金属よりも熱伝導性が低い樹脂で形成することにより、ディスプレーサ15を介した圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの熱交換を抑制することができる。結果として、スターリング冷凍機4の成績係数をさらに向上させることができる。
また、スターリング冷凍機4において、ディスプレーサ本体151と仕切り部材153とを同一の素材により構成することで、熱影響に対するディスプレーサ本体151と仕切り部材153との接合の信頼性を高めることができる。また、仕切り部材153を介してディスプレーサキャップ152をディスプレーサ本体151に接合することで、信頼性の高いディスプレーサ本体151と仕切り部材153との接合部によって第1内部空間151Aをシールすることができるので、第1内部空間151Aのシールの信頼性を高めることができる。
上述した内容について要約すると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態に係るスターリング冷凍機4は、背圧空間23と圧縮空間17Aおよび膨張空間17Bを含む作動空間17とを有し、作動媒体が封入された「外殻体」としてのケーシング24と、ケーシング24内に組付けられたシリンダ13A,13Bと、背圧空間23と作動空間17との間に設けられ、シリンダ13A内を往復動するピストン14と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間に設けられ、シリンダ13B内を往復動するディスプレーサ15とを備える。ディスプレーサ15は、第1内部空間151Aと第1内部空間151Aおよび圧縮空間17Aを連通させる第1孔部154とを有する「本体部材」としてのディスプレーサ本体151と、第1内部空間151A内の作動媒体をシリンダ13Aの内周面に向けて噴出する「作動媒体噴出機構」としてのオリフィス156と、第2内部空間152Aと第2内部空間152Aおよび膨張空間17Bを連通させる第2孔部157,158とを有する「キャップ部材」としてのディスプレーサキャップ152と、第1と第2内部空間151A,152Aを仕切る仕切り部材153とを含む。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫におけるスターリング冷凍機を示した側断面図である。 図2に示されるスターリング冷凍機におけるディスプレーサを示す断面図である。 図3に示されるディスプレーサを概念的に示す図である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、2 放熱部、2A〜2F パイプ(高温側循環回路)、3 吸熱部、3A,3B パイプ(低温側循環回路)、4 スターリング冷凍機、5 高温側蒸発器、6 循環ポンプ、7 高温側凝縮器、8 ファン、9 発露防止パイプ、10 低温側凝縮器、11 低温側蒸発器、12 ファン、13A,13B シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、15A ディスプレーサロッド、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18,19 熱交換器、20 リニアモータ、20A インナーヨーク、20B アウターヨーク、20C コイル、20D 可動マグネット、21 ピストンスプリング、22 ディスプレーサスプリング、23 背圧空間、24 ケーシング、151 ディスプレーサ本体、152 ディスプレーサキャップ、153 仕切り部材、154 第1孔部、155 チェック弁、156 オリフィス、157,158 第2孔部、157A 先端面、158A 側面。

Claims (7)

  1. 背圧空間と圧縮空間および膨張空間を含む作動空間とを有し、作動媒体が封入された外殻体と、
    前記外殻体内に組付けられたシリンダと、
    前記背圧空間と前記作動空間との間に設けられ、前記シリンダ内を往復動するピストンと、
    前記圧縮空間と前記膨張空間との間に設けられ、前記シリンダ内を往復動するディスプレーサとを備え、
    前記ディスプレーサは、
    第1内部空間と該第1内部空間および前記圧縮空間を連通させる第1孔部とを有する本体部材と、
    前記第1内部空間内の前記作動媒体を前記シリンダの内周面に向けて噴出する作動媒体噴出機構と、
    第2内部空間と該第2内部空間および前記膨張空間を連通させる第2孔部とを有するキャップ部材と、
    前記第1と第2内部空間を仕切る仕切り部材とを含む、スターリング機関。
  2. 前記本体部材および前記仕切り部材は金属製であり、
    前記キャップ部材は前記本体部材および前記仕切り部材よりも低熱伝導性の素材で形成される、請求項1に記載のスターリング機関。
  3. 前記本体部材と前記仕切り部材とが同一の素材により構成され、
    前記仕切り部材を介して前記本体部材と前記キャップ部材とが接合されている、請求項1または請求項2に記載のスターリング機関。
  4. 前記キャップ部材は前記膨張空間に対向する先端面を有し、
    前記先端面上に前記第2孔部が設けられる、請求項1から請求項3のいずれかに記載のスターリング機関。
  5. 前記キャップ部材は前記シリンダの内周面と対向する側面を有し、
    前記側面上に前記第2孔部が設けられる、請求項1から請求項3のいずれかに記載のスターリング機関。
  6. 前記キャップ部材は前記膨張空間に対向する先端面および前記シリンダの内周面と対向する側面を有し、
    前記先端面上および前記側面上に前記第2孔部が設けられる、請求項1から請求項3のいずれかに記載のスターリング機関。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のスターリング機関を備えた、スターリング機関搭載機器。
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