JP2006105483A - スターリング機関搭載機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 振動や騒音が低減されたスターリング機関搭載機器を提供する。
【解決手段】 スターリング機関搭載機器としてのスターリング冷却庫は、放熱部2と吸熱部3とを含むヘッド部を有するスターリング冷凍機4と、スターリング冷凍機4を格納する機械室31と、スターリング冷凍機4のヘッド部と機械室31の壁部との隙間に嵌め込まれ、壁部の厚み方向に重なるように形成された積層構造を有する断熱材32とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、スターリング機関搭載機器に関し、特に、振動や騒音が低減されたスターリング機関搭載機器に関する。
逆スターリングサイクルによる熱交換を冷却庫に適用したものとして、たとえば、特開2003−50073号公報(従来例1)に記載されたものなどが挙げられる。
従来例1においては、逆スターリングサイクルによる作動ガスの圧縮熱を外部に放熱するための高温部と、逆スターリングサイクルによる作動ガスの膨張熱を外部から吸熱するための低温部と、低温部に熱的に結合された低温側凝縮器および複数の低温側蒸発器をサーモサイフォンを構成するように連結した閉回路からなる低温側循環回路とを備え、低温部の冷熱を搬送する冷熱搬送媒体を低温側循環回路内に封入したことを特徴とするスターリング冷凍システムが開示されている。
特開2003−50073号公報
しかしながら、上記のようなスターリング冷却庫においては、以下のような問題があった。
スターリングエンジンのヘッド部と該エンジンが格納される格納室のキャビネットとの隙間に断熱材を充填した場合、スターリングエンジンの振動が断熱材を介してキャビネットに伝達してしまうことになる。これにより、振動や騒音が増大する。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、振動や騒音が低減されたスターリング機関搭載機器を提供することにある。
本発明に係るスターリング機関搭載機器は、1つの局面では、放熱部と吸熱部とを含むヘッド部を有するスターリング機関と、スターリング機関を格納する格納室と、スターリング機関のヘッド部と格納室の壁部との隙間に嵌め込まれ、壁部の厚み方向に重なるように形成された積層構造を有する断熱部とを備える。
本構成によれば、スターリング機関のヘッド部周辺の断熱性を保ちつつ、スターリング機関の振動が格納室の壁部に伝達することを抑制することができる。特に、スターリング機関のピストンの軸方向の振動に対して高い防振効果が得られる。
ここで、複数のドーナツ板状の断熱部材の外周を接着して貼り合わせることにより断熱部の積層構造を形成することが好ましい。
これにより、断熱部を容易に作製することができる。この結果、コストダウンを図ることができる。
本発明に係るスターリング機関搭載機器は、他の局面では、放熱部と吸熱部とを含むヘッド部を有するスターリング機関と、スターリング機関を格納する格納室と、スターリング機関のヘッド部と格納室の壁部との隙間に嵌め込まれ、亀裂を有する断熱部とを備える。
この局面においても、スターリング機関のヘッド部周辺の断熱性を保ちつつ、スターリング機関の振動が格納室の壁部に伝達することを抑制することができる。また、断熱部の作製が比較的容易であり、低コストで作製することが可能である。
ここで、上記亀裂は、壁部の厚み方向と交差する方向に延在することが好ましい。これにより、スターリング機関のピストンの軸方向の振動に対して高い防振効果を得ることができる。
本発明によれば、振動や騒音が低減されたスターリング機関搭載機器を提供することができる。
以下に、本発明に基づくスターリング機関搭載機器の実施の形態について、図1から図12を用いて説明する。
なお、本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
また、本実施の形態においては、スターリング冷凍機を備えたスターリング機関搭載機器としてのスターリング冷却庫(Stirling Refrigerator/Freezer)について説明するが、本発明に係るスターリング機関搭載機器は、スターリング冷却庫に限定されるものではない。スターリング機関は、たとえば、発電機としても用いられる。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。
本実施の形態に係るスターリング冷却庫1は、図1に示すように、放熱部2と吸熱部3とを有するスターリング冷凍機4(スターリング機関)と、放熱部2に取付けられた高温側蒸発器5、高温側凝縮器7およびパイプ2A,2Bを含む第1高温側循環回路(第1循環回路)と、高温側蒸発器5、循環ポンプ6、発露防止パイプ9およびパイプ2C,2D,2E,2Fを含む第2高温側循環回路(第2循環回路)と、吸熱部3に取付けられた低温側凝縮器10、低温側蒸発器11およびパイプ3A,3Bを含む低温側循環回路とを備える。第1高温側循環回路は、スターリング冷凍機4の放熱部2の冷却を行ない、第2高温側循環回路は、発露防止パイプ9に熱を供給する。また、低温側循環回路は、冷却庫内の空気とスターリング冷凍機4の吸熱部3との熱交換を行なう。
第1と第2高温側循環回路内には水(H2O)などが冷媒として封入されている。高温側蒸発器5において蒸発した冷媒はパイプ2A(高温側導管)を介して高温側凝縮器7に達する(図1中の破線矢印)。高温側凝縮器7において外気との熱交換が行なわれることで冷媒が凝縮する。この熱交換を促進するために、高温側凝縮器7近傍に気流を生じさせるファン8が設けられている。凝縮した冷媒は、パイプ2B(高温側戻り管)を介して高温側蒸発器5に戻る。第1高温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、放熱部2で発生した熱を伝達することができるように、高温側凝縮器7が高温側蒸発器5より上方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(ほぼ真空状態に減圧)されている。
一方、高温側蒸発器5の下部には、パイプ2Cが接続されている。高温側蒸発器5からパイプ2Cに液相の冷媒が流入する。パイプ2Cに流入した冷媒は、パイプ2Dを介して、スターリング冷凍機4よりも下方に設けられた循環ポンプ6に達する。循環ポンプ6から吐出された冷媒は、パイプ2Eを介して発露防止パイプ9に送られる。ここで、発露防止パイプ9内を流れる冷媒は、スターリング冷凍機4の放熱部2から与えられた熱により比較的高温に保たれている。したがって、発露防止パイプ9を冷却庫の前面に配置することで、ドア部等における発露を抑制することができる。発露防止パイプ9内を流れた冷媒は、パイプ2Fを介して高温側蒸発器5内に戻る。このように、第2高温側循環回路においては、循環ポンプ6による強制循環が行なわれている。
低温側循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器10において凝縮した冷媒はパイプ3A(低温側導管)を介して低温側蒸発器11に達する。低温側蒸発器11において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。この熱交換を促進するために、低温側蒸発器11近傍に気流を生じさせるファン12が設けられている。熱交換の後、ガス化された冷媒は、パイプ3B(低温側戻り管)を介して低温側凝縮器10に戻る。低温側循環回路においては、このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、吸熱部3で発生した冷熱を伝達することができるように、低温側蒸発器11が低温側凝縮器10より下方に配置されている。また、冷媒の沸点を調整するために、循環回路系内の圧力が調整(ほぼ真空状態に減圧)されている。
スターリング冷凍機4を作動させると、該冷凍機4の放熱部2で発生した熱が、高温側凝縮器7を介して空気と熱交換される。一方、スターリング冷凍機4の吸熱部3で発生した冷熱は、低温側蒸発器11を介して冷却庫内の空気と熱交換される。冷却庫内からの暖かくなった気流は、再び低温側蒸発器11近傍に送られ、繰り返し冷却される。
図2は、スターリング冷却庫1の冷却庫本体1Aにおける機械室31およびその周辺の構造を示した図である。
図2を参照して、スターリング冷凍機4は、冷却庫本体1Aの機械室31(格納室)内に設けられる。スターリング冷凍機4のヘッド部と機械室31の壁部との隙間に断熱材32(断熱部)が設けられる。断熱材32は、たとえば、EPDM(Ethylene−Propylene Diene Monomer)やNBR(nitrile rubber)などの難燃性の独立気泡発泡体からなる。該断熱材32は、スターリング冷凍機4の放熱部2と吸熱部3とを遮断しながら、スターリング冷凍機4のヘッド部を支持する。なお、図2に示す例では、スターリング冷凍機4の吸熱部3が機械室31の外部に突出しているが、この場合も、スターリング冷凍機4は機械室31に格納されていると解釈すべきである。
図3は、図2に示す断熱材の形成過程の一例を示した図である。図3(a)を参照して、断熱材32(断熱部)は、接着材33を用いて板状(ここでは、ドーナツ板状)の断熱材片320(断熱部材)を貼り合わせる(接着する)ことにより形成される。これにより、断熱部を容易に作製することができる。この結果、コストダウンを図ることができる。図3(b)を参照して、形成された断熱材32は、スターリング冷凍機4のヘッド部と機械室の壁部との隙間に嵌め込まれる。なお、図3においては、高温側蒸発器5および低温側凝縮器10の図示を省略しているが、高温側蒸発器5は、断熱材32が嵌め込まれる前に放熱部2上に取付けられ、低温側凝縮器10は、断熱材32が嵌め込まれた後に吸熱部3上に取付けられる。
図3に示す断熱材32は、機械室31の壁部の厚み方向(図2,図3における左右方向)に重なるように形成された積層構造を有する。このような断熱材32によれば、スターリング冷凍機4の放熱部2と吸熱部3とを遮断しながら、スターリング冷凍機4のヘッド部の支持構造において、該冷凍機4のピストンの軸方向のばね定数を低減することができる。したがって、断熱性を確保しながら、スターリング冷凍機4の振動が冷却庫本体1Aに伝達することを抑制することができる。この結果、振動や騒音が低減されたスターリング冷却庫が提供される。
図4は、図2,図3に示す断熱材の変形例の形成過程を示した図である。本変形例においては、まず、図4(a)に示すように、スターリング冷凍機4のヘッド部に高温側蒸発器5および低温側凝縮器10を取付け、その後、図4(b)に示すように、これらの外部熱交換器と機械室の壁部との隙間に断熱材32が嵌め込まれる。このような構造によっても、断熱材32によってスターリング冷凍機4の放熱部2と吸熱部3とを遮断することができる。ここで、断熱材32としては、機械室31の壁部の厚み方向(図4における左右方向)に重なるように形成された積層構造を有するものが組み合わされて用いられる。
図5は、図4(b)に示す断熱材の形成方法を示した図である。断熱材32は、図5(a),(b)に示すように、板状の断熱材片320を接着して貼り合わせることにより形成される。なお、図5における断熱材片が重なる方向については、適宜変更が可能であるが、図5に示すように、機械室31の壁部の厚み方向(図5中の左右方向)に重ねることで、スターリング冷凍機4の振動の主方向であるピストンの軸方向(図5中の左右方向)の振動に対してより高い防振効果を得ることができる。
図6は、図4(b)に示す断熱材の変形例の形成方法を示した図である。断熱材32は、図6(a),(b)に示すように、カッター34を用いて断熱材ブロック321に機械室31の壁部の厚み方向(図6中の左右方向)と直交する方向に延在する亀裂を設ける(層状にカットする)ことにより形成されてもよい。
なお、図6における亀裂の方向については、適宜変更が可能であるが、図6に示すように、機械室31の壁部の厚み方向と交差する方向に延在するように形成することで、スターリング冷凍機4の振動の主方向であるピストンの軸方向(図6中の左右方向)の振動に対してより高い防振効果を得ることができる。
図7〜図11は、スターリング冷凍機4のヘッド部周辺の構造の変形例を示した図である。
上記積層構造や亀裂に代えて、図7に示すように、断熱材32に空洞32Aを設けることによっても、上記と同様の防振効果を得ることが可能である。なお、空洞32Aの形態は図7に示す例に限定されず、たとえば、図8〜図10に示すような変形例が考えられる。図8においては、空洞32Aが複数形成され、図9においては、複数形成された空洞32Aの形状が互いに異なり、図10においては、略円形断面を有する空洞32Aが複数形成されている。
また、図11に示すように、断熱材32を波形に形成することも考えられる。このような場合も、上記と同様の防振効果を得ることが可能である。
次に、図12を用いて、スターリング冷凍機4の構造の一例およびその動作について説明する。
図12に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機4は、フリーピストン型のスターリング機関であって、ケーシング30と、該ケーシング30に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部2と、吸熱部3と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図12の例では、スターリング冷凍機4の外殻体(外壁)は、単一の容器で構成されず、背圧空間27側に位置するケーシング30(ベッセル部分)と、作動空間17側に位置する放熱部2、チューブ18Aおよび吸熱部3とで主に構成される。ケーシング30は、背圧空間27を規定する。ケーシング30には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。上記外殻体の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とフリーピストンとしてのディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部3との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部2によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部3によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、チューブ18Aの内周面上に所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器16が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機4内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、後述する逆スターリングサイクルが実現される。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22とを有し、このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14が駆動される。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング24と接続される。該ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24に弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26はピストン14を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング25は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部と、ピストンスプリング24の周縁部は、リニアモータ23からピストン14の背圧空間27側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング30によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング30内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング30内でピストン14よりもピストンスプリング24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。
放熱部2、吸熱部3の内周面上には、それぞれ熱交換器18と熱交換器19とが設けられる。熱交換器18,19は、それぞれ、圧縮空間17A,膨張空間17Bと放熱部2,吸熱部3との間の熱交換を行なう。
ケーシング30の後方側には、板バネ28を介してバランスマス29が取付けられている。バランスマス29は、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによって生じるケーシング30の振動を吸収する質量部材である。具体的には、ピストン14やディスプレーサ15が振動することによってケーシング30に振動が生じた場合に、このケーシング30の振動に対して追従するようにバランスマス29が振動することにより、スターリング冷凍機4の振動が低減される。
次に、このスターリング冷凍機4の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、放熱部2によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は吸熱部3側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側(後方側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部3によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝熱されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部3は徐々に低温になり、極低温を有するに至る。一方で、放熱部2は徐々に高温になる。上述したように、吸熱部3における冷熱は、低温側循環回路を介して冷却庫内に供給され、放熱部2における熱は、第1と第2高温側循環回路を介して冷却庫外に放出される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫の配管系統図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫における機械室およびその周辺の構造を示した図である。 図2における断熱材の形成過程を示した図であり、(a)は、断熱材片を貼り合わせることにより断熱材を形成する様子を示し、(b)は、形成された断熱材をスターリング冷凍機のヘッド部と機械室の壁部との隙間に嵌め込む様子を示す。 図2における断熱材の変形例の形成過程を示した図であり、(a)は、スターリング冷凍機のヘッド部に外部熱交換器を取付ける様子を示し、(b)は、外部熱交換器と機械室の壁部との隙間に断熱材を嵌め込む様子を示す。 図4(b)に示す断熱材の形成方法を示した図である。 図4(b)に示す断熱材の変形例の形成方法を示した図である。 図2における断熱材の他の変形例を示した図である。 図2における断熱材のさらに他の変形例を示した図である。 図2における断熱材のさらに他の変形例を示した図である。 図2における断熱材のさらに他の変形例を示した図である。 図2における断熱材のさらに他の変形例を示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫におけるスターリング冷凍機を示した側断面図である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、2 放熱部、2A〜2F パイプ(高温側循環回路)、3 吸熱部、3A,3B パイプ(低温側循環回路)、4 スターリング冷凍機、5 高温側蒸発器、6 循環ポンプ、7 高温側凝縮器、8 ファン、9 発露防止パイプ、10 低温側凝縮器、11 低温側蒸発器、12 ファン、13 シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18,19 熱交換器、18A チューブ、20 インナーヨーク、21 可動マグネット、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、28 板バネ、29 バランスマス、30 ケーシング、31 機械室、32 断熱材、32A 空洞、33 接着材、34 カッター、320 断熱材片、321 断熱材ブロック。

Claims (3)

  1. 放熱部と吸熱部とを含むヘッド部を有するスターリング機関と、
    前記スターリング機関を格納する格納室と、
    前記スターリング機関のヘッド部と前記格納室の壁部との隙間に嵌め込まれ、前記壁部の厚み方向に重なるように形成された積層構造を有する断熱部とを備えたスターリング機関搭載機器。
  2. 複数のドーナツ板状の断熱部材の外周を接着して貼り合わせることにより前記断熱部の積層構造を形成する、請求項1に記載のスターリング機関搭載機器。
  3. 放熱部と吸熱部とを含むヘッド部を有するスターリング機関と、
    前記スターリング機関を格納する格納室と、
    前記スターリング機関のヘッド部と前記格納室の壁部との隙間に嵌め込まれ、亀裂を有する断熱部とを備えたスターリング機関搭載機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010121844A (ja) * 2008-11-19 2010-06-03 Panasonic Corp 冷凍サイクル装置

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