JP2005345073A - スターリング機関およびその製造方法、スターリング冷却庫 - Google Patents

スターリング機関およびその製造方法、スターリング冷却庫 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱交換の効率を向上させたスターリング機関およびその製造方法ならびに上記スターリング機関を備えたスターリング冷却庫を提供する。
【解決手段】 スターリング冷凍機2は、外殻体と、外殻体内に組み付けられたシリンダ13と、ピストン14と、ディスプレーサ15と、ピストン14とディスプレーサ15との間に形成された圧縮空間17Aと、ディスプレーサ15に対してピストン14の反対側に形成された膨張空間17Bと、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを連通する連通路に配設された再生器16と、再生器16に対して圧縮空間17A側に配設された放熱部18と、再生器16に対して膨張空間17B側に配設された吸熱部19と、放熱部18,吸熱部19の内周面上に配設された熱交換器180,190とを備え、外殻体における熱交換器180または熱交換器190が当接する部分の少なくとも一部において、熱交換器180または熱交換器190の外周に沿うように外殻体の内面に切削加工を施している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、スターリング機関およびその製造方法、スターリング冷却庫(Stirling Refrigerator/Freezer)に関し、特に、熱交換の効率を向上させたスターリング機関およびその製造方法、スターリング冷却庫に関する。
逆スターリングサイクルによる熱交換を冷却庫に適用したものとして、たとえば、特開2003−50073号公報(従来例1)に記載されたものなどが挙げられる。
従来例1においては、逆スターリングサイクルによる作動ガスの圧縮熱を外部に放熱するための高温部と、逆スターリングサイクルによる作動ガスの膨張熱を外部から吸熱するための低温部と、低温部に熱的に結合された低温側凝縮器および複数の低温側蒸発器をサーモサイフォンを構成するように連結した閉回路からなる低温側循環回路とを備え、低温部の冷熱を搬送する冷熱搬送媒体を低温側循環回路内に封入したことを特徴とするスターリング冷凍システムが開示されている。
特開2003−50073号公報
しかしながら、上記のようなスターリング機関においては、以下のような問題があった。
スターリング機関の製造工程において、外殻体(Outer Shell)の耐圧強度および外殻体を構成する部材間のロウ付けの欠陥の有無などを確認するため、該スターリング機関を実際に使用する際の作動媒体の充填圧力よりも高い(たとえば1.5倍程度)圧力で、試験的にガスが封入される。ここで、外殻体の一部に変形(膨らみ)が生ずる場合がある。この場合、たとえば、放熱部/吸熱部の内面に設けられる熱交換器と外殻との密着性が低下し、結果として、熱交換の効率が低下する。
一方で、スターリング機関の外殻の厚みを、該スターリング機関を実際に使用する際の作動媒体の充填圧力よりも高い圧力が作用した場合でも変形しない程度に大きくすることは、放熱部/吸熱部における熱交換の効率の向上を阻害することから、好ましくない。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、熱交換の効率を向上させたスターリング機関およびその製造方法ならびに上記スターリング機関を備えたスターリング冷却庫を提供することにある。
本発明に係るスターリング機関は、外殻体と、作動媒体を封入した外殻体内に組み付けられたシリンダと、シリンダ内で往復運動するピストンと、シリンダ内でピストンに対し位相差をもって往復運動するディスプレーサと、ピストンとディスプレーサとの間に形成された圧縮空間と、ディスプレーサに対してピストンの反対側に形成された膨張空間と、圧縮空間と膨張空間とを連通する連通路に配設された再生器と、再生器に対して圧縮空間側に配設された放熱部と、再生器に対して膨張空間側に配設された吸熱部と、放熱部の内周面上に配設された第1熱交換器と、吸熱部の内周面上に配設された第2熱交換器とを備え、外殻体における第1熱交換器または第2熱交換器が当接する部分において、該第1または第2熱交換器の外周に沿うように外殻体の内面を加工している。
外殻体における周方向の厚みの変化を形成するに際し、その内周面を所定の形状に加工することができる。この結果、スターリング機関における熱交換の効率が向上する。
ここで、放熱部は、第1熱交換器の外周面が当接する部分に向かうにつれて内径が小さくなるテーパ部分を有することが好ましい。
これにより、ケーシング内に配設される部品を該ケーシング内に挿入しやすくなる。
本発明に係るスターリング機関の製造方法は、外殻体内に動作時における作動媒体の圧力よりも高い圧力でガスを封入する工程と、封入されたガスを除去した後、外殻体の一部を構成する部分であって放熱部から吸熱部に至る部分の少なくとも一部の内周面に切削加工を施す工程と、放熱部および吸熱部の内周面上にそれぞれ第1と第2熱交換器と、放熱部と吸熱部との間に位置する外殻体の内周面上に再生器とを取り付ける工程と、外殻体内に、シリンダと、ピストンと、シリンダ内においてピストンに対向するディスプレーサとを取り付ける工程とを備える。
これにより、ケーシングの内周面を所定の形状に加工することができる。この結果、スターリング機関における熱交換の効率が向上する。
ここで、放熱部から吸熱部にまで切削加工が施されることが好ましい。
これにより、放熱部から吸熱部に至る部分の内周面が所定の形状に形成される。結果として、スターリング機関における熱交換の効率が向上する。
本発明に係るスターリング冷却庫は、上述した構成を有するスターリング機関および上述したスターリング機関の製造方法により製造されたスターリング機関を備える。
これにより、冷却能力や成績係数(COP:Coefficient of Performance)の高い冷却庫が提供される。
本発明によれば、スターリング機関における熱交換の効率を向上させることができる。
以下に、本発明に基づくスターリング機関およびその製造方法ならびにスターリング冷却庫の実施の形態について、図1から図4を用いて説明する。
なお、本願明細書において、「冷却庫」とは、「冷蔵庫」、「冷凍庫」および「冷凍冷蔵庫」の全てを含む概念である。
また、本実施の形態においては、「スターリング機関」の典型的な一例としてのスターリング冷凍機について説明するが、「スターリング機関」は「冷凍機」に限定して適用されるものではなく、同様の思想をたとえば「発電機」などに適用することも可能である。
図1は、本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫を示す図である。
図1に示すスターリング冷却庫1は、冷却空間として冷凍空間と冷蔵空間との少なくとも一方を備える。スターリング冷凍機2(スターリング機関)は、ウォームヘッド(放熱部)とコールドヘッド(吸熱部)とを備える。
スターリング冷却庫1は、スターリング冷凍機2のウォームヘッドの冷却を行なう高温側熱搬送サイクル(放熱システム)と、冷却庫内とスターリング冷凍機2のコールドヘッドとの熱交換を行なう低温側熱搬送サイクル(吸熱システム)とを備えている。
低温側熱搬送サイクルは、スターリング冷凍機2のコールドヘッドの周囲に接触して取り付けられた低温側凝縮器と、低温側戻り管および低温側導管からなる低温側冷媒通路6により低温側凝縮器と接続された低温側蒸発器5とから構成された循環回路である。なお、図1においては、互いに分離した低温側戻り管および低温側導管を合わせて低温側冷媒通路6として表示している。
上記循環回路内には二酸化炭素や炭化水素などが冷媒として封入されている。低温側凝縮器において凝縮した冷媒は低温側導管を介して低温側蒸発器5に達する。低温側蒸発器5において冷媒が蒸発することで熱交換が行なわれる。熱交換の後、ガス化された冷媒は、低温側戻り管を介して低温側凝縮器に戻る。このように、冷媒の蒸発と凝縮とによる自然循環を利用して、コールドヘッドで発生した冷熱を伝達することができるように、低温側蒸発器5を低温側凝縮器より下方に配置している。
図1に示すように、スターリング冷凍機2は、冷却庫本体1A背面の上部に配置される。また、吸熱システムは冷却庫本体背面1B側に配置され、放熱システムは冷却庫本体1Aの上部側に配置される。なお、低温側蒸発器5は、冷却庫本体背面1B側に設けられた冷気ダクト5Aに内設され、高温側凝縮器3は冷却庫本体1Aの上部に設けられたダクト3Aに内設される。
スターリング冷凍機2を作動させると、該冷凍機2のウォームヘッドで発生した熱が、高温側凝縮器3を介してダクト3A内の空気と熱交換される。このとき、送風ファン4により、ダクト3A内の暖かい空気がスターリング冷却庫1の庫外へ排出されるとともに、スターリング冷却庫1の庫外の空気が取り込まれ、熱交換が促進される。
一方、スターリング冷凍機2のコールドヘッドで発生した冷熱は、低温側蒸発器5を介して冷気ダクト5A内の空気と熱交換される。このとき、庫内冷却ファン7により、低温側蒸発器5で冷却された冷気が冷却庫内(冷却空間)に送風される。冷却空間からの暖かくなった気流は、冷気ダクト5Aを介して再び低温側蒸発器5に送られ、繰り返し冷却される。
上述した冷却サイクルの実施に伴い、冷却庫内(たとえば低温側蒸発器5周辺など)に着霜が生じる。これに対し、冷媒の流れを適宜調整することで、除霜を行なう。この除霜方法については、一般によく知られた技術を援用可能であるので、詳細な説明は行なわれない。
上述した除霜を実施することで、除霜水が発生する。除霜水は、冷気ダクト5Aからドレンパイプ8を介して、冷却庫本体底面1Cの下部に設置されたドレンパン9(蒸発皿)に導かれる。ドレンパン9の上部には、送風ファン10が設けられており、該送風ファン10によってドレンパン9内に溜まった除霜水表面近傍に気流が形成され、比較的乾いた空気が除霜水上に供給されるので、除霜水の蒸発が促進される。
図2は、スターリング冷凍機2の構造の一例を示した側断面図である。
図2に示すように、本実施の形態のスターリング冷凍機2は、ケーシング12と、該ケーシング12に組付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復動するピストン14およびディスプレーサ15と、再生器16と、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを含む作動空間17と、放熱部18(ウォームヘッド)と、吸熱部19(コールドヘッド)と、ピストン駆動手段としてのリニアモータ23と、ピストンスプリング24と、ディスプレーサスプリング25と、ディスプレーサロッド26と、背圧空間27とを備える。
図2の例では、スターリング冷凍機2の外殻体(外壁)は、単一の容器で構成されず、背圧空間27側に位置するケーシング12(ベッセル部分)と、作動空間17側に位置する放熱部18、再生器16および吸熱部19の外壁部分とで主に構成される。ケーシング12は、背圧空間27を規定する。ケーシング12には、シリンダ13、リニアモータ23、ピストンスプリング24およびディスプレーサスプリング25をはじめとする種々の部品が組付けられる。上記外殻体の内部には、ヘリウムガスや水素ガス、窒素ガスなどの作動媒体が充填される。
シリンダ13は、略円筒状の形状を有し、内部にピストン14とディスプレーサ15とを往復動可能に受け入れる。シリンダ13内において、ピストン14とディスプレーサ15とは同軸上に間隔をあけて配置され、このピストン14およびディスプレーサ15によってシリンダ13内の作動空間17が圧縮空間17Aと膨張空間17Bとに区画される。より詳しくは、作動空間17は、ピストン14におけるディスプレーサ15側の端面よりもディスプレーサ15側に位置する空間であり、ピストン14とディスプレーサ15との間に圧縮空間17Aが形成され、ディスプレーサ15と吸熱部19との間に膨張空間17Bが形成される。圧縮空間17Aは主に放熱部18によって囲まれ、膨張空間17Bは主に吸熱部19によって囲まれている。
圧縮空間17Aと膨張空間17Bとの間には、チューブ18Aの内周面上に所定の隙間を有しながらフィルムが巻回されてなる再生器6が配設されており、この再生器16を介して圧縮空間17Aと膨張空間17Bとが連通する。それにより、スターリング冷凍機2内に閉回路が構成される。この閉回路内に封入された作動媒体が、ピストン14およびディスプレーサ15の動作に合わせて流動することにより、逆スターリングサイクルが実現する。
シリンダ13の外側に位置する背圧空間27にはリニアモータ23が配設される。リニアモータ23は、インナーヨーク20と、可動マグネット部21と、アウターヨーク22とを有し、このリニアモータ23によって、シリンダ13の軸方向にピストン14を駆動する。
ピストン14の一端は、板バネなどで構成されるピストンスプリング24と接続される。該ピストンスプリング24は、ピストン14に弾性力を付与する弾性力付与手段として機能する。該ピストンスプリング24に弾性力を付加することにより、シリンダ13内でピストン14をより安定して周期的に往復動させることが可能となる。ディスプレーサ15の一端は、ディスプレーサロッド26を介してディスプレーサスプリング25と接続される。ディスプレーサロッド26はピストン14を貫通して配設され、ディスプレーサスプリング25は板バネなどで構成される。該ディスプレーサスプリング25の周縁部と、ピストンスプリング24の周縁部は、リニアモータ23からピストン14の背圧空間27側(以下、後方と称する場合がある。)に延びる支持部材により支持される。
ピストン14に対しディスプレーサ15と反対側には、ケーシング12によって囲まれた背圧空間27が配設されている。背圧空間27は、ケーシング12内でピストン14の周囲に位置する外周領域と、ケーシング12内でピストン14よりもピストンスプリング24側(後方側)に位置する後方領域とを含む。この背圧空間27内にも、作動媒体が存在する。
放熱部18、吸熱部19の内周面上には、それぞれ熱交換器180(第1熱交換器)と熱交換器190(第2熱交換器)とが設けられる。
次に、スターリング冷凍機2の動作について説明する。
まず、リニアモータ23を作動させてピストン14を駆動する。リニアモータ23によって駆動されたピストン14は、ディスプレーサ15に接近し、圧縮空間17A内の作動媒体(作動ガス)を圧縮する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近することにより、圧縮空間17A内の作動媒体の温度は上昇するが、放熱部18によってこの圧縮空間17A内に発生した熱が外部へと放出される。そのため、圧縮空間17A内の作動媒体の温度はほぼ等温に維持される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルにおける等温圧縮過程に相当する。
ピストン14がディスプレーサ15に接近した後にディスプレーサ15は吸熱部19側に移動する。他方、ピストン14によって圧縮空間17A内において圧縮された作動媒体は再生器16内に流入し、さらに膨張空間17Bへと流れ込む。その際、作動媒体の持つ熱が再生器16に蓄熱される。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容冷却過程に相当する。
膨張空間17B内に流入した高圧の作動媒体は、ディスプレーサ15がピストン14側(ケーシング12のベッセル部分の後端側)へ移動することにより膨張する。このようにディスプレーサ15が後方側へ移動するのに伴い、ディスプレーサスプリング25の中央部も後方側に突出するように変形する。
上記のように膨張空間17B内で作動媒体が膨張することにより、膨張空間17B内の作動媒体の温度は下降するが、吸熱部19によって外部の熱が膨張空間17B内へと伝熱されるため、膨張空間17B内はほぼ等温に保たれる。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等温膨張過程に相当する。
その後、ディスプレーサ15がピストン14から遠ざかる方向に移動し始める。それにより、膨張空間17B内の作動媒体は再生器16を通過して再び圧縮空間17A側へと戻る。その際に再生器16に蓄熱されていた熱が作動媒体に与えられるため、作動媒体は昇温する。すなわち、本過程は、逆スターリングサイクルの等容加熱過程に相当する。
この一連の過程(等温圧縮過程−等容冷却過程−等温膨張過程−等容加熱過程)が繰り返されることにより、逆スターリングサイクルが構成される。この結果、吸熱部19は徐々に低温になり、極低温を有するに至る。
図3は、図2に示すスターリング冷凍機2の外殻体における放熱部18から吸熱部19に至る部分を示した側断面図である。
図3を参照して、放熱部18と吸熱部19とは、チューブ18Aにより接続される。放熱部18に対して吸熱部19の反対側に、ベッセル18Bが接続される。放熱部18、チューブ18A、ベッセル18Bおよび吸熱部19によって、スターリング冷凍機2における作動空間側の外殻体が形成される。これらの部材間の接続は、ロウ付けなどにより行なわれる。さらに、TIG溶接などにより、図2に示すようにベッセル18Bとケーシング12とを接続して、スターリング冷凍機2の外殻体が形成される。
放熱部18、チューブ18Aおよび吸熱部19は、典型的には、ステンレスや銅などにより構成されるが、チタン、アルミニウム、真鍮などにより構成されてもよい。
スターリング冷凍機2の外殻体は、典型的には略円筒形状を有する。ここで、放熱部18および吸熱部19の内周面上に設けられる熱交換器180,190は、熱交換の効率向上の観点から、それぞれ放熱部18および吸熱部19に密着することが望ましい。したがって、熱交換器180,190の外周面は、外殻体の内周面の形状に合わせて、円形に形成される。
実際にスターリング冷凍機2を作製するにあたり、上記ロウ付け部のシールの検査(漏れ検査)が行なわれる。ここでは、ベッセル18Bとケーシング12とを仮付けすることでスターリング冷凍機2の外殻体が組み立てられ、その外殻体内に、実際にスターリング冷凍機2を作動させる状態よりも高い(たとえば1.5倍程度)の圧力で、試験用ガスが封入され、ロウ付け部からの漏れがないかが確認される。上記確認が行なわれた後、封入された試験用ガスは除去され、ベッセル18Bとケーシング12とが再度切り離される。その後、放熱部18および吸熱部19側(作動空間側)の外殻体内には、熱交換器180,190や再生器16が配設され、ケーシング12側(背圧空間側)の外殻体内には、リニアモータ23などが配設される。
上述したとおり、試験用ガスは作動媒体よりも高圧で封入されるので、試験用ガスが封入される際、若干量ではあるが、外殻体が変形する(外側に膨らむ)場合がある。この変形が生じることにより、放熱部18および吸熱部19の内周面上に設置される熱交換器180,190と放熱部18および吸熱部19との密着性が低下し、熱交換の効率が低下することが懸念される。また、併せて、チューブ18Aの内周面上に設けられる再生器16において、作動媒体の通路が曲がったり、その開口面積(通路面積)が軸方向に変化したりして、作動媒体の移動が抑制されることが懸念される。いずれの場合においても、スターリング冷凍機2における熱交換の効率が低下することが懸念される。
これに対し、本実施の形態に係るスターリング冷凍機2においては、放熱部18、チューブ18Aおよび吸熱部19の内周面上に切削加工を施すことにより、試験用ガスの封入により変形した外殻体の内面形状を所定の形状(たとえば円形)に戻している。これにより、熱交換器180,190近傍における熱交換の効率が向上し、また、再生器16内における作動媒体の移動がスムーズになり、結果として、スターリング冷凍機2における熱交換効率が向上する。スターリング冷凍機2における外殻体の内部においては、グリースなどの伝熱材料を用いることが困難であるため、その外殻体の内周面を所定の形状に加工することは、熱交換の効率向上の観点から非常に有効である。
上記切削加工を施した場合、放熱部18、チューブ18Aおよび吸熱部19において、周方向にそれらの厚みが変化する。たとえば、放熱部18であれば、平均の厚み(t1)が2mm以上5mm以下程度であるのに対し、その厚みは周方向に10μm以上50μm以下程度変化し、チューブ18Aであれば、平均の厚み(t2)が1mm以上3mm以下程度であるのに対し、その厚みは周方向に10μm以上50μm以下程度変化し、吸熱部19であれば、平均の厚み(t3)が2mm以上5mm以下程度であるのに対し、その厚みは周方向に10μm以上50μm以下程度変化する。
同様に、上記切削加工を施すことにより、もともとは均一の厚みを有する円筒部材により構成されていたチューブ18Aにおいて、軸方向にその厚みが変化する。たとえば、チューブ18Aの平均の厚み(t2)が1mm以上3mm以下程度であるのに対し、その厚みは軸方向に10μm以上50μm以下程度程度変化する。
なお、切削加工は、好ましくは、放熱部18から吸熱部19にまで至る部分に施されるが、放熱部18、チューブ18Aおよび吸熱部19のうちいずれか1つの内周面上にのみ施されてもよいし、放熱部18および吸熱部19の内周面上にのみ、または、放熱部18とチューブ18Aの内周面上にのみ、または、チューブ18Aと吸熱部19の内周面上にのみ施されてもよい。
また、上述した切削加工以外にも、たとえば、試験用ガスの封入により変形した(外側に膨らんだ)外殻体に外側から加圧することで、その外殻体の内周面を所定の形状に加工することは、当然に予定されている。
図4は、図3に示す外殻体における放熱部18周辺を拡大して示した側断面図である。
図4を参照して、放熱部18は、熱交換器180の外周面が当接する部分に向かうにつれて内径が小さくなるテーパ部分18Cを有する。すなわち、テーパ部分18Cよりも吸熱部19側の内周面に熱交換器180(第1熱交換器)の外周面が当接する。
これにより、熱交換器180,190および再生器16を配設する際に、相対的に大きな内径を有する部分(部品挿入口)からそれらの部品を外殻体内に挿入することができるので、設置が行ないやすくなる。また、熱交換器180の外径を、テーパ部分18Cにおける最も大きな内径に合わせて設定すれば、テーパ部分18Cの内周によって熱交換器180の外周を締め付けることができるので、放熱部18と熱交換器180との密着性が高まり、熱交換の効率が向上する。
上述した内容について要約すると以下のようになる。
本実施の形態に係るスターリング冷凍機2は、ケーシング12、放熱部18、チューブ18Aおよび吸熱部19を含む外殻体と、作動媒体を封入した外殻体内に組み付けられたシリンダ13と、シリンダ13内で往復運動するピストン14と、シリンダ13内でピストン14に対し位相差をもって往復運動するディスプレーサ15と、ピストン14とディスプレーサ15との間に形成された圧縮空間17Aと、ディスプレーサ15に対してピストン14の反対側に形成された膨張空間17Bと、圧縮空間17Aと膨張空間17Bとを連通する連通路に配設された再生器16と、再生器16に対して圧縮空間17A側に配設された放熱部18と、再生器16に対して膨張空間17B側に配設された吸熱部19と、放熱部18の内周面上に配設された熱交換器180(第1熱交換器)と、吸熱部19の内周面上に配設された熱交換器190(第2熱交換器)とを備えている。ここで、外殻体における熱交換器180または熱交換器190が当接する部分において、熱交換器180または熱交換器190の外周に沿うように該外殻体の内面を加工(たとえば切削加工)することにより、外殻体の厚みが軸方向または周方向に異なってくる。すなわち、結果的に、外殻体の厚みは、少なくとも該外殻体における熱交換器180または熱交換器190が当接する部分において、外殻体の軸方向または周方向に異なっている。
また、本実施の形態に係るスターリング冷凍機2の製造方法は、外殻体内に動作時における作動媒体の圧力よりも高い圧力で試験用ガスを封入する工程と、封入された試験用ガスを除去した後、外殻体の一部を構成する部分であって放熱部18から吸熱部19に至る部分の少なくとも一部の内周面に切削加工を施す工程と、放熱部18および吸熱部19の内周面上にそれぞれ熱交換器180,190と、放熱部18と吸熱部19との間に位置する外殻体(チューブ18A)の内周面上に再生器16とを取り付ける工程と、外殻体内に、シリンダ13と、ピストン14と、シリンダ13内においてピストン14に対向するディスプレーサ15とを取り付ける工程とを備える。
さらに、本実施の形態に係るスターリング冷却庫は、上述した構成を有するスターリング冷凍機2、または、上述した製造方法により製造されたスターリング冷凍機2を備える。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の1つの実施の形態に係るスターリング冷却庫を示した図である。 本発明の1つの実施の形態に係るスターリング機関を示した側断面図である。 図2に示すスターリング機関の外殻体における放熱部から吸熱部に至る部分を示した側断面図である。 図3に示す外殻体における放熱部周辺を拡大して示した側断面図である。
符号の説明
1 スターリング冷却庫、1A 冷却庫本体、1B 冷却庫本体背面、1C 冷却庫本体底面、2 スターリング冷凍機、3 高温側凝縮器、3A ダクト、3B 高温側蒸発器、4 送風ファン、5 低温側蒸発器、5A 冷気ダクト、6 低温側冷媒通路、7 庫内冷却ファン、8 ドレンパイプ、9 ドレンパン、10 送風ファン、12 ケーシング、13 シリンダ、14 ピストン、15 ディスプレーサ、16 再生器、17 作動空間、17A 圧縮空間、17B 膨張空間、18 放熱部、18A チューブ、18B ベッセル、18C テーパ部分、19 吸熱部、20 インナーヨーク、21 可動マグネット部、22 アウターヨーク、23 リニアモータ、24 ピストンスプリング、25 ディスプレーサスプリング、26 ディスプレーサロッド、27 背圧空間、180,190 熱交換器。

Claims (5)

  1. 外殻体と、
    作動媒体を封入した前記外殻体内に組み付けられたシリンダと、
    前記シリンダ内で往復運動するピストンと、
    前記シリンダ内で前記ピストンに対し位相差をもって往復運動するディスプレーサと、
    前記ピストンと前記ディスプレーサとの間に形成された圧縮空間と、
    前記ディスプレーサに対して前記ピストンの反対側に形成された膨張空間と、
    前記圧縮空間と前記膨張空間とを連通する連通路に配設された再生器と、
    前記再生器に対して前記圧縮空間側に配設された放熱部と、
    前記再生器に対して前記膨張空間側に配設された吸熱部と、
    前記放熱部の内周面上に配設された第1熱交換器と、
    前記吸熱部の内周面上に配設された第2熱交換器とを備え、
    前記外殻体における前記第1熱交換器または前記第2熱交換器が当接する部分において、前記第1熱交換器または前記第2熱交換器の外周に沿うように前記外殻体の内面を加工したスターリング機関。
  2. 前記放熱部は、前記第1熱交換器の外周面が当接する部分に向かうにつれて内径が小さくなるテーパ部分を有する、請求項1に記載のスターリング機関。
  3. 外殻体内に動作時における作動媒体の圧力よりも高い圧力でガスを封入する工程と、
    封入された前記ガスを除去した後、前記外殻体の一部を構成する部分であって前記放熱部から前記吸熱部に至る部分の少なくとも一部の内周面に切削加工を施す工程と、
    前記放熱部および前記吸熱部の内周面上にそれぞれ第1と第2熱交換器と、前記放熱部と前記吸熱部との間に位置する前記外殻体の内周面上に再生器とを取り付ける工程と、
    前記外殻体内に、シリンダと、ピストンと、前記シリンダ内において前記ピストンに対向するディスプレーサとを取り付ける工程とを備えたスターリング機関の製造方法。
  4. 前記放熱部から前記吸熱部にまで前記切削加工が施される、請求項3に記載のスターリング機関の製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載のスターリング機関、もしくは、請求項3または請求項4に記載のスターリング機関の製造方法によって製造されたスターリング機関を備えたスターリング冷却庫。
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