JP2007197640A - インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007197640A
JP2007197640A JP2006020827A JP2006020827A JP2007197640A JP 2007197640 A JP2007197640 A JP 2007197640A JP 2006020827 A JP2006020827 A JP 2006020827A JP 2006020827 A JP2006020827 A JP 2006020827A JP 2007197640 A JP2007197640 A JP 2007197640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
water
ink
monomer
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006020827A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5393940B2 (ja
Inventor
Yoshiharu Kanetani
谷 美 春 金
Masahiro Hanmura
村 昌 弘 半
Hisahiro Yoshimura
村 寿 洋 吉
Seiya Kusumoto
本 征 也 楠
Yasuo Okada
田 康 雄 岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp, Mitsui Chemicals Inc filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006020827A priority Critical patent/JP5393940B2/ja
Publication of JP2007197640A publication Critical patent/JP2007197640A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5393940B2 publication Critical patent/JP5393940B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】マゼンタ顔料インクにおいて、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができるインク組成物を提供する。
【解決手段】マゼンタ顔料と、該顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーと、該ポリマーとは異なる水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、前記水不溶性ビニルポリマーが、〔1〕芳香族ビニルモノマーと、〔2〕前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるポリマーであって、最低成膜温度が20℃以下であり、前記水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径を30〜70nmとする。
【選択図】なし

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させたインクジェット記録方法に用いられるインク組成物に関する。
背景技術
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や図形を紙などの記録媒体の表面に記録する方法である。インクジェット記録方法としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインク液滴を断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法や、ノズルヘッドの吐出部分に近い一部でインク液の一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張でインク液滴を断続的に吐出して、記録媒体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
インクジェット記録用インクとして、染料や顔料からなる着色剤を水中に分散させたインクが提供されている。このようなインクにおいては、界面活性剤や高分子分散剤等の分散剤を用いて着色剤を水性分散媒中に分散させることが一般的に行われており、そのインク組成に関しては多数の提案がなされている。
例えば、特開平11−209671号公報には、顔料分散剤と単分散する微粒子を所定割合で含むことにより、印字濃度を高くできるインクが開示されている(特許文献1)。また、特開2001−123098号公報には、特定の界面活性剤を含む顔料分散体にポリマー微粒子を添加することにより、分散安定性、吐出安定性に優れるとともに、普通紙上での発色性に優れるインクが開示されている(引用文献2)。さらに、特開2005−41994号公報には、顔料を含有する特定構造の水不溶性ポリマーを含むことにより、分散安定性に優れるとともに、高い光沢性と高い印字濃度を実現できるインクが開示されている(特許文献3)。
しかしながら、顔料としてマゼンタ顔料を使用した場合、上記した顔料分散剤や樹脂微粒子を含むインクでは定着性が不十分な場合があり、定着性向上の為に樹脂の含有量を増加させると目詰まり回復性等のインクの信頼性が低下するおそれがあった。
また、記録媒体として専用紙を使用すると光沢性が低下したり、普通紙においても印字濃度が低下する場合があった。
特開平11−209671号公報 特開2001−123098号公報 特開2005−41994号公報
発明の概要
本発明者らは、顔料をインク中に分散可能とする分散樹脂と、その樹脂とは異なる特定構造の水不溶性ビニルポリマーとを添加することにより、マゼンタ顔料インクにおいて、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
従って、本発明の目的は、マゼンタ顔料インクにおいて、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができるインク組成物を提供することにある。
そして、本発明によるインク組成物は、マゼンタ顔料と、該顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーと、該ポリマーとは異なる水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、
前記水不溶性ビニルポリマーが、〔1〕芳香族ビニルモノマーと、〔2〕前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるポリマーであって、最低成膜温度が20℃以下であり、
前記水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径が30〜70nmであるものである。
本発明によれば、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性、およびインク廃液部分やふちなし印刷時にインク打ち捨て部分にインクが堆積するのを抑制するインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができる。
発明の具体的説明
本発明によるインク組成物は、マゼンタ顔料と、該顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーと、該ポリマーとは異なる水不溶性ビニルポリマーと、水とを必須成分として含有するものである。以下、本発明によるインク組成物の各成分を以下説明する。
<水不溶性ビニルポリマー>
本発明によるインク組成物に使用される水不溶性ビニルポリマーは、芳香族ビニルモノマーと、前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるものである。
芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルキシレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルアニソール、ジビニルベンゼン等が挙げられ、これらの中でもスチレンが好ましい。
芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとしては、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、水酸基含有ビニル化合物類、芳香族ビニル化合物類、不飽和アミド類、アミノアルキルアクリレートもしくはアミノアルキルメタクリレート類、またはこれらのハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化ベンジル等による4級塩化物、N一アミノアルキルアクリルアミドもしくはN一アミノアルキルメタクリルアミド類、またはこれらのハロゲン化メチル、ハロゲン化エチル、ハロゲン化ベンジル等による4級塩化物、ビニルエステル類、ハロゲン化ビニリデン類、ジアクリレート類、ジメタクリレート類などが挙げられる。
アクリル酸エステル類としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレートのようなアクリル酸の炭素原子数1〜12のアルキルエステルなどが挙げられる。
メタクリル酸エステル類としては、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、n一アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2一エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレートのようなメタクリル酸の炭素原子数1〜12のアルキル、エステルなどが挙げられる。
不飽和カルボン酸類としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水フマル酸などが挙げられる。
不飽和スルホン酸類としては、2−スルホエチルメタクリレート、t-ブチルアクリルアミドスルホン酸やスチレンスルホン酸等およびそれらの塩などが挙げられる。
水酸基含有ビニル化合物類としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレートなどが挙げられる。
芳香族ビニル化合物類としては、2−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
不飽和アミド類としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N−ジエチルメタクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミドなどが挙げられる。
アミノアルキルアクリレートもしくはアミノアルキルメタクリレート類としては、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−t−ブチルアミノエチルアクリレート、N,N−t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N,N−モノメチルアミノエチルアクリレート、N,N−モノメチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられる。
また、N−アミノアルキルアクリルアミドまたはN一アミノアルキルメタクリルアミド類としては、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリルアミドなどが挙げられる。
ビニルエステル類としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが挙げられる。
ハロゲン化ビニリデン類としては、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデンなどが挙げられる。
ジアクリレート類としては、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレートなどが挙げられる。
ジメタクリレート類としては、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,3一ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレートなどが挙げられる。
上記したモノマー以外にも、その他のモノマーとして、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、アリルメダアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート等、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、アリルグリシジルエーテル、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、アリルメルカプタンなどが挙げられる。
上記したその他のモノマーとしては、1種のみでもよく、また2種以上併用することができる。これらのモノマーのなかでも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルまたはヒドロキシアルキルエステルが好ましい。
上記した芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーとして上記したモノマーの中でも、不飽和アミド化合物が好ましい。芳香族ビニルモノマーと不飽和アミド化合物モノマーとを共重合した水不溶性ビニルポリマーをインク中に添加することにより、水不溶性ビニルポリマーの再分散性が向上する。すなわち、インク組成物が一旦固化した場合であっても、液状のインク組成物を供給すれば、固化した水不溶性ビニルポリマーが容易にインク組成物中に再分散される。その結果、本発明によるインク組成物をインクジェットプリンタに用いた場合、インクの廃液部分やふちなし印刷時のインクの打ち捨て部分に、インクが堆積するのを抑制できるとともに、インクジェットヘッドが目詰まりした際の回復性も良好となる。
不飽和アミド化合物の添加量は、モノマー組成物全体を100重量部とすると、3〜8重量部が好ましい。このような添加量とすることにより、インク粘度の上昇を抑制しつつ、インク堆積の抑制や目詰まり回復性をより向上できる。不飽和アミド化合物の添加量が8重量%を超えるとインク粘度が上昇し、インクジェット記録用のインク組成物としての最適物性値が得られなくなる場合がある。
また、本発明に使用する水不溶性ビニルポリマーは、不飽和アミド化合物に加えて、不飽和カルボン酸類を含有することにより、目詰まり回復性をさらに改良できる。
不飽和カルボン酸類の添加量は、モノマー組成物全体を100重量部とすると、1〜10重量部が好ましい。
前記不飽和カルボン酸の添加量が、1重量部未満では、目詰まり回復性への効果が少なくなる場合があり、10重量部を超えると、インク粘度が増加する場合がある。
本発明においては、芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが、少なくとも一分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーを1種または2種以上さらに含んでなることが好ましい。上記した不飽和アミド化合物および不飽和カルボン酸類モノマーに加えて、このようなモノマーを含有することにより、インク再分散性、インク堆積抑制能、および目詰まり回復性がさらに向上する。
1分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーとしては、ジアクリレート類、ジメタクリレート類が好ましく用いられ、特に、多価アルコールと不飽和カルボン酸との多価エステルが好ましく用いられる。多価アルコールと不飽和カルボン酸との多価エステルとしては、エチレンオキシドを骨格とする化合物と、(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られたものが好適に使用でき、具体的には、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、からなる群から選択される1種または2種以上を用いることが好ましい。
モノマー組成物全体を100重量部とすると、1分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーのモノマー組成物中への添加量は0.3〜10重量部が好ましく、5〜10重量部であることがより好ましい。このような範囲で添加することにより、高温下でインクを保存する場合のインク粘度変化率を抑制できる。 1分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーの添加量が0.3重量部未満では、ポリマー粒子の分散安定性が低下し、インクジェット記録用のインクとして用いた場合に、インクカートリッジのインク吐出ロが目詰まりを起こす場合があり、また印刷安定性に劣る傾向がある。一方、1分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーの添加量が10重量部を超えると、未反応のモノマーが残存し、臭気が発生する場合がある。
また、本発明においては、上記した水不溶性ビニルポリマーにスルホン酸基および/またはスルホン酸塩基が導入されていてもよい。スルホン酸基および/またはスルホン酸塩基を導入することにより、インク堆積の抑制や目詰まり回復性がより向上する。スルホン酸基の導入方法としては、水不溶性ビニルポリマーを構成するモノマーとして不飽和スルホン酸類を使用することがあげられる。また、水不溶性ビニルポリマーにスルホン酸基および/またはスルホン酸塩基をもたらすことのできる界面活性剤、ラジカル開始剤、連鎖移動剤等を使用しても良い。これらの導入方法は任意に組み合わせることができ、特に限定されるものではない。
<水不溶性ビニルポリマーの製造>
本発明において使用される水不溶性ビニルポリマーは、上記したモノマーを用いて、公知の乳化重合法で直接調製するか、あるいは他の重合法で製造した共重合体を機械乳化法に基づき液媒体に微分散させることにより製造することができる。
乳化重合法を用いる方法としては、分散剤と重合開始剤の存在下で、各種モノマーを一括で仕込み重合する方法、あるいはモノマーを連続的に供給しながら重合する方法がある。その際の重合は通常30〜90℃の温度範囲で行われ、一般的にエマルションと呼ばれる実質的に共重合体粒子の水分散体であるポリマー粒子が得られる。
乳化重合法によって得られる共重合体粒子の水分散体は、少量の分散剤中において非常に安定で、且つ粒子径の非常に小さいものが容易に得られるという点で優れている。
前記乳化重合法において使用される分散剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性水溶性ポリマー、アニオン性水溶性ポリマーなどが挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
前記ノニオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類やポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、t−オクチルフェノキシエチルポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシエチルポリエトキシエタノール等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
アニオン系界面活性剤の具体例としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ジアルキルスルポコハク酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリエトキシエチル硫酸ナトリウム塩等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
ノニオン系水溶性ポリマーとしては、ポリビニルアルコールまたはその誘導体;酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉等の澱粉誘導体;ポリビニルピロリドンまたは酢酸ビニルを共重合させたポリビニルピロリドン等のポリビニルピロリドン誘導体;その誘導体カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリアクリルアミドまたはその誘導体;ポリメタクリルアミドまたはその誘導体;ゼラチン、カゼイン等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
アニオン性水溶性ポリマーとしては、ポリアルギン酸およびその金属塩、カルボキシメチルセルロースおよびその金属塩、ポリアクリル酸およびその金属塩、ポリアクリルアミドの部分加水分解物およびその金属塩、マレイン酸共重合物、リグニンスルホン酸およびその金属塩およびそれらの誘導体、オキシ有機酸およびその金属塩、アルキルアリルスルホン酸およびその金属塩、ポリオキシアルキルアリルエーテル、ポリオール複合体、高級多価アルコールスルホン酸およびその金属塩、ゼラチン・ニカワ等の水溶性蛋白質およびその金属塩およびそれらの誘導体等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
分散剤の使用量は特に制限されないが、通常、共重合させるモノマーの全重量を基準として0.02〜20重量%、より好ましくは0.02〜10重量%、最も好ましくは0.02〜5重量%である。
本発明においては、上記した分散剤の中でも、HLB値が13〜16のノニオン界面活性剤を導入した水性エマルジョンにより水不溶性ビニルポリマーを得ることが好ましい。
ノニオン性界面活性剤の導入方法としては、重合前の水への添加、乳化物への添加、重合時の添加、重合後の添加等が挙げられ、添加方式として一括添加、分割添加、連続添加等が挙げられる。これらの導入方法は任意に組み合わせることができ、特に限定されるものではない。
共重合に使用される開始剤としては、通常のラジカル開始剤が使用でき、例えば、過酸化水素;過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−フェニルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(4−クロロフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(4−ヒドロキシフェニル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−ベンジルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス〔2−(N−アリルアミジノ)プロパン〕二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−〔N−(2−ヒドロキシエチル)アミジノ〕プロパン}二塩酸塩、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル〕プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−〔1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル〕プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−〔2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド〕、2,2’−アゾビス(イソブチルアミド)二水和物、等のアゾ化合物;あるいはこれらと鉄イオン等の金属イオンおよびナトリウムスルポキシレート、ホルムアルデヒド、ピロ亜硫酸ソーダ、亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン酸、ロンガリット等の還元剤との組み合わせによるレドックス開始剤等が挙げられ、これらの1種、または2種以上を選択することができる。
一般的な開始剤の使用量は、共重合させるモノマーの全重量を基準として0.01〜20重量%である。
本発明においては、水不溶性ビニルポリマーを重合する際に、連鎖移動剤を添加してもよい。連鎖移動剤としては、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、メルカプトエタノール等のメルカプタン類、アリルスルフォン酸、メタアリルスルフォン酸およびこれ等のソーダ塩等のアリル化合物、1−チオグリセロールなどが挙げられる。
さらに、必要に応じてpH調整剤として、硫酸、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム、酢酸ナトリウム、酢酸マグネシウム、酢酸力リウム、アンモニア、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等を使用することも可能である。
このようにして得られるポリマー粒子を形成する水不溶性ビニルポリマーは、最低成膜温度(MFT)20℃以下である。20℃以下の最低成膜温度を有する水不溶性ビニルポリマーとすることにより、これを含むインク組成物が記録媒体上に付着した際に、ポリマー微粒子が成膜し、色材である顔料を記録媒体に定着させることができる。最低成膜温度は、モノマー組成物の配合によって調整することができる。なお、最低成膜温度とはポリマー粒子が結合して成膜するのに最低必要な温度を意味する。この最低成膜温度は室井宗一著「高分子ラテックスの化学」(1997年)等に記載されているように温度勾配板法により測定することができる。具体的には、最低成膜温度は以下のようにして測定できるが、これに限定されるものではない。まず、PETフィルム上にポリマー粒子の水分散液を乾燥固形分で5g/mとなるように均一に塗布し、測定用試料とし、次いで、測定用試料にシリコーン離型フィルムを介して市販のラミネータを異なる温度水準において18cm/分の速度で通過させて、連続被膜を形成したとみなされる最低温度を最低成膜温度とする。連続被膜形成の判断基準は、塗布層が透明化する、塗布層が平滑化する、鋭利な器物で表面を擦って得られる塗布層からの脱落物が非連続体ではなく連続被膜状である、の3項目を満たすものとする。 最低成膜温度は、市販の測定装置、例えば、「造膜温度試験装置」(株式会社 井元製作所)、「TP−801 FTテスター」(テスター産業株式会社)等を用いて測定することができる。
また、本発明において、ポリマー粒子を形成する水不溶性ビニルポリマーは、ガラス転移温度が−30℃〜100℃であるのが好ましい。ガラス転移温度は、モノマー組成物の配合によって調整することができ、JIS K 7121に基づき、DSC曲線から求めることができる。
本発明においては、水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径は30〜70nmである必要があり、好ましくは35〜55nmである。ポリマー粒子の平均粒子径が30nm未満では、普通紙への印刷濃度が低下するとともに目詰まり回復性の劣化やインクの堆積性が増加するという問題が生じ、70nmを超えると印刷面の光沢が低下し、品質のよい印刷物を得ることができない。
ポリマー粒子の粒子径は、界面活性剤および重合開始剤の使用量により制御される。界面活性剤の使用量を増加させれば粒子径は小さくなり、また、重合開始剤の使用量を減少させれば粒子径は小さくなる。
ポリマー粒子の粒子径は、電子顕微鏡による観察、コールターカウンターあるいは光散乱法により測定することができる。例えばコールターカウンターでは、コールターカウンターN4(コールター社製)、光散乱法では、粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子株式会社)、レーザー粒子径解析システムLPA−3000/3100(大塚電子株式会社)、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−2000A(島津製作所)等で測定することができる。
<顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマー>
マゼンタ顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーとしては、通常の水性顔料インクに使用される分散剤を好適に使用できる。好ましい例としては合成高分子が挙げられ、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン−アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、および酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体およびそれらの塩が挙げられる。これらは、使用に際してそれぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらの合成高分子の中で、特に疎水性基を持つモノマーと親水性基を持つモノマーとの共重合体、および疎水性基と親水性基を分子構造中に併せ持ったモノマーからなる重合体が好ましい。なお、共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体など、その形態に特に制限されない。
また、前記の塩としては、ジエチルアミン、アンモニア、エチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、モルホリンなどの塩が挙げられる。このような塩は、例えば、塩を形成するための化合物(ジエチルアミン等の上記に例示の化合物)と、塩を形成する前の有機物からなる分散剤との中和反応によって得ることができる。
また、マゼンタ顔料をインク組成物中で分散可能とするポリマーとして、天然高分子を用いることもできる。その具体例としては、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミンなどのタンパク質類、アラビアゴム、トラガントゴムなどの天然ゴム類、サポニンなどのグルコシド類、アルギン酸およびアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロシキエチルセエルロース、エチルヒドロキシセルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
このようなポリマーの配合量は、マゼンタ顔料100重量部に対して1〜100重量部であることが好ましく、より好ましくは2〜70重量部である。
<マゼンタ顔料>
本発明によるインク組成物に含有されるマゼンタ顔料としては、従来からインクジェット記録用のインク組成物に使用されている有機顔料を使用することがでる。
マゼンタ顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、好ましくはC.I.ピグメントレッド122、202、および209、C.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選択される一種または二種以上の混合物が挙げられる。
また、これらの顔料はインクに対して0.5〜15重量%程度含まれることが好ましく、1〜10重量%程度がより好ましい。
<水、その他の成分>
本発明のインク組成物に含有される水は主溶媒であり、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いると、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存を可能にするため好ましい。
また、本発明のインク組成物は水溶性有機化合物を含有することが好ましい。水溶性有機化合物としては、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類);ヴルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類;糖アルコール類;ピアルロン酸類;尿素類等のいわゆる固体湿潤剤;エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコールエーテル類;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルポキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができ、これらの水溶性有機溶剤は、インク組成物の適正な物性値(粘度等)の確保、印刷品質、信頼性の確保という観点で、インク組成物中に10〜50重量%含まれることが好ましい。
本発明においては、上記した水溶性有機化合物の中でも、尿素および/または尿素誘導体を含有することが好ましい。尿素および/または尿素誘導体を添加することにより、インクジェット記録方法に用いた場合のインク堆積抑制や目詰まり回復性がさらに向上する。
尿素および/または尿素誘導体としては、尿素、エチレン尿素、ビウレット、N−メチル尿素、1,1−ジメチル尿素、1,3−ジメチル尿素、乳酸アミド、アミノエチルプロパンジオール等があげられるが、これらの中でも1,3−ジメチル尿素が好ましい。
尿素および/または尿素誘導体の添加量は、インク組成物全量に対して、0.5〜10重量%が好ましい。
本発明によるインク組成物は、さらに必要に応じて、公知の各種添加剤、例えばpH調整剤、界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐・防カビ剤等を添加することができる。
pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類等を用いることができる。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ほう酸等をpH緩衝剤として用いることができる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を含有することができる。発泡・起泡の少ないインク組成物を得るという観点からノニオン性界面活性剤が特に好ましい。ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。前記ノニオン性界面活性剤の中でも特にアセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤が発泡も少なく、また優れた消泡性能を有する点で好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤の具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどが挙げられる。また、市販品としては、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104、82、465、485、TGや日信化学社製のオルフィンSTG、オルフィンE1010等が挙げられる。
酸化防止剤・紫外線吸収剤としては、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等が用いられる。
防腐剤・防かび剤としては、例えば安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(Avecia社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられる。
<インク組成物の調製>
本発明によるインク組成物は、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。好ましくは、まず顔料と高分子分散剤と水とを適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、別途調製した水不溶性ビニルポリマー、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調製剤、防腐剤、防かび剤等を加えて十分溶解させてインク溶液を調製する。十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒径および異物を除去するためにろ過を行って目的のインク組成物を得ることができる。
<インクジェット記録方法>
本発明によるインクジェット記録方法は、上記したインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うものである。本発明によるインク組成物をインクジェット記録方法に適用することにより、マゼンタ顔料インクにおいて、光沢紙上で高い光沢を有するとともに、普通紙上でも高い発色性を有し、かつ、目詰まり回復性やインク堆積性などのインクの信頼性を確保しつつ、定着性を向上させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明がこれらに制限されるものではない。
<水不溶性ビニルポリマーの調製>
水不溶性ビニルポリマー1
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1960gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて調製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、粒径アナライザーFPAR−1000(大塚電子株式会社)を用いてポリマーの平均粒子径をしたところ約53nmであった。
また、造膜温度測定装置(株式会社 井元製作所)を用いてポリマーの最低成膜温度を測定したところ、20℃であった。
水不溶性ビニルポリマー2
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2050gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム11gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸ナトリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4g、アクリルアミド10gにスチレン141g、ブチルアクリレート244g、アクリル酸5g、ヒドロキシエチルアクリレート45g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて調製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約39nmであり、最低成膜温度は0℃以下であった。
水不溶性ビニルポリマー3
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム8gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約40nmであり、最低成膜温度は17℃であった。
水不溶性ビニルポリマー4
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム9gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、メタアリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約39nmであり、最低成膜温度は13℃であった。
水不溶性ビニルポリマー5
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1920gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム9gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、アリルスルホン酸ソーダ5gおよびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約43nmであり、最低成膜温度は15℃であった。
水不溶性ビニルポリマー6
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1930gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム13gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソビチロニトリル9gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド11gにスチレン111g、ブチルアクリレート250g、メタクリル酸27g、ヒドロキシエチルアクリレート45g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液とを添加して固形分15重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約42nmであり、最低成膜温度は0℃以下であった。
水不溶性ビニルポリマー7
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン156g、ブチルアクリレート240g、メタクリル酸30g、メタアリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンスチレン化アルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約42nmであり、最低成膜温度は13℃であった。
水不溶性ビニルポリマー8
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水1890gおよびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム6gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド22gにスチレン107g、ブチルアクリレート288g、メタクリル酸30g、ジビニルベンゼン20g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル25g、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約51nmであり、最低成膜温度は0℃以下であった。
水不溶性ビニルポリマー9
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら70℃まで昇温した。内温を70℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド10gにメチルメタクリレート147g、ブチルアクリレート282g、アクリル酸5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約47nmであり、最低成膜温度は0℃以下であった。
水不溶性ビニルポリマー10
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム11gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル7gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2gにスチレン249g、ブチルアクリレート107g、ジビニルベンゼン13g、およびヒドロキシエチルメタクリレート88gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約40nmであり、最低成膜温度は54℃であった。
水不溶性ビニルポリマー11
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水750gおよびドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.7gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム2g、アクリルアミド9gにスチレン171g、ブチルアクリレート251g、メタクリル酸15g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート5gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分28重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約90nmであり、最低成膜温度は5℃であった。
得られた水性エマルジョンの平均粒子径は約90nmであった。また、最低成膜温度は5℃であった。
水不溶性ビニルポリマー12
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、および温度計を備えた反応容器に、イオン交換水2000gおよびラウリル硫酸ナトリウム10gを仕込み、撹拌下で窒素置換しながら75℃まで昇温した。内温を75℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム3gを添加し、溶解後、予めイオン交換水200g、ラウリル硫酸ナトリウム2g、アクリルアミド44gにスチレン236g、ブチルアクリレート137g、メタクリル酸27g、アリルスルホン酸ソーダ5g、およびポリエチレングリコールジメタクリレート35gを撹拌下で加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に6時間かけて滴下した。滴下終了後、5時間の熟成を行った。得られた水性エマルジョンを常温まで冷却した後、イオン交換水、水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分14重量%、pH8に調製した。
得られた水性エマルジョンについて、上記と同様にしてポリマーの平均粒子径および最低成膜温度を測定したところ、平均粒子径は約45nmであり、最低成膜温度は49℃であった。
<マゼンタ顔料分散液の調製>
マゼンタ顔料分散液1
メチルエチルケトン150重量部、スチレン20重量部、2−エチルヘキシルメタクリレート5重量部、ブチルメタクリレート15重量部、ラウリルメタクリレート10重量部、メタクリル酸2重量部、t−ドデシルメチルカプタン0.3重量部を窒素置換した反応容器に投入して70℃に加熱し、別に用意したスチレン150重量部、アクリル酸15重量部、ブチルメタクリレート50重量部、t−ドデシルメルカプタン1重量部、メチルエチルケトン20重量部、およびアゾビスイソブチロニトリル1重量部の混合液を滴下ロートを用いて、4時間かけて反応容器に滴下して、重合反応を行った。次いで、反応容器にメチルエチルケトンを添加して分散ポリマー溶液を作製した。
上記分散ポリマー溶液60重量部、マゼンタ顔料〔C.I.ピグメント・レッド122、大日本インキ化学工業(株)製〕6.4重量部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100重量部、およびメチルエチルケトン30重量部を混合して、ホモジナイザーで30分間攪拌を行い、その後イオン交換水を300重量部添加して、さらに1時間攪拌を行った。次いで、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を除去し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを滴下してpHが9になるように中和し、0.3μmのメンブランフィルター(日本ミリポア・リミテッド社製)で濾過することにより、固形分(分散ポリマーとマゼンタ顔料の和)10重量%のマゼンタ顔料分散液1を得た。
マゼンタ顔料分散液2
メチルエチルケトン20重量部、2−メルカプトエタノール0.03重量部、スチレン30重量部、ベンジルメタクリレート20重量部、ブチルメタクリレート15重量部、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(EO=15)10重量部、メタクリル酸15重量部を窒素ガス置換を十分に行った反応容器内に入れて75℃攪拌下で重合し、モノマー成分100重量部に対してメチルエチルケトン40重量部に溶解した2,2‘−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル0.9重量部を加え、80℃で1時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。
上記分散ポリマー溶液40重量部、マゼンタ顔料〔C.I.ピグメント・バイオレット19、大日精化(株)製〕18重量部、0.1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液100重量部、およびメチルエチルケトン30重量部を混合して、ホモジナイザーで30分間攪拌を行い、その後イオン交換水を300重量部添加して、さらに1時間攪拌を行った。次いで、ロータリーエバポレーターを用いてメチルエチルケトンの全量と水の一部を除去し、0.1mol/Lの水酸化ナトリウムを滴下してpHが9になるように中和し、0.3μmのメンブランフィルター(日本ミリポア・リミテッド社製)で濾過することにより、固形分、分散ポリマーとマゼンタ顔料の和)10重量%のマゼンタ顔料分散液2を得た。
<インク組成物の調製>
下記表1に示した組成に従い、各成分を混合して2時間攪拌した。続いて、孔経約8μmのメンブランフィルター(商品名)(日本ミリポア・リミテッド社製)を用いて濾過して、実施例1〜10および比較例1〜4の各マゼンタインクを調製した。表1中、各組成物の添加量は重量%である。
Figure 2007197640
インク組成物の評価
(1)光沢性
インクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン(株)製)を用いて印刷を行った。このプリンタ用のマゼンタインク専用カートリッジに実施例および比較例のインク組成物をそれぞれ充填し、記録媒体に対して1440dpiの解像度で階調のあるベタ画像の印刷を行い、記録物を得た。記録媒体として、EPSON写真用紙<光沢>(商品名、セイコーエプソン株式会社製)、CanonプロフェッショナルフォトペーパーPR−101(商品名、キャノン株式会社製)、およびKodak Advanced Photo Paper(商品名、コダック株式会社製)の三種類の専用紙を用いた。得られた記録物を室温下で1日静置した後、光沢計GM−268(コニカミノルタ社製)を用いて最高濃度の部分の20°光沢を測定した。同様の測定を5回繰り返し行い、それらの平均値を算出し以下の基準により光沢性の評価を行った。
A:20°光沢が50以上である
B:20°光沢が40以上50未満である場合
C:20°光沢が40未満である場合
結果は下記の表2に示される通りであった。
(2)印字濃度
記録媒体として、普通紙としてゼロックスP(商品名:富士ゼロックス社製)、Xerox 4024(商品名:Xerox Co.(米国))、リサイクルカットR−100(商品名:王子製紙社製)の3種類を用い、上記と同様のプリンタを用いて印刷を行った。印刷後、記録物を24℃の環境で24時間放置した後、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いてベタ部分の印字濃度(OD値)を測定した。各印刷物での測定結果の平均値を算出し、以下の基準に基づいて評価を行った。
A:印字濃度が1.2以上
B:印字濃度が1.0以上、1.2未満
C:印字濃度が0.9以上、1.0未満
D:印字濃度が0.9未満
結果は下記の表2に示される通りであった。
(3)定着性
上記で得られた専用紙としてEPSON写真用紙<光沢>を用いた印刷物について、印刷直後に印刷部分を指で強く擦り、印刷面の様子を目視によって確認し、定着性の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:インクがとれない
B:若干インクがとれるが、指は汚れない
C:インクがとれて、指が汚れる
結果は下記の表2に示される通りであった。
(4)耐擦性(ラインマーカー耐性)
上記で得られた普通紙としてゼロックスPを用いた印刷物について、印刷1時間後に、イエロー水性蛍光ペンZEBRA PEN2(商品名、ゼブラ株式会社製)を用いて、印刷部分を300g/15mmの筆圧で擦り、汚れの有無を目視で確認し、耐擦性(ラインマーカー性)の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:同一箇所を2回擦っても汚れない
B:一回の擦りでは汚れないが、同一箇所を2回擦ると汚れる
C:1回の擦りで汚れが生じる
結果は下記の表2に示される通りであった。
(5)耐擦性(グロスチェンジ)
上記で得られた専用紙としてEPSON写真用紙<光沢>を用いた印刷物について、印刷1時間後に、印刷部分を指で軽く擦り、印刷面の光沢変化を目視によって確認することにより、耐擦性(グロスチェンジ)の評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。
A:指で擦った跡が判別できず、光沢変化がない
B:指で擦った跡は判別できるが、光沢変化がほとんどない
C:指で擦った跡がはっきりと判別でき、光沢変化がある
結果は下記の表2に示される通りであった。
(6)目詰まり回復性
インクジェットプリンタPX−V600(セイコーエプソン(株)製)を用い、インクカートリッジを取り外した状態で、かつホームポジション外の位置(ヘッドがプリンタに備えたキャップの位置からすれており、ヘッドにキャップがされていない状態)で、40℃の環境下に1週間放置した。1週間経過後、再び全ノズルが初期と同等に吐出するまでクリーニング動作を繰り返し、以下の判断基準により、回復しやすさを評価した。
A:3回未満のクリーニング操作で初期と同等に回復。
B:3〜6回のクリーニング操作で初期と同等に回復。
C:6回以上のクリーニング操作で初期と同等に回復。
D:クリーニング操作を繰り返しても全てのノズルからインクが吐出しない
結果は下記の表2に示される通りであった。
(7)インク堆積
インクジェットプリンタPX−V500(セイコーエプソン(株)製)を用い、40℃×20%RHの環境下で、はがきサイズの記録媒体に100%dutyのふちなし印刷を行った。500枚の連続印刷を行い、以下の基準でインク堆積を評価した。
A:インク堆積が1mm未満
B:インク堆積が1〜2mmであり、通紙するはがきの裏面が堆積物により汚れない
C:通紙するはがきの裏面が、堆積物によって汚れる
結果は下記の表2に示される通りであった。
(8)保存安定性
アルミパックに実施例および比較例のインク組成物50gを入れた状態で70°の環境下に1週間放置した。放置後、異物(沈降物)の発生の有無を確認した。また、異物の発生がないものについては、さらに物性(粘度、表面張力、pH、樹脂粒子の粒子径)の変化を確認した。以下の基準に基づき評価を行った。
A:異物の発生がなく、物性の変化もない。
B:異物の発生はないが、物性が若干変化する。
C:異物が発生するか、物性が著しく変化する。
結果は下記の表2に示される通りであった。
Figure 2007197640

Claims (13)

  1. マゼンタ顔料と、該顔料をインク組成物中に分散可能とするポリマーと、該ポリマーとは異なる水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、
    前記水不溶性ビニルポリマーが、〔1〕芳香族ビニルモノマーと、〔2〕前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーと、を含有するモノマー組成物を重合させてなるポリマーであって、最低成膜温度が20℃以下であり、
    前記水不溶性ビニルポリマーの平均粒子径が30〜70nmである、インク組成物。
  2. 前記芳香族ビニルモノマーがスチレンモノマーである、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが、不飽和アミド化合物を含んでなる、請求項1または2に記載のインク組成物。
  4. 前記不飽和アミド化合物が、モノマー組成物中3〜8重量部含まれてなる、請求項3に記載のインク組成物。
  5. 前記芳香族ビニルモノマーと共重合可能なモノマーが、少なくとも一分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーを1種または2種以上さらに含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. 前記少なくとも一分子内に重合可能な二重結合を二つ以上有するモノマーが、ジ(メタ)アクリレートである、請求項5に記載のインク組成物。
  7. 前記ジ(メタ)アクリレートが、エチレンオキシドを骨格とする化合物と、(メタ)アクリル酸とのエステル化反応により得られたものである、請求項6に記載のインク組成物。
  8. 前記水不溶性ビニルポリマーが、スルホン酸基および/またはスルホン酸塩基を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
  9. 前記水不溶性ビニルポリマーが、HLB値が13〜16のノニオン界面活性剤を導入した水性エマルジョンにより得られるものである、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインク組成物。
  10. 尿素および/または尿素誘導体をさらに含んでなる、請求項1〜9のいずれかに記載のインク組成物。
  11. 前記尿素および/または尿素誘導体が、1,3−ジメチル尿素である、請求項10に記載のインク組成物。
  12. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインクジェット記録用インク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
  13. 請求項12に記載のインクジェット記録方法によって記録が行われた、記録物。
JP2006020827A 2006-01-30 2006-01-30 インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法 Expired - Fee Related JP5393940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006020827A JP5393940B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006020827A JP5393940B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007197640A true JP2007197640A (ja) 2007-08-09
JP5393940B2 JP5393940B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=38452552

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006020827A Expired - Fee Related JP5393940B2 (ja) 2006-01-30 2006-01-30 インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5393940B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009016891A1 (ja) 2007-07-30 2009-02-05 Kurita Water Industries Ltd. 冷却水系の薬注制御方法及び装置
WO2011149022A1 (ja) * 2010-05-26 2011-12-01 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェット用インキ組成物
JP2014046586A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Toppan Printing Co Ltd インクジェット印刷用基材
WO2014175162A1 (ja) * 2013-04-22 2014-10-30 大日精化工業株式会社 エマルジョン水溶液、該水溶液を含む着色剤組成物、水性インクジェットインク及びエマルジョン水溶液の製造方法
WO2015093387A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 Dic株式会社 水性顔料組成物及び顔料インキ
JP2016121234A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 日本化薬株式会社 インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体
JP2016183239A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 東洋インキScホールディングス株式会社 インクジェットインク用水性顔料分散体
CN106318031A (zh) * 2016-08-24 2017-01-11 广东德康化工实业有限公司 一种水性多功能印刷油墨

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08325498A (ja) * 1995-06-02 1996-12-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 記録液
JP2000169775A (ja) * 1998-12-09 2000-06-20 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録用インク及びインクジェット記録法
JP2001240779A (ja) * 2000-02-25 2001-09-04 Seiko Epson Corp インク組成物および記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
JP2002211106A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Ricoh Co Ltd インクジェット記録方法、記録液、インクセット及び記録物
JP2002294105A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Toyo Ink Mfg Co Ltd 記録液およびその製造方法
WO2004029164A1 (ja) * 2002-09-24 2004-04-08 Seiko Epson Corporation インクジェット記録用インク組成物、これを用いた記録方法及び記録物
JP2004195706A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Ricoh Co Ltd 記録液、これを用いた記録方法及び記録用機器

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08325498A (ja) * 1995-06-02 1996-12-10 Toyo Ink Mfg Co Ltd 記録液
JP2000169775A (ja) * 1998-12-09 2000-06-20 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録用インク及びインクジェット記録法
JP2001240779A (ja) * 2000-02-25 2001-09-04 Seiko Epson Corp インク組成物および記録媒体に二液を用いて印刷する記録方法
JP2002211106A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Ricoh Co Ltd インクジェット記録方法、記録液、インクセット及び記録物
JP2002294105A (ja) * 2001-03-29 2002-10-09 Toyo Ink Mfg Co Ltd 記録液およびその製造方法
WO2004029164A1 (ja) * 2002-09-24 2004-04-08 Seiko Epson Corporation インクジェット記録用インク組成物、これを用いた記録方法及び記録物
JP2004195706A (ja) * 2002-12-16 2004-07-15 Ricoh Co Ltd 記録液、これを用いた記録方法及び記録用機器

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009016891A1 (ja) 2007-07-30 2009-02-05 Kurita Water Industries Ltd. 冷却水系の薬注制御方法及び装置
US9296908B2 (en) 2010-05-26 2016-03-29 Toyo Ink Sc Holdings Co., Ltd. Aqueous inkjet ink composition
WO2011149022A1 (ja) * 2010-05-26 2011-12-01 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェット用インキ組成物
CN102918123A (zh) * 2010-05-26 2013-02-06 东洋油墨Sc控股株式会社 水性喷墨用油墨组合物
JP5736369B2 (ja) * 2010-05-26 2015-06-17 東洋インキScホールディングス株式会社 水性インクジェット用インキ組成物
JP2014046586A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Toppan Printing Co Ltd インクジェット印刷用基材
JP6001767B2 (ja) * 2013-04-22 2016-10-05 大日精化工業株式会社 エマルジョン水溶液、該水溶液を含む着色剤組成物、水性インクジェットインク及びエマルジョン水溶液の製造方法
WO2014175162A1 (ja) * 2013-04-22 2014-10-30 大日精化工業株式会社 エマルジョン水溶液、該水溶液を含む着色剤組成物、水性インクジェットインク及びエマルジョン水溶液の製造方法
JPWO2014175162A1 (ja) * 2013-04-22 2017-02-23 大日精化工業株式会社 エマルジョン水溶液、該水溶液を含む着色剤組成物、水性インクジェットインク及びエマルジョン水溶液の製造方法
US9644106B2 (en) 2013-04-22 2017-05-09 Dainichiseika Color & Chemicals Mfg. Co., Ltd. Aqueous emulsion solution, coloring agent composition containing said aqueous solution, aqueous inkjet ink, and method for producing aqueous emulsion solution
WO2015093387A1 (ja) 2013-12-19 2015-06-25 Dic株式会社 水性顔料組成物及び顔料インキ
JP2016121234A (ja) * 2014-12-24 2016-07-07 日本化薬株式会社 インク組成物、インクジェット記録方法及び着色体
JP2016183239A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 東洋インキScホールディングス株式会社 インクジェットインク用水性顔料分散体
CN106318031A (zh) * 2016-08-24 2017-01-11 广东德康化工实业有限公司 一种水性多功能印刷油墨

Also Published As

Publication number Publication date
JP5393940B2 (ja) 2014-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7296883B2 (en) Ink composition for ink-jet recording, recording method using same, and record
JP5393940B2 (ja) インク組成物およびそのインク組成物を用いたインクジェット記録方法
EP1754759B1 (en) Ink set comprising at least one black and one colour ink; the inks comprise a resin emulsion
US7598301B2 (en) Water based ink
JP4292749B2 (ja) インク組成物
JP2007186642A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、及び記録物
JP2002003768A (ja) インクジェット記録用インクセット、その記録方法及び記録装置並びに記録物
JP2003335058A (ja) クリアインク組成物、インクセット、及びこれを用いたインクジェット記録方法
WO2011149022A1 (ja) 水性インクジェット用インキ組成物
JP2007050652A (ja) インクジェット記録方法及び記録物
JP4911353B2 (ja) クリアインク組成物、インクセット、及びこれを用いたインクジェット記録方法
JP6299339B2 (ja) インクジェット用インク組成物、記録方法、及び記録装置
JP5763914B2 (ja) インクジェット記録方法
JP2007186641A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、及び記録物
JP2006282781A (ja) 水性インク
EP1602505B1 (en) Liquid composition
JP2005264115A (ja) インクセット及びインクジェット記録方法
JP5606708B2 (ja) インク組成物、インクセットおよびインクジェット画像形成方法
JP2017031382A (ja) インクセットおよび記録方法
JP2004115589A (ja) 水性インク組成物
JP2007099997A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、及び記録物
JP2005154548A (ja) インク組成物及びこれを用いた記録方法、記録物
JP2007009014A (ja) インク組成物
JP2006348242A (ja) インク組成物、これを用いた記録方法、および記録物
JP2005111807A (ja) 液体組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121030

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130917

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5393940

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees