JP2007196748A - 車両用サイドシルの補強構造 - Google Patents

車両用サイドシルの補強構造 Download PDF

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Abstract

【課題】側面衝突時において、センターピラーの変形を抑制できる車両用サイドシル構造を提供すること。
【解決手段】車両用サイドシル構造において、車両前後に延びる閉断面サイドシル2を、サイドシルインナ21とサイドシルレインフォースメント22とで形成し、センターピラー4下方のサイドシル2内部にガセット3設けた。サイドシル2は、略コ字断面のサイドシルインナ21の上部フランジ212A及び下部フランジ213Aと、略コ字断面のサイドシルレインフォースメント22の上部フランジ222A及び下部フランジ223Aと、を溶接して形成され、ガセット3は、サイドシルレインフォースメント22の上面内側に袋状部23を形成するように設けられる。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用のサイドシルの補強構造に関する。詳しくは、センターピラーとサイドシルとの結合部を備えた車両用サイドシル補強構造に関する。
従来より、車両の骨格の左右側部は、閉断面構造を有し前後方向に延びるサイドシルと、このサイドシルの中央部に結合されたセンターピラーと、サイドシルの前端部に結合されたフロントピラーと、で形成されている。センターピラーは、サイドシルから上方に向かって延びている。フロントピラーは、サイドシルの前端から上方に向かって延びており、センターピラー側に湾曲してルーフサイドレールとなり、センターピラーの上端に結合されている。
これらサイドシル、フロントピラー、及びセンターピラーにより、車両側部には開口が形成され、この開口には、板状のドアが開閉可能に取り付けられる。このドアの内部には、車両の前後方向に延びるビームが設けられ、ドアを閉じた状態では、このビームの両端はセンターピラー及びフロントピラーに跨って配置される。
図12は、従来の車両201の車両用サイドシル構造を示す斜視図である。
車両201は、閉断面構造のサイドシル202と、このサイドシル202の中央部の上面に略垂直に取り付けられた同じく閉断面構造のセンターピラー204と、を備える。
サイドシル202の閉断面構造は、それぞれ断面略コ字状のサイドシルインナ202Aのフランジとサイドシルレインフォースメント202Bのフランジとを互いに合わせた状態で溶接することにより形成される。
センターピラー204の閉断面構造は、それぞれ断面略コ字状のセンターピラーインナ204A及びセンターピラースチフナ204Bを互いに合わせて形成される。
また、センターピラースチフナ204Bの下端部は、サイドシルレインフォースメント202Bの上面及び側面に沿って延長されて、フランジ204Cとなっている。このフランジ204Cを、サイドシルレインフォースメント202Bの上面及び側面に溶接することにより、センターピラー204はサイドシル202に結合される。
ここで、車両201の側部に他の車両が衝突した場合(側面衝突)を想定する。
他の車両がセンターピラー204に衝突した場合には、この衝突による衝撃荷重は、上下方向に延びるセンターピラー204のうちサイドシル202の上方の領域に、車両内側方向(図12中白抜き矢印の方向)に向かって作用する。一方、車両201の側部に設けられたドアに衝突した場合には、この衝撃荷重は、このドアの内部に設けられたビームに加わる。しかしながら、このビームはセンターピラー及びフロントピラーに跨って配置されるため、衝撃荷重はビームを介してセンターピラー204に作用する。
このように、側面衝突による衝撃荷重は、結果的に車両を形成する骨格のうちセンターピラーに作用する。このような側面衝突によるセンターピラーの変形を抑制するため、以下のように、センターピラーとサイドシルとの結合部の剛性を向上させる構造が提案されている。
第1に、閉断面構造のサイドシル202の内部に補強ブラケットを設ける構造が提案されている(特許文献1)。具体的には、この補強ブラケットは、センターピラー204の下方に、サイドシル202の閉断面を塞ぐ前壁部及び後壁部を有している。
この第1の提案によれば、側面衝突による衝撃荷重に対して前壁部及び後壁部で抵抗することで、この衝撃荷重に対する剛性を向上させて、このサイドシルの閉断面の潰れを抑制できる。
第2に、閉断面構造を有するサイドシル内部に板状のブレースを設ける構造が提案されている(特許文献2)。具体的には、ブレースは、サイドシルの閉断面をほぼ塞いでおり、このブレースには、上端から下端に亘ってビードが形成されている。
この第2の提案によれば、第1の提案と同様に、側面衝突による衝撃荷重に対してブレースで抵抗することで、この衝撃荷重に対する剛性を向上させて、このサイドシルの閉断面の潰れを抑制できる。
特開2003−252237号公報 特開平9−30452号公報
しかしながら、上述の第1、第2の提案では、サイドシルの剛性を向上できるものの、その結果、サイドシルによる衝突エネルギーの吸収量が少なくなり、その分、センターピラーで吸収する衝突エネルギーが増加し、センターピラーの変形が大きくなる、という課題があった。
そこで、サイドシルの補強に加えて、センターピラーにも補強を施すことが考えられるが、センターピラーの重量が過大になることを防ぐため、センターピラーの補強はできるだけ回避したい。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、側面衝突時において、センターピラーの変形を抑制できる車両用サイドシル構造を提供することを目的とする。
(1) 車両前後に延びる閉断面フレーム(例えば、後述のサイドシル2)をサイドシルインナ(例えば、後述のサイドシルインナ21)と補強部材(例えば、後述のサイドシルレインフォースメント22)とで形成し、センターピラー(例えば、後述のセンターピラー4)下方の当該フレーム内部にガセット(例えば、後述のガセット3)を設け、前記フレームは、略コ字断面のサイドシルインナのフランジ(例えば、後述の上部フランジ212A及び下部フランジ213A)と、略コ字断面の補強部材のフランジ(例えば、後述の上部フランジ222A及び下部フランジ223A)と、を溶接して形成され、前記ガセットは、前記補強部材の上面内側に袋状部(例えば、後述の袋状部23)を形成するように設けられることを特徴とする車両用サイドシル構造。
(2) 前記補強部材の上部(例えば、後述の上側延出部222)には、センターピラーが結合され、前記センターピラーのスチフナ(例えば、後述のセンターピラースチフナ42)、前記補強部材、及び前記ガセットの接合範囲は、重なっていることを特徴とする(1)記載の車両用サイドシル構造。
(3) 前記ガセットの車幅方向内側の端末(例えば、後述の背部32、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部)は、前記サイドシルインナ及び前記補強部材のフランジより、車幅方向内側に位置することを特徴とする(1)または(2)記載の車両用サイドシル構造。
(1)の発明によれば、立体形状のガセットを、補強部材の上面内側に袋状部を形成するように設けた。よって、サイドシル上部は、ガセットにより袋状部が形成されるため、サイドシル下部よりも剛性が高く、サイドシル全体として初期エネルギーを吸収可能となる。
つまり、側面衝突時の初期において、サイドシル下部は、変形して衝突エネルギーを吸収し、サイドシル上部は、サイドシル下部ほど変形せず、高い剛性を維持する。そのため、高い剛性を維持しつつ、衝突エネルギーをある程度吸収できるから、サイドシル上部に結合されるセンターピラーの変形を抑制できる。
(2)の発明によれば、センターピラーのスチフナ、補強部材、及びガセットの接合範囲を重ねたので、これらセンターピラースチフナ、補強部材、及びガセットを同時に溶接できる。これにより、車両の製造効率を向上できる。
また、センターピラーとサイドシルとの結合部分の剛性を向上できる。
(3)の発明によれば、ガセットの車幅方向内側の端末を、サイドシルインナ及び補強部材のフランジより、車幅方向内側に位置させた。つまり、サイドシルインナ及び補強部材のフランジに対して、ガセットの端末をオフセットさせた。
側面衝突時の後期において、さらに荷重衝撃が加わり、サイドシルインナ及び補強部材の上部が、それぞれのフランジで下方に屈曲する場合には、これらフランジに対し、オフセットされたガセットの端末が抵抗する。したがって、サイドシルインナ及び補強部材が、それぞれのフランジで下方に屈曲するのを抑制できる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る車両用サイドシル補強構造について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用サイドシル補強構造を示す斜視図である。
図2は、サイドシル2を示す分解斜視図である。
本実施形態の車両用サイドシル補強構造において、車両1側部は、車両前後方向に沿って延在する閉断面フレームとしてのサイドシル2と、サイドシル2に結合されて上下方向に延在する閉断面のセンターピラー4と、センターピラー4の下方のサイドシル2内部に設けられたガセット3と、これらサイドシル2及びセンターピラー4を車幅方向の外側から覆うアウタパネル5と、で構成される。
なお、図中のばつ印は、ガセット3のスポット溶接部の位置である。
サイドシル2は、車幅方向内側に配置されたサイドシルインナ21と、車幅方向外側に配置された補強部材としてのサイドシルレインフォースメント22と、を備える。
サイドシルインナ21は、鋼板を折り曲げて断面略コ字状に形成されている。具体的には、サイドシルインナ21は、上下方向に延びる側壁部211と、この側壁部211の上端から車幅方向外側に向かって延びる上側延出部212と、側壁部211の下端部から車幅方向外側に向かって延びる下側延出部213と、で構成される。
上側延出部212の先端には、上下方向に延びる上部フランジ212Aが設けられており、この上部フランジ212Aの車幅方向外側の面は、上部フランジ面212Dである。この上部フランジ212Aのうち、車両前後方向の略中央部は、センターピラー4の断面を大きくできるように、車幅方向内側にオフセット配置されている。また、下側延出部213の先端には、上下方向に延びる下部フランジ213Aが設けられており、この下部フランジ213Aの車幅方向外側の面は、下部フランジ面213Dである。
サイドシルレインフォースメント22は、鋼板を折り曲げて断面略コ字状に形成されている。具体的には、サイドシルレインフォースメント22は、上下方向に延びる側壁部221と、この側壁部221の上端から車幅方向内側に向かって延びる上側延出部222と、側壁部221の下端から車幅方向内側に向かって延びる下側延出部223と、で構成される。
上側延出部222の先端には、上下方向に延びる上部フランジ222Aが設けられており、この上部フランジ222Aの車幅方向内側の面は、上部フランジ面222Dである。この上部フランジ222Aのうち、車両前後方向の略中央部は、車幅方向内側にオフセット配置されている。つまり、上側延出部222の車両前後方向の略中央部は、両端側よりも、車幅方向内側に突出している。また、この上部フランジ222Aのオフセット配置された範囲の、車幅方向外側の面には、後述のセンターピラーインナ41の下端部が結合される。また、下側延出部223の先端には、上下方向に延びる下部フランジ223Aが設けられており、この下部フランジ223Aの車幅方向内側の面は、下部フランジ面223Dである。
サイドシル2は、サイドシルインナ21の上部フランジ面212D、下部フランジ面213Dと、サイドシルレインフォースメント22の上部フランジ面222D、下部フランジ面223Dと、をそれぞれ合わせた状態で溶接することにより、閉断面構造に形成される。
センターピラー4は、車幅方向内側に配置されたセンターピラーインナ41と、車幅方向外側に配置されたセンターピラースチフナ42と、を備える。
センターピラーインナ41は、鋼板を折り曲げて断面略コ字状に形成されている。具体的には、センターピラーインナ41は、上下方向に延びる側壁部411と、この側壁部411の車両前方の端から車幅方向外側に向かって延びる前方延出部412と、側壁部411の車両後方の端から車幅方向外側に向かって延びる後方延出部413と、で構成される。
前方延出部412の先端には、前後方向に延びる前方フランジ412Aが設けられており、この前方フランジ412Aの車幅方向外側の面は、前方フランジ面412Dである。また、後方延出部413の先端には、前後方向に延びる後方フランジ413Aが設けられており、この後方フランジ413Aの車幅方向外側の面は、後方フランジ面413Dである。
センターピラースチフナ42は、鋼板を折り曲げて断面略コ字状に形成されている。具体的には、センターピラースチフナ42は、上下方向に延びる側壁部421と、この側壁部421の車両前方の端から車幅方向内側に向かって延びる前方延出部422と、側壁部421の車両後方の端から車幅方向内側に向かって延びる後方延出部423と、で構成される。
側壁部421の下端には、上下方向に延びる下部フランジ421Aが設けられており、この下部フランジ421Aの車幅方向内側の面は、下部フランジ面421Dである。
前方延出部422の車幅方向内側の端には、前後方向に延びる前方フランジ422Aが設けられ、この前方フランジ422Aの車幅方向内側の面は、前方フランジ面422Dである。また、前方延出部422の下端には、前後方向に延びる下部フランジ422Bが設けられ、この下部フランジ422Bの下側の面は、下部フランジ面422Eである。
後方延出部423の車幅方向内側の端には、前後方向に延びる後方フランジ423Aが設けられ、この後方フランジ423Aの車幅方向内側の面は、後方フランジ面423Dである。また、後方延出部423の下端には、前後方向に延びる下部フランジ423Bが設けられ、この下部フランジ423Bの下側の面は、下部フランジ面423Eである。
アウタパネル5は、鋼板を折り曲げて形成され、サイドシルレインフォースメント22の側壁部221に沿って延びるパネル下部51と、このパネル下部51の略中央からセンターピラースチフナ42の側壁部421に沿って延びるパネル上部52と、で構成される。
パネル下部51の上下方向の端には、それぞれ、上下方向に延びる上部フランジ511A及び下部フランジ512Aが設けられている。また、パネル上部52の車両前後方向の端には、それぞれ、前後方向に延びる前方フランジ521A及び後方フランジ522Aが設けられている。
このように形成されたアウタパネル5は、これら上部、下部フランジ511A,512A及び前方、後方フランジ521A,522Aを、サイドシルレインフォースメント22の上部、下部フランジ222A,223A及びセンターピラースチフナ42の前方、後方フランジ422A,423Aに合わせた状態で溶接することにより取り付けられる。
図3は、ガセット3を示す斜視図である。
図4は、サイドシル2の内部を示す分解斜視図である。
図5は、図1中の線III−III断面を示す断面図である。
ガセット3は、鋼板を折り曲げて立体形状に形成されている。具体的には、ガセット3は、略矩形状の底部31と、この底部31の車両前後方向の両端から上方に延びる前壁部33及び後壁部34と、底部31の車幅方向内側の端から上方に延びる略矩形状の背部32と、底部31の車幅方向外側の端から下方に延びる底部フランジ311Aと、を備える。底部フランジ311Aの車幅方向外側の面は、ガセット接合面311Dである。
前壁部33及び後壁部34の車幅方向外側の端には、それぞれ、車両前後方向に延びる側部フランジ331A,341Aが設けられている。これら側部フランジ331A,341Aの車幅方向外側の面は、ガセット接合面331D,341Dである。
前壁部33及び後壁部34の上方の端には、それぞれ、車両前後方向に延びる上部フランジ332A,342Aが設けられている。これら上部フランジ332A,342Aの上方の面は、ガセット接合面332D,342Dである。
以上のように形成されたガセット3は、図2及び図4に示すように、サイドシルレインフォースメント22の上面内側に袋状部23を形成するようにして設けられる。具体的には、ガセット3のガセット接合面332D,342D、及びガセット接合面311D,331D,341Dを、それぞれ、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221の内側の面に合わせた状態で溶接することにより、ガセット3は、サイドシルレインフォースメント22の上面内側に設けられる。
これにより、ガセット3の底部31、背部32、前壁部33、及び後壁部34と、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221と、で包囲された略立方体形状の袋状部23が、サイドシル2の上面内側に形成される。
また、ガセット3の車幅方向内側の端末、即ち背部32、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部は、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22の上部フランジ212A,222Aより、車幅方向内側に位置する。つまり、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22のそれぞれの上部フランジ212A,222Aに対して、ガセット3の背部32と、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部と、はオフセットされている。
また、図1に示すように、センターピラースチフナ42、サイドシルレインフォースメント22、及びガセット3の接合範囲、即ち、センターピラースチフナ42の下部フランジ面421D,422E,423Eと、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221と、ガセット3のガセット接合面331D,341D,332D,342Dと、は重なっている。
以上のように形成された車両1の側部に、他の車両が衝突した場合(側面衝突)について説明する。
図6は、図1中の線III−III断面の側面衝突による変形を示す断面図である。
車両1の側部に他の車両が衝突した場合には、この衝突による衝撃荷重は、センターピラー4のうちサイドシル2の上方の領域に、車両方向内側(図6中白抜き矢印の方向)へ向かって作用する。この衝撃荷重は、センターピラー4を介して、その下端に結合されたサイドシル2にも作用し、図6に示すようにセンターピラー4及びサイドシル2の断面が変形すると想定される。
具体的には、ガセット3を設けることにより袋状部23が形成されているサイドシル2上部の変形は、ガセット3が設けられていないサイドシル2下部の変形よりも小さい。即ち、サイドシルレインフォースメント22の下側延出部223の変形は比較的大きく、一方、センターピラー4の下端が結合されているサイドシルレインフォースメント22の側壁部221及び上側延出部222の変形は小さい。
したがって、側面衝突時の初期において、下側延出部223の変形により衝突エネルギーを吸収する一方で、側壁部221及び上側延出部222の変形は小さく抑えられ、これにより、センターピラー4の変形は小さく抑えられている。
また、側面衝突時の後期において、さらに衝撃荷重が加わり、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲すると、これら上部フランジ212A,222A及びサイドシルインナ21の上側延出部212に対して、ガセット3の背部32、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部の当たり部が抵抗する。これにより、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲するのが抑制される。
以上に述べた第1実施形態によれば、立体形状のガセット3を、サイドシルレインフォースメント22の上面内側に袋状部23を形成するように設けた。よって、サイドシル2上部は、サイドシル2下部よりも剛性が高くなる。
これにより、側面衝突時の初期において、サイドシル2下部の断面は変形して衝突エネルギーを吸収し、サイドシル2上部の断面はサイドシル2下部ほど変形せず、高い剛性を維持する。そのため、高い剛性を維持しつつ、衝突エネルギーある程度吸収できるから、サイドシル2上部に結合されるセンターピラー4の変形を抑制できる。
また、センターピラースチフナ42、サイドシルレインフォースメント22、及びガセット3の接合範囲を重ねた。即ち、センターピラースチフナ42の下部フランジ421D,421E,423Eと、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221と、ガセット3のガセット接合面331D,341D,332D,342Dと、を重ねた。
したがって、センターピラースチフナ42、サイドシルレインフォースメント22、及びガセット3を同時に溶接できる。これにより、車両の製造効率を向上できる。
また、センターピラースチフナ42を、サイドシルレインフォースメント22及びガセット3と結合させたので、センターピラー4とサイドシル2との結合部分の剛性を向上できる。
また、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22の、それぞれの上部フランジ212A,222Aに対して、ガセット3の背部32、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部はオフセットされている。
したがって、側面衝突時の後期において、さらに衝撃荷重が加わり、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲する場合には、これらの上部フランジ212A,222Aに対し、オフセットされたガセット3の背部32、前壁部33及び後壁部34の車幅方向内側の端部の当たり部が抵抗する。
これにより、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲するのを抑制できる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係る車両用サイドシル補強構造について、図面を参照して説明する。
なお、以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については、同一符号を付し、その説明を省略もしくは簡略化する。
第2実施形態では、ガセット103の構成が第1実施形態と異なる。
図7は、本発明の第2実施形態に係る車両用サイドシル補強構造を示す斜視図である。
図8は、ガセット103を示す斜視図である。
本実施形態の車両用サイドシル補強構造において、ガセット103は、背部32の上方の端から車幅方向外側へ傾斜して延びる上方延出部135を、さらに備える。上方延出部135の上端には、上方へ延びる上部フランジ451Aが設けられている。この上部フランジ451Aの車幅方向内側の面はガセット接合面451Dであり、車幅方向外側の面はガセット接合面451Eである。
図9は、サイドシル102の内部を示す分解斜視図である。
図10は、図7中の線IV−IV断面の断面図である。
ガセット103は、図9及び図10に示すように、サイドシルレインフォースメント22の上面内側に袋状部123を形成するように設けられる。具体的には、ガセット103のガセット接合面332D,342D、及びガセット接合面311D,331D,341Dを、それぞれ、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221の内側の面に合わせた状態で溶接するとともに、ガセット接合面451Eをサイドシルレインフォースメント22の上部フランジ面222Dの車幅方向内側にオフセットされた面に配置することにより、ガセット103は、サイドシルレインフォースメント22の内側に設けられる。
これにより、ガセット103の底部31、背部32、前壁部33、後壁部34、及び上方延出部135と、サイドシルレインフォースメント22の上側延出部222及び側壁部221と、で包囲された略立方体形状の袋状部123が、サイドシル102の上面内側に形成される。
なお、図7に示すように、ガセット103の上方延出部135のガセット接合面451Dは、サイドシルインナ21の上部フランジ面212Dのオフセットされた面に合わせられる。即ち、ガセット103の上部フランジ451Aは、サイドシルインナ21の上部フランジ212Aと、サイドシルレインフォースメント22の上部フランジ222Aと、に挟持された状態で溶接される。
図11は、図7中の線IV−IV断面の側面衝突による変形を示す断面図である。
車両101の側部に他の車両が衝突した場合には、この衝突による衝撃荷重は、センターピラー4のうちサイドシル102の上方の領域に、車両方向内側(図6中白抜き矢印の方向)に向かって作用する。この衝撃荷重は、センターピラー4を介して、その下端に結合されたサイドシル102にも作用し、図11に示すようにセンターピラー4及びサイドシル102の断面が変形すると想定される。
具体的には、袋状部123を形成するようにガセット103を設けたので、前記第1実施形態のサイドシル2と同様に、側面衝突時の初期において、サイドシル102上部の高い剛性を維持しつつ、衝突エネルギーをある程度吸収するので、センターピラー4の変形が抑制される。
また、側面衝突時の後期において、さらに衝撃荷重が加わり、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲すると、これら上部フランジ212A,222A及びサイドシルインナ21の上側延出部212に対して、ガセット103の上方延出部135が面で接して抵抗する。これにより、サイドシルインナ21及びサイドシルレインフォースメント22が、それぞれの上部フランジ212A,222Aで下方に屈曲するのをさらに抑制できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
本発明の第1実施形態に係る車両用サイドシル補強構造を示す斜視図である。 サイドシルを示す分解斜視図である。 ガセットを示す斜視図である。 サイドシルの内部を示す分解斜視図である。 図1中の線III−III断面を示す断面図である。 図1中の線III−III断面の側面衝突による変形を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用サイドシル補強構造を示す斜視図である。 ガセットを示す斜視図である。 サイドシルの内部を示す分解斜視図である。 図7中の線IV−IV断面を示す断面図である。 図7中の線IV−IV断面の側面衝突による変形を示す断面図である。 従来の車両の車両用サイドシル構造を示す斜視図である。
符号の説明
1 車両
2 サイドシル(フレーム)
21 サイドシルインナ(サイドシルインナ)
212A 上部フランジ
22 サイドシルレインフォースメント(補強部材)
222A 上部フランジ
23 袋状部(袋状部)
3 ガセット(ガセット)
4 センターピラー(センターピラー)
41 センターピラーインナ
42 センターピラースチフナ(センターピラーのスチフナ)

Claims (3)

  1. 車両前後に延びる閉断面フレームをサイドシルインナと補強部材とで形成し、センターピラー下方の当該フレーム内部にガセットを設け、
    前記フレームは、略コ字断面のサイドシルインナのフランジと、略コ字断面の補強部材のフランジと、を溶接して形成され、
    前記ガセットは、前記補強部材の上面内側に袋状部を形成するように設けられることを特徴とする車両用サイドシル構造。
  2. 前記補強部材の上部には、センターピラーが結合され、
    前記センターピラーのスチフナ、前記補強部材、及び前記ガセットの接合範囲は、重なっていることを特徴とする請求項1記載の車両用サイドシル構造。
  3. 前記ガセットの車幅方向内側の端末は、前記サイドシルインナ及び前記補強部材のフランジより、車幅方向内側に位置することを特徴とする請求項1または2記載の車両用サイドシル構造。
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