JP2007194437A - 半導体レーザ装置およびその製造方法ならびに光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工程を複雑化せずにキャップを強固に取り付けることができ、生産性を向上することができるとともに、半導体レーザチップの発熱による寿命の低下が抑制され、かつ小型化な半導体レーザ装置およびその製造方法ならびに光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】
基部23およびキャップ24がともに合成樹脂によって形成されるので、超音波融着によって一体形成したときに強固に固定することができ、また短い時間で接合することができるので、生産性を向上させることができる。チップ搭載用リード22aは、この半導体レーザチップ21の周囲に放熱のための放熱領域42を有するチップ搭載用の電極リード22aの一表面41に搭載されるので、半導体レーザチップ21の熱をチップ搭載用リード22aに放熱し、また放熱領域42から放熱させて半導体レーザチップ21の温度の上昇を抑制して、半導体レーザチップ21の寿命の低下を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体レーザチップが搭載され、たとえば光ディスクシステムの光ピックアップ装置の光源として用いられる半導体レーザ装置およびその製造方法に関する。
図14は、第1の従来の技術の半導体レーザ装置1の構成を示す斜視図である。従来の技術の半導体レーザ装置1は、基準面2と基準面2の略鉛直方向に突出したブロック部3とを含む金属製の部品であるアイランド部4と、リード5と、アイランド部4とリード5との相対位置関係を固定するようにアイランド部4およびリード5と一体的に形成された樹脂部7と、ブロック部3に固定されたレーザチップ8と、樹脂部7に直接固定された受光素子9とを含んで構成される。レーザチップ8と、受光素子9とは、アイランド部4に抵抗溶接によって接続されるキャップ11に覆われる(たとえば特許文献1参照)。
また第2の従来の技術の半導体レーザ装置では、レーザダイオードチップと受光素子とを搭載したアイランドを樹脂によって形成し、このアイランドにリードピンを串刺し状に設けている。アイランドには、レーザダイオードチップと受光素子と覆うキャップが設けられる。アイランドには、レーザダイオードチップがモニタ用フォトダイオードを介して固定されている(たとえば特許文献2参照)。
また半導体レーザ装置ではないが、第3の従来の技術では、金属リードフレームが埋め込まれたパッケージ本体と、リードフレーム上に設けられ、ボンディングワイヤによって結合された半導体IC(Integrated Circuit)と、パッケージ本体と同じ熱可塑性材料から成り、パッケージ本体に超音波融着を形成する超音波融着手段によって融着される蓋とを有するキャビティパッケージが開示されている(たとえば特許文献3参照)。
特開2002−232059号公報 特開平10−256649号公報 特開平11−265956号公報
第1の従来の技術では、キャップ11が抵抗溶接によってアイランド部4に溶接される。抵抗溶接では、電気エネルギを熱エネルギに変え、金属間の接触部分を溶融し、この部分を加圧して接合するので、熱伝導率の高いアイランド部4を介して、アイランド部4に固定されるレーザチップ8が加熱され歩留まりが低下するおそれがある。
第2の従来の技術では、アイランドが樹脂によって形成されるので、レーザチップが加熱されるおそれがないが、アイランドとキャップとは、嵌合固定または係合固定されるので、アイランドとキャップとに嵌合部または係合部を形成する必要があり、このような嵌合部または係合部を形成すると、装置の小型化が難しく、また隙間から水分などが進入しやすくなるという問題がある。また嵌合固定または係合固定に接着剤を併用して固定することも述べられているが、接着剤によって固定すると、接着剤を塗布する領域を設ける必要があり、小型化が阻害されてしまうという問題がある。さらに樹脂によって形成されるアイランドに、レーザダイオードチップがモニタ用フォトダイオードを介して固定されており、レーザダイオードチップが発光したときに発生する熱が放熱されにくいので、レーザダイオードチップの寿命が低下するという問題がある。
また第3の従来の技術は、パッケージ本体と蓋体とを超音波融着によって一体化することによって、パッケージ本体と蓋体とを接着剤によって接続する場合に必要となる接着剤を塗付する領域を設ける必要がないので、装置を小型化することができるが、半導体レーザ装置に適用されたものではなく、半導体ICに代えて半導体レーザチップを搭載しても、放熱を十分に行うことができないという問題がある。
したがって本発明の目的は、工程を複雑化せずにキャップを強固に取り付けることができ、生産性を向上することができるとともに、半導体レーザチップの発熱による寿命の低下が抑制され、かつ小型化な半導体レーザ装置およびその製造方法ならびに光ピックアップ装置を提供することである。
本発明は、半導体レーザチップと、
導電性を有し、半導体レーザチップが搭載されるチップ搭載用の電極リードを含む複数の電極リードと、
前記半導体レーザチップが搭載される突出部を有し、前記各電極リードが埋め込まれた状態で保持され、前記突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面が形成され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成る基部と、
半導体レーザチップの出射端面に臨んで開口が形成され、前記段差面上で、突出部を覆った状態で基部に一体的に接合され、合成樹脂から成るキャップとを含み、
前記チップ搭載用の電極リードは、突出部から一表面が露出し、この一表面は半導体レーザチップの周囲に半導体レーザチップの搭載領域よりも広い放熱領域を有することを特徴とする半導体レーザ装置である。
また本発明は、前記キャップを形成する合成樹脂の色は、黒色であることを特徴とする。
また本発明は、前記キャップの内表面は、粗面に形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記キャップには、前記開口を塞ぎ、半導体レーザチップが発する波長の光を透過する光透過体が設けられることを特徴とする。
また本発明は、前記キャップの前記段差面に連なる壁部の厚みは、0.2mmを超えるように選ばれ、前記段差面は、キャップの外周から外方に向かって0.4mm以上突出することを特徴とする。
また本発明は、前記キャップの前記段差に連なる壁部の厚みは、0.4mmに選ばれることを特徴とする。
また本発明は、複数の電極リード間は、基部に埋められていることを特徴とする。
また本発明は、前記突出部に設けられる受光素子をさらに含み、
前記基部は、それぞれが電極リードを保持する2つの樹脂形成部を接合することによって形成され、2つの樹脂形成部のうち一方の樹脂形成部に、前記段差面と、チップ搭載用の電極リードと、受光素子が搭載される部位とが設けられることを特徴とすることを特徴とする。
また本発明は、前記キャップに設けられ、透光性の基材の前記半導体レーザチップから離反する方向の表面にホログラムパターンが形成されるホログラム素子を含み、
前記ホログラムパターンは、その中央が、ホログラム素子の中央よりも前記受光素子から離反する方向の端部寄りに形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記基部と前記キャップとは、ポリフェニレンサルファイドによって形成されることを特徴とする。
また本発明は、前記半導体レーザ装置と、
前記半導体レーザ装置の段差面と接触する接触面を有するシャーシ体と、
シャーシ体に接触面を基準にして設けられる光学系部材とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また本発明は、導電性を有しチップ搭載用の電極リードを含む複数の電極リードを、前記半導体レーザチップが搭載される突出部を有し、前記突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面が形成され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成る基部に、埋め込んだ状態で保持させる工程と、
チップ搭載用の電極リードに、半導体レーザチップを搭載する工程と、
前記半導体レーザチップと電極リードとをボンディングワイヤによって接続する工程と、
開口が形成される合成樹脂から成るキャップを、開口を半導体レーザチップの出射端面に臨ませて、かつ前記段差面の一部が外方に突出するように前記基準面上に配置する工程と、
前記基部と前記キャップとを超音波融着によって接合する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法である。
また本発明は、前記キャップは、キャップの内表面に臨む部分が粗面に形成された金型に樹脂を注入して形成することを特徴とする。
本発明によれば、基部には電極リードが埋め込まれた状態で保持されるので、複数の電極リードは相対位置が固定されて基部に保持されている。基部は電気絶縁性を有するので、基部を介して複数の電極リード間が短絡することはない。特に、リードの間隔を狭くしても製造工程、検査工程、装置への組込み工程等で半導体レーザ装置に外部からの衝撃を受けても電極リード間が短絡することが無い。基部およびキャップがともに合成樹脂によって形成され、基部とキャップとが同種材料から成るので一体形成したときに強固に固定することができる。また一体的に接合されることによって、接着剤によって接着する必要がないので、工程を複雑化しないで生産性を向上させることができるとともに、また接着剤を塗布する領域を設ける必要がないので、装置を小型に形成することができる。また、基部およびキャップがともに合成樹脂によって形成すると、一体的に接合するときに、金属で形成する場合と比較して低温で融着させることができ、たとえば金属と合成樹脂とを融着させる場合と比較して、短い時間で接合することができるので、生産性を向上させることができる。
キャップは、突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面上で、突出部を覆った状態で基部に一体的に接合されるので、半導体レーザチップに機械的な衝撃が直接与えられることを確実に防止することができる。キャップには半導体レーザチップの出射端面に臨んで開口が形成されるので、突出部をキャップによって覆っても、半導体レーザチップから出射されるレーザ光がキャップによって遮られることがなく、レーザ光を外部に放射することができる。
チップ搭載用の電極リードは、突出部から一表面が露出しており、この一表面に半導体レーザチップが搭載される。前記一表面は、搭載される半導体レーザチップの周囲に半導体レーザチップの搭載領域よりも広い放熱領域を有するので、半導体レーザチップが発光するときに発生する熱を、電極リードに伝導させて、放熱領域から放熱させることができる。基部は合成樹脂によって形成されるので、熱伝導率が低いが、熱伝導率が高い電極リードに半導体レーザチップからの熱を伝導させて放熱することができるので、半導体レーザチップの温度の上昇を抑制して、半導体レーザチップの寿命の低下を抑制することができる。
また本発明によれば、キャップを形成する合成樹脂の色が黒色であるので、キャップの内表面に、たとえば低反射のめっきまたはコーティングを施さなくても、半導体レーザチップから出射した光のうちキャップに向かう光は、キャップによって吸収されて、キャップの内表面での反射を抑制することができる。したがって、半導体レーザチップから出射したレーザ光がキャップの内表面で反射して、外乱光となってしまうことを抑制することができる。
また本発明によれば、キャップの内表面は、粗面に形成されるので、半導体レーザチップから出射したレーザ光がキャップの内表面で反射して、外乱光となってしまうことさらに抑制することができる。
また本発明によれば、半導体レーザチップが発する波長の光を透過する光透過体が前記開口を塞ぐので、キャップによって覆われる空間への外部からの塵埃などの異物の侵入を抑制することができ、これによって半導体レーザチップの端面が劣化することを抑制して、装置の長寿命化を実現することができる。
また本発明によれば、キャップの段差面に連なる壁部の厚みを、0.2mmを超えるように選び、段差面を、キャップの外周から外方に向かって0.4mm以上突出させることによって、十分なキャップの機械的な強度を確保した上で、安定してキャップによるシールを行うことができる。さらに段差面の面積を十分に確保することができ、半導体レーザ装置を取付け対象物に取り付けるときに、段差面を基準面として半導体レーザチップからの放射光の光軸方向を所定の方向にした状態で取付け対象物に取り付けることができる。
また本発明によれば、キャップの前記段差面に連なる壁部の厚みを0.4mmとすることによって、超音波融着時に超音波振動による機械的変動が起こらない程度に十分なキャップの機械的な強度を確保し、かつキャップが大型化することなく、キャップによるシールを安定して行うことができる。
また本発明によれば、各電極リードの間を全て樹脂によって埋めているので、電極リードのうち外部の回路と接続される部分を長く形成しても、製造工程および検査工程において電極リードが曲がってしまって不良となり歩留まりが低下してしまうことを抑制することができる。電極リードが基部に一体に保持されるので、たとえば使用時において電極リードを容易に切断することができる。したがって、半導体レーザ装置を用いて作製される電子装置の生産性を向上させることができる。
また本発明によれば、基部は、それぞれが電極リードを保持する2つの部分を超音波融着することによって形成されている。第1および2の従来の技術のように電極リードを2方向に並べて配置して、樹脂によってモールドすると、2方向のそれぞれの方向で隣接する電極リードを高精度に保持する必要があるので形成が難しいが、1方向に電極リードを並べて保持させた部分を、各部分の電極リードが並列となるように接合することによって、2方向のそれぞれの方向に電極リードを高精度に並べて、装置を作製することができる。
また2つの樹脂形成部のうち一方の樹脂形成部に、前記段差面と、チップ搭載用の電極リードと、受光素子が搭載される部位とが設けられるので、2つの樹脂形成部を接合して基部を形成するときの組立て精度にかかわらず半導体レーザチップと段差面との相対位置を設計どおりに作製することができる。
また本発明によれば、ホログラムパターンによって受光素子に向かって回折される回折光のみが受光素子によって受光されればよいので、ホログラムパターンの中央が、ホログラム素子の中央よりも受光素子から離反する方向の端部寄りとなるようにホログラムパターンを形成しても、ホログラムパターンの中央を基材の中央に合わせて形成するときと同様に、回折光が基材を透過して受光素子によって受光されるので、ホログラムパターンの性能および特性を維持した上で、ホログラム素子の小型化が可能となる。
また本発明によれば、基部とキャップとは、ポリフェニレンサルファイドによって形成されるので、量産性に優れた安定した樹脂成形、良好な耐熱特性、さらに超音波融着にて安定した接着強度を実現することができる。
また本発明によれば、前記半導体レーザ装置は、シャーシ体に形成される接触面に、前記段差面を接触させて取り付けられる。シャーシ体には、前記接触面を基準にして、たとえばレンズなどの光学系部材設けられているので、半導体レーザ装置と、前記光学系部材との相対位置を高精度に取り付けることができる。また半導体レーザ装置に受光素子が設けられる場合では、半導体レーザ装置と、前記光学系部材との相対位置を高精度に取り付けることができ、受光素子によって得られるフォーカス信号のバランスが崩れることないので、フォーカス調整を高精度に行うことができる光ピックアップ装置を実現することができる。
また本発明によれば、基部には電極リードが埋め込まれた状態で保持されるので、複数の電極リードは相対位置が固定されて基部に保持されている。基部は電気絶縁性を有するので、基部を介して複数の電極リード間が短絡することはない。基部およびキャップがともに合成樹脂によって形成され、基部とキャップとが同種材料から成るので、超音波融着によって接合したときに一体化して、安定した接着強度を確保して、強固に固定することができる。また超音波融着によって基部およびキャップとは一体的に接合されることによって、接着剤によって接着する必要がないので、工程を複雑化しないで生産性を向上させることができるとともに、また接着剤を塗布する領域を設ける必要がないので、装置を小型に形成することができる。また、基部およびキャップがともに合成樹脂によって形成すると、一体的に接合するときに、金属で形成する場合と比較して低温で超音波融着させることができ、たとえば金属と合成樹脂とを超音波融着させる場合と比較して、短い時間で接合することができるので、生産性を向上させることができる。
キャップは、突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面上で、突出部を覆った状態で基部に一体的に接合されるので、半導体レーザチップに機械的な衝撃が直接与えられることを確実に防止することができる。キャップには半導体レーザチップの出射端面に臨んで開口が形成されるので、突出部をキャップによって覆っても、半導体レーザチップから出射されるレーザ光がキャップによって遮られることがなく、レーザ光を外部に放射することができる。
チップ搭載用の電極リードは、突出部から一表面が露出しており、この一表面に半導体レーザチップが搭載される。前記一表面は、搭載される半導体レーザチップの周囲に放熱のための放熱領域を有するので、半導体レーザチップが発光するときに発生する熱を、電極リードに伝導させて、放熱領域から放熱させることができる。基部は合成樹脂によって形成されるので、熱伝導率が低いが、熱伝導率が高い電極リードに半導体レーザチップからの熱を伝導させて放熱することができるので、半導体レーザチップの温度の上昇を抑制して、半導体レーザチップの寿命の低下を抑制することができる。
またキャップを合成樹脂によって形成すると、薄い金属板を絞ることによって形成する場合と比較して、容易に一定の寸法精度、平坦度で製造することができるので、作製された装置の寸法を設計寸法に近づけることができ、量産したときに半導体レーザ装置の大きさおよび品質を揃えることができる。
また本発明によれば、キャップは、金型に樹脂を注入して形成される。この金型には、キャップの内表面に臨む部分が粗面に形成されており、樹脂を注入するだけで、内表面が粗面化されたキャップを容易に得ることができる。キャップの形成とキャップの内表面の粗面化とを同時に行うことができるので、作製工程を増加させることなく、キャップの内表面を粗面化することができる。
図1は、本発明の実施の一形態の半導体レーザ装置20の構成を示す斜視図である。図2は、半導体レーザ装置20の構成を示す正面図であり、図3は半導体レーザ装置20の構成を示す背面図であり、図4は半導体レーザ装置20の構成を示す平面図であり、図5は半導体レーザ装置20の構成を示す左側面である。なお図1、図4および図5では、図が煩雑となることを防止するためにボンディングワイヤ57を省略して示している。
半導体レーザ装置20は、半導体レーザチップ21と、複数の電極リード22と、基部23と、キャップ24とを含んで構成される。本実施の形態の半導体レーザ装置20は、サブマウント26と、モニタ用受光部27と、受光素子28と、ホログラム素子29とをさらに含んで構成される。
半導体レーザチップ21は、たとえばガリウム砒素(GaAs)などの半導体によって形成される。半導体レーザチップ21は、たとえば650nm程度の波長の光を発振し、DVD(Digital Versatile Disk)の読み取り用および書き込み用の光源として用いられる。
各電極リード22は、導電性を有し、金(Au)、アルミニウム(Al)および銅(Cu)などの導電率の高い金属によって形成される。複数の電極リード22には、前記半導体レーザチップ21が搭載されるチップ搭載用の電極リード22aが含まれる。以後、チップ搭載用の電極リード22aをチップ搭載用リード22aと記載する場合がある。各電極リード22は、基部23に埋め込まれて保持される。
基部23は、基部本体30と、基部本体30から突出し、前記半導体レーザチップ21が搭載される突出部31を有する。基部23は、電気絶縁性を有する合成樹脂から成り、ポリフェニレンサルファイド(Poly Phenylene Sulfide:略称PPS)によって形成される。
基部本体30には、前記突出部31の基端部32に連なって、半導体レーザチップ21から発振されるレーザ光の出射方向Zに臨む段差面33が形成される。段差面33は、出射方向Zに垂直な平面によって形成される。半導体レーザ装置20では、半導体レーザチップ21の出射方向Zの一方Z1に出射されるレーザ光を外部に放射する。段差面33は、突出部31の前記出射方向Zの他方Z2の端部に連なる。段差面33は、半導体レーザ装置20における半導体レーザチップ21および受光素子28の取付け位置の基準となり、かつ半導体レーザ装置20を他の部品に取り付けるときの基準面として用いられる。
基部本体30は、ベース部30Aと、ベース部30Aの長手方向Xの両端部に連なり、前記段差面33を形成する段差面形成部30Bと、ベース部30Aから前記突出部31とは反対に突出する接続部30Cとを含んで構成される。基部本体30は、前記長手方向Xの中央を通り、前記長手方向Xに垂直な仮想一平面に関して面対称に形成される。ベース部30Aには、前記出射方向Zの他方Z2の端部で、短手方向Yの一方に突出する突起66が設けられる。突起66は、該半導体レーザ装置20の方向を目視で容易に判別するために形成される。
突出部31は、前記ベース部30Aの前記出射方向Zに平行な厚み方向の一端部に連なる。ベース部30Aは略直方体形状に形成される。突出部31は、ベース部30Aの長手方向Xの両端部間にわたって形成される。段差面形成部30Bは、ベース部30Aの長手方向Xの両端部で、ベース部30Aの外方に突出する。段差面形成部30Bの前記長手方向Xの遊端部の外周面は、前記出射方向Zに沿う軸線まわりで、外方に凸に湾曲して形成される。接続部30Cは、前記ベース部30Aの前記出射方向Zに平行な厚み方向の他端部に連なる。接続部30Cは、ベース部30Aの長手方向Xの両端部間にわたって形成される。また接続部30Cの、前記出射方向Zおよび長手方向Xに垂直な短手方向Yの厚みは、ベース部30Aの厚みよりも小さく選ばれる。
基部23は、前記各電極リード22を埋め込んだ状態で保持し、前記ベース部分30Aと、前記接続部30Cと、前記突出部31とに埋め込んだ状態で保持する。各電極リード22のうちベース部分30Aに保持される部分は、このベース部30Aに完全に埋め込まれ、前記接続部30Cおよび前記突出部31に保持される部分は、前記接続部30Cおよび前記突出部31から一部が露出した状態で埋め込まれる。電極リード22は基部23に埋め込まれた状態で保持されるので、複数の電極リード22は相対位置が固定されて基部23に保持されている。基部23は電気絶縁性を有するので、基部23を介して複数の電極リード22間が短絡することはない。
前記突出部31は、半導体レーザチップ21が搭載されるレーザチップ搭載部分37を有する第1突出部分31Aと、受光素子28が搭載される受光素子搭載面45が形成される受光素子搭載部分38を有する第2突出部分31Bとを有する。第1突出部分31Aと第2突出部分31Bとは、前記長手方向Xに連なる。受光素子搭載面45は段差面33と平行に形成される。第1突出部分31Aのうちレーザチップ搭載部分37の前記短手方向Yの厚みは、第2突出部分31Bの前記短手方向Yの厚みよりも小さく選ばれる。第1突出部分31Aは、長手方向Xにおいて突出部31の中央部分まで延びて形成され、この中央部分にレーザチップ搭載部分37が形成される。第1突出部分31Aの長手方向Xにおいて第2突出部分31Bとは反対側の端部には、ベース部30Aに向かうに連れて短手方向Yの厚みが増加する補強部分39が形成される。
また突出部31には、短手方向Yの側部に電極リード32の一部が露出する孔53が形成される。前記孔53は、突出部31の基端部32に設けられる。孔53の内径は、電極リード32の幅よりも小さく選ばれる。孔53は、23aおよび23bの樹脂成形内部に設けられるリードフレーム61が、樹脂成形時に位置がばらつくのを防ぐために成形金型に設けられた押さえピンの跡である。
レーザチップ搭載部分37の前記短手方向Yに垂直な方向の一表面部には、チップ搭載用リード22aの一部が埋め込まれて保持される。チップ搭載用リード22aのうちレーザチップ搭載部分37に設けられる部分の一表面41は、前記短手方向Yに垂直な平面である。
半導体レーザチップ21は、長手方向Xにおいて突出部31の中央部71で、レーザチップ搭載部分37に保持されるチップ搭載用リード22aの一表面41上に設けられる。半導体レーザチップ21は、段差面33に略垂直な方向に向かって、レーザ光を発射するように出射端面34が、段差面33と略平行となるように設けられる。半導体レーザチップ21は、サブマウント26を介して前記チップ搭載用リード22aの一表面41上に搭載される。レーザチップ搭載部分37は、チップ搭載用リード22aの一表面41上に搭載される半導体レーザチップ21が、出射方向Zの一方から見てベース部30Aの短手方向Yの略中央となるように形成される。
半導体レーザチップ21は、サブマウント26を介してチップ搭載用リード22aに搭載される。半導体レーザチップ21は、サブマウント26に接合される。サブマウント26は、微小な半導体レーザップ21をチップ搭載用リード22aに接合するための台座となるとともに、半導体レーザチップ21が発光したときに発生する熱を速やかに放熱するための放熱部、すなわちヒートシンクとして機能する。半導体レーザチップ21の大きさは、長さ0.2mm×幅0.2mm×厚み0.1mm程度に選ばれる。サブマウント26は、半導体材料を用いて形成される。サブマウント26は、略直方体形状に形成される。サブマウント26の半導体レーザチップ21が搭載される厚み方向の一表面の大きさは、長さ1mm×幅1mm程度に選ばれ、厚みは0.3mm程度に選ばれる。
突出部31の遊端部44で、受光素子搭載部分38には前記段差面33に平行な受光素子搭載面45が形成される。受光素子28は、受光素子搭載面45上にダイボンドによって搭載される。受光素子28は、たとえば4分割受光素子によって実現される。受光素子28の受光面46は、出射方向Zの一方Z1に臨んで設けられる。
半導体レーザチップ21は、突出部31のうち基端部32および遊端部44の間の中間部に搭載され、受光素子搭載面45よりも出射方向Zの他方Z2に設けられる。したがって半導体レーザチップ21から発振されたレーザ光が、受光素子28の受光面46に直接向かうことがない。
前記サブマウント26は、チップ搭載用リード22aの一表面41上にダイボンドして固定され、チップ搭載用リード22aが、サブマウント26とともに、ヒートシンクとして機能する。チップ搭載用リード22aのうち突出部31から露出する部分、すなわちチップ搭載用リード22aのうちレーザチップ搭載部分37に保持されて露出する部分の一表面41は、半導体レーザチップ21の周囲に、半導体レーザチップ21の搭載領域よりも広い放熱領域42を有する。半導体レーザチップ21の搭載領域は、半導体レーザチップ21を搭載するために必要な部分を含み、本実施の形態では半導体レーザチップ21がサブマウント26を介して搭載されるので、サブマウント26が搭載するために必要な部分であり、前記一表面41のうちサブマウント26と接触する部分を含む。放熱領域42は、前記搭載領域を含んで、サブマウント26と接触する部分の周囲に広がるように形成される。チップ搭載用リード22aのうち前記レーザチップ搭載部分37で露出する部分の短手方向Yに平行な厚みは、0.4mm〜0.5mmに選ばれ、チップ搭載用リード22aの一表面41のうち前記レーザチップ搭載部分37で露出する部分の面積は、サブマウント26との接触面の面積よりも大きく選ばれ、3mm〜4mm程度に選ばれる。このような放熱領域42が形成されることによって、半導体レーザチップ21が発光するときに発生する熱を、サブマウント26を介してチップ搭載用リード22aに伝導させて、速やかに放熱領域42から放熱させることができる。基部23は合成樹脂によって形成されるので、熱伝導率が低いが、熱伝導率が高い金属から成るチップ搭載用リード22aに半導体レーザチップ21からの熱を伝導させて放熱することができるので、半導体レーザチップ21の温度の上昇を抑制して、半導体レーザチップ21の寿命の低下を抑制することができる。半導体レーザ装置20は、周囲の気温が、−20℃〜80℃の範囲で使用される。半導体レーザチップ21のうち発光中心部の温度は200℃程度となるが、前述したように、放熱領域42を設けることによって、サブマウント26を介して熱が伝導してもチップ搭載用リード22aの温度は、前記−20℃〜80℃程度となり、チップ搭載用リード22aが基部23から剥離することがなく、チップ搭載用リード22aをヒートシンクとして好適に用いることができる。
キャップ24は、前記段差面33上で、突出部31を覆った状態で基部23に一体的に接合される。キャップ24は、基部23に超音波融着によって接合される。キャップ24は、段差面33の一部が、このキャップ24の外周から外方に突出するように設けられる。キャップ24は、出射方向Zに沿って延びる側壁部24Aと、側壁部24Aの段差面33とは反対側の端部に連なり、出射方向Zに垂直に延びる天井壁部24Bとを有する。側壁部24Aは、出射方向Zに平行な軸線まわりに突出部31を外囲する。キャップ24の内表面36によって囲まれる空間は、略直方体状に形成される。キャップ24によって半導体レーザチップ21、モニタ用受光部27、受光素子28およびボンディングワイヤ57に機械的な衝撃が直接与えられることを確実に防止することができる。
キャップ24の天井壁部24Bには、半導体レーザチップ21の出射端面34に臨んで開口35が形成される。開口35が形成されるので、突出部31をキャップ24によって覆っても、半導体レーザチップ21から出射されるレーザ光がキャップ24によって遮られることがなく、レーザ光を外部に放射することができる。
キャップ24は、合成樹脂から成る。キャップ24を形成する合成樹脂の色は、黒色に選ばれる。本実施の形態では、キャップ24は、基部23と同じ物質によって形成され、すなわちポリフェニレンサルファイドによって形成される。基部23とキャップ24とは、ポリフェニレンサルファイドによって形成されるので、量産性に優れた安定した樹脂成形、良好な耐熱特性、さらに超音波融着にて安定した接着強度を実現することができる。
基部23およびキャップ24を形成する合成樹脂の色が黒色であるので、基部23の突出部31の表面およびキャップ24の内表面36に、たとえば低反射のめっきまたはコーティングを施さなくても、半導体レーザチップ21から出射した光のうち基部23に向かう光は、基部23によって吸収され、またキャップ24に向かう光は、キャップ24によって吸収されて、キャップ24の内表面36での反射を抑制することができる。したがって、半導体レーザチップ21から出射した光が基部23の表面およびキャップ24の内表面36で反射して、外乱光となってしまうことを抑制することができ、受光素子28にノイズとして受光されることを抑制することができる。
またキャップ24の内表面36、すなわち突出部31に臨む面は、粗面に形成される。前記粗面の表面粗さは、最大高さRmaxが10S〜20Sとなるように選ばれる。キャップ24の内表面36が粗面に形成されるので、半導体レーザチップ21から発振したレーザ光が、前記内表面36で反射したとしても、レーザ光が拡散される。これによって前記内表面36で反射されたレーザ光の受光素子43における受光されたとしても、受光素子28にノイズとして受光される光量を低減することができる。
キャップ24を薄い金属板を絞って形成する場合、寸法精度および平坦度のばらつきは2%程度であるが、合成樹脂を射出形成する場合、寸法精度および平坦度のばらつきは1%程度とすることができる。キャップ24を合成樹脂によって成形することによって、薄い金属板を絞って形成するよりも容易に高い寸法精度および平坦度で製造することができる。
キャップ24の側壁部24Aの厚みT1は、0.2mmを超えるように選ばれる。これによって、十分なキャップ24の機械的な強度を確保した上で、安定してキャップ24によるシールを行うことができる。またキャップ24の側壁部24Aの厚みT1は、0.5mm以下に選ばれる。これによって、キャップ24が大型化してしまうことを防止することができる。キャップ24の側壁部24Aの厚みT1は、薄いほうが半導体レーザ装置20を小型化することができるが、薄くし過ぎると基部23とキャップ24とを超音波融着するときに、超音波振動によってキャップ24が変形してしまう。実験ではキャップ24の高さ、すなわちキャップ24の前記出射方向Zに沿う方向の長さを2.75mmとした場合、十分な接合強度を得られるような超音波振動を与えたとき、側壁部24Aの厚みT1が0.2mmではキャップ24が変形してしまった。キャップ24の側壁部24Aの厚みT1を0.4mmとした場合、同条件で超音波振動を与えると、キャップ24に特に変形は見られず、キャップ24が変形しないので、半導体レーザ素子21に対して後述するホログラムパターン48を精度良くキャップ24に搭載することができた。キャップ24の側壁部24Aの厚みT1を0.4mmとすることによって、十分なキャップ24の機械的な強度を確保し、かつキャップ24が大型化することなく、キャップ24によるシールを安定して行うことができる。
またキャップ24は、段差面33の一部が、このキャップ24の側壁部24Aの外周面から、この外周面の法線方向で、外方に向かって予め定める距離L1突出するように設けられる。予め定める距離L1は、0.4mm以上に選ばれる。このように段差面33の一部をキャプ24の外方に突出させることによって、半導体レーザ装置20を取付け対象物に取り付けるときに、段差面33を基準面として取付け対象物に安定して接触させて取り付けることができるので、半導体レーザ装置20を安定させて取付け対象物に取り付けることができる。また予め定める距離L1は、0.8mm未満の範囲に選ばれる。これによって、段差面33が形成される段差面形成部30Bが必要以上に大きくなってしまい、半導体レーザ装置20が大型化してしまうことを防止することができる。
各電極リード22は、出射方向Zに関して段差面33の一方Z1および他方Z2に延在して設けられる。各電極リード22のうち接続部30Cに保持される部分の一部は、接続部30Cの、前記出射方向Zにおいて基端部と中央よりも遊端部寄りの部分との間にわたって、外部の部品と接続可能に、その一表面74がそれぞれ露出する。接続部30Cでは、前記短手方向Yの一表面部と他表面部とにそれぞれ電極リード22が埋め込まれている。電極リード22の前記接続部30Cに保持される部分は、長手方向Xに等しい間隔をあけて配列される。各電極リード22は、その厚みを一定として、長手方向Xに沿う方向の幅を変えて形成される。
接続部30Cは、略直方体形状に形成され、長手方向Xの両端が、前記出射方向Zに沿う軸線まわりに外方に突出して湾曲する。前記出射方向Zの中間の4つの角部に溝40がそれぞれ形成される。溝40は、出射方向Zにおいて複数形成され、本実施の形態では2つ形成される。出射方向Zに垂直な仮想一平面上に揃えて、4つの角部における各溝40は形成される。たとえば半導体レーザ装置20を回路基板に実装した後に、接続部30Cの遊端部が不要となったときに、切断工具を溝40に沿って動作させることによって、接続部30Cを電極リード22とともに容易に切断することができる。
各電極リード22のうち接続部30Cの遊端部で保持される部分は、各電極リード22が短手方向Yに屈曲して、さらに出射方向Zに屈曲してクランク状に形成されてその一部が接続部30Cに完全に埋め込まれて先端部88が接続部30Cから露出する。これによって、接続部30Cに不所望な衝撃が与えられたとしても、電極リード22が剥離してしまうことが防止される。
各電極リード22の突出部31に保持される部分のうち、少なくとも出射方向Zの一方Z1の端面が露出して設けられる。各電極リード22の突出部31に保持される部分のうち、出射方向Zの一方Z1の端部56は、突出部31から露出する。各端部56は、半導体レーザチップ21、モニタ用受光部27および受光素子28のいずれかに、ボンディングワイヤ57によって接続される。各端部56は、突出部31から露出するが、各端部56の長手方向Xの両側から突出部31の一部に挟まれる。すなわち各端部56の間は樹脂で埋められている。これによって、突出部31から露出する各端部56が機械的な接触によって折れ曲がってしまうことが防止され、さらに各端部56にワイヤボンディングによってボンディングワイヤを接続するときに、端部56が折れ曲がってしまうことが防止されるので、接続の信頼性を向上させることができるとともに、歩留まりを向上することができる。
複数の電極リード22のうちの予め定める電極リード22が、受光素子搭載部45に搭載される受光素子28の前記短手方向Yの両側に設けられるので、受光素子28の受光面を横切らなくても、受光素子28と電極リード22とをボンディングワイヤ57によって接続することができるとともに、ボンディングワイヤ57を短くすることができ、接続の信頼性を向上させることができる。
各電極リード22は、図2および図3に示すように長手方向Xに沿う方向の幅を変えて形成されており、これによってリード電極22のうち接続部30Cに保持される部分を一定の間隔で形成しても、各電極リード22の出射方向Zの一方の端部56を、接続すべき半導体レーザチップ21、受光素子28およびモニタ用受光素子27のうちの接続すべきものに近接して設けることができる。
チップ搭載用リード22aの出射方向Zの一方の端部56aは、前記短手方向Yにおいて半導体レーザチップ21が搭載される部分よりも、突出部31から露出する露出する部分が小さくなるように形成される。すなわちチップ搭載用リード22aのうち出射方向Zの一方の端部56aの長手方向Xの幅は、チップ搭載用リード22aのうち半導体レーザチップ21が搭載される部分の長手方向Xの幅よりも小さく選ばれる。これによって、チップ搭載用リード22aのうち半導体レーザチップ21が搭載される部分の、前記出射方向Zの一方Z1の端面を突出部31に接触させることができるので、チップ搭載用リード22aのうち突出部31で露出する部分の前記短手方向に延びる軸線まわりの端面と、突出部31との接触面積を増加させて、チップ搭載用リード22aの突出部31からの剥離を防止することができる。
モニタ用受光部27は、サブマウント26に設けられる。モニタ用受光部27は、サブマウント26に設けられる半導体レーザチップ21の出射方向Zの他方Z2に設けられ、半導体レーザチップ21の光量を測定するために用いられる。モニタ用受光部27は、フォトダイオードによって実現され、半導体材料を用いて形成されるサブマウント26に一体的に形成される。
各電極リード22の端部56と、半導体レーザチップ22、モニタ用受光部27および受光素子28とは、ボンディングワイヤ57によって個別に接続され、半導体レーザチップ22、モニタ用受光部27および受光素子28に、各電極リード22を介して電力を供給したり、電流を検出したりすることができる。
半導体レーザ装置20では、半導体レーザチップ21および受光素子28が樹脂によって一体形成される突出部31に固定される。すなわち半導体レーザチップ21と受光素子28とは、樹脂によって形成される1つの成形上に搭載されるので、半導体レーザ装置20を組み立てるときに、半導体レーザチップ21と受光素子28との相対位置がずれることなく、量産するときに各半導体レーザ装置20における半導体レーザチップ21と受光素子28との相対位置のばらつきが抑えられ、より設計値に近づけた半導体レーザ装置を実現して、歩留まりを向上させることができる。
また受光素子28は絶縁性を有する基部23に固定されるので、絶縁膜を形成するなどの特別な構成を付加することなく、受光素子28をダイボンドによって基部23に直接固定するだけで、半導体レーザチップ21と受光素子28とを電気的に絶縁することができ、生産性の低下を抑制することができる。
ホログラム素子29は、前記キャップ24に設けられる。ホログラム素子29は、基材47と、半導体レーザチップ21から離反する方向の表面、すなわち基材47の出射方向Zの一表面47aに形成されるホログラムであるホログラムパターン48と、他表面47bに形成されるトラッキングビーム生成用回折格子パターン49とを有する。ホログラムパターン48と、トラッキングビーム生成用回折格子パターン49とは、基材47をフォトリソグラフィを用いて、エッチングすることによって形成される。基材47は、半導体レーザチップ21から発振されたレーザ光を透過させる透光性を有する物質によって形成され、たとえばガラスによって形成される。基材47は、直方体形状に形成される。ホログラムパターン48は、回折格子を形成する。
前記キャップ24の開口35は、その中央35Aが、出射方向Zから見てキャップ24の天井壁部24Bの中央78からずれた位置に形成され、受光素子28の受光面46の一部に臨む。
ホログラムパターン48は、その中央51が、ホログラム素子29の中央よりも受光素子28から離反する方向の端部寄りに形成される。ホログラムパターン48によって受光素子28に向かって回折される回折光のみが受光素子28によって受光されればよいので、ホログラムパターン48の中央が、ホログラム素子29の中央51よりも受光素子28から離反する方向の端部寄りとなるようにホログラムパターン48を形成しても、ホログラムパターン48の中央51を、基材47の中央に合わせて形成するときと同様に、回折光が基材47を透過して受光素子28によって受光されるので、ホログラムパターン48の性能および特性を維持した上で、ホログラム素子29の小型化が可能となる。ホログラム素子29は、キャップ24に接着剤52によって固定される。
前述した基部23は、この基部23を短手方向Yに分割して成り、それぞれが電極リード22を保持する第1および第2樹脂形成部分23a,23bが超音波融着によって接合されて成る。
図6は、第1樹脂形成部分23aとこの第1樹脂形成部分23aに保持される電極リード22とによって形成される第1組立体75を示す斜視図であり、図7は第2樹脂形成部分23bとこの第2樹脂形成部分23bに保持される電極リード22とによって形成される第2組立体76を示す斜視図である。
第1および第2樹脂形成部分23a,23bのうち一方の第1樹脂形成部分23aに、前記段差面33と受光素子搭載面45とチップ搭載用リード22aが形成される。第1樹脂形成部分23aは、ベース部30Aの一部である第1ベース部構成部分101a、段差面形成部30B、接続部30Cの一部である第1接続部構成部分103a、突出部31の一部である第1突出部構成部分104aを含んで構成される。第2樹脂形成部分23bは、ベース部30Aの残部である第2ベース部構成部分101b、第2ベース部構成部分101bから外方に突出する段差構成部分102、接続部30Cの残部である第2接続部構成部分103b、突出部31の残部である第2突出部構成部分104bを含んで構成される。
第1および第2ベース部構成部分101a,101bの長手方向Xの長さは等しく形成され、第1および第2接続部構成部分103a,103bの長手方向Xの長さは等しく形成され、第1および第2突出部構成部分104a,104bの長手方向Xの長さは等しく形成される。第1および第2ベース部構成部分101a,101bの互いに接触する部位は平面に形成され、第1および第2接続部構成部分103a,103bの互いに接触する部位は平面に形成され、第1および第2突出部構成部分104a,104bの長手方向Xの互いに接触する部位は平面に形成される。
第1および第2接続部構成部分103a,103bは、短手方向Yに垂直な仮想一平面に関して面対称に形成される。第1ベース部構成部分101aの第1接続部構成部分103aに連なる部分105は、第1ベース部構成部分101aの第1突出部構成部分104aに連なる部分106よりも短手方向Yの厚みが小さく形成される。第2ベース部構成部分101bの第2接続部構成部分103bに連なる部分107は、第2ベース部構成部分101bの第2突出部構成部分104bに連なる部分108よりも短手方向Yの厚みが大きく形成される。第1ベース部構成部分101aの第1接続部構成部分103aに連なる部分105と、第2ベース部構成部分101bの第2接続部構成部分103bに連なる部分107とが向かい合わせとなり、第1ベース部構成部分101aの第1突出部構成部分104aに連なる部分106と、第2ベース部構成部分101bの第2突出部構成部分104bに連なる部分108とが向かい合わせとなって略直方体形状のベース部30Aが形成される。
段差構成部分102は、第2ベース部101bの短手方向Yのうち前記第2ベース部101bとは反対側に突出して設けられる。段差面形成部30Bは、第2ベース部101bの両側に延び、また段差構成部分102の長手方向Xの外方と成る端部まで延びて形成される。段差構成部分102の前記出射方向Zの一方Z1の表面は、出射方向Zに垂直であり、段差面形成部30Bの前記出射方向Zの一方Z1の表面よりも、出射方向Zの他方Z2となるように第1および第2組立体75,76が接合される。段差構成部分102の前記出射方向Zの一方Z1の表面を含む仮想一平面と、段差面形成部30Bの前記出射方向Zの一方Z1の表面である段差面33を含む仮想一平面との間の距離L2は、たとえば0mm〜0.2mmに選ばれる。
第1および第2樹脂形成部分23a,23bは、長手方向Xにそれぞれ複数の電極リード22を並べて保持する。第1および第2樹脂形成部分23a,23bは、短手方向Yに接合されるので、長手方向Xに複数の電極リード22を並べて保持させた第1および第2組立体75,76を、第1および第2組立体75,76の電極リード22が並列となるように接合することができる。第1および2の従来の技術のように電極リードを2方向に並べて配置して、樹脂によってモールドすると、2方向のそれぞれの方向で隣接する電極リードを高精度に保持する必要があるので形成が難しいが、第1の方向のみ、すなわち長手方向Xのみに並べて樹脂によってモールドして形成される第1および第2組立体75,76を、第2の方向、すなわち短手方向Yに並べることによって、2方向のそれぞれに電極リード22を高精度に並べて、半導体レーザ装置20を作製することができる。
図8は、半導体レーザ装置20の製造方法を示すフローチャートである。半導体レーザ装置20の製造方法を開始すると、ステップs0からステップs1に移る。ステップs1では、薄金属板にプレス加工を施してリードフレーム61(図9参照)を成形し、ステップs2に移る。ステップs2では、リードフレーム61に曲げ加工を施すことによって、リードフレーム61の一部分を、前述した各電極リード22の形状に加工して、ステップs3に移る。ステップs3では、リードフレーム61の一部によって形成される電極リード22を、金属製の樹脂成形型内に配置して、この樹脂成形型にPPSを注入し、射出形成によって、各樹脂形成部分23a,23bをそれぞれ一体に形成する。
図9は、ステップs3終了後のリードフレーム61とリードフレーム61に一体形成された各樹脂形成部分23a,23bを示す斜視図である。次に、ステップs4に移り、ステップs4では、電極リード22をリードフレーム61の他の部分から切り離して、前述した図6および図7に示すような第1および第2組立体75,76を形成して、ステップs5に移る。
ステップs5では、第1および第2組立体75,76を超音波融着によって組立て、基部23を一体的に形成し、ステップs6に移る。
ステップs6では、半導体レーザチップ21を、サブマウント26を介してチップ搭載用リード22aにダイボンドし、また受光素子43を受光素子搭載面45にダイボンドして搭載し、ステップs7に移る。
ステップs7では、電極リード22のうち突出部31に保持される部分のうちの、露出する部分と、半導体レーザチップ21の所定の部位および受光素子43の所定の部位ならびにモニタ用受光部27の所定の部位とを、ワイヤボンディングして、ボンディングワイヤ57を接続する。
次にステップs8に移り、ステップs8では、突出部31を覆うように段差面33上にキャップ24を配置する。このとき、キャップ24の開口35が半導体レーザ素子21の出射端面34に臨むように配置する。
次にステップs9に移り、ステップs9では、基部23とキャップ24とを超音波融着によって接合する。基部23とキャップ24とは、所定の保持具に保持され、保持具を介して超音波振動を発生する超音波振動発生器から発生した超音波振動が与えられる。前記超音波振動は、15000Hz以上に選ばれる。超音波融着では、基部23とキャップ24とが接触する部分、すなわち基部23の段差面33を形成する樹脂の分子と、キャップ24の前記段差面33に接触する端部を形成する受信の分子との間における摩擦エネルギによって発熱させて、基部23とキャップ24とが接合される。
合成樹脂と金属とを超音波融着によって接合すると、異種材料の接合であるので十分な接合強度を得ることができず、また金属は合成樹脂と比較して融点が高いので、融着させるための処理時間が長くなってしまうが、基部23とキャップ24とを合成樹脂によって形成することによって、短時間で接合することができ、生産性を向上させることができる。
また基部23とキャップ24とが一体的に接合されることによって、接着剤によって接着する必要がないので、工程を複雑化しないで生産性を向上させることができるとともに、また接着剤を塗布する領域を設ける必要がないので、装置を小型に形成することができる。
図10は、基部32に接合されるキャップ24の構成を示す底面図であり、図11は図10の切断面線XI−XIから見たキャップ24の断面図である。超音波融着によって、基部23とキャップ24とを確実に固定するために、キャップ24の基部23の段差面33に接触する接触部81を平面とせずに、段差面33に接触する部分に突起(リブ)82を形成する。これによって、キャップ24と基部23との接触部81をそれぞれ平面として、面接触させる場合と比較して、キャップ24の基部23との接触面積を小さくすることができる。接触面積を小さくすることによって、超音波融着させるときにキャップ24が融けやすくなり、短時間で基部23とキャップ24とを接合することができる。
突起82は、前記段差面33に当接する位置に設けられ、キャップ24の前記長手方向Xの両端部で、出射方向Zから見た形状が略コ字形状に形成される。突起82は、側壁部24Aの前記長手方向Xに臨む側壁部分89aの前記短手方向Yの両端部間にわたって連なり、側壁部24Aの前記短手方向Xで臨む側壁部分89bの長手方向Xの両端部まで延びる。突起65の高さは、たとえば0.2mmに選ばれる。
突起82は、超音波融着したときに、この突起82が溶融した樹脂が、キャップ24の外周にはみ出さないような位置および大きさに選ばれる。本実施の形態では、突起82は、側壁部24Aの底面部で、側壁部24の厚み方向において側壁部24の中央よりも内表面36寄りに形成される。これによって、突起82が溶融した樹脂がキャップ24の外周に食み出すことを抑制することができる。突起82は、基端部から遊端部に向かうに連れて先細に形成され、延在方向に垂直な仮想一平面における断面形状が三角形状に形成される。
本発明の他の実施の形態において、前記突起82は、たとえば円錐形状または角錐形状に形成されてもよく、この場合、突起82は、接触部81に所定の間隔をあけて複数設けられる。
キャップ24はキャップ形成用に合成樹脂を注入して、射出形成される。キャップ成型用の金型の、キャップの内表面36に臨む部分は、予めブラスト処理によって粗面化しておく。これによって、キャップ24の形成と同時に、内表面36を粗面化することができる。キャップ24の形成とキャップ24の内表面36の粗面化とを同時に行うことができるので、作製工程を増加させることなく、キャップ24の内表面36を粗面化することができる。
前述した実施の形態では、基部23およびキャップ24を形成する樹脂は、ポリフェニレンサルファイドによって形成されるが、本発明の他の実施の形態では、前記基部23およびキャップ24を形成する樹脂を、液晶ポリマーまたは芳香族ナイロン等によって形成してもよい。このような樹脂は、黒色であって、同様の効果を達成することができる。
また前述した実施の形態では、半導体レーザチップ21が発振する光の波長を650nm程度であるとしたが、半導体レーザチップ21が発振する光の波長によらず本発明の効果を達成できることは明らかであり、半導体レーザチップ21が発振する光の波長を780nm程度としてもよく、400nm程度としても、1300nm程度としてもよいことは言うまでも無い。
図12は、前記半導体レーザ装置10を備える本発明の実施の一形態の光ピックアップ装置90の構成を示す模式図である。光ピックアップ装置90は、半導体レーザ素子10の他に、シャーシ91と、光学系部品92とを備える。シャーシ91は、半導体レーザ装置10および光学系部品92を一体的に保持する。
光学系部品92は、コリメートレンズ93および対物レンズ94を含んで構成される。対物レンズ94は、レンズ保持部95に保持される。レンズ保持部95は、アクチュエータによって軸線方向および軸線に垂直な所定の方向に移動可能に設けられる。
シャーシ91には、接触面96が形成される。接触面96は、基準面であって、コリメートレンズ93および対物レンズ94は、この接触面96を基準にしてシャーシ91に設けられる。前記接触面96に段差面33を接触させて半導体レーザ装置20がシャーシ91に固定される。半導体レーザ装置20の段差面33と、シャーシ91の接触面96とを接触させて半導体レーザ装置20とシャーシ91との相対位置を固定することによって、半導体レーザチップ21から発振されるレーザ光の中心軸と、コリメートレンズ93および対物レンズ94のそれぞれの光軸とを簡単に位置合わせることができ、またコリメートレンズ93および対物レンズ94と、半導体レーザチップ21および受光素子28ならびにホログラム素子29との相対位置とを簡単に位置合わせすることができる。レーザ光は、コリメートレンズ93および対物レンズ94を透過して、光ディスク97の記録面98上に集光される。光ディスク97の記録面98で反射したレーザ光は、対物レンズ94とコリメートレンズ93とをこの順番で透過して半導体レーザ装置20に戻り、ホログラム素子29によって回折されて受光素子28によって受光される。
本発明のさらに他の実施の形態の光ピックアップ装置では、前述した図12に示す光ピックアップ装置90において、コリメートレンズ93と対物レンズ94との間に、ビーム光の進行経路を変更するための立ち上げミラーを設ける構成としてもよい。このような構成であっても光ピックアップ装置90と同様の効果を達成することができ、また立ち上げミラーを設けることによって、レーザ光の光路を変更することによって、設計の自由度を向上させることができる。
本発明のさらに他の実施の形態の半導体レーザ装置では、前述した図1に示す実施の形態の半導体レーザ装置20において、受光素子28およびホログラム素子29を設けない構成としてもよい。この場合には、半導体レーザ装置20を単に光源として用いることができる。
本発明の他の実施の形態において、前記段差面33は、平面ではなく、出射方向Zに垂直な仮想一平面上に先端部が揃えられた複数の凸部の表面によって形成されてもよい。また本発明の他の実施の形態において、前記基部23のうち、キャップ24に覆われる部分の表面を、キャップ24の内表面36と同じように粗面に形成してもよい。
図13は、本発明の他の実施の形態の半導体レーザ装置120を示す正面図である。本実施の形態の半導体レーザ装置120は、前述した図1に示す実施の形態の半導体レーザ装置20と同様な構成を有し、同様な部分に同一の参照符号を付してその説明を省略する。半導体レーザ装置120は、前述した半導体レーザ装置20のキャップ24の前記開口35を塞ぎ、半導体レーザチップ21が発する波長の光を透過する光透過体122が設けられる。光透過体122は、ガラスによって形成され、キャップ24の内表面36に接着剤123によって固定される。光透過体122を設けることによって、レーザ光に影響を与えることがなく、塵埃がキャップ24に外囲される空間に侵入することを、確実に防止することができる。
本発明の実施の一形態の半導体レーザ装置20の構成を示す斜視図である。 半導体レーザ装置20の構成を示す正面図である。 半導体レーザ装置20の構成を示す背面図である。 半導体レーザ装置20の構成を示す平面図である。 半導体レーザ装置20の構成を示す左側面である。 樹脂形成部分23aとこの樹脂形成部分23aに保持される電極リード22とによって形成される第1組立体75を示す斜視図である。 樹脂形成部分23bとこの樹脂形成部分23bに保持される電極リード22とによって形成される第2組立体76を示す斜視図である。 半導体レーザ装置20の製造方法を示すフローチャートである。 ステップs3終了後のリードフレーム61とリードフレーム61に一体形成された各樹脂形成部分23a,23bを示す斜視図である。 基部32に接合されるキャップ24の構成を示す底面図である。 図10の切断面線XI−XIから見たキャップ24の断面図である。 半導体レーザ装置10を備える光ピックアップ装置90の構成を示す模式図である。 本発明の他の実施の形態の半導体レーザ装置120を示す正面図である。 第1の従来の技術の半導体レーザ装置1の構成を示す斜視図である。
符号の説明
20 半導体レーザ装置
21 半導体レーザチップ
22 電極リード
23 基部
24 キャップ
28 受光素子
29 ホログラム素子
33 段差面
34 出射端面
35 開口
36 内表面
42 放熱領域
48 ホログラムパターン

Claims (13)

  1. 半導体レーザチップと、
    導電性を有し、半導体レーザチップが搭載されるチップ搭載用の電極リードを含む複数の電極リードと、
    前記半導体レーザチップが搭載される突出部を有し、前記各電極リードが埋め込まれた状態で保持され、前記突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面が形成され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成る基部と、
    半導体レーザチップの出射端面に臨んで開口が形成され、前記段差面上で、突出部を覆った状態で基部に一体的に接合され、合成樹脂から成るキャップとを含み、
    前記チップ搭載用の電極リードは、突出部から一表面が露出し、この一表面は半導体レーザチップの周囲に半導体レーザチップの搭載領域よりも広い放熱領域を有することを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記キャップを形成する合成樹脂の色は、黒色であることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記キャップの内表面は、粗面に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記キャップには、前記開口を塞ぎ、半導体レーザチップが発する波長の光を透過する光透過体が設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記キャップの前記段差面に連なる壁部の厚みは、0.2mmを超えるように選ばれ、前記段差面は、キャップの外周から外方に向かって0.4mm以上突出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  6. 前記キャップの前記段差に連なる壁部の厚みは、0.4mmに選ばれることを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ装置。
  7. 複数の電極リード間は、基部に埋められていることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  8. 前記突出部に設けられる受光素子をさらに含み、
    前記基部は、それぞれが電極リードを保持する2つの樹脂形成部を接合することによって形成され、2つの樹脂形成部のうち一方の樹脂形成部に、前記段差面と、チップ搭載用の電極リードと、受光素子が搭載される部位とが設けられることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  9. 前記キャップに設けられ、透光性の基材の前記半導体レーザチップから離反する方向の表面にホログラムパターンが形成されるホログラム素子を含み、
    前記ホログラムパターンは、その中央が、ホログラム素子の中央よりも前記受光素子から離反する方向の端部寄りに形成されることを特徴とする請求項8記載の半導体レーザ装置。
  10. 前記基部と前記キャップとは、ポリフェニレンサルファイドによって形成されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置と、
    前記半導体レーザ装置の段差面と接触する接触面を有するシャーシ体と、
    シャーシ体に接触面を基準にして設けられる光学系部材とを含むことを特徴とする光ピックアップ装置。
  12. 導電性を有しチップ搭載用の電極リードを含む複数の電極リードを、前記半導体レーザチップが搭載される突出部を有し、前記突出部の基端部に半導体レーザチップから発振されるレーザ光の出射方向に臨む段差面が形成され、電気絶縁性を有する合成樹脂から成る基部に、埋め込んだ状態で保持させる工程と、
    チップ搭載用の電極リードに、半導体レーザチップを搭載する工程と、
    前記半導体レーザチップと電極リードとをボンディングワイヤによって接続する工程と、
    開口が形成される合成樹脂から成るキャップを、開口を半導体レーザチップの出射端面に臨ませて、かつ前記段差面の一部が外方に突出するように前記基準面上に配置する工程と、
    前記基部と前記キャップとを超音波融着によって接合する工程とを含むことを特徴とする半導体レーザ装置の製造方法。
  13. 前記キャップは、キャップの内表面に臨む部分が粗面に形成された金型に樹脂を注入して形成することを特徴とする請求項12記載の半導体レーザ装置の製造方法。
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