JP2007193992A - 金属酸化物超微粒子を含有する透明導電膜形成用ペースト組成物 - Google Patents

金属酸化物超微粒子を含有する透明導電膜形成用ペースト組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷(スクリーン印刷、インクジェット印刷等)により基板上に塗布し、次いで塗膜を焼成することによって所望の(特にクラックの発生が抑制された)透明導電膜を形成できるペースト組成物を提供する。
【解決手段】1)金属酸化物及び有機成分を含有する微粒子であって、その平均粒子径が1〜100nmである金属酸化物超微粒子、2)有機溶媒、並びに3)熱分解反応が吸熱反応である樹脂を含有することを特徴とする、透明導電膜形成用ペースト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属酸化物超微粒子を含有する透明導電膜形成用ペースト組成物に関する。
プラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示媒体、並びに太陽電池パネルなどに用いられる電極材料は、光の透過性と導電性とを兼ね備えることが要求されている。
現在、電極材料としての透明導電膜は、主に真空蒸着法、スパッタリング法等により作製されている。これらの方法は、真空に排気された容器内に基板を配置し、蒸発源又はターゲットから飛行してくる原子を基板上に堆積することにより透明導電膜を形成する方法である。具体的には、スパッタリング法の場合には、透明導電膜を構成し得る金属原料を含有するスパッタリングターゲット(陰極)を用意し、対向配置した陽極との間に直流電圧を印加することによってターゲットに含まれる金属原料を基板上に堆積させて透明導電膜を形成する。この技術に関連して、例えば、特許文献1には、ITO透明導電膜形成用スパッタリングターゲットが開示されている。
透明導電膜の形成法としては、上記スパッタリング法が主流であるが、この方法には以下の問題がある。即ち、当該スパッタリング法は、高真空・高エネルギーを要するため装置が大掛かりである上、大面積の膜形成が困難である。また、導電回路パターニングに際しては、ウエットエッチング法等の多段工程を要するため、製造コストが高い。
他方、透明導電膜形成用材料をペーストとし、ペーストを印刷(スクリーン印刷等)により基板上に塗布し、次いで塗膜を焼成することによって透明導電膜を形成できれば、大面積の膜形成を低コストで容易に行える。また、回路パターニングも容易である。
従って、印刷により基板上に塗布し、次いで塗膜を焼成することによって所望の透明導電膜を形成できるペースト組成物の開発が望まれている。
特開平3−199373号公報
本発明は、印刷により基板上に塗布し、次いで塗膜を焼成することによって所望の透明導電膜を形成できるペースト組成物を提供することを主な目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定組成を有するペースト組成物が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の透明導電膜形成用ペースト組成物に関する。
1.1)金属酸化物及び有機成分を含有する微粒子であって、その平均粒子径が1〜100nmである金属酸化物超微粒子、2)有機溶媒、並びに3)熱分解反応が吸熱反応である樹脂を含有することを特徴とする、透明導電膜形成用ペースト組成物。
2.金属酸化物超微粒子が、中心部に金属酸化物を有し、金属酸化物の周囲に有機成分を被覆したものである、上記項1に記載のペースト組成物。
3.金属酸化物に含まれる金属成分が、Cu、Zn、In、Si、Ge、Sn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Os、Ir、V、Cr、Mn、Y、Ti、Zr、Nb、Mo、Ca、Ba、Sb、Al、Mg及びBiからなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1又は2に記載のペースト組成物。
4.金属酸化物超微粒子中の金属酸化物の含有量が50〜95重量%である、上記項1〜3のいずれかに記載のペースト組成物。
5.金属酸化物が、In及びSnOを含有する複合金属酸化物であって、金属Snの含有量が金属量としてのIn及びSnの合計量を100重量%として3〜7重量%である、上記項1〜4のいずれかに記載のペースト組成物。
6.樹脂が、アクリル樹脂、ポリエチレンカーボネート樹脂及びポリ乳酸樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、上記項1〜5のいずれかに記載のペースト組成物。
7.金属酸化物100重量部に対する樹脂の含有量が0.5重量部以上である、上記項1〜6のいずれかに記載のペースト組成物。
8.ペースト組成物中の金属酸化物の含有量が1〜50重量%である、上記項1〜7のいずれかに記載のペースト組成物。
9.上記項1〜8のいずれかに記載のペースト組成物から形成した印刷塗膜を焼成することによって得られる、透明導電膜。

以下、本発明の透明導電膜形成用ペースト組成物について詳細に説明する。
本発明のペースト組成物は、1)金属酸化物及び有機成分を含有する微粒子であって、その平均粒子径が1〜100nmである金属酸化物超微粒子、2)有機溶媒、並びに3)熱分解反応が吸熱反応である樹脂を含有することを特徴とする。
上記特徴を有する本発明のペースト組成物は、ペースト中での金属酸化物超微粒子の凝集や沈降が抑制されているため取扱いが容易である。また特定の樹脂成分を組み合わせて用いているため、ペーストから形成される塗膜を焼成することによって得られる透明導電膜はクラックの発生が抑制されており、透明性及び導電性の両点において良好な特性を発揮する。更に、当該ペーストは印刷(スクリーン印刷、インクジェット印刷等)により塗膜を形成するのに適しており、エッチング処理工程無しで精密な導電回路パターニングも容易に行える。
以下、ペーストに含まれる各成分、ペースト調製方法、透明導電膜作製方法について、順に説明する。
金属酸化物超微粒子
本発明で用いる金属酸化物超微粒子は、金属酸化物及び有機成分を含有する微粒子であって、その平均粒径が1〜100nmであることを特徴とする。
金属酸化物及び有機成分の含有態様は限定的ではないが、中心に金属酸化物を有し、周囲に有機成分が被覆した態様が好ましい。かかる含有態様の場合には、ペースト中での金属酸化物超微粒子の凝集や沈降を抑制し易く、ペースト中での金属酸化物の含有量の上限値を、好適な実施態様では、50重量%程度にまで高めることができる。他方、金属酸化物超微粒子の代わりに金属錯体を用いるとすると、金属酸化物超微粒子を用いる場合に比してペースト中での凝集や沈降が生じ易く、しかも金属錯体は金属成分に対して有機配位子の含有量が多いため、分散剤や樹脂を更に添加して調製されるペーストは金属濃度を高め難い。即ち、上記金属酸化物超微粒子を用いる本発明ペーストは、ペーストに求められる流動性を確保しながらペースト中の金属濃度を幅広い範囲で調整可能な点にも優位性がある。
金属酸化物に含まれる金属成分は限定的ではないが、例えば、Cu、Zn、In、Si、Ge、Sn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Os、Ir、V、Cr、Mn、Y、Ti、Zr、Nb、Mo、Ca、Ba、Sb、Al、Mg、Bi等が挙げられる。このような金属成分は、金属酸化物超微粒子の製造原料である金属有機化合物に由来する金属成分が好ましい。
金属酸化物としては、例えば、Al、ZnO、In、SnO、Sb等が挙げられる。これらの金属酸化物は、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。2種以上を組み合わせる場合には、これらの金属酸化物の混合物、これらを組み合わせてなる複合金属酸化物等がある。
複合金属酸化物としては、例えば、In及びSnOを含有するものが好ましく、実質的にIn及びSnOからなるものがより好ましい。具体的には、InにSnOがドープされたITO(Indium-Tin-Oxide)が好ましい。SnOのドープ量は限定的ではないが、Sn含有量(金属量)は、In及びSnの合計量(金属量)を100重量%として3〜7重量%程度が好ましい。金属酸化物としてITOを採用し、SnOのドープ量を3〜7重量%の範囲内に制御する場合には、電子のキャリア濃度が高くなりシート抵抗を低下させ易い。
金属酸化物超微粒子中の有機成分は限定的ではないが、脂肪酸が好ましい。このような有機成分としては、金属酸化物超微粒子の製造原料である金属有機化合物に由来する有機成分が好ましい。即ち、後述の製造方法に示すように、金属有機化合物を所定の条件下で加熱した場合に残存する有機成分が好適である。
金属酸化物超微粒子の平均粒子径は、1〜100nmであればよく、1〜50nmが好ましく、1〜10nmがより好ましい。平均粒子径の小さい金属酸化物超微粒子を用いることにより、透明導電膜の導電特性を高められるとともに、導電回路のパターニング特性も向上する。なお、平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(品番「JEM1200EX」、日本電子社製)により観察し、任意に選んだ100個の粒子の算術平均値である。
金属酸化物超微粒子における金属酸化物成分の比率は限定的ではないが、50〜95重量%程度が好ましく、65〜95重量%程度がより好ましく、80〜95重量%程度が最も好ましい。残部は実質的に有機成分(脂肪酸が好ましい)からなることが望ましいが、不可避的に他の成分が混在していてもよい。有機成分は好ましくは脂肪酸であるが、当該脂肪酸は熱分解時に発熱反応を示す。この観点からは有機成分含有量を少なくし、金属酸化物含有量を大きくすることが望ましい。他方、有機成分が金属酸化物超微粒子のペースト中での分散性を高める観点からは、良好な分散性を発揮するために要する有機成分の含有量を確保することが望ましい。このような複数の観点を考慮して、金属酸化物の比率は、前記の通り50〜95重量%程度が好ましい。
ペースト組成物中の金属酸化物の含有量も限定的ではないが、1〜50重量%程度が好ましく、1〜30重量%程度がより好ましい。ペースト組成物中の金属酸化物濃度が50重量%を超える場合には、塗膜が厚くなる傾向があり、それ故に塗膜焼成時に十分に有機物が蒸散することができず残存して透明導電膜の透明性を低下させるだけでなく、シート抵抗(表面抵抗)及び比抵抗を増大させるおそれがある。他方、ペースト組成物中の金属酸化物濃度が1重量%未満の場合には、透明導電膜に空隙が生じる傾向があり、それ故にシート抵抗及び比抵抗を増大させるおそれがある。
金属酸化物超微粒子の製造方法は限定的ではないが、例えば、金属有機化合物を、酸化性雰囲気下、その金属有機化合物の分解開始温度以上、且つ、完全分解温度未満の温度範囲内で加熱する方法によって好適に製造できる。本発明では、金属酸化物超微粒子として、当該製造方法によって製造されるもの又はその市販品を好適に使用できる。
金属有機化合物としては、有機金属化合物、金属アルコキシド等が挙げられる。例えば、ナフテン酸塩、オクチル酸塩、ステアリン酸塩、一般式:C(CHCOOH(nは0〜5の整数が好ましい)で示されるカルボン酸類(安息香酸等)の塩、パラトルイル酸塩、n−デカン酸塩等の脂肪酸金属塩、イソプロポキシド、エトキシド等の金属アルコキシド、上記金属のアセチルアセトン錯塩等が挙げられる。
上記の金属有機化合物の中でも、脂肪酸塩(脂肪酸の金属塩)が好ましい。特に飽和脂肪酸の金属塩が望ましい。飽和脂肪酸としては、次の一般式で示される脂肪酸が好ましい。
2n+1COOH(ただし、nは整数を示す)
上記式中のn(脂肪酸の炭素数)は限定的ではないが、5〜30程度が好ましく、5〜20程度がより好ましく、6〜18程度が最も好ましい。
金属有機化合物の形態は限定的ではなく、粉末状、液状等のいずれであってもよい。金属有機化合物は単独又は2種以上を混合して用いてもよい。例えば、金属酸化物をITOにする場合には、Inを含有する金属有機化合物とSnを含有する金属有機化合物とを混合して使用すればよい。
金属有機化合物の種類によっては、昇華性や急激な分解性を有するものもあるため、昇華性を抑制するための高沸点溶剤などを併用することもできる。
加熱温度は、金属有機化合物が完全に分解しない限り特に制限されない。即ち、金属有機化合物の分解開始温度以上、且つ、完全分解温度未満の温度範囲内であればよい。分解開始温度は、金属有機化合物の有機質成分が分解し始める温度を指し、完全分解温度は、金属有機化合物の有機質成分が完全に分解してしまう温度を指す。加熱温度は、前記温度範囲内において調整することができる。例えば、分解開始温度が約200℃であり、完全分解温度が約400℃である場合には、加熱温度は200℃〜400℃の温度範囲内に保持すればよい。保持時間は、加熱温度等に応じて適宜調整できる。
加熱雰囲気は酸化性雰囲気であればよく、例えば、大気中、酸素ガス雰囲気中等が良い。また、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを雰囲気に含めてもよい。
また、加熱に際し、金属有機化合物に各種アルコール類を添加してもよい。これにより、加熱温度を低くできる。アルコール類としては、前記効果が得られる限り特に制限されず、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ラウリルアルコール等が使用できる。アルコール類の添加量は、アルコールの種類等に応じて調整できるが、金属有機化合物100重量部に対して5〜20重量部程度が好ましく、10〜15重量部程度がより好ましい。
更に、上記製造方法では、流動パラフィン、各種石油系高沸点溶媒、油脂等の添加剤を配合することによって作業性等を改善することが可能である。
加熱終了後、必要に応じて精製を行う。精製方法は限定的ではなく、例えば、遠心分離、膜精製、溶媒抽出等が挙げられる。
有機溶媒
有機溶媒は、金属酸化物超微粒子を分散させるとともに後記樹脂を溶解させる。
有機溶媒としては、金属酸化物超微粒子の分散性及び後記樹脂の溶解性の観点から適宜選択できる。有機溶媒としては、中沸点及び高沸点のエステル系溶剤、テルペン系溶剤、石油系溶媒が好適である。例えば、ブチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のエステル系溶剤、ブチルカルビトール等のエーテル系溶剤、ターピネオール等のテルペン系溶剤、ナフサ等の石油系溶剤が例示できる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
有機溶媒の使用量は限定的ではないが、例えば、金属酸化物超微粒子の分散性、ペースト組成物中の金属酸化物の含有量等を考慮して設定すればよい。
樹 脂
本発明で用いる樹脂は、熱分解反応が吸熱反応であるものを用いる。
上記樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレン系樹脂(ポリエチレンカーボネート樹脂が好ましい)、ポリ乳酸樹脂等が挙げられる。なお、樹脂の熱分解反応が吸熱反応であるか発熱反応であるかは、示差熱分析によって判断できる。
参考のために、熱分解反応が発熱反応である樹脂を例示すると、エチルセルロース樹脂、ニトロセルロース樹脂等が挙げられる。これらの発熱反応を示す樹脂を用いる場合には、透明導電膜にクラックが生じ易く、緻密性も不十分となる。
上記樹脂(吸熱反応を示す樹脂)を用いることにより、透明導電膜のクラック発生を抑制できるとともに、透明導電膜を緻密化できる。これにより透明導電膜の透明性が向上するとともに、シート抵抗(表面抵抗)及び比抵抗を低下させることができる。また、樹脂の添加によりペースト組成物の流動性(粘度)を調整できるため、塗布方法の違いに応じて流動性を調整することができる。
樹脂の含有量は、金属酸化物超微粒子の金属酸化物100重量部に対して0.5重量部以上が好ましく、0.5〜50重量部程度がより好ましく、15〜35重量部程度が最も好ましい。樹脂の含有量が50重量部を超える場合には、シート抵抗及び比抵抗が高まるおそれがある。
ペースト組成物の調製方法
本発明のペースト組成物は、各成分を混合することにより調製できる。例えば、金属酸化物超微粒子、有機溶媒及び樹脂を所定量用意し、樹脂を有機溶媒に溶解後、樹脂溶液に金属酸化物超微粒子を添加し、全体を3本ロール、ビーズミル等の撹拌機を用いて十分に撹拌することによってペースト組成物を調製できる。このようにして得られるペースト組成物は、金属酸化物超微粒子の分散性が高く、前記超微粒子の経時的な凝集又は沈降が抑制されている。
透明導電膜の作製
本発明のペースト組成物は、透明導電膜の作製に好適に適用できる。
例えば、基板(ガラス基板など)上にペースト組成物の塗膜を形成後、塗膜を焼成する工程を経ることによって透明導電膜は得られる。
塗膜の形成方法は限定されず、例えば、スピンコート、スプレーコート、バーコート、ブレードコート等のコート法、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の印刷法によって好適に塗膜形成できる。特に本発明のペースト組成物は、印刷法によって塗膜形成できる観点で好ましく、大面積の塗膜を容易に形成でき、パターニングも容易に行える。また、印刷を用いる場合には、エッチング処理工程無しで精密な導電回路パターニングも容易に行える。
塗膜の厚さ(wet)は限定的ではないが、10〜25μm程度が好ましく、15〜20μm程度がより好ましい。塗膜の厚さ(wet)は、透明導電膜の厚さが0.2〜0.8μmとなるように設定することが好ましい。このような範囲に設定することにより、良好な透明性及び導電性が得られ易い。
塗膜形成後は、空気中で乾燥させることが好ましい。乾燥温度は室温〜150℃程度とし、乾燥時間は10〜30分間程度が好ましい。
乾燥後は、乾燥塗膜を焼成する。焼成条件は限定的ではなく、空気中での焼成で良い。
空気中での焼成温度は300〜700℃程度が好ましく、500〜600℃程度がより好ましい。焼成時間は10〜60分間程度が好ましく、10〜30分間程度がより好ましい。焼成条件は有機成分が十分に除去できる観点から設定すればよい。また、空気中での焼成に加えて、窒素中での焼成を更に行ってもよい。この場合には、金属酸化物の酸素原子の欠陥(酸素原子孔)を形成できるため、自由電子を生じさせて導電膜の特性を高めることができる。
このようにして作製される本発明の透明導電膜は、好適な実施態様においては、可視域で90%以上の光透過性を有する。また、シート抵抗(表面抵抗)は、好適な実施態様においては、500Ω/□程度と低い。比抵抗は、好ましくは1×10−4〜1×10−2Ω/cm程度である。
本発明のペースト組成物は、ペースト中での金属酸化物超微粒子の凝集や沈降が抑制されているため取扱いが容易である。また特定の樹脂成分を組み合わせて用いているため、ペーストから形成される塗膜を焼成することによって得られる透明導電膜はクラックの発生が抑制されており、透明性及び導電性の両点において良好な特性を発揮する。更に、当該ペーストは印刷(スクリーン印刷、インクジェット印刷等)により塗膜を形成するのに適しており、エッチング処理工程無しで精密な導電回路パターニングも容易に行える。
実施例2で作製した透明導電膜表面の光学顕微鏡観察像(クラックが認められない)である。 比較例3で作製した透明導電膜表面の光学顕微鏡観察像(クラックが顕著に認められる)である。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
実施例1
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF4001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で4重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、69重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
アクリル樹脂1.4gをターピネオール87.2gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して20重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、7重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
2mm厚さのソーダライムガラス基板を用意した。
ガラス基板上にスクリーン(SUS325メッシュ、50mm×30mmベタパターン、株式会社メッシュ製)を配置し、上記ペースト組成物をスクリーン印刷により塗布した。平均塗布厚さ(wet)は、18μmであった。
塗布後、空気中150℃で10分間乾燥した。次いで、空気中550℃で10分間焼成することにより、透明導電膜を作製した。
実施例2
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、86重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、10nmであった。
アクリル樹脂1.6gをターピネオール111.3gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して19重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、7重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
実施例3
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF6001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で6重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、65重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
アクリル樹脂1.3gをターピネオール97gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して20重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、6重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
実施例4
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、86重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、10nmであった。
ポリエチレンカーボネート樹脂1.5gをターピネオール111.4gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して17重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、7重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
実施例5
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5002」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、90重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
ポリ乳酸樹脂1.9gをターピネオール100.6gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して21重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、8重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
実施例6
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5003」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、91重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
アクリル樹脂3.4gをターピネオール87.7gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して37重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、9重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
実施例7
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5004」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、78重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、15nmであった。
ポリエチレンカーボネート樹脂1.2gをターピネオール53.8gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して16重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、12重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
参考例1(Snの割合が小さい場合)
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF2001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で2重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、55重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
アクリル樹脂1.1gをターピネオール57.7gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して20重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、8重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
参考例2(Snの割合が多い場合)
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF10001」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で10重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、59重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
アクリル樹脂1.2gをターピネオール62.6gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して20重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、8重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
比較例1(エチルセルロース樹脂の場合)
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5005」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、65重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
エチルセルロース樹脂1.2gをターピネオール61.0gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して18重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、9重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
比較例2(ニトロセルロース樹脂の場合)
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5004」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、78重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、15nmであった。
ニトロセルロース樹脂1.6gをターピネオール99.8gに溶解した樹脂溶液を用意した。
樹脂溶液に複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
樹脂含有量は、金属酸化物100重量部に対して20重量部であった。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、7重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の沈降は認められず、また、粘度の経時変化も認められなかった。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
比較例3(樹脂を使用しない場合)
≪ペースト組成物の調製≫
In中にSnOをドープした複合超微粒子(品番「ITO−TF5006」、株式会社巴製作所製)10gを用意した。複合超微粒子中(金属量換算)のSnO含有量「Sn/(Sn+In)」は、金属量換算で5重量%であった。複合超微粒子中の金属酸化物濃度は、80重量%であった。複合超微粒子は、中心部に金属酸化物を有し、周囲に有機成分を被覆したものであり、複合超微粒子の平均粒子径は、20nmであった。
樹脂を使用せず、ターピネオール104.3gに複合超微粒子を添加し、3本ロールを用いて十分に撹拌することにより、複合超微粒子を分散させて、透明導電膜形成用ペースト組成物を調製した。
ペースト組成物中の金属酸化物含有量は、7重量%であった。
ペースト組成物は、肉眼観察の結果、複合超微粒子の溶剤との分離、及び、複合超微粒子の沈降が認められた。
≪透明導電膜の作製≫
実施例1と同じ条件で透明導電膜を作製した。
試験例1〜5
実施例、参考例及び比較例で作製した透明導電膜の物性及び特性を評価した。
≪試験例1≫
透明導電膜の表面を落射型光学顕微鏡で観察し、クラックの有無を調べた。クラックが認められないものを○と評価し、クラックが顕著に認められるものを×と評価した。評価結果を表1〜表3に示す。
実施例2及び比較例3で作製した透明導電膜表面の光学顕微鏡観察像を、図1及び図2に示す。
≪試験例2≫
透明導電膜のシート抵抗(表面抵抗:Ω/□)を電気伝導度測定器(品番「デジタルマルチメーターTR6878」、株式会社アドバンテスト製)を用いて、4端子法により測定した。評価結果を表1〜表3に示す。
≪試験例3≫
透明導電膜の膜厚(μm)を表面粗さ形状測定機(品番「サーフコム300B」、株式会社東京精密製)を用いて、接触法により測定した。評価結果を表1〜表3に示す。
≪試験例4≫
透明導電膜のHAZE値(%)を、直読ヘイズコンピュータ(品番「HGM−2」、スガ試験機株式会社製)を用いて測定した。なお、ソーダライムガラス基板をブランクとして測定した。評価結果を表1〜表3に示す。
≪試験例5≫
透明導電膜の光透過率(%)を、色差測定装置(品番「TC−8600」、有限会社東京電色センター製)を用いて測定した。なお、ソーダライムガラス基板はブランクとし、C光源、2度視の条件で測定した。評価結果を表1〜表3に示す。

Claims (9)

  1. 1)金属酸化物及び有機成分を含有する微粒子であって、その平均粒子径が1〜100nmである金属酸化物超微粒子、2)有機溶媒、並びに3)熱分解反応が吸熱反応である樹脂を含有することを特徴とする、透明導電膜形成用ペースト組成物。
  2. 金属酸化物超微粒子が、中心部に金属酸化物を有し、金属酸化物の周囲に有機成分を被覆したものである、請求項1に記載のペースト組成物。
  3. 金属酸化物に含まれる金属成分が、Cu、Zn、In、Si、Ge、Sn、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Os、Ir、V、Cr、Mn、Y、Ti、Zr、Nb、Mo、Ca、Ba、Sb、Al、Mg及びBiからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載のペースト組成物。
  4. 金属酸化物超微粒子中の金属酸化物の含有量が50〜95重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載のペースト組成物。
  5. 金属酸化物が、In及びSnOを含有する複合金属酸化物であって、金属Snの含有量が金属量としてのIn及びSnの合計量を100重量%として3〜7重量%である、請求項1〜4のいずれかに記載のペースト組成物。
  6. 樹脂が、アクリル樹脂、ポリエチレンカーボネート樹脂及びポリ乳酸樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載のペースト組成物。
  7. 金属酸化物100重量部に対する樹脂の含有量が0.5重量部以上である、請求項1〜6のいずれかに記載のペースト組成物。
  8. ペースト組成物中の金属酸化物の含有量が1〜50重量%である、請求項1〜7のいずれかに記載のペースト組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のペースト組成物から形成した印刷塗膜を焼成することによって得られる、透明導電膜。
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