JP2010199196A - 太陽電池の電極形成用組成物及び該電極の形成方法並びに該形成方法により得られた電極を用いた太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池の電極形成用組成物は金属ナノ粒子を分散媒に分散して構成される。上記金属ナノ粒子は75質量%以上の銀ナノ粒子を含有する。また金属ナノ粒子は炭素骨格が炭素数1〜3の有機分子主鎖の保護剤で化学修飾される。更に金属ナノ粒子は一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子を数平均で70%以上含有する。分散媒は1,2−プロパンジオール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド又はN−メチルホルムアミドのいずれかである。
【選択図】なし
Description
先ず硝酸銀を脱イオン水等の水に溶解して金属塩水溶液を調製する。一方、クエン酸ナトリウムを脱イオン水等の水に溶解させて得られた濃度10〜40%のクエン酸ナトリウム水溶液に、窒素ガス等の不活性ガスの気流中で粒状又は粉状の硫酸第一鉄を直接加えて溶解させ、クエン酸イオンと第一鉄イオンを3:2のモル比で含有する還元剤水溶液を調製する。次に上記不活性ガス気流中で上記還元剤水溶液を撹拌しながら、この還元剤水溶液に上記金属塩水溶液を滴下して混合する。ここで、金属塩水溶液の添加量は還元剤水溶液の量の1/10以下になるように、各溶液の濃度を調整することで、室温の金属塩水溶液を滴下しても反応温度が30〜60℃に保持されるようにすることが好ましい。また上記両水溶液の混合比は、金属塩水溶液中の金属イオンの総原子価数に対する、還元剤水溶液中のクエン酸イオンと第一鉄イオンのモル比がいずれも3倍モルとなるようにする。金属塩水溶液の滴下が終了した後、混合液の撹拌を更に10〜300分間続けて金属コロイドからなる分散液を調製する。この分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションや遠心分離法等により分離した後、この分離物に脱イオン水等の水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理し、その後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、金属ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子を数平均で70%以上含有するように調製する、即ち数平均で全ての金属ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子の占める割合が70%以上になるように調整する。なお、金属ナノ粒子と記載したが、この(a)の場合では、数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの範囲内の銀ナノ粒子の占める割合が70%以上になるように調整している。更に引き続いて1,2−プロパンジオール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド又はN−メチルホルムアミドのいずれかで置換洗浄して、金属(銀)の含有量を2.5〜50質量%にする。
還元剤水溶液を調製するときに用いたクエン酸ナトリウムをりんご酸ナトリウムに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子を化学修飾する有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が2である分散体(太陽電池の電極形成用組成物)が得られる。
還元剤水溶液を調製するときに用いたクエン酸ナトリウムをグリコール酸ナトリウムに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子を化学修飾する有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が1である分散体(太陽電池の電極形成用組成物)が得られる。
銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を構成する金属としては、Au、Pt、Pd、Ru、Ni、Cu、Sn、In、Zn、Fe、Cr又はMnが挙げられる。金属塩水溶液を調製するときに用いた硝酸銀を、塩化金酸、塩化白金酸、硝酸パラジウム、三塩化ルテニウム、塩化ニッケル、硝酸第一銅、二塩化錫、硝酸インジウム、塩化亜鉛、硫酸鉄、硫酸クロム又は硫酸マンガンに替えること以外は上記(a)と同様にして分散体を調製する。これにより銀ナノ粒子以外の金属ナノ粒子を化学修飾する保護剤の有機分子主鎖の炭素骨格の炭素数が3である分散体(太陽電池の電極形成用組成物)が得られる。
先ず硝酸銀を脱イオン水に溶解して金属塩水溶液を調製した。一方、クエン酸ナトリウムを脱イオン水に溶解させて得られた濃度26%のクエン酸ナトリウム水溶液に、温度35℃の窒素ガス気流中で粒状の硫酸第一鉄を直接加えて溶解させ、クエン酸イオンと第一鉄イオンを3:2のモル比で含有する還元剤水溶液を調製した。次に上記窒素ガス気流を温度35℃に保った状態で、マグネチックスターラーの撹拌子を100rpmの回転速度で回転させて上記還元剤水溶液を撹拌しながら、この還元剤水溶液に上記金属塩水溶液を滴下して混合した。ここで、金属塩水溶液の添加量は還元剤水溶液の量の1/10以下になるように、各溶液の濃度を調整することで、室温の金属塩水溶液を滴下しても反応温度が40℃に保持されるようにした。また上記両水溶液の混合比は、金属塩水溶液中の金属イオンの総原子価数に対する、還元剤水溶液中のクエン酸イオンと第一鉄イオンのモル比がいずれも3倍モルとなるようにした。金属塩水溶液の滴下が終了した後、混合液の撹拌を更に15分間続けて金属コロイドからなる分散液を得た。この分散液のpHは5.5であり、分散液中の金属粒子の化学量論的生成量は5g/リットルであった。この得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの範囲内の銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して、金属(銀)の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例1とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で90%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が90%になるように調整した。更に引き続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例2とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で100%含有するように調製した。更に引き続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例3とした。
還元剤水溶液の調製時にクエン酸ナトリウムに替えてりんご酸ナトリウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例4とした。
還元剤水溶液の調製時にクエン酸ナトリウムに替えてグリコール酸ナトリウムを用いたこと以外は実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例5とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100質量%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いてエチレングリコールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例6とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100質量%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いてジメチルスルホキシドで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例7とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100質量%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いてN−メチルホルムアミドで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を実施例8とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を塩化金酸に替え、実施例1と同様にして金ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの金ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての金ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの金ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、金ナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例9とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を塩化白金酸に替え、実施例1と同様にして白金ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの白金ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての白金ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの白金ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、白金ナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例10とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硝酸パラジウムに替え、実施例1と同様にしてパラジウムナノ粒子が一次粒径10〜50nmのパラジウムナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのパラジウムナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmのパラジウムナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が77質量%、パラジウムナノ粒子が23質量%となるように混合した。この分散体を実施例11とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を三塩化ルテニウムに替え、実施例1と同様にしてルテニウムナノ粒子が一次粒径10〜50nmのルテニウムナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのルテニウム粒子100%に対する一次粒径10〜50nmのルテニウムナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が80質量%、ルテニウムナノ粒子が20質量%となるように混合した。この分散体を実施例12とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を塩化ニッケルに替え、実施例1と同様にしてニッケルナノ粒子が一次粒径10〜50nmのニッケルナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのニッケルナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmのニッケルナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が99.5質量%、ニッケルナノ粒子が0.5質量%となるように混合した。この分散体を実施例13とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硝酸第一銅に替え、実施例1と同様にして銅ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銅ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銅ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銅ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が90質量%、銅ナノ粒子が10質量%となるように混合した。この分散体を実施例14とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を二塩化錫に替え、実施例1と同様にして錫ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの錫ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての錫ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの錫ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、錫ナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例15とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硝酸インジウムに替え、実施例1と同様にしてインジウムナノ粒子が一次粒径10〜50nmのインジウムナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのインジウムナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの錫ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が80質量%、インジウムナノ粒子が20質量%となるように混合した。この分散体を実施例16とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を塩化亜鉛に替え、実施例1と同様にして亜鉛ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの亜鉛ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての亜鉛ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの亜鉛ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が98質量%、亜鉛ナノ粒子が2質量%となるように混合した。この分散体を実施例17とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硫酸鉄に替え、実施例1と同様にして鉄ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの亜鉛ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての鉄ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの鉄ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、鉄ナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例18とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硫酸クロムに替え、実施例1と同様にしてクロムナノ粒子が一次粒径10〜50nmのクロムナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのクロムナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmのクロムナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、クロムナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例19とした。
実施例1と同様にして銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第1分散体を得た。一方、実施例1の硝酸銀を硫酸マンガンに替え、実施例1と同様にしてマンガンナノ粒子が一次粒径10〜50nmのマンガンナノ粒子を数平均で75%含有するように、即ち数平均で全てのマンガンナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmのマンガンナノ粒子の占める割合が75%になるように、遠心分離機により調整した。更に引続いて1,2−プロパンジオールで置換洗浄して第2分散体を得た。次に第1分散体と第2分散体とを銀ナノ粒子が95質量%、マンガンナノ粒子が5質量%となるように混合した。この分散体を実施例20とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で75%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いて、金属の含有量が70%になるように脱イオン水の量を調整した。この分散体を比較例1とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で90%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いて1−メトキシ−2−プロパノールで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を比較例2とした。
実施例1と同様にして得られた分散液を室温で放置し、沈降した金属ナノ粒子の凝集物をデカンテーションにより分離した。この分離物に脱イオン水を加えて分散体とし、限外ろ過により脱塩処理した後、遠心分離機を用いこの遠心分離機の遠心力を調整して粗粒子を分離することにより、銀ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子を数平均で90%含有するように調製した、即ち数平均で全ての銀ナノ粒子100%に対する一次粒径10〜50nmの銀ナノ粒子の占める割合が75%になるように調整した。更に引き続いてトルエンで置換洗浄して、金属の含有量を70質量%にした。この分散体を比較例3とした。
実施例1〜20及び比較例1〜3の分散体を次の表3及び表4に示される基材上に、焼成後の膜厚が1μmとなるように次の表3及び表4に示される塗工法により塗布した。基材としては、ITO又はPETを用いた。塗工法としては、ナイフコーティング又はスピンコーティングを用いた。ここで分散体を基材上に塗布した塗膜について、その塗工性を目視により確認した。続いて、実施例1〜20の塗膜を、次の表3に示される温度で焼成することにより、基材上に電極を形成した。これらの電極を形成した基材について、耐候性試験を行う前に、各基材に形成された電極の反射率及び導電性を測定するとともに、耐候性試験を行った後に、各基材に形成された電極の反射率及び導電性を測定した。その結果を、表3に示す。また、比較例1〜3についての塗膜の状態を観察した。その結果を、表4に示す。
Claims (8)
- 金属ナノ粒子が分散媒に分散した太陽電池の電極形成用組成物であって、
前記金属ナノ粒子が75質量%以上の銀ナノ粒子を含有し、
前記金属ナノ粒子は炭素骨格が炭素数1〜3の有機分子主鎖の保護剤で化学修飾され、
前記金属ナノ粒子が一次粒径10〜50nmの範囲内の金属ナノ粒子を数平均で70%以上含有し、
前記分散媒が1,2−プロパンジオール、エチレングリコール、ジメチルスルホキシド又はN−メチルホルムアミドのいずれかであることを特徴とする太陽電池の電極形成用組成物。 - Au、Pt、Pd、Ru、Ni、Cu、Sn、In、Zn、Fe、Cr及びMnからなる群より選ばれた1種又は2種以上の混合組成又は合金組成からなる金属ナノ粒子を0.02質量%以上かつ25質量%未満含有する請求項1記載の太陽電池の電極形成用組成物。
- 請求項1又は2記載の電極形成用組成物を基材上に湿式塗工法で塗工して太陽電池用電極を形成する方法。
- 請求項1又は2記載の電極形成用組成物を基材上に湿式塗工法で塗工して焼成後の厚さが0.1〜2.0μmの範囲内となるように成膜する工程と、
前記上面に成膜された基材を130〜400℃で焼成する工程と
を含む太陽電池の電極の形成方法。 - 基材がシリコン、ガラス、透明導電材料を含むセラミックス、高分子材料又は金属からなる基板のいずれか、或いは前記シリコン、前記ガラス、前記透明導電材料を含むセラミックス、前記高分子材料及び前記金属からなる群より選ばれた2種以上の積層体である請求項3又は4記載の太陽電池の電極の形成方法。
- 基材が太陽電池素子又は透明電極付き太陽電池素子のいずれかである請求項3又は4記載の太陽電池の電極の形成方法。
- 湿式塗工法がスプレーコーティング法、ディスペンサコーティング法、スピンコーティング法、ナイフコーティング法、スリットコーティング法、インクジェットコーティング法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法又はダイコーティング法のいずれかである請求項3又は4記載の太陽電池の電極の形成方法。
- 請求項3ないし7いずれか1項に記載の電極の形成方法により形成した電極を用いたことを特徴とする太陽電池。
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