JP2007193025A - 偏光制御素子とその製造方法、並びに、顕微鏡 - Google Patents

偏光制御素子とその製造方法、並びに、顕微鏡 Download PDF

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Abstract

【課題】
所定の偏光状態にすることができる偏光制御素子及びその製造方法、並びにそれを用いたレーザ顕微鏡を提供する。
【解決手段】
本発明の一態様にかかる偏光制御素子は、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子であって、放射状に8以上分割された分割領域であって、入射した光の位相をずらして出射する波長板が設けられている分割領域を有し、互いに対向する分割領域に設けられている1対の波長板の光学軸が略直交しているものである。この偏光制御素子に直線偏光を入射させ、レンズで集光することによって、擬似ラディアル偏光又は擬似アジマス偏光を生成することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏光制御素子及びその製造方法、並びに、顕微鏡に関する。
顕微鏡などの光学機器には、様々な光学素子が用いられる。光学素子としては、入射光を直線偏光にする偏光板や、入射光の位相を遅らせる位相板などがある。このような光学素子によって、入射光の偏向状態を変化させることができる。また、異方性光学素子を4分割した光学素子が開示されている(非特許文献1)。さらに、フォトニック結晶を用いた光学素子が開示されている(特許文献1、非特許文献2)。
偏光板は、所定の方向の偏光軸を有しており、光が直線偏光になるよう制御する。すなわち、偏光板は、その光学軸に沿った方向の直線偏光として光を出射する。従って、自然光(無偏光)を入射させると、直線偏光となって光が出射される。また、波長板は、O光線とE光線との間に所定の位相差を生じさせる。例えば、1/2波長板では、180°の位相差を生じさせる。また、1/4波長板では、90°の位相差を生じさせる。従って、1/2波長板では、波長板の光学軸と、直線偏光との方位との成す角度が45°のとき、直線偏光の方位が90°回転して出射される。1/4波長板では、波長板の光学軸と直線偏光の方位との成す角度が45°のとき、直線偏光から円偏光の光となって波長板から出射される。
特開平10−335758号公報 R.Dorn,S.Quabis,and G.Leuchs,Phys.Rev,Lett.91,233901(2003) フォトニックラティス社ホームページ 製品&応用 光学素子 フォトニック結晶複合光学素子 [平成18年1月5日検索]、インターネット<URL:http://www.photonic-lattice.com/index.html>
ところで、第2高調波顕微鏡(SHG:Second Harmonic Generation)、分子配向検出用のレーザ蛍光顕微鏡、ラマン顕微鏡、近接場顕微鏡等で、集光電場のz成分を大きくするため、又は、小さくすることが望まれている。図12(a)に示すように、偏光軸が放射状になるラディアル偏光、あるいは、ラディアル偏光と直交する方向に直線偏光が分布するアジマス偏光の生成が望まれている。ラディアル偏光及びアジマス偏光では、Ex,Eyがx、yの分布を有する。ラディアル偏光では、図12(a)に示すように中心の1点から放射状の方向に沿って直線偏光が分布している。また、アジマス偏光では、図12(b)に示すように、ラディアル偏光と直交する方向に直線偏光が分布している。このように、光束断面において、光の電気ベクトルの振動方向が空間的な分布を有する偏光状態を形成する光学素子が望まれている。
ラディアル偏光状態の光ビームを、例えば、対物レンズで集光して試料に照射すると、試料上で、光の電気ベクトルのz成分が大きくなる。一方、アジマス偏光を、対物レンズで集光して試料に照射すると、試料上で、光の電気ベクトルのz成分が小さくなる。従って、ラディアル偏光又はアジマス偏光状態を生成する光学素子は、様々な用途に対して利用することが期待される。しかしながら、このような光学素子については、その製造方法が確立されておらず、高い生産性で製造することができないという問題点があった。
本発明は、このような事情を背景としてなされたものであって、本発明の目的は、光を所定の偏光状態とすることができる偏光制御素子及びその製造方法、並びに当該偏光制御素子を用いた顕微鏡を提供することである。
本発明の第1の態様にかかる偏光制御素子は、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子であって、放射状に8以上分割された分割領域であって、入射した光の位相をずらして出射する波長板がそれぞれ設けられている分割領域を有し、互いに対向する分割領域に設けられている1対の波長板の光学軸が略直交しているものである。これにより、擬似ラディアル偏光、又は擬似アジマス偏光を容易に実現することができる。
本発明の第2の態様にかかる偏光制御素子は、上述の偏光制御素子において、前記波長板が、前記基板上に形成されたフォトニック結晶を有しているものである。これにより、分割領域の境界において、偏光状態が乱れるのを防ぐことができる。
本発明の第3の態様にかかる偏光制御素子は、上述の偏光制御素子において、放射状に分割された波長板を基板に貼り付けることによって、前記分割領域が形成されていることを特徴とするものである。簡便な構成で、擬似ラディアル偏光、又は擬似アジマス偏光を容易に実現することができる。
本発明の第4の態様にかかる偏光制御素子は、上述の偏光制御素子において、前記分割領域が16個設けられているものである。これにより、ラディアル偏光、又はアジマス偏光により近い偏光状態とすることができる。
本発明の第5の態様にかかる偏光制御素子は、上述の偏光制御素子において、前記波長板の光学軸を識別するための識別マークが設けられていることを特徴とするものである。これにより、偏光制御素子100を配置する際に、簡便に角度を調整することができる
本発明の第6の態様にかかるレーザ顕微鏡は、上記に偏光制御素子と、前記偏光制御素子に入射する光を出射する光源と、前記偏光制御素子から出射された光を集光して、試料に照射する対物レンズとを備えるものである。これにより、電気ベクトルのz成分を高くすること、又は、z成分を低くすることができ、レーザ顕微鏡の利用分野を拡大することができる。
本発明の第7の態様にかかる偏光制御素子の製造方法は、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、基板上において放射状に2以上分割された分割領域毎に所定の方向の溝パターンを形成して、前記溝パターンが設けられた基板上に、複数の誘電膜の周期構造からなるフォトニック結晶を形成して、対向する前記分割領域に光学軸が略直交する波長板を形成するものである。これにより、簡便な方法で、擬似ラディアル偏光、又は擬似アジマス偏光を実現できる偏光制御素子を製造することができる。
本発明の第8の態様にかかる偏光制御素子の製造方法は、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、所定の方向に光学軸が設けられている波長板を複数用意し、前記光学軸と切断線が成す角度が前記複数の波長板毎に異なる角度となるよう、前記波長板のそれぞれを放射状に分割して、それぞれの波長板から2以上の分割領域を形成し、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、前記複数の波長板から形成された複数の分割領域の中から所定数の分割領域を選択し、前記複数の波長板のうち、第1の波長板から選択された分割領域を基板に貼り付け、前記第1の波長板から選択された分割領域の隣に、前記複数の波長板のうち、他の波長板から選択された分割領域を貼り付け、対向する分割領域において、波長板の光学軸が直交するよう配置するものである。これにより、簡便な方法で、擬似ラディアル偏光、又は擬似アジマス偏光を実現できる偏光制御素子を製造することができる。
本発明の第9の態様にかかる偏光制御素子の製造方法は、上述の製造方法において、前記第1の波長板から分割された分割領域のうち、前記基板に貼り合わされていない分割領域を他の基板上に貼り合わせ、前記第2の波長板から分割された分割領域のうち、前記基板に貼りあわされていない分割領域を、前記第1の波長板から分割された分割領域の隣に配置されるよう、前記他の基板に貼り合わせるものである。これにより、材料費を低減することができ、高い生産性で製造することができる。
本発明によれば、所定の偏光状態とすることができる偏光制御素子及びその製造方法、並びに顕微鏡を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能であろう。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
発明の実施の形態1.
本発明の実施の形態にかかる偏光制御素子について、図1を参照して説明する。図1(a)は、本実施の形態にかかる偏光制御素子の構成を模式的に示す正面図である。図1(b)は本実施の形態にかかる偏光制御素子の構成を示す側面図である。ここでは、本発明にかかる偏光制御素子の一例として、8分割されている偏光制御素子100について説明する。また、板状の偏光制御素子100が配置される面を図1(a)に示すようにXY平面とする。また、図1(b)に示すように、偏光制御素子100と垂直な方向をZ方向とする。従って、偏光制御素子100を通過する光ビームは、通常Z方向に沿って伝播する。
偏光制御素子100は、ガラス等からなる透明な基板50を有している。この、基板50は、放射状に分割された8つの領域を有している。図1に示すように、この8つの領域を分割領域51〜分割領域58とする。すなわち、偏光制御素子100は、8つの分割領域51〜58を備えている。分割領域51〜58は、中心点に対して対称に分割されている。従って、8つの偏光制御素子100は、放射状に配置されている。このように、放射状に分割された8つの領域が分割領域51〜分割領域58となる。それぞれの分割領域の大きさは等しくなっている。分割領域51〜58は周方向の全体にわたって設けられている。従って、分割領域51〜58のそれぞれは、中心点近傍の点に対応する内角が45°の二等辺三角形となる。そして、分割領域51〜分割領域58を合わせた形状は、正八角形となる。換言すると、正八8角形を放射状に8等分した三角形が、分割領域51〜58となる。なお、分割領域の中心点は、基板50の中心でなくてもよい。すなわち、基板50の中心と、分割領域の中心とは、一致していなくてもよい。
分割領域51〜分割領域58にはそれぞれ異なる方向の光学軸を有する1/2波長板が設けられている。すなわち、分割領域51〜分割領域58毎に、光の振動方向が異なっている。図1(a)には、分割領域51〜分割領域58における光学軸が矢印で示されている。ここで、それぞれの分割領域の光学軸は、隣の分割領域の光学軸から22.5°ずれている。すなわち、Y軸の方向を基準とすると、図1に示すように、分割領域51における波長板の光学軸の角度は0°となり、分割領域52の光学軸は−22.5°となり、分割領域52の光学軸は−45°となり、分割領域54の光学軸は−67.5°となっている。また、分割領域58の光学軸は22.5°であり、分割領域57の光学軸は45°となり、分割領域56の光学軸は67.5°となり、分割領域55の光学軸は、90°となる。
従って、中心点に対して互いに対向する分割領域に設けられている1対の波長板は、光学軸が直交する。例えば、分割領域51の光学軸は0°であり、分割領域51に対向する分割領域55の光学軸は90°となっている。また、分割領域52の光学軸と、分割領域56の光学軸は、互いに直交している。同様に、分割領域53と分割領域57とでは、光学軸が直交しており、分割領域54と分割領域58とでは、光学軸が直交している。換言すると、互いに対向する分割領域に設けられている一対の波長板の光学軸の角度の差が90°となっている。このように、分割領域51〜58の中心点を挟んで対角に配置された一対の分割領域には、光学軸が90°異なる波長板が設けられる。
1/2波長板は、入射光に1/2波長の位相差を与えて出射する。従って、直線偏光の方位が1/2波長板における光学軸に対して成す角度をθとすると、1/2波長板を通過した光は、元の直線偏光から2θだけ回転した直線偏光の光となる。例えば、1/2波長板の光学軸と、直線偏光の偏光軸とが45°ずれている場合、1/2波長板は、偏光軸が90°ずれた直線偏光を出射する。なお、波長板は基板50の表側の面50aに設けられる。また、裏側の面50bには、反射を防止するため、ARコートを施すことが好ましい。
図1に示す偏光制御素子100から出射される光の偏光状態について図2を用いて説明する。図2では、偏光軸がY方向に沿った方向である直線偏光が入射した場合を示している。従って、入射偏光方位が0°の直線偏光が入射した時に出射される出射光の偏光方位について説明する。すなわち、分割領域51の光学軸と、入射光の偏光軸が一致している場合について説明する。図2には、各分割領域から出射される出射光の偏光軸が矢印でそれぞれ示されている。分割領域51〜分割領域58から出射される直線偏光の偏光軸は放射状になっている。なお、図2では、基板50について省略して図示している。
具体的には、中心点に対して対向する一対の分割領域から出射される直線偏光の偏光軸が平行になっている。そして、対向する一対の分割領域では振動方向が反対になっている。また、隣接する分割領域から出射される光の偏光軸は45°ずれている。例えば、分割領域51及び分割領域55から出射する光の偏光軸は、0°である。また、分割領域52及び分割領域56から出射される光の偏光軸は、−45°であり、分割領域53及び分割領域57から出射される光の偏光軸は90°であり、分割領域54及び分割領域58から出射される光の偏光軸は、+45°である。従って、入射位置に応じて偏光軸の角度が変化して、出射偏光変位が放射状となる。このように、本実施の形態にかかる偏光制御素子100は、入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させ、所望の偏光状態になるよう制御する。
上記の偏光制御素子100に直線偏光を入射させることで、ラディアル偏光に近い偏光状態となるよう制御することができる。すなわち、直線偏光をラディアル偏光に近似する擬似ラディアル偏光にすることができる。また、上記の偏光制御素子100に対して偏光軸がX方向の直線偏光を入射することによって、偏光軸が円形に近い形状となる。従って、アジマス偏光に近い偏光状態とすることができる。すなわち、アジマス偏光に近似する擬似アジマス偏光にすることができる。このときのxy平面における偏光軸の分布は図3に示すようになる。
偏光制御素子100の分割数を増加させることによって、よりラディアル偏光又はアジマス偏光に近い偏光状態とすることができる。すなわち、分割領域の数を増やすこと偏光軸がよりなめらかに変化する。換言すると、分割数を無限大にすると、図12(a)示すような理想的なラディアル偏光状態又は、図12(b)に示すような理想的なアジマス偏光状態を生成することができる。分割数は、偶数であることが好ましく、例えば、2あるいは4以上とすることができる。さらに、電場ベクトルのz成分を高くするためには、分割数を8以上とすることが好ましく、16以上とすることがより好ましい。すなわち、分割数を2n(nは1以上の整数)とすることが好ましい。また、分割領域の中心点に対して対称に分割し、対向する分割領域の大きさを同じとすることが好ましい。すなわち、分割領域の中心角を等しくして、同じ大きさの分割領域とすることが好ましい。例えば、分割数を2nとすると、1つの分割領域に対応する角度は、360度/2nとなる。
具体的には、例えば、分割数が16の場合、波長板の光学軸を隣の分割領域から11.25°ずらす。これにより、対向する分割領域で、光学軸が直交する。そして、この偏光制御素子に一定角度の偏光軸を入射させると、直線偏光が擬似ラディアル偏光又は擬似アジマス偏光となって出射される。
なお、光束に任意の断面(z=z)において、ラディアル偏光状態における電気ベクトルのx成分及びy成分は、以下のように示される。
Ex=x/(x+y)・A・sin(kz−wt−c)
Ey=y/(x+y)・A・sin(kz−wt−c)
また、アジマス偏光状態における電気ベクトルのx成分及びy成分は、以下のように示される。
Ex=x/(x+y)・A・sin(kz−wt−c)
Ey=y/(x+y)・A・sin(kz−wt−c)
ただし、光束断面のある一点を原点(x=0,y=0)とする。ここで、wは光の振動数であり、kは波数、tは時間、cは任意の定数である。
擬似ラディアル偏光、及び擬似アジマス偏光に関しては、2n等分の場合、各分割領域における光学軸の方向を以下のように定義することができる。但し、以下の式では、入射する直線偏光の偏光軸を0°としている。
擬似ラディアル偏光を生成する場合における1/2波長板の光学軸
90°/n×i(i=0、1、2、3・・・、n−1)
直線偏光に対して擬似アジマス偏光を生成する場合における1/2波長板の光学軸
90°/n×i+45°(i=0、1、2、3・・・、n−1)
また、図1に示すように、偏光制御素子100には、波長板における光学軸の方向を識別するための識別マーク59が設けられている。識別マーク59は、分割領域51の上に設けられている。すなわち、分割領域51の外側に設けられている。従って、識別マーク59に対応する分割領域51の光学軸を容易に判別することができる。これにより、偏光制御素子100を配置する際に、簡便に角度を調整することができる。
上記の偏光制御素子100は、例えば、基板50の上にフォトニック結晶を形成することで製造することができる。これにより、分割領域51〜分割領域58に異なる光学軸を有する波長板を設けることができる。具体的には、基板50の表側の面50aをフォトニック結晶の成長面とする。分割領域51〜分割領域58の波長板の光学軸は、フォトニック結晶の方向によって設定することができる。なお、フォトニック結晶とは、複数の誘電体を光の波長程度の周期で交互に積層した構造体であり、例えば、特開平10−335758号公報に示されている製造方法で形成することができる。具体的には、ガラスなどの透明な基板50上にエッチング処理を行い、所定のパターン溝を形成する。パターン溝は、基板上に所定の幅で周期的に形成される。また、パターン溝は、それぞれの分割領域の光学軸に対応する方向に形成される。例えば、対向する分割領域で、パターン溝を直交する方向に形成する。また、隣に分割領域とパターン溝の方向をずらして形成する。従って、分割領域毎に、パターン溝が異なる方向に形成される。また、エッチング処理としては、例えば、イオンビームエッチング処理を用いることができる。これにより、フォトニック結晶を形成するためのパターン溝を精度よく形成することができる。
そして、このパターン溝の上から、屈折率の異なる複数の誘電体を交互に積層していく。これらの誘電体としては、例えば、低屈折材料のSiOと、高屈折材料のSiとを用いることができる。また、高屈折材料としてTaを用いることもできる。これらの誘電体膜は、例えば、バイアススパッタリングによって形成する。これにより、成膜と当時に、スパッタエッチングが行われ、所望の周期構造にすることができる。すなわち、自己クローニング方法によってフォトニック結晶を形成することが好ましい。自己クローニング方法とは、予め、凹凸パターン(溝パターン)を形成した基板上に複数の材料をスパッタ成膜及びスパッタエッチングの組み合わせで周期的に成膜したものである。これにより、一定の凹凸の定常構造が発生し、下層の膜から上層の膜へと正確に伝わりながら、多層膜が形成される。成膜条件は、例えば、特開平10−335758号公報に記載のものとすることができる。この誘電体膜を、入射される光の波長程度の周期で交互に積層する。これにより、溝パターンの方向に沿って、フォトニック結晶が成長していく。従って、所望の三次元構造を得ることができ、波長板の光学軸を、所望の方向にすることができる。このように、簡便に所望の光学軸を有する波長板を形成することができる。そして、パターン溝に方向を分割領域毎に変えることによって、偏光状態を制御することができる。すなわち、入射光の入射位置に応じて、異なる偏光状態となるよう制御することができる。
自己クローニング方法によってフォトニック結晶を形成することで、精度高くなり、回折光等の影響を低減することができる。すなわち、フォトニック結晶を用いて波長板を形成することによって、分割領域の境界近傍においても、偏光状態が乱されることがなくなる。よって、よりアジマス偏光又はラディアル偏光に近い偏光状態を生成することができる。本実施の形態では、フォトニック結晶を基板上に形成して、基板上に波長板を設けている。従って、簡易な方法で、所望の偏光状態を生成することができる偏光制御素子を製造することができる。これにより、偏光制御素子を高い生産性で製造することができる。
また、識別マーク59は、例えば、エッチング処理によって形成することができる。さらに、識別マーク59は、上記のパターン溝を形成する際のエッチング処理で形成することが好ましい。これにより、別途、識別マーク59を形成するための工程が不要となるため、簡便に識別マーク59を形成することができる。もちろん、エッチング処理以外の方法で、識別マークを形成してもよい。これにより、波長板の光学軸の方向を容易に識別することができる。また、基板50の一部に切欠やマーキングを施すことによって識別マークを形成してもよい。
具体的な1例としては、1辺が15mmで厚さが0.5mmの基板50を用いることができる。基板50には、透明なガラス基板を用いることができる。また、分割領域51〜58を合わせた領域は、X方向及びY方向に12mmとすることができる。この場合、有効なビーム径は、10mmとなる。すなわち、スポット径が10mmで、擬似アジマス偏光、又は、擬似ラディアル偏光の光ビームを生成することができる。この有効径は、例えば、顕微鏡における対物レンズの瞳径程度とすることができる。ビーム径が1mmのとき、平均パワーが2Wのレーザ光を照射することができる。
発明の実施の形態2.
本実施の形態にかかる偏光制御素子は、4つの分割領域を備えている。この4つの分割領域は、実施の形態1と同様に放射状に分割されている。そして、対向する領域に設けられている1対の波長板の光学軸が直交している。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。なお、実施の形態1と同様の構成については説明を省略する。但し、本実施の形態にかかる偏光制御素子は、実施の形態1と異なる方法により製造されている。すなわち、実施の形態1ではフォトニック結晶を用いて波長板を形成したが、本実施の形態では、波長板を複数に分割して分割領域を形成する。この分割領域を基板に貼りつけることによって、偏光制御素子を形成している。
本本実施の形態にかかる偏光制御素子の製造工程について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態にかかる偏光制御素子の製造工程を示す正面図である。まず、図4(a)に示すように、2枚の波長板60、70を用意する。また、2枚の偏光制御素子を形成するため、図4(b)に示すよう2枚の基板80、81が用意されている。2枚の波長板60、70は、通常の1/2波長板であり、直線偏光の偏光軸を90°回転させるものである。この2枚の波長板60、70にはそれぞれオリフラが設けられている。すなわち、円盤状の波長板の一部に切欠が設けられている。ここで、図4(a)に示すように、1枚目の波長板を波長板60とし、2枚目の波長板を波長板70とする。それぞれの波長板60、70の光学軸は、図4中の矢印に示されている。波長板60の光学軸は、オリフラとなる切欠の方向と直交している。一方、波長板70の光学軸は切欠の方向から45°傾いている。なお、波長板60、70は、ゼロオーダでもマルチオーダーでもよい。
用意した波長板60、70を図4(a)の点線で示されている切断線に沿って4分割する。これにより、波長板60、70は切断線に沿って切断され、放射状に4等分される。切断線は円形の中心を通り、互いに直交する。従って、中心角が90°の扇形の分割領域が生成される。図4(a)に示すように、波長板60が分割される領域を分割領域61〜64とし、波長板70が分割される領域を分割領域71〜74とする。このとき、分割領域61〜64の光学軸は、切断線の一方と平行になり、他方と垂直になっている。一方、分割領域71〜74の光学軸は、2本の切断線から45°傾いている。また、波長板60の切断線は、オリフラを横切るように配置され、波長板70の切断線はオリフラを横切らないよう、オリフラの外側に配置されている。
この2枚の波長板60、70を用いることによって、2枚の偏光制御素子を製造することができる。具体的には、図4(b)に示すように波長板60の2つの分割領域61、62と波長板70の2つの分割領域72、73を基板80上に貼り合わせて、1枚目の偏光制御素子を形成することができる。また、波長板60の2つの分割領域63、64と、波長板70の2つの分割領域71、74を基板81上に貼り合わせて、2枚目の偏光制御素子を形成することができる。
具体的には、基板80の上に、分割領域61、62を貼り合わせる。波長板60において隣接して配置されていた分割領域61と分割領域62とが、基板80上では、対角に配置される。これにより、中心に対して対向する分割領域61と分割領域62とに設けられた1対の波長板の光学軸が直交する。そして、分割領域72、73を基板80に貼り合わせて、基板80上の分割領域61と分割領域62との間に分割領域72、73を配置する。これにより、中心に対して対向する分割領域72と分割領域73とに設けられた1対の波長板の光学軸が直交する。また、波長板60から分割された分割領域と、波長板70から分割された分割領域とが、円周方向において、交互に配置される。すなわち、円周方向には、分割領域61、分割領域72、分割領域62、分割領域73の順番で配置される。
同様に、基板81の上に、分割領域63、64を貼り合わせる。ここでは、波長板60において隣接して配置されていた分割領域63と分割領域64とが、対角に配置される。これにより、中心に対して対向する分割領域63と分割領域64とに設けられた1対の波長板の光学軸が直交する。そして、分割領域71、74を基板81に貼り合わせて、基板81上の分割領域63と分割領域64との間に分割領域72、73を配置する。これにより、中心に対して対向する分割領域72と分割領域73とに設けられた1対の波長板の光学軸が直交する。また、波長板60から分割された分割領域と、波長板70から分割された分割領域とが、円周方向において、交互に配置される。すなわち、円周方向には、分割領域63、分割領域74、分割領域63、分割領域71の順番で配置される。これにより、2枚の波長板から2枚の偏光制御素子を製造することができ、生産性を向上することができる。
基板80、81とそれぞれの分割領域との貼り合わせには、例えば、樹脂製の接着材を用いることができる。具体的には、分割領域の円弧部分の近傍に、接着材を設けて、基板50に接触させる。そして、接着材を硬化させる。このとき、光学的な使用部分に接着材が入り込まないことが望ましい。これにより、偏光状態が乱れるのを防ぐことができる。なお、透過波面精度を保つことができる場合は、接着材を、分割領域の全面に設けてもよい。
このように、所定の方向に光学軸が設けられている複数の波長板60、70を用意して、波長板60、70を放射状に切断する。このとき、複数の波長板60、70は同じ形状の分割領域が形成されるよう分割される。すなわち、同じ大きさの波長板60、70を用意して、同じ角度で放射状に等分割することが好ましい。この時、波長板毎に、光学軸と切断線との成す角度を変化させる。すなわち、波長板の光学軸と切断線との成す角度が、波長で異なるよう、波長板を放射上に分割する。これにより、それぞれの波長板60、70から複数の分割領域が形成される。波長板の分割数は2以上であればよい。このように、2枚の波長板60、70から、8つの分割領域が形成される。
そして、波長板60、70から生成された8つの分割領域の一部の分割領域を選択する。これにより、所定の数の分割領域が選択される。ここでは、分割領域61、分割領域62、分割領域72、及び分割領域73の4つが選択される。すなわち、複数の波長板によって生成された全てに分割領域の中から、周方向の全体にわたって形成される数だけ分割領域を選択する。1枚目の波長板60によって生成された分割領域61〜64から選択された分割領域61、62を、基板80上に貼り合わせる。このとき、1枚目の波長板60によって生成された分割領域61、62が連続して配置されないよう、周方向における隣の領域を開けておく。1枚目の波長板60から分割された分割領域61、62を対角に配置させることが好ましい。すなわち、波長板60において隣接する分割領域61及び分割領域62が、基板80上では、離間して対角に配置される。
2枚目の波長板70によって生成された分割領域71〜74の中から選択された分割領域72、73を基板に貼り付ける。ここでは、2枚目の波長板70から選択された分割領域72、73が、分割領域61、分割領域62の隣に、配置される。すなわち、1枚目の波長板60によって生成された分割領域61、62と円周方向に隣接するよう、2枚目の波長板70なかから分割領域72、73が配置される。これにより、円周方向において、1枚目の波長板60から分割された分割領域61と分割領域62との間に、2枚目の波長板70から分割された分割領域72、73が配置される。そして、隣接する分割領域では、光学軸の方向が異なって配置される。このとき、波長板70において隣接する分割領域71及び分割領域72が、基板80上では、対角に離間して配置される。これにより、中心を挟んで対向する分割領域の光学軸が直交するよう配置される。すなわち、分割領域61と分割領域62とにおいて、波長板の光学軸は直交している。また、分割領域72と分割領域73とにおいて、波長板の光学軸は直交している。そして、分割領域61と分割領域72とにおいて、光学軸が45°傾いている。
さらに、1枚目の波長板60のうち、残った分割領域63、64をもう一方の基板81上に貼り合わせる。すなわち、1枚目の波長板60から分割された分割領域61〜64のうち、基板80に貼り合わせられなかった分割領域63、64を基板81に貼り合わせる。このとき、基板80と同様に、分割領域63と分割領域64との間を離して、対角に配置する。従って、対向する分割領域63、64に設けられた一対の光学軸が、直交する。さらに、2枚目の波長板70のうち、残った分割領域71、74を基板81に貼り合わせる。すなわち、1枚目の波長板70から分割された分割領域71〜74のうち、基板80に貼り合わせられなかった分割領域71、74を基板81に貼り合わせる。このとき、分割領域71、74はそれぞれ、対角に設けられた分割領域63と分割領域64との間に配置される。従って、円周方向において、1枚目の波長板60から分割された分割領域63と分割領域64との間に、2枚目の波長板70から分割された分割領域71、74が配置される。換言すると、円周方向において、1枚目の波長板60から分割された分割領域と、2枚目の波長板70から分割された分割領域とが1つずつ交互に配置される。
このように、1枚目の偏光制御素子の作成時に貼り合わせられずに残った分割領域を他の基板81に貼り合わせて、2枚目の偏光制御素子を生産している。よって、材料費を低減することができ、生産性を向上することができる。
なお、分割領域を貼り合わせる順番は、限定されるものでない。例えば、円周方向に並ぶ順番に分割領域を貼り合わせていってもよい。このとき、1枚目の波長板60の分割領域と2枚目の波長板70の分割領域とが交互に貼り合わせられていく。これにより、貼り合わせ精度を向上することができる。もちろん、2枚の波長板から2つの偏光制御素子を形成する場合に限られず、複数の波長板から複数の偏光制御素子を形成することができる。本実施の形態において、分割数は4に限られるものではない。例えば、分割数は2以上とすることができる。もちろん、理想的なアジマス偏光状態、又は理想的なラディアル偏光状態と近づけるためには、分割数を増加させることが好ましく、分割数を8以上とすることが好ましい。
なお、偏光制御素子を製造するために用意する波長板の数は2枚に限られるものではない。例えば、4分割されている場合、4枚の波長板から1つずつ分割領域を選択して、貼り付けることによって、4つの偏光制御素子を製造することができる。すなわち、複数の波長板を切断することによって形成された分割領域の中から、複数の分割領域を選択する。このとき、それぞれの波長板から1つ以上の分割領域を選択する。そして、選択された複数の分割領域を基板に対して貼り付けていく。このとき、1枚目の波長板の分割領域から選択された分割領域と、円周方向において隣接するように他の波長板の分割領域から選択された分割領域を配置する。そして、周方向の全体が埋まるように、選択された所定の数の分割領域を貼り付けていく。次の偏光制御素子を形成するために、残った分割領域の中から一部、又は全部の分割領域を、選択する。そして、同様に基板に貼り付けていく。これを繰り返すことによって、波長板の数と同数の偏光制御素子を形成することができる。よって、材料費を低減することができ、生産性を向上することができる。もちろん、貼り合わを行なう際は、対向する分割領域に設けられている波長板の光学軸が直交するように配置する。
次に、本実施の形態にかかる偏光制御素子を用いた顕微鏡の構成について図5を用いて説明する。本実施の形態では、図5に示す第二高調波顕微鏡に偏光制御素子を用いている。第二高調波(SHG:Second Harmonic Generation)顕微鏡について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるSHG顕微鏡の概略を示す構成図である。SHG顕微鏡は、試料に所定波長の光を入射し、第二高調波発生(SHG)を用いた光学顕微鏡である。SHG顕微鏡は触媒反応表面、金属や半導体の微細構造など、様々な試料の観察に利用することがきるが、特に、医療やバイオテクノロジーの分野などにおける、細胞やたんぱく質レベルの構造もしくは機能の検出などに有効な手段である。SHG光強度の像は分子の配向分布などを表し、非平衡な現象による分子濃度などのかたより、配向の分布のパターンなどが観察できる。生物体試料は非対称な生体分子から構成されており、そのSHG像は生物体内の特別な構造の分布を抽出観察するために有効である。多くの場合、第二高調波発光と共に、多光子励起蛍光が試料から生成される。本形態のSHG顕微鏡1は、試料が生成した第二高調波と共に、多光子励起蛍光を同時に観察することができる。多光子励起蛍光は、2光子以上の光子を同時に吸収することよる励起蛍光である。
図5において、10はレーザ光源、11はビームエキスパンダ、13はビームスプリッタ、14はガルバノミラー、15はガルバノミラー、16は入射側に配置された対物レンズ、17は透過側に配置された対物レンズ、18は入射光と同じ方向に伝播する第2高調波を検出するための光検出器、19は入射光と反対方向に伝播する光検出器、20はレンズ、21は透過側の基本波カットフィルタ、22は反射側の基本波カットフィルタ、30は試料である。そして、100が、図4(b)で示された偏光制御素子である。
図5に示す構成のSHG顕微鏡では試料30で発生して前方に伝播する第2高調波が光検出器18で検出され、試料30で発生して後方に伝播する第2高調波が光検出器19で検出される。ここで前方とは入射光の伝播方向と同じ方向であり、後方とは入射光の伝播方向と反対方向である。なお、偏光制御素子100を光路上に挿入可能に設けても良い。そして、偏光制御素子100を挿入した状態で、後方に伝播する第2高調波を検出し、偏光制御素子100を光路上から取り除いた状態で、前方に伝播する第2高調波を検出してもよい。
本形態のレーザ光源10としては、第2次高調波と多光子蛍光の発生が可能なレーザ装置が使用される。例えば、生物細胞の観察などにおいて、モード・ロック・チタン・サファイア・レーザを使用した赤外光パルスなどを使用することができる。レーザ光波長、レーザ光強度、発振態様、繰り返し周波数、パルス幅などのレーザ光の特性は、試料や観察方法によって適切なものが選択される。
ビームエキスパンダ11はレーザ光源10からの光のビーム径を拡大して出射する。ビームエキスパンダ11により拡大された光ビームは偏光制御素子100に入射する。試料30で発生し後方に伝播する第2高調波を検出するときは偏光制御素子100を光路上に配置する。これにより、擬似ラディアル偏光を生成することができる。試料30で発生し前方に伝播する第2高調波を検出するときは偏光制御素子100を光路上から取り除く。この場合、直線偏光となる。この偏光制御素子100は図4(b)で示されたものである。偏光制御素子100から出射した光はレンズ20a、20bにより屈折して、ビームスプリッタ13に入射する。ビームスプリッタ13に入射した光の一部はビームスプリッタ13をそのまま透過してガルバノミラー14に入射する。
ガルバノミラー14により反射された光はレンズ20c、20dにより屈折されてガルバノミラー15に入射する。ガルバノミラー14及びガルバノミラー15はビームを走査して、試料の全面の観察、撮像を可能にする。ガルバノミラー15により反射された光はレンズ20e、20fにより屈折され、入射側の対物レンズ16に入射する。対物レンズ16は入射したレーザ光を集光して、試料30に入射させる。
試料30は、入射光によって、入射光の2倍の周波数を有する第二高調波と、多光子励起蛍光とを発光する。典型的な多光子励起蛍光は2光子励起蛍光である。試料30から発光して前方に伝播する第2高調波及び多光子励起蛍光の内、試料30を透過した透過光は、透過側の対物レンズ17によって集められる。また、試料30をそのまま透過した基本波も透過側の対物レンズ17によって集光される。透過側の対物レンズ17は、試料30に関して、入射側の対物レンズ16と反対側に配置されている。試料30は、入射側の対物レンズ16と透過側の対物レンズ17の間に配置され、2つの対物レンズの焦点は、試料上で実質的に一致することが好ましい。
対物レンズ17からの光は、レンズ20g、20hにより屈折され、基本波カットフィルタ21に入射する。基本波カットフィルタ21は基本波及び多光子励起蛍光から第2高調波を分離する。すなわち、対物レンズ17から基本波カットフィルタ21に入射した光のうち、第2高調波のみが基本波カットフィルタ21を透過する。基本波カットフィルタ21は例えば、レーザ光源10の出力光の波長域及び多光子励起蛍光の波長域を遮断するバンド・パス・フィルタもしくはローパス・フィルタなどによって構成することができる。あるいは光軸と傾斜して配置されたダイクロイックミラーであってもよい。この基本波カットフィルタ21を第2高調波の波長域及び基本波の波長域を遮断するバンド・パス・フィルタ等に変えることにより多光子励起蛍光を検出することができる。
基本波カットフィルタ21を透過した第2高調波は光検出器18に入射する。光検出器18に入射する光はレンズ20h等によって集光されて、光検出器18の受光面に入射する。光検出器18は例えば、CCDカメラなどの2次元光センサである。光検出器18は微弱光である第2高調波を効果的に検出するため、イメージ・インテシファイアを備えることが望ましい。光検出器18は入射光を検出し、ビデオ信号に変換する。このビデオ信号は画像処理を行う画像処理装置(図示せず)に入力され、ディスプレイ上に撮像された画像を表示する。
一方、試料30から発生した第2高調波のうち、入射光の伝播方向と反対方向に放射された第2高調波は入射光と逆方向に伝播していく。すなわち、後方に放射された第2高調波は再度、対物レンズ16に入射して、レーザ光源10の方向に進行していく。この第2高調波は対物レンズ16、レンズ20f及びレンズ20eによって屈折され、ガルバノミラー15に入射する。ガルバノミラー15で反射された第2高調波はレンズ20d及びレンズ20cで屈折され、ガルバノミラー14に入射する。ガルバノミラー14で反射された第2高調波はビームスプリッタ13に入射される。ビームスプリッタ13は入射した光のうちの一部を光検出器19の方向に反射させる。ビームスプリッタ13で反射した光はレンズ20i、20jにより屈折され基本波カットフィルタ22に入射する。基本波カットフィルタ22は第2高調波と同じ方向に伝播してきた基本波及び多光子励起蛍光から第2高調波のみを分離する。すなわち、対物レンズ16から基本波カットフィルタ22に入射した光のうち、第2高調波のみが基本波カットフィルタ22を透過する。基本波カットフィルタ22は透過側の基本波カットフィルタ21と同様のものを用いることができる。
そして、基本波カットフィルタ21を透過した第2高調波は光検出器19に入射する。光検出器19に入射する光はレンズ20j等によって集光されて、光検出器19の受光面に入射する。光検出器19は例えば、CCDカメラなどの2次元光センサである。光検出器19は微弱光である第2高調波を効果的に検出するため、イメージ・インテシファイアを備えることが望ましい。光検出器19は入射光を検出し、ビデオ信号に変換する。このビデオ信号は画像処理を行う画像処理装置(図示せず)に入力され、ディスプレイ上に撮像された画像を表示する。
上記の偏光制御素子100を光路上に配置することにより、試料30で発生される第2高調波が後方に放射される。第2高調波が後方に放射されるメカニズムについて以下に説明する。まず、上述の偏光制御素子100を光路上に配置した場合の効果について図6を用いて説明する。図6は第2高調波が後方に放射される原理を説明するため、上記の偏光制御素子100から試料30に照射されるまでの光の伝播の様子を模式的に示す図である。なお、図6では偏光制御素子100と対物レンズ16との間の構成については省略して図示している。
図4(b)に示すような偏光制御素子100を光路上に配置すると、上側の分割領域51を透過した光と下側の分結領域55を透過した光とで位相にずれが生じる。すなわち、上下に対向した配置された分割領域51と分割領域55とで光の位相が180°ずれる。レーザ光から直線偏光が出力されているとすると、電気ベクトルの直交する成分の位相は一致している。偏光制御素子100によって、分割領域51と分割領域55とでは、電気ベクトルの位相が180°ずれることになる。すなわち上の分割領域51と下の分割領域55とで電気ベクトルの振動方向が反対方向になる。上の分割領域51と下の分割領域55とでは、偏光方向が反対方向となる。すなわち、上の分割領域51を透過した光と下の分割領域55を透過した光とは同じ直線上の直線偏光であるが、その振動の向きが反対となる。
図6の矢印はその位置における電気ベクトルの振動方向を二次元で模式的に示したものである。上述のように偏光制御素子100を透過する前のレーザ光は直線偏光であるので全て同じ方向に電気ベクトルが振動している。そして、偏光制御素子100を透過することによって、その位置に応じて電気ベクトルの振動方向が変化する。上の分割領域51を透過した光の電気ベクトルは上方向に振動している。一方、下の分割領域55を透過した光の電気ベクトルは下方向に振動している。なお、図6において、中心を透過する光の振動方向は説明のため上方向として図示している。
このような振動方向の光が対物レンズ16により集光された場合について説明する。上の分割領域51を透過した光は対物レンズ16により下方向に傾くよう屈折される。従って、光の電気ベクトルの振動方向は図3に示すように右斜め上となる。中心を透過した光は対物レンズ16により屈折されないので、振動方向はそのまま上方向のままである。下の分割領域55を透過した光は対物レンズ16により上方向に傾くよう屈折される。従って、光の電気ベクトルの振動方向は右斜め下となる。このように位置に応じて異なる振動方向を持つ光が試料上に集光される。
次に偏光制御素子100を透過した光が対物レンズ16により試料上に集光された状態について説明する。ここでは光の電気ベクトルの振動方向を光の進行方向に対して垂直な方向の成分と平行な方向の成分(z成分)に分けて考える。なお、図6において、光の進行方向に対して垂直な方向を上下方向とし、光の進行方向に対して平行な方向を左右方向として説明する。
対物レンズ16を透過した後において、電気ベクトルの振動方向は上の分割領域51では右斜め上で、下の分割領域55では右斜め下であるため、上下方向の成分がそれぞれ反対である。これにより、試料上に集光された状態において、電気ベクトルの振動方向における上下方向の成分は、打ち消し合う。従って、光の進行方向と垂直方向の電気ベクトルの成分は略0となる。すなわち、試料上において、光の電気ベクトルは進行方向と垂直な方向に振動しなくなる。
一方、電気ベクトルの振動方向は上の分割領域51では右斜め上で、下の分割領域55では右斜め下であるため、左右方向の成分が同じ右方向である。これにより、電気ベクトルの左右方向の成分については、上の分割領域51と下の分割領域55とで強め合う。従って、光の進行方向と平行方向の電気ベクトルの成分は右方向に強調される。すなわち、光の電気ベクトルは進行方向と平行な方向に振動していることになる。このように偏光制御素子100によって位相がずれたレーザ光を対物レンズ16で集光することによって、電気ベクトルが進行方向と平行な方向に振動した状態で、光を試料30に照射することができる。
次に、電気ベクトルが進行方向と平行な方向に振動した状態で、光を試料30に照射することによって、後方に第2高調波が発生する原理について図7及び図8を用いて説明する。図7は電気ベクトルが進行方向と平行な方向に振動した状態で、光を試料30に照射したときの、第2高調波の放射パターンを模式的に示す図である。図8は電気ベクトルが進行方向と垂直な方向に振動した状態で、光を試料30に照射したときの、第2高調波の放射パターンを模式的に示す図である。すなわち、図7は偏光制御素子100が配置された本実施の形態にかかるSHG顕微鏡における第2高調波の放射パターンを示しており、図8は偏光制御素子100が配置されていない従来のSHG顕微鏡における第2高調波の放射パターンを示している。
まず、偏光制御素子100が配置されていないSHG顕微鏡における第2高調波の放射パターンについて図8を用いて説明する。偏光制御素子100が配置されていない状態では、試料30に照射される光の電気ベクトルは進行方向と垂直な方向に振動している。すなわち、偏光制御素子100が配置されていない場合、光が対物レンズ16で集光されても、進行方向と平行な方向な成分は打ち消し合い略0となる。進行方向と垂直な方向に振動している光が照射されると分極した分子が上下方向に振動する。これにより、図8に示すような放射パターン40となり、前方に第2高調波が発生する。前方に発生された第2高調波は光軸に対して広がった放射パターン40となる。すなわち、広がりを持った第2高調波が入射方向と同じ方向に発生する。
一方、偏光制御素子100が配置された本実施の形態にかかるSHG顕微鏡における第2高調波の放射パターンについて説明する。本実施の形態では、偏光制御素子100が配置されているため、試料30に照射される光の電気ベクトルは進行方向と平行な方向に振動している。進行方向と平行な方向に振動している光が照射されると分極した分子が左右方向に振動する。すなわち、電気ベクトルの振動方向に応じて、分極された分子の振動方向が異なるものとなり、図8に示す放射パターン40が90°傾いた放射パターンになる。進行方向と垂直な方向に広がった放射パターン40となり、図7に示すように後方に第2高調波が発生する。すなわち、広がりを持った第2高調波が入射方向と同じ方向に発生する。
ここで後方に放射される第2高調波の光量を高くするため、開口数の高い対物レンズ16を用いることが好ましい。これにより、対物レンズ16によって屈折される角度が大きくなり、進行方向と平行方向に振動する成分を大きくすることができる。例えば、図3に示すように対物レンズ16で集光される光の角度をαとした場合、sinα=0.9〜0.95となる対物レンズ16を用いている。これにより、後方に放射される第2高調波の光量を十分なものとすることができる。また、第2高調波の光量を光検出器19により検出可能にするには、sinα≧0.5とすることが好ましい。すなわち、α≧30°とすることにより、第2高調波の光量を光検出器19により検出可能にすることができる。なお、上述のαの値は、例示的な値であり、レーザ光源の光量、光学系や光検出器等の性能に応じて変化するものである。
このように入射光の進行方向と反対方向に放出された第2高調波は、対物レンズ16等を介して光検出器19に入射される。そして、後方に放射された第2高調波の画像が光検出器19により撮像される。これにより、半導体等の不透明な試料や生体等の厚みのある試料に対してSHG光像を容易に撮像することができ、SHG顕微鏡の利用分野を拡大することができるようになる。
また、上記の偏光制御素子100は、SHG顕微鏡に限らず、分子配向検出用のレーザ走査蛍光顕微鏡、ラマン顕微鏡、近接場顕微鏡に利用することが可能である。さらに、顕微鏡の高分解能化のために、上記の偏光制御素子100を用いることも可能である。このように、レーザ光源からのレーザ光を偏光制御素子100に入射させ、偏光制御素子100から出射されたレーザ光を対物レンズで集光して試料に照射する。これにより、レーザ顕微鏡で、レーザ光のz成分を大きく、又は小さくすることができる。従って、レーザ顕微鏡の利用分野を拡大することができる。また、レーザ顕微鏡に限らず、直線偏光を入射させる顕微鏡でもよい。
次に、上記の偏光制御素子100による偏光状態について図9、図10及び図11を用いて説明する。図9は、本実施の形態にかかる偏光制御素子によって生成された擬似ラディアル偏光状態の光ビームを集光した時の電気ベクトルのz成分を測定した結果を示す図である。図10は、本実施の形態にかかる偏光制御素子によって生成された擬似アジマス偏光状態の光ビームを集光した時の電気ベクトルのz成分を測定した結果を示す図である。図11は、本実施の形態にかかる偏光制御素子を用いていないときの測定結果を示す図である。
図9に示すように、擬似ラディアル偏光状態を集光すると、中心部分(x=400nm、y=500nm近辺)の近傍でz成分が高くなっている。すなわち、光軸上でz成分が強くなっている。一方、図11に示すように、通常の直線偏光では、中心近傍で、z成分が弱くなる。なお、通常の直線偏光では、中心近傍から離れると集光される光に位相差が生じるため、中心近傍からx方向に離れた位置で、電気ベクトルz成分が高くなる。また、擬似ラディアル状態から90°偏光制御素子100を回転させると擬似アジマス偏光状態となる。擬似アジマス偏光状態では、z成分が弱くなり、xy空間で略均一になる。このように、上記の偏光制御素子100で、所望の偏光状態を生成することを確認することができた。
なお、電気ベクトルのz成分の測定方法としては、例えば、「Y.Saito et al.,Chemical Physics Letters 410(2005)136−141 Polarization measurements in tip−enhanced raman spectroscopy applied to single−walled carbon nanotubes」に記載されている方法を用いることができる。この方法では、集光する試料の裏面側に近接場プローブを配置する。そして、試料面に沿って近接場プローブを走査する。これにより、電気ベクトルのz成分の空間分布を検出することができる。このように、本実施の形態にかかる偏光制御素子によって所定の偏光状態、すなわち、擬似ラディアル偏光、及び擬似アジマス偏光を実現できることが確認できた。
本発明の実施の形態1にかかる偏光制御素子の構成を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる偏光制御素子から出射される光の偏光状態を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる偏光制御素子から出射される光の別の偏光状態を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる偏光制御素子の製造工程を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる偏光制御素子が用いられたSHG顕微鏡の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかる偏光制御素子から出射された光の振動方向を説明するための図である。 本発明の実施の形態2にかかるSHG顕微鏡で、擬似ラディアル偏光を集光したときの第2高調波の放射パターンを示す図である。 通常の直線偏光を集光した光の偏光状態を測定したときの測定結果を示す図である。 本実施の形態2にかかる偏光制御素子により生成した擬似ラディアル偏光状態のz成分を測定したときの測定結果を示す図である。 本実施の形態2にかかる偏光制御素子により生成した擬似アジマス偏光状態のz成分を測定したときの測定結果を示す図である。 直線偏光を集光したときのz成分を測定したときの測定結果を示す図である。 ラディアル偏光とアジマス偏光の説明するための図である。
符号の説明
1 SHG顕微鏡、10 レーザ光源、11 ビームエキスパンダ、
13 ビームスプリッタ、14 ガルバノミラー、15 ガルバノミラー、
16 対物レンズ、17 対物レンズ、18 光検出器、19 光検出器、
20 レンズ、21 基本波カットフィルタ、22 基本波カットフィルタ、
30 試料、40 放射パターン、50 基板、51〜58 分割領域、
61〜64 分割領域、71〜74 分割領域、80 基板、81 基板、
100 偏光制御素子、

Claims (9)

  1. 入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子であって、
    放射状に8以上分割された分割領域であって、入射した光の位相をずらして出射する波長板がそれぞれ設けられている分割領域を有し、
    互いに対向する分割領域に設けられている1対の波長板の光学軸が略直交している偏光制御素子。
  2. 前記波長板が、前記基板上に形成されたフォトニック結晶を有している請求項1に記載の偏光制御素子。
  3. 放射状に分割された波長板を基板に貼り付けることによって、前記分割領域が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の偏光制御素子。
  4. 前記分割領域が16個設けられている請求項1、2又は3に記載の偏光制御素子。
  5. 前記波長板の光学軸を識別するための識別マークが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の偏光制御素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の偏光制御素子と、
    前記偏光制御素子に入射する光を出射する光源と、
    前記偏光制御素子から出射された光を集光して、試料に照射する対物レンズとを備える顕微鏡。
  7. 入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、
    基板上において放射状に2以上分割された分割領域毎に所定の方向の溝パターンを形成して、
    前記溝パターンが設けられた基板上に、複数の誘電膜の周期構造からなるフォトニック結晶を形成して、対向する前記分割領域に光学軸が略直交する波長板を形成する偏光制御素子の製造方法。
  8. 入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、
    所定の方向に光学軸が設けられている波長板を複数用意し、
    前記光学軸と切断線が成す角度が前記複数の波長板毎に異なる角度となるよう、前記波長板のそれぞれを放射状に分割して、それぞれの波長板から2以上の分割領域を形成し、
    入射位置に応じて入射光の偏光状態を変化させる偏光制御素子の製造方法であって、
    前記複数の波長板から形成された複数の分割領域の中から所定数の分割領域を選択し、
    前記複数の波長板のうち、第1の波長板から選択された分割領域を基板に貼り付け、
    前記第1の波長板から選択された分割領域の隣に、前記複数の波長板のうち、他の波長板から選択された分割領域を貼り付け、対向する分割領域において、波長板の光学軸が直交するよう配置する偏光制御素子の製造方法。
  9. 前記第1の波長板から分割された分割領域のうち、前記基板に貼り合わされていない分割領域を他の基板上に貼り付け、
    前記第2の波長板から分割された分割領域のうち、前記基板に貼りあわされていない分割領域を、前記第1の波長板から分割された分割領域の隣に配置されるよう、前記他の基板に貼り合わせる請求項8に記載の偏光制御素子の製造方法。

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