JP2007192453A - 空気調和機の室外機 - Google Patents
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Abstract
【課題】筐体の強度と低コスト化、更には省エネ性や静音化にも優れた空気調和機の室外機を実現すること。
【解決手段】空気調和機の室外機1は、背面及び両側面に設けた吸込口と上面に設けた吹出し口とを有する筐体2、筐体2の上面部に設置された軸流ファン、吸込口に沿って設置された略コ字状の熱交換器を備える。筐体2の側面の骨格は、側面上部材109、側面下部材100、側面前部材101及び側面後部材102のそれぞれの端部を結合したロの字状の側面枠部材と、この側面枠部材の対角部を結ぶように設けた補強部材201とを備える。筐体2の両側面の各吸込口は後部から前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成され、熱交換器501の両側部分は筐体2の両側面の各吸込口に沿って前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成される。
【選択図】図3
【解決手段】空気調和機の室外機1は、背面及び両側面に設けた吸込口と上面に設けた吹出し口とを有する筐体2、筐体2の上面部に設置された軸流ファン、吸込口に沿って設置された略コ字状の熱交換器を備える。筐体2の側面の骨格は、側面上部材109、側面下部材100、側面前部材101及び側面後部材102のそれぞれの端部を結合したロの字状の側面枠部材と、この側面枠部材の対角部を結ぶように設けた補強部材201とを備える。筐体2の両側面の各吸込口は後部から前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成され、熱交換器501の両側部分は筐体2の両側面の各吸込口に沿って前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成される。
【選択図】図3
Description
本発明は、空気調和機の室外機に係り、特に室外空気を背面及び側面の吸込口から吸込んで上面の吹出し口から吹出す上吹きタイプのビル用空気調和機の室外機に好適なものである。
近年、空気調和機における消費電力の低減が強く望まれている。消費電力の低減を図る有効な手段として、熱交換器の伝熱面積の増加が挙げられる。熱交換器の伝熱面積を増加させるためには、熱交換器の列数を増やすことや、長さ寸法及び高さ寸法を大きくすること等が考えられる。しかし、前者の場合には、通風抵抗が増加し、送風機の騒音及び消費電力の増加を招いてしまうという問題があった。後者の場合には、通風抵抗が減少し、送風機の騒音及び消費電力も低減を図ることができるが、反面、製品寸法が大きくなってしまうという問題があった。
ところで、ビル用マルチパッケージエアコンにおいては、ビルの屋上等に多台数の連続設置形態となるケースが多く、家庭用ルームエアコンや店舗用パッケージエアコンで多く見られるような横吹きタイプの室外機を用いると、隣接する機体の吹出し風を吸込んでしまい、能力低下を招く。このため、ビル用空気調和機の室外機は上吹きタイプの形態を採用することが多い。
このような形態のビル用空気調和機の室外機においては、製品底面の大きさ、すなわち据付面積のコンパクト化が重要視される。そこで、据付面積をできる限り小さくした上で、十分な熱交換器の面積を確保するために、必然的に熱交換器の高さ方向もしくは展開長で補うことになる。しかし、高さ方向で伝熱面積を確保しようとした場合、据付面積の増加を防ぐことができるが、反面、製品高さが犠牲になる。製品高さよりも据付面積の方が重要視される傾向ではあるものの、一方では現地形態によっては製品上部に防雪フードや風向ガイドを設けることもあるし、製品の搬入・運搬・保管や、強度低下等を考えると、製品高さを高くするにも限界がある。
製品高さと据付面積の双方を抑えつつ、熱交換器の伝熱面積を確保するためには、限られた据付面積内で、可能な限り熱交換器の展開長を確保するのが望ましい。そこで、筐体の背面及び両側面の後部に吸込口を設けると共に上面に吹出し口を設け、筐体の背面及び両側面の吸込口に沿って熱交換器を略コ字状に形成して配置することが行われている。これに伴い、筐体全面に対する熱交換器の吸込み面の占める割合が増加し、筐体の板金カバー面の面積が減少する傾向にある。
その結果として、筐体の形態は、板金カバー面で大きく覆われていた構造から、筐体の骨格をフレームを結合して構成するフレーム構造へと変化しつつある。なお、空気調和機の筐体をフレーム結合構造で構成するものとしては、例えば特開2003−222358号公報(特許文献1)に開示された技術を挙げることができる。
フレーム構造は、個々のフレーム自体の強度は板金カバー自体の強度に比べ優れているが、反面、構造全体の横荷重に対して、板金カバーのような面内剛性が期待できないため、非常に弱いという欠点がある。ビル用マルチパッケージエアコンで多く見られるような上吹きタイプの室外機では、製品高さが高く、フレーム長さが長くなるため、前述のような横荷重に対し極端に強度が低下してしまう。このため、筐体の両側面の吸込口の面積をさらに拡大して熱交換器の展開長を拡大することが困難となっていた。
本発明の目的は、筐体の強度と低コスト化、更には省エネ性や静音化にも優れた空気調和機の室外機を提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明は、背面及び両側面に設けた吸込口と上面に設けた吹出し口とを有する筐体と、室外空気を前記吸込口から吸込んで前記吹出し口から吹出すように前記筐体の上面部に設置された軸流ファンと、前記筐体内に前記吸込口に沿って設置された略コ字状の熱交換器と、を備えた空気調和機の室外機において、側面上部材、側面下部材、側面前部材及び側面後部材のそれぞれの端部を結合したロの字状の側面枠部材と、前記側面枠部材の対角部を結ぶように設けた補強部材とを備えて前記筐体の側面の骨格を構成し、前記筐体の両側面の各吸込口を、後部から前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成し、前記熱交換器の両側部分を、前記筐体の両側面の各吸込口に沿って前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成したことにある。
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)板材を折り曲げたフレームで前記側面上部材及び前記側面後部材を構成し、圧縮機を搭載した底板で前記側面下部材を構成し、板金カバーで前記側面前部材を構成し、直線状の斜めステーで前記補強部材を構成したこと。
(2)前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記側面枠部材の対角部を前記保護網のワイヤーで結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと。
(3)前記(2)において、前記側面枠部材の2つの対角部をX状に交差する2つの太径の前記ワイヤーでそれぞれ結合して前記補強部材としたこと。
(4)前記(2)において、前記保護網をワイヤーを斜めに多数交差するワイヤーで構成し、この斜めに設けられたワイヤーで前記側面枠部材の対角部を結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと。
(5)前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記保護網と前記補強部材とを予め一体構造としたこと。
(1)板材を折り曲げたフレームで前記側面上部材及び前記側面後部材を構成し、圧縮機を搭載した底板で前記側面下部材を構成し、板金カバーで前記側面前部材を構成し、直線状の斜めステーで前記補強部材を構成したこと。
(2)前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記側面枠部材の対角部を前記保護網のワイヤーで結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと。
(3)前記(2)において、前記側面枠部材の2つの対角部をX状に交差する2つの太径の前記ワイヤーでそれぞれ結合して前記補強部材としたこと。
(4)前記(2)において、前記保護網をワイヤーを斜めに多数交差するワイヤーで構成し、この斜めに設けられたワイヤーで前記側面枠部材の対角部を結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと。
(5)前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記保護網と前記補強部材とを予め一体構造としたこと。
本発明によれば、筐体の強度と低コスト化、更には省エネ性や静音化にも優れた空気調和機の室外機を実現できる。
以下、本発明の複数の実施形態について図を用いて説明する。各実施形態の図における同一符号は同一物または相当物を示す。なお、本発明は、それぞれの実施形態を必要に応じて適宜に組み合わせることにより、さらに効果的なものとすることを含むものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の空気調和機の室外機を図1から図6を用いて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の空気調和機の室外機を図1から図6を用いて説明する。
まず、本実施形態の空気調和機の室外機の全体に関して図1から図3を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態の空気調和機の室外機1の縦断面概略図、図2は図1の室外機1の横断面概略図、図3は図1の室外機1の骨格を説明する斜視図である。
空気調和機の室外機1は、筐体2、軸流ファン502、ファンモータ503、熱交換器501、圧縮機500、電気箱507及びその他機器509等を備えて構成されている。
筐体2は、縦長に構成され、両側面に設けた吸込口504及び背面に設けた吸込口505と上面に設けた吹出し口508とを有している。そして、本実施形態では、筐体2の両側面の各吸込口504は、後部から前部に至るように従来例より拡大して形成され、各側面の面積の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成されている。この筐体2は、骨格200と、骨格200の正面に着脱可能に配置された正面カバー103と、骨格200の上面に配置されたダクト108と、吸込口504、505をカバーするように設置された保護網107とから構成されている。
筐体2の骨格200は、側面上フレーム109、底板100、側面前カバー101、側面後フレーム102、正面上フレーム110、背面上フレーム111、側面斜めステー201、背面斜めステー206のそれぞれの端部をネジやボルトなどの締結具を用いて結合して構成されている。筐体2の骨格200を構成するフレーム部材は、断面L字状または断面コ字状の金属板で構成される。筐体2の骨格200を構成するステー部材は金属板で構成される。
ここで、側面上フレーム109は、筐体2の骨格200の側面上部材を構成するものであり、筐体2の両側面と上面との稜線部を形成するように前後に水平に延びている。底板100は筐体2の底面部を形成している。この底板100の両側部分は筐体2の骨格200の側面下部材を構成し、その前後部分は筐体2の骨格200の正面下部材及び背面下部材を構成している。側面前カバー101は、筐体2の骨格200の側面前部材を構成しており、板金カバーで形成されている。この側面前カバー101は、筐体2の側面と正面との稜線部を構成すると共に、筐体2の側面における吸込口504を除く面、すなわち、筐体2の側面における前側の面を構成している。側面前カバー101の上下端部は側面上フレーム109及び底板100の側端部に結合されている。側面後フレーム102は、筐体2の骨格200の側面後部材を構成するものであり、筐体2の側面と背面との稜線部を形成するように上下に垂直に延びている。側面後フレーム102の上端部は側面上フレーム109及び背面上フレーム111の端部と結合され、側面後フレーム102の下端部は底板100の角部と結合されている。正面上フレーム110は、筐体2の骨格200の正面上部材を構成するものであり、筐体2の正面と上面との稜線部を形成するように左右に水平に延びている。背面上フレーム111は、筐体2の骨格200の背面上部材を構成するものであり、筐体2の背面と上面との稜線部を形成するように左右に水平に延びている。
筐体2の側面において、側面上フレーム109、底板100、側面前カバー101及び側面後フレーム102はそれぞれの端部を結合してロの字状の側面枠部材を構成しており、側面斜めステー201はこの側面枠部材の対角部を結ぶように設けられている。
筐体2の背面において、背面上フレーム111、底板100、2つの側面後フレーム102はそれぞれの端部を結合してロの字状の背面枠部材を構成しており、背面斜めステー206はこの背面枠部材の対角部を結ぶように設けられている。背面斜めステー206は異なる対角部を結ぶようにX字状に2つ設けられている。
筐体2の正面において、正面上フレーム110、底板100、2つの側面前カバー101はそれぞれの端部を結合してロの字状の正面枠部材を構成しており、正面カバー103は正面枠部材を構成する各部材間を結合するように設けられている。
正面カバー103は正面形状と同じ四角形に形成されている。正面カバー103の各辺は、ネジ、ボルトなどの締結具を介して正面上フレーム110、底板100、側面前カバー101、側面後フレーム102に着脱可能に固定されている。
ダクト108は、骨格200の上端部を構成する部分、すなわち、側面上フレーム109、側面後フレーム102、正面上フレーム110及び背面上フレーム111に固定されている。
保護網107は、熱交換器501のフィンによる切傷等を防止するなどの安全性を確保するために設けられ、ワイヤー107aを格子状に接合して構成されている。ワイヤー107aは等間隔に配列されている。
軸流ファン502及びこれを駆動するファンモータ503は、筐体2の上面部を構成するダクト108内に配置され、空気の流れ900で示すように、室外空気を筐体2の両側面の吸込口504から吸込んで筐体2の上面の吹出し口508から吹出すように設置されている。すなわち、本実施形態の室外機1は、室外空気を側面及び背面の吸込口504、505から吸込んで上面の吹出し口508から吹出す上吹きタイプのビル用空気調和機の室外機である。
熱交換器501は、筐体2内の軸流ファン502の吸込み側に配置されており、平面からみて略コ字状に形成され、筐体2の背面及び両側面の吸込口505、504に沿って延びるように設置されている。そして、本実施形態では、熱交換器501の両側部分を、筐体2の両側面の各吸込口504に沿って前部に至るように従来例より拡大して、各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成している。なお、熱交換器501は多数並置されたプレート状のフィンとこれらのフィンを貫通する熱交換パイプとから構成されている。
室外機1を上から見ると、筐体2の背面の殆どを占める背面吸込口505と筐体2の側面の後部から前部に至る大きな側面吸込口504とにわたって熱交換器501が配置され、正面側を除く側面及び背面の大半が熱交換器501の吸込み面に割り当てられている。換言すると、正面側は、圧縮機500や電気箱507などへのサービス性の観点から、熱交換器501を配置せず、脱着可能な正面カバー103を用いるようにしている。
熱交換器501及び圧縮機500などの冷凍サイクル部品及びその他機器509は、筐体2の底板100に搭載されている。このため、底板100は、これらの機器の荷重を支持できるように、強度の大きな厚い板材で構成されている。電気品等を収納する電気箱507は正面カバー103の内側に設置されている。
本実施形態によれば、筐体2が縦長であるので、横長の筐体に比較して、据付面積が小さく、据付性が良好である。
また、室外空気を背面及び側面の吸込口504から吸込んで上面の吹出し口508から吹出す上吹きタイプの室外機1としているので、複数の室外機1を隣接して設置しても、隣接する室外機1から吹出し風を吸込むことによる性能低下を防止することができる。
さらには、筐体2の両側面及び背面に吸込口504、505を設け、筐体2の両側面の各吸込口504を後部から前部に至るように拡大して各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成し、熱交換器501の両側部分を筐体の両側面の各吸込口504に沿って前部に至るように拡大して各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成しているので、吸込口504、505及び熱交換器501の通風抵抗を低減できると共に、限られた据付面積内で可能な限りの熱交換器501の伝熱面積が増大できる。これによって、製品高さを所定の高さに維持しつつ、低騒音で消費電力の低減を図ることできる。
さらには、筐体2の側面の骨格を複数の部材で構成したロの字状の側面枠部材で構成されたラーメン構造とし、筐体2の背面の骨格200を複数の部材で構成したロの字状の背面枠部材で構成されたラーメン構造としているので、筐体2の外形寸法を小さく抑えつつ、側面吸込口504及び背面吸込口505の通風面積を大きくすることができる、
このように筐体2の側面の骨格200をラーメン構造にしたことに伴い、筐体全体が平行四辺形状に変形しやすく、横荷重に対し弱くなる、という問題が発生する。本実施形態では、これを補うべく、側面枠部材の対角部を結ぶように側面斜めステー201を設けると共に、背面枠部材の対角部を結ぶようにX字状に背面斜めステー206を設けている。
このように筐体2の側面の骨格200をラーメン構造にしたことに伴い、筐体全体が平行四辺形状に変形しやすく、横荷重に対し弱くなる、という問題が発生する。本実施形態では、これを補うべく、側面枠部材の対角部を結ぶように側面斜めステー201を設けると共に、背面枠部材の対角部を結ぶようにX字状に背面斜めステー206を設けている。
係る側面斜めステー201の機能について、室外機の筐体の各種形態を示す図4及び図5を参照しながら説明する。図4は室外機の筐体の各種形態を示す模式図、図5は図4における板金折り曲げ構造及び壁式構造における板金カバー104の拡大詳細図である。なお、背面斜めステー206の機能は、側面斜めステー201に関して説明することと同様であるので、重複する説明を省略する。
まず、室外機の筐体の形態として、図4(a)に示すような比較的大きな板金カバー104の面内剛性により横荷重を支持する板金折り曲げ構造300が考えられる。なお、この板金カバー104は、例えば図5に示すような通風穴106が形成されていることが必要である。しかし、かかる板金折り曲げ構造300は、横荷重に対する強度は比較的高いが、単品強度が弱いため振動や変形などが問題になりやすいし、板金の素材寸法としては通風穴106の有無にかかわらず全面必要なため、材料費や金型制作費が高くなるという欠点がある。
また、室外機の筐体の形態として、熱交換器501の伝熱面積確保のために、図4(b)に示すようなフレーム部材207によるラーメン構造301とすることが考えられる。しかし、フレーム部材207だけで組んだラーメン構造301は、横荷重によって全体が図4(b)の点線に示すような平行四辺形となる変形に対し弱いという欠点がある。
また、室外機の筐体の形態として、図4(c)に示すようなフレーム部材207によるラーメン構造に板金カバー104を組み合わせた壁式構造302とすることが考えられる。なお、この板金カバー104は、例えば図5に示すような通風穴106が形成されていることが必要である。しかし、この壁式構造302は、板金折り曲げ構造300及びラーメン構造のそれぞれ単独よりも強度的に優れてはいるが、未だ十分な強度を有しているとは言えず、板金の素材寸法としては通風穴106の有無にかかわらず全面必要なため、材料費や金型制作費が高くなるという欠点がある。
そこで、本実施形態では、フレーム部材207によるラーメン構造に斜めステー201を組み合わせた図4(d)に示すようなブレース構造303としたのである。このブレース構造303によれば、横荷重にも強いと共に、材料費や金型制作費を易くすることができる。
そして、本実施形態では、図3に示すように、筐体2の骨格200の側面前部材として側面前カバー101を用いているので、筐体2の側面がブレース構造303と壁式構造302との組み合わせとなり、材料費の上昇を抑えつつ、より一層の強度向上を図ることができる。さらには、筐体2の背面にも斜めステー206をX字状に設けてブレース構造303を採用しているので、側面のブレース構造303と相乗してあらゆる方向からの強度に強く、軽量性をも兼ね備える空気調和機の室外機を実現できる。しかも、筐体2の正面に正面カバー103を設置しているので、筐体2の正面が壁式構造302となり、より一層の強度向上を図ることができる。
上述した筐体の各種形態における横荷重に対する強度及び重量について、図6を参照しながら説明する。図6は図4における筐体の各種形態における横荷重に対する強度及び重量を対比して示す図である。
図6から明らかように、本実施形態の構造304は、従来の板金折り曲げ構造300に比較して、横荷重に対する強度を2倍以上に向上しつつ、重量を3割程度低減できる。従って、本実施形態の構造304とすることで、熱交換器501の伝熱面積を拡大しつつ高剛性化と低コスト化を実現できるので、強度、振動、更には省エネ性とコンパクト化、低コスト化に優れた空気調和機の室外機を提供できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の空気調和機の室外機1について図7及び図8を用いて説明する。図7は本発明の第2実施形態の空気調和機の室外機1の骨格を説明する斜視図、図8はこの第2実施形態の室外機における保護網107の格子パターンの種類を説明する図である。図7(a)は室外機1の骨格の全体斜視図、図7(b)はその保護網の一部を拡大して示す図である。この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態の空気調和機の室外機1について図7及び図8を用いて説明する。図7は本発明の第2実施形態の空気調和機の室外機1の骨格を説明する斜視図、図8はこの第2実施形態の室外機における保護網107の格子パターンの種類を説明する図である。図7(a)は室外機1の骨格の全体斜視図、図7(b)はその保護網の一部を拡大して示す図である。この第2実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
この第2実施形態では、熱交換器501の外周に対向する吸込面、すなわち、筐体側面及び背面の吸込口504、505には、熱交換器501のフィンによる切傷等を防止するための保護網107と斜めステー201、206とが溶接などにより一体となって構成されている。保護網107と斜めステー201、206とを一体の部品とすることで、組立工数や部品点数の低減も図れると共に、保護網107の一部であることから、外観上、従来のデザインとの親和性も確保できる。このような構成においても、第1実施形態と同様の効果を実現できる。
なお、保護網107の格子パターンは、図8(a)に示すように直行パターン202でもよいし、図8(b)に示すように斜めステー201に沿ったストライプパターン203でもよいし、更には図8(c)に示すようにチェックパターン204でもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の空気調和機の室外機1について図9を用いて説明する。図9は本発明の第3実施形態の空気調和機の室外機1の保護網107を説明する図である。この第3実施形態は、次に述べる点で第2実施形態と相違するものであり、その他の点については第2実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態の空気調和機の室外機1について図9を用いて説明する。図9は本発明の第3実施形態の空気調和機の室外機1の保護網107を説明する図である。この第3実施形態は、次に述べる点で第2実施形態と相違するものであり、その他の点については第2実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
この第3実施形態は、図9に示すように、保護網107の斜めに交差するストライプパターンのワイヤー107aの中の特定のワイヤー205で、側面枠部材の対角部を結合して補強部材とし、このワイヤー205を他のワイヤー107aよりも太径にしたものである。
この第3実施形態によれば、補強部材である太径ワのイヤー205が保護網107のワイヤー107aと同様のワイヤー形態であるため、外観上の違和感がなく、強度の増大を図ることができる。特に、斜めに交差するストライプパターンのワイヤー107aの中の特定のワイヤー205を太径として補強部材とすることにより、外観上の違和感を殆どなくすことができる。なお、背面枠部材の対角部を同様の構造で結合することにより、同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の空気調和機の室外機1について図10及び図11を用いて説明する。図10は本発明の第4実施形態の空気調和機の室外機1の保護網107を説明する図、図11は従来例の斜めステー無し、第1実施形態の斜めステー201付き、第4実施形態のワイヤー構造における横荷重に対する強度を比較して示す図である。この第4実施形態は、次に述べる点で第3実施形態と相違するものであり、その他の点については第3実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態の空気調和機の室外機1について図10及び図11を用いて説明する。図10は本発明の第4実施形態の空気調和機の室外機1の保護網107を説明する図、図11は従来例の斜めステー無し、第1実施形態の斜めステー201付き、第4実施形態のワイヤー構造における横荷重に対する強度を比較して示す図である。この第4実施形態は、次に述べる点で第3実施形態と相違するものであり、その他の点については第3実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
この第4実施形態は、図10に示すように、保護網107の斜めに交差するストライプパターンのワイヤー107aの中のX字状の特定の2つワイヤー205で、側面枠部材の2つの対角部を結合して補強部材とし、このX字状のワイヤー205を他のワイヤー107aよりも太径にしたものである。
第1実施形態のように斜めステー201を用いた構造では、引張り方向及び圧縮方向の何れの剛性も高いため、1つの斜めステー201を用いるだけでも、斜めステー無しと比較して図11に示すような高い横荷重に対する強度が得られる。しかし、第3実施形態のようにワイヤー205を用いた構造では、引張方向の剛性は非常に強いが、圧縮方向の強度は低いという課題がある。
そこで、この第4実施形態では、2本の太径ワイヤー205をX状にクロスさせて配置しているので、どの方向からの横荷重に対しても、必ず一方のワイヤーが引っ張り方向となり、安定した強度を確保できる。この太径ワイヤー205は、それ程太くなくてもよく、例えばφ4程度のワイヤーでも十分な強度が得られる。
なお、第3及び第4実施形態における保護網107の格子パターンは、直行パターン202でも、チェックパターン204でもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の空気調和機の室外機1について図12を用いて説明する。図12は本発明の第5実施形態の空気調和機の室外機1の筐体2の骨格を説明する斜視図である。この第5実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態の空気調和機の室外機1について図12を用いて説明する。図12は本発明の第5実施形態の空気調和機の室外機1の筐体2の骨格を説明する斜視図である。この第5実施形態は、次に述べる点で第1実施形態と相違するものであり、その他の点については第1実施形態と基本的には同一であるので、重複する説明を省略する。
この第5実施形態では、保護網107と側面斜めステー201とが一体であると同時に、側面後フレーム102とも一体とした構造である。この一体構造は、ネジやボルトなどの締結具を用いて、筐体2の骨格を構成する他の部材に固定されるが、予め一体構造とすることで、組立工数や組立部品点数の低減が図れる。一体構造とする際に、溶接機を用いて容易に溶接することが可能となり、溶接構造とすることによって側面後フレーム102との結合強度が増すため、筐体全体の横荷重に対する強度が向上する。
また、この第5実施形態では、側面斜めステー201をX字状に設置しているので、この点から強度の増大を図ることができる。
なお、保護網107と側面斜めステー201と側面前カバー101と側面後フレーム102とを一体構造としてもよく、この場合には、さらに組立工数や組立部品点数の低減が図れる。また、保護網107と両側の側面後フレーム102と背面上フレーム111と背面斜めステー206とを一体構造としてもよく、この場合にも、組立工数や組立部品点数の低減が図れる。さらには、第4実施形態に第5実施形態で述べた一体構造を適用すれば、それぞれの効果を合わせ奏することができる。
1…室外機、2…筐体、100…底板、101…側面前カバー、102…側面後フレーム、103…正面カバー、104…板金カバー、106…通風穴、107…保護網、108…ダクト、109…側面上フレーム、110…正面上フレーム、111…背面上フレーム、200…フレーム、201…側面斜めステー、202…直行パターン、203…ストライプパターン、204…チェックパターン、205…太径ワイヤー、206…背面斜めステー、300…板金折り曲げ構造、301…ラーメン構造、302…壁式構造、303…ブレース構造、304…壁式+ブレース構造、500…圧縮機等の冷凍サイクル部品、501…熱交換器、502…軸流ファン、503…ファンモータ、504…吸込口、507…電気箱、508…吹出し口、900…空気の流れ。
Claims (6)
- 背面及び両側面に設けた吸込口と上面に設けた吹出し口とを有する筐体と、
室外空気を前記吸込口から吸込んで前記吹出し口から吹出すように前記筐体の上面部に設置された軸流ファンと、
前記筐体内に前記吸込口に沿って設置された略コ字状の熱交換器と、を備えた空気調和機の室外機において、
側面上部材、側面下部材、側面前部材及び側面後部材のそれぞれの端部を結合したロの字状の側面枠部材と、前記側面枠部材の対角部を結ぶように設けた補強部材とを備えて前記筐体の側面の骨格を構成し、
前記筐体の両側面の各吸込口を、後部から前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成し、
前記熱交換器の両側部分を、前記筐体の両側面の各吸込口に沿って前部に至るように各側面の半分以上の大きさの通風面積を有するように形成したこと、
を特徴とする空気調和機の室外機。 - 請求項1に記載の空気調和機の室外機において、板材を折り曲げたフレームで前記側面上部材及び前記側面後部材を構成し、圧縮機を搭載した底板で前記側面下部材を構成し、板金カバーで前記側面前部材を構成し、直線状の斜めステーで前記補強部材を構成したこと、を特徴とする空気調和機の室外機。
- 請求項1に記載の空気調和機の室外機において、前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記側面枠部材の対角部を前記保護網のワイヤーで結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと、を特徴とする空気調和機の室外機。
- 請求項3に記載の空気調和機の室外機において、前記側面枠部材の2つの対角部をX状に交差する2つの太径の前記ワイヤーでそれぞれ結合して前記補強部材としたこと、を特徴とする空気調和機の室外機。
- 請求項3に記載の空気調和機の室外機において、前記保護網をワイヤーを斜めに多数交差するワイヤーで構成し、この斜めに設けられたワイヤーで前記側面枠部材の対角部を結合して前記補強部材とし、この補強部材としたワイヤーを他のワイヤーよりも太径にしたこと、を特徴とする空気調和機の室外機。
- 請求項1記載の空気調和機の室外機において、前記筐体は両側面の前記吸込口に多数交差するワイヤーで構成した保護網を備えており、前記保護網と前記補強部材とを予め一体構造としたこと、を特徴とする空気調和機の室外機。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2006
- 2006-01-19 JP JP2006010732A patent/JP2007192453A/ja active Pending
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